西班牙的時間感覚

Holmes Booth & Haydens 20.5cmF5
先週の土曜日、都内某所でグローバルフェスタと銘打ったイベントがありました。
世界の食とステージのような企画で、いろいろな国の人が集結して自国の料理をしているのですが、素人っぽい雰囲気濃厚な市民参加型の催しという感じです。
食事のブースを見ると、日本、韓国、台湾、ヴェトナム、タイ、インド、ドイツ、アイルランド、マリ、ブラジルとあったので、グローバルを名乗るに恥じないバラエティです。
近くに大学があって、留学生たちが貢献しているということのようですが、台湾があって中国が無いのはなにか政治的な意味を想像させないでもありません。

ステージの方も、日本、インド、トルコ、スペイン、アメリカ、キューバ、ブラジルですから、これもかなりグローバルです。
各国の民族舞踊などを演じるのはいずれも日本人ですが、時節柄、ダンスワールドカップとわたしは名づけました。
このステージはすべて見たわけではないのですが、出演者のほとんどが女性で、しかもみな美人と、今回、ペッツバールでポートレイト風スナップを撮るのにちょうどよいモデルになっていただけたのです。
とてもよい催しだとお礼を言わなくてはなりません。

ワールドカップの例えをしたので、前述の食べ物ブースとステージの総計14ヶ国を見てみます。
台湾、ヴェトナム、タイ、インド、アイルランド、マリ、トルコ、キューバの8ヶ国はワールドカップに参加していません。
日本、韓国、スペインの3ヶ国は残念ながら予選ラウンドで敗退です。
ベスト16に進出しているのは、ドイツ、アメリカ、ブラジルの3ヶ国だけでした。

さて、そのアメリカはベスト16の大トリにベルギーとの大一番が控えますが、ブラジルとドイツはベスト8進出を決定しています。
ただ、この2ヶ国は優勝候補とされる中で、いずれもベスト16で延長戦までもつれる厳しい戦いになってしまいました。
今後、さらにタフな戦いが続くことを考えると、上に行くほどに選手の疲労が心配になってきます。
それなら攻撃陣にタレントが揃うアルゼンチンが有利になるのではと思うのですが、どうも彼らの試合は個人の力に頼るばかりで組織的なサッカーの面白さを感じられません。
では、前大会で苦杯をなめ、ユーロでは崩壊したオランダが奇跡の復活か、ダークホースのコロンビアやベルギーが旋風を巻き起こすか、でもやはりブラジルなのか…。

わたしが、会場に着いたのは比較的早い午前中だったためか、私鉄の主要駅の駅前広場で開催しわたしが着いた午前中は人出はまばらな印象です。
しかし、このフラメンコはとてもすばらしいものでした。
踊りの良し悪しは素人にはさっぱり分かりませんが、このときの歌がすばらしく踊りとうまく寄り添っているのが、スペイン語を聞きなれない耳にも理解できました。
ただ、これは偏見かも知れませんが、フラメンコは午前中ではなくやはり夜見るべきものなのでしょう。
人間の体内時計が情熱的なものを受け入れるには、朝ということはありえないような気がします。
それは踊り手にとっても同じではないかと思うのですが、それはスペイン代表が早い中途半端な時間帯の試合でオランダやチリに打ちのめされたのと関係があるような気がしてなりません。
ちなみにスペインリーグの試合は、夜10時にキックオフなんて普通です。む
【Alpha7/Holmes Booth & Haydens 20.5cmF5 F5】
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Holmes, Booth & Haydens 20.5cmF5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/30 Mon

Miss Bowie

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
バンコクの旅シリーズ最終回は、旅で出合った3番目に美しい女性です。
いえ、1番、2番、3番などと書いてしまいましたが、女性に対して順番を付けるのは、セクハラ野次同様に感心できることではありません。
あらためて順不同というか、三者三様の美女は甲乙つけがたく、短時間の旅行でこんな美女と接することができた幸運に感謝します、と置き換えさせていただきます。

拝礼にホテルの文字が見えるとおり、宿泊したホテルのレセプションにいた女性で、チェックインの時と2日目にホテルに戻ったときと2回接することができ、いずれも夜中だったことから少々の世間話もできたのがラッキーでした。
ロケーションが良いことやオープンしてまだ1年経っていない新しさから、政情不安なバンコクでも人気なホテルのようで、午前中の時間帯は客でごった返していて、とてもスタッフと会話なんてできる状況ではなかったからです。

2日目の夜に宿に戻ってくると、彼女がキーを手渡しながら、グッドイヴニング・ミスター○○とわたしの名前を呼びかけたので驚いてしまいました。
なぜ、わたしの名前を憶えているのですかと聞くと、ふふふっと笑って、昨日の夜ワールドカップで日本がコートジボワールと試合したでしょう、その選手の中に同じ名前の人がいたから応援していたんです、負けてしまって残念でしたね、との返事です。。
確かに日本代表に同じ苗字の選手はいますが、それで昨日宿泊した中で同じ名前の人がいたなんて思い出すものでしょうか。

今度はわたしの方が彼女の名前を尋ねてみましたが、彼女ボウイーと教えてくれました。
名札にBowieとあるのが見て取れます。
デイヴィッド・ボウイーですかと聞くと、違いますと即答でした。
タイ語のニックネームがボウイーというような発音なので、近いアルファベットを当てているだけで、とくにデイヴィッド・ボウイーのことを意識したことはなかったとのこと。

実は、高校時代に好きだった女の子がデイヴィッド・ボウイーのファンだったので、わたしも彼のレコード(当時CDなんてなかった!)を聴きまくったんですが、おかげて英語が少しできるようになって、いまこうしてあなたと英語で会話できるのはボウイーのおかげですなどと、訳の分からないことをだらだらとしゃべってしまいました。
また、このホテルに来るか分かりませんし、そのときまだ彼女がいるかも分かりませんが、ここで再会した時にお互いに名前を憶えていたら面白いですねと言って部屋に上がりました。

ところで、ボウイーさんが日本代表を応援したという話ですが、これはタイがおしなべて親日であるということと関係があるのでしょうか。
例えば香港などでは、親日の人が多くいますし、Tシャツ代わりに着るサッカーのユニフォームで、マンチェスター・ユナイテッドやリヴァプール、イングランド代表と同じくらい日本代表のユニフォームをよく見かけます。
中には、心情的に香港は中国に返還されたがあんな国に帰属するくらいなら、日本のことを全般に応援するという人もかなりいると言います。
ワールドカップのような大会では、アジアの代表として日本に頑張ってもらいたいと考える人はもっと多いようです。
もちろん、反日的な人も少なくはないでしょうが。

タイでは香港と事情が違うとは思いますが、日本がアジアを代表して戦っているという感覚を持ってワールドカップを見ている人がいたのではないかと思えるのです。
自国が出場していない大会の接し方として、①見ない、➁大会を客観的に見る、➂好きな選手のいる国を応援する、④親しみの感じられる国を応援する、などが考えられるのではないかと思いますが、①が圧倒的に多く、➁がそれに準ずるとして、1%の国民が④だとすると、タイで日本を応援する人はかなり多いのではと想像できるからです。
今大会の日本代表の戦いは、彼らを失望させたでしょうか。
ただ、彼らの好意的な眼はサッカー選手だけでなく、日本人全員に向けられているだろうことには気付かないといけません。
タイを旅行して、そういう眼があるのだということを、よく考えて行動しなければいけないのです。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
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Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/29 Sun

不会読什麼

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
もうあとちょっとで島を1周するというタイミングで手荒い歓迎を受けました。
1日1度来るという激しいスコールです。
もちろん傘を持っていましたし、屋根のあるところのそばにいたので被害は最小限です。
地元の人ですら大騒ぎで屋根のところに駆け込んできましたが、彼らは傘を持つでもなく騒ぎながらも毎日やって来るスコールを楽しんでいる空気がありました。
一方でどしゃふりの中でも悠然とバイクで走っていく人も見受けられます。
これも見る限り鼻歌混じりと言う感じで、スコールはシャワーと洗車機の役目を兼ねているように見えました。

そういえば今週、東京西部では激しく雹が降ったとニュースでやっていました。
ずっと融けずに残ったため、近くの住人は寒いくらいだったと言っていましたが、タイではさすがにそんなことはないのでしょうね。
もし雹が降れば農作物の被害は別にして、みんな大喜びするだろうことを、日本のニュース報道を見ながら想像してしまいました。

ちょうど雨宿りしているところにはタイのそば、クイッティオの屋台があるので、食べながら雨が止むのを待ちました。
ライムをもらったことを思い出し、スープにぎゅっと絞って酸味を付けて食べたクイッティオは爽やかな美味しさです。
休憩のビールといい、ライムといい、ゴール直前のスコールといい、すべてクレット島ではタイミングよくことが運んだことに感謝したいと思います。

30分ほど待ってようやく雨があがり、もう一度スタート地点の商店街付近に戻って食べ物でも買おうかと思ったのですが、スコールのせいか時間が遅すぎたのか、すべて店仕舞いしてしまっていました。
もう暴走船はご免だったので、ふつうの渡し船で対岸に戻ったのですが、ちょうど夕日がチャオプラヤー川に沈む美しい光景まで見られました。
スコールが澱んだ暑い空気を流してくれたかのようにクリアに見えたような気がします。

船を降りたところにスーパーマーケットがあったので、ナンプラーを買って帰りました。
前の週に江の島で鵠沼魚醤を見かけていたので、タイに行ったらナンプラーを忘れずに買って帰ろうと考えていたのですが、スーパーを見るまではそんなことすっかり忘れていました。
たまたま通りかかった若い客がわたしたちを外国人観光客だと気付いてナンプラーならこっちの方が旨いと教えてくれましたが、わたしは機内持ち込みできる100mL以下サイズが欲しかったので旨くない方を買わざるを得ません。
しかし安いものだし荷物検査の没収覚悟で地元タイ人おすすめナンプラーも買ってみましたが、緩いのではと期待したバンコクの空港での荷物検査を通り抜けることはできませんでした。

ここではもうひとつ買い物をしました。
なにやらタイ語の文字が書かれたTシャツです。
タイ、ラオス、ミャンマー、カンボジア、それに韓国に対してインドネシア、マレーシア、ベトナムと比べると、前者は独自の文字が使われ、後者はアルファベットを使用しているという違いがあります。
どちらにしても言葉が通じないことに違いはありませんが、例えば地名など少なくともABC表記であれば書くなり読むなり理解することが可能ですが、タイではバンコクという語ですら現地の文字では読むことができないというのは少し外国人が疎外感を味わうことになるような気がします。
もちろん日本も同様ですので、公的な表示はなるべく英語などと併記するようにすべきと思います。

そのTシャツの文字はもちろん読めませんが、若い店員に何という意味か聞いたら、王様への忠誠というような意味だと教えてもらい、思わず買ってしまいました。
また代々木公園でタイ・フェスティバルでもあれば着て行ってみたいと思います。

バンコクに戻るバスは、スーパーの反対側の出口に面した通りから出ていると教わりました。
少し待っているとすぐに大きなエアコンバスがやってきます。
タイのバスは観光客が載るなんて最初から想定していないことがよく分かるタイ語のみの表示ですが、Tシャツの青年が番号を教えてくれていたので助かりました。
バスには車掌がいて、バンコクまでと言うとバンコクのどのあたりかと聞かれます。
ホテルのあるスクムヴィットという地名を告げて、市内に入ったらタクシーに乗り換えるのでと説明すると、分かった着いたら教えるからと立ち去ってしまいます。
お金をまだ払っていないと言うと、あなたたちはフリーだと答えます。
なぜかと聞きましたが、彼女にはそれをせつめいするだけの英語力が無いようで、ただあなたたちはフリーだと言うだけです。
まったく意味が分かりません。

エアコンバスは少々揺れましたが乗り心地は快適で、気付いたらふたりで眠ってしまっていました。
ビールでも飲んで寝て帰ろうなどと考えていたのですが、ビールなんて不要でした。
かなり熟睡していたようで、気付くと車掌が笑いながらわたしの肩をゆすってくれ、次の停留所を降りたらスカイトレインに乗り換えればスクムヴィットに行けると教えてくれました。
やはり料金を払いたいと言いましたが、フリーだと言われるばかりでしたので、せめてこれをもらってと日本の飴の残りをすべて手渡すととても喜んでもらえました。
運転手とふたり、おいしいといいなか゜ら舐めていた車掌に手を振って、バスを下車するとそこには階段があって、スカイトレインの駅への入り口でした。
もしかしたらわたしたちが迷わないように、わざわざその階段のところにバスは横付けしてくれたのかも知れません。

さて、バスがタダだったことが気になって、「バンコク 無料バス」と検索してみるとこんなことが書いてあるサイトがありました。
「バンコクには無料バスというのがあって、ドアの横にタイ語で無料である旨書かれている。
なぜ無料かと言えば、以前に事故を頻発させたバス会社がペナルティとして一定割合無料バスを走らせることになったからだ」とありました。
面白い話ですが、わたしたちが乗ったバスは、他の客はみな料金を払っているのを見たのでそうではないと思いますし、そもそも無料バスなら車掌は不要なはずです。
何故なのかは分かりませんでしたので、きっと国民全員から愛されているプミポン国王のTシャツを買った御利益があったのだろうと考えることにしました。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
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Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(2) | 2014/06/28 Sat

曼谷郊外的楽園

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
何か大きな野菜かと思いましたが、ココナツだと聞いてああそうかとヤシの樹がたくさん見えている方を指さすと、そう、あそこからとってきたのと言っているようです。
3メートル以上もあるような竹の棒の先端にカマを付けたような道具を別のところでも見たので、これでココナツを取るのだろうと思い尋ねると、その女性は流暢な英語で教えてくれました。
このココナツは観光客に売るためではなく、日々の料理に使うのだそうです。
ココナツには2種類あって、ひとつは中のジュースを飲めるだけのもので、もうひとつは白い果肉も食べられるものだと、昔、誰かから教えてもらったような記憶がよみがえりました。

作例の女性は、取ってきたココナツ4つのうち半分を近所の家の女性に手渡ししているところです。
その家では白菜やパクチーを作っていて、収穫すると近所に配っているのかも知れず、島の村なので漁業をする人もいて魚は手に入りやすいが、肉類は毎朝の市で手に入れるしかないなどの事情があるのではなど想像しました。
水道の存在は気付きませんでしたが、毎日スコールがあるので困ることはなさそうですし、電気は普通に通っているのを確認しています。
数時間の滞在で美化して考えてしまうのは旅人の身勝手ですが、それを割り引いてもクレット島は住みやすい良い土地のように思われました。

人家がまばらになって30分も歩いたところで、そろそろ休憩したいねと話していたところに、小さな雑貨屋のようなものが見えてきました。
絶妙のタイミングに安堵して木陰の田作りのベンチに座り込み、冷蔵庫のいちはん上に見えていたシンハービールを頼みました。
夕方の時間帯になってようやく涼しくなりかけていたので、ヤシ畑の風景を見ながらの休憩にパラダイスと言う単語が自然に浮かんできます。

2月にふと訪れたインドネシアのペニェンガット島とこのクレット島は規模や住民の暮らしぶりなどに共通点が多いような気がしましたが、最大の違いはとの問いには、後者ではビールが飲めることだというのが旅行者的な模範解答ということになりそうです。
わたしはお酒が無くてはならないタイプの旅行者ではなかったはずですが、それでも、ほとんど世界中で生産されていて、それぞれに個性があるものの上面発酵タイプなど一部を除けば、味そのものに大きな違いが無いビールの存在はとても重要なのではないかと考えています。
世界で飲まれるビールの味が味があまり変わらないと言うのは、製法や原料が同じだからとかいうことではなく、人類の嗜好や求める味が共通だからと言うことだからではないかと思うのです。

