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奧地利鏡頭

M8/Optimar 100mmF3.5
いつものとおり3本のレンズを持って渡航したのですが、長焦点レンズとして持参していたのが、Malkemus & Reinhold Optimar 10cmF3.5 でした。
こんな名前を書いても、まずは知る人はいないでしょう。
レンズのことも、それを製造したメーカーのことも。

マルケムス・ウント・ラインホルト社は、オーストリアの光学機器メーカーです。
オーストリアといえば、かつてフォクトレンダーがウィーンにその居をかまえていました。
ペッツパールレンズを生産し商売は好調だったはずですが、やがてそのペッツパールとの仲違からドイツのブラウンシュバイクへ移転します。
実は、ペッツパールは自身の特許をオーストリア国内でしか出願していなかったため、フォクトレンダーはドイツでペッツパールレンズを製造再開できたのです。

やがて、イギリスのダルマイヤーやフランスのダルローをはじめヨーロッパの光学メーカーは、こぞって特許のないペッツパールレンズを製造することになります。
唯一の例外がオーストリアで、当時、かの国にも光学メーカーはあったと思われるのですが、特許にかかるためにペッツパールレンズが製造できませんでした。
なんたる皮肉でしょう。
あるいはこのために、オーストリアでは光学が衰退してしまったのかも知れません。

はるか時代をくだって、このオプティマーが世に出ましたが、恐らく唯一のオーストリア製のライカマウントレンズではないかと思われます。
しかし、地味なメーカーが地味なスペックのレンズを出して売れたとはとても思えません。
他ではまったく見たことがないレンズですし、検索してもほとんど情報が見つかることもありません。
唯一"60 Years of LEICA COPIES"というハードカバー本に記載されているだけです。
ただこれは、こういうレンズがあったということが分かるだけで、レンズ構成、製造本数、年代その他なんら分かることはありません。

もうひとつ、オーストリアのフォトヒストリーというサイトにこのレンズが写真入りで出ています。
また、製造年代が1948年頃となっていて、少なくとも戦後すぐのレンズだという可能性は高そうです。
鏡胴が安っぽいアルミ製なのがそれを裏付けています。
ちなみにレンズはノンコートで、構成はトリプレットのようです。

このレンズが面白いのは、マルケムス・ウント・ラインホルトがウィーンではなくザルツブルクのメーカーだということです。
ザルツブルクと言えば、モーツァルトの町であり、音楽祭、製塩、チョコレート、ザルツブルクの小枝、カラヤンの出身地等々いろいろ思い浮かびますが、田舎の小さな町であって、まさかここからライカマウントレンズが生まれたというのは意外です。
ただし、このレンズからは、モーツァルトのピアノ協奏曲のような美を感ずることはできないのですが…。
【Optimar 100mmF3,5 F3.5】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Malkemus & Reinhold Optimar10cmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/29 Wed

深井嘆気

M8/Optimar 100mmF3.5
中国への出発前、小洲周辺に古い町並みとか、そんなところはないものかと検索を続けて面白そうな村を見つけました。
深井村という古村落があって、清代の家屋が並ぶ美しい村とあります。
小洲からもバスで15分ほどのようですので、行かないテはありません。
ただ、気になることはあったのですが…。

小洲には予定外に長居をしてしまつたこともあり、バスを断念して待つことなくやって来たタクシーに乗り込みました。
深井までと言うと、深井のどこへと聞かれ、古村落と答えると、ああ、あそこねと納得してくれたので、案外有名なところなのかと期待がふくらみました。
ほどなくして着いたところには、「深井古村」と大きな看板が出ています。
これは間違いありません。

少しばかり歩いて村に入ってまず目に止まったのが、今日の作例です。
古建築と老婆、わたしの定番アイテムがドッペル状態になりました。
ここにきて、いよいよ期待感は絶頂を迎えます。
手前には池があり、それを廻り込むようにして作例のおばあさんの後ろにある門をくぐって、村のなかに入っていったのですが…。

非常に残念なことですが、門を通過して唖然とすることに、中にはほぼ新築の家しかありません。
それも中国ではおなじみのタイル貼りになったいかにもの安普請が並んでいます。
やはり不安は的中でした。
深井古村落に関するサイトはたった2つしか見つからず、1つはすでに6~7年前の記事で、もうひとつは新しかったので信用できるかと思ったのですが、後日読むと最初の記事を転載したようなオリジナリティ乏しい内容だったのです。

たぶん、最初の記事が書かれたころは、立派な古村落だったのでしょう。
そのころは、それなりに訪れる人もいて、大きな看板まで作ったのですが、なにしろ古建築は、水道や電気、ガスなどのライフライン面で不便です。
水洗トイレはないし、キッチンやシャワーを設置しようと思えば、かなりの工事費がかかるので、ならいっそのこと家を建て替えちゃえ、となってしまったのではと容易に想像がつきます。

今まで訪れた古鎮は、かなり辺鄙なところにあったので、古建築を好まない人は村を去っていったため、うらびれてしまったとしても古い家並みは残っていました。
大学城と隣接していて、交通至便、かつ自然も残るこのあたりは、村を出て行くより住み続けるかお金があれば家を建て替えるというのは、ごく当たり前の発想です。
古い家が大好きな外国人にとっては残念な限りですが、住民がそんなことにかまっているはずもありません。

向かうまでは不安を感じ、着いてみて大興奮、歩き出すとすぐに落胆、でも考えてみれば致し方ないかと納得…。
これが中国古鎮巡りの起承転結のようなものかも知れません。
村の真ん中でカメラを手に茫然自失していると、玄関から出てきた小学校低学年くらいの子どもに指差されながら大笑いされました。
笑うこともないと思うのですが、何も知らずやって来てしまうわたしのような間抜けが時々いるということなのでしょうね。
【Optimar 100mmF3,5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Malkemus & Reinhold Optimar10cmF3.5 | trackback(6) | comment(1) | 2012/02/28 Tue

開小吃店

M8/Sonnar 5cmF1.5
小洲を訪れたのは2008年11月、2010年8月に続いて3回目でした。
ほぼ2年弱ごとの訪問と言うことになりますが、その都度大きな変化を見せているということはすでに書いたとおりです。
観光客の増加に合わせて、通りに面した民家が、ことごとくみやげ物屋というのかオリジナル雑貨屋というのかそんな店に変貌して町並みは落ち着きを失なってしまいました。

以前にも、そういう店がなくはなかったのですが、美術学校のそばという関係からか雑貨というよりアート的のようなものを売っているように見えました。
それが、中国にしてはオシャレ度、洗練度は高いもののあきらかな雑貨屋ばかりが軒を連ねるようになってしまつたのです。
鎌倉でいえば小町通りのようなものです。

ところが、そのお店はことごとく受けているのです。
どのお店でも、女の子たちやカップルがいかにも気鋭のと言いたげな若き店主とやり取りする姿が目につきました。
前回が、小洲というちょっとショボいけれど広州の水郷散策を楽しんで、途中見掛けたお店をちょっと覗くかという町と店の関係だったのが、小洲にはおシャレなお店がいっぱいあるから見に行って時間があまれば町の散策をしてもいいかなという具合に主従が完全に入れ替わったかたちになってしまったかのようです。

正直なところ、かなり失望しました。
以前に来た時にもすでに俗っぽさはあってこういう変貌は時間の問題だったのかも知れませんが、当地の伝統的な葬列と遭遇したり、地元の老人たちが井戸端会議する姿に、まだまだ古鎮の風情が残っていると感じられていたのです。

しかし、お昼を食べに入った店で言葉を交わしたことが、わたしの気持ちを一変させてくれました。
通りから外れた古い民家の内装を改造した店だったのですが、レストランというよりは広州式のちまきやスープなどをメインにした軽食の店という感じのところが落ち着いていたのでお昼をそこに決めました。
もっと品数を増やせば、飲茶レストランみたいになるのにと思ったものの、もとが古民家なのでテーブルが4つに狭い厨房ではそうもいかないかなどと考えながらブタの血を固めたスープを飲んでいました。

すると店主が味はどうかと聞きに来たのをきっかけに、雑談が始まります。
去年の3月にオープンしてちょうど1年になるという店ですが、彼はようやくひとつの夢がかなったと喜んでいると言います。
50歳代に見える彼は、広州郊外の人でマスコミ関係の仕事をずっと続けてきているそうです。
いまも平日は、その会社で働き、土日のみ、この店に来て商売しているのです。

今、中国企業に勤めることはストレスが多く、すごく息苦しい毎日で、長年もっとゆったりした生活をしたいと考えていたそうです。
とは言え引退できるほどの立場ではなく、できればのんびりしているが、生活もできそうなところをと考えて小洲で思い切って店を開いたのでした。
今は土日のみ通う身ですが、近いうちにここに会社を辞めてここに腰を落ち着け、儲からないまでも生活できる程度の収入を得ながら、のんびり過ごすつもりなんだと語ってくれます。

彼が言うには、たくさんある雑貨屋さんも、何人かはここで一攫千金を夢見てという人もいるのだろうけど、多くはここののんびりした空気の中で、そこそこに暮らせたらとやって来ている人たちが多いと思うとの意見です。
なるほど実直な彼が言うのならきっとそうなのでしょう。
中国人というと、どうもお金にがめつく、稼げど稼げと熱心に働くようなひとたちというイメージが強いかも知れませんが、確かにそんな感じのは多いものの、すぐに田舎に引っ込んでわずかの現金収入と農作物で生計を立てている人が案外と多いと思われます。
特に南の方はもともとおおらかな人が多いうえに、農業は何でもできるので、自然とそういう発想になるのかも知れません。

そんな話を聞いたりしているうちに、彼自身のことはもとより、いままで非難していた雑貨屋さんたちのことまでいいなあと思えてきたりしてしまいました。
彼らがそういう発想ができるというのは、お年寄りの面倒は子どもたちがみるという伝統がしっかり残っているということが背景にあるということもあるはずです。
春節になると中国中で大移動がおこってみんな実家を目指すのはその証左といえるでしょう。

中国の急激な発展は多くのビジネスチャンスを生み、バスに乗り遅れるなとの号令に人心も乱されたという部分が多々あるようです。
そういえば、広州や深圳のような大都会にやって来た出稼ぎの若者たちのほとんどが、金持ちになりたくてと考えたわけではなく、まずは貧しい家族を助けるためにやって来ているのだということを何度も聞いています。
大声で話す常識知らずな彼らに、イライラさせられることしばしばでしたが、そんな彼らの考え方こそが人間の根源だったりすることを思い出して、もう一度膝をつきあわせてどんどん話しをしなくてはと再確認させられました。
【M8/Sonnar 5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zeiss Sonnar 5cmF1.5(Contax) | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/27 Mon

又来草苺太陽頭

M8/Sonnar 5cmF1.5
昼食を機にレンズを交換しました。
アダプターを介してM8に付けられたコンタックスマウントのイチゴ・ゾナーです。
ここ2年ほど中国行の時にはF1.5レンズを持参していて、もともと標準レンズのみで続けていたのがネタ切れして焦点距離の制約をなくしたのですが、それでもついに玉切れしてしまったところ、このレンズの存在を思い出
しました。

コンタックスⅠ型用のブラック&ニッケル・バージョンですが、以前にも同様のレンズは登場済みです。
実は、今回のレンズはそれとは違うタイプなのです。
イチゴ・ゾナーのブラック&ニッケルには大きく分けると前中後期の3タイプがあって、前回は中期、今回は後期型を持って行きました。

