Leica Virgin 中将姫光学

湘南のはずれ、目久尻川のほとりでひっそりガラス玉と遊んでいます。

黔東南〜L鬼愎

R-D1/Kern Switar 50mmF1.4
みなさまのご心配をおかけしていましたエプソンのビューワーは、成田空港駅の遺失物保管所から、どうにか無事戻ってきました。
ようやくこれで、旅のスタートラインから話をはじめることができます。

しかしその前に、なぜこの時期に貴州省の山奥に行ったのか、これだけ書かせていただきます。

夏休みを交代でとることになっているので、いつもなら9月に1週間休んでいたのですが、今年に限って調整がつかずで、10月にかかる最終週に強引に休みを入れるかたちになってしまいました。
行き先もどこかアジアの海辺へということで、東南アジア方面へ安くアクセスできる香港への航空券を購入しています。
かなりドタバタですが、ここまではわたしの感覚ではまずまず順調です。
ところが、いつもの旅の道連れが複雑な事情の下、突然のキャンセルとなってしまい、わたしひとりだったらと行き先を中国に変更することになってしまいました。
そして、出発直前、この時期は最悪の国慶節休暇と重なっていることが判明。
中国中で民族大移動があるため、航空券やホテル価格が軒並み急上昇してしまうので、計画していたチベットや新疆あたりの遠隔地は断念することになります。

では、どこへ行くか。
これがなかなか決まりませんし、ついに決まらないまま日本を出発してしまいました。
夜間香港着。そのまま深圳へ移動してホテルで宿泊。
翌日、本屋へ飛び込んで旅行書コーナーで、どこへ行ったらいいかあせりまくりつつ探しました。
そして、決断したのが貴州。
かなりの田舎ながら深圳からさほど遠くなく、物価は安そうですし、なにしろ人気がそれほどないでしょうからうまく行けば今日の航空券もとれてしまうかも。
次点の四川とも迷いましたが、去年行ったばかりだし、地震の復興状況がよく分かりません。
唯一のガイドブックとして購入した「中国古鎮遊」シリーズの表紙が、民族衣装のおばチャンたちが赤ん坊をあやしつつ編み物している表紙が、なにしろ旅情をかきたてて後押しします。
意外な盲点・貴州省。
すばらしい選択に思えてきて、急ぎ、旅行代理店に向いました。

さすがに当日の搭乗は厳しいようです。
翌朝一番のチケットを買ったのですが、つい1時間前まで、名前すらまったく忘れていた貴州に行くことになるというのが、非常に不思議な感覚でした。

貴州省にさえ行けば、あとはもうどうでもよい、という訳にはいきません。
飛行機内でくだんのガイドブックを見ていったところ「神奇延続600年」のタイトルを冠した村があります。
空港のある貴陽からはかなり離れていますが、悩んでいる時間はありません。
辿り着けなければ、それはそれでよし、とりあえずの目的地はこの村にしよう、ダメならその手前にもいくつか良さそうなところはあるし、なんとかなるだろう…。

駆け足でお伝えすると、こんな流れで、旅の無計画がスタートしてしまったのでした。


では、そのスタートですが、貴陽からこの村近くの町までのバスもあることが分かったものの、半日以上かかるようです。
いきなりそれは体力的に厳しいですし、目的地にはそれなりの速度と心構えでアプローチしたいものです。
地図を見て、エリアの玄関口になる、凱里にひとまず向いました。

さてさて、凱里バスターミナルに到着してホテルを探して歩いているとき、すぐに目に留まり、最初に声をかけた貴州人が写真の青年です。
体を悪くして生活に困窮している状況を詩にして、市民に訴えかけているようです。
中国ではよく見かけるシーンなのですが、どうもインチキくさいのが多いのに対して、彼は真剣な目で見つめわたしが手にしたカメラを見るとぜひ撮ってくれと訴えかけているようでした。
わたしを記者と誤解したのかもしれません(このあと街中を撮影していたら、食堂の女性に記者なのかと聞かれた)。

ホテルを早く見つけたいがために、彼ともっと話をしなかったことが悔やまれます。
翌朝、凱里を出発する時おなじ場所を通りましたが、どこにも彼の姿を見つけることはできませんでした。

テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真

  1. 2008/10/07(火) 23:59:16|
  2. Kern Switar 50mmF1.4
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

気の向くまま風任せの旅はいいものですね。
学生時代は思いつきでいろんなところに旅しました。奈良に遊びに言ってそのまま信州に3日間なんてことも結構ありました。1番の長いたびは1ヵ月半北海道で放浪していたことでしょうかね。
まだ日本は言葉が通じますから
無計画旅行は谷あり川ありで本当に面白いです。さてはてどうなるやら、これからの展開が面白いようですね目が離せなくなってきました。
明日も楽しみです。
  1. 2008/10/08(水) 21:03:48 |
  2. URL |
  3. ジオグラフィック #jEbVZGTA
  4. [ 編集]

ジオグラフィックさん、こんばんは。
気ままな旅への賛意、ありがとうございます。
どうしても時間が限られますので、徹底調査して効率的な旅をしてしまうのは仕方ないのですが、その意味でも今回はある意味で贅沢な旅をしてきたのだなと実感しています。
ただ、このあとは特に面白い出来事もなく、退屈な展開になってしまうと思います。
北海道1ヵ月半、いいですね。
ジオさんが気ままな世界旅をするのを想像すると、カメラは1台レンズも渋めの1本のみ、世界を歩くのでマスタージオグラフィークが活躍し、あらゆる現地の味覚を旺盛な好奇心と胃袋が飲み込んでしまう、ゆっくりとした旅。
そんなことできるのは、引退後でしょうか…。
  1. 2008/10/08(水) 22:37:39 |
  2. URL |
  3. 中将姫光学 #sKWz4NQw
  4. [ 編集]

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Author:zunow
奈良時代、湘南の北のはずれに、継母の嫉妬を恐れた伝説の美姫が、ひっそりと暮らしていたといいます。中将姫の伝説です。
それから1200年あまり、同じ土地で、やはり人目を避けるように細々とレンズ蒐集を続けています。
ライカのレンズ、各国のノン・ライツ・レンズ、アダプターで無理やりライカ・マウントにしたレンズ…。気が付いたらたまってしまったこれらガラスのかたまり達を整理するため、日記風に綴ってゆきます。
歓迎看看。這是我的還没進歩的博客。

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