さて、さらに歩いて行くと、家の入り口のところにホームステイと書かれた看板があって、そこには何枚かの写真とともに簡単な説明が一文が添えられていました。
川から吹き渡る風や池に飛び込むカエルの音を感じながらの生活を体験してみませんかというような意味の文章で、わたしが書くと魅力ゼロですが、読んだときには詩人の言葉のように心に響きました。
気になって、こんにちはと門をくぐるといらっしゃいとばかりに敷地を案内してくれます。
ホームステイとなっていますが、独立した建物が建つヴィラないしはバンガローという風情で、エアコンとシャワー完備の素朴ながらも居心地の好さそうなところです。
若い夫婦と子どもとおばあちゃんが高床式の母屋に暮らしているので、そちらにホームステイも可能なのかも知れません。

1泊300バーツだと聞き、自分ひとりならたぶん宿泊していたと思いますが、それは次回の楽しみにとっておくことにします。
電話番号を教えてもらって、次にバンコクに来た時にお世話になりますと言って、ずっと手を振ってくれている家族と別れました。
バンコクからはパタヤと言うビーチリゾートがタクシーでも行ける距離で観光客に人気がありますが、何しろ人が多くて賑やかすぎます。
静かで、タイのちょっとした田舎の気分を味わえるクレット島の方により魅力を感じていたところなので、今度は1泊で来たいと思います。
簡単に検索したクレット島以外にもバンコク郊外には面白いところがたくさんあるのではないかと思いましたが、逆に日本を訪れるタイ人観光客には、素朴な古い町並みがあり、ドラマのロケ地にもなったことで佐原がたいへんな人気なのだと聞きました。
クレット島をタイの佐原と呼びたくなりました。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
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Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/27 Fri

感応小妹

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
だいぶ前に旅した南のピーピー島とはまったく違いましたが、クレット島もなかなか魅力的な島でした。
チャオプラヤー川に囲まれた中洲なのでビーチなぞはありませんが、島の子どもたちはきれいとは言えない水に飛び込んでは泳いでいるのを見かけます。
昨日の作例の女性のように、観光客もたまに通ったりするにもかかわらず、かまわず扇風機にあたった状態で寝てしまっても構わないような、緩い空気が島全体に満ちているのを感じることができました。

島の周囲は5キロほどだそうで、ぐるっとボードウォークのような遊歩道が1周してると言います。
レンタサイクルがありますし、住民の足はバイクだったりもするのですが、わたしたちはゆっくり歩いて1周してみることにしました。
到着が3時近くで、のんびりまわれば2時間半くらい、それからバンコクに戻ればちょうど夕食の時間になるでしょう。
個人的には、それだけ歩けばけっこう疲れてかなりの汗もかくでしょうから、ビールをくっと飲んで、バスの中で爆睡という計算です。

暴走船で着いたのがお寺にある桟橋でしたが、小さな島にそれなりの規模のお寺をそのあともう2つも見たのには、さすが信仰に篤いタイだと実感します。
その敷地を抜けていくと、島一番の繁華街に出ました。
といってもわずかな距離ですが、土産物屋さんや地元の素朴な食べ物の店、島の名物の素焼の壺などを売る店が、20軒くらい並んでいたでしょうか。
訪れるのは90%以上バンコク在住のタイ人らしいので、みなお目当てはその辺を冷やかして歩きますから、2メートルほどの幅しかない歩道は渋滞を起こしてしまいます。

店はパスするつもりでしたが、何しろ進み方がゆっくりなので、店のものを見るとはなしに見てしまいます。
素朴な素焼の香炉は旅の土産にいいかなと思ったものの、割れるのをきにするのも嫌なのでやめました。
香炉があるならお香を売っているはずだと気付き探しましたが、見つかりません。
お香はヒーリング効果云々ではなく、仏壇に供えるためのものなのかなと想像します。
あとは女性用の手づくりアクセサリーのようなものが多かったのですが、若い女性同士やカップルが多かったので、こういう品物構成に落ち着いて行くんだろうなと納得しました。

ようやく商店街(?)を抜けると食堂が数軒あり、どうやら多くのタイ人はここで軽い食事をするかして折り返して寺院にお参りして買えるというのが一般的なようです。
さらに歩いて行くと、親切なおばさんがこの先には何もないけどと教えてくれましたので、わたしは島の人々の家とか暮らしとかが見たいのでと返事すると、嬉しそうにじゃあ島にゆっくりしてってねと手を振ってくれました。
そんなおばさんに見送られることが、この島を訪れた楽しみなんだと伝えたくなります。

さらに行くと住宅地が途切れて、海からやや内陸寄りになったようで、左右にヤシの樹や畑が現れました。
庭で木になった小さな果実をとっていたおじさんがいて、あいさつしながら何ですかそれと聞けば、英語で何と言うのか分からないと手渡してくれました、
食べられると聞くと、いや、食べるんじゃなくて食べ物にかける仕草をして、ようやくそれがライムのようなものだと気付きました。
返そうとすると、どうぞ持っていってと言うのでありがたくもらい、お返しに日本から持参の飴を進呈します。
子ども相手によくやるのですが、中国だと日本製と書かれたニセモノが多いので、日本から持ってきた本物の日本製と言うとだいたい受けてくれます。
この島では、そんなこと言わなくても、みんな素直に喜んでくれました。

いちばん喜んでくれたのが、今日の作例の女の子です。
犬と追いかけっこしていたので、写真撮らせてとお願いすると、とても勘が良いのでしょう、即座に犬を抱いているわたしが撮りたいんだと理解して、しやがんでポーズしてくれます。
恐るべきはその後で、もう1枚と言うとレンズに向けていた顔を斜めにして、視線を遠くに移してくれます。
まさにそういう感じのカットだといいのにと思ったことを、自然な感じで実行してくれたではないですか。
以心伝心という奴でしょうか。
惜しむらくはワンちゃんの方で、同じ方向を向いてくれれば理想的だったのですが、さすがに彼にまではわたしの希望は伝わりませんでした。
不思議なもので、作例を見ると女の子はとても可愛く、ワンちゃんは不細工に写っているんです。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
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Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/26 Thu

不是不太好

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
開幕前は毎晩観戦すると意気込んでいたワールドカップですが、スペインが早々に2試合で敗退を決したことで、わたしも彼らの後を追うかのごとくほとんど見なくなってしまいました。
敗退決した同士の消化試合だったスペイン-オーストラリア戦と、スペインがダメならせめてメッシをとアルゼンチン-イラン戦を見ただけです。
気付いたらイングランド、イタリア、ポルトガル(彼らはこの後の試合にごくわずかな可能性を残している)というヨーロッパの強豪が次々と敗退していくさまは、南米大会に潜む魔物を感じてしまいます。

予選ラウンドでは最後の重要な試合が残っていました。
日本対コロンビア戦です。
日本時間午前5時キックオフで7時前終了ですので、7時過ぎに出勤するわたしにはぴったりの試合時間ですので、目覚ましを5時にセットして試合に臨みました。

実は1戦目を寝過して、2試合目は通勤時間で見ていなかったので、初の日本戦観戦でした。
残念な結果に終わりましたが、内容は悪くなかったので、わたしは十分に楽しみました。
前大会ではベスト16まで進出していたので、今回の方が劣っているように言われているようですが、前回のディフェンシヴな試合運びは見ていて退屈だったことを考えるとずいぶんと進歩したように見えます。
弱小チームが守りを固めるという戦術は仕方ないことのように見えますが、守備的なチームが攻撃的チームにカウンター一発で勝つような展開はサッカーをつまらないするだけなので止めてもらいたいというのがわたしのストレートな意見ですので、結果がすべてでなく試合内容を楽しむファンにはまずまずアピールした内容と思います。

残念だったのは、エリア内からサイドに逃げていく選手に意味のないタックルで足をかけてPKを与えてしまったことです。
いくらなんでもあり得ないプレーですので、極度の緊張感の中で思わず足が出てしまったということでしょう。
その後の失点ではボールを持っている選手への日本のディフェンダー全体の体の寄せ方が甘かったことを考えると、PKを与えたことが影響しているようにも見えるので、PK献上のタックルは試合全体を決定づけるファウルだったとわたしには思えてなりません。

攻撃面でも決定的なチャンスが2回ありました、いや3回か。
日本は決定力不足という言い方をいますが、決定機でも枠にいかないかキーパーの正面なのを見ると、決定力以前にシュート力がないというべきでしょう。
難しい場面で決めれるようなところまで望みませんが、決定機が2つあればせめて1点は取ってもらわなければ、試合に勝てるとは思えません。

優れたセンターバックふたりとフォワードひとりがいれば、たぶん2-0で勝利していたのではないかと思いました。
リードする展開ならばカウンターを受けても枚数が足りて、ピンチまでも作らせなかったと想像できます。
もうひとり補強できるなら、今日のような展開ではキーパーを脅かすようなパンチ力のあるロングシュートを打てる選手です。
何本か打たれた遠目からのシュートがあまり効果的でなかったからですが、本田のフリーキックも以前のような切れ味や迫力がなくなったことも強烈なキッカーを切望する理由です。

一部マスコミなど、一勝もできなかったこと、最終戦が1-4だったことから世界との差とか、戦い方そのものも失敗だったのだと書き立てています。
サッカーの勝ち負けは微妙なところですので、わたしは戦前の予想通りにコロンビアが少し抜きんでている以外3チームにチャンスがあったし、実際にそういう展開になったと思います。
最終戦大差は前に人数をかけたので、カウンターでやられたからで内容の差が表れたわけではないことは誰もが認めるところでしょう。
あのPKがなければ、どうなっていたかは誰にも分かりません。
選手たちが悔しがっているのは、まったく歯が立たなかったからではなく、差がほとんどなかったのに力を出し切れずに敗退してしまったからです。
この結果を受けて、ディフェンシヴ路線に戻すのではなく、前線とバックスを強化したうえで、今のやり方を極めてほしいと願っています。
そのためにもまずは、優れた監督の招聘からスタートです。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
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Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/25 Wed

泰国的世越号

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
タイ在初日を友人の案内に頑張ったことが認められたか、2日目の午後は好きなところに行っても良いとの許可をもらいました。
とは言え、ひとりでご自由になどという訳ではなく、わたしが行きたいところに友人も付いて行くという話ですから、あまり無茶なところへは行けません。
さて、どこへ行くか、ネット検索から候補地を選ぶことにします。

バンコク周辺の古村落はないか調べたのですが、見つからず、範囲を拡大するとラオスとの国境近くに好い場所があることが分かりましたが、日帰りは到底無理です。
バンコク郊外にスラムがあって、古い家並みと船との暮らしが見られるとあったのには興味をそそられましたが、スラムに友人を引き連れていくのは遠慮した方がよいでしょう。
チャオプラヤ川の島というか中洲のようなところに古い家並みがあって、週末のバンコクっ子の人気スポットになっているが外国人は少ないというところが好さ気です。
週末のみタイ人観光客を当て込んだ土産物屋や食べ物屋が出ると書かれていて、これはまさに中国人好みと判断して行き先決定しました。

名前はクレット島、タイ語でコ・クレットは、バンコクの北30キロほどのところで、バスの路線もあるそうです。
タクシーで400バーツほどとの情報もあり、いきなりバスでは止めようと言われかねないので、タクシーで行くことにしました。
日本円で1500円ほどですが、日曜のせいか空車のタクシーが目立ったので、1000円以内で行けないものかと交渉しようと値段を聞くと400バーツと情報通りの回答です。
高い、そんなにないので200バーツにしてもらえないかと言うと、運転手はうーんと考えて最低価格は300バーツなのだと言います。
運好くとても真面目な運転手で最低300バーツは本当のことのような気がしましたので、この時点で手を打ってもよかったのですが、交渉のセオリー通り200バーツしかないんですと言ってみると、また、うーんと考え出したかと思うと、近くに停まっていたタクシーを捕まえてなにやら話し、OK、この車が200バーツで行くそうだよとそちらに乗るよううながされました。

ちょっと怪しげな話で、違うところに連れていかれるとか、ヤクザが乗り込んできて財布を丸ごと持っていかれるとかいやな予感がしましたが、何度も念押しして確認し、そんなやり取りをしているうちにこの人も見るからにお人好しで騙したりなど想像できず、タクシーに乗り込みました。
そのことを友人に説明すると、わたしの交渉力に感心していましたが、もしかしたらわたしとともに荷物をとられた挙句にチャオプラヤーの川の藻屑となってしまうかも知れないとは言えません。
しかし、タクシーは1時間弱の行程でクレット島の対岸の町に着き、約束通りの200バーツを渡すとそのまま何事もなく去って行きました。
いくらなんでも30キロを700円では安すぎるので、たぶん、このタクシーはこの付近で営業していてバンコクへ行く客を乗せて来ていたので、戻るタイミングでわれわれを乗せたので値引いたということではないかと想像します。

ここからはボートで対岸の島へ渡るだけですが、桟橋に行って「コ・クレット?」と聞いても違うと言われるばかりでした。
どうやら違う桟橋前で降ろされたようですが、わたしたちが困っているのを見て、英語のできるおじさんが正に助け舟を出してくれました。
コ・クレットに行きたいならあの船に乗ればいいと教えてくれたのです。
小さな船の船長は英語ができないので、おじさんは価格交渉までしてくれ、30バーツとのことでした。
ふたりで100円ですので高くはないですが、乗合船なら2バーツと聞いていたのでやはの損した気持ちです。

ところが、わたしが心配すべきは船代のことではなく、それがどんな船かということだったのです。
乗り込んだ船は数日前の作例に出した、あの暴走船と同じものでした。
そして、自分たちが乗り込んでみると、見る以上に恐怖の船だということが分かりました。
この船はゆっくり走ることができないのでしょうか、桟橋を離れたと思うとものすごいスピードで島に突進ししていきました。
先日は60キロくらい出ていると書きましたが、低い船に乗ってみると体感速度は100キロと言うか真っ逆さまに落ちるジェットコースターなみの恐怖です。
ふたりで悲鳴をあげ続けていました。
この船も何かあったら我々を放って船長だけ助かるのだろうかなどと考えているうちに、対岸につきほっと息をつくことができました。
岸に立てば向かいには金の大仏が腰掛けて我々を笑ってみています。
生活の苦しいタクシー運転手さんと無理な考証なんてするからこういう目に合うんだよ、と言っているのが聞えたような気がしました。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
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Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/24 Tue

南方的美少女

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
同行者に何度食べのかと呆れられましたが、わたしは2泊3日の滞在でグリーンカレーを3回、トムヤンクンを2回食べました。
あとクイッティオと呼ばれるタイラーメンも2回食べました。
いずれもタイと言うとすぐ連想される代表的な食べ物ですが、タイでは過去にもこれらばかりを食べているような気がします。
香港に行った知り合いがレストランで北京ダックと麻婆豆腐と酢豚と担々麺を食べたと自慢していたのを、中国料理の定番ばかりで香港料理を食べてないじゃんとバカにしましたが、わたしの方がよほどひどかったということですね。

滞在中はワールドカップ観戦もあって眠るのが遅くなります。
それでも日本とは時差が2時間あるので11時から第1試合が始まるので、1試合だけ観る分にはそれほど影響はありません。
ホテルのそばには大きなモニターを数台設置したようなバーが2軒あって、100バーツのビールを前後半1杯ずつ頼んでちびちび飲みながら、国籍不明の外国人たちと小さな盛り上がりを愉しみました。
決定的シーンを外したりすると、一斉にアーとかオーとか言って知らない者同士が目を合わせて、ニヤッとしたりして、まるで言葉が分からない人々がモニターを翻訳機に意思疎通しているような雰囲気でした。