B&Nのイチゴ・ゾナーはなかなか入手困難なレンズで、このレンズを求め出したときなかなか見つからず、情報通の仲間に探してほしいと依頼すると、これはどうかと教えてもらったのがこの後期型でした。
彼からは、この後期型はデザインが直後のクロームと同一だし、コーティングも付いているのでオリジナリティでいうとどうかと思うが、レンズだけで出てくることが少ないので購入してもよいかも知れないとアドバイスもらいました。

悩んだ末に手に入れたものの、直後に程度の良い中期型を見つけてしまいます。
デザインも優れた中期型がすっかり気に入り、先に手に入れたコーティング付きの後期型はレンズ庫の奥で忘れ去られてしまいます。
コンタタックスⅠ型はわずか5年の間販売されていた短命のカメラだったにも関わらず、標準レンズはF1.5、F2、F2.8、F3.5と4種類もあって、かつF1.5に3種ものバージョンがあるというのは、当時のツァイスイコンのレンズに対する思い入れがいかに強かったかと言うことでしょう。

忘れ去られた後期型B&Nイチゴ・ゾナーですが、雷光のごとく突然に思い出させてくれたのが、オールドレンズ愛好家必見サイト写楽彩でジオグラフィックさんが書かれていた苺ゾナーの画像掲示板でした。
すこぶる綺麗な個体を入手されたと書かれていましたが、わたしのは外観では劣るもののコーティング付きなので、色抜けなどにアドバンテージがあるはずです。
もちろん、1.5シリーズがまた1ヶ月延命させる意味もあります。
【M8/Sonnar 5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zeiss Sonnar 5cmF1.5(Contax) | trackback(0) | comment(5) | 2012/02/26 Sun

新老鏡頭

M8/Perar 28mmF4
月曜に小洲の紹介をスタートしたときに、レンズを試したくてやって来たというようなことを書きました。
その写りも、現行レンズにどこか感じられる無機質さとは無縁の優しさに満ちていて、すぐにも気に入ります。
毎日続けてこのレンズがどれほど良いかということを書いていくつもりだったのですが…。

実は、レンズといっしょに送ってもらっていた詳細な説明書きをどこかへ紛失してしまったのです。
それがないと何も書けないくらい重要度の高いものだったので、どこに失くしたか必死に探したものの見つからず、レンズに対して言及するモチベーションも失ってしまいました。

それでもあえて、ここまでのレンズの感想を書くとすれば、真っ先に感じたのが、ペラール28mmはペラール35mmとはまったく別のレンズだということです。
同じ広角のトリプレットということで、画角だけが異なる兄弟レンズを想像していたのですが、その予想はすぐに覆されました。

35mmは、緻密で先鋭な描写がもち味で、対象に鋭く切り込んでいくイメージ。
一方28mmは、緻密と言うより繊細で、全体を大づかみする何かはかなげな表現をするレンズです。
前者がテクスチュアの再現を得意だとすれば、後者はテクスチュアを覆う空気をも取り込んでしまうとでも言えばよいでしょうか。

2本とも逆光には弱い部類のレンズですが、35mmではハレ切りによって問題のほとんどをカットできます。
しかし、28mmの方はハレ切りで改善するものの、逆光の影響を画面全体に残します。
半逆光で両者の違いはより顕著で、35mmではほとんど問題にしないのに対して、28mmは横から回り込んだ光が独特の描写のようになってそこに横たわってしまうのです。

それこそが、このレンズに対する好き嫌いの別れ目で、この状況ではコントラストが少し落ちてディテールも飛んでしまったように見えるので、一般的にはダメなレンズと言われるでしょう。
ところが、仔細に見れば、コントラストこそ若干の低下があるものの、もともと解像力は高いこともあり飛んでいるように思われた細部はしっかりと残っていて、それが奥ゆかしさを思わせオールドレンズの味を生み出しているようでした。

宮崎さんによれば、このレンズはすでに組み上がった90本が完売していて、次のロット60本も間もなく到着して宮崎さん自身の調整を経て、オーダーされた方のもとへ順次送られていくところだそうです。
現行レンズとすれば、コシナのそれの足元にも及ばない微々たる量なのかも知れません。
しかし、そのコシナの28mmにはF1.9、F2、F3.5と3本の選択肢があって、すでにそれらを所有しているであろう人たちがこぞって宮崎さんのレンズを注文しているようです。

今日の作例は、かなり暗い室内と陽光を浴びた中庭が同時に再現されています。
特殊フィルターのような光の回り込みがあるのが残念ですが、こういう写りこそ宮崎さんのオールドタイプレンズの面目躍如で、手にした人たちを楽しませる描写と言えるでしょう。
彼らは、よりシャープでハイコントラスト、高解像力で収差の小さいレンズのみを求めている訳ではないでしょうから。
【M8/Perar 28mmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical Perar 28mmF4 | trackback(0) | comment(1) | 2012/02/25 Sat

石敢當

M8/Perar 28mmF4
泰山石敢當。
T字路の突き当たりの建物の壁に嵌めこまれた石板にそう読めました。
わたしが小洲から沖縄へ移動したわけではなく、石敢當そのものが中国南部から沖縄へ伝播したものだったようです。

沖縄旅行するとあちこちで目に付くものと言うとシーサーがありますが、それに次いで見かけるのが石敢當と言えるのではないでしょうか。
壁に貼られた石板に"石敢當"と彫られているのを何度も見るので、表札と勘違いして、沖縄には石敢當さんという名前が多いなあと言う観光客がいたというギャグがあるくらいです。

石敢當は、8世紀に中国福建省で起こり、15世紀ころに沖縄に伝わったそうです。
一種の魔除けとして用いられていて、魔物はどこでも直進する性質があるため、作例のようなT字路では建物のなかに突っ込んで来てしまうため、それを避けるために石敢當を設置します。
魔物は石敢當にぶつかって、粉々に砕け散るのだそうです。

名前の由来ですが、かつて、魔物と戦い打ち勝った石敢當という青年に因んでいるという説が有力です。
そういえば、苗族の知り合いで実家のお祭りに招いてくれたことのある石さんのことを思い出しました。
彼女も、体ががっしりしていて、魔物と戦っても良い勝負をしそうです。

石敢當とよく似た風水アイテムに八角形の鏡があります。
中国では、家の玄関付近の高いところに取り付けられているのをよく見かけますが、玄関から入ろうとする魔物が鏡に跳ね返って家に入れなくするものです。
追い返すだけの鏡より、退治してくれる石敢當に分がありそうです。
8世紀から1200年以上続いて、外国にまで広まった習慣ですから、きっとその力も本物でしょう。

というのは、建物と地面のラインが少し歪んで、糸巻き型の歪曲があるように見えます。
おっと気になって他の写真もチェックしてみましたが、歪曲らしきものは見つかりませんでした。
35mmフルサイズで撮れば周辺に歪曲が認められるかも分かりませんが、少なくともM8ではこの1枚だけですので、この歪曲は石敢當によるものと見て間違いないでしょう。
これだけのパワーがあるのなら、次回の訪問でわたしも石敢當を買って、我が家の魔除けにしたいと思います。
【M8/Perar 28mmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical Perar 28mmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/24 Fri

是真的消費

M8/Perar 28mmF4
中国の通貨、人民元は中国政府によって不当に安く抑えられていると、ことあるごとに米国は主張しています。
経済のことは何ひとつ分かりませんが、円高のために日本の製造大手がこぞって赤字を発表したり、1円円高になると1製造企業の損失が何億円だなどというのを聞くと、もっとずっと巨大な中国経済への影響を考えれば政府が簡単には首をたてに振らないことが容易に想像つきます。

しかし、いったい元がいくらくらいに落ち着けば不当でないレートなのかということには想像がつきません。
1元を12.5円として旅行者が買うような物の値段をみると、500mlのミネラルウォーター25円、350ml缶の青島ビール50円、路線バスの平均的な料金37円、タクシー2キロ初乗り150円、中国新幹線100キロの料金938円というところです。
日本の物価の1/4~1/5というところだと思いますが、だからといってレートがいきなり4倍になったりそれではあんまりだから2倍にしようとはならないでしょうが、妥当性のあるラインをと゜こに引けばいいというのがやはりさつぱり分からないです。

旅行者としてだけの立場で言えば、円高で元安の現在は非常にありがたく、この状況が続くことを期待しています。
宿は、以前1拍100元ほどの安宿を利用していましたが、ここのところ230元の中級ホテルにグレードアップしています。
個人的にはかなり贅沢ですが、安宿のベッドのマットレスは柔らか過ぎて腰を痛めることが多かったのと、無料のインターネット、高層階なので地上の喧騒から解放される、スタッフの女の子と友だちになったなどメリットが多く、もう元の安宿に戻ることはできなくなりました。

こんな調子なので、3泊4日の滞在・移動・食事費用は、12000円ほどです。
当然、日本からの航空券の料金が重くのしかかりますが、現地での費用はかなりリーズナブルといえます。
これが円高元安で享受していることで、中国政府にただ唯一感謝していることなのです。

いまニュースを見ていたら、米朝会談に合わせて北朝鮮の通貨に関して面白い報道がありました。
北朝鮮の裏の通貨がチョコパイだというのです。
韓国国境に近い北朝鮮の町ケソンに韓国企業を誘致した特別区がありますが、その企業ではおやつとして韓国製チョコパイを出したところ、こんなに美味しいものはないと従業員の大評判になり、いまやそのチョコパイ1個が闇市場で米1キロと交換されているというのです。
これから北朝鮮にでかけるという方は、現金ではなくチョコパイを持っていくのが賢いようです。


さて、小洲は広東の周荘(江蘇省にある有名な水郷の町)の別称があるようですが、今日の作例を見る限りどうもそれは怪しいようです。
川が干上がってしまい水郷の面目丸つぶれです。
なぜか小舟のなかに水があふれているのは、注水しても地中に沁み込んでしまうと考えたから舟に水を入れたということでしょうか。
もちろん、これでも水郷と呼ぶことはできぬとばかり、訪れた人は川に目もくれません。
【M8/Perar 28mmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical Perar 28mmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/23 Thu

100万人城市

M8/Perar 28mmF4
広州には大学城というエリアがあります。
姫路城のような、あるいはノイシュヴァンシュタイン城のような建物がそのまま大学になったようなものを想像してしまいそうですが、中国語の城は町のような意味なので、広州大学城は大学が集まった町のようなエリアということです。
城が町の意というのは、中国の古代からの城が町全体を城壁で囲って中心に王宮を置くような構造が、そのまま現代に置き換えられたということなのではないかと思われます。

大学城について詳細は分かりませんが、広大な敷地に10の大学があって、学生と職員合わせて100万人が日々過ごしていると言われているようです。
もちろん、こんな大学ばかりのエリアが自然発生的にできたわけではなく、学生が学びやすい環境をつくるためにもともとあった大学を誘致し、さらにいくつかの大学を新設して一大学術研究エリアを比較的最近出現させたのだと思います。
こういう町は他国にもあるのでしょうが、発想も規模も中国ならではと言えそうです。

その大学城がある長洲島から小洲は数キロ程度離れているだけです。
新興の大学城は設備としては立派ですが、近代的な建物が並ぶばかりの退屈なところでしょうから、週末とか午後講義がないとかいう時に出掛けるのに小洲はかっこうの場所です。
わざわざ観光に来ている人たち以外にも、いかにも近くの学生かなと思わせる若者がかなり散策しているのを目にしました。

