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合掌比較簡単

Jamin et Darlot 13.5cmF4.5
6月のタイ以来3ヶ月ぶりでジャマン・エ・ダルローのペッツバールを使用ましたが、このレンズの高性能を再認識しました。
これだけシャープでコントラストがあるとピント合わせからだいぶ違います。
いつもの撮影では50%がピンボケするくらいですが、この日は20%くらいのピンボケ率で、怪しげな作例も出しましたが、このくらいだとブログにピントが合ったものだけを並べることができます。
視力の悪い人に優しいレンズだと言えますが、ジャマンはもともと光学機器全般を製造する会社でしたから眼鏡も作っていただろうことを考えると、何か面白い符合のように思いました。

このレンズは円錐型の外観で、とくにフランス語でコーン・サントラリザチュールという愛称で呼ばれています。
コーン・サントラリザチュールはマウント部近くが円錐型に末広がりのようになっていて、前玉より後玉の方がレンズ径が一回り大きくなっています。
わたしのレンズでは前玉径31.9mmに対して後玉径が37.7mmと後玉が15%も大きいのが特徴的です。
これは、イメージサークルの拡大に貢献していると想像できます。
今回の作例を見ても、他の同程度の焦点距離のペッツバールに比べて、周辺の流れ方が小さいことがそれを裏付けていると言えそうです。

一方でフードを除いた鏡胴の長さはレンズ先端からレンズ後端まで70mmとかなりの小ささで、他の焦点距離10cmほどのペッツバールと同程度です。
このレンズを最初に見たときはそのサイズからやはり焦点距離10cmくらいだと思ったのですが、実測してみると13.5cmくらいもあって意外な長さに少し面食らいました。
焦点距離が長い分前玉径も10cmのものとそう変わらないことから、F値は当然暗くなってしまいますが、このことはレンズのシャープさとリンクするのかかも知れません。

このレンズは残念ながらフードが付属していなかったので、ksmtさんに作成してもらったのですが、ちょぅどサイズの合う古い真鍮のキャップを転用してもらいました。
そのフード部分は金ニス(英語ではラッカー)のよく残った金ピカ、中央の鏡胴部は金ニスが剥げ落ちた渋い真鍮の色、マウントに近い円錐型の部分は剥がれかかったブラックペイントになっていて、それぞれの長さはおおむね三等分と言えますので、トリコロールとも言えるような外観です。
フード部分も鏡胴と同じ素材ですので金ニスがいい具合に落ちれば、またブラックペイントも完全になくなってしまえば色が一体化するはずですが、今のトリコロールもなかなかに気に入っています。

レンズのシリアル番号からおおよそ1864年製造と分かるのですが、1858年には登場していたウォーターハウス絞りのスリットはありません。
通常のペッツバールであればこの場合、プロジェクター用・マジックランターン用かも知れないとの連想になるのですが、コーン・サントラリザチュールのタイプのペッツバールではスリットが付いたレンズは見た記憶がありません。
前玉のみひっくり返して風景用レンズとしても使用できるようになっているので、その構造上から絞りスリットを開けられないということだったのだろうと思われます。
絞れないということから、レンズがよりシャープになるように設計され、その分F値が暗くなってしまうことも容認したというところでしょう。

コーン・サントラリザチュール型のレンズは、名称がジャマン単独だった頃から設計されており、ジャマンはコーン・サントラリザチュールの父と言う愛称でも呼ばれるそうです。
そんな言い方をするほどコーン・サントラリザチュールはレンズとしての性能評価が確立していたことがうかがわれます。
フランスの他のメーカーでもコーン・サントラリザチュール型のレンズを作っているところがありますが、あまり数は多くないようで、少なくともわたしはそれらをダゴスティーニ氏の1800年代のフランスの写真撮影用レンズと言う本の中以外で見たことがありません。
フォクトレンダー等のドイツ勢やロスなどのイギリス勢などはコーン・サントラリザチュール型のレンズは製造していないようです。

ジャマン・エ・ダルローのコーン・サントラリザチュールはけっして数の少ないレンズではありませんが、例えばオークションに登場すると確実に価格の上がる人気レンズです。
よく見かけるのは200~250mmくらいの4×5サイズにフィットするものが比較的多いようで、それがこのレンズの人気と関係するということのようです。13.5cmという短いコーン・サントラリザチュールがオークションに出てきたのは1度しか見ていませんが、まさにその唯一の機会に入手できたのがこのレンズです。
いちばん大切なレンズのひとつになりました。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
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thema:ペッツバール genre:写真
Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(2) | 2014/09/14 Sun
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Comment

ピントばっちり、いい感じですね。こんな短いコーン型のレンズはレアですね。私はまだ一本も見つけられていません。
2014/09/16 Tue| URL | ksmt [ 編集 ]
ksmtさん、こんばんは。
何かこの作例を見ると被写界深度がずいぶんと深いような気がしてしまいます。
コーン・サントラリザチュール自体はそれなりの頻度で見かけますので、そのうちに手に入ると思います。
コーンの形状を活かした改造をしてもらい、ksmtさんには感謝しています。
2014/09/17 Wed| URL | 中将姫光学研究所 [ 編集 ]

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