2日続けて同じバーに行くとウェイターが覚えていて、ヤアという感じで接してくれるのが旅先で少しだけその土地に根づけたかのような気分になります。
タイのナショナルビールと言えるシンハービールを前夜2本頼み、帰り際にもひと瓶買って帰りました。
近くにコンビニがあるのですが、夜間はアルコール類が販売禁止になってしまうので、1本テイクアウトしたのですが、ウェイターはわはしがシンハービールファンなのだと勝手に解釈してくれて、2日目は席に着くやいなやシンハーを持ってきてくれました。
タイにはもうひとつチャンビールという像のマークのブランドがあって、今日はそっちで行こうと考えていたのですが、ウェイター君のおかげで2夜連続計6本のシンハーをいただくこになりました。

バンコクのバーには、そのシンハーとチャンの他にレオというブランドがあり、これらが3大ビールと言ってよさそうです。
暑いタイでは冷えているビールはどれを飲んでも大差ありませんが、バーのようなところでゆっくり飲むには、シンハーがいちばん濃厚なので合うように思います。
缶ビールはコンビニで買うと1本100円と安いので、3種を飲み比べたのですが、意外に3者に違いを感じました。
他によく見かけたのは、カールスバーグとハイネケンの2大ヨーロッパプリュワリーとシンガポールのタイガーはどこでも見かけます。
以前は、レーベンブロイやバドワイザーもよく見た記憶があるのですが、今回は見なかったと思います。
ビールの話ばかりで恐縮ですが、やはり暑さと辛い料理で喉が渇きビールばかり飲んでた印象が強いのですね。

作例は、2日目の朝食(というよりはブランチですが)をとったお洒落なレストランで、ウェイトレスの女の子を撮らせてもらいました。
この旅で見かけた、2番目にきれいな女性です。
タイは南北に長くて、南方の人はイスラム教徒で色が黒いと聞きますので、南からバンコクに出てきたのかなあと思いました。
若く見えますし、英語の発音が聞き取りやすかったので英語を専攻する大学生かも知れません。

この店美味しかったのですが、料理がどれも500円以上で東京でタイ料理を食べるのと変わらず、ちょっと失敗したかなと後悔しました。
費やしたタイバーツのもとをとろうと女の子の写真を撮らせてもらったのです。
ランチ前でしたし、高いからか他に客が2組だけで、ヒマだった女の子も応じてくれました。
安くて混んでいる店では写真は撮らなかったでょうから、高い店もたまにはいいということかも知れません。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
thema:ペッツバール genre:写真
Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(2) | 2014/06/23 Mon

戒厳令下的曼谷

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
タイに行くかという話になったとき、帰国便が欠航するのではとか、そもそも町中を散策しても緊張した雰囲気で愉しくないのではないかなどと考えました。
意外とそうでもないらしいことが分かってきましたが、そうなるとタイではぜひこれをしたいという考えが自分の頭の中を捉えて離れなくなりました。
ニューズで見た銃を持つ兵士に話しかけ、撮影することでした。

一国で軍によるクーデターが起き、夜間外出禁止令が出て、要所には兵士が銃を手に元政府派のデモや集会に目を光らせています。
ふつうそのような国には渡航禁止となり航空便や交通が遮断されるなどして、外国人は記者など一部の者しか入国が難しくなるはずです。
緊張感が乏しいとはいえ、そのような情勢の国に上陸する機会があるのなら、ぜひその最前線に赴いて迷惑のかからない範囲で兵士と接してみたいと考えるのはわたしは自然なことのように思います。
韓国では、板門店ツアーと言うのがあって、軍事境界線での北朝鮮の様子を見に行くことができるのですから、感覚的には近いものがあるのでは無いでしょうか。

そもそもインラック政権と対抗する反政府勢力の意味するところがわたしにはさっぱり分かりません。
日本の報道では、インラックやタクシンは貧しい農村部で手厚い政策を実施して支持されているが、反政府勢力は農村に金をばらまいているだけで政府は汚職に満ちていると言って中間層や知識層に支持されていると言います。
ここまでては反政府派の主張が正しいように思えますが、そのような主張をしているにも関わらず選挙をすればインラック派が圧倒的に勝利するのですから、反政府派の言っているのは虚言なのではとも思えてきます。
ところが、軍は反政府派寄りのようで民主主義を否定するようなクーデターで、今まで政権を担っていた人たちの集会すら禁じてしまいます。
いったい、どちらの主張が正しいのか…。

例えタイに行ったとしてもその答えは得られないでしょう。
誰に聞いても、自分の支持する政党側の意見を言うだけで、真実にたどり着けるはずもありません。
それなら、兵士が何を考え、インラック支持者がどう主張し、反政府派の意見に耳を傾け、さらにはタイでは政治を超えた存在であるはずの僧侶はどうすべきと考えているのか、それぞれを確認してみたいと思いました。
政治的な話はおおっぴらにしては迷惑をかける可能性があったので、少し前に書きましたが、密室状態で聴きやすかったタクシーの運転手に聞いてみたのですが、なんと100%がインラック派でしたが、たどたどしい英語からはなかなか理由をうまく説明してもらえなかったものの、彼ら政権によって農村の暮らしが大幅に改善されたということを異口同音に聞くことができました。

実は、これが唯一の収穫です。
と言うのは、何という不運(幸運?)か、バンコク到着の前夜に夜間外出禁止令が解かれ、それまで街頭にも見られた兵士の姿が一夜にしてなくなってしまったため、最大の目的だった兵隊さんに接することができなかったのです。
なんちゃって沢田教一になれず、ジャーナリストもどきにもなれず、しょせんは観光客に過ぎないという立場から脱することは叶いませんでした。

兵士が去ったことで、逆にデモや集会を見かけるチャンスがあるかも知れないと思っていたところ、公園で作例のような光景に出くわしました。
いかにも自己主張の強そうなおばさんがマイクを通して何事かしゃべっており、背後にはたくさんの写真と時間がないことの象徴か時計が掲げられています。
恐らくこれは、インラック支持者による不当逮捕や軍の介入などに抗議する集会なのではと直感し、思わず緊張がわたしの全身を包みました。
集まっているのは女性ばかりで人数もわずかと、いま集会を開くことのリスクを物語っているようでした。

さて、ステージの女性が何か一声かけると、周囲の女性もそれに呼応するかのように構えだします。
するとどうでしょう、いきなり音楽が流れ始めたかと思うと、全員が一斉に踊り始めました。
わたしは呆気にとられてその姿をじっと眺めていましたが、しばらくしてこの集まりの意味するところが理解できました。
これは政治的な集会などではなく、体系が気になり始めた女性のエクササイズだったようです。
タイ版のブートキャンプだと言えば、群には少し関係が無いとは言えないなどと、ひとりどきどきしながら見入っていたわたしは独り言を言いながらこの公園を後にしました。
【Alpha7/Holmes Booth & Haydens 20.5cmF5 F5】
thema:ペッツバール genre:写真
Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/22 Sun

曼谷最快的

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
昨日のトゥクトゥクで乗り物は出し切ったつもりでしたが、もうひとつありました。
バンコクのチャオプラヤー川はもともと激しく蛇行していて、水害の絶えないところだったので、治水のための水路はかなり綿密に作られてきたそうです。
3年ほど前だったか、タイ中部が大洪水に見舞われ、ニコンの工場が被害を受けたという災害は日本でも毎日報道されて記憶に新しいところです。
この時水害はじわじわと南下してバンコクに迫っていたのですが、国の叡智を結集して水門の開け閉めを繰り返すなどして、首都に被害が及ぶのを防いだという話を聞きました。

バンコクには川、運河、水路が細かく張り巡らされているということが分かるエピソードですし、それを利用した水運もかなり発達しているようです。
なかなか利用はしにくいですが、バスのように時間の決まった船路線があって、道路渋滞の多いバンコクでは重宝されているとも聞きました。
ただ、船は面倒なこともあって、川の水は汚れているために他の船が通ったときは水避けのシートをいちいち降ろさねばならず、乗船するとぼんやりしていられないそうです。

川を眺めていると、時速2~30キロ程度で走っている船がほとんどで、のんびりした感じです。
しかし、時おり、船にも暴走族のようなヤツがいるのでびっくりさせられました。
10人も乗ればいっぱいになるような小さな船なのに、身分不相応の巨大船外機を付けて、轟音を発しながら推定時速60キロでチャオプラヤ川を縦横無尽に走り回っていました。
激しい水しぶきがすごい迫力です。
水を被りそうですし、うっかりすれば転覆もありそうなので、絶対に乗船したくないバンコク最悪の乗り物と結論します。

さて、ここで久し振りにわたしの所有するペッツバールレンズの一覧を作成したいと思います。

No. Manufacturer Nationality Focal lengs F No Years
1. Dallmeyer England 11.4cm(4.5in) F3.6 1861
2. Voigtlander Germany 10.0cm(4in) F2.3 1901
3. Lerebours et Secretan France 8.5cm(3.375in) F3.4 1860ca
4. Darlot France 10.0cm(4in) F3.5 1860ca
5. Gaudin France 10.0cm(4in) F3.5 1842ca
6. Dubroni France 10.0cm(4in) F3.5 1860ca
7. Vallantin France 7.0cm(2.75in) F3.5 1860ca
8. Holmes, Booth & Haydens USA 14.0cm(5.5in) F3.6 1857
9. Ross England 11.5cm(4.5in) F4 1862
10. Jamin & Darlot France 15.5cm(6in) F4 1860
11. Dallmeyer England 11cm(4.5in) F4 1861
12. Meyer Germany 20cm(8in) F3.5 1899ca
13. Perken, Son & Rayment England 16.5cm(6.5in) F5 1887ca
14. Holmes, Booth & Haydens USA 20.5cm(8in) F5 1860
15. Voigtlander Austria 20.5cm(8in) F3.8 1863
16. Anthony USA 11cm(8in) F4 1860ca
17. Lerebours et Secretan 12.7cm(5in) F5.6 1856ca
18. Voigtlander 13.5cm(5.25in) F3.6 1859
19. Francaice 15cm(6in) F4 1872
20. Jamin et Darlot 13.5cm(5.25in) F4.5 1864ca

うーん、ついにペッツバールが20本の大台に達してしまいました。
本来のフォーマットではないデジタルでのみしか撮影しないのに、こんなにレンズを集めることに内外から批判の声が聞こえてきそうですが、もともとわたしはレンズ蒐集家であって、撮影にはあまり興味が無いもので…、レンズのことを知りたくてテストしているようなものなのです、などといつもの言い訳を繰り返すことにします。
あと、これはまだ秘密ですが、スピグラの好さ気な物件を見つけて問合せ中なので、もしかしたら、年内にも大判で撮影と言うこともあるかも知れません、とは書かないつもりだったのに…。

20本時点での平均焦点距離13.09cm(12.95cm)、平均F値3.86(3.73)、平均製造年1864.7年(1865)となっています(カッコ内は前回16本時点での平均値)。
より短く、より明るく、より古くを目指していますので、若干古くはなったものの、焦点距離とF値は平均値のスペックダウンとが見られます。
なかなか短いレンズが出て来ないので止むを得ないでしょう。

現時点で13、18、19はまだ使用できてないですし、購入したもののまだ手元にないレンズが数本あるのが現状です。
ほんとうにもう購入に歯止めをかけるときが来ました。
まったく買わないというのは難しいとしても、とにかく自重を心掛けます。
ライカ用レンズは超大口径や望遠などを除けばみな小さくて、防湿庫におとなしく収まってくれていますが、ペッツバールは何しろ巨大で、防湿庫にもディスプレイケースにも入りきらず、机の周りにごろんとしている奴までいるような状態です。
そんな中で大判カメラなんて買ったらどこに置くというのでしょう。
スピグラはタフなカメラと聞きますが、机か椅子の代用にはならないものでしょうか。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
thema:ペッツバール genre:写真
Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(1) | 2014/06/21 Sat

的士的故事

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
バス、自動車と続きましたので、今日はバンコクを象徴する乗り物であるトゥクトゥクの作例を出すことにしました。
バンコクの名物的存在として有名ですね。
トゥクトゥクという名前は停まっている時のエンジン音から来ているようですが、なぜ走っているときではないかと言えば、バンコクの渋滞はあまりにひどいので、トゥクトゥクも走っているより停まっている時間が長いということなのかも知れません。

日中はエアコンの効いたタクシーの方が楽ですし、飴でも降ろうものならましてやトゥクトゥクはたいへんです。
とは言え日本にない乗り物ですし、この愛くるしい乗り物には一度は乗りたいと思うはずです。
ところが料金交渉制のトゥクトゥクはなかなかハードルが高くて、今回は利用するチャンスがありませんでした。
タイのタクシーもトゥクトゥクも、中国とは違ってたいてい英語が最低片言程度以上通じるのですが、料金交渉は難航します。
タクシーはメーターを倒してと言って拒否されたら降りればいいですが、トゥクトゥクはメーターがないので料金相場を知らないと確実にボラれます。

とくに観光地付近ではそれが顕著で、寝釈迦で有名なワット・ポーという寺の前から乗ろうとしたところ、わずか1キロ程度のところを500円以上と吹っかけてきました。
タクシーなら100円ですからもちろん断りますが、ここで交渉してもたぶん相場よりだいぶ高くなってしまうでしょう。
観光客相手のトゥクトゥクは、相場程度で客を乗せるくらいなら放っておいて、一気に稼げるカモを待っているからです。
観光地でなければ多少高くてもトゥクトゥクに乗った達成感があるのでそれで良しとできるのですが、今回乗れなかったのはとても残念でした。

その他の乗り物としてバイクタクシーがあり、公共交通機関では、一般的なバスや鉄道の他に、高架を走るスカイトレインと地下を走るメトロがあります。
ホテルのそばに駅があったので1度メトロは利用しましたが、切符を買うのに5分以上並んだので以降は使いませんでした。
なぜかと言えば、タイではタクシーがとても安いからです。
例えばメトロやスカイトレインに乗ると数駅の距離で50円以上ですが、タクシーは初乗りが100円ほどなので、ふたり以上なら距離によっては料金が変わらなくなるのです。
市内のタクシーはとても多く走っているので、行先さえちゃんと告げられればタクシーが便利で安い交通手段ということになります。

便利なのは間違いないですが、反面、渋滞の多いバンコクでは不便な乗り物になることもしばしばです。
朝夕のラッシュアワーは、時間を気にするならメトロや高架鉄道を利用した方がよいようですし、稀にほとんど英語が通じないドライバーがいて、行先を告げたときは分かったように頷いていたのに、最初の信号で停まった時にどこに行きたいんだ、だからどこそこだと押し問答になったことがありました。
結局、これは危険だとそこまでの料金は払って別のタクシーに乗り換えましたが、言葉が通じてないなら発車する前に言ってもらわないと困ってしまいます。

タクシーに乗って最良の情報を得られたのは、夜、食事をしてバーでワールドカップを観戦してからホテルに戻るときでした。
大きな交差点で信号待ちをしているとき、突然、彼らはレディボーイだと言うのです。
運転手の指の先を見ると、びっくりするような巨乳の微震が数人歩道に立っていました。
近くで見ればそれと気付いたのでしょうが、その美女たちは一見すると女性ですし、先月作例を出したミスタイランドに勝るとも劣らないルックスをしています。
しかし、確かに言われてみるとちょっと大柄すぎますし、胸も大きすぎて、不自然感が漂っていました。
前回、タイに来た時は有名なオカマショーのようなステージを見に行きましたが、あの時同様、タイでは女性よりも男性の方が美人であるということを再認識させられました。

