我的両个朋友

M8/Hektor 7.3cmF1.9
友人との待ち合わせは、彼の子どもさんが通学している小学校の正門前でした。
届いたメールに御成門とあったので、御成小学校の正門だから御成門という冗談かと思ったのですが、実はそうではないことが分かりました。

鎌倉から海岸に沿って15分も走ると葉山一色に御用邸がありますが、ここ御成小学校もかつては御用邸だったのだそうです。
なるほど、かつての風格を彷彿とさせる重厚な門に圧倒されます。
そんな歴史を教えるべく友人は、本来部外者立ち入り禁止の校内を案内してくれました。
詳しくは述べませんが、木造の校舎、土のグラウンド、裏山など、初めてなのに懐かしい小学校です。

ちなみに写真の「鎌倉市立御成小学校」の文字は、高浜虚子の筆によるものだそうです。
愛媛県出身の虚子でしたが、鎌倉に50年暮らし、墓所は昨日紹介した寿福寺にあるとのことでした。
これは次回、確認しないといけません。

友人との再会は楽しいものでした。
この友人のことは、いつか触れる機会があると思いますが、今日はまた新しくできた別の友人のことに触れて、鎌倉 with Hektor 編を終わることにします。

寿福寺から御成門へ向かう途中、チベット関係のアイテムを扱うショップが目に止まりました。
あるいは以前からあったのに、わたしが気付かなかっただけのことのようですが、この日は店先に置かれた天珠にひかれふらふらと店内に入ったのでした。

天珠とは、チベット僧のお守りだったものが、一般にもアクセサリーのように見に着けられるようになったものです。
メノウに文様が焼き付けられていて、その文様が多様にあってそれぞれの意味から、自分に合うお守りを選ぶことができます。
中国でもよく売られているのを見ますが、ガラスや他の石を使った怪しげなものが多いのに悩まされます。

この店で扱われている天珠は、案外リーズナブルな値段でクオリティも高いように感じました。
しばらく物色しましたが、友人との待ち合わせ時間が迫っていたこともあって、いったん何も買わずに店を後にしました。

友人と別れてから、戻ってみました。
店の名は蒙根(http://www.munguntibet.com/)。
6時くらいに閉めるように聞いていましたが、7時頃のこのこ舞い戻っても、わたしのためではないでしょうが門を閉ざさず待っていてくれました。

店主の旦那さんである、チェンリーさんは、先日大地震に見舞われた青海省出身の蒙古族で、チベット仏教の学校に学び、ラサで働いていたときに、旅していて知り合った日本人の奥さんと結ばれて2年前に来日したという、一筋縄とはいかない経歴の持ち主です。
彼とは話が盛り上がり、延々2時間にわたっておしゃべりしてしまいます。

盛り上がったからというより、久しぶりに話ができて嬉しかったというだけのことかも知れません。
来日2年になるというのに、日本人の友達はほとんどいないのだそうです。
日本人は、あいさつなどはきちっとしていて感心するが、それ以上の関係、つまり友だちになるまでの垣根がすごく高い民族だと感じていると語っていました。

チェンりーさんの半生を聞くと面白いですしそれだけで来てくれて構わないと言っていました。
もちろん、天珠のアクセサリーに関心があれば、鎌倉に行ったついでにちょっと立ち寄ってみてもいいのではと思います。
わたしは、観音菩薩の天珠でプレスレットを作ってもらいました。
いただいた効能を記した紙に、観音天珠には平和で幸福な人生へと導く効果ありと書かれていました。
ぜひ、幸福な人生へと導いてくださいと、左手の観音様にお祈りします。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/31 Mon

繞道

M8/Hektor 7.3cmF1.9
ヘクトール7.3cmは、2枚貼り合わせがトリプレットのように並んだ構成で、後に主流になる厚めのダブルガウスやゾナーに比べるとガラスの重量では大したことはありません。
その反面、鏡胴は真鍮でがっしり作られているので、重量は450グラムほどもあります。

加えてわたしの愛用する個体は、ニッケルメッキとブラックペイントのスレによる真鍮の金色が、見た目にも重量感を感じます。
それを合わせるライカのボディの方は、女性的な優美さはあっても、重たいレンズを支えきれないのではと心配させる華奢な雰囲気が支配的で、どうにもマッチングの悪さが気になっていました。

ひとまわり大型のM8も例外ではありません。
そのままにヘクトールを付けたのでは見た目もそうですし、実際のホールディングにも不安定さがつきまといます。
わたしは中国で見つけてきた手製のハンドグリップを愛用していますが、これを付けているとバランスがしっくりきます。
見た目、ホールド感とも抜群の組み合わせです。

ヘクトールのようにそれほど長くない重量級レンズとM8、ハードウッド・ハンドクリップのコンビは手にずしりときて、これは何かを写せるんじゃないかという気持ちを高めてくれます。
わたしのM8はクロームメッキなので、ニッケルレンズはフィットしにくいきらいがありますが、こげ茶のグリップが入るとクロームとニッケルを結び付ける作用をしてくれるような気もします。

今日、この後会うことになっていた友人も、そのカメラとレンズ、グリップの組み合わせを見て、これはすごいと声をかけてきたことから知り合った友人です。
写真はあくまで写真であって、道具とは関係ない、が真理とは知っていますが、それだけではない何かがあるのもこの世界だと言えそうです。


さて、鶴岡八幡宮から鎌倉駅へ向うには小町通りを歩くのが一販的と思います。
ただ、ここの雑踏のすごさは半端ではありません。
せっかくの休みの一日に通勤ラッシュのような混雑は味わいたくないということでしたら、少しまわり道するのもいいです。

小町通りに入ってすぐに右の路地を行くと、まだまだ鎌倉らしい散策をしながら駅に向かうことができます。
旧川喜多邸のところに、昨日ちらっと紹介した川喜多映画記念館がオープンしましたので寄り道してもいいですし、板塀やお屋敷などこのあたりの路地の雰囲気は、写真を撮って歩くには格好のエリアです。

これも写真向きの茶屋をやり過ごすと、横須賀線の踏切が現れます。
渡って右に折れると、四季の花が売りになっている海蔵寺や英勝寺が楽しめますが、今日は駅に向かっているのでパスします。
しかし、、踏切の向かいにある寿福寺にはちょっと寄ってみましょう。

ここは境内を参観できないのが残念ですが、源実朝と北条政子の墓があり、自然の美しさもあって訪れるひとは絶えないようです。
女性がひとりで歩いていてこんなに絵になるのは、鎌倉の古刹ならではでしょう。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(4) | 2010/05/30 Sun

下次再来

M8/Hektor 7.3cmF1.9
3時間の散策で1週間分の写真を撮ってしまうと、書くことがなくて…、と昨日も書きました。
で、今日も鎌倉とは関係のない話しを書いて、お茶を濁すことになります。

ブログを書くのは、だいたい11時くらいからということが多いですが、これはたぶん多くの方がそうなのかなと思います。
傍らではテレビを付けています。
だいたい、報道ステーション、ニュース23、ニュースジャパンとニュース番組を梯子します。
ニュースに固執しているというわけではなく、お笑いが嫌いなのでそれを外すと案外見られる番組が絞られてしまうのと、やはりブログ更新がメインでテレビはその次という状況だとニュースを続けざまに見流すというのがしっくりくるからというのもあります。

だから真剣に見ているわけではないのですが、見流す行為を毎日のように繰り返すと、習慣化してそれがないと寂しく感じるようになることに気付きました。
ニュースキャスターのことです。

もともとは、たぶんこんな見方をしている人間の王道とも言えるパターンで、報道ステーションの市川寛子さんのファンになります。
以前は、メインキャスターが河野明子さんで、どうも自分が自分がタイプの女性に見えていたので気に入らなかったところに、天気予報で短時間だけ登場する市川寛子さんが対比的によく思えたのですが、メインに昇格するとなんだか河野路線に乗っかったように見えてきました。

それに先んじて、ニュース23ではやはり天気をメインに岡山裕子さんが登場します。
個人的に市川さんが陰りに入って来たタイミングということもあって、その独特の弱々しさに痺れ一気に肩入れすることになります。
こちらはメインに抜擢されたと喜びもつかの間、結婚退職だかで無念の降板となってしまいました。

ニュースジャパンの方は、とくに気にもとめてなかったのですが、いろいろとその理由がある中で最大のものは、時間帯がいちばん遅いためにブログを書く方により神経が集中していたということがありそうです。
秋元優里さんがいつの間にかやっていたのにも気に留めていない具合です。

その秋元さんも、最初のうちは河野パターンの我の強いタイプにしか見えてませんでしたし、とくに感情を抑えた表情がよく似ているように漠然と感じていました。
しかし、報道と23の内容が同じところで製作しているのではと思えるくらいに似ているのに対し、その2つを見てあいつらが取り上げていないニュースをやろうぜと制作しているのではと思えるほど内容が違うのに惹かれ、ちょうど岡山さんの引退で見るべきものを失ったということもあって、ジャパンに少し集中するようになりました。

そしてすぐに、この番組はキャスターに演出させているのだと気付かされました(というか、今まで気付かなかった方がどうかしている)。
まず秋元さんには、ずっと取っつきにくそうなプライドの高い女性を演じさせているのですね。
例えば、彼女が自分の友だちで何か辛いことがあって相談したとしても、無感情にふーん、そうなんだと対応する女を演じて見せる。

それで終始させるように見せておいて終了直前に恐るべき罠を用意しています。
エンディングテーマが流れる中で、天気予報を短時間流すのですが、その間際の2、3秒だけ今までテーブル越しの上半身しか見えていなかったのが、所謂3カメが別角度から椅子に掛けた秋元さんの全身をとらえます。
この時彼女は必ず、一度たりとも例外なく、そこそこのミニスカートを履いているのも映し出されます。

何かが写るというわけではありませんが、プライドの高い彼女の足がきわどく露出することは、推理小説のどんでん返しのような衝撃があるのです。
そして、各地の天気をささーっと読み上げた後、それでは、というエンディングで初めて笑顔を見せるのです。

