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竹管風琴

Francais 15cmF4

作例は、鍵盤楽器が写っていますが、演奏者の頭上にパイプが並んでいるのが見えることから、ピアノではなくパイプオルガンであることが分かるでしょう。
サントリーホールか大阪シンフォニーホールで撮影したのではなく、教会の日曜礼拝を撮影したものです。
場所は日本ではないですが、ヨーロッパという訳でもありません。
たぶんアジアで唯一のカトリック国、フィリピンの教会です。

マニラの中心から30分ほど離れたラス・ピニャスという町にあるセント・ヨーゼフ教会を訪れました。
ここには世界で唯一と言われる、パイプ部分が金属ではなく竹でできたオルガンがあります。
作例に写っているパイプはすべて竹でできているということになりますが、じっさいに聴いてみると柔らかな音色は金属的なところのない、温かみに溢れたものでした。
ミサの一部分を見学しただけですが、足を伸ばした甲斐があったと強く実感します。

この教会の設立は古く、マニラの大司教によってラス・ピニャスに漁師や農民のための教会が割り当てられます。
建設にあたったのはスペインのディエゴ・セラで、教会は日干し煉瓦を積んでバロック様式によって作られます。
セラは、教会のガイドをしてくれた女性の説明ではスペインのウエスカ出身だと聞いてわたしは驚いてしまいました。
わたしは数回カタルーニャを旅したことがありますが、ウエスカ周辺にはロマネスクの教会が散在していて10年以上前に滞在したことがあるからです。
ガイドの女性にあなたたちの尊敬するセラはスペイン人ではなく、カタルーニャ人だよと教えるとカタルーニャの独立のことを知っているらしく、今度は彼女の方が驚いていました。

セラは多彩な才能を持つ司祭で、自然科学、化学、建築をものしたばかりか、オルガン演奏、さらにはオルガン製作もよくしました。
マニラ大聖堂他のオルガンを製作したのは彼です。
1816年には竣工間近だったラスピニャスの教会に竹のオルガンの製造を開始し、8年後には完成させました。
190年の歴史を持つ古い楽器だということになります。
オルガンはミサに不可欠な楽器になりましたが、1832年にセラが没した後は修復が難しくなり、長らく使用されなくなってしまいました。
1970年代にドイツのオルガンメーカーによって大規模な修復が行われ、オリジナルに近い状態に戻されて以降、バンブー・オルガンという愛称ともども教会のシンボルとして使われ続けています。

毎年、国際バンブー・オルガン・フェスティバルが開催されているそうで、教会の売店にフェスティバルのCDが売られていました。
最新の録音だという1枚を1000円で購入しました。
他のものも含めてオルガン小曲集のような内容ですが、選んだものにはモーツアルトのオルガンと弦楽のための協奏曲ニ長調のメヌエットが収録されていたからです。
モーツアルトにそんな曲があるとは知りませんでした。
また、ラスピニャス少年合唱団の合唱もフィーチャーされていますが、教会を案内してくれた女性によると、彼らは昨年度の少年合唱のコンクールで世界チャンピオンになったそうです。
そんな先入観も手伝うからか、確かにすばらしいコーラスに聴こえてしまいます。

ところで、19世紀に完成したオルガンが現役で使われている点に、少しだけペッツバールとの共通性を感じていたのですが、このCDにまた妙な符合を思いました。
古い楽器をデジタル録音してPCで聴くというのは、古いレンズをデジタルカメラで撮影してPCで見るのと同じではないですか。
そんなことを言えば、ヴァイオリンだって18世紀の名器をデジタル録音しているのを聴いているのですから、これも同じですね。
モダンの名器もありますが、トップ・ヴァイオリニストの大多数がストラディヴァリか古いクレモナの名器を愛用しているのは、わたしがペッツバールを愛用することと同じ意味があるのだと主張したいと考えています。
【Alpha7/Francais 15cmF4 F4】
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thema:ペッツバール genre:写真
Francais 15cmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/10/20 Mon
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