もうひとつ、タクシーには10回以上乗りましたが、必ずあなたはタクシン派か反政府派かと聞きました。
日本にいてもそのどちらに正当性があるのか分からないし、今回の事態を地元の人がどう考えているのか知りたかったからですが、意外なことに回答を聞くとすべてタクシン派でした。
バンコクでのタクシー運転手は地方から来ている人ばかりで、料金が安いタクシーは中級階級にまで属する人が少ないという事情があるからなのでしょう。
みんながみんな今回の軍によるクーデターを残念がっていたのが印象に残りました。
言うまでもありませんが、わたしの発音が悪くて、タクシンとタクシーが効き間違えられたということではありませんので、念のため。
【Alpha7/Dallmeyer 2833 11cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/20 Fri

大衆甲殻虫

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
チャイナタウンの裏道での風景が今日の作例です。
バンコクにはずい゛ふん古い車が走っているのですねとの声が聞こえてきそうです。
しかし、タイをはじめとした東南アジアのアセアン諸国は新興国として経済がだいぶ上向いてきているので、路上を走る車は最新の小型日本車がとても多いです。
中間層が車を持てるようになってきたということですね。

このビートルはポンコツではなく塗装や各パーツがきれいなレストアされた車ですから、中間層よりゆとりのある層がオールドカーを楽しむようになってきたということを示すと考えた方が良いでしょう。
タイにも富裕層がいて、大型のドイツ車も目撃の機会がありましたが、一方でこのビートル始めワーゲンバスやミニなどを見ましたので、古いものの良さを見直して楽しむという志向があるように思いました。
じっくり路上観察していれば、日本で見られなくなったような古い名車がもっと楽しめたかも知れません。
もっともそのような車を言えば、昨日の作例に出したエアコンの無い70年代(?)のバスの方が、ずっと使い続けられた車だということを考えれば、よほどクラシックカーと言えるのかも知れないですが。

昨日登場した美人のOさんは、写真家の知り合いがいるとのことでカメラには関心が高いということでしたが、さすがにわたしの使っていたコーン・サントラリザチュールには驚いていました。
わたしが得意になって、1839年にフランス人が写真術を発明したものの当時のレンズ性能が悪く、1840年にハンガリー人のペッツバールを発明すると写真は飛躍的に向上して、さらに1855年頃今度はまたフランス人がペッツバールのレンズを改良してできレンズがこれなんですと説明すると、そんな古いものが現存するなんてと驚きの目でレンズを見つめていました。
彼女はiPadを取り出して、何枚もコーン・サントラリザチュールの写真を撮っていましたが、彼女にもVWビートルのオーナーと同様の古き好きものを愛する精神があるのだと思います。

そのコーン・サントラリザチュールですが、今日の作例でも、解像力の高さを示すとても繊細な描写をしてくれています。
しかし、問題なしと思っていた周辺部がかなり4隅の方で流れていることに気付きました。
レンズは、全長91mm(後付されたフードを含む)、前玉径32mm、後玉径38mm(いずれも外側から見えている有効径)
ととても小型です。
より焦点距離の短いダルマイヤーのペッツバールは、ほとんど同じサイズで、わずかにダルマイヤーの方が大きいくらいです。
それで、コーンが135mmF4.5、ダルマイヤーが115mmF4と、焦点距離はずいぶん違います。
これだけのコンパクト設計なので、F値は暗くなってしまいましたが、反面で光を集中させるようなシャープさと解像力を生んだようです。

VWビートルは 1938年に発表された車ですので、ペッツバールと比較するには少し新しすぎるようです(このことを確認するためにウィキペディアを見たら、フォルクスワーゲンという会社はナチス政権による国策会社として設立され、ビートルは日ヒトラーが国民車を作るように命じて設計され、周辺国の強制労働者によって製造されたと書かれていました。
驚きの歴史を秘めた車だったのですね、知りませんでした)。
同世代のレンズで製造本数が多いズミタールあたりが自動車のビートルに相当するレンズと言うことになるでしょうか。

一方で自動車の歴史を見ると、1886年にベンツが三輪の自動車の原型と言われるものを製造しましたが、これはまだ蒸気エンジンです。
最初のガソリン自動車は1896年のフォードによるのだそうですが、ガソリンは乾板フィルムに相当と対比させると、先のベンツや1980年代に製造された同じく蒸気のダイムラーの世輪車あたりが、レンズにおけるペッツバールに相応すると判断します。
さすがにそんな車は走っておらず、世界のいくつの博物館に展示されているかもよく分かりません。
そんなレンズを実際に使っているのだとか考えたら、なおのことコーン・サントラリザチュールの完成した性能が素晴らしいことなのだと理解できるようでした。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
thema:ペッツバール genre:写真
Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(2) | 2014/06/19 Thu

更熱的季節

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
そこには季節は3つだけしかない、それは、Hot, Hotter, Hottest だ。
タイの暑さを表現する有名なジョークです。
なんでも5月までタイは乾季でホッテストですが、6月からは雨期に入ってホッターなのだそうです。
雨季と聞くと日本の梅雨のようなじめじめした季節を連想してしまいますが、タイのこの時期は意外にからっとしていて、その代わり毎日1度だけ激しいスコールがあるのだと聞きました。

実際、滞在した3日間は、毎日午後に1度だけスコールに見舞われました。
それまで雲こそありますがからっと晴れていたのに、急に涼しい風が吹いたと思うとぱらぱらと雨が落ちてきて、あれっと思っているうちに空が真っ黒になっていて、間を置いて激しい雨が2~30分も続きます。
それから少し待つと、何事もなかったかのように元の天気に戻ってしまい、その日は2度と雨が降ることはないといった塩梅です。
なぜ1日1回だけ必ず降るのか、必ず降ると分かっているのに地元の人はなぜ折り畳み傘すら持たないのか、わたしには不思議な世界でした。

初日はチャイナタウンをぶらぶらしている時にスコールがやってきました。
隣の人との会話もままならないほどの地響きを起こすような大雨です。
これでは傘を持っていても役に立たないのかも知れませんが、歩いていた人たちは一斉に屋根のあるところに集まって来て、平然と止むのを待っています。

わたしは少し前にカフェの前を通っていて、そこまでは屋根伝いに行けそうでしたので、友人とともにそのカフェに向かいました。
この2~3分の距離に実に多くの人が雨宿りしていましたが、どういうわけかそのカフェにはお客さんがいません。
雨だからとカフェに入るのは日本的な発想で、タイでは雨はすぐ止む、それまでじっと待てと言う習慣が根付いているのかと思われました。

さて、カフェで歓待してくれたのが作例の中国系タイ人母娘でした。
娘のOさん(名前を伏せている訳ではなく、彼女のニックネームがO(オー)なのでこう呼んでいます)は北京と上海に留学したことがあるそうで、中国語ができますが、お母さんは自分の両親が出身とは知っていてもそれがどこか知らないと言うし、中国語もできませんでした。
ただ、Oさんとはずっと会話しましたが、何を言っているか半分も理解できませんでした。
留学して10年以上経って、なかなか使う機会がなくて忘れてしまったようです。
それでも中国語ができる客が来ると積極的にしゃべるようにしているとのことですが、英語もできるタイ人のOさんが日本人のわたしと中国語でやり取りするのも変な話です。

カフェの経営を始めたのはどうもお母さんの体調が悪くて、常にいっしょにいられるようにと考えてのことのようでした。
そのカフェは始めてまだ4ヶ月で、まだまだ軌道に乗っているとは言い難い状況に見えましたが、近隣の人々からは愛されていて、通りかかる人はみな挨拶しているし、差し入れを持ってきてくれる人までいました。

3人姉妹の長女で、30代独身ですが、中国人と言うよりはやはり生まれ育ったタイの環境そのままの優しくて温厚な性格に思われました。
何より、今回の旅で見かけたタイ女性の中で、いちばんの美人です。
手ブレしてしまったのが残念ですが、お母さんといっしょの写真を撮らせてもらいました。
お母さんの手が彼女の肩ではなく、とても細い腰にかかっていて、彼女の手はお母さんの背中を支えているというところがいいですね。

実は、そのお母さんに対してわたしは無礼を働いてしまっていました。
娘が二十歳前後に見えたので、カフェに入るや否や、おばあさんですがと聞いてしまったのです。
冷や汗ものでしたが、お母さんは、笑って許してくれました。
Oさんの優しさは母親譲りと言うことなのでしょう。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
thema:ペッツバール genre:写真
Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/18 Wed

円錐鏡頭

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
比較的最近のことだと思いますが、eBayにシュヴァリエのフォトグラフというレンズが出品されているのに気付きました。
このレンズは正式には、フォトグラフ・ア・ヴェール・コンピネ・ア・フォワイエ・ヴァリアーブルというとても覚えきれないような名前ですが、このレンズがフランスの国民産業振興協会のコンペジションでペッツバールレンズにホームタウンディシジョンで勝利したというキングスレークの説明だけははっきりと覚えています。
実際には、性能でペッツバールの比ではなかったためあまり売れなかったことで、今ではたいへん珍しいレンズで市場には滅多に出て来ません。
くだんのeBayでは、なんと65,000ドルの価格が付いています。

シュヴァリエのフォトグラフというレンズのことは、キングスレークの「写真レンズの歴史」の「第3章 人物用レンズ」の第1節に書かれています。
その次の節に書かれているのがペッツバールですが、その中に1項が設けられていて、同じフランス製で、同じようになかなか名前が覚えられないレンズがあります。
それが、今回使用した、ジャマン・ダルローのコーン・サントラリザチュールというペッツバールタイプのレンズです。
名称はフランス語ですが、コーンは英語と同じ円錐形の意味ですし、サントラリザチュールは英語のセントラリゼーションの変化形の集中させるという意味と想像できます。
円錐形をした光を集中させることのできるレンズと言うような意味でしょう。

このレンズはシュヴァリエよりずっと製造数が多かっただろうと想像されますが、フォトグラフほどではないもののやはり市場価格の高いレンズです。
eBayで出品されるのを何度も狙いましたが、ほぼすべてで10万円以上まで価格が上がりましたし、ほとんどが焦点距離200mm以上の長玉でずっと無縁な存在でした。
しかし、キングスレークが一項を設けるだけのペッツバールタイプのレンズですので、何としても手に入れようと探したところ、状態が良いとは言えないものの5万円程度で、今まで見た中でいちばん焦点距離が短いコーン・サントラリザチュールを手に入れることができました。

ところで、円錐形と言うのは、レンズ鏡胴が真っ直ぐではなく、レンズ後端部から中央にかけてやや先すぼまりになっていることに由来します。
キングスレークは内面反射防止のため、このような形状にしたと推定しています。
その推定は間違いないでしょう。
しかし、このレンズのマウント部の改造を行ったksmtさんは、違う見方をしています。
円錐形レンズと言うのは後群レンズ径が前群よりも大きいということになりますので、それによってイメージサークルを拡大させているのではないかと言うのです。

さて、昨日と今日の作例だけでもよく分かりますが、わたしはksmtさんの説に大いに賛成したいと思います。
ペッツバールレンズの最大の弱点は、周辺部に像面湾曲がはっきり出てしまい、例えば150mmくらいのペッツバールは本来5×4くらいのフォーマットですが、35mmデジタルで撮っても周辺の像面湾曲ははっきり表れます。
ところが、今回のコーン・サントラリザチュールは周辺まで実にフラットで像面湾曲がほとんど感じられません。
それが、ksmtさんの言う後群の拡大でイメージサークルを広げた効果なのだろうと思う理由です。

全体の描写もたいへんシャープでコントラストもとても高くなっています。
これまで自分の所有するペッツバールは、宮崎さんの球面収差計測の結果もあってドゥブローニが最高性能だと思っていましたが、このレンズはその上をいっていると言るのてせはないか。
撮影時の液晶で見て、わたしはそう確信しました。

今日の作例は、暑いバンコクでよく見かけたエアコンの付いていないバスです。
これが満員すし詰めだったら嫌ですが、本数は多いようですし、この日が土曜のせいか立っている人は見かけませんでした。
ただ、太陽と反対側の窓辺には人が並んでいて、一見すると混雑しているように見えるのがバンコクバスの特徴のようです。
前方にいるのは、H下氏と袂を分ったI原氏に見えますが、人違いでしょうか。
バスに乗り遅れるな、と新党を結成したということのようですが、自分の周囲には人を置かずに後ろに従わせているのがあの人らしいですね。
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
thema:ペッツバール genre:写真
Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/17 Tue

戒厳令下曼谷

Jamin Darlot 13.5cmF4.5
作例を見れば、すぐにみな香港だろうと思われたのではないかと思います。
でも、よく見ていただきたいのですが、漢字や英文に混じって見慣れぬ文字が躍っています。
ここは、実はバンコクのチャイナタウンなのでした。
いつもどおりに香港経由で深圳に行ったのですが、なぜかそこから現地の友人を引き連れてバンコクまで2泊3日の旅をしてきてしまいました。

バンコクは、つい先日インラック首相が職権乱用で身内に便宜をはかったとかで、裁判で失職してしまったと思えば、続けて軍のクーデターが起きて、夜間外出禁止令まで発動されてしまいました。
とてもそんなときに旅行するなんて考えられません。
ところが、友人によれば、確かに路上には銃を持った兵士がいるものの緊張状態にあるわけではなく、むしろクーデターによって、政府派・反政府派のデモなどが鎮圧されたためにまったく心配するようなことすらない状態なのだと言います。
しかし、クーデター騒ぎで、タイ行きの観光客は軒並みキャンセルとなって、航空券価格が暴落して、ホテルも軒並み投げ売りのような状況だと聞いて来たそうです。

パスポートを取ったもののなかなか海外旅行の機会がなかった友人は、これは絶好のチャンスとわたしにタイに連れてってくれとせがんできました。
安全とは言え、航空機が休止などの問題があるのではと調べたところ、まったく平常通りに運行しているというし、確かにホテル予約サイトは、半額などざらに表示されています。
夜間外出禁止令も当初9時以降だったものが、0時1分から4時までと変更されたとの情報が入りました。
なぜ1分なのかは分かりませんでしたが、0時~4時などと言ったら実質禁止令なんてないも同然です。

もともと東京~香港の航空券は購入済みでしたが、香港~バンコクも1万円ちょっとだときいて、これなら万一さらなる政変などで不安になったら捨ててしまおうと考えて予約を入れました。
ぎりぎりまで待ったので、出発3日前の予約です。
初海外に喜びを隠せない友人と香港空港に向かいましたが、案の定機内は半分も埋まっていません。
バンコク空港も以前は入港審査に長蛇の列で1時間近く並ばされたものですが、3分ほどで通過してしまいました。
空港からのタクシーでいろいろ質問しましたが、普段と何も変わらないし危険は一切ないと言われ、ホテルにチェックインした時も同じ回答です。
確かにバンコク旅行は正解だったかも知れないとようやく思い始めることができました。

前回バンコクに来たのは6~7年前のことで、実はこの時も別の中国人の友人と来ていました。
その友人も初めての海外旅行とシチュエーションはよく似ています。
今回、行きたいのはどこか訪ねて上がった数か所は、すべて前回の友人が行きたいと言っていたところと被っていて、バンコク不案内のわたしでも案内して歩くことができました。
たぶん、中国で売られているタイ旅行のガイドブックはパクリばかりで中身は似たようなものばかりだということでしょう。
中国のコピー文化がこの時ばかりはわたしを助けてくれたと言えます。

