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白いスーツの美女

Grubb 20cmF3.5
ノクトンともう1本持参したレンズはグラブのペッツバールレンズです。
長い旅をするときは荷物の心配をしますが、長旅のためにレンズをいつもの3本から2本に減らしています。
にも関わらず、わざわざこんなに大きくて重いレンズを選んだのは、元の木阿弥です。
ただ、せっかく持ってきたので、20cmという使いづらい焦点距離でもかなり積極的に使用してきましたし、そのために何度も人に声をかけてはポートレイトを撮影して元を取ろうと必死でした。

グラブ社はアイルランドにあった光学機器メーカーで、現在でも老舗として望遠鏡を製造しているそうです。
アイルランドの会社と言うとギネスとキルケニーくらいしか思い出せないわたしには、この国で歴史的レンズが製造されていたことが新鮮な驚きでした。
キングスレークの本にはグラフのアブラナートと言うメニスカス貼り合わせのいわゆるアクロマチックレンズが紹介されています。
このレンズは懸命に探して、推定90mmF11というスペックのものを入手しています。
歴史的レンズでしかもライカでも使えそうな短焦点という珍品が某オークションに出品されたのですが、出品者はその価値を知って高めのスタート価格だったものの、入札者は想像通り現れずにその価格のまま落札しました。

そのアプラナットは製造番号が245番となっていてたいへん古いレンズと分かります。
1850年代中ごろから後半くらいにつくられたいうことは間違いなさそうです。
実は、今回のペッツバールには800という興味深い番号が刻印されていました。
アプラナットの方はNo.の後に番号なので製造番号と分かりますが、ペッツバールの方は番号だけが入っていて、それが製造番号なのか何か別のことを意味するのか判然としません。
ksmtさんによれば、№2603のグラブレンズが1862年製造と言う例があるので800が製造番号だとすれば1850年代だろうが、1857年に始まるウォーターハウス絞りの溝がオリジナルと思われる状態で開いており、このあたりの年代の製造かも知れないと推測しています。

1850年代すでに高性能レンズを製造できるメーカーがあったとすれば、アイルランドは進んだ国だったということでしょうか。
正確に調べてみないと分かりませんが、オーストリアとフランス、イギリス以外でこの年代にペッツバールを製造できた国はなかったように思われます。
ブラウンシュバイクに工場を新設したフォクトレンダーを例外とすれば、シュタインハイル、ブッシュがペッツバールを製造開始するのはずっと後のことのようですし、あとはアメリカのハリスンがあるくらいでしょうか。

ダブリンとロンドンの間には高速船と急行列車で18世紀半ばには結ばれていたそうですが、ガラスはロンドンから供給されていたのではなく、自社で製造していたかも知れません。
こういった資料は極端に少なくて、確認が難しくなっています。
グラブのペッツバールレンズは製造数がかなり少なそうですので、現在の感覚からすれば部品を自社製造するよりは、どこかから調達してきた方がコスト面で助かりそうですが、もともと一点物の手作り品なので、コストがどうこうということではなかったのだろうと判断したいと思います。
グラブのレンズはすべてロスで作っていたから、ロスを持っていればグラブのを買う意味はないとなったら面白くないですし。

さて、今日の作例はサパのホテルに勤める美女です。
この女性が親切だったので、泊る予定のなかったサパに1泊してしまったといことはすでにどこかで書いたと思います。
25歳独身、ベジタリアンと言っていたのが少し気になりました。
彼女にはよく似た妹がいて、翌朝、彼女と間違えてしまい恥をかくところでした。
作例の彼女は妹ではないと思うのですが、もしかしたらそれも間違いだったとすれば、また恥の上塗りになってしまいかねません。
【Alpha7/Grubb 20cmF3.5 F3.5】
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thema:ペッツバール genre:写真
Grubb 20cmF3.5 | trackback(0) | comment(2) | 2015/05/05 Tue
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Comment

とても美しい!
モデルさんもレンズ描写もどちらも素直でのびやか。
ペッツヴァールの威力、甚大ですね。
つつがなく旅を続けておられることがわかり、ほっとしています。
2015/05/26 Tue| URL | sha-sindbad [ 編集 ]
sha-sindbadさん、こんばんは。
このお嬢さんはとても親切でよかったです。
夜、サッカーを見たくてどのチャンネルか調べてと言ったら、ネット検索してから間違いないよう部屋まで来てチャンネル合わせまでしてくれました。
部屋まで来たのは何か別の目的があるのではと期待しましたが、何事も起きず…。
更新が滞ることでご心配おかけして申し訳ないです。
ただいままた帰国しました。
2015/05/26 Tue| URL | 中将姫光学研究所 [ 編集 ]

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