どんでん返しの上のどんでん返し、たとえれば、メッシがゴール前でふたりのセンターバックに対峙した際、ひとり目を見事なフェイントでかわしたと思ったら、その同じ足で瞬時にもうひとりも抜き去ったような衝撃です。
これには、世の男性諸君(のごく一部)が痺れないはずがありません。
いや、普通は痺れないか、演出臭さにあきれるのかも知れませんが、悲しいかなわたしは毎晩痺れっぱなしなのです。


恐ろしくくだらないことに字数を使い過ぎました。
作例は、4月にオープンした「鎌倉市川喜多映画記念館」です。
建築工事をしているのは気にかかっていましたが、映画記念館がオープンしたというのは通りがかった初めて知った次第です。

3時間の散策では、残念ながら入館する余裕もなかったため、外観写真のみにて失礼します。
シネレンズを愛用する身分としては、次回、詳細な報告をすべく訪問を計画しているところです。
くだらない話の、さらに蛇足のような付け足しで恐縮ですが、鎌倉を訪れる際の新たな目的地にしていただきたく紹介させていただきました。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/05/29 Sat

吃麺包的地方

M8/Hektor 7.3cmF1.9
ひとりの夜の密かな愉しみ、なんて書くと余計な期待をさせてしまいそうですが、わたしにとってのそれは、このブログの更新に他なりません。
特に旅に出たあと、それをブログに日記風に綴ることは、ブログを始める前にはなかった旅のもうひとつの愉しみとなっています。

旅に3つの愉しみあり、とかつて旅の先人が吐いた名言があります。
旅を計画する愉しみ、旅をしているうちに感じる愉しみ、帰ってから旅を思い出す愉しみの3つです。
旅しているうちはもちろん楽しいですし、計画することはそれに勝るとも劣らない愉しみですが、旅から帰ってしまうと以降は愉しみにまで広がってくれないのが常でした。

しかしブログを書くという作業では、旅の写真を1枚選び、それに関するできごとを思い出し、地図をあたり、関連情報を検索したりすることで相互に高めあうことができます。
ここに旅の第三の愉しみを味わえることに気付きました。
これが、ほとんど日刊でブログを更新し続けている力となっているわけです。

と言いつつも、平素は、例えば土日のどちらかで鎌倉散策して3時間で1週間分の写真を撮って来たという場合は、だいぶ様子が変わってしまいます。
3時間分を1週間フルに書き続けるには、散策中のできごとはあまりにあっさりし過ぎています。
もちろん、散策の愉しみというのはあって、何日か分はその勢いでブログを書いているわけなのですが。


さて今日の作例は、わたしの鎌倉散策の昼食パターンを示しています。
ひとり鎌倉の場合、なかなかどこかに入るにはこの地の店の敷居は高過ぎます。
それで、コンビニでパンかおにぎりを買って、どこかベンチで食べるのですが、これはピクニック気分になれるので意外に寂しいお昼というわけでもないことを申し添えたいと思います。

お弁当の食べやすさで、この鶴岡八幡宮の源氏池のほとりが気に入っています。
片手でパンをかじりながら、チャンスがあればカメラを構えるのですが、このあたりには亀や鳩がいたりスイレンがきれいだったりで、子どもたちが遊んでいることが多いので、だいたい何かしら食事中撮影は実践されています。

歩いていながらこの距離この低位置のスナップは難しいですが、向かいに座って食事中だとこれが簡単になってしまいます。
そんなんですから、ブログの文章にするのは苦労するので、前段のような解説で言い訳してみたという次第です。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/05/28 Fri

他的忌辰

M8/Hektor 7.3cmF1.9
一昨日も書きましたが、鎌倉駅の東口側には、3本の通りが南北に走っています。
有名な小町通りと若宮大路は、土産物屋が軒を連ねるメインストリートと言えます。

一方の小町大路は、大路の名前こそ関するものの自動車同志がぎりぎりすれ違える程度の道幅で、それでいて交通量はそこそこあるため歩きづらいメジャーになる条件の整わない通りと言えそうです。
しかし、それ故か観光客の通行量が圧倒的に少なく、鎌倉散策という言葉には似つかわしい通りと言えます。

まだ細い滑川が流れ、小さな橋や路地がローカルな雰囲気を醸すところから、京都の哲学の道を思い起こさせる雰囲気もあります。
なにしろメジャーな両通りの喧騒に比べて、静かに散策できるところが魅力的です。

さて、妙本寺からまた5分ほど路地を歩くと大仏次郎邸に、また1分で今度は右手に宝戒寺が見えてきます。
ここも朝比奈峠を通って金沢文庫へ向かう金沢街道脇にあって、静かさが魅力の古寺です。
ところが、この日は人出が多く少しざわついたような雰囲気でした。

なにか大きな法要があるようでしたが、いかにもなアマチュアカメラマンも何人もいて、何かの行事だと気付きます。
十余人の僧侶が経をあげる荘厳な法要でしたが、いったいなんだったのかは理解できません。
いま調べると、5月22日は北条高時の命日なのだそうで、その法要と分かりました。

1333年、新田貞義の軍勢に攻め入られた高時は東勝寺のやぐらで自害に及びますが、東勝寺が廃寺となって、宝戒寺が後を襲い法要をとり行っているそうです。
宝戒寺は北条一族を弔うため、後醍醐天皇が足利尊氏に命じて建てさせたからです。

それにしても、このような行事があって、大仏様や八幡様には芋の子を洗うような人でごった返しているだろう状況にも関わらず、ここ宝戒寺に集まった観光客はほんの30人程度です。
ゆっくりと法要を体験できるのはありがたいことですが、北条一族の皆さまには申し訳なく感じます。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/27 Thu

嘴巴太大

M8/Hektor 7.3cmF1.9
こういうシーンがあったらネタになるなあ、でも非難集中するからあり得ないだろう…。
ここ何カ月かそう考えていたことが昨日実現したようで、今日の朝刊の記事になっていました。
見出しは「岡田ジャパン、首相表敬」で、鳩山首相と岡田監督のツーショット写真付きです。

かたや「最低でも県外」と、もうかたや「目標はベスト4、その実力はあります」と、ついつい大口を叩いてしまって、実現が困難な状況で国民のこれ以上ない非難を浴びる渦中の人という、見事なまでにぴったりくる共通項を持ったふたりです。
だいぶ前に、時と場所を違えて、自分を追い込むような発言を続けざまにしてしまったふたりですが、大丈夫なのかな、腹案とかサプライズ人選とかなにかあって言っているのか、信用しちゃっていいのだろうかと気になっていました。

いまやふたりとも結論が出てしまったも同然の状況ですが、まだ大逆転の可能性がゼロという訳ではありません。
もしかしたら、土壇場で移転先がテニアン島になるかも知れませんし、ワールドカップでベスト16に入ってペスト4を目標にしたからこそ16強入りできたのだと称賛される可能性は残っています。

しかし、辺野古移設で参院選惨敗首相辞任や、3連敗して何がベスト4だと詰め寄られてあれは冗談だったんですよ会場で笑いが起きたでしょうと言い放つなどの最悪の結末が見え隠れしているような気もします。
責任等関係のないところのわたしが、あまり書いて批判するのもどうかと思いますので、これ以上のことは控えたいと思いますが…。


さて、今日の作例は、妙本寺のすぐ近く、大仏次郎手邸付近の路地です。
この辺の路地は観光というよりは、地元の方の生活道路でしょうから、あんまり良い良いと書くと余計なことを言うなと叱責されてしまいそうですが、実に良い雰囲気なのでやはりそう書かせていただきます。
静かな散策に最高のところです。

向かいから来たふたりの女性の会話が聞きとれます。
「ダイブツジロウって、大仏の研究した人なんだろうね。地元だしね」
「???」
もし冗談で言ったのでなければ、こんな大口を叩いて説明したりして、あとあとしっぺ返しを食わなければいいと日傘の彼女の安否を気遣わざるを得ません。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/05/26 Wed

周末鎌倉

M8/Hektor 7.3cmF1.9
先週の土曜は鎌倉を散策してきました。
鎌倉は、うちからはホームのようなものなので、中国をアウェイにして、ホーム&アウェイで撮り歩ければなど考えています。

前回は、3月でしたので月一になっていないなと反省しますが、この時はヘクトール5cmF2.5中心だったので、今回はヘクトール7.3cmF1.9を1本だけで歩くことにしました。
12時に鎌倉に着きましたが、3時に友人との待ち合わせがあったので、3時間のカメラ散歩です。

時間が短いので遠くへは行けませんし、天気の良い土曜日で混んでいるでしょうから有名どころは避けたいです。
横須賀線の車内で持参の地図を眺めて、鎌倉駅から至近で人の少ない小町大路ルートを歩くことにしました。
小町大路は、鎌倉であんまり歩きたくない道第1位に選ばれそうな小町通りと似ていて紛らわしいですが、その小町通りの1本東隣の若宮大路のさらに東の狭い通りです。
結果的にここを選んだのは大正解でした。

鎌倉駅から徒歩5分、ぼたもち寺とも呼ばれる常栄寺周辺の路地がすでに良い雰囲気です。
さらに3分歩くと現れる妙本寺が、鎌倉駅のほぼ正面に位置するロケーションにも関わらず、広い敷地に緑が鬱蒼としていてすばらしい静けさと落ち着きです。

訪れるひとはまばらで、隠れ家的な風情なのに、すごく広くて開放的。
他では見られない、妙本寺ならではの雰囲気は、この日も健在でした。

さて、すっかりいい気持ちだったのを、吹き飛ばしたのが今日の作例です。
神聖な高みである本堂で、座り込んで新聞を読む女性がいます。
柱に寄りかかり、足は投げ出し、頭をぽりぽり。

なんだうと思って近づくと、あの黒い靴は、まさにあのアウェイ国家からの賓客ではないですか。
別に中国人のマナーの悪さを告発するための写真という訳ではないですが、鎌倉が開かれていく中でこんな姿が一般化してしまうのかと思うとなにかやるせない気持ちにならないでしょうか。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/05/25 Tue