到着後は、ご指定の観光地であるお寺を2~3巡って、もう飽きてきたように見えた友人は英語があまりできないので、気を遣って中華街に連れて来てあげたという展開です。
中国人が中華街に来ても面白くなさそうなものですが、言葉が通じるので自分のペースで行動できますし、中国より安い金のアクセサリーの店や海鮮関連のお土産など、かなり気に入っているようです。

しかし、それ以上にわたし自身がここに来たかったのです。
有名なタイの寺院は、感光的には撮影するものがたくさんありますが、わたしには撮りたくなるようなものはほとんどありません。
地元の人はあまりおらずに観光客ばかり。
しかも政治情勢を反映して、観光客すらあまりいなくて、ガイドとか物売りとかがうるさく付きまとうことと言えば、とても前回の比ではありません。

そんな中でチャイナタウンは、ローカルの人の生活臭がとても強く、(タイ+中国)÷2のようなタイとも中国とも言えない無国籍的な雰囲気が面白く、何とも言えない混沌の世界はどこにレンズを向けても何かが写るような魅力に満ちていました。
いま冷静に考えれば、そんなによかったかと言えば、それほどでもないと訂正しなくてはいけない程度だったと思うのですが、神聖なお寺で礼儀正しくより自由気ままにどうぞと言われた方が、愉しいということなのでしょうね。
ちなみにここではツバメの巣のデザートと言うのを食べたのですが、これっぽっちも美味しくなかったです。
騙された?
【Alpha7/Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 F4.5】
thema:ペッツバール genre:写真
Jamin et Darlot 13.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/16 Mon

想測距式相機

Ross 11.5cmF4
なかなか撮るものも見つからず、江の島を後にしてしまいました。
島から駅までが最後の望みで、この間に何も撮影できなければ、片瀬江ノ島駅の小田急か、江の島駅の江ノ電でも撮ってお茶を濁すより、最終日の写真がないことは分かっています。
とはいえ、来るときにここ橋上で、何かを食べながら歩いていたおじさんが、トンビに襲撃されて周囲が騒然となる現場に居合わせていましたので、帰りも何かあって1枚くらいは撮れるだろうとタカを括っていました。
もっともトンビの時は、カメラはカバンにしまったままで、撮影するどころかまわりのざわつきをぼんやり眺めでいるしかなかったのですが。

ここをミス鎌倉がタスキをして歩いていたり、着物の若い女性がいたりということは考えづらかったので、欧米の美人観光客とすれ違うとか期待して、カメラを構えっぱなしに、わたしは風景を撮っている者です的雰囲気づくりに集中しました。
しかし、島内で何度か見かけたブロンド美女は、もはや見ることはありません。
と言うより、もう5時近くで、今から江の島に歩いて向かってくる人自体が激減状態です。

そんな中で救世主になってくれたのが、絶妙なコンビネーションで歩いていた作例のおふたりです。
声をかけてポートレイトを撮らせてもらおうか悩みましたが、断られれば今日のブログ更新に穴を空けるかも知れないと考えると、後姿の安全策になってしまいました。
わたしの方が歩くスピードがずっと速かったので一部始終を見ていたわけではありませんが、少なくとも橋を歩いている間はずっとこの大勢だったように思えました。
わたしもむかし室内犬を飼っていて、同じように頭に乗せたことは何度かありますが、犬の本能は地上を駆け回ることのようで、すぐに飛び降りてしまい、頭に乗せっ放しは無理でした。
このワンちゃんは、よく慣らされているのでしょう、でもオシッコをしたくなったらどうするんだろうかと気になりますね。

かなり強引ですが、このふたり組を見て連想してしまったのが、カメラにファインダーを付けた状態です。
人間がカメラでその上に乗せられたワンちゃんがファインダーのように見えないでしょうか(普通は見えない)。
わたしはライカを使っていた時、アクセサリーシューにSBOOIという50mm用のファインダーを付けていることが多くありました。
使用したライカM3やM6には50mmのファインダーフレームがありますし、ライカはファインダーが優れているのが売りだったわけですが、SBOOIはそれを凌ぐ明るく見やすいファインダーで、撮影するしないに関わらず、見ているだけで愉しくなるようなアクセサリーだったのです。
実際、肉眼で見るよりも、SBOOIを通して見た方がクリアによく見えるのですから、恐るべきファインダーです。

もうひとつ、四角いカメラの上に小さな丸のファインダーが載っているかわいらしさも気に入っています。
どうせアクセサリーシュー部分は空いているのでと広角レンズを使っているときも付けっ放しにしたりもしていました。
すると、ときどきこつんとぶつけてしまうんですね。
ファインダー機能には影響ない程度ですが、角などに小さなアタリが数か所できてしまいました。
これがみすぼらしくなるかと言えば、逆に歴戦のファインダーとでも言えるような風格を増したように感じられるのです。
こんなところが、ライカのアクセサリーらしいところなんですね。

それにしてもこの作例からライカのファインダーを連想するとは、ライカM8と決別して1年半が経過して禁断症状がでてきたのかも知れません。
レンジファインダーでのピント合わせが懐かしくなってきています。
【Alpha7/Dallmeyer 2833 11cmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer 2833 11cmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/15 Sun

我的釣魚島

Ross 11.5cmF4
マルセロのオウンゴールに続き、ネイマールが美しいゴールとPKを立て続けに決めました。
モドリッチはチームの核になっていますが、ダニエウ・アウベスの動きはいつにもまして鋭く見えます。
このように書くと、エル・クラシコで、バルセロナがレアル・マドリード相手に3-0とリードしているように誤解してしまいまそうです。
しかし、ここはバルセロナでもマドリードでもなく、南米ブラジルのサンパウロです。
昨日の早朝、4年に1度開かれるというお祭りが始まりました。

しかし、この大事な緒戦をわたしは寝坊してしまいました。
目覚ましがなっているのに反応できなかったようで、はっと起きるとすっかり外は明るくなっていて、時計は6時を示していました。
しまったと思っても手遅れですが、慌ててテレビにかじりつくと、冒頭に書いたような展開になっていました。
ほぼ1年近く毎週スペインリーグばかり見ていると、ナショナルチームの対戦では不思議な気分になるようです。


さて、作例の場所は、何度か作例に登場させたことがあると思うのですが、江の島の参道から外れて磯場へ向かう通りです。
民宿や魚屋、鎌倉彫の店、雑貨屋などが昔ながらに並んでいて、昭和レトロな雰囲気が色濃く残っています。
そのため、藤沢市に残る数少ない古い町並みとか、江の島古村落などと呼ばれています。

わたしにとっては特に思い入れのある地で、小学校、中学校としばしば江の島に釣りに来たのですが、よくここを通って餌を買ったり釣り場に向かったりしたものです。
釣り餌は、通りのいちばん奥にあった和田つり具という店で必ず買いました。
片瀬江ノ島の駅前にも釣り餌を売っていますが、死んでいるイソメを買わされたりして、小学生相手に汚い商売をやるななどと子ども心に怒り心頭で、友だちも同様の経験をしたことから、以降そこでは一切買わないことにしました。
今でも健在の店ですが、まさか今ではそんなやり方はしていないでしょう。

投げ釣りでイシモチなどを狙うときは青イソメを買い、レトロな道を戻って西浜の小さな突堤に向かいます。
近くに産卵場でもあるのか、時おり、15センチくらいの小さいのが入れ食いになることもありました。
子どもですから釣れれば何でも嬉しかったのですが、そのうち連れ過ぎは面白くないと悟るようになり、以降、簡単に釣れるような釣りはほとんどしなくなります。

その反動でか、中学校に入ってからは、磯に出て石鯛を狙うようになります。
石鯛と言ってもせいぜい30センチ止まりのシマダイと呼ばれるクラスですが、シマダイでも20センチを超えると結構引きが強くて、中学生が挑戦するには最上のターゲットのような気がします。
餌はカラス貝一般的ですが、和田つり具にはときどき岩イソメという極上の餌が入荷しているときがあって、これが使えるとシマダイの確率はアップしました。

当時のタックルははっきり覚えている訳ではないのですが、子どもでも買えるグラスのロッドに両軸リールを付けていて、わたしはアブ派、釣り友はペン派と子どもなりに自己主張がありました。
中通しオモリは何号だったか忘れましたが、ハリスは5号くらいだったはずです。
石鯛用の針ではでか過ぎるので、海津針とかそんなようなやつを自分で結んでいました。
本当は釣り場に着いてから結ぶのが正しいやり方なのですが、わたしは不器用で釣り場では慌ててしまってうまく結べなかったりという経験から、あらかじめ前夜のうちに何本か用意しておきました。

石鯛釣りにはすごく思い入れがあって何度も行ったように思っていましたが、連れたのは4~5尾ですから、10回も行ってなかったかも知れません。
中学では野球部で、試合はもっぱら日曜日でしたし、当時は当然土曜が休みでないので、なかなか釣りに行く機会もなかったのかなとも思います。

この参道から裏磯方面への道があって、真夏の暑い朝に急な階段をひいひい言いながら上がって行ったのを思い出します。
帰りの道はふたとおりで参道をまっすぐ戻るパターンと、西浜側の人通りのない道があります。
どちらを通るかは釣果次第でした。
友人かわたしが連れた場合は、クーラーなど持ち込まずに、石鯛の口からエラに縄を通して肩から担いで歩いたのです。
もちろんその時は人通りの多い参道を通るので、観光客から次々とこれ君が釣ったのなどと声をかけられるのです。
石鯛は当時でも幻の魚のように言われていましたので、そんな魚を中学生の子が、しかも江の島で吊るして歩いていたので、みんな一様に信じられないという表情でした。
もう何十年も江の島では釣りをしていませんが、和田つり具が健在のように、裏磯の石鯛も釣れるのではないかという気がしてなりません。
【Alpha7/Ross 11.5cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Ross 11.5cmF4 | trackback(0) | comment(4) | 2014/06/14 Sat

白衣服的小妹

Ross 11.5cmF4
自宅に戻る時間が近づいてきて、何か撮るものはないかと目をキョロキョロさせているときでした。
真っ白のワンピースの女性が歩いて来て、たぶん中国人だろうと直感しました。
なぜか向うでは白いワンピースの女性をしばしば見かけます。
それも普段着ではなく、旅行とかデートのときなどに着て行くようで、観光地などでよく見るのです。

神社の参道の階段に座って記念撮影しようというのですから、これは中国人に違いありません。
カメラを構える小太りの彼氏は、どうせ日本人には理解できないと思ってか、歯が浮くような褒め言葉を標準中国語でささやいていました。

彼らと話をした訳ではないのでわたしの勝手な想像ですが、彼らは、少なくとも彼女の方は、日本にかなり感化されているだろう思われます。
まず、彼女は階段に直に座りました。
中国では公園や観光地のベンチに座るときでも、新聞や案内パンフレットなどを敷いてから腰掛ける人が多いのです。
それほど中国の公共の場はどこも汚れているからですが、白い服を着ていればなおさらのことです。
それを直で座っているのは、日本はどこに行っても清潔だと感じているからだろうと思うのです。

もうひとつは、彼女の座り方です。
これはあきらかに日本人の女性の座り方を意識して真似しているのだと思います。
中国ではこんな具合に足をきれいに揃える座り方をする女性を一度も見たことがありません。
たぶん電車の中で見て美しい座り方と感じたのか、来日前から日本旅行のサイトかなにかで、日本では中国用に足を開いて座っていると馬鹿にされますよと読んだのでしょう。

江沢民の時代から徹底した反日教育を続けてきているので、日本は野蛮な国だとか過去を反省しない国民だとかまた中国侵攻を考えているとかというように考えている中国人はいまだ少なくないようです。
だから尖閣問題で緊張した時には、まじめに戦争が起こるのではと心配した人は多くいました。
江沢民の時代は、メディアと言えば新聞とテレビだけで、中国官製情報を一方的に受け取るしかなかったので仕方ありませんし、例えば、かなりの人が天安門事件のことをよく知らないのが実情なのもそれを裏付けています。

しかし、今はインターネットの時代であり、月給5万円の若者ですら多くがスマホを所有するようになって、国外の情報が洪水のようになって国民の中に広がってしまいました。
放送で規制しても、日本のドラマもアニメも200円もしない違法DVDで毎日楽しむことができます。
そんな中で中国人民解放軍の何それ参謀が日本は尖閣防衛のため先制攻撃をこのように計画しているとか、国営放送のアナウンサーが自衛隊機が我が軍戦闘機に異常接近して挑発しているとかいくら大声で言っても信用できるのかと考える中国の若者が増えてくるのも当然です。

旅行した多くの人がブログやつぶやきで、日本はどれほど清潔で人々は礼儀正しく親切で空気はきれいだと体験談を語り、フォロワーも同意して、それを読んだ人がわたしも行ってみたいというような、日本礼賛のようなところがあるようなのです。
旅行なんてすれば、その土地の良いところばかり見えるものだし、若い世代は日本のアニメを見て育ったので、もともと憧れがあるのだとかいろいろ言われます。

わたしはこうも思うのです。
日本を中国と比較しながら褒めている書き込みの何割かは、日本を良いと言っているのではなく、現在の中国を批判しているのではないかと。
中国で政府を批判することはあまりにリスクが大きいですが、こんな言い方なら許される、今は間接的な言い方に止めるがやがて賛同者が増えて、大きな力になって民意で改革をおこせると考えているのではと。

日本に来た中国人がもっとも自分たちと違うと感じるのは、政治的な発言が自由にできるということなのではないでしょうか。
彼らはきっとこう感じているでしょう。
習近平も安倍晋三も勝手なことばかり言っているが、腹黒さでは大差ないんだろう、でもそれを我々が言えば強制労働所送りだが、日本では支持も批判もまったく問題ないのか、町がきれいとか人が親切なんてことよりも、人間にいちばん必要なことがあるかないか、それで国家の価値は違ってくるんだよな、と。
【Alpha7/Ross 11.5cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Ross 11.5cmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/13 Fri

心願再拍

Ross 11.5cmF4
「よく写真を撮られるんですね」
「えっ?」
「前にもそのカメラで来られたでしょう」
「…!」

前回、この神社を訪れたのは3月のことです。
もう季節がひとつ変わるくらい経っているというのに、わたしのことを巫女さんが覚えてくれていました。
と言うのは甚だしい誤解で、巫女さんが覚えていたのは、カメラと言いましたが、より正確にはレンズのことです。
3ヶ月前にkopmさんとksmtさんとともに江の島に来た時は、今回とは違うジャマン・ダルローのペッツバールを付けたカメラでしたが、そこに金色の真鍮レンズを付けていたことは今回と変わりません。
自分を覚えてもらっていたより、嬉しいことだと思います。

もちろんわたしの方では巫女さんのことをよく覚えていて、というか、今回、江の島にやって来た最大の理由が巫女さんのポートレイトを撮らせていただくことだったのです。
地元の女性で、自分を育ててくれた土地に恩返しするために、この仕事を選んだのだと教えてもらっていたので、その外見的な美しさと同様に巫女さんの心の美しさに惹かれていました。

今回はすっぴんだからということで、無理にポートレイトのお願いはしませんでした。
でもやはり、ここまで来て黙っては帰れないと、作例のようにシルエット的に撮影させていただきました。
すっぴんでそのままお勤めしているのですから、ポートレイトもまったく問題ないと思いますが、お近くでしたら、もっといらしてくださいとの社交辞令に、そうします、次回は撮影させてくださいとその場を辞することにしました。

