スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | --/--/-- --

頭のてっぺんからつま先まで

Jamin et Darlot 15.5cmF4
先日初挑戦した大判撮影は、成功とは言い難いものの結果に対しては一定の満足をしています。
とにかく撮影はできることが分かりました。
次回へのテーマとして、ピント精度を上げることと、フレーミングをもう少しどうにかしたいと考えています。
これは技術的な問題ですので、かつて王貞治氏が1本足打法を完成させるために自室でひたすら素振りを続けたように、わたしもフィルムを入れないカメラで撮影行程を繰り返してフォームを固定できるようにしたいと思います。

ペッツバールを使用して人物撮影している以上は、ダゲレオタイプ期のポートレイト写真がイメージとしてあります。
ダゲレオタイプの写真を見ると笑顔で写っているものはほとんどありません。
当時の写真は肖像画の代替物ですから、家のいちばんよい場所に飾られる肖像画はニコニコしているのではなく、威厳に満ちていなくてはいけないからです。
自分が死んだ後も子孫が代々受け継ぐのです。
ダゲレオタイプの写真はみな神妙な顔をして見えるのですが、わたしも次回はそういう表情を引き出すよう挑戦してみたいと考えています。

その代わりではないですが、旅に持って行くペッツバールはいつもどおりに適当に撮って楽しむつもりです。
作例写真は、普通に歩いていた子どもがカメラを向けた途端に、なんとも楽しい表情をつくってくれました。
子どものリアクションなんてリペ島に限らず日本でもどこでもそう変わらないのでしょうが、やはりその時の旅の気分や光景などとも結びついて自分にだけ感じられる思い入れを作ってくれると思います。
この子の場合、顔の表情もそうですが、左足つま先の反り具合が実によろしい。
注目されたり、緊張したりすると足先を反らすのが癖になっているのかもと想像します。

昨日の荷物の話のときにも痛感していたのですが、例えば今回持って行ったジャマン・エ・ダルローのペッツバールだと、バッグの中でライカのレンズ3本分以上のスペースをとります。
性能でいえば、ライカのレンズはペッツバールの3倍優れているだけでは足りないかも知れないくらいです。
しかし、注目度ということになれば立場は逆転します。
ライカレンズは知っている人なら惹きつけて止みませんが、ペッツバールはおよそカメラに関心があるなしに限らず反応してもらえることが非常に多いのです。
普通ならそれでどうということもないのですが、わたしの場合は人物の写真ばかり撮っているので、撮らせてくれというお願いの行程が大幅に短縮することができるわけです。
こんな便利なものはありません。
3倍のスペース以上の価値があると言って疑いません。

また、ポートレイト撮影時にわたしが声をかけた人から遠ざかるのも、彼らにしみれば不思議なことのようです。
カメラをやっている人なら、ははあ、かなり焦点距離の長いレンズなんだなと察してくれますが、携帯の広角レンズしか知らない一般の人から見れば、わたしの後ずさりは不可解な行動です。
手っ取り早く最初の位置だとこの通り顔も収まりきらないくらいのアップになるのでと見せれば理解してもらえますが、むかしのカメラはこのくらいの大きさの木の箱で、フィルムも大きかったので長いレンズがなどと説明してしまうと、相手はきょとんとするだけです。
昔のレンズは凄かったんだぞということを示すためには、超アップ、胸像、全身像の3枚を撮ってどうだと見せてあげればいいだけです。

こんなことがきっかけで親しくなったりするのもまた楽しいものです。
ラオスのバンビエンではカナダ人の若いカップルがたいへん興味を示し、この後タイ経由で日本に行くので東京で会おうということになりました。
写真もぜひ送ってくれと言われますが、普通の現代のレンズで撮ったのではこういう展開にはならないでしょう。
ダゲレオタイプから湿板の時代になるとカメラを持って旅する人が現れるようになったそうですが、そんな時代にも同様のことが起こっていたのかも知れません。
ペッツバールレンズにはパスポートと同じくらいの力があるように実感しています。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
スポンサーサイト
thema:ペッツバール genre:写真
Jamin et Darlot 15.5cmF4 | trackback(0) | comment(2) | 2015/05/27 Wed
<< 去る者は追わず | home | 荷物考ふたたび >>

Comment

私も目撃しました。
東大寺の参道で、台湾の大学生を撮られたときも、
中将姫光学さんがいきなり反対側に歩き始めたので、
一瞬さよならしたのかと思ったのか、ぎょっとしていました。
会話が充分でないときはさらに誤解の危険が高まるでしょう。
すでにお考えのように、まず近場で顔ポートレートを撮り、
そこからカメラを構えたまま後退しつつ、数枚ショットを重ねる。
その後、女性たちが次第にほぐれてきたら、
今度は近づきながら、リラックスした表情をさらに撮影する。
そんなブーメラン方式がよいようですね。
2015/06/01 Mon| URL | sha-sindbad [ 編集 ]
Re: 私も目撃しました。
sha-sindbadさん、こんばんは。
そうなんです、本人は相手が理解していると誤解して、下がったりして相手を不安にしたりしてしまうんですね。
コミュニケーションの取り方として書いていただいたブーメラン方式はたいへん参考になりました。
最初は緊張している人が多いので、何枚か状況を変えて撮るのは正しいと思います。
また、アドバイスいただければと思います。
ご返信が大幅に遅れてしまい深謝いたします。
2015/08/28 Fri| URL | zunow [ 編集 ]

Comment form


管理者にだけ表示

Trackback

この記事のトラックバックURL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

| home |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。