戏装玩

M8/Anastigmat 2inchF1.5
貴州の旅シリーズは終わりましたが、戻って1泊した深圳からおまけです。

心休まる喫茶店だったコスプレカフェは、オーナーによる事業仕分けによって馴染みのウェイトレスが次々解雇されてしまったことは先月お伝えしました。
写真展のモデルにまでなってもらい親しくしていた Cyndi も、突然の失業に泣いていましたが、ようやく仕事がみつかったようです。

新しい勤務先は、深圳でも指折りの高級デパートです。
見に来てくれというので、のこのこ出掛けてきたのでした。

まずは当たり前ですが、それまでのメイド服が、ありきたりの制服に変わっています。
それにデパートの接客業は、ゆるいカフェとは違う、背筋がピンとしているような緊張感があります。
そして、驚いたのは、デパートで何を売っているのか知らなかったのですが、覗いてみると女性下着売り場だったのです。

知らなかったでは済まされない、Cyndi があと30分で仕事が終わるから待っていてと言われて、下着に囲まれた椅子にかけて待っていた冴えない気持ちは筆舌に尽くしがたいものがありました。
しかし、店長や同僚の女の子が親切で、いろいろと気を配ってくれ、みじめな気持になることはなかったのがありがたかった…。

仕事がはねた後で、初対面の店長も交えて3人で食事に行くことになったのですが、着替えを待っている間、デパート前のスペースで撮ったのが今日の作例です。

なにか意味不明なパフォーマンスが行われていて、ひとりアニメチックな服を着ている女の子がいて何やっているのか声をかけました。
わたしが外国人ということで英語で対応してくれたのですが、Chinglish というのでしょうか、早口でおかしなイントネーションの発音はさっぱり聞きとれません。

分かったフリをして、それならぜひ写真を撮らせてくれ、ブログで紹介するからととぼけ気味にお願いしてみます。
するとまた訳のわからないことに、自信満々にご覧の決めポーズを見せてくれました。
それに、これはどうでもいいことですが、ラインがでてしまうからでしょう下着を着けていないようでした。
暑い生地のコスプレ衣装だったとは思うのですが、動くとちょっとかなり形状が鮮明に出て…、これ以上書くのはやめておきましょう。

パフォーマンスですが、普通の服でダンスする女の子たちの前を写真の女の子が走り過ぎると、ヒロイン登場とばかりダンスが止まってみんなが拍手喝采するが、女の子はそのまま走り過ぎるというものでした。
アニメか何かの一シーンの再現でしょうか。
いったい何を表現していたのか、凡人のわたしには理解を超えていました。

しばらく見ているとようやく Cyndi と店長がやって来ました。
そのときやっと思い出しました。
彼女たちは下着売り場に勤めているのだから、写真の女の子にプレゼントしてあげればよかったのではないかと。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/24 Mon

只有一个不同的

M8/Anastigmat 2inchF1.5
小広は交通不便のために、伝統が色濃く残る村のように、少なくとも昨日は感じました。
しかし、明くる朝、世話になった家の若き主人に案内してもらって、一昨年旅した侗族の村々や正月滞在した革族の村、そして苗族の施洞とは決定的な違いがあることに気付きました。
小広では、日常、誰ひとり民族衣装を着て生活している人はいないということです。

もうだいぶ以前に民族衣装は脱ぎ捨ててしまったようでした。
捨てたというと言い過ぎで、実際には年3回ほど行事があって、多くの人はそのときだけ民族衣装に袖を通すようでした。
しかし、ある家で古い民族衣装を見せてもらったとき、その家の30代と思しき女性は着方が分からずに母親に手伝ってもらって何とか着れたという状況でした。

農耕の風景や食事はきっと何十年も、それほど変わらない伝統を引き継いでいるように見えました。
それなのに、なぜ衣服の伝統は日常から姿を消してしまったのでしょうか。
聞いてみてもよく分かりませんでしたが、あるいは交通不便のため生地が手に入らず、先日見たような機織りが先に消滅し、安価な衣服が出回るようになって民族衣装が特別なものに格上げされてしまったのではと推測してみます。
正解は謎のままですが、伝統を否定した結果でないことを祈りたいと思います。

たったこれだけのことですが、小広の印象が少し色褪せてしまったような気がしました。
今になって考えれば、衣服だけが一般になっただけのことなのですが、施洞で見た民族衣装のインパクトがあまりに強かったために感覚が麻痺してしまったのかも知れません。

小広は1414年にはこの地方の長官に属するようになったと記録が残る歴史ある村です。
風雨橋や古い石橋、寺院や劇場など古い建築物が多く残っていて、いずれも素晴らしいものでした。
けして衣装がどうこうということだけで、おもしろくないと片付けられるような村ではありません。
滞在時間があまりに短く、こけらを観光客そのままに見て歩いただけなのは残念でした。

さて、もう深圳へ向けて戻る時間になりました。
昨日と同じルートを逆走して、さらにバスを乗り継いで空港まで行くのはかなり面倒なことですが、旅とはそういうものでしょう。

道中、バスが故障して立ち往生してしまい、後から来た車に乗せてもらうハプニングのため、空港到着が大幅に遅れて航空会社職員に頭を下げてチェックインするハプニングがありました。
見せたからといってプラスに作用したわけではありませんが、未舗装路に停めたバスを運転手が必死になって修理している姿を撮影していたので、それをカウンター職員にこんなことがあったのでと説明に使わせてもらいました。

ぎりぎりのところで、不運と幸運の狭間を行きつ戻りつしたような旅の記録は内容や写真の質を無視して長期にわたってしまいました。
こんな旅にお付き合いいただいた皆さまには、あらためてお礼申し上げます。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/23 Sun

找到一家古民居

M8/Anastigmat 2inchF1.5
長躯やってきた小広でしたが、到着してすべてが終わったという訳ではありません。
すでに6時になっていましたが、まずは宿を探さなければなりません。
村に入ってすぐに商店があって、よそ者が来たということでか声を掛けられます。
そこで事情を説明して、どこか泊めてくれるところはないだろうかとたずねると、じゃあ知り合いに聞いてやろうと言ってくれました。
こういうケースでは、農村の人はとても親切で、助けられることは多いです。

まだ日は落ち切っていないので、撮影のため散策したいが、それまでに聞いておいて欲しいとお願いしました。
当然、泊めてもらえるだろうと確信してのことです。

小広は谷合いにある村で、川に沿った低い位置にはもちろん、高い位置にいっても家は点在していますし、それに寄り添うように田んぼが広がっています。
美しい棚田の風景です。
商店の人たちも、ぜひ上の方に上っていって景観を楽しんでくれと勧めていました。

棚田のあぜ道は、あみだくじのようです。
少しずつ少しずつ高みに上がっていくことができます。
また、道すがら子どもたちが遊んでいたり、のら仕事から戻る農夫とすれ違ったり、少しずつ変化もあって退屈することもありません。

基本的には山登りですから、汗がどっと出てきました。
しかし、ある高さまで来ると爽やかな風が吹いていて、疲れも飛んで気分は最高潮です。
しばらくのんびりしてから、完全に真っ暗になってしまうと戻るのがやつかいになるなと件の商店めざして下山していきました。

その商店の店主が、さっそく話しかけてきましたが、なんとも残念な回答でした。
親戚に頼んでみたが、OKがもらえなかった、ついては店の上の部屋に泊まってくれないか…。
最悪それでもいたしかたないというか、突然の訪問ですのでその申し出でも感謝すべきところです。
しかし、なんとしても生活を体験しながら古民家に泊まりたいという気持ちがありました。
例を述べつつ、自分であたってみると言って再度、田んぼを上の方に上り出します。

もうすでに暗くなっていて、人がいることは分かりますが、顔までははっきり見えません。
それでも、たずねては申し訳ないと断られを数回繰り返したところで、ついに付いて来てといってくれる女性に出合いました。
そこは新婚夫妻の家で、旦那さんはすぐさま歓迎ムードでしたが、それ以上にお父さんが旧友が戻って来たような歓待をしてくれ、どうにか泊めていただけることになったのでした。

もう7時を廻っていて、ちょうど夕食の時間です。
お腹減ったでしょうと、家族一緒に食事を出していただきました。
苗族の石ちゃんの家ではお祭りということで、多くの料理が振舞われましたが、当然ここではふだんの食事がそのまま出てくるだけです。

しかし、泊めていただける感謝の気持ちとバスに揺られ山を上り下りした後の空腹で、食事はじゅうぶん以上に美味しく感じられました。
遠慮しないでどんどん食べてと、おじいさんが旦那さんがどんどんおかずをとってくれるのが、歓待振りを表していました。

そこで、なかなか宿が見つからなかったことを説明したところ、どうも村人は保守的で面倒ごとを嫌うので、見ず知らずの人を泊めるのは好まないとの説明でした。
その時は気付かなかったのですが、わたしがこの村に着いて最初に写真に撮ったのがさきほどの商店そばにいたこの若い奥さんだったのでした。
つまり、明るいうちにカメラを提げたわたしを見ていたので、警戒感も多少薄れてわたしを導いたのだろうと想像できたのでした。

おじいさんは、自分で飲みながらしきりにわたしに米酒を勧めます。
やはり断るわけにはいかないので、ありがたく頂戴しますが、息子がほとんど飲まない人なので、飲み相手ができたおじいさんは嬉しくって仕方ないと何度も言っています。
昨年の6月に奥さんを亡くしたばかりで、さびしかったということもあったようです。
わずかながらでも、何かの役に立てたという気持ちで、わたしも救われた気持ちです。

明日は午前中のうちに村を出発しなければなりません。
短時間だが案内するからという旦那さんの申し出をありがたく受けることにして、10時には寝床につきました。
以前、お姉さんが使っていた部屋でしたが、ベッドは清潔ですし、高台のせいか蚊がいるということもなく、疲れと米酒が深い眠りに引き込んでくれました。

翌朝6時半くらいでしょうか、まだ暗いうちに起き上がって家のベランダから眺めたのが作例の景色です。
昨夜到着したときにはすでに暗闇で気付かなかった、美しい農村風景が眼前に広がっています。
苦労してきた甲斐があった、そう思わせるにはじゅうぶん過ぎる目覚めになりました。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/22 Sat