その小洲は、もともと古い町並みが少し残っていたところに、美術学校が隣接してできたことで独自の発展をとげたユニークな町です。
古い家屋は水道や電気など不便が多く住民を失って廃墟になりかけたところもあったのですが、そこに美術学校の学生が目を付け出したようです。
ギャラリーにして自分たちの作品の発表の場にしたり、OBが町を気に入ってアトリエにしたりなど、芸術色の濃い町に変貌していきます。
わたしが最初に訪れたのがそのタイミングで、これからも進歩していきそうな魅力を湛えていました。

それがマスコミに多く取り上げられるなどして俄かに脚光を浴び始めると、訪れる人目当てに小品をお土産のように売る店ができたり、おしゃれなセンスのカフェができたりスノップな香りが高まったようです。
2回目に訪れたのがその時期だったと思われ、芸術家然とした若者がしょぼい土産を売っていたり、その間隙を縫って商売に打って出る一般の人が混じってきていたりと活気が一気に高まった印象がありました。

いずれにしても、まだ発展途上の小洲が、今回はどのように変わっているのかを確認する楽しみがあったのも今回たずねた理由です。
案の定、町はだいぶ変わっていたのですが、そのことについては、また後日お知らせすることにします。
悪い方の予想的中だったのですが…。

今日の作例は、彫刻家のアトリエか、むしろ彫像工場というところかも知れません。
密閉空間だったはずですが、小路に迷い込んでたまたま扉がわずかに開いていたので、こっそり覗きこみました。
日本でやれば、犯罪か少なくとも怒られてしまうところですが、こちらでは写真を撮っても何も言われませんでした。
ところで、手前の胸像が親子三代国家の先ごろ死んだあの人に見えたのですが別人でしょうか。
【M8/Perar 28mmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical Perar 28mmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/22 Wed

中速鉄路

M8/Perar 28mmF4
今月訪ねたのは広州です。
昨年起きた中国新幹線の脱線事故以来、各地の建設途中の高速鉄道計画は凍結していたはずでしたが、いつの間にか開通が延期されていた広州南-深圳北駅間が、春節を口実に1月に急遽営業開始していたので、さっそくこれに乗車して広州に行ってみることにしたのです。

両駅間は102キロですが、事故の影響か、間に2駅作ったためか、だいたい40分かかってしまい、高速鉄道のスピード感に劣るようです。
また、深圳北は深圳の中心から地下鉄などで30分以上かかりますし、広州南も同様です。
現在のところ、一般にはメリットの少ない鉄道ですが、今後、深圳の中心とさらには香港まで延伸する予定ということなので、その暁には香港-深圳-広州が高速で結ばれる中国南部の大動脈になるのでしょう。

とりあえずは広州に行くことを決めましたが、そこから先はなかなか決まりません。
広東の古鎮巡りも遠隔地を除いてはほとんど行きつくしているので、新たな場所を見つけるのがたいへんです。
広州でも北部へ行ってしまうと、また鉄道かバスに乗り換えて1時間以上かかってしまいます。
南部に絞って検索してやっと見つけ出したのが、長洲島の深井古村というところでした。
情報がほとんどないのが不安ですが、長洲島には過去に2回訪れている小洲がありますので、この2箇所を廻ればそれなりには楽しめるでしょう。

当日、開業1ヶ月ほどの新しい深圳北駅に着いてその巨大さにびっくりさせられました。
最初からマックス時を想定して建設されたようで、直結の地下鉄駅から高速鉄道駅までかなり歩かされます。
途中、駅周辺の風景が見られますが、ほんとに何もない広大な土地にぽつんと駅だけができたということがよく理解できます。
やっと気風売り場が見えたと思ったら入口が閉まっていて、何十とある窓口はまだ全部開けても仕方ないので、改札からいちばん近い数か所の窓口まで行かないと切符は買えないのです。

高速鉄道はほぼ20分間隔で走っていますが、車両が恐らく6両編成ほどと短かいせいか、窓口数ケ所でだいたい10分ほどでチケットを購入することができました。
転売を防ぐために身分証明書を提示しなくてはならないのでひとりあたりの所要時間が長めなのですが、それにも増して日本人なら誰でも抱くであろう行列ができてる中では後ろに迷惑をかけないようテキパキ買おうという感情が、ほとんどの中国人には微塵も起きないことが、チケット入手に時間がかかる要因のようです。
散々並んで、自分の番が来ると何やらいろいろ聞いていてなかなか買わないと思えば、ようやく決断していざ値段を言われてから、カバンから財布を取り出し札を1枚2枚と数えて支払い、さらにはお釣りがくるとそれをもたもた数え、受け取った切符をずっと見て窓口からどかないのですから、チケット購入の窓口に立つのは並はずれた忍耐力がいります。

それはどうでもよかった、なにしろ駅が巨大でホームは20本くらいあるように見え、改札を通ってからいちばん奥のホームに行けと言われれば5分は歩くでしょう。
将来この駅がフル稼働することになることを考えると末恐ろしさを感じます。
鉄道車両そのものは日本の新幹線をコピーしたものだと言われますが、さすがにこの駅の巨大さは中国オリジナルと言えそうです。

列車は最高速度280キロほどまで出しながらも100キロの距離を40分もかけて定刻通りに広州南駅に到着しました。
地下鉄に乗り換え数駅先で降り、地上に出たところでタクシーで小洲に向かいました。
このあたりは広州デルタ地帯で島が多いため、迂闊にタクシーを使うとえらい遠周りになります。
広州南駅でタクシーに乗れば100元以上かかりそうでしたが、地下鉄に10分乗って橋近くの駅で降りたことでタクシー代は25元で済み、時間と費用をだいぶ節約できました。

作例は、100年以上前に建てられた小さなお寺で、広東式の線香を掛けているところです。
ただ、これらは観光用のためなのか、どの線香にも火が付けられていません。
それでも、超近代的な駅から一息のうちに古建築を眼前にすると、高速鉄道が差し詰めタイムマシンのように思えてきます。
【M8/Perar 28mmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical Perar 28mmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/21 Tue

新鏡頭上市了

M8/Perar 28mmF4
この作例ということでもう明白ですが、今日からは中華街ではなく、中国の写真になります。
帰宅したときにメールをチェックしてびっくりしてしまったのは、知人からわたしがいま中国へ行っているようだとの鋭い指摘があったことです。
完全に行動パターンを見抜かれてしまっているようです。

それはともかくということで、今回、空き時間を使ってやりたいことがあっての渡航でした。
MSオプティカルから新作のレンズが届いたので、そのテスト撮影がしたかったのです。
35mmのペラールに続く、28mmのペラールがそのレンズです。
いや、わたしが宮崎さんの設計したレンズをテストだなんて、おこがましかったですね。
できて早々に使わせていただき、それを旅先に求めさせていただいたと訂正すべきでした。

もうひとつテストだなんて言えない理由は、いちはやく「レンズ千夜一夜」のShasindbadさんがそのレンズを紹介されていて、そこではまだ小さなフォーマットでの撮影だったので、週末に35mmフルサイズのM9で撮影されると宣言されていたからです。
広角28mmともなれば、オリジナルフォーマットで撮ってこそ意味があって、M8では残念ながら周辺部の状況をうかが知ることができません。

とは言えM8でも、新しいレンズを使って分かることはたくさんあると思います。
とくにライカ用の28mmではトポゴンタイプやレトロフォーカスタイプなど、発色や表現にどこか不自然さがあるような気がして、どうにも好きになれないということがあったのです。
それは誤解ということもあるとは思いますが、例えば、ズマロン、2代目エルマリート、ベルティオ・アンギュロール等の28mmレンズたちは、どうにも馴染めずに愛用レンズにはなっていないというところがあります。

さて、最初の作例である今日のちびっ子とおじいちゃんですが、この1枚ですっかりこのレンズが気に入ってしまいました。
子どもの顔やおじいさんの髪など、すごく繊細なのにとても柔らかに表現しています。
まるでクラシックレンズの描写のようで、2012年に登場のレンズとは思えません。
開放とは名ばかりで実際には絞ったのと変わらないオリオンとは対極の、今までの28mmレンズになかった写りと言えるのではないでしょうか。

こういうのはライカM8の小さな液晶からでも分かるものです。
その場ですっかり気に入ってしまいデジタル+広角レンズの気安さで、いつになく何でもかんでもバシバシ撮ってしまいました。
そこで今度は、このレンズはそんなに簡単ではなく、微妙な違いに反応するかなり扱いの難しい気まぐれレンズだと気付かされるのですが。

それは明日から紹介させていただきますが、宮崎さんに迷惑をおかけすることになる心配があります。
自分の失敗を補ってもらえる前述のShasindbadさんの写真も早く見たいものです。
いま、ひとつだけ言えそうなのは、同様のコンセプトで、構成も同じ35mmのペラールとはだいぶ印象の違うレンズだということですね。
【M8/Perar 28mmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical Perar 28mmF4 | trackback(0) | comment(2) | 2012/02/20 Mon

頭脳相機誕生

M8/Zunow 5cmF1.9
すっかり忘れていました。
ズノー関連の文献として、萩谷剛氏の"ズノーカメラ誕生"があったことを。
この本は、サブタイトルの「戦後国産カメラ10物語」からも分かるとおり、日本のカメラのアンソロジーのような存在で、ズノーに対しても20ページ強しか割かれていませんが、関係者への密な取材による資料性とその関係者たちが時代に立ち向かうドラマ性が秀逸で、読物としてたいへん面白いものです。

内容ですが、ズノーカメラの開発に関わることが書かれているので、ズノー5cmF1.9のことは触れられていません。
しかし、その5cmF1.9が世に出た1955年の翌年から設計にかかり1958年に登場したズノーカメラに4種類のレンズが用意されていたことが構成図入りで紹介されています。

それは、35mmF2.8、50mmF1.8、58mmF1.2、100mmF2です。
35mmはレトロフォーカス型の5群6枚、100mmはゾナー型の3群6枚ですが、この100mmは1955年にライカマウント版で出ていたレンズを転用しています。
一方で58mmは意欲的な設計で他では見かけない構成と思われます。
5群7枚ですが、正のメニスカスが3枚並んだ後に両凸、両凹、両凸のトリプレットが続き最後群も両凸になっています。
3群目、4群目の凹レンズ、5群目だけを見ればトリプレット構成になるので、その前に2枚付加していると見做せばエルノスター変形と言えるのかも知れません。

5cmF1.9とスペックの近い、50mmF1.8は同構成かも知れないと想像していましたが、予想を裏切る別物でした。
これも非常にユニークな5群6枚です。
かたちは4群6枚のダブルガウスに一見似ていますが、むしろこれはユニライト型と言った方が近いかも知れません。
ガウスでは貼り合わせの2群目が分離されていて、後群は厚い負のメニスカス単玉、2枚貼り合わせの順に並んでいます。

45mmF1.8とか60mmF2.8と言った未知のレンズはありますが、ライカ用の35mmF1.7、50mmF1.1の初期、後期、一眼レフ用の50mmF1.9、50mmF1.8、58mmF1.2といずれもダブルガウス等を基本に置きながらそこに止まることなく、独自の設計になるレンズばかりを出し続けたことは、これだけの弱少メーカーにして、レンズ史の小さなエポックメーキングだと言えば言い過ぎになってしまうでしょうか。