それでも短時間ですが、写真のことを聞かれたので、少々の会話の時間はありました。
わたしは、ペッツバールは160年も経った大昔のレンズで、写真というものが発明されて10年も経たないうちに開発されたレンズにも関わらず、現代のレンズに遜色なくこれだけよく写ることを実感できるデジタルの撮影を気に入っていると話ます。
しかし、このレンズの特徴を知るには、もっと大きなフォーマットでの撮影が望ましく、そのためのカメラを探しいてるところだとも説明しました。
いま、これはどうかという候補が見つかったので、もし手に入れたあかつきには、ぜひ、最初の撮影をさせてくださいとお願いしてみます。

ええ、と同意してもらえたようです。
今のところ第一候補と言えるスピグラを入手したらぜひとも思いカメラを担いでここまでやって来ることにしましょう。
最初は、三脚を持ってきても自分を許すことにします。
ただ、絶対に失敗は許されません。

大判で撮るものといえば、美しい風景というのが真っ当な考え方でしょうが、わたしが大判をやりたいと考えるのはペッツバールを使いたいからで、そうなれば必然的に撮影対象は人物ということになります。
その人物も簡単に海外まで持って行けるような重さとサイズなら気にしませんが、そうはいかないとなると誰を摂ったらいいのか考えなくてはなりません。
少なくともセルフポートレイトだけは、1回目の取捨選択に入って来ないことは間違いなく、できれば、仕事や趣味に打ち込んでいる人々を撮影したいと考えているので、巫女さんはまさしく第一候補なのです。
カメラを手に入れる前にこんなことを考えているのも馬鹿らしいと言えばこれ以上に馬鹿らしいことはないのですが、こうやって自身のモチベーションを高めなければ、大判は検討したんだけれどで終わってしまう可能性大です。
カメラと撮影対象、両サイドから、より情報収集に勤めねばなりません。

【Alpha7/Ross 11.5cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Ross 11.5cmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/12 Thu

鳥先生

Ross 11.5cmF4
大道芸というと、神奈川県内では横浜で毎年春秋に開催される野毛大道芸が有名です。
会場になっている野毛のエリア一帯が、わりと庶民的な飲み屋さんが集まっている地域なので、片手にはビール、もう片手には焼きサンマのようなかっこうで、大道芸を楽しむことができます。
もちろんメインである芸も、国内トップの大道芸人が集結するばかりではなく、外国のパフォーマーも参加していて、たいへんクオリティの高い見世物で楽しませてもらえます。

地元だというのに実は知らなかったのですが、江の島では悪天候でもない限り毎日大道芸を見ることができるのだそうです。
わたしが出向くのは土日なので、休みの日だけ演っているとばかり思っていたのですが、平日も人が集まるということなのでしょう。
そういえば、コンピュータの遠隔操作で4人が誤認逮捕されるという事件の被疑者は江の島で猫の首輪にUSBメモリーか何かを付けたがばかりにその映像が証拠になって捕まってしまったのですが、そんな彼の行動も江の島におけるパフォーマンスだったのかも知れませんね。
彼の顔は人前で大道芸でもすれば、すぐにも覚えてもらえそうなインパクトあるものでしたから。

この土日は、江の島の大道芸コンテストとその歴代優勝者の大道芸が見られるプログラムが組まれていました。
わたしは時間の関係で、今日の作例の「ミスターバード」さんしか見られませんでしたが、これはわたしが見た大道芸の中でいちばん素晴らしいものだったと言えるかも知れません。
大受けだったのが、この水晶玉が勝手に上に上がって行くのを指が追いかけているように見えるパフォーマンスで(こんな表現では意味が分からない?)観客は拍手大喝采でした。

そもそも大道芸をスナップしても芸の面白さはなかなか伝わらないものです。
この作例でも、水晶が自然に上昇しているというよりは4本の指で支えているとしか見えません。
動画であれば、指のしなやかな動きに目が騙されて、水晶が勝手に動いているように錯覚してしまうところです。
そうなることは承知しているので、パフォーマンスを撮っても意味がないのですが、作例のように観客を捉えればいかに盛り上がっているかが一目瞭然です。

大道芸を背後から撮っていると、すごく集中してみんなが見ているという写真はいくらでも撮れます。
しかし、口を開いた驚嘆の顔で見る人が何人もいるほどのものは初めてです。
インパクトの強さが想像できると思います。
左側最前列の眼鏡の女の子がぐっと身を乗り出していますが、実は彼女は中国人で、ミスターバード氏の口上が分からずに退屈している様子ありありという写真を何枚も撮っているのですが、そんな言葉の通じない子どもを一気に惹きつけてしまった大道芸の持つ力、あるいは芸とは世界語であるみたいなものを目の当たりにできたのが痛快でした。
【Alpha7/Ross 11.5cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Ross 11.5cmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/11 Wed

世界杯週末開始

Ross 11.5cmF4
まだずっと先のことだと思っていたのに、もう今週末にはワールドカップが開幕すると言います。
金曜日の早朝5時には開幕戦のブラジル対クロアチアが日本でも生中継されるようです。
翌日の4時には、前回大会の決勝と同じ顔合わせであるスペインとオランダが相まみえます。
平日は1日1試合が限界ですが、これから寝不足の日々が続くことになりそうです。

1994年のアメリカ大会も早朝だったことを思い出します。
日本との時差が北米も南米もあまり変わらないからですね。
逆に、ヨーロッパは深夜にやっていたのではなかったでしょうか。
わたしはバルセロナ戦を見るためにスペインのリーグを毎週毎週見ていましたが、彼の地では夜の10時にキックオフということを平気でやるので、これは日本時間で朝の5而キックオフになるということですね。

予選の日程は次の通りだそうです(左に記載の時間は日本時間です)。

グループステージ
2014年6月13日(金)
👀5時 グループA:ブラジル vs クロアチア (サンパウロ)フジテレビ

2014年6月14日(土)
👀1時 グループA:メキシコ vs カメルーン(ナタル)NHK総合
👀4時 グループB:スペイン vs オランダ(サルバドール)NHK総合
  7時 グループB:チリ vs オーストラリア(クイアバ)テレビ東京

2014年6月15日(日)
  1時 グループC:コロンビア vs ギリシャ(ベロオリゾンチ)テレビ東京
  4時 グループD:ウルグアイ vs コスタリカ(フォルタレーザ)NHK総合
👀7時 グループD:イングランド vs イタリア(マナウス)NHK総合
👀10時 グループC:コートジボワール vs 日本(レシフェ)NHK総合

2014年6月16日(月)
  1時 グループE:スイス vs エクアドル(ブラジリア)NHK総合
4時 グループE:フランス vs ホンジュラス(ポルトアレグレ)日テレ
👀7時 グループF:アルゼンチン vs ボスニア・ヘルツェゴビナ(リオ)NHK教育(Eテレ) NHK総合

2014年6月17日(火)
👀1時 グループG:ドイツ vs ポルトガル(サルバドール)NHK総合
  4時 グループF:イラン vs ナイジェリア(クリチバ)NHK総合
  7時 グループG:ガーナ vs アメリカ(ナタル)テレビ朝日

2014年6月18日(水)
 1時 グループH:ベルギー vs アルジェリア(ベロオリゾンチ)NHK総合
👀4時 グループA:ブラジル vs メキシコ(フォルタレーザ)NHK総合
 7時 グループH:ロシア vs 韓国(クイアバ)TBS

2014年6月19日(木)
  1時 グループB:オーストラリア vs オランダ(ポルトアレグレ)NHK総合
👀4時 グループB:スペイン vs チリ(リオデジャネイロ)フジテレビ
  7時 グループA:カメルーン vs クロアチア(マナウス)TBS

2014年6月20日(金)
  1時 グループC:コロンビア vs コートジボワール(ブラジリア)NHK総合
👀4時 グループD:ウルグアイ vs イングランド(サンパウロ)フジテレビ
  7時 グループC:日本 vs ギリシャ(ナタル)日本テレビ

2014年6月21日(土)
👀1時 グループD:イタリア vs コスタリカ(レシフェ)NHK総合
👀4時 グループE:スイス vs フランス(サルバドール)NHK総合
  7時 グループE:ホンジュラス vs エクアドル(クリチバ)テレビ朝日

2014年6月22日(日)
👀1時 グループF:アルゼンチン vs イラン(ベロオリゾンチ)日本テレビ
👀4時 グループG:ドイツ vs ガーナ(フォルタレーザ)NHK総合
👀7時 グループF:ナイジェリア vs ボスニア・ヘルツェゴビナ(クイアバ)テレビ東京

2014年6月23日(月)
👀1時 グループH:ベルギー vs ロシア(リオデジャネイロ)日本テレビ
  4時 グループH:韓国 vs アルジェリア(ポルトアレグレ)NHK総合
  7時 グループG:アメリカ vs ポルトガル(マナウス)TBS

【グループリーグ最終戦】
2014年6月24日(火)
👀1時 グループB:オーストラリア vs スペイン(クリチバ)テレビ朝日
  1時 グループB:オランダ vs チリ(サンパウロ)フジテレビ
  5時 グループA:カメルーン vs ブラジル(ブラジリア )NHK総合
  5時 グループA:クロアチア vs メキシコ(レシフェ)フジテレビ

2014年6月25日(水)
  1時 グループD:イタリア vs ウルグアイ(ナタル)テレビ東京
  1時 グループD:コスタリカ vs イングランド(ベロオリゾンチ)NHK総合
👀5時 グループC:日本 vs コロンビア(クイアバ)テレビ朝日
  5時 グループC:ギリシャ vs コートジボワール(フォルタレーザ)NHK総合

2014年6月26日(木)
👀1時 グループF:ナイジェリア vs アルゼンチン(ポルトアレグレ)NHK総合
  1時 グループF:ボスニア・ヘルツェゴビナ vs イラン(サルバドール)日本テレビ
  5時 グループE:ホンジュラス vs スイス(マナウス)NHK総合
  5時 グループE:エクアドル vs フランス(リオデジャネイロ)テレビ朝日

2014年6月27日(金)
  1時 グループG:アメリカ vs ドイツ(レシフェ)TBS
👀1時 グループG:ポルトガル vs ガーナ(ブラジリア)NHK総合
  5時 グループH:韓国 vs ベルギー(サンパウロ)NHK総合
  5時 グループH:アルジェリア vs ロシア(クリチバ)日本テレビ

観戦予定のカードには👀のマークを入れてみました。
平日1試合に土日複数試合で予選リーグは合計20試合も見ることになりそうです。
グループリーグの場合、すでに決勝ラウンド進出決定済みのチームや逆に敗退が決まったチームは、全力でやらないし、選手を休ませたりするので面白く亡くなるのが常です。
その辺は2戦目までの戦績を見て、観戦カードの変更をしないといけません。
そんなことより、これで自分の体力が持つかどうかを心配した方がよいのでしょう。

今回もスペインの活躍に期待したいと思います。
【Alpha7/Ross 11.5cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
未分類 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/10 Tue

鵠沼魚醤

Ross 11.5cmF4
いつの間にか関東は梅雨入りしてしまったようですね。
いちばん嫌な季節が来てしまったかと、気分は憂鬱です。
夏になれば暑いのは仕方ないと諦められるのですが、湿度が高い熱さというのが体力を奪われていくような感覚があってとても苦手です。
それに、湿度は愛用のレンズたちにも悪いことをしでかしそうで、それも嫌なんです。
こんな駄文を書いている間にも、レンズに黴が増殖しているのではなどと考えるとおちおち寝てもいられません。

用事があった土曜日は関東はすごい雨にたたられ、ヒマだった日曜の予報も悪いものでした。
しかし、基本毎日更新のブログポリシーを貫くため、雨の中でもカメラを携えてどこかへ行かなくてはなりません。
短時間で行って帰ってこれる江の島に行くことにしました。
鎌倉に続いて江の島ではあまりに地元民としては発想が安易のようで気も引けますが、何かを撮影しないことには始まりません。
雨がひどいようなら、超広角レンズの固定ピントで傘さしながらスナップするかと考えて就寝しました。

目覚めると驚きの快晴、とまではいきませんでしたが、どんよりしているものの雨の気配がありません。
これなら別の行先に変更するかとも考えましたが、アイディア浮かばずで、そのまま小田急に乗り片瀬江の島駅から島を目指して歩きました。
起きるのが遅かったため到着はすでに午後3時で、2時間の間に最低7枚は撮影しなくてはいかなくなりました。
さいわい、こういう天気になることを予期できるような若者が多くいて、いつもよりはずっと空いているものの、相変わらずの江の島らしい人出が見られました。

今日の作例は、自販機でドリンクを買っていたら、お店の人が出て来て幟のセッティングを始めたのを撮ったものです。
気になったのは、幟に書かれていた「鵠沼魚醤」という文字です。
魚醤とはタイのナンプラーとか、ベトナムのニョクマムのようなものでしょうか。
鵠沼とあるので近くで作っているのかも知れません。

わたしは辛いものが大好きなのでタイ料理も好物ですが、そんなことからタイのクイッティオというそばを食べるときにはナンプラーをばんばんかけて現地人風に唐辛子と砂糖も入れて食べるようにしています。
鵠沼でもナンプラーをつくるようになったのだとしたら試さずにはいられません。
今買うと荷物になると思って、帰りに立ち寄り1本求めようと考え、今日は本来その鵠沼魚醤のレポートをするはずだったのですが、帰り道にはすっかりそのことを忘れてしまい、自宅に戻ってこの写真を見てから、しまったと泣いている状況です。
残念ですが、後の祭り。
次回のお楽しみということにしましょう。

そういえば、ベトナムに行ったときフォーを食べようとしましたが、そのフォーという発音が現地で通じません。
中国語のように声調があるからだと思うのですが、中国語の1声から4声まで使って、フォー、フォー、フォー、フォーと繰り返し言ってみましたがやはりなぜだか通じなかったので、やむなく他の人が食べているのを指さしたところ、相手は理解してくれて、フォーねっと言いますが、わたしの3声の発音と同じに聞こえるのにどうして通じなかったのか、ますます分からなくなりました。
ベトナム語も同音異義語が多いからなのでしょうね。

ところが、それがニョクマムとなると一発で通じたのでそれもまた不思議でした。
ニョクマムの同音異義語がないからだと解釈できます。
鵠沼魚醤と漢字で書くとかっこよく見えるような気がしますが、発音するとくげぬまぎょしょうは、鵠沼にある漁礁をイメージさせて誤解のもとではないでしょうか。
ここは響きを大切にして、鵠沼ニョクマムというネーミングにして欲しかったなあと思います。
クゲヌマニョクマムなんて、テクマクマヤコンに似た響きが、この1滴を垂らすことで味が劇的に好くなるという魔法の調味料を連想させるのがいいと思うのですが。
冗談はさておき、地元で獲れたイワシのみ使用した発酵食品ですから体にも良いはずで、ぜひとも地元で長く愛されるようになってほしいものです。
【Alpha7/Ross 11.5cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Ross 11.5cmF4 | trackback(0) | comment(2) | 2014/06/09 Mon

大判而拿手

Dallmeyer 2833 11cmF4
今週は、大判をやりたい、でも難しい、しかしこれならできるかも、というような逡巡ばかり書いています。
何事かと言えば、やはりやってみたいのですが、生まれつきの優柔不断で意思が弱いことを自覚しているので、こういう場に書くことで気分を盛り上げたり、既成事実化して後戻りできないように自分を縛ったりしているだけだったりもします。
または、誰かが背中を押してくれるのを待っているのかも知れません。

その大判でわたしが強調したキーワードは、ペッツバールと手持ち撮影でした。
ペッツバールをぜひ使いたい口径の大きなレンズと読み替えると、それに大判の手持ち撮影とくれば、写楽彩をあげないわけにはいきません。
スピグラは手持ち撮影できるカメラと聞きますが、見たことがあるのは映画とか古い報道フイルムの中だけで、実際に手持ちできるかは半信半疑の部分がなくはないですが、実際に大判手持ちを実践している人がいて、それを紹介するウェブサイトがあるとなれば、やはりできるんだと確信できますし、ではどうやってと方法も気になります。