向侗族郷村

M8/Angulor 28mmF3.3
出発の時は来ていましたが、石ちゃんのお父さんに引き留められます。
明朝、わたしも台江に行くので、そこまでいっしょに行けばいい。
だいいち、今から出ても今日のうちに目的地に着けるか分からないぞ。
今夜はゆっくりしていなさい。

言葉に甘えると言うか、どうも強く言われると流されてしまう性質のわたしは素直に勧めに従うことにしました。
そして、これは翌日の後悔に直結することになります。

翌朝ずいぶんと早く、急いで急いでと慌てながら通りまで向かいます。
わたしが例によって頭と体を洗っているあいだにバスが着てしまったそうで、満員の乗客もろともわたしたちを待たせたのだそうです。
バスはやはり満員で入口のところに突っ立つことになりましたが、山間のつづら折り路に差しかかるとすぐに酔ってしまいます。

かなり危険な状況になったところで、幸運にも隣村に到着し数人の乗客が降りて行きました。
すると、かなりきつきつでしたが空いている床などに全員が座れる状態になり、窓を開けてもらうことでどうにか窮地から脱することができました。
しかし、なおも続く山岳路に、となりに座っていた老人が耐えきれず、お気の毒にもついに、おえっとなってしまいました。

囚人護送車を思わせる辛いバスでしたが、1時間耐えて台江県の県都、台江の町に到着しました。
石ちゃんのお父さんの案内で、近くにある古めがしい村を見物した後、また台江に戻って知り合いの食堂でお昼を食べます。
ここではお父さんの知り合いと何人も会いましたが、その都度苗語で何事か説明しています。
想像するまでもなく、これはワシの日本人のダチじゃ、とか言っているようです。
この辺の細かい時間のロスも、あとあとボディブローのように少しずつ効いてくることになります。

明日の夜のフライトで深圳に戻ることになっています。
いい加減意を決して次の村を目指さないといけません。
選択肢はいくつもありましたが、こんどは侗族の村を訪れたいと言う気持ちがありました。
この地方の出版社が地元の民族文化が残る村をピックアップした本に、美しい村と紹介されていた小広に行きたい計画していたのです。

台江から剣河を経由し70キロほどの道のりとやや遠いのが難ですが、せっかくだから出掛けてみましょう。
そう意思を告げてお父さんとは別れました。
ほんとは1日中いっしょに案内して廻りたかったようですが、気をつけてなと快く送り出してくれました。

剣河まではバスで20分ほどと至近です。
ここからどう行ったらいいか分からなかったのですが、剣河行きのバスの車掌が丁寧に教えてくれたところによると磻渓という村まで行くバスに乗って、そこからタクシーだとのことです。

運良く磻渓行きのバスはすぐにやって来ました。
バスには剣河-満天星-磻渓と表示されていて、満天星なんて中国らしくないロマンティックなところを通っていくのかと旅情を掻きたてられました。
しかし、考えるべきは、満天星ではなく剣河の方だったのです。

ここでも車掌に小広への行き方を確認すると、やはり終点で車をチャーターせよとのことでした。
そしてどのくらいかかるのかと聞けば、なんと4時間半だと言います。
50キロくらいだと聞いてますがと聞くと、そんなに近くはないとつれない答えです。
これは、帰国後地図を見て分かったのですが、確かに直線距離では50キロ程度ですが、地図を追うと80キロほどあるようです。

それにしたって平均時速40キロで走れば2時間で着くはずです。
そう、道路は剣河という県都名にもなっている河に沿って走っていくのですが、これが名前の通り剣のように鋭い悪路だったのです。
未舗装区間も3分の1ほどもあります。

スピード狂で知られる中国のバスが平均20キロ以下で走るということで予測できるかと思いますが、これは振動との戦いのようなバスでした。
常にバス全体ががくがく振動しながら走っているような状態ですが、しばしばどんと激しく揺れて体が一瞬宙に浮いたりします。

この状態で4時間以上耐えられるか不安でしたが、人間の身体の順応力には感嘆せざるを得ません。
わたしや車掌までを含めた8名ほどの乗客は、気付いてみると全員が全員うとうとと寝ていたのですから。
ガクガクという振動で寝ることすらかなわないと思っていたのですが、むしろこの振動は眠り誘う薬なのかも知れません。

自分としては信じたくなかったのですが、4時間半の行程はそれほど苦痛にも感じないままに磻渓に到着しました。
すでに日は傾いてしまっていますので、先を急がねばなりません。
計算上、明日、遅くとも昼前には小広を経たなければいけないので、滞在時間はわずかですし、写真を撮る時間はさらに短くなります。

タクシーのあるような村ではなく、バスを降りたところにあったそば屋に相談して、知り合いの車呼んでもらいました。
バスの運転手から70元で交渉しろとアドバイスを受けていましたが、100元だと言い張るドライバーが折れることはありませんでした。

約50分ほどで着きましたが、道はぬかるんでいて、さらに悪路の印象でした。
これも今確認するとたったの4キロしかありません。
しかし、ついに到着しました。
小広の村には何とか明るいうちに着くことができたのでした。
【M8/Angulor 28mmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Angulor 28mmF3.3 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/21 Fri

機之音

M8/Anastigmat 2inchF1.5
姉妹節の最終日は、ほとんど町内会の運動会というノリでした。
聞けばバスケットボール大会と綱引き大会が行われるとのことです。
いずれも女子の。
伝統的な祭りとどういう関連性があるのかはまったく不明です。

さすがにこれらを見物してもしようがないと思いつつも、通りがかりにちらっと見たら、これがけっこうおもしろかったのですね。
たまたまやっていたのが、中学生くらいの5人組美少女チームとおばさん軍団の対戦でした。

試合は、機敏な美少女チームがボール支配するのですが、シュートがなかなか決まりません。
そのリバウンドがおばさんの前に転がるとたちまち老獪なパスワークで、ゴール前にでんと構える巨漢おばさんにつながります。
このおばさん、恐るべき決定力でゴールを決めてしまいます。
その時の少女たちの悔しがりよう。

ルーズボールが転がっていくと、やはり瞬発力で少女が先に追い付きます。
しかし、体ごと迫るおばさん軍団が混戦に持ち込み、モール状態になったかと思うと、少女をなぎ倒してまたしても巨漢おばさんにボールが渡ってゴール。
倒れてほこりまみれの少女はまたも悔しそう。

こんな展開を見ている観衆は、全員が全員、美少女チームの応援にまわります。
いや、いじわるな女の子たちの中には、ライバルの女の子がやられるのを見て喜んでいたりする子もします。
美少女が美少女としてこの村で生きる厳しさということでしょうか。
目の前で行われている必死の試合と、それを感情を隠すことなく応援する観衆の反応が、プリミティブな興奮を呼び覚ますようで、はしたないほど集中して試合にのめり込んでしまいました。

姉妹節の踊りよりも、バスケットの方を楽しんでいる自分に気付いて、これはいかんと散策を再開しました。
バスケ会場は昨日踊りがあった学校の校庭で、路地の先に魅力的な木造建築の連なりが見えています。

幸運にも、朝、川辺であった女の子にまた会って、案内してもらいます。
ちょっとインテリっぽい雰囲気の女の子がいたので声をかけると、貴陽の大学で経済を勉強する学生で、姉妹節なんてまったく興味がないと言い放ったりしています。
また別の女の子にカメラを向けると、親指と人差し指で顎を支える不思議なポーズをとります(アデランスのCMそっくりですが、これって世界的にはやっている?)。

ちょっとした散策が実に楽しかったりするのですが、今回とりあげるのは機織りです。
かたんかたんと澄んだ響きが室内から聞こえてきたので、声をかけて入ってみると一見シンプルなようで複雑な動きをする機織り機をつかって生地を織っているところでした。

推定70歳くらいのおばあちゃんでしたが、残念ながら苗語しかできず会話はできませんでした。
ただ、複雑な動きを小気味よい機の音をたてながら淡々とこなしていくのを見学するばかりです。
いままで華美な銀の飾りにばかりに目が行っていましたが、その銀の美しさが映えるのも下地の織物の美しさあってのことだと気付くべきでした。

声をかけても、写真を撮っても動きを止めることのなかったおばあちゃんは、苗族の伝統を途絶えさせないためだと手足が主張しているかのようでした。
案内してくれた少女、伝統に背を向ける女子大生、パワーみなぎるバスケおばさん、ひたすら機を織るおばあちゃん…。
短時間にして世代の異なるいろいろな女性を目にしましたが、それぞれに個性的な彼女たちも苗の姉妹ということなのでしょう。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(4) | 2010/05/20 Thu

如果嬰児泣了

M8/Anastigmat 2inchF1.5
この日もみんなで朝食をとりましたが、展開が少し違ったものになりました。
昨日で姉妹節のメインのプログラムが終了したため、ゲストで来ていた人たちや一部親戚は帰ってしまっていました。
もともと男性陣の何人かは都会で出稼ぎしていて、地元のお祭り程度では帰郷できないでいたということもあります。

そんなわけで、朝食をとった男性は、わたしの他は石ちゃんのお父さんといとこ、最後まで誰の子か分からなかった男の子の4人だけです。
一方女性陣は、メンバーが変わらないばかりか、石ちゃんの友だちや近所のおばさんなども加わって総勢11名、史上最強の美女たち中国編のようなすごいことになっていました。

今日は姉妹節の後夜祭のような内容だそうで、踊りはなく、石ちゃんの家からは誰からも参加しないということでした。
その言葉がこれから始まることを予告するには十分です。
朝から酒盛りが始まったのでした(実際は11時くらい)。

お祭りだからとかお祝いだからといって、特別なお酒を飲むということはありません。
昨日までと同様、自家製の米酒を甕からプラスチックのコップになみなみと注いでいただきます。
ただ違うのは、今日は食事が終わっても酒を飲み続けたということでした。

観察すると、みんなかなりちびちび飲んでいるようです。
しかし、誰かがコップを前に差しだして、みんな飲みましょうとか姉妹節を祝してなどと声をかけると、全員それに合わせて飲まないといけなくなります。
ただ、これは所謂乾杯ではないので、飲み干す必要はありません。