もちろん基本形から枚数を増やしているのは、収差を軽減させるのが目的ですが、5cmF1.1などを見ると収差には目をつむって、いかに明るく面白いレンズを作るかを目的としていたかのようです。
当時の評価は低かったのでしょうが、現在なら個性的なレンズを求める人は多く意外に成功したのではないかとも思えてきます。
こんな意欲的メーカーが半世紀前の日本にあったことを、われわれは受け継いでいかないといけませんね。
今日の微妙にあまい作例が、キズズノーの最後になると思います。
次に出す作例は、ぜひ修後のそれにしたいと、ズノーの本を読みながら強く考えました。
【M8/Zunow 5cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zunow 5cmF1.9 | trackback(0) | comment(2) | 2012/02/19 Sun

午餐吃麺条

M8/Zunow 5cmF1.9
ズノー5cmF1.9の構成を検索しましたがなかなか見つかりません。
以前に比べてネット検索がルーズになって、厳密にズノーのF1.9レンズをヒットしてくれないのが原因です。
時間をかければ出てくるのかも知れませんが、ばかばかしくなったのでやめました。

クラシックカメラ専科にミランダ特集があったはずなので、探すとあっさり見つかりました。
レンズに関する言及はほとんどありませんが、ズノー5cmF1.9のみ構成図がレンズの断面図のかたちで出ています。
4群7枚ではなく、5群7枚でした(記事には4群7枚と書かれていますが誤りと思います)。
図がかなり見づらいのですが、後半分は一般的なガウスタイプの2群3枚ですが、前半分は2-1-1と並んでいて、1群目を2枚にして、2群目の貼り合わせを分離させたかたちです。

昨日はズミクロンと同じと書かれていると紹介しましたが、ズミクロンは1群目が分離した5群7枚ですので、よく似てはいますが、やはり別の構成です。
ズミタールは1群目が2枚貼り合わせなので、あえていえば、1群目ズミタール、2・3群目ズミクロン、4・5群目一般的なガウスの、ズミタール・ズミクロン折衷型と言えるかも知れません。
昨日は、4群6枚だと思うと書いたので、これはお詫びの上、訂正させていただきます。

ズノーが付いたミランダは、試作機・フェニックスの翌年の1955年に発売されミランダT型です。
翌年にはT-Ⅱが発売されて、標準レンズはアルコやミランダのものに変わってしまったので、ズノーは1年間だけ製造されていたと推測できます。
残念ながら製造数などのデータは見つかりませんでした。

ミランダは、エクザクタやアルパなどと同様、ボディの上部ではなく正面にシャッターが付いているため、後のレンズは絞りと連動するようなレリーズボタン付きの大きなかたちになってしまいますが、最初期のミランダTでは自動絞りになっていないため、さいわいにもレンズ形態がシンプルでした。
サイズもコンタックス用の40.5mmのものが使える小ささで、ライカマウントに改造してもらっても違和感がまったくありません。
フランジパックの分マウント面から3.5mmほど浮いたようにスペーサーが入れられていますが、それを除けばオリジナルのノンライツレンズにしか見えません。


山下公園から中華街は目と鼻の先です。
遅いお昼は中華街でとることにしました。
ランチの時間は終わっていそうですし、ひとりだったので、麺でも食べようと刀削麺屋に入りました。
山西省名物の刀削麺ですが、ここは西安が刀削麺のオリジナルだと能書きがあったのが不思議でした。
数年前西安に行ったとき、刀削麺屋などほとんど見なかったからです。

初めて入る店でしたが、中華街にある他の刀削麺屋より旨く、これは中国で食べる麺と同じ歯ごたえです。
ただ、いただけないのは、量がむやみに多いことです。
大食いのわたしでも胸焼けしそうになって食べ切りましたが、女性にはふたり分くらいになりそうです。
そのくせ値段は高いのですから、量を適切にして値下げするべきです。
どのくらいはやっているお店なのか分かりませんが、もう少し日本の食事情に合わせたマーケティングをおこなわないとズノーのように1年とか短命で終わってしまいますよ。
【M8/Zunow 5cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zunow 5cmF1.9 | trackback(0) | comment(2) | 2012/02/18 Sat

要不要維修

M8/Zunow 5cmF1.9
ズノー5cmF1.9のレンズ構成はどうなっているのでしょうか。
ズミクロンと同じ7枚構成と書かれているのを見ましたが、どうも違うような気がします。
蛍光灯の反射面を見ると10個の反射が見え、さらに絞りを最少にすると前後とも5個の反射になり、そのうち前後とも貼り合わせと思われる淡い反射が1つずつあるので、これは典型的な4群6枚のガウスタイプに思われます。

鏡胴の影になるなどして反射面を見落とすこともあるので断言はできかねますが、仮に2つの反射面を見落としていたとしても貼り合わせは間違いなく2個所あるので、6群7枚のズミクロン構成ではなく、5群7枚構成になるはずです。
5群7枚のズミクロンは50mmでは存在しません。
ズミクロンだとすれば3群目の手前に1枚付加した35mmになりますし、50mmだとすれば最後群に1枚付加したクセノン、ズマリット、ズミルックスがこのかたちです。

宮崎さんのカルテがあったことを思い出したので読んでみると、やはり4群6枚ガウスと明記されていました。
検索では構成図を見つけられなかったので、別の資料が見つかるまではこの型だということを前提に話を進めることにします。
続けて宮崎さんのレンズ評価を転記してみましょう。

     Contrast              Sharpness
F1.9 悪い(傷と収差)          良い+
F2.4 悪い(キズによる)         大変良い-
F2,8 多少向上しかしねむい(キズ) 大変良い+
F4   変わらない             大変良い+

なるほど作例で分かったように、シャープネスはたいへん優れていることが裏付けられました。
今回、絞った作例はありませんが、この評価であれば開放から使えると言えるのではないかと思います。
一方で、コントラストは予想通りかなり厳しいものでした。
もともと低コントラストな上に、F2.8からもコントラストは上がって行かないようです。
キズの影響だけとは言い切れないものの、やはり再研磨する方が良いのではないかと思えてきます。

そんな中での曇天下の逆光撮影が今日の作例です。
いちおう左手フードでハレ切りしていますが、かなり影響を受けている様子が分かります。
ビルの手前に太陽光が回り込んでいるように見えるので、この辺は特にキズの影響ではないかと想像します。
少なくとも再研磨すれば、そのあたりははっきりするでしょう。
【M8/Zunow 5cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zunow 5cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/17 Fri

給銭給他

M8/Zunow 5cmF1.9
3本目のズノーを安く入手しました。
5cmF1.1と3,5cmF1.7を持っているので、次は10cmF2か5cmF1.3でも買ったのか、もしやF1.1の初期ピンポン玉か、と期待させてしまいそうですが、やって来たのはミランダ用のズノー5cmF1.9です。
これもかり高価なレンズですが、後玉にスクラッチあり、鏡胴にセキュリティナンバーの手彫りありと程度が悪かったため、かなり安い値段でアメリカのディーラーから手に入れることができました。

あまり状態のよくないものは手を出さない方がいいのですが、この間ずっと嘆き続けているように新なレンズを入手できていなかったので、こういうものにも自然と手が延びてしまいます。
購入時のいいわけも同時作成されていて、曰く、アメリカのディーラーだとアメリカ人に買われる可能性が高いが、今は日本のモノづくりのすばらしさが見直されている時であり、ぜひとも我が手で里帰りさせてやりたいなどと考えました。

さらには、あまり使われないうえにフィルムもなくなってしまうかも知れないミランダより、ライカマウントに改造した方がデジタルで使用機会を増やせるので、日本でマウント改造すれに限るとも考えます。
それに後玉の修理は研磨名人がいるのですから、日本に来ればレンズにとって二重、三重の意義があると言えるでしょうとまで、屁理屈を思いついたのです。
わたしは、レンズを保護してあげたのだと。

まんまと騙されて手許にやって来たズノーは、説明通りにフォーカスリング部分にセキュリティナンバーが粗雑に刻印された、それだけでもレンズが気の毒に感じられる個体でした。
セキュリティナンバーとは、カメラやレンズのオーナーが盗難防止のために個人のID番号を手書きで彫り込んでしまうもので、万一盗まれると全国のカメラ店に通知され、その番号のカメラやレンズを売っぱらおうと持ち込まれると警察に連絡が行きモノも戻って来るという仕組なのだそうです。
それは安心なのでしょうけれど、せっかくの美しいクロームメッキの上から手書きで文字を書き込むなんて、アメリカ人はモノとしての美しさよりも実用本位なのだなと実感させられます。

一方で、後玉のスクラッチの方は少々大げさに書かれていると分かりました。
スクラッチというよりは派手な拭きキズです。
後玉のキズは影響は免れないでしょぅが、前玉はきれいなので、順光などの条件を選べばそのままでも使えそうでした。
まずはテストしてみよう、それから結果を見て修理するか山崎さんに相談してみよう、そう考えました。

昨日、今日と順光下の撮影ですが、ちょっとフレアっぽいですね。
ハイライトにも滲みが出てしまっているようです。
一方で、解像力は想像以上に高く、線の細い表現をしてくれるレンズだと感じました。
やはり山崎光学に相談してみる価値は十分にありそうです。

今日の作例ですが、これぞ驚きのジャグラーというものを見ました。
例の大きな糸巻きのようなものをロープで高く投げ上げるものですが、大道芸というものは不人気で普通にやるだけでは誰にも見てもらえず、お手玉でキーボードを弾くくらいの芸当がないと拍手喝采とはならないのだと思っていました。
ところが、山下公園で通りすがりに見たこのジャグラーは大喝采を受けた上に、観客が次から次とお金を手渡しています。

大道芸はときおり見かけますが、こんなお金が殺到するような光景は初めてです。
そうとうにすばらしいジャグリングを見せてくれたのでしょう。
最初から見られなかった不運が悔やまれました。
否、この大道芸でのこんな光景を撮影できたのですから、わたしは幸運だったと言うべきでしょうか。
【M8/Zunow 5cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zunow 5cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/16 Thu

愉快的情人們

M8/Zunow 5cmF1.9
カメラ&フォトイメージングショーは、カメラやフォトに関心の薄いわたしには場違いだったようです。
せっかく招待券をいただきながら恐縮ですが、リュオ・キノで何枚か撮り、知り合いの話を聞いたところで早々に会場を後にしました。
これからどんどん空いてくるというならもう少し見て回ってもよかったのですが、わたしが着いたのがお昼頃で、むしろさらに来場者数は増えるはずですので、人酔いする前に脱出するのが正解です。

1月の出初め式の時と同じになってしまいますが、赤レンガ倉庫を通って、山下公園、中華街、元町と経由して帰るつもりです。
各所で1~2枚ずつ撮影できれば、今週のブログがどうにか持ちこたえさせられます。
写真の出来不出来は不問で、とにかく1週間分を撮ることが優先課題です。

毎週毎週、いい加減に撮って来た中から7枚を選び、短かいとは言えない文を付けるのはそれなりに苦痛をともなう作業だったりします。
楽しい旅をしてきて帰って来てからということであれば、苦痛どころか楽しみを再現させる喜びがありますが、当然ながらいつもそんなに楽しいということはありません。

