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やっぱりみんなコピーじゃなかった

Serenar 50mmF1.5
デッドコピーとかクローンと言われるレンズがあります。
戦前のニッコール5cmF2は、コンタックス用のゾナーを分解採寸し、同様な性能になるようガラスの種類をトライアルアンドエラーで当てはめて完成させたと言われており、当時のカメラ雑誌でも性能の良さに中身はツァイスのゾナーではないかと疑ったそうですので、それが本当であれば、デッドコピーないしはクローンレンズと思われていたということでしょう。
戦後は、ニッコール5cmF2は硝材の不足もあって何度か設計変更され、最終的には新種ガラスが採用され、デッドコピーとは到底言えない設計になっていると思います。

ニッコール5cmF1.5にも同様の歴史があるようですが、詳しいことは分かりませんし、戦前は商品化されませんでしたので、1949年に初めて発売されたものはやはりデッドコピーではなかったのではと想像しました。
それでは、1952年に発売されたセレナー50mmF1.5はどうだったのでしょう。
やはり情報はさっぱりありませんが、比較にぴったりの道具を入手していたことを思い出しました。
恐らくカーブ計と言われる球面の曲率を測るためのもので、昨年、スロベニアのリュブリャーナの骨董品屋でメガネ屋が使っていたものだと言って見せてくれたものを手に入れました。
ストップウォッチのような外観で、球面に計測部を押し当てると針が数値を指し示します。
凹レンズ-20~0、凸レンズ0~20まで計測でき、0は球でなく平面であることを意味します。
0に近いほどカーブはなだらかで、大きな球ということになりますが、この数値の単位が分かりません。
例えば5.0だと曲率はいくらとか分かればいいのですが計算法不明ですので、今回は比較のため数値をそのまま記載します。

せっかくですから家にある3群7枚のゾナータイプレンズ6本で、分解せずに計測できる前後玉の径と曲数を記録しました。
ざっと径±1mm、曲数0.1程度の誤差の可能性があることはご容赦ください。
➀Zeiss Sonnar 5cmF1.5 前玉径34.4mm、後玉径24.7mm、前玉曲数9.8、後玉曲数5.0
②Jupiter-3 50mmF1.5 前玉径34.2mm、後玉径24.5mm、前玉曲数9.8、後玉曲数5.0
③Schneider Xenon 5cmF1.5 前玉径35.3mm、後玉径26.4mm、前玉曲数10.1、後玉曲数4.1
④Nihon Kogaku Nikkor 5cmF1.5 前玉径34.2mm、後玉径25.2mm、前玉曲数9.4、後玉曲数4.4
⑤Canon Serenar 50mmF1.5 前玉径35.3mm、後玉径22.9mm、前玉曲数10.0、後玉曲数5.1
⑥Tanaka Kogaku Tanar 5cmF1.5 前玉径34.3mm、後玉径23.6mm、前玉曲数9.6、後玉曲数4.4

レンズ径を誤差の範囲とみなせば、ジュピター3がゾナーと同型のまま製造されたコピーレンズということの裏付けになっていると思います。
前後のレンズ径や局数=曲率の違いが撮影結果にどの程度影響するのかよく分かりませんが、少なくとも曲数が違えば分解採寸による同型のレンズではありません。
その意味で、少なくとも、クセノン、ニッコール、セレナー、タナーの各F1.5レンズはゾナーのデッドコピーやクローンではなく、お手本にしていたとしても改良が行われたと曲数が示しています。
クセノンを除けば、改良とは新種ガラスの採用のことでしょう。
しかし、日本光学が1950年にニッコール5cmF1.5、F1.4と同じ3群7枚のレンズを立て続けに投入した中で、1952年のセレナー50mmF1.5の発売にどのような意味があったのかは依然としてよく分かりません。
もとは日本光学からレンズ、マウント、ファインダーの供給を受けていましたが、1947年に光学ガラスが不足した際にニコンカメラ用を優先させた同社と関係が冷え込み、翌年には取引関係がなくなったことで、キヤノンが敵愾心からのこのレンズを発売したのだとしたら、その後の両社の関係を象徴するレンズとして面白いですね。

さて、本日の作例ですが、元興寺の地蔵会で開かれた邦楽の演奏です。
過去に関東のお祭りなどで邦楽合奏を何度か聴きましたが、いずれもお琴教室の発表会のような内容で、曲も童謡やアニメのアレンジものばかりでじっと何曲も聴くのは辛い内容でした。
初の本格邦楽を聴く機会でしたが、カメラマンたちが演奏が始まってもずっと写真撮影を止めません。
半野外のような演奏会場なので繊細な琴の音はレリーズ音の妨害でかき消されてしまいます。
そんな状況がしばらく続いて、集中が切れたわたしは音楽が聴く努力を諦めて、他人のカメラを呪いながら会場を立ち去りました。
演奏されている方はどういう気持ちだったのでしょうか。
【Alpha7II/Serenar 50mmF1.5 F1.5】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Canon Serenar 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2016/08/26 Fri
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