それが、アルコール量が増えるにつれて、待ってましたとばかり乾杯も始まり出します。
誰かがコップを掲げて「カンペイ」と言えば、みんなコップをぶつけ合って「カンペイ」と答えます。
カンペイは乾杯ですから、さかずきの中身全部を飲み干さないといけません。
これが中国式の泥酔への道なのです。

最初のうちこそみんなで和気あいあいムードでしたが、気付くとお父さんといとこが消えています。
またしばらくすると、石ちゃんとその友だちも付き合い切れないと言って、出て行ってしまいました。
それを合図のように中国語の普通話だった会話が、苗語に変わって大盛り上がりしています。
さすがに苗語の会話はちんぷんかんぷんで、もはや付いていける状況ではなくなりました。

このままなら、単なる酔っ払いの馬鹿騒ぎです。
しかし、苗族の呑みは少し違っていて、ここからおもむろに民謡歌唱大会が開会を宣言したのでした。
ひとりが歌い始めると、みんなが合わせて合唱したり、対歌のように相互に歌うようなデュエットも飛び出します。

これは、冷静に考えれば、すばらしい場所に居合わせたことになります。
酔ってふらふらしながらも、カメラを取りに行って彼女たちにレンズを向けました。
雰囲気だけは伝わる写真になったかなと思っていましたが、撮影時に気付かなかったチビちゃんがいい味を出しているではないですか。
はじめチョロチョロ、中カンペイ、赤子泣いても歌止めぬ、の世界でした。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(5) | 2010/05/19 Wed

殺猪

M8/Tele-Tessar K 18cmF6.3
龍クンたちと魚鍋を食べに行って、上海万博の開会式を見た明くる朝、雨音で目が覚めました。
木造りの家の2階にいると音は激しく、しのつく雨という言葉を連想させます。

気温が下がりましたが、まだ寒いというほどではありません。
中庭に出ると気合い一発、昨日と同様に頭と体を洗いました。
これなら雨だって気になりません。

ほどなくして雨は上がりました。
そういえば、昨日の朝は霧が濃かったのですが、この土地では毎朝このような天気が続くのかも知れません。

家の前でちょっとした騒動がありました。
なにかと思って見に行くと、連れ出したブタが逃げようと飼い主を振り切ったところのようです。
しばらくすると大人たちに取り囲まれて、とうとうブタも観念しかけたようでした。
そのあとに小さな子どもが近づいて、ブタの前に立ちはだかりました。
遠くから見ると「ブタさん、もう逃げちゃあダメだよ」と諭しているように見えました。

それからまたしばらくして、近くでブタが悲鳴を上げているのが聞こえました。
石ちゃんが、殺猪だと教えてくれます。
今度は恐る恐る見に行くと、先ほどのブタがふたりに体を押さえつけられて、命乞いするように高い声を張り上げ続けています。

そして刃物を持った老人がゆっくり近づきました。
ブタはこれから行われることを熟知しているかのように、さらに大きな声を上げます。
それは誰が聞いても泣き声です。
しかしほどなく老人の刃物は柔らかなブタの首を切りつけはじめ、やがて刃が見えなくなるまで深くブタの首を貫いていくと叫びは頂点を超え、しばらくして力のないものになり、断末魔という言葉を強く実感させてから静かになっていきました。
家畜だったブタが、大きな肉の塊に変容した瞬間でした。

初めて見る殺猪は、やはり直視するのが辛い出来事でしたが、村人とともに目をそむけることなく直視したことで、自分の内面には小さな変化があったことを感じます。
食事に出されれば美味しくいただくが、その材料作りは可哀そうで見たくないとやっては、村で生活をともにしたとは言いきれません。

直後の朝食と夕食にもブタの料理が出ましたが、昨日まで感じなかった感謝の気持ちで食事できました。
いま宮崎の多くの家畜が口蹄疫に感染して殺処分されていると報道されています。
もったいないとかいうよりも、何か非常に大切なものを失うような気持がして残念で仕方ありません。


さて、この作例のみコンタックス用の望遠レンズ、テレ・テッサー18cmF6.3で撮影しています。
ライカ・コンタックス用アダプターを使用していますが、こんな望遠でも距離計連動します。
しかも、これがたいへん珍しい初期型のブラック&ニッケル鏡胴ときています。

じつは、このお祭りの中でドラゴンボートレースが実施されるという情報があり、石ちゃんに確認したところ確かにあるようだとの回答を得ていたので、それこそテレテッサーのデビューにふさわしいと重いのを我慢して持参していたのです。
しかし、着いてみれば姉妹節という女性のお祭りで、ボートレースなど実施されるはずもなかったのでした。

そういうわけで、ほとんど唯一試したテレテッサーですが、コントラストはともかく、案外シャープさと柔らかさが同居した好ましい写りで、無理してもうちょっと撮れば良かったと思いますが、それこそ後の祭りでした。
ただ、ピントが甘くなるのとフレーミングがより甘いのは、このレンズの難しいところです。
【M8/Tele-Tessar K 18cmF6.3 F6.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zeiss Tele-Tessar K 18cmF6.3 | trackback(0) | comment(0) | 2010/05/18 Tue

自豪自己的衣装

M8/Angulor 28mmF3.3
昨日の写真の女の子たちは可愛らしかったので、いろいろと話をするうちに、踊りの会場までくっついていくことになってしまいました。
彼女たちが身に付けているのは未婚者の正装です。
布は織物、金属はすべて純銀です。

銀は、純白に写っていますが、実際に見ると薄い黄色っぽい色に見えます。
シャンパンゴールドというと近い感じでしょうか。
この銀の飾りだけで1万元以上するそうです。
約14万円ですから、年収が多いとは言えない農村の少数民族にとってはたいへんな出費のはずです。

1週間ほど前に小さな子どもが銀飾りの衣装で収まる写真を掲載しましたが、その飾りは当人に不似合いなまでに大きいものでした。
つまり日本の着物のように七五三の時に作って、成人する時にも新しい着物をということではなく、ある時期に成人したときの大きさを見越して銀飾りを誂えるようです。

施洞の村にも何軒か銀細工屋さんがあって、オーダーメイドを受けていました。
小さなときにオーダーして、成長して予想より身長が伸びてしまっても、細工屋さんに持ち込めばエクステンションしてくれたり、逆に短く加工したりで本人にフィットするよう調整可能なのです。

重さも相当なもののようでした。
一式で10キロ以上あるそうで、身に付けたまま半日も過ごすことはできないようです。
昨日見た踊りはかなりゆるやかなものだったのに踊り手はいくらか時間が経つと次々輪から抜けて行ったのが不思議でしたが、これで合点がいきました。
正装での踊りは、体力的にかなりきついものだったのです。

歩くときは銀同志のぶつかるシャンシャンという音が心地よい響きを立てています。
そういえば、夜、石ちゃんのおばあさんの部屋でアイドルが歌う苗族民謡DVDを見せてもらいましたが、2つの点で不自然なことに気付きました。
ひとつは、銀の色が微妙に違っていたこと、もうひとつは激しく踊りながら歌うのですが、重たくってあんなに動けないのではと思えることと銀がシャンシャンいってうるさくてしょうがないだろうということです。

この疑問をおばあさんたちにぶつけると、そのとおりあれはわたしたちが付けている銀ではない、偽物だよとの返事です。
鋭い指摘と褒めてくれるかと思えば、肝心の歌をちゃんと聴かずにアラ探しばかりしている外国人という目で見られたような気もします。

とはいえ、苗族の美少女たちと話しながら歩いていて、銀の装飾が単なる飾りの域を超えて、民族のプライドのようなものを象徴しているように感じたのは事実です。

先週の石ちゃんの写真で見たように、銀装飾を単独で付けることはできず、必ずお母さんやおばあさんが手伝わないと完璧に着こなすことはできません。
また、銀飾りの位置を微調整してもらっている姿は至る所で見ました。
これらは、着物の着付けや身だしなみに通じるものがあるようで、日苗の共通点を垣間見た思いです。

今日の踊りは、場所を替えて学校の校庭のようなところで行われました。
校舎の2階が観光客にも開放されていて、少しだけ俯瞰する角度から眺めることができます。
太鼓を中心に同心円を描いて淡々と踊り進んでいく様子が、伝わりますでしょうか。
その太鼓を叩くのはベテランの役目のようで、中心近くは青い衣装の比較的高齢の女性が集まっています。

周囲を銀飾りも艶やかな若い女性が二重、三重になっていますが、話を聞いたせいか飾りが重くて動きにも疲れが見られるような気がします。
もともとが激しい踊りではないのでそう見えるだけかも知れませんが。

校庭に入ると、ふたりの少女はそれじゃあと言って踊りの輪に呑みこまれてしまいました。
2階からいくら探しても、再び彼女たちを見つけることはできませんでした。
【M8/Angulor 28mmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Angulor 28mmF3.3 | trackback(0) | comment(6) | 2010/05/17 Mon

旅遊的感傷

M8/Anastigmat 2inchF1.5
食事の後、今日もいっしょにでかけようと龍クンたちに背中を押されました。
石ちゃんにうかがいをたてると、今日も2時過ぎくらいから踊りがあったりするけど、それまで何もないし行ってきたらいいんじゃないのとのことで、またバイク3人乗りでよたよたと出発していきました。

郊外を少し案内しようと山道を登っていきますが、申し訳ないことにわたしが体重オーバーのためか坂道がのろのろでさえないツーリングになってしまいます。
何より野郎3人がまたがる小型バイクというのが、すでにパッとしない存在です。

もたもた走っているうちに峠に着き、駐輪して景色を眺めます。
けっして優れて美しい眺めと言うほどのものではありません。
しかし、はるかかなたに何キロか先の隣村が見えていて、谷あいの狭い土地に家が密集するさまに、施洞とはまた別の暮らしがあるのだろうかとの想像をたくましくさせてくれます。