しかし、レンズ仲間とのお付き合いの中で、毎回のこの作業を楽しみに変えてくれるきっかけを与えてもらいました。
わたしは、いつも寝る前の遅い時間にブログを作成しているのですが、眠たいときに、我ながらなんでこんなことやっいるのだろうと疑問を頭によぎらせながらキーボード入力することがしばしばです。
ところが、knpmさんやksmtさんとお付き合いする中で、knpmさんのワインの話を聞き、つい先日ksmtさんも実はワイン通だった(?)という話を聞くに及んで、わたしもワインを嗜んでみようかと決心しました。

高価なものを飲む必要はありません。1000~2000円のリーズナブルな赤ワインを通販で買ってみることにします。
もともとアルコールには弱いので、1本あれば連続2~3日楽しむことができます。
隔週で1本飲むということに決めて、まずは、極旨ボルドー6本セット6,580円送料無料というのをオーダーしてみました。
これをブログを書きながら飲んでみようという試みです。
ホロ酔いになって文が滑らかになるのではという期待がありますし、時に苦痛だったブログをワインとともに過ごす楽しみに変えられるのではとも目論んでいます。

まだ1本目を飲んだところですが、酔って文が滑らかというのはうまくいかなかったものの、ワインを飲みつつのブログ作成というのは楽しい作業でした。
ワインというのは脳を刺激する飲みもので、意外な味に来歴やぶどう品種を確認したり、味を記憶しながら勉強を重ねなくてはと考えたり、口や頭がそんな風に働きながら、頭の別の部分はブログを書きすすめていて、相互にブラス作用があるのが実感できます。

今はまだ入り口に立ったばかりですが、予定では年間30本ほど飲むはずですので、来年の今頃は少しはおふたりとワイン話ができているのではとの密かに思っています。
安物ばかりでは、無理かも知れませんが。
【M8/Zunow 5cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zunow 5cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/15 Wed

特別招待

M8/RUO Kino 4.2cmF1.5
横浜開催のカメラ&フォトイメージングショーであれば、誰か知り合いに会ったりするのではと、期待半分心配半分で出掛けたのですが、来場者がものすごい数だったのでそんなことを気に留めている余裕はありません。
実際、ksmtさんも同じ日に行っていたようですが、時間がずれていたのか会うことはありませんでした。
金鏡胴のペッツパールで撮影していたようですので、見かければすぐに気付いたはずです。

www.ksmt.com にその作例が載せられていますが、皮肉なことにフォクトレンダーのペッツパールの説明で「これではシャープすぎて毛穴やシワが目立つので、ソフトフォーカスレンズが開発されたのだと思います」と書かれています。
では、そのソフトレンズはどうかと言えば、もちろんきちんと使いこなせば、女性のアラを消しつつ雰囲気のある絵をつくるのですから説明のとおりですが、作例のようにうまくいかないとモデルをがっかりさせるばかりです。

昨日も書いたように、カメラを持った人たちがモデルを中心に大きな人垣をつくっているので、広角ではこの大きさでしか捉えることができません。
リュオ・キノでは、かなり寄らないと球面収差が大き過ぎて、作例のように顔がかなりぼんやりになってしまいます。
左に入っている手前にあった緑の置き物は像面湾曲の影響でピントが合ってシャープに写っているので、なおのこと美女がボケでいるように見えます。
照明がきれいに当たっていれば結果も違ったのでしょうが、ドレスが美しく再現されているだけにちょっと残念です。

ところで、今回いただいた招待状はプレミア・チケットとなっていて、首から提げるパスにもはつきりそう記されていました。
ほとんどの人が一般と書かれたパスを提げていたので、VIP待遇があるのかと期待したもののそういうことはありませんでした。
ところが各メーカーのブースでモデル撮影しようと端の方で悪戦苦闘していると、モデルがこちらを向いて笑顔を作るということが1度ならずありました。
これが、プレミア・チケットの威光だったのかも知れません。

そういえば、知り合いと言ったらおこがましいですが、出展者側の方で知っている方に会いました。
カメラ雑誌の編集長をされていた方で、カメラメーカーの新製品や動向にたいへん精通されています。
ここに詳細を書けないのが残念ですが、短時間にいろいろな話を聞くことができました。
いずれもわたしには縁遠い話ですが、このとき聞いたことがCP+で得た最大の収穫だったのかも知れません。

この方のような立場だと言いたいことも含みを持たさないといけなかったり、メーカーとユーザー双方に気遣いしながら執筆しなければならずと、主張ばかりしている訳にはいかなくなるようです。
うまく撮れないとジタバタしつつも、勝手放題していることがなんて楽なのかと教わるようでした。
【M8/RUO Kino 4.2cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
RUO Kino 4.2cmF1.5 | trackback(39) | comment(0) | 2012/02/14 Tue

一片的招待卡

M8/RUO Kino 4.2cmF1.5
レンズの仲間から、よかったらどうぞと招待状をもらいました。
カメラ&フォトイメージングショー、通称"CP+"、カメラメーカーの展示会のようなものですね。
最新機種、話題の機種を手にとって楽しめるカメラファンならぜひとも足を運びたいイベントです。

ただ、わたしは新しいカメラに興味がないというか、無関心を決めこんで新製品の誘惑を断ち切っていますので、不参加のつもりでした。
しかし、せっかく招待状をいただいて、会場も横浜と近いので、深入りせずにちょっと覗く感じならよいだろうと、用事ついでに出掛けてみることにしました。
そんな具合なので、CP+の最新情報とか、そういうものは一切ないことをあらかじめ申し上げておきます。

向かったのは土曜のお昼でしたが、会場はものすごい人出で、もうこの時点で戦意喪失状態でした。
ここまで来たので、少しはカメラとかレンズとか触ってみて、最新の何かを感ずるくらいのことはしようとか考えていたのですが、人の多さに圧倒されてカメラやレンズには一切触れませんでした。
レンズアダプターメーカーが出展していたので、触れたのはそれらアダプターだけ、あとその責任者の名刺をもらったくらいです。

出掛けた目的は、前々週にとりあげた謎のレンズ、リュオ・キノで撮影することでした。
ソフトフォーカスレンズだということが分かったので、ぜひ美女モデルを撮影してみたいと考えたのです。
モデルがいるかどうか尋ねると各メーカーそれぞれに出ているとの情報が得られたので、これはリュオ・キノの活躍の場がやっと見出せると期待して向かったのです。
その情報では、これほどまでの人手になるなんてひとことも触れていなかったのです。

CP+に行くのは、みんな新製品が見たいからというのが第一の理由でしょうが、それ以上にモデル撮影が目的になっている人が多いようでした。
メーカーごとのステージにはカメラをかまえる人が取り巻いていて、まつたく近寄ることすらかないません。
みんなズームのついたデジタルカメラで撮っているので距離が開いていても問題ないようですが、広角のリュオ・キノではばーんとモデルの前に歩み出て2メートル以内での撮影を試みないといけません。

作例こそが、唯一できた接近戦で、ソフトレンズなので照明が強く当たっているとよいのですが、そんなわがままは言えません。
舞台の袖側から強引に身を乗り出してやっとこの程度なのですから。
暗く、地味な作例ですが、ようやくリュオ・キノ本来の描写のはずのポートレイト・ソフトフォーカスを撮ることができました。
でも、この麗しきモデルさんが、持っているのはなんなのでしょう、それにこのブースはどこのメーカーだったでしょう、まったく思い出せません。
やはり、わたしは、このような場に不似合いな人間だったようです。
【M8/RUO Kino 4.2cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
RUO Kino 4.2cmF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2012/02/13 Mon

很少人拝念

M8/Hektor 2.8cmF6.3
最後は、弘法寺の本堂に詣でる群集です。
ここまで、いっしょに上って来た人の数、車の数のことを考えると拍子抜けするくらい人が少なく思えました。
山手線ラッシュ並みの中を押し合いへし合い、阿鼻叫喚の地獄図のような世界を想像していたのですが、これなら普段バスや鉄道の切符を買う時よりも空いているくらいです。
日本のように賽銭投げて手を合わせて終わりということはなく、長い線香をもって何ヶ所も願い事を唱え、最後に供え物をするまで10分から30分はかける中国ですから、やはり人が少な過ぎのような気がします。

実は、弘法寺は仙湖植物園という大きな公園のなかにあるので、寺には行かずに公園を散策するだけの人も多いということのようです。
調べると弘法寺自体も、1985年に開設された新しい寺だと分かりました。
とは言え、いい加減な観光寺院というわけではなく、百歳を超える和尚さんがいてありがたい説教をすることもあるそうですし、大きな寄宿舎に百人以上の僧が暮らす深圳地域の仏教の総本山といえるところだそうです。
新しくつくられた町である深圳には、共産党の政策で新しく大寺院も作らねばならなかったということなのでしょう。

お参りしたあと、せっかくの植物園ですのでゆっくり歩いてまわってみました。
花がまったくないわけではありませんが、この地域でも真冬の時期には植物もさみしくなってしまいます。
ところが、緑の豊富な湖のある大きな公園を楽しむところと認知されているようで、みんな思い思いに家族でお弁当を食べていたり、若者同士で遊んでいたり、カップルが愛をささやきあったりと、植物園イコール花を楽しむところという概念を覆す市民の憩いの場だったのがなかなかによかったです。

さて、昨日、今日と使ったのは、ヘクトール2.8cmF6.3です。
もともとこのレンズでは曇ってコントラストがまったく出ないものを持っていて、クリーニングまでしてもらったものの、結局、曇りは取れきれずレンズを買い直さないといけないとずっと考えていました。
なかなかそのチャンスはなかったのですが、ついに昨年末に探していたレンズを見つけて購入しました。

だいぶ以前に欲しいライカレンズにあげていた、ヘクトール2.8cmのニッケルバージョンです。
サルトリウスの"ライカレンズの見分け方"を見ると、ヘクトール2.8cmは9694本製造されていて、うち3000本がニッケルとなっています。
3000本もあるなら簡単に見つかるだろうと思っていたのですが、その間見つけたのは2本だけでいずれも20万円以上とたいへん高価でした。

今回、やっと元箱とキャップの付いた状態の良いものが93000円ほどで手に入りました。
数年がかりです。
クロームでも同じくらいしてしまうものもあるので、これはラッキーな買い物だったと思っています。
心配だった写りも、発色がちょっと不自然というか派手なのが気になりますが、非常にクリアで繊細な描写をしているのが気に入りました。

ばんばん使ってみたいレンズですが、まずは同名のヘクトール5cmF2.5、ヘクトール7.3cmF1.9の3本組みで持ち出してみたいと考えています。
名前は同じでも、13.5cmを加えたヘクトール4本は5cmと7.3cmが同じなのを除けば構成がばらばらで、トリプレットタイプの3群構成はいっしょなのに、13.5cmは1-2-1、2.8cmは2-1-2、5cmと7.3cmは2-2-2と並んでいます。
エルマーがすべて同じ構成なので、ヘクトールでは収差解消に苦心した様子が見て取れます。
2.8cmの結果が良かっただけに、構成の違いを意識しつつ楽しみたいと思っています。

それにしても2.8cmのニッケル・ヘクトールは3000本も製造されたのでしょうか。
【M8/Hektor 2.8cmF6.3 F6.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 2,8cmF6.3 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/12 Sun

她在做什麼

M8/Hektor 2.8cmF6.3
大鵬にひとり出掛けた翌日、深圳の友だちに誘われて初詣に行くことになりました。
中国にも初詣なんて習慣があるとは知りませんでしたが、春節当日でなくてもよいので、その1週間ほどの休みの間に由緒ある寺院を詣でる人が多いようです。
深圳には弘法寺という名刹があるので、行ってみませんかというのです。

