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相棒未だ現れず

Darlot 10cmF3.3
鎌倉での作例が続きますが、レンズをペッツバールに取り換えました。
3年ほど前に手に入れ、気に入ってときどき使ってきた、デュブローニのレンズです。
デュブローニは、1864年にパリで製造開始されたカメラの名前で、カメラボディ側にもレンズ側にも”Dubroni”と記されています。
レンズの製造自体は同じパリの光学メーカーであるダルローが行なったことは、レンズのコバ部分の手書きのサインで分かっていますが、ここではレンズ鏡胴の刻印を尊重してデュブローニのレンズと記しています。
ダルローのレンズと書くのが正しいのかも知れませんが、たとえばライカ用のスーパーアンギュロンなどはシュナイダーの記載がなくライツと記されていますので、同様の解釈でデュブローニのレンズとして問題ないでしょう。

カメラ史に精通している方ならデュブローニの名前はあまりに有名です。
1860年代は湿板の時代で、写真撮影は木製のカメラに薬液を塗ったガラスを取り付け、レンズで露光した後は薬液が乾く前に暗室で現像液を塗ってガラス板に定着させなければなりませんでした。
スタジオで肖像写真を撮る分には問題ありませんが、野外で撮影するとなるとテントで簡易暗室をつくらねばならず、撮影には補助者を従えたり、馬車を改造して移動暗室にするなど、今のようにカメラをバッグにしまって旅に出るというような気軽さとは程遠いものでした。
その重装備から開放して、暗室を省略し、小さな木箱ひとつにすべての機材をまとめてしまったのが、デュブローニのカメラです。
現像をどうするのかと言えば、カメラそのものを暗室にしてしまうという発想で、撮影後そのままカメラの中に現像液を流し込んでガラスに現像することを可能にしました。
カメラ内で撮影から現像まで完結するので、世界初のインスタントカメラなどと呼ばれますが、需要にこたえて機材一式を一気にコンパクトにしているところは、わたしに言わせれば世界最初の旅カメラです。

自称職業旅人のわたしとしてはたいへん興味深いカメラですが、所有したところで撮影できないでしょうし、そもそも博物館級のカメラなので高くてとても手が出ません。
しかしよくしたもので、デュブローニは木製の箱型カメラで、フランジ金具が付いているのでレンズの取り外しはできたようですし、薬品をカメラの中に入れたりすればボディの傷みが早そうで、レンズのみが市場に出てくることがあるようで、入手することができました。

ペッツバールタイプの焦点距離100mmのレンズは4x5をまったくカバーしません。
せめて中判で撮影できないか模索していますが、なかなかこのレンズを付けての撮影にはしっくりきそうなカメラが見つかりません。
シャッターのないレンズを使う場合、ソルントンシャッターを外付けするかフォーカルプレーンシャッターの付いたカメラが必要です。
手持ちでピント合わせしながら撮影できるように、大判一眼レフのグラフレックスを買ったのですが、いざレンズを取り付けようという段階で、ミラーが干渉しない位置にレンズを付けると近接撮影にしか対応できないと気付いてがっかりということになったりしました。
一眼レフのミラー当たりの問題は、35mmカメラのことかと思っていましたが、ペッツバールを使おうとすると同じことが起きるのですね。
鏡胴が長いので、無限を出そうとすると、200mmとかかなり焦点距離が長いレンズでないとミラーに当たってしまいます。
69判で200mmのペッツバールを使うのであれば、35mmフォーマットで100mmレンズを使うのと大差ありません。
【Alpha7/Dubroni 10cmF3.5 F3.5】
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thema:ペッツバール genre:写真
Dubroni 10cmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2016/05/04 Wed
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