それと、もうひとついいなあと思うのが、高台に立つと1本の道が大きく蛇行しながら切れ目なく次の山まで連なる姿を追えることです。
終わりなき道、です。
ただ、その道をこのまま降りて行っても景観的にはあまり面白そうには見えません。
したがって、我々もここでUターンして戻ることにします。

左手にはげ山が見えたので尋ねると、よく意味が理解できたとは言いかねますが、聖なる山のようです。
年1回、仏に祈りに上るとのことでした。

こんなやり取りをしている中で、わたしは密かに気をもんでいることがありました。
実は、昨夜、踊りを見ているときに、施洞から半日近くかかる町から来ていた女子大生3人組と知り合っていたのです。
貴陽の教育大学に通っているが、ゴールデンウィークの休暇で実家へ戻る途中、ここ施洞の姉妹節を見学に来たと言います。

そう言えば、去年のゴールデンウィークも、わたしは黄姚という古鎮に行って女子大生と仲良くなったりしました。
ゴールデンウィークは女子大生と、がわたしのキーワードなのかも知れません。
君たちも苗族なのと聞くと、土家族という少数民族とのこと。
土家族も独自の文化があるが、こういうお祭りもあって、今度ぜひ見に来てくださいと勧めてもらいます。

去年と同様、日本人と会話するのは初めてと、その場で全員と記念撮影になりました。
龍クンたちがオランダ人と撮影したときほどではありませんが、わたしも少しシャイになって写真に収まります。
明日の午後には、実家に向けて出発すると言うので、龍クンは携帯番号を聞いて、ではまた明日と彼女たちをゲストハウスまで送りました。

土家族女子大生が次の旅のディストネーションになるかも知れない、そんな予感を抱きつつ今日の再会をかなり楽しみにしていました。
しかし、いつまでたってもアポイントをとる様子が見られないので、遠回しに昨日、土家族に会ったねえなどと振りますが、反応はいまひとつです。

信じられないことですが、シャワーを浴びたときに携帯を落っことしてしまい、故障してしまったのだと言います。
何やっているんだ、このタコ! くらい怒鳴りたい気持ちでしたが、今さらどうにもなりません。
橋を渡るときに怖がるわたしの手を引いて先導してくれた可愛い女子大生たちとの再会は永遠に訪れなくなってしまいました。

さて、その龍クンですが、わたしの落胆を知ってのことか、道すがら踊り会場に向かっていた少女に声をかけて友だちの日本人のモデルになってくれと頼んでくれたのでした。
彼女たちは女子高生とのことでしたが、歩いていていきなり声をかけられ、それも外国人がカメラを構えるとあってかなりの緊張がこちらにも伝わりました。
笑ってよと語りかけて左の子は笑顔を見せてくれましたが、右側の少女はついに最後まで顔が引きつったままです。

何枚も撮った苗族の少女たちでしたが、正装している全身像はほとんどこれが唯一です。
やはり50mmレンズでは、ある程度の引きが必要でしたが、スナップ的に撮るケースでは他のカメラマンが邪魔だったりスペースそのものが狭くて、どうしても上半身から上となってしまっていました。

そういう訳で衣装がよく分かる貴重な写真として掲載しますので、銀の飾りや刺繍の模様が辛うじて分かるいちばんアンダーなものを採用しています。
少しオーバーくらいの方が、彼女たちが可愛く際立つし背景も明るくなるので、できればそちらでいきたかったのですが、銀飾りや刺繍が全部飛んでしまうのがどうにもならなかったのです。
ただでさえ、滲むレンズでしたし。


昨夜、いっしょに吊り橋を渡ったり、アイスを食べたりした女子大生たちでしたが、暗闇の中で顔までは確認できませんでした。
印象では、写真のふたりのようにフレッシュな可愛い子だったのではと思えて残念でなりません。
ただ、橋の上で触れた小さな手の温もりだけ記憶の片隅に残るばかりでした。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/16 Sun

豪華早餐

M8/Anastigmat 2inchF1.5
農村の朝はどこも早いです。
朝日が昇るか昇らないかのうちから起き出して、1日の営みがしずかにスタートします。
1年のサイクルが農歴にしたがうのと同様、1日の暮らしは太陽とともにあるかのようです。

ですが、祭りのときはだいぶ様子が違ってきます。
9時過ぎにのこのこと起き出して来る人がいるのに驚いていると、それから1時間もして石ちゃんが寝巻きで現れたのにまたびっくりします。
祭りの夜、彼女になにか素敵なできごとでもあったのでしょうか。

朝食がはじまったのは、すでに11時を廻っていたと思います。
いや、こうなると朝食とはいえず、昼食ないしはブランチになってしまいます。
この時間は決まったものだったのか、気付くと龍クンたちもやって来ていて、やはり昨日の夜と同じメンバーが勢ぞろいしていました。

メニューは、昨日の晩とどこか違っていますが、大雑把なところではほとんど変わらないとも言えます。
やはりブタ肉と鶏肉がメインになって、野菜類が少ないことが理由です。
朝獲れたのでしょうか、卵の料理が追加されていたのが新鮮に感じられました。

写真ではお皿が20以上並んでいますが、料理は確か5品でしたから、小分けしてみんなに料理が行きわたるよう配慮されています。
またコップの中は米酒で、午前中からがんがん呑むのはお祭りだからか日常的なことかは聞き忘れました。

作例に写りこんでいるのは女性がほとんどですが、テーブルを囲んでいるのはちょうど男女半々です。
この食事風景で気に入っているのは、この女性陣がいかにもがっつりとご飯を食べている雰囲気がそのまま写っているということです。
特に中央の石ちゃんの前のめり加減と集中具合は、本領発揮というところでしょう。

右側のたくましい女性がお母さんです。
豪快で頼りになる人で、滞在中はたいへんお世話になりました。
勢いある食べっぷりはこのお母さん譲りなのですね、石ちゃんの将来を暗示しているようでもあります。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(4) | 2010/05/15 Sat

早一点起来

M8/Anastigmat 2inchF1.5
ギシッ、ギシッという物音で目が覚めました。
壁の隙間のそこここから光が漏れていて、もう朝なのだと気付きます。
わたしも同様にギシッ、ギシッと音を立てながら階下に降りて行きました。
洗い物をしているおばちゃんに笑顔で「早(ツァオッ)!」とあいさつしつつ目的地を目指します。

そのまま庭を突っ切った先がトイレです。
幸い先客は無く、小さい方を豪快に放出します。
そのまま肥溜直結になったトイレはかなり強烈な臭いが立ち上って来ました。
長居はしていられないと考えるばかりか、使用したくない心理が働いたためか、この滞在中は便秘になってしまいました。

田舎へ泊まるのが大好きなわたしですが、苦に思うこともないわけではありません。
その四大苦行は、食事、睡眠、トイレ、シャワーです。
油っぽいものがそれほど苦手でないわたしは食事で苦労したことはほとんどありません。
そして、今回運の好いことに、ベッドはたいへん清潔・快適でじゅうぶんに熟睡することができました。
トイレは説明の通り少し辛かったのですが、シャワーも荒行に近いものになりました。

そもそもがシャワーはなるものはなく、住民は軽く水浴びするか体を拭くだけのようです。
郷に入れば郷に従うべきなのですが、昼間の気温はかなり高かったので、できれば体と頭を洗いたかったのです。
朝は恐らく15度くらいまで下がっていたと思うのですが、豪快に上を脱いで短パン一丁になると頭と体をごしごし洗って、甕に入った水をざぶっとかぶりました。

寒さはかなりこたえましたが、さっぱりしたところで朝の散策に出てみました。
この時期毎日そうだといいますが、遠くの山が朝霧で霞んでいて良い雰囲気です。
見た目も美しければ、空気がますますおいしく感じます。
トイレの臭いのことはすっかり忘れました。

さて、1時間も歩いたでしょうか。
石ちゃんの家に戻ると、となりの家のおじいさんが家の前の塀に腰掛けて、なかなかニヒルなポーズで決めています。
今までお伝えした通り、写真を撮ったのは女性ばかりで、村の男性を撮影する絶好のチャンスでした。
カメラを意識してか虚空を見据えた姿がチョイ悪親父風に決まっています。

しかし、その時でした。
わたしたちの目の前を農作業に向かうと思われるトラックが、轟音を立てながら通り過ぎて行ったのでした。
ものすごい土煙りに、チョイ悪親父も思わず咳き込みます。

それが上の作例ですが、どういうわけか村の男性の写真は決まったものより、ズッコケものの方がしっくりくるような気がします。
それに、この村では、朝霧よりトラックの立てる土埃の方が、やはり似合っているようです。

もうひとつ付け加えると、後で気付いたのですが、チョイ悪の背中のところにあるのは船だったのです。
きっとニヒルでチョイ悪が売りの船乗りだったのでしょうね。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2010/05/14 Fri

在飛的荷蘭人

M8/Anastigmat 2inchF1.5
施洞村の中心、そこには2軒のゲストハウス、1軒のバーを除いて商店があるだけのまったくの典型的田舎でした。
電気屋さんの中が盛り上がっているのでどうしたのと聞くと、龍クンたちは首を横に振りながらも中に入るよううながしました。
いいおとなたちが集まって打ち昂じているのは、ドミノを使った賭博でした。

掛け金は一回100元以上という決まりがあるのか、あるいは負けが込んだ人誰もがたどる道なのか、1分間の勝負でこの親父さんの月収以上の賭け金が人々の頭上を往復しています。
昼間見た優しく素朴な笑顔も、夜には別の顔つきに変化してしまうのでしょうか。

やはり踊りを見に行きましょうということになって、会場を目指すと、場所こそ違えまた河原だったのが驚きでした。
山間のこの村では、人が集まれる平坦な土地がそうとうに限られてしまうということでしょう。
当然灯りはありませんので、薪を焚いてキャンプファイヤーの雰囲気を出しています。

昼間ずっと踊りが続いていたのに、この時間になっても大きな踊りの輪ができているのが姉妹節の姉妹節たるところなのでしょう。
昼間メインだった少女は減り、どちらかというと高齢の女性が多く見られます。
そして、この時間はあきらかに観光客と思われる人もかなり交じっています。