早めの昼食をとってからだったので、ちょうどお昼頃にタクシーで向かったのですが、あとちょっとで到着というところで渋滞につかまってしまいました。
しばらく待ちましたが、すべて初詣に向かう人たちの車だという渋滞は1メーターすら動かなくなり、運転手に悪いが歩いてくれと降ろされます。
30分くらい歩くが大丈夫かと聞かれますが、もちろん問題ないと答えます。

寺は梧桐山の山道の上にあるそうで、かなりの登り坂でしたし、車の渋滞に負けないほど歩いている人も多かったのですが、おしゃべりしながらだとハイキングのようなものです。
沿道にはところどころで線香屋さんやら仏具屋さんやらが勝手に店開きしていて、初詣に行く気分も高まります。
なにより、ちょっと寒いくらいの天気だったので、歩いていると気持ちよく感じられるのがよいです。

作例は、その途上で見かけた中国ならではの商売ですが、何だか分かるでしょうか。
荷台のいちばん前に、何やら機械が置かれていてそこから白い棒が延びています。
この機械に米と油と何やらを入れてスイッチオンすると、米が膨張して棒のようになってにょきにょきと出てくるようです。
友だちも名前は知らないが、お祭りとか人の集まるところでよく見かける食べモノだと言うことです。

持ちやすい長さにすればよさそうなものですが、おばさんは50センチくらいに折っていて、袋からずいぶんはみ出しています。
それに、まるまる1本食べるのはけっこうな分量に見えます。

けっこう美味しいというので、お昼を食べたばかりですが、買ってみました。
食感は麩菓子をやや硬くした程度でややふわっとした感じですが、味は見た目のとおりの淡泊さながら米の味わいがしっかりする素朴さがあって、なるほどけっこう旨いと言えます。
商い程度にわずかの甘みを付けていて、懐かしい味と感じさせているのがポイントかも知れません。
待っている間にもけっこう求める人がいましたが、中国ではこういう素朴な食べ物が好まれるようですね。

ところで、誰もが思ったでしょうが、なぜに、このような作り方をしているのかが気になります。
せめて機械を荷台の後方に持って来て、短かくぱきぱき折っていった方が見た目もよいと思うのですが、それではダメな理由があるのでしょうか。
食べ物というよりは、梱包用の緩衝材を製造しているところのように見えます。
もっとも、こんな作り方をしてくれているおかげで、本日のブログのネタになったわけなのですが。
【M8/Hektor 2.8cmF6.3 F6.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 2,8cmF6.3 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/11 Sat

没名字的

M8/Dallmeyer 114mmF3.6
大鵬所城での最後の写真もペッツパールの作例です。

風変わりな帽子の女性ですが、実はこの帽子、わたしのブログにはすでに数回登場しています。
深圳とその周辺に多く住む客家女性の伝統的な帽子なのです。
直径50センチくらいのザルのような円盤の周囲から15センチくらいのひだひだのキレが下がった、他では見たことのない形状をしています。
少数民族の民族衣装のようにもはやお年寄りしか被らなくなってしまいましたが、夏涼しく冬温かい機能的なデザインで一度使うと手放せなくなるアイテムという話でした。

ところで、フレーミングがあまりにも失敗していますが、ライカには残念ながら114mmというブライトフレームがないので、動きの速い被写体でピント合わせに精いっぱいとなることで往々にしてこういうことが起こります。
と、言い訳しても仕方ないですが、この位置のまま縦で撮っていればフレーミングはばっちりだったのにと気付きました。
望遠は、被写体のポジショニングにさえ気を使えば、フレーミングはそれほど問題とならないケースも多いですが(昨日の作例なんてそうだと思います)、逆に失敗すると目も当てられません。

他にもこのレンズならではのことを書くと、大きな特徴として絞りが付いていないことがあります。
ペッツパールタイプのほとんどのレンズの絞りが、ウォーターハウス絞りを採用していました。
ウォーターハウス絞りとは、レンズ鏡胴の隙間に穴の空いた金属板を差し込むタイプの絞りで、大きさの違う穴の開いた板がレンズに何枚もセットされています。
この穴の大きさで絞り値が決まるのですが、このレンズには絞りが付いていませんでした。

わたしは開放のみで撮っていれば満足できるので、必要性を感じていませんでしたが、絞ったときの変化を見たくないかと言われれば、これはぜひ比較してみたいと思います。
ウォーターハウス絞りの入手は簡単ではありませんが、なんならボール紙で自作することもできるので、これは試す価値が十分にあると言えます。

付いていないと言えば、絞りどころか、このレンズには名前がありません。
ダルマイヤーというメーカー名とロンドンという地名、それにシリアル番号が刻印されているだけです。
一般にこの時代のペッツパール型のレンズは、そのままペッツパールと呼ばれますが、ペッツパールとはレンズを設計した人の名前であって、レンズの名前ではありません。
オリジナルのペッツパールの設計したレンズも人物用レンズと呼びましたが、正式名はなかったと思われます。

ペッツパールと覇権を競ったシュバリエは自身のレンズをフォトグラフ・ア・ヴェール・コンビネ・ア・フォワイエ・ヴァリアーブルと呼んだそうですが、可変焦点距離の組み合わせレンズによる写真術という意味だそうですので、それはレンズ名というよりも、用途とか目的といった方が近いようです。
その後、ラピッド・レクチリニアのようなはっきり名前の付いたレンズでも、鏡胴に名前が刻印されないのが一般的だったようで、レンズに名前が付けるのが普通になったのはいつか、それがきっちり刻印されるようになったのはいつのことなのか、確認してみるのも面白いかも知れません。
【M8/Dallmeyer 2594 114mmF3.6 F3.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer 2594 114mmF3.6 | trackback(0) | comment(2) | 2012/02/10 Fri

快巴的故事2

M8/Dallmeyer 114mmF3.6
フォクトレンダー、ダルローそしてダルマイヤーと3本のペッツパールを同時に登場させたksmtさんに触発されて、大鵬にはペッツパールを持って行きました。
わたしのものもダルマイヤー製で、日本で言えば江戸時代にあたる1861年の製造です。
1世紀半も前のたいへん古いレンズですし、何よりよく写るので、望遠の中では比較的よく持ち出すレンズになっています。

ボケも美しいレンズなので、今まではほとんどが近距離の作例でしたので、今回は無限遠でのものを出すことにしました。
作例を見ると、左下の隅がやや怪しくなっていますが、それを除くとペッツパールの弱点である像面湾曲の影響も感じられないすばらしい写りを見せてくれます。
否、像面湾曲ということでいえば、右下の植物が手前にあるはずなのにピントが合っているのはその湾曲が原因かも知れません。
昨日まで使っていたリュオ・キノとはまったく共通点はないと思っていましたが、像面湾曲つながりの2本だったのです。

スペックの近いレンズを探すとコンタレックス用のテッサー115mmF3.5というのがありました。
ベローズを使う特殊なレンズのようでネット上で作例を見つけることができませんでしたが、1962年発売とほぼこのペッツパールから100年後のテッサーがどれほどの進歩を遂げているのか見てみたいものです。


さて、先日に続き、帰りのバスでもトラブルがあったので、そのことを書いておきたいと思います。
大鵬のバスターミナルまで出て、行きと同じバスの乗り場に着くとすでに十数人の人が待っていました。
バスは大鵬から先の海水浴場で有名な南墺が始発のため、乗り切れない可能性があります。
そこで、少々せこいですが、後ろドアから乗り込むべく下がって待つことにしました。
ほどなくバスはやって来ましたが、前のドアしか開きません。
考えてみれば、両方のドアを開けては席取り合戦になって混乱するので、そうするはずはなかったのでした。
あわてて前方に並びましたが、あとふたりというところで座席が埋まってしまい乗車できませんでした。

やはり真面目に並ばないといけません。今度は3番目なので間違いなく乗れるでしょう。
10分後バスは到着しましたが、その前に別の行き先のバスが停まったため、わたしが乗るバスはずっと手前に停車してしまいます。
あれっと思う間もなくその場でドアが開いたため、列の逆側から乗り込むという状態です。
ちゃんと並んでいた人から怒りの声が上がりましたが、定員になるとバスはそそくさと発車してしまいました。

結果的に待つ位置が裏目裏目です。
次のバスはなんとしても乗らなくてはいけないが、このまま前方で待つか、ひんぱんに別のバスが発着するこのバス停では後方が得策か、どちらにしてもギャンブルです。
どうすればよいか、わたしの答えは、その中間で待つ、でした。
その後も人が少しずつ増えましたが動ぜずに中間位置を保って待つことまた十分、現れたバスは別のバスの後方に停まりました。
予期できていたことなので、停まるやいなやするすると前へ躍り出て、3本目にしてようやくバスに乗ることができました。

俗に言う割り込みですが、もし文句を言われれば、わたしはすでに20分も待っているこの中ではいちばんの古株だと自虐的に言うつもりでしたが咎める者はいません。
中国では、乗り物の乗車に対して、早い者勝ち乗った者勝ちの伝統がありますので、敗者はうなだれるより他ありません。
わたしにすれば、いくら中国でも普通なら恥しくてとてもできることではありませんが、2回の失敗がわたしを中国人に変えたのです。
【M8/Dallmeyer 2594 114mmF3.6 F3.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer 2594 114mmF3.6 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/09 Thu

広角THAMBAR

M8/RUO Kino 4.2cmF1.5
中国の甘味処で液晶をずっとチェックしていると、あることに気付きました。
リュオ・キノは広角のタンパールなのではないか。
ちょっと気付くのが遅過ぎという気もしますが、よく写らないことにあせって、最初からソフトフォーカスレンズとして設計されたレンズだと言うことを頭から排除してしまっていたのでした。

球面収差の補正について、リュオ・キノではまったくの補正不足と宮崎さんが書いていましたが、タンバールでは大きく過剰補正しているようです。
開放の場合、補正不足でも過剰補正でもその幅が同じであればボケ量も変わりません。
ちょっと絞った時には過剰補正の方が、解像力やコントラストが良好になります。

もうひとつ、補正不足では前ボケが小さく後ボケが大きくきれいに、過剰補正では逆に前ボケが大きくきれいに後ボケは小さく汚なくなります。
リュオ・キノでは思い切り寄った方がいいという理由がここにあるようです。
42mmF1.5と90mmF2.はボケ量などのスペックでは同程度と言えるので、両者の描写はかなり似て見えると思われますが、彼我の差を意識して違いを浮き彫りにしなくてはいけません。

ということで、今までのような距離を置いた人物スナップだけではダメで、ポートレイト風のものも撮らないといけません。
ミス大鵬とか、古鎮娘とかいないかと探したものの見つからず、清代のコスチュームでチケットのもぎりをやっていたおじさんにモデルをお願いせざるを得ませんでした。

このおじさん、写真を撮らせてと言っているのに、チケット拝見と言ってわたしが入場料を払っていることを確認してから、やおらポーズを決めてみせます。
仕事に忠実なことに感心せざるを得ません。
顔が小さくなってしまうと大きな球面収差でぼんやりし過ぎてしまうことが分かっていたので、おじさんにぐいっと寄ります。
おじさんが、おじさんににじり寄るシュールな姿を想像すると、今になって鳥肌が立つ思いです。

