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写り過ぎて信じてもらえず

Colas 15cmF4
明治元年は、1868年の1月1日に始まりますが、これは旧暦になるため、西暦に置き換えると1868年1月25日こそが明治の始まりなのだそうです。
ということは、少なくとも1867年までに製造されたレンズが江戸時代のレンズになります。
フォクトレンダー、ダルマイヤーなど一部のメーカーを除くと、当時のレンズの製造年を特定するのは困難ですので、1860年代までの製造だろうとされるレンズは江戸時代のレンズとみなしています。
わたしの所有するペッツバールレンズのほとんどがこれに該当します。

外国人に撮影させてもらうときは150年前のレンズだと説明しますが、日本でなら江戸時代のレンズですと言った方がインパクトがあります。
ただ、それだと日本製だとか江戸時代に日本にもたらされたとか誤解される心配があるので、そうでないことは説明しないといけません。
それでも、そんな古いレンズが存在すること、それをデジタルカメラに付けて撮影していることには十分に驚いてもらえます。
残念ながら、そんなことには関心がなさげな返事の人もいますが、それは仕方のないことでしょう。
わたしが付け加えるのが、写真術が1839年に発明された翌年に開発されたのがペッツバールレンズだということです。

そうして撮らしてもらった写真を液晶を通して本人に見せてあげると、とても驚かれるときがあります。
その理由は、とてもよく写っているからです。
そんなに古いレンズがまともに写るはずがないという先入観があるのでしょうし、江戸時代のレンズとの連想から幕末の志士の写真、例えば坂本龍馬の有名な体をちょっと傾げた斜め前方を凝視している写真を思い浮かべるからでしょう。
もっとも龍馬の写真は、保存状態の問題から汚れは目立つものの、写真そのものは鮮鋭に写っているのだと思います。

ペッツバールレンズの最大の面白さはそこにあると思います。
このレンズは写真が生まれて間もない時期の実質的に初めての写真撮影用のために設計されたレンズでありながら、150mmF3.6という大口径で設計され、とてもシャープでコントラストの良い写りを実現しているのです。
最大の欠点である像面湾曲は、分かる人には一目瞭然ですが、一般には気付かれないでしょうし、35mmフォーマットでは125mm(5inch)以上になると湾曲部分が枠の外に行ってしまうので判別困難でしょう。

戦後、二眼レフのブームとか安価なレンズシャッターカメラの普及とか全自動カメラの登場とか、カメラ人口が爆発的に増える出来事があったようですが、それらに増してカメラ女子やソーシャルネットワークの現在の方が、カメラ人口は大いに違いありません。
携帯電話での撮影も含めれば、1億総カメラ時代と言えるのではないかと思います。
そんな中でクラシックカメラを始める人はかなりいるようで、ライカやローライ、ハッセルブラッドなどの名前は意外によく知られているようです。
ところが、その写真を発明したと言われる、ニエプス、ダゲール、タルボットと言う名前を聞いたことがあるという人はごくごく少数と思われます。
ましてや、その写真史を支える発明だったペッツバールの名はまったくの無名です。
気の毒なレンズ発明家の先生を知らしめなくてはという妙な写真好きがひとりやふたりいても好いのではないかというのが、ペッツバールを使うもうひとつの楽しさだと言えば逆説的に聞こえるでしょうか。

さて、今日の作例ですが、浅草には何度も出向いているのに江戸下町伝統工芸館という施設があるのを知らず、たまたま雪まつりに行く途上で見つけ、職人さんが糸の組み合わせでシルクの組紐を作る実演を見たときのものです。
組紐は縁起ものとか着物の帯締めなどに使われますが、わたしのカメラのストラップがある方にお作り戴いた京都の組紐製です。
ストラップというと革ですが、手首に巻き付けて使う機会の多かった私には組紐の使い勝手は最高で、首から提げているときもシルクの感触が良いし、カメラバッグの中でするすると納まってくれて最高のストラップです。
お世話になっている組紐がこのように作られているのかと知って、たいへん興味深く感じられたものです。
糸自体に光沢はあったと思いますが、ちょっとこれは滲み過ぎで、ペッツバール博士が意図しなかった収差が出てしまったか、やはりこれはソフトレンズなのかも知れないと思わせます。
【Alpha7/Colas 15cmF4 F4】
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thema:ペッツバール genre:写真
Colas 15cmF4 | trackback(0) | comment(1) | 2015/02/11 Wed
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2015/02/17 Tue| |  [ 編集 ]

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