スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | --/--/-- --

耳飾りの人々

3K 5cmF1.5
チェントンがあるシャン州はこの国では少数民族に当たるシャン族がミャンマー政府に抵抗して、何年か前までは戦争状態で外国人の立ち入りも制限されていました。
しかし、平和協定が結ばれて外国人観光客に開放されると、一気に経済が開花したため古い建物を立て直してしまうところが相次ぎ、魅力だった古い街並みがあっという間に消失してしまったようです。
今でもところどころに白い壁に茶色い屋根の家が散見でき、当時の雰囲気を想像することは可能です。
建築様式等詳しいことはよく分かりませんが、イギリス式コロニアル様式が元ではないかと思われ、とても美しく感じられます。
誰が見ても素晴らしいものに世界遺産のお墨付きを与えて得意になっているだけではなく、こうような地方の町が景観を維持するための何かとか、ユニセフはもう少しまともな活動ができないものでしょうか。

ホテルにはふたりの若者が当直していて、ひとりは日中ツアーガイドの仕事をしているとのことでしたので、少数民族の村のトレッキング等できないか相談すると、たまたま明日からガイドに対する講習会があるため連れて行くことができないとのことでした。
しかし、もうひとりの青年も父親がガイドをしているとのことで、バイクになるがよければ
案内してくれると言います。
通常は4駆を使って60ドルのところバイクなので20ドルでよいと、むしろ条件がよかったですし、彼は勉強中でしたが中国語を話せるというのでその面でも好都合でした。

彼の当直は8時に終わりますが、ほとんど当直中は寝ているから大丈夫とそのまま出発しました。
ガイドをかってくれた青年の名は、ロン・ペ。
苗字は分かりませんでしたが、ロンはシャン族の言葉で大きなとか偉大なという意味で、彼が長男なのでこの単語が使われ、ペはルビーと言う意味で、たぶん輝きある人生を送ってもらいたいとの両親の願いが込められているのでしょう。
2月に結婚したばかりで、新婚の奥さんのお腹には子どもがいるそうです。
写真で見るととても可愛らしい顔立ちで、シャン族ではなくラフ族なのだとのこと。
結婚がきっかけで彼はモンラーという中国のミャンマーと国境を接する町で働いていて、いまは奥さんの結婚を前にチェントンに戻って来て、昼間はバイクタクシーの運転手、夜はホテルの当直と懸命です。
モンラーでは中国人が経営するケーキ屋で働いていて、数ヶ月にしてかなり中国語とケーキ作りをマスターしています。
ロン・ペのロンは中国語の龍と同じ発音なので、中国では小龍と呼ばれているそうで、李小龍を知っているかもブルース・リーのことだよと教えてあげると驚いていました。

チェントン町は小さくすぐ田んぼが広がって、遠くに山並みを見はるかす絶好の眺望が待っていました。
朝一で市場に出掛けたときは激しい雨が降ったのですが、いまはすっかりあがってさわやかに晴れ上がり、バイクを通して伝わる風がとても心地よく感じられます。
田んぼで重労働している人が多くみられましたが、小龍によれば彼らの日当は650円ほどとのこと。
暑い中での田んぼ仕事のたいへんさを考えると、割に合わない賃金だと彼は嘆きます。
ほぼ1時間かかって少数民族の村に到着しました。
少数民族と言っても、チェントンの人口の7割くらいをしめるシャン族がこの国ではそもそも少数民族で、これから訪れる少数民族は山間のところに村単位で暮らしており、マウンテンピープルと呼ばれたので、わたしも以降は山岳民族と呼称するようにします。
脇道に入るとラフ族の村がありましたがこの村の建物の屋根はチェントンの町の古い建物と同じで、家の連なりはかつてのチェントンもこうだつたのではと想像させます。
どうやらこの村の人たちは特に民族衣装を着たりなどの特徴がないようでそのまま通過し、到着したのが隣接するアカ族の村でした。
バイクを停めて山登りを開始します。

村の入り口に4~5歳くらいの少女が立っていて、小龍と顔見知りのようで、握手したり何やら会話したりしてトレッキングがスタートしました。
そのすぐさきの家を撮影していると小龍が慌てて逃げろと言うので、何事かとたじろぎますが男性が木の棒を手に小走りに来るだけです。
小龍がビーだビーだと叫んでもわたしには何のことかピンとこず後ずさりしただけでしたが、ビーって蜂かと気付き、男性が棒の先に付けていたのが蜂の巣だと理解しました。
男性が皿の上に蜂の巣を置くと、子どもたちも怯みましたがるみましたが、大丈夫と男性が何匹かのミツバチを手でつぶしていって子どもたちと我々にも食べるように言います。
1センチ大ほどの巣を手づかみすると蜜がじわっとあふれて指先を流れましたが構わず指ごとくわえて味わえば、自然の甘みが甘露と言う言葉を思い出させます。
初めて味わう蜂蜜に興奮していると、アカ族のアクセサリーはいかがかと来ました。
ベトナムのモン族のように手製のアクセサリーを買わせるのかとうんざり気分になりますが、気にいれば買って気に入らなければ買わなくてもいいからと言い、そういう姿勢ならいやな気持もしないし蜂蜜をいただいたのでと布のブレスレットを1個手に巻いてもらいます。
およそ100円でしたが、自分たちの作ったものを買ってくれたということを喜んでいるようでした。

山頂近くまで息を切らしながら登ったところにはアン族の村がありました。
アカ族は女性がヘルメットのような帽子を被ることで有名ですが、アン族は男女ともに耳飾りをすること、女性が歯を黒く塗ることで知られているそうですが、わたしはアン族と言う民族を初めて聞きました。
さつそく訪れた家のおじいさんの耳に大きな穴が開いていたので、すぐに耳飾りのことを思い出しましたが、ハンモックですやすや寝ている幼児まですでに耳飾りを付けていて、彼らは生涯耳に飾りを付けたままなのだと知ります。
歓迎にお茶をご馳走してくれましたがなかなか美味で、水は山頂付近に泉が湧いているのでそれが美味しい理由だと教えてくれました。
お昼は市場で買ってきた4種のもち米を田んぼの傍らにあった農作業者用の小屋で食べましたが、風通しがよくてわざわざそういう場所を選んで小屋を建てたのかと納得します。
わたしがあちこちでいろいろと質問したりするので時間が押して、もうひとつの村は訪れられず、最後にコメのお酒を造っている村を訪れて終了します。
アルコールが48度と90度の2種があって、90度はブレンド用でそのまま飲むと危険らしいのですが、とても好い香りがしました。
持参していたペットボトルに危険でない方(わたしには危険)をフルに注いでもらい100円ほどでした。
とても楽しく過ごした1日でした。
最大の理由は、小龍がわたしの好みを理解して、何かあるとその都度止まって説明してくれ、けっしてビジネスライクなガイドではなかったことが大きかったと思っています。
【Alpha7/ZK 5cmF1.5 F1.5】
スポンサーサイト
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zorki ZK 5cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2015/06/06 Sat
<< 機械も休む町 | home | ここにもフェイクの世界が >>

Comment


Comment form


管理者にだけ表示

Trackback

この記事のトラックバックURL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

| home |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。