ちょうどスポットライトが当たっていたので、帽子を被った顔よりも、槍の方をそちらへ誘導してみました。
寄りがまだまだ足りなかったかなと思われるものの、おじさんが少年のように写っていて、これは思惑が当たったかなと感じました。
次回は、美人モデルで、もっと至近から撮るのが課題になりました。
【M8/RUO Kino 4.2cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
RUO Kino 4.2cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/08 Wed

回看美人

M8/RUO Kino 4.2cmF1.5
リュオ・キノ4.2cmF1.5は、4群4枚のエルノスター型だと書きました。
エルノスターは、よく知られているとおりトリプレットの発展型で、ベルテレによって2種の4群6枚のエルノスターが商品化されて、エルマノックスという室内でも撮影可能な小型カメラに搭載されて普及したことで有名になりました。

エルノスターは、ベルテレ自らの手ですぐにゾナーに発展したので意外にも短命です。
しかし、同型のバリエーションが中望遠クラスの明るいレンズに多く採用され続けたことで、エルノスター型というカテゴリーは未だ現役のレンズ構成として生きています。

ところで、冒頭に書いた4群4枚のエルノスターは、トリプレットの1枚目と2枚目の間に凸レンズを配しただけのシンプルな構成のため、エルノスター基本形と呼ばれています。
このタイプのレンズで最初に世に出たのが、ガンドラック・ウルトラスティグマットで、この珍レンズを入手したときに嬉しさのあまり何度もそのことを書いています。
このタイプは、シネカメラ用にいくつかのメーカーで発売されているようですが、ようやく手に入れた2本目がこのリュオ・キノということになりそうです。

前述のようにエルノスターはずっと発展しましたし、ゾナーやプリモプランという弟妹も産んでいます。
エルノスター原型は、廉価版という位置付けではないかと思います。
ところが、この型でとても有名でかつほとんど知られていない高性能レンズがありました。
ライカKE-7Aの標準レンズ、エルカン2inchF2がそれです。

わたしも同じエルカン2inchF2を持っていますが、構成の違う別のレンズです。
KE-7A用のエルカンはわずかに500本ほどしか製造されていないため、わたしも見たことがありません。
ズミクロンに次ぐシャープなレンズとの噂ですが、実際はどうなのでしょう。


さて、作例ですが、大鵬所城にあるスィーツ屋さんからです。
去年は涼茶屋さんで体によいお茶をいただきながら店主と雑談に嵩じたりしたのですが、この時は春節休みで開いていません。
そこで見つけたのがこの中国伝統のお菓子を出す店でした。
お菓子は店の前の屋台で販売していて、普通はそのまま歩きながら食べるようですが、わたしは休憩が目的なので店内でゆっくり味わいました。

6~7種類のお菓子が並んでいましたが、ちまきを除くと見たことないものばかりです。
この地方の伝統的なものなので、一般の中国人にも知られていないようで、店内の壁に説明書きがありました。
日常的に食べるものではなく、中秋節で月餅を食べるように、祝日やお祝い事のあった時に家族総出でいっぱい作って家族や親戚などがみんなで食べるような類のものがほとんどでした。
縁起物ですね。

店番の女の子は、休暇で帰省した大学生風で、ちょっと慣れてない感じの仕草が可愛らしくて、スナップさせてもらいました。
今までのF2からF1.5開放に戻しています。
休憩中、今まで撮った絵を見ていて、開放でもピントが来ていると気付き、どうすれば良いのかというヒントも得られたので試してみたということもあります。
そのヒントは裏付けられたかと思ったものの狙った通りではなく、もう少しの突っ込みが必要なのだと確信にいたりました。
【M8/RUO Kino 4.2cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
RUO Kino 4.2cmF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2012/02/07 Tue

快巴的故事

M8/RUO Kino 4.2cmF1.5
リュオ・キノの開放からF2では、強い球面収差の影響で激しいハロが出ます。
作例でも分かるように、原色のものもパステル調のように転じて、これはこれば面白い表現だと思います。

長い風船を膨らませてキュッキュッと曲げたりひねったりして帽子とか動物とかをその場で作っていて、子どもたちに人気でしたが、このシーンが今回、唯一のカラフルなシチュエーションでした。
楽しい場面ですが、子どもの顔もハロで霞んで画面の中に沈んでしまいます。
こんな中でポートレイトにするには、顔に太陽光があたるなどハイライトにする必要があるかと思います。


子どもにハイライトと言えば、思い出したことがあります。
ここ大鵬へ向かう急行バスに乗っていた時のことです。
これは路線バスですが、急行ということで観光バスのような車体が使われていて、完全座席制になっています。
つまり立ち乗りはできず、座席が埋まると途中のバス停は通過していってしまうのですが、しばしばこのことでトラブルが起きるようです。

この日は、どかどかと大人数が乗って来て、車掌の女の子と大もめになっていました。
どうやら彼らは15人で乗り込んできて、座席が14しか空いていてないので降りるように言われているようです。
ひとり床に座るからいいよと言い、それはできませんと押し問答になっています。

そういえば昨年、中国で定員をはるかに上回る人数の園児を乗せたマイクロバスが事故を起こし、何十人もの幼い命が一瞬にして奪われたとの報道がありました。
日本でも非難が巻き起こりましたが、中国国内でも大問題となっていました。
この事故が契機になって、政府が定員オーバーさせたら営業停止させるぞなどと各バス会社にお達しを出したのではないかと想像してしまいます。
以前なら平気で乗せてましたので。

ところが、15人組の乗客は勝手に席に付いてしまい、梃子でも動かんとばかりまだ17~8歳にしか見えない車掌とやりあっています。
バスの運転手も車を停めたまま成り行きを見守っています。
5分以上双方大声でやり合っていたのではないでしょうか。
まったく進展ないままに待たされていい加減うんざりしていると、次のバスがすぐ来るからとうながされた床に座っていた男性が、オレ、そうするわと降りていきました。
まわりは、そんな必要ない、戻れと言い続けますが、彼が降りたタイミングで運転手はドアを閉めてさっさと出発してしまいました。
やれやれです。

ところが、この発進が残った仲間たちの怒りに火を付けてしまったようで、次々と大声でまくしたて始めました。
訛りがきつくて何と言っているのかよく分からなかったのですが、たぶん、所謂放送禁止用語も混ぜて運転手を非難していたようでした。
この騒動の最大の被害者は、かくいうわたし自身だったのです。
中国ではバスの座席は前の方から埋まりますが、わたしは空いている後方に座席をとるのが常です。
このときもひとりゆったり座っていたのですが、そこへ例の15人組がやって来て取り囲まれるように座って、大声でがなりたてているのですからこれはたまりませんでした。

かれらは乗車中ずっと怒鳴り続けていました。
1時間近くも怒っていたのかと思えばそうではなく、いつの間にか15人全員でおしゃべりし出したため、ずっとわたしの頭上を大声が飛び交っていた状態だったのです。
最近、マナーの向上してきた中国のバスの車中ですが、これは、今まで経験したことのない苦痛をともなうバス旅になってしまいました。

そんな中、もうすぐ大鵬に到着という山間の道で、その事件は起こりました。
15人のうちの唯一の子どもだった幼稚園児くらいの男の子が突然大声で泣き叫び出したのです。
あららー、見ると、山道の揺れに耐えられなかったようで、朝食べたご馳走を全部ぶちまけていました。
しかも、かなり豪快にやったようで、隣のおじいちゃんは頭からそれをかぶって、ひきつったつくり笑いを見せています。

偉いおじいさんをこんな目に合わせてしまってと、みんなシーンと静まり返って頭から服から内容物を拭ってあげていました。
到着直前になって初めてパス内が静かになった瞬間です。
車内で他の乗客に迷惑をかけ続けた報いというものでしょう。
そう思って少しは反省してくれるといいのですが…。

さて、バスが大鵬に着いてバスを降りると驚くべきことが起こりました。
バスの外に15人組の一員の先にバスを降ろされた青年が待っていたのです。
後方を見るとわたしたちのバスの後方に同じ急行バスが停まっていて、どうやら次のバスがわれわれのバスに追い付いていたようでした。
後のバスは乗客が少なかったようですし、我々のバスはもめた時に何分も停車していたので、こんなことになったようです。
わたしの方が降りて次のバスに乗ればよかったのかと、このときになって気付かされました。
【M8/RUO Kino 4.2cmF1.5 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
RUO Kino 4.2cmF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2012/02/06 Mon

裂開飛

M8/RUO Kino 4.2cmF1.5
昨日の野菜少女は順光でしたが、180度反対方向のシャボン玉少女はかなりの逆光になります。
ノンコートの収差レンズにはあまりに辛い条件ですが、レンズの写りを見るのには格好です。
もともと逆光にはたいへん弱いからということで、宮崎さんはサービスでフードまで作ってくれていたのですが、それがどれほど役立っているのかまでは確認していません。

というのは、そのまま撮ると作例以上に真っ白になります。
いつもどおり左手でハレ切りして、やっとここまでコントラストを取り戻しているのです。
壁や赤い服は、それなりにシャープに写っているようです。

面白いのは、シャボン玉そのものです。
このレンズの描写から、もっとふわっとしたものになってもよさそうなものなのに、ぼてっとした白玉になっているのが予想を裏切っています。
それに玉がすべて一対になっているのも奇妙です。
球面収差とコマによる大きな滲みが、本体を飛び越えて離れた位置で発生してしまったのでしょうか。

もつと違った理由に基づく現象の可能性も高いと思います。
こういう作例は、ぜひ宮崎さんに見ていただいて、原因究明したいと思っています。
ボケも幻想的な雰囲気ですし、少女の左手が不思議なハロとともなう、とてもユニークな1枚になりました。

連日、リュオ・キノは謎のレンズだと書いていたところ、ksmtさんから情報をいただきました。
Vade mecumのErnemann Ernostarの項目に興味深い記述があると言うのです。
そのレンズは、3枚のガラスを大きくすることによって、F1.5以上の明るさにできうと書かれています。
リュオがエルノスターより先にF2レンズを開発していたということです。
また、そのレンズは、トリプレットの変形だと言うことです。

こういった記載は少しあいまいで、上記の訳が正しいのかもよく分かりません。
ksmtさんは、リュオが4群4枚のレンズをエルネマンに卸していたものの、ベルテレはこのレンズに不満だった。
そこで、1群目2群目を貼り合わせに改良して、独自のエルノスターレンズを設計した可能性もあるとたいへん興味深い推測をしています。

なるほど、ksmtさんらしい鋭い読みです。
ベルテレは、エルノスターをひとり設計したことになつていますが、もともと畑違いの素人なうえに弱冠23歳で一から設計というのはいかにも不自然です。
トリプレットを研究したとしても、いきなりエルノスターまで飛躍できるものでしょうか。

エルノスターの原型が先にあって、それを改良してF2のエルノスターを完成させたのだとすれば、かなり納得できるところです。
あくまで推測の域は出ませんが、その可能性を探る価値は十分にあると言えます。
と、同時に、謎ばかりだったリュオ・キノに、それを解きほぐす作例のような光が一筋見えてきたように思います。
【M8/RUO Kino 4.2cmF1.5 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
RUO Kino 4.2cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/05 Sun

好辣

M8/RUO Kino 4.2cmF1.5
訂正しなければいけないことがあるのに気付きました。
"Ruo-Optik"と刻印されていると書きましたが、厳密にはわずかに違っていました。
"u"の上に2つ点があって、これはドイツ語でウムラウトというそうです。
ドイツの都市、Dusseldorfのuの上にも付いていて、これはデュッセルドルフと表記するので、Ruoもリュオがより近くなるでしょう。
以降、リュオ・キノと呼ぶことにします。

