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グレーのドブの青年

Frilon 50mmF1.5
ゆっくり起きてから窓の景色を見て、昨日の運転手が泊まらない方がいいと言った理由が分かりました。
ホテルはスラム街に囲まれた一角にあったからです。
散策してみると、脇を流れるドブの水の色がメタリックグレーなのには驚きました。
鼻が曲がるような悪臭が漂っています。
ホテルの部屋からでも聞こえていましたが、通りかかるバス、タクシー、オートリキシャ、バイク、普通リキシャとあらゆる交通機関がクラクション鳴らしっぱなしで、鼻ばかりか耳もどうにかなってしまいそうです。

なんでこんなところに来てしまったのか、やはりインドは来たくなかったと思いかけたところ、ひとりの青年から声をかけられました。
オレの写真を撮れと言っているようですが、これはバングラデシュでもよくあったパターンです。
断る理由もないので撮影しましたが、彼はどうにもこのスラムの世話焼き兄さんだったようで、近くにいる人に声をかけては写真を撮ってもらえと言うのですが、みな恥ずかしがって逃げてしまっていました。
そんなところへ下半身裸の子どもが通りかかったのを捕まえて、もう一度撮れと言います。
その写真を見ると青年が子どものものをしっかりつまんでこちらを向かせていて何ともユーモラスな写真になっていました。
青年の行動が、わたしのイライラを鎮めてインドに少しだけ親しみを与えてくれるきっかけになったように感じたのでした。

とにかく西を目指さないといけないので、ホテルで駅は近いか聞くとバスで30分ほどだと番号を教えてくれました。
駅行きのバスは混雑していましたが、すぐに降りる人がわたしの手を引っ張ってそのまま座るように案内してくれました。
渋滞で1時間近くかかりましたが、ハウラーという大きな駅の前に着きます。
西にと言ってもどこへ行っていいか分からないので、あちこち指図されながらレフトバゲージに辿り着き荷物を預けたところでいったんホテルをとりました。
WIFIはこのあたりのホテルのどこにもなく、ガイドブックも地図もないわたしは次に行く場所が分かりません。
むかし本で読んだことがあるガヤという地名を思い出しました。
釈迦が悟りを開いた仏教の聖地だったのではないかと思います。
正しい仏教徒ではないわたしがそんな土地に行く意味があるかどうかはともかく、地名として思い出せるデリー、ムンバイ、チェンナイといった大都会に行ってもコルカタと大きな差はないかも知れませんし、そもそも仏教聖地に行けばヒンズー教が支配的なコルカタとは違った世界が見られる期待感があります。

一息ついてから、近くを散策してのんびり駅に向かいましたが、さすが大都会の駅で切符を買うのはただ事ではありません。
列に並ぶたびにここではないあっちだと行ったり来たりさせられて、ガヤ行きの切符を手にするまで小一時間かかってしまいます。
手にした切符もお前がちゃんと書かないからと不備を指摘され、期待したエアコン付ではないスリーパーのチケットでした。
しかも上段だというのですが眠れるかどうか。
とりあえずはホッとして外に出ると、駅のすぐわきに大きな川が流れていて、反対の岸で沐浴する姿があったので、恐らくここはガンジス川なのだろうと思われました。
大きな橋を渡って岸辺に行こうか迷いましたが、ガンジスには子どもの遺体が流されると聞いたことがあったので、このときは近づく勇気がでませんでした。

橋のたもと付近から市場が広がっていて真下では野菜やおそらくお供え用の花が商われているようでした。
こんな角度から市場を見るのは初めてだとカメラを構えていると、びっしり人が行きかう中を荷台を引いた自転車が通ろうとしているところが今日の作例です。
何気ない市場の風景なのでしょうが、一生懸命ペダルを漕いで前進したいのに、他人のことを介さない現地人が立ちふさがって思うように進めない様子が、自分の姿と重なって自転車の男性に強いシンパシーを感じてしまいました。
そこをどいてくれと声を荒げても、こっちは急いでいるんだと叫んでも、誰も他人のことなんて聞いてはくれません。

さらに進んでいくと官庁街のような少し落ち着いたところに出ましたが、立派な古びた建物が並んでいる町並みを眺めていると、コルカタは英国支配の影響が未だはっきり残る町なのだと理解できます。
そんな中、日本のブルガリアヨーグルトそっくりなラッシーを味わったり、基盤を直しながら客を待つ中古電卓路上販売やら、骨を接合しながら調整する中古傘路上販売やらに、インド式エコロジーの神髄を見つけ出しました。
インドでメジャーな立派なクリケットスタジアムの向かいにマイナーなサッカーのクラブハウスがあって、1889年設立と書いてあったのもこの国のイギリスとの結びつきを知らしめるのに十分です。
インドならバングラデシュと違ってビールなら簡単に飲めると思っていたのに、東南アジアのようにコンビニがあって簡単に変えると言うわけではないことを知りました。
スリランカ同様、数少ないワインショップに行かないとビールを買うことができないのです。
カワセミの絵が描かれたキングフィッシャーというのがインドの国民ビールのようでしたが、昼を食べた気さくなカレー屋でオーダーした際に、そのビールを飲みながら食べていいか聞いたのですが、あっさり拒否されてしまいました。
部屋に戻ってから栓をあけるとすでにビールはぬるくなっていましたが、それでもバングラデシュとの違いは十分に味わうことができました。
【Alpha7/Frilon 5cmF1.5 F1.5】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Futura Frilon 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2015/07/01 Wed
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