しばらく龍クンたちとぼんやり踊りを眺めていると、長身の西洋人カップルが隣に現れてやはりのんびりと踊りを見つめています。
自然な空気のうちに話しかけました。

ふたりは、ユトレヒトから来たオランダ人で、ここのところ毎年中国を訪れているといいます。
たったの3週間だがというので、どんな仕事をしているとそんなに休めるのか聞きました。
もともとは細菌研究所で働いていたが、ワーカホリックがいやで数年前退職して、いまは室内装飾の商売をやってるんだとのことです。
何年か前にした中国やベトナムへの旅行が退職のきっかけだったと。

このやりとりは、都度龍クンたちに翻訳して伝えますが、ふたりとも熱心に聞いてくれます。
じゃあ、龍クンの方からなにか質問とかないのと聞きますが、ふたりとももじもじしてしまって、うーん聞くことはないなあと返事します。
今度はこれをオランダ人に通訳して、あんなに好奇心いっぱいなのに中国人でも少数民族はシャイですねと言って3人で笑いました。

そういえばアイスランドの噴火の影響はなかったのか聞くと、まさに1日遅れの出発になったとのことで、たったの3週間の1日遅れは痛かったと言っています。
また行程中ずっと現地旅行社のガイドを雇っているので費用もひとりあたり2万ユーロかかっているとのことでした。
これは現地の一般的な年収よりも高いはずで、失業中の龍クンたちに翻訳することができませんでした。

龍クンがもじもじしながら、ふたりに頼んでくれないかと言いました。
何をと聞くと、オランダ人カップルといっしょに記念写真を撮りたいのだそうです。
そんなのは一も二もなくOKでリラックスしたオランダ人と緊張して小さくなった龍クンたちがいっしょに収まった写真は、とても国際的に見えることでしょう。

お礼を言わなくっちゃとうながすと、謝謝と言うので、サンキューだよサンキューとひじで小突きました。
ああ、そうかとサンキューとオランダ人に礼をするや、わたしに初めて英語を使ったとはにかむ姿がますます苗族の優しい青年の姿でした。

しばらくそんな風でしたが、おばちゃんたちの何度か目の踊りの誘いを受けて輪に加わることになりました。
今度は龍クンにうながされて、オランダ人たちもいっしょに踊りましょうと誘いました。
しかし、こう言って彼らは断ります。
「わたしたちはシャイなので」。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/13 Thu

自行車和摩托車

M8/Angulor 28mmF3.3
もうずいふんと長いこと祭り会場をうろうろして疲れました。
そろそろ石ちゃんの家まで戻ることにします。

その石ちゃんも1度踊っている姿を見つけましたが、その後の行方が知れません。
踊りこそが祭りのメインイベントなので、わたしが来てから太鼓のリズムが鳴り止むことはありませんが、どうやら自由参加というか勝手に踊りの輪に入って疲れたら抜けて行くという形態のようです。
石ちゃんも踊り疲れて、家でわたしを待っているかも知れません。

祭りの縁日というのは、日本も施洞村も同様で多くの屋台が店を構えています。
さっさと戻ればいいようなものですが、この路上の光景も愉しさがあふれていました。

銀飾りの眩しい少女がスイカにパクついていたり、はやりの焼きソーセージ屋を見たら店主の背後に市販のソーセージの赤いビニール包装が山となっているのが見えたり、小学校低学年くらいの少女がアイスを買っているのを見ると売り子の女の子はそれよりもちっちゃかったり、おもちゃ売りは朝からまったく売れないのか砂ぼこりで商品が真っ白になっても気にもしていなかったり…。
1軒1軒がおもしろく、そんなのを見物しながら戻ろうとしても、なかなか先に進んでいきません。

中でひときわ秀逸だったのは、自転車綿菓子売りです。
ザラメや割り箸を使用しているのは、日本と同じスタイルですが、釜に熱を送るのにガスタンクをつるしてあり、それを回転させるのに自転車のペダルを器用にこいでいます。
会場の移動から売り物の製造まで一石二鳥でできてしまう、すばらしい手作り祭りアイテムと言えそうです。

子どもたちの背後からカメラを構えますが、これだと発明家のようなおじさんの顔のアップになってしまいます。
ちょっと脇を失礼して、店舗の裏側に廻り子どもたちの真剣な表情を捉えてみます。
昨日の作例は28mmレンズに取り替えて、あと2歩踏み込みが足りない凡作でしたが、今日のは広角にふさわしい絵になったと自負します。


さて、もたもたと家に戻ると、やはり石ちゃんはじめ家族はわたしの帰りを心配して待っていてくれました。
ほんとうに心配だったら電話の1本もよこすでしょうから、いつ帰って来るんだまったく的な気持ちで待っていたのかも知れません。
日が長いので気付かなかったのですが、太陽はまだ高いのに6時半になっていました。

そいういわけで、さっそく夕食タイムになりました。
さすが祭りの夕餉です。
テーブルをふたつ並べて家族、親戚、ゲスト(つまりわたし)が総勢15名ほどで食事開始です。

豪勢かつ美味ではありますが、ブタ肉、鶏肉中心、季節がらか野菜の少ない料理は、油っぽさもあって少ししつこい感じがします。
それを中和するためなのでしょう、みんなで自家製米酒を乾杯します。

ほろ酔いになったところで、夜もまだまだこれからと若い親戚の兄さんふたりに施洞の町に繰り出そうと誘われました。
別の会場で、夜も踊りが続けられるのだそうです。

時計を見てもまだ7時半、まだまだ寝るには早過ぎます。
歩くとけっこうな距離なので、龍クンのバイクに3人乗りして出掛けました。
昼間あれだけ暑かったのに、日が落ちるとけっこうひんやりするもので、バイク上で受ける冷たい風に米酒の酔いはすっかり醒めてしまいました。
【M8/Angulor 28mmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Angulor 28mmF3.3 | trackback(0) | comment(8) | 2010/05/12 Wed

上行李箱

M8/Angulor 28mmF3.3
せっかく広角レンズも持ってきたのでというだけで、とくに理由はなくレンズを交換しました。
久しぶりに28mmを使います。
いままでの50mmと同じ距離感で撮影しているとつまらない絵を連発してしまうでしょう。

ふつうの街中の撮影ではこれがとても辛く感じられますが、さいわい、こんな人出の多いお祭り会場ではどうにかなるはずです。
2歩3歩と前に出るよう頭に入れて、28mmの距離感覚を取り戻すべく散策を続けました。

昨日の船の写真のところもそうでしたが、メインの踊り会場から離れるほど人口密度が減って反対にのんびり指数が高くなります。
スーツケースというよりは、行李と呼びたくなるような箱にうつぶせになった少女にレンズを向けます。
最初こそ笑ってくれましたが、続けざまに2枚目を撮ろうとすると、ぴょんと飛び下りてしまいました。

中になにが入っているのと尋ねますが、言葉が通じなかったのでしょう返事がありません。
すると代わっておばあさんが行李のふたを開けて中を見せてくれました。
そこには予想通りのものが確認できました。

それは、ひとつひとつが丁寧に包装された民族衣装と装飾のためのアクセサリーです。
おとといの少女が身に着けていたような衣装一式が、行李の中で出番を待っているところでした。
施洞に住んでいる女性は、みな自宅で衣装を着てから会場まで赴きますので、おそらくこの人たちは近くの村から重い行李を手に歩いて来たかバスに乗ってはるばるやって来たのでしょう。

あるいは、外国人に写真を撮られたり、ハレの衣装を自慢できたりしたのは彼女たちにとって嬉しい出来事だったのかも知れません。
ちなみにおばあさんが着ている青い服とオレンジのヘアバンド(?)が、苗族の既婚女性の定番的な服装です。
このシンプルな民族衣装でしたら、祭りの時でなくても1年中目にすることができます。

行李でうつぶせになっていた少女が可愛らしいポーズをとっているように見えて、思わず近寄り撮影しました。
しかし、のちのちになって考えてみると、彼女の姿勢は単なるポーズではなく、大切な衣装を守るための彼女なりの姿勢だったのだなと納得させられました。
【M8/Angulor 28mmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Angulor 28mmF3.3 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/11 Tue

吃本地魚

M8/Anastigmat 2inchF1.5
姉妹節の踊りの会場は河原でしたから、川の方を見に行ってみましょう。

おおっ、地元の写真クラブでしょうか、何人ものカメラマンがひとりの苗族の女性に川を背景にポーズをとらせて撮影しています。
即席モデル撮影会状態です。

直後には、杭州から来たという愛好家から声をかけられました。
わたしが持っていたM8を見たからで、その彼とつれあいの人もブラックのライカを見せて「エムパー、エムパー」と仲間意識をあおります。

ふたりのレンズは正統派の現行ズミクロンとズミルックスでした。
わたしの冴えない古ぼけたレンズを見て怪訝な顔をします。
古いレンズをアダプターでライカに付けて楽しんでいるというと、声をかけてきた方はうなづいていましたが、もうひとりはなんでそんなことをという表情を隠そうともしませんでした。
それでも仲良く互いに写真を撮りあって、国境を越えたライカ仲間の交流のひとときを過ごします。

さて、純正ライカファンが不審の顔を浮かべたそのレンズですが、ブログ開始以来もっとも使用機会の多い最愛の Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 です。
来歴については何度か紹介させていただいていますが、ボロボロきずだらけのレンズヘッドを発見して、これを山崎光学で研磨コーティングし、MSオプティカルでライカマウント化しています。

研磨・コーティングにも関わらず、このレンズ特有の球面収差によるフレアっぽさや前後ボケのハイライトの滲みは健在です。
この味が恋しくなって時おり持ち出してしまうのですが、今回は民族衣装の少女たちを表現する一手段として積極的に活用すべくこのレンズを選択した経緯があります。
コントラストを抑えてくれるのも、美しい衣装が華美に過ぎてしまわないよう配慮したからのつもりです。

さて、川辺に出てみると、素朴な手漕ぎの船が数艘見られます。
川遊びしているのもいましたが、踊りを待つ家族の休憩所のように使われているのもあって、なかなかユニークでした。
川流はあくまで緩やかで、この上で過ごせば適度な揺らぎが、心地よく感じられるに違いありません。