もしかしたらと思い、RudersdorfではなくRuedersdorfで検索すると、Ruedersdorf bei Berlin という地名が見つかりました。
ウムラウトは、英語表記ではueになるので、まさにこれに違いないでしょう。
Frrankfurt am Meinと同様、ベルリン近郊のリューダーズドルフという意味なのだと思います。

ただし、分かったのはここまでです。
ツァイスレンズの電話帳と呼ばれる、"Produktionbuch Photooptik Carl Zeiss Jena"という細密なシリアル番号表がありますが、この著者(編者?)である Hartmut Thiele は、他にも何冊ものレンズに関する出版物を発刊しています。
そのうちの一冊が、"Deutsche Photooptik von A-Z"というドイツレンズの詳細な一覧です。
かなりマイナーなメーカーやレンズも掲載されていて、リュオのレンズも14種が出ているのですが、残念ながらキノという名前は見当たりません。

それでも、よく見ると"Caleinar"というレンズがヒントを与えてくれそうです。
F値F1.5-F1.8、焦点距離25-250mm、レンズ構成4群4枚、初出1930年、使用目的"lichtkstarkes objektiv"。
スペックや年代が一致しているので、このカライナー(?)とキノが同じレンズである可能性はそれなりに高いと思われます。

使用目的の"lichtkstarkes objektiv"というのがよく分かりません。
英語にすると恐らく strong light objcctive で、たぶん明るいレンズという意味になるのだと思いますが、これでは使用目的とはならないので、ここは単に備考としてそう書かれただけなのかも知れません。
Thiele氏にも何のためのレンズかは分からなかったのでしょうか。

ちなみにリュオでは、"Paritar"というレンズが、F値F1、焦点距離50、75、100mm、レンズ構成5群5枚、初出1933年、使用目的35mm映画または写真用として掲載されています。
貼り合わせのない5枚のF1の超大口径で35mmフルサイズのレンズが、1933年に発売されていたというのは脅威です。
4群4枚のエルノスター、つまりはこのリュオ・キノに1枚付加して改良したのでしょうか。
たいへん興味深いですが、こんなレンズほんとうに世に出たのか、検索しても手掛かりすら得られません。


さて、今日の作例ですが、お昼前に野菜を切って料理のお手伝いをする女の子です。
背中を向けていたので、すぐ隣に腰掛けてずっと観察させてもらいましたが、5~6歳と見える少女にも関わらず、慣れているのか手さばきが見事で、驚かされました。
なにより真剣な後姿に惹かれます。
ひとりっこ政策の中国では子どもは甘やかされてばかりですが、地方ではまだまだ家の仕事を手伝う小さな子たちの姿を目にすることが多く、ときに胸を熱くすることもあります。

レンズ描写も、F2になると開放よりはだいぶ先鋭ですが、それでもハイライトの滲みはだいぶ残っています。
また、これまであまり感じられなかった4隅の同心円状の流れがわずかに見えてきています。
しかし、この1枚は、このレンズの使い方についてある示唆を含んでいました。
それに気付くのはまだしばらく後のことです。
【M8/RUO Kino 4.2cmF1.5 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
RUO Kino 4.2cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/04 Sat

媽媽的背上

M8/RUO Kino 4.2cmF1.5
開放ではあまりに頼りなく感じられ、F4に絞ってみるとシャープ過ぎてF1.5のありがたみがなくなります。
おまけにF4では、被写界深度が増したうえに例の像面湾曲も手伝って、パンフォーカスのような写りです。
その変貌ぶりは興味深いですが、コンデジで撮ったような画像を評価するのは難しいでしょう。

そこでF2に変更するのですが、少なくともM8の液晶を確認する限りではかなりいい線いっているようで、しばらくF2を続けることにしました。
今日と明日はそのF2の作例になりますが、フレアの出方などが、例えばセプタックの開放のような上品な雰囲気です。
ピントに芯はありますが、ハイライトに青い色収差がかなり目立ちます。
やはり描写としてはかなり問題があるようです。

今回もマウント改造を引き受けてくれた宮崎さんのカルテを読んでみましょう。
まず、「キノプラズマートよりさらに球面収差がマイナス補正」と強調されています。
グラフを見ると、補正なんてしてないのではと思うくらいカーブが左に反れていますので、これが開放のとんでもない写りになっているのだと理解できます。

また、F値別にコントラストとシャープネスの評価があるので転記します。
     コントラスト                       シャープネス
F1.5 フレアたいへん多く、コントラストひどく低い   良い-
F2   フレア1/2になるもまだ多く、コントラスト低い 良い-
F2.8 フレア1/4だが、まだねむい            良い
F4   あともう少し、コントラストまだ低い         良い++
F5.6 やっと良くなる                     たいへん良い

なるほど、F4で大幅に改善するのがよく分かります。
F5.6でさらに良いようですが、F4の画像でわたしにはじゅうぶんです。
また、色収差は多いとなつていますが、ガラス、みがき、組み立てはすべて良い、色もニュートラルとなっていて優れたつくりのレンズと言えそうです。
そこであらためて思うのは、球面収差の無補正に近い状態です。
これは一体どういうことなのでしょうか。
【M8/RUO Kino 4.2cmF1.5 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
RUO Kino 4.2cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/03 Fri

柏林還是南方

M8/RUO Kino 4.2cmF1.5
"RUO Kino"の読み方は、ルオ・キノでよいのだと思いますが、ルオがメーカー名でキノがレンズ名なのかはちょっと自信なく、断言できません。
例えば、RUOとは、Rudersdorf Optikを略したものだと言われていますが(Rudesheimと勘違いして、今日まさにそう言ったのですが間違っておりました。お詫びの上、訂正いたします)、このレンズの名板部分には"Ruo - Optik G.m.b.H."と記載があり、頭痛が痛いではないですが、どうもRuoには別の意味がありそうです。

ベルリンにあった会社とされていますが、Rudersdorfを地図で探すとボンやレバークーゼンなどから100キロほど東にあって、ベルリンからは遠く離れています。
Rudersdorfという小さな村がベルリン近郊にあるのか、実は人の名前だったということかも知れません。
この4.2cmF1.5には、Berlinはもとより地名が一切入っていないのですが。

ルオ・キノには6.5cmF3,5というスペックのものがわりと知られていて、ひところはよく目にしたものです。
eBay等では150ドル前後が相場だったと記憶していますが、珍しさや名前の魅力はあってもライカマウントに改造しづらく、あまり魅力的なスペックとも言えないのでビッドを入れることはありませんでした。
もうひとつ知られていたのが5cmF2.5のルオ・キノで、これはライカ・マウントに改造されたものを持っている知り合いもいましたが、写りとしてはそれほど特徴あるものではないと言っていたような記憶があります。

そんな認識でいたところへ、ある日忽然と4.2cmF1.5がeBayに登場しました。
黒塗りのノンコートレンズでF1.5ということで、外観上、スペック上、キノ・プラズマート型ではないかとの憶測もあり、関心を持ったのですが、入札に挑戦するとわずか700ドルほどで落札してしまいました。
当時はまだ今のようにレンズ価格が高騰していなかったのと、レンズがマイナー過ぎて見つけられなかった人が多かったからでしょう。
今出せば、3000~5000ドルくらいにはなるのではないでしょうか。

到着したレンズは、すぐにキノ・プラズマート型でないことが分かりました。
まず後群が1枚のみと分かったからです。
また、前群も貼り合わせなしの3枚とすぐ分かりました。
4群4枚ですので、スピーディック型かエルノスター基本型のどちらかだろうとすぐに気付きます。
スピーディックの場合、絞りは真ん中のはずで、後群が1枚というのは不自然なので、エルノスターと断定しました。

ただ、情報はそれっきりです。
メーカー名ですら前述のとおり、何ら分かっていないので、ましてやこんなレンズのことなど、調べど調べどただひとつの光陰も差してくることはありません。
外観から戦前のものだろうと想像はつきますが、製造年代を特定するヒントもありません。
名前からシネレンズだろうとは察しは付きますが、どのカメラとまで予想させるヒントはありません。
ただでさえ謎だらけのレンズで、撮影結果から何か分かることがあるのではと期待しましたが、作例を見てご理解いただけるでしょう、何かが分かるどころか、謎がより深まるばかりでした。
【M8/RUO Kino 4.2cmF1.5 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
RUO Kino 4.2cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/02/02 Thu

焦点在哪里

M8/RUO Kino 4.2cmF1.5
前日、前々日の作例はひどいもので、ピントが合っていません。
前々日では左端手前の壁に、前日では右上の樹にそれぞれピントが来ていて、狙っているはずのもっと遠方の人物はボケてしまっています。
M8のモニターをチェックすると、この2枚だけでなく、ほとんど、いやすべてがこんな調子でした。
連動に問題があるのか、レンズがわずかに前に取り付けてあって前ピンになっているのか、いずれにしても改造してくれたMSオプティカルのミスではないかと、その時は考えてしまいました。

いくらなんでもピンボケだけでブログを続けるわけにはいきません。
F4に絞って撮影を継続することにしました。
42mmF4になると、これほどまでに深度がひろがるものなのでしょうか、少なくとも被写体の前後は余裕でカバーしてくれます。
シャープネスは飛躍的に向上して、コントラストも大幅改善、解像度もどうやら上がっているようで、すばらしい写りです。

気を取り直してF4で撮り続けましたが、すぐに飽きてしまいました。
いつも開放一筋なのに、F4の画像は出来過ぎで、意味なく絞って撮っていても楽しくないのです。
それでF2に変更し、しばらくまた撮り続けることになります。
そして、途中の休憩時にモニター画面を見ていて、あることに気付きました。

それは、前日、前々日の作例の後方のピントを合わせた人物に、ちゃんとピントが合っているという事実です。
申し訳ないことにブログ掲載のサイズではよく分からないと思われますが、拡大された画像を見ると、上方を見つめる少年の瞳や横向きに飲むコップのお茶が写っています。
ところが、ヴェールのような帯が重なっているような状態のためあたかもボケているように見えます。

このヴェールこそ、レンズ特有の収差です。
外側に向かってやわらかく広がっていますが、大きな球面収差とコマ収差が原因でしょうか。
周辺の光源は例のクラゲのようなかたちが出ていて、激しいコマが認められますので上述の収差ということで大きく違うという事はないと判断しました。
意図したものではないと思いますが、ある種のソフトフォーカスレンズを思わせます。

では、手前にピントが合っているのはどういうことでしょうか。
とちらか一方にのみそういう現象が起きていれば偏芯という可能性がありますが、周辺はどこにも現れているので偏芯ではなさそうです。
とすれば、犯人は像面湾曲ということになりそうです。
平面上に結像せずに周辺の像が手前に来てしまう周差です。

休憩中にそんなことを考えながら、はて、どうしたものかと悩みました。
ピントが合う部分も滲む超収差レンズなどと呑気に構えて持ち出したレンズでしたが、ここまで扱いにくいだなんてまったく気付いていませんでした。
じゃじゃ馬? 暴れ馬? とてもわたしには乗りこなせそうもないな、いつになくそんな風に弱気になってしまいました。
【M8/RUO Kino 4.2cmF1.5 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
RUO Kino 4.2cmF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2012/02/01 Wed
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