もともとわたしはこのサイトの愛読者です。
とくにレンズについてのサイトということであれば、写楽彩の右に出るものは無しと言われるだけにレンズについて勉強させてもらっています。
また、わたしは時おり掲示板に奇怪なコメントをして迷惑をかけたりしているのですが、比較的最近では、フィリップスという大判カメラが登場した時に、あの電気のメーカーが大判カメラを作っていたのですかと質問して失笑されるということがありました。

日本ではパナソニックやソニーがカメラをやっている時代ですし、かつてシーメンスがシネカメラをやっていたことも知っていたので、上記の愚問を発してしまったわけですが、考えてみれば、ノンライツレンズなどは真剣に見入って、大判カメラは冷めた目で見ていたからこういうことをやってしまうということでしょう。
写楽彩では以前は35mm用レンズ中心の時代が続いていたので、それが大判カメラとレンズにシフトしつつあった段階で、わたしも同じように興味が持てればよかったのですが、そうでなかったためにだいぶ遠回りしたように思って後悔もしています。

写楽彩では、レンズ描写や機材のことなどを語り合う画像BBSを追って行けば、このサイトのご主人・裏のご主人がどのように大判で独自の世界を作り上げたかが分かりますが、特集の"LargeFormatCamera"を読んで行けば、その歩みが実に分かりやすくまとめられていますし、分量もけっして少なくないので読み応えもたっぷりです。
わたしは、大判を手持ち撮影できないものかとふと考えたときに、真っ先に思い出したのがこのサイトであって、しかし、この方たちができるからといって誰でもできるわけではないからと、いったん引いてしまってから、先日のスピグラの本に行きつき、またこのサイトに戻ってくるという、行きつ戻りつをしました。
わたしには大判はやはりハードルが高くて無理でしたとなるかも知れませんが、でも、それを実現させた人たちもいるのですよとなれば、それはそれでいいのかなとも思います。
明日にでも始めなくてはと慌てている訳でもないのです。

さて、鎌倉最後の作例は、大仏付近で撮影しようとカメラを構えたときに、その間に入り込んで来た女性をそのまま撮ってしまったものです。
わたしはずっとカメラをホールディングしたまま、この娘たちのグループがわたしの存在に気付いてソーリーとどいてくれるものかと思ったのですが、じっと立ち止まってしまったので、だったらこっちを撮っちまえとピントを1メートルくらいまで移動させました。
わたしはずっと彼女の方に向いてましたし、カメラまで構えているというのに気付かない、というのにあきれるのを通り越して感心してしまいました。
許してあげますというよりは、彼女だったらもちろん大歓迎で、最後にポートレイトとはいえないですが、美女が撮れてよかったと家路を急いだのでした。
【Alpha7/Dallmeyer 2833 11cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Dallmeyer 2833 11cmF4 | trackback(0) | comment(5) | 2014/06/08 Sun

写真記者的故事

Dallmeyer 2833 11cmF4
わたしは完全なアナログ人間だからでしょう、ウェブサイトの資料よりも書籍などの実物の資料により信頼を寄せる嫌いがあります。
ようやく探していたものが見つかったかに思えたスピグラでしたので、解説のあるサイトをいくつか読みましたが、関連書籍はないのか探しました。
するとほどなく、「スピグラと駆けた写真記者物語」平井 実著という本が見つかりました。
1997年の出版ですでに絶版状態ですが、ありがたいことにアマゾンで安い出物があります。
タイトルを見る限りスピグラを説明するような本とは違うようですが、タイトルにスピグラと使っているところに惹かれ注文してみることにしました。

この本は想像以上に盛りだくさんで、もともと写真好きの学生だった平井さんがスピグラのかっこ好さに憧れて読売新聞のカメラマンになる話から、日本の戦後の歴史的な場面でいかにスピグラが活躍したか写真の説明も織り交ぜて語られていたり、当時の先輩カメラマンや他社カメラマンとの人間関係の面白さがそれとなく書かれていたり、巻末にはしっかりスピグラの使い方の詳細が合ったりと、一気に読み通せる期待以上の内容でした。

著者の平井さんがわたしと同じ藤沢出身ということでも親しみが感じられましたし、今でも読売写真クラブの役員をやられているようです。
スピグラ取得の暁には、クラブの例会にこのカメラ持参で行って、あなたに憧れてスピグラを始めたのですとでも言って教えを請うてもいいかも知れません。
まさか、ご本人のカメラマン時代のように、後輩にきつく接したりはしないでしょう…。

それにしても、この本を出したグリーンアロー社は、わたしがカメラを始めた当時もライカ関連本や、日沖さんのレンズ関連本、豊田さんのアルバ本など、ご本人たちには恐縮ですがとても商業ベースに乗るとは思えない、一部の愛好家のみを対象にしたグラフィックな本をいくつも出していた、わたしたちにとってたいへんありがたい出版社ですね。
このスピグラの本なんて、初版で何部刷ってどのくらい売れたんでしょう。
当時、ライカやクラシックカメラが静かなブームというときだったと記憶していますが、そういうものが好きな人でもスピグラの本までは手を出さなかったのではないかと思うのですが。

いや、かく言うわたし自身が、ライカをはじめとした古いカメラをたくさん見てきていますが、スピグラを生で見たという記憶がありません。
撮影しているシーンに出合ったことがないのはもちろんですが、古いカメラを扱う店でスピグラを見たという記憶が無いのです。
大判カメラはスペースをとるので最初から扱わないという店が多いことは想像つきます。
しかし、例えば大阪のM光機さんは、大判カメラのメッカ的な存在ではないかと思いますし、実際私は出向いたときに大判用バレルレンズなどを見ていた記憶があるのですが、カメラまで見ることはなく、そこにスピグラが置かれていたか否かと問われても回答できません。

そして、大阪でジオさんとTさんという驚異の大判使いのおふたりにご案内してもらったときにも、レンズのことは覚えているのですが、その時のカメラが大判だったか中判だったかも思い出せないという、たいへん失礼な状態なのです。
撮影されたポジも見せていただいたのですが、使用したレンズのことは覚えていますが、その時カメラのことにまで言及したのかすら分かりません。
関心は完全にレンズのことだけで、カメラは、少し前にも書きましたが、撮影結果に影響しない単なる暗箱としか認識していなかったのです。
見せていただいたポジはすごい迫力で、ルーペなしにレンズの特徴を語っていたので、その点でもレンズに注意が集中してしまうのは仕方ないことだったかも知れません。
しかし、このときのことはまったく無駄ということにはならなかったのです。
【Alpha7/Dallmeyer 2833 11cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Dallmeyer 2833 11cmF4 | trackback(0) | comment(4) | 2014/06/07 Sat

快門和距離計

Dallmeyer 2833 11cmF4
大判にペッツバールで撮影の2つの問題のことを考えていて思い出したことがありました。
スピードグラフィックにフォーカルプレーンシャッターが付いていると聞いたような気がしたのです。
たぶん、大判については、いろいろなところでもろもろの情報を教えてもらっていたはずですが、専らレンズにばかり目が行っていて、カメラの話を聞いてもあまり頭に入っていなかったようで記憶はおぼろげです。

検索してみるとスピグラ紹介のサイトがいくつかありましたが、レンズにシャッターが付いていて、記憶違いかとがっかりしたものの、説明を読むとレンズシャッターとフォーカルプレーンシャッターが併用できることが分かりました。
速度は1/1000秒から1/30まであるようで、手持ちで撮るにはじゅうぶん対応できます。
ただ、35mmカメラのように単純な一軸で速度を変えるというようなものではないようで、習熟が必要なようです。
また、フォーカルプレーンシャッターという言葉から連想する、布幕が高速で動いてバシャッという良い音をさせてくれるのかもよく分かりません。
それはともかく、問題のひとつは解決してしまったようです。

そして、そのまま読んだ説明がもうひとつの問題も解決してくれると知って驚いてしまいました。
スピグラには距離計が付いていることは知っていましたが、当然これは単独の距離計で、これで距離を測って、レンズの鏡胴に書かれた距離をセットして撮影するものと思っていたのです。
ところが、この距離計のことが連動距離計と紹介されています。
わたしの連動距離計という言葉のイメージはライカのそれで、レンズ後端のカムが距離計のコロを回転させて、カメラの機構が距離を読むというものです。
蛇腹ではレンズとカメラの間に空間があるだけで連動のしようがないと思い込んでいました。
しかし、レンズと距離計の無限遠と2点の位置の距離を一致させる調整をしておくことで、理屈としては恐らくそういうことで、バレルレンズでも距離計連動で使用可能ということのようです。

すると、今度はフレーミングはどうなるんだろうという疑問が浮かんできます。
レンズボードの両サイドからフレームを引き上げて、ボディ後部のアイピースをポップアップして通して見るスポーツタイプのファインダーが付いていますが、これはたぶん標準レンズ用のようです。
これは未確認なのですが、カメラ上部にもうひとつ光学式と思われるファインダーが付いているようで、これにマスクを付けることで焦点距離に応じたファインダーとして使用可能になるようなのです。
せっかくレンジファインダーが付いているのに、フレーミングはピントグラスでは機動性が半減しますので、このようなファインダーがあるのは当然ですね。
恐らく、広角を使うときは、外付けファインダーを使ったりもするのでしょう。

フォーカルプレーンがしっかり生きているスピグラを入手して、適切な焦点距離のペッツバールをレンズボードに装着できれば、地道な距離計との連動作業と、シャッターの使い方を理解することで、一定の使用は可能になるでしょうか。
それまではワークショップでの8x10体験があったので、5x4のことを忘れがちでしたが、そもそもわたしのペッツバールの中には8x10をカバーするものはなく、むしろ5x4にフィットするであろう35mm判ではやや長めのレンズが何本もあります。
大判への道が開けたような気がしてきました。
【Alpha7/Dallmeyer 2833 11cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Dallmeyer 2833 11cmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/06 Fri

為什麼用大判

Dallmeyer 2833 11cmF4
今日から4日間は、築地の翌週に鎌倉に出掛けたときの作例になります。
いつもは北鎌倉から鎌倉に向かって歩くパターンが多いのですが、今回は長谷方面に用事があって出向いたので、鎌倉駅から歩いています。
それでも直接長谷には向かわないで、一旦逆方向の鶴岡八幡宮へ行って何か撮影してから、長谷に向かって歩いて行くことにしました。
ほとんどカメラを取り出す機会はなかったのが残念でした。

撮影と言えば、先週、ワークショップにて初めて大判カメラを少し触って、撮影もする機会があったのは先日書いた通りです。
大判の迫力や現像のプロセス、機材の面白さなど惹かれるものは盛りだくさんですが、いかんせんカメラは高価で三脚と合わせて超ヘビー級とあっては、旅や散策のついでに撮影もしているという今のスタンスの延長でというわけにはいかないでしょう。
もともと大判に関心をもったきっかけがペッツバールを集め始めたことにあるので、これだと自宅を写真スタジオに改造することになりそうです。
フットワークも軽くペッツバールがほ付けた大判カメラで手持ち撮影したいというのがわたしのイメージでしたので、それは無理だと悟りました。

実は以前にも大判で手持ち撮影できないかと考えたことがあります。
ペッツバールをより大きなフォーマットで撮影することで、このレンズの周辺がどのように表現されるのか、また全画面の中ではどの程度の影響があるのかなど知りたいと思ったからです。
それには大きく2つの問題があって、ひとつはシャッターをどうするか、もうひとつはピント合わせをどうするかですが、ペッツバールのフィットする大きなシャッターがあるのか分からず、あったとしても外観は大きく損なわれるだろうと思われ、ピントの方ではすりガラスで覗いてピントを合わせてからフィルムホルダーを差し込むというおなじみの手段しかなさそうですが、手持ちでそんなことができるとは到底思えず、これはあきらめざるを得ませんでした。

そこで考えたのがデジタルによる撮影です。
大判カメラの後部にデジタル撮影機器を組み込めば、ライブビューでピント合わせしながらシャッターも切れます。
しかし、35mmのデジタルこそ入手は容易ですが、中判になると価格は100万円を超してしまうようです。
これは将来の技術改革が進んだ世界で、格安に中判か大判のデジタルバックが発売されるのを待つしかありません。

もっともデジタルならではの解決法があって、35mmを何枚かスライドして撮影してつなぎ合わせることで、1枚の中盤や大判にしてしまうことができます。
実際にそのような機材もアメリカでは販売されていて、安価に中判サイズの撮影ができると評判になったりもしました。
これもかなり大掛かりのようだなどと手を出せずにいたところ、なんといつの間にかkinoplasmatがスライド式のデジタル大判カメラを自作してしまいました(http://oldlens.com/hypergon%20digital%20camera.html)。
ペッツバールレンズとハイペルゴンを使用してこの手法と作品が紹介されています。
さすが、ペッツバールの描写の分析をするのにこれに勝るものはないだろうと感服いたしました。

ただ、このカメラは軽量でフットワークは軽そうですが、10枚撮影するので手持ちは厳しそうです。
わたしは、恥ずかしいことにサンダーソンのトロピカルカメラのバックに付けられるα7のマウントをくっつけたボードを製造してもらい、なんちゃって大判もどきデジタルを手に入れました。
こんなものを作ってもらっても仕方ないのですが、ポートレイトを撮らせてもらうときに承諾を取りやすくなるかも知れないという程度のメリットはあるかも知れません。
なかなか考えたようには物事は進まず、周囲の人の成功を指をくわえて見るばかりの状況になっています。
【Alpha7/Dallmeyer 2833 11cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Dallmeyer 2833 11cmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/05 Thu

啤酒和葡萄酒

Dallmeyer 2833 11cmF4
ワークショップを修了して(こんな表現は許してもらえないでしょうか)、せっかくだからとksmtさんを誘って、日比谷公園のオクトーバーフェストに再出動しました。
せっかく撮影の準備はあるので、ワークショップ会場の近場で何かを撮ってから打ち上げとなると、こんなに都合のよい場所もないです。
しかし、ついてびっくり、会場は日中の倍以上の人が繰り出していて、席が見つからないばかりか、歩くのもままならないほどです。
わざわざ10月祭りを5月に開催する主催者側の気持ちが分かったような気になりました。

ただ、これでは撮影どころではありません。
ドイツの民族衣装を着たフロイライン(でドイツ語はよかったですか)は10人以上いたと思われますが、みなてんてこ舞い状態で声なんて掛けられないし、かりにOKもらっても距離をとるために後ろに下がることすらままならないでしょう。
昼間撮らせてもらったフロイラインが、外れの方で客をさばいていたので、声をかけると昼間のことを思い出したようだったので、あなたを撮りたくて友だちを連れてきましたと言うと、撮影同意してもらいました。
これだけ忙しければ撮られたことも忘れていそうなものですが、江戸時代のレンズで撮っていることが効いたペッツバール効果ですね。
撮影はこれにて打ち止めで、ビールを飲むことにしましょう。

ビールの販売ブースは10か所以上もあって、それぞれ歴史あるメーカーが個性的なビールを販売していますが、入り口で配布される案内で気になるビールを見つけたとしても、そこへたどり着くまでが有意ではありません。
また、ビールジョッキは持ち帰り防止のため1000円のデポジットを払っており、飲み終わると元の店に行って返却して来なければ1000円取られてしまいます。
気になるビールよりも、買いやすい帰りやすい位置で売っているビールをとならざるを得ません。
大人数で大盛況はよいのですが、立ち飲みしている人が多くキャパシティを考えてほしいなと思いました。