ここにあった船は、もともとは対岸の田んぼに渡るためのもののようです。
少し離れますが漁をしている船も見ました。
清水江という名前のように水はなかなか澄んでいて、小さな魚でしたら泳いでいるのを目撃しましたが、漁で獲れるのは50センチ以上の大物のようです。

翌日の夜ですが、石ちゃんの親戚とその魚を食べに出掛けました。
村の西のはずれのさらに先にある、施洞大橋のたもとの○○魚庄というレストランです。
1斤(500グラム)=約50元(700円)もする高価な魚です。

鯉の鱗にハヤの顔をしたような日本で見ない魚で、名前も忘れてしまいました。
しかし、値段相応に美味しく、4人で腹いっぱいまで鍋とビールを堪能します。
有名な重慶の烏江魚に似ていますが、それよりも甘みがあって淡泊ぷりぷでより旨いと言えるでしょう。

食べ終わると、店の主人が少しテレビを見て行けとわたしたちに勧めました。
「シーポーフィ」があるから、というとみんな目を輝かせテレビのまわりにくぎ付けになりました。
何があるのでしょうか。

胡主席らがあいさつしたその番組「シーポーフィ」は、「世博会」のことで、日本では万博と訳すのでわたしは何のことか最初理解できませんでした。
その開会式を食い入るように見る姿は、苗族の彼らも、中国人の一員であることを思い出させました。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/10 Mon

好多外国人

M8/Anastigmat 2inchF1.5
施洞村と言っても有名ではないし、そこのお祭りを見に来る人なんて多くはないだろう、そう高をくくっていました。
しかし、バイタクで村に到着した時点で、かなりの観光客がやって来ていて、道路が大渋滞しているのを経験しました。
それにおとといの石ちゃんの写真は彼女の実家で撮ったもので、ここは門を入った内側なのですが、通りかがりのフランス人がずかずかと上がり込んで来てわたしたちと並んで写真を撮り出します。
どうも西洋人はかなりの数のようです。

それでも、まさか日本人はわたし以外いないだろうと信じようとしましたが、これもあっけなく目の前の女性が日本語を話していたので、日本人がこんなところまでよく来ましたねと声をかけると、日本人ならあちこちで見かけましたよと、前々状況を把握していないわたしをあざ笑うかのような返事です。

なるほど、太鼓の音の方へ向かうと、苗族の伝統的な舞踊が始まっていて、それを見学している多くが外国人でした。
西洋人では、イギリス、フランス、オランダ、ドイツと声をかけたすべてがヨーロッパからでした。
いっぽう我が日本からは写真クラブのような大きなグループが訪れていたようで、日本でもそれと知れるようなベストを来て名札まで付けた比較的高齢の人たちが目に付きました。

舞踊はたいへんシンプルなもので、太鼓を中心に幾重にも輪を作ってリズムに合わせて踊りながら円を廻っていくというものです。
リズムこそまったく違いますが、小学校の時に踊ったフォークダンスが感覚的に近いものです。
ただ、日本のフォークダンスでは男女が手をつないでというパターンだったのが、苗族のものは姉妹節だからかも知れませんが、女性オンリーです。

老若女女と言えばいいでしょうか。
子どもからお年寄りまで、ひたすら女性が大団円をつくって一定のリズムで踊る様は、なかなかに迫力があります。
しばらく見入りましたし、撮影もしましたが、これは翌日も体験したので、その時の写真を後日お出ししたいと思います。

ふと気付くと、迫力ある苗族の踊りをさらに取り巻くように、中国軍、日本軍、欧州軍のカメラ軍団が包囲している姿も異様に感じられました。
踊りを内側から撮ろうと踊りの中に飛び込むものがいれば、そのマナーの悪さを激しく非難するものありで少し混沌としてきました。
これを機に、少しメインを外れて、周辺の事柄を見て歩くことにしましょう。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/09 Sun

叫姉妹節

M8/Anastigmat 2inchF1.5
石ちゃんといとこのお姉さんの着替えが終わりました。
この催しを見るためにやはり凱里から来ていたアマチュア写真家の方とも連れだって、会場である清水江のほとりまで歩いて繰り出しました。

そこは、石ちゃんの実家から目と鼻の先くらいの距離で、なるほどアクセスがいいのでぜひウチに泊まってと言っていた意味が分かりました。
昨日も書いたとおり川に沿って東西に長い施洞村ですので、仮に西のはずれに石ちゃんの家があったならかなりの距離を歩かなければいけません。

ここまで来たのですから、その程度の歩行はたいしたことではないとも言えます。
しかし、石ちゃんたちを待っている間、家の前でぼーっとしていたところ、次から次へと民族衣装の女性が通り過ぎていくので、ずっと写真を撮ったり話しかけたりしていられました。
やはり海上近くに滞在するのに越したことはないようです。

それにしても着飾った女性ばかりが目につきます。
理由はすぐに分かりました。
途中、中国特有の赤い横断幕が出ていて、「2010年姉妹節」と記されています。

「姉妹節」はあくまで節であって祭りと訳して来たのは間違いだったでしょう。
農歴の3月に開催されているので、おそらく日本のひな祭りとどこかしらで繋がりがあると思います。
中国の端午節はやはり農歴の5月5日で、これはそのまま日本でも端午の節句として定着しています。

ただ、端午節は中国全土的なお祝いですが、姉妹節というのはどうも苗族に特有のもののようです。
深圳に戻ってから貴州省で姉妹節を体験して来たと自慢してみても誰も知らないどころか、清明節の間違いではと指摘される始末でした。

わずか5分にも満たない行程でしたが、みちみちで面白い光景やかわいい子どもを目にして撮影しているうち、ひとりはぐれてしまいました。
ですが、あせる必要はまったくありません。
携帯をかければ石ちゃんに通じますし、最悪、石ちゃんの家に戻ればいいだけです。

勝手気ままに楽しもうと思っていると、遠くから太鼓のリズムが聞こえてきました。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(4) | 2010/05/08 Sat

到施洞村

M8/Anastigmat 2inchF1.5
お正月に訪れた貴州省楓香村で、石敏さんという苗族の女性と知り合いました。
彼女はこの地方の中心になる町、凱里市の旅行会社でガイドの仕事をしています。
楓香村にもガイドの仕事で来ていると自己紹介していながら、いっしょに来ていたのは彼氏だったという不思議なガイドさんでした。

そのときの旅の様子はすでに紹介しましたが、そのぽっちゃりした容姿からか"石ちゃん"のニックネームを命名いただいています。
石ちゃんと彼氏の李クンと同行した2日間旅は絶妙に楽しく、いろいろなできごとを体験して、さすが少数民族ガイドと絶賛でした。

その石ちゃんから、彼女の実家がある貴州省台江県施洞村で開かれるお祭りにお誘いを受けました。
少数民族の祭りは、開催日が農歴(旧暦)で設定されています。
毎年、農歴3月15日からの3日間開催といいますと、2010年でいえば4月28日からです。
来年は、4月17日からですし、この次いつゴールデンウィークと重なるか分かりません。
お誘いを受けることにして、はるばる施洞村を目指したのでした。

不眠で深圳を発ったことは昨日書きましたが、到着した貴州の空港では、さっそく石ちゃんの旅行ガイドとしての技が光を放ちました。

本来、28日から開始するのでこの前日くらいに到着なら空港まで迎えに行くと言ってくれていましたが、日程的にそれは不可能です。
中日の29日の9時着の便と告げると、その時間に合わせて貴陽発凱里行きの高速バスを空港経由にして、わたしを拾ってくれるよう手配してくれたのでした。

空港からいったん貴陽のバスターミナルまで出ると、どうしても1時間はロスします。
3日間の2日目からの参加とあっては、この1時間早く着くことが貴重に思えます。
バスは順調に進み、2時間もかからずに凱里の町に着きました。

上述の通り、多少費用がかかっても時間をセーブしたい思いがありましたので、凱里から施洞までは指定されたローカルバスに乗りつぐことはせず、タクシーと交渉しました。
120~150元くらいなら出すつもりです。
しかし、あきらかな余所者でふっかけられまくり、200元よこせとか、最低180元と言われ交渉成立しません。
見かねたバイタクの兄ちゃんが、よければ100元で行ってやるよと助け船を出してくれたので素直に従った次第です。

たぶんバスなら20元とかそんなものでしょう。
そこを時間を買う形でバイタクにまたがったのです。
そしたら、昨日の作例のとおり、バイタクは施洞を目指して疾走どころか、いきなりジョーロで給油と来たものですから、へなへなと腰くだけです。

しかし、このバイク作戦は結果的に正解でした。
その後バイクは高原のさわやかな道をきびきびと快走し、およそ1時間後に施洞村へ到着しました。
後で知ったことですが、凱里から施洞までは45キロほども離れていました。

さらに、施洞のバスターミナルは村の西はずれでしたが、祭り会場は東のはずれで、5キロほど離れています。
バスでは、何時に着いたか分からない上に、さらに1時間の歩行を余儀なくされるところだったのです。

バイクはいい感じの所まで進入してくれたので、そこから石ちゃんに電話します。
あれーっ、もう着いたのと驚いた口調で、農道とあぜ道の中間のようなところまで迎えに来てくれました。

彼女の家に着くと、疲れたでしょ少し休んでいてくださいと、家族一同のあいさつを受けます。
ほんとうにわたしは幸運だったようなのです。
わたしが休憩しようとしているとき、まさに石ちゃんは祭りの準備に入ったのでした。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(4) | 2010/05/07 Fri

当背包族

M8/Anastigmat 2inchF1.5
カレンダー上5連休、しかも4月30日を休めればまる1週間の休暇になるゴールデンウィーク。
このチャンスを逃してならじ。
昨年から虎視眈々と工作を続け、カメラとバックパックを手に旅に出ました。

1週間あるのでたまにはヨーロッパといきたかったのですが、やはり行き先は中国です。
しかも、年末年始に出掛けたばかりの貴州省と、新鮮味はほとんどないかも知れません。

しかし、旅には人の気持ちを高揚させる成分が多かