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同化とアイデンティティと

C.C.Harrison 14cmF4
今回の1ヶ月の旅の間に出会った少数民族は、蒙古族、回族、彝族、納西族、白族、チベット人等の皆さんで、それら以外にも見かけたけれども気付かなかった民族の方もいるといっぱいいると思います。
モンゴルにも西にはカザフ族がいて主に遊牧生活をしているが鷹匠になる人もいると、つい先日のNHKで放送していました。
中国のことで言えば、昨日も書いたようにそこに仕事あれば漢族ありで、もともとはその民族だけだった土地にも漢族がどしどし入植して、一概にここは何族と括りづらくなっていますが、概して西側に少数民族の拠点があると言って間違いありません。
交通不便な山岳地帯に居住するケースが多いですが、もともと今の江西省あたりから追い立てられて安全な居場所として定着したケースもあって、山の斜面に暮らしているから孤立してしまったんだという風には一概には言えなさそうです。

例えば、広域の大理市には上述の蒙古族以外は居住しているのですが、外観で違いを指摘することは困難です。
回族のみイスラム信仰なので男性は白い帽子を女性はスカーフをそれぞれ被っているので見分けがつきますが、他の民族は民族衣装を見てもわたしには違いを言い当てることは困難です。
今日の作例の女の子たちは白族で16日前に出した女の子は納西族ですが、衣装のデザインがだいぶ違うのでこれなら判別可能と思われるかも知れません。
しかし、子どもはたまたまこの2組が民族衣装を着ていましたが、それ以外に民族衣装を着ていたのはおばあさんと呼べるような年齢の人たちばかりです。
彼女たちも日本人同様、一定の年齢になるとデザインが黒を基調にしたかなり地味なものに変わります。
そうなると
民族ごとに微妙なデザインの違いはあるかもしれませんが、ほとんど黒っぽい衣装をまとってしまうと、少なくともわたしにはみな同じに見えてしまい判別不能となります。

これらは普段着の民族衣装で盛装はもっと特徴が出るのだと思われます。
民族衣装図鑑のような本では、納西族と白族と彝族ではどこをとっても違う服を着ているからです。
この本の衣装をざっと暗記していざ現地入りしたら絶望的な気持ちになるでしょう。
また、地域差というのも顕著にあるようで、西昌あたりで目撃した彝族は巨大な帽子をかぶっていたので、石屏の彝族の女の子に写真を見せたら、こんなのは見たこともないと言っていました。
ついでに言うと、彝族には独自の文字があって、それは絵が変化して漢字になるその過程くらいにありそうな、言ってみれば絵と漢字の中間のような文字で、道路標識などに漢字、アルファベット表記と並んで記載があります。
出会った彝族の何人もの人に聞きましたが、その文字が読める人がいなかったばかりか、あれわたしたちの文字だったんですかと言って驚く人がいたのには、わたしまで驚かされました。
一時期チベット人が弾圧されていることを示すのに、学校での教育は北京語が使われ、チベット語を話すことを禁止するなどチベット文化を抹殺しようとしているということを聞きました。
これはチベットに限らずということなのかも知れません。

彼ら少数民族の言語は互いにまったく違うので、互いにコミュニケーションを取るときは北京語が使われます。
スペイン人、イタリア人、ポルトガル人はそれぞれが自国語を話したとしても相互にコミュニケーション可能だと聞いたことがありますが、例えば、ほとんど同じエリアに住んでいるといえる納西族と白族の言葉が単語も文法もまったく違うというのは面白いと思います。
しかし、一般に火車とか電脳とか新しい言葉などは、自民族の言葉で新たに言葉を作らずに北京語の単語をそのまま拝借するようです。
また、ほとんどの民族が名前も北京語による中国名を名乗ります。

テレビを付ければ基本的にはすべて北京語で放送されているので北京語の上達は早いのでしょうが、心配なのはその民族の言葉が廃れてしまわないかということです。
辞書だってないでしょうし。
家族の会話はすべて民族の言葉なので大丈夫と聞いても不安は拭えませんでしたが、考えてみれば日本でも普段は共通語を話しているのに、実家から電話が来ると土地の言葉をなんでもなくしゃべるのは普通のことです。
日本の方言にも辞書はありませんが、消滅の危機ということもないでしょうから、中国の少数民族の言葉をわたしが心配するのは大きなお世話だということになりそうです。

詳細はよく分かりませんが、少数民族に対する漢族の差別は厳しいものがあると聞いたことがあります。
開発に伴う立ち退きの保証金に大きな差があったり、就職に制限があったといったことですが、以前訪れた瑶族の一家は地方政府が補助すると言いながらそれがわずかなため生活が厳しく肉を1ヶ月も食べていないと語ったことを思い出しました。
ロサンゼルスオリンピックの体操で活躍した李寧のことをわたしはよく覚えていますが、彼は漢族ではなく壮族で、そのことをずっと伏せて活躍していたそうです。
今でも彼が少数民族の出自だということと知らないといういう人がほとんどでした。
もっとも、むしろ外国人はよく知っているが、国内では情報コントロールされていて知らされていないということはこれに限ったことではないですが。
【Alpha7/C.C.Harrison 14cmF4】
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thema:ペッツバール genre:写真
C.C.Harisson 14cmF4 | trackback(0) | comment(4) | 2015/04/06 Mon
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Comment

可愛く写ってますね。確かに顔では何族かは分かりませんね。
2015/04/06 Mon| URL | ksmt [ 編集 ]
ksmtさん、こんにちは。
ピントが怪し気ですが、シャイな彼女たちが可愛かったのでよしとしたいと思います。
この日は日曜で、恐らく山奥の村から何時間もかけて町に買い物に行くので、晴れ着でやって来たのだと想像します。
そう思ったので日本から来たと強調し、日本の飴をあげました。
彼女たちの村では、民族衣装で町に行くといいことがあると評判になっているかも知れません。
2015/04/07 Tue| URL | 中将姫光学研究所 [ 編集 ]
素敵ですね
どこの国でもそうですが、
民族衣装を着たときが、一番似合っているものですね。
衣装はただの上着ではなくて、心と一緒に着るものだからかも知れませんね。
それにしても、こうしてブログを拝見すると、
この瞬間にどこにおいでになるかわからないけど、
つつがなく旅を楽しんでおられることがわかります。
そして、文章がますます冴えて行くようです。
旅の宿で疲れた体をものともせず、
ブログを作成しておられる姿が想像できます。
すごい!
2015/04/09 Thu| URL | sha-sindbad [ 編集 ]
sha-sindbadさん、返信遅れご容赦ください。
そうです、そうです。
よく観光客に衣装を着せて記念写真というのがありますが、まったく似合いません。
ただ面白がっているだけで彼らの文化に敬意も何もないからでしょう。
晴れ着で街に出て、可愛いと言われて家族みんなが喜んでいる姿が印象的でした。
暇な夜はコツコツとPCに向かっています。
文章は、暇なので読み返して修正しているので、いままでの未確認投稿がひどすぎたのです。
失礼いたしました。
2015/04/16 Thu| URL | 中将姫光学研究所 [ 編集 ]

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