せっかくなのでのんびり飲みたいと会場の外に出ましたが、人の波はなくなるもののベンチはすべてビールジョッキ片手に語らう人たちでいっぱいです。
それどころか芝生のエリアは、最初からビニールシートを用意して来るつわものたちが、花見会場のようにびつしり並んでいました。
わたしたちは外れまで歩いて、ようやく低い手すりのところに腰掛けて、本日の労をねぎらうことができました。

そういえば、会場の一隅ではドイツワインのコーナーがあり、声を掛けられたこともあって試飲させてもらいました。
なかなかクオリティの高いワインを何種類か愉しみましたが、では購入して帰ろうと思ってもワインは最低6本から買わなければならず断念せざるを得ませんでした。
1~2本なら買う気になっていましたが、6本では一番安いものでも1万円オーバーですから、簡単には手が出ません。
ましてや、今はディスカウントのショップが高クオリティのワインを1000円台から販売している時代です。
販売側に事情があるのは分かりますが、こういうところで1本から売り出せば、購入する人は多いと思いますし、その1本1本がドイツワインの名声を高めて、ひいては店の将来に繋がるのではとないかと思うともったいない感じがします。

ドイツやフランスなどのレストランに入ると、ボトルワインもリーズナブルですが、だいたいハウスワインというのが置いてあって、1杯からオーダーできてとても安いので旅行者を助けてくれます。
ハウスワインは文字通り自分たちの醸造したものであったりねワイン産地でなければ契約した農家から届けてもらっているだと思うのですが、たぶん樽単位で買っているか空気が入らないような容器から注いでいて、品質が落ちないのでいつでも美味しいのでしょう。
安いのだって、高品質のは瓶詰にして売り、出来の悪いのをハウスワインにするとかいうことではなく、瓶詰にしたり商流がカットされているからリーズナブルなのだと想像できます。

日本まで送っていたらかなりの費用かも知れませんが、ドイツの樽ワインを集めて、オクトーバーフェストのワイン版をやってほしいなあと思います。
ドイツではフランクフルト近郊でワイン頒布会のようなものに出くわしたことがありました。
小さなクラスを1ユーロくらいで買って、それぞれの醸造所のブースでは自慢のワインを注いでくれ、気に入ったワインをその場で買うことができるというものです。
日本でやるなら、このグラスを通常サイズにして、試飲ではなく1杯300~500円くらいで出して、やはり気に入ったものはボトルで購入できるとすれば人気になると思うのですが、いかがなものでしょう。
自動車、ナイフ、スーツケース、コンフォートシューズ、バッグそれにもちろんレンズと、ドイツ製品の品質の高さを知る機会は多いですが、ビールやワインもそのひとつであることを知る機会が広がるといいなと思います。
【Alpha7/Dallmeyer 2833 11cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Dallmeyer 2833 11cmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/04 Wed

仙娜S大判相機

Dallmeyer 2833 11cmF4
元フォトシャトンのIさんが定期的に写真のワークショップを開催しています。
5月24日にはね8x10を使った撮影と現像のワークショップが開かれるとの告知を聞き、参加してみることにしました。
わたしは大判カメラに触れたことはほぼありませんが、今後も手を出すかは微妙な状況で、どうせ触れるなら5x4よりもいきなり8x10というのもいいのでは思いました。

使用するカメラはジナーだとありましたが、カメラのことはよく分かりません。
レンズは無銘の単玉レンズとありますが、色消しとなっていたので、ウォラストンの単玉ではなく、貼り合わせのあるフランス式の単玉ですね。
焦点距離は30cmありますが、恐らくF15くらいでしょう。
大判では面白いレンズとも聞きますが、35mmで使っても特徴が出づらいので、こういう機会でもないと使用したり撮影結果をみたりということはないでしょう。

レンズは持込み自由ということもあって、ksmtさんがシュヴァリエのレンズを持って来られるというので、当日はお借りすることにしました。
Iさん自慢の単玉は魅力的ですが、一方でシュヴァリエのレンズはたいへんに希少なペッツバールのライバル関係にあったレンズです。
何かなければ見ることすらかなわない、博物館クラスのレンズの魅力には抗えません。

ワークショップは、大判撮影と現像を学ぶのが主目的ですが、もうひとつI氏のトークも愉しめるという2本立てのような企画です。
わたしはトークの方に大いに期待していたので参加した側面もありますので、撮影に失敗しても半ばあきらめるつもりでいましたが、どうにか慣れない大判でも現像の中で画像が浮き上がって来て、本来の目的を達成できました。
今まで使っていたカメラは、新しいデジタルもかつて遊んだクラシックカメラも、マニュアルを読んで使用法を頭に叩き込んでなどという使い方をしたことはなく、もっぱら概略だけ知って後は使いながら覚えていくというやり方でした。
絶対に失敗してはいけないという撮影とは無縁だったのでそれでよかったのですが、大判ではそんな流暢なことはなかなか言っていられません。
1日2枚とか6枚とか撮影枚数が限られ、1枚単価が馬鹿にならない額となると、やり方を考えるべきなのでしょうね。

使用したジナーSは、モノレールに固定して三脚に据え付けるビューカメラで、わたしは蛇腹で焦点合わせするレンズとフィルムをつなぐための暗箱とみなして注意を払っていませんでした。
しかし、Iさんは、わたしがカメラに対するリスペクトがないことを知っているかのように、まずはこのカメラの造りのすばらしさを説明してくれます。
スイスの職人がいかにディテールにこだわったかも話して、その部分に触れさせると、なるほど大いに納得します。
現代において、時代遅れとも言える大判での撮影というのは、レンズ描写へのこだわりや、現像・プリントのプロセスの楽しみと並んで、こだわりのカメラを操作する喜びということがあることを再認識しました。

手許にペッツバールレンズが集まってくると、どうしても考えるのは35mmデジタルだけではなく、本来のフォーマットでの撮影で、レンズがどのように表現するかを知りたいと考えるようになります。
ワークショップの参加で、大判のハードルは少し下がって、8x10は厳しいとしても5x7や5x4などならどうにかやってやれなくはないという気持ちにもなれました。
ところが、今度の壁は、大判カメラと三脚を持って、何を撮るのだということです。
そんな疑問が浮かんでくるなんて、まったく想定していませんでした。
【Alpha7/Dallmeyer 2833 11cmF4 F4】
thema:ペッツバール genre:写真
Dallmeyer 2833 11cmF4 | trackback(0) | comment(2) | 2014/06/03 Tue

南徳国的少女

Dallmeyer 2833 11cmF4
今週は少しネタに困って、先週の土曜日と今週の土曜日にそれぞれの用事で出掛けたとき、カメラを持参してちょろっとずつ撮影したものを出していくことにします。
初日からカワイイ女の子なので期待させてしまうかも知れませんが、前述の2日間で20枚ほどしか撮影しておらず、あとはごちゃごちゃとなってしまうと予告しておきましょう。

先週の土曜はとても楽しみにしていた企画に参加するということで、遅刻はできないと家を早く出過ぎてしまい、自宅から会場の途中に地下鉄を乗り換えた日比谷駅で下車して1時間ほど日比谷公園を散歩して何か撮らなくちゃと張り切って歩きました。
植木を剪定しているところを撮った地味な写真1枚しか撮れなかったのですが、何やらイベントをやっていると聞いてこに向かうと、オクトーバーフェストなる催しで、案内係の女の子が南ドイツの乙女の民族衣装姿をしていたので、モデルをお願いしました。
出店しているお店に雇われているからでしょう、そのメニューを構えているところには目をつぶることにします。

それにしても、11時のオープンだったのですが、直前に行くとかなりの行列ができてきいるくらいのたいへんな人気でした。
このあと大切な用事が控えていてビールなんて飲んではいけない、いや、この暑さなのだし日独親善のためにも1杯だけなら許されるなどと自己葛藤していたわたしは、あっと言う間にあふれる人で席にありつけませんでした。
いま、ドイツビールのブームなのでしょうか。
もらったパンフレットにも全国各地でオクトーバーフェストがマイ(でよかったでしたっけ?)に開かれていることが書かれていました。
空気が適度に乾燥していて、日中はまあまあ暑くなるこの時期に野外で仲間と飲めばそれだけで楽しいでしょうし、飲みたい人はフェストだから参加せねばなどと強引な口実のもとに集まってくるのでしょうね。

それにしても、1年中オクトーバーフェストという名称を使うというのはどうなのでしょう。
看板を使い回しできるからエコなのだということがあるのかも知れませんが、もうちょっと気の利いたネーミングはないものかと、結局、誘惑に負けてジョッキを手にしたわたしは考えたのですが、もちろんいい名前なんて思いつきません。
考え付いたのは、ドイツ本国で行われるオクトーバーフェストの名前を変えて、シュトゥルム・ウント・ドランク・フェストとかユーゲント・シュティール・フェスト(わたしが知っているドイツ語を並べただけで意味はありません)とか銘打ってやってもらえれば、世界各国で真似事を1年中できるのにということですがいかがでしょう。

わたしはオクトーバーフェストには行ったことがありませんが、ドイツには3度も旅したことがあります。
やはりその時驚いたのがドイツ人のビール好きで、朝の7時くらいに電車に乗ろうと駅に行くと、キオスクに毛が生えたようなちょっとした店があって、その席には朝食のソーセージとともに500mlの大ジョッキで地元のビールを飲む、サラリーマンが何人も見かけたものです。
しかも、スーツ姿の奴もジーンズ姿の奴もみながたいが良くて、当時ワールドカップイヤーか何かだったのでしょう、朝からこんなにビールを飲むマッチョがこんなにいる国とサッカーをやって日本が勝てるわけがないとため息をついたことを思い出します。

たしかなるほどザワールドか何かで見ましたが、ミュンヘンのホーフブロイハウスだかのウェイトレスの女の子は、1リットルだかの特大ジョッキを片手に5本ずつ合計10本も持って、つまりは10キロ以上のビールを軽々と運んでいました。
作例の女の子にはもちろん、わたしにだってそんな芸当ができるはずはありません。
ということは、そんなドイツの女子代表チームと対等以上の戦いをするなでしこジャパンは、もしかしたらビールを飲ませたらドイッチュ・フラウたちに勝ってしまうということでしょうか。
こんなことを書いているとドイツに行きたくなってきます。
ジョッキ10個を軽々持ち上げる女の子のポートレイトを、ぜひ撮りたい。
【Alpha7/Dallmeyer 2833 11cmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer 2833 11cmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/02 Mon

第一個福倫達

Voigtlander 20.5cmF3.8
無駄話を続けているうちに、今日がタイのシリーズの最終回になってしまいました。
ほんとうにくだらないことばかりで、モデルになっていただいたというかステージにいるのを勝手に撮らせていただいただけですが、ごく簡単に紹介しておこうと思います。

1日目の女性は舞踊団のメンバーの一人ということは書いたような気がしますが、2~4日目はミスタイとふたりの準ミスタイです。
タイでミスに選ばれるにはタイの伝統的踊りができないといけないのか、選出されてから猛特訓したのか、3人とも美しい踊りを見せてくれました。
ただ、3人のうち誰がミスで誰が準ミスなのかは分かりませんでした。
しばらく後でタイの展示を見たりしていたら、彼女たちが歩いているのを見つけ、撮影させてくださいとお願いしたのですが、ノーと断られてしまいました。
その前にはステージ上のインタビューで、日本は素晴らしいとか日本人は親切でなどと言っていたのにがっくりで、あまり言及したくなかったので、タイ旅行のエピソードばかり書くことにしたという経緯があります。

その次のタンバールの女性は、タイの伝統的な花飾りを作成していたところを撮らせてもらいました。
花飾りはプレゼントしていたようですので、来年、このイベントを見に行けるようなら、こちらもちょっとしたプレゼントでも持参して好感してもいいかななどと考えています。
室内での撮影のため、200mmでは長すぎて、唯一のタンバールの出番になりました。

昨日と今日は、"Vietrio"というタイ出身で、ロンドンやニューヨークで音楽を学んだ第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン、チェロのトリオです。
第一ヴァイオリンがお兄さんで、昨日と今日の女性は妹さんのようでしたので、申し訳ありませんがリーダーのお兄さんは割愛させていただきました。。
たまたま陣取ったのがチェロの女性の前ということもあって、ksmtさんとふたり、この女性は美しいとか、素晴らしいなどと勝手放題言っていました。
あらためて撮影した何枚もの写真を見ると、立った姿勢でチェロを操る姿は優雅で、どれもとても好い笑顔で演奏していてあらためていいなあと、彼女の撮影ができただけでも足を運んだ甲斐があったと思えます。

さて、今回使用したレンズは、フォクトレンダーのペッツバールタイプのレンズです。
フォクトレンダーこそペッツバール博士がレンズを開発した時に供給先となったメーカーですから、そのレンズはオリジナルのペッツバールとも言えるものです。
ペッツバールを意識しだしてからというもの、フォクトレンダーのペッツバールを入手することを心掛け、早々に10cmF2.3というスペックのものを入手しました。
しかし、これは19世紀後半になってソフトフォーカスに設計変更されたレンズで、オリジナルのペッツバールとは違います。

フォクトレンダーのペッツバールは比較的市場に出てくるケースが多かったので、なるべく焦点距離の短いもの、できれば初期型のブラウンシュヴァイクと入っていない刻印のものを探していたのですが、そうやってもたもたしているうちにレンズ店にあったフォクトレンダーはひとつ消えふたつ消えしていつの間にかどこにも見なくなり、たまに出てくるものの価格は急騰してしまっていました。
オールドレンズの購入には不思議な出合いというものがあると思っていますし、それがないということは縁がないのだとも考えていました。
このままではフォクトレンダーのペッツバールは入手できないかも知れないとの焦りから、焦点距離20cmでフードとラックアンドピニオンのフォーカシング機構が消失してしまっているものをオークションで落札してしまったのでした。
直前にフーゴ・マイヤーの20cmペッツバールを購入して、35mmデジタルの使い勝手の悪さに辟易してもうこんな長い玉は要らないと誓った直後のことです。

悪くしたもので、そのフォクトレンダーがやって来た直後に、焦点距離が短くコンディションの良い別のフォクトレンダーを格安で入手してしまいました。
このレンズはまた近日中に使用する予定ですが、すばらしくよく写ることをksmtさんから教えられて楽しみにしているところです。

ところが、またしてももう1本のペッツバールが出現しました。
なんとも我ながら驚いたことに、掃除をしていて気付いたのですが、押し入れにしまっていたガラクタ箱の中にペッツバールが入っていたのです。
記憶はほとんどありませんが、ペッツバールにまったく関心が無く、ライカマウントレンズやレンズヘッドの珍しいものを探していた時に見つけた何かのレンズと抱き合わせで手に入れたものだと思われます。
これがあるのなら20cmフォクトレンダーは不要だったので、身近に敵は潜んでいたということでした。

とはいえ、今回使用したフォクトレンダーも実に好く写ります。
35mmフォーマットではあまりに余裕があって、像面湾曲の影響も小さく、いつもよりピントの歩留まりも良くなりました。
製造番号は、10229でこれは1862年の製造と、比較的新しいのは慌てて買ったので止むを得ないところです。
焦点距離が20cmあると巨大でとても使いにくく、次回、いつ使用することになるのか見通し立ちません。
その意味では、魅力的な笑顔とゆるやかな像面湾曲がはまって楽器の双方に概ねピントが来る作例が残せたのは幸いでした。
【Alpha7/Voigtlander 20.5cmF3.8 F3.8】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Voigtlander 20.5cmF3.8 | trackback(0) | comment(0) | 2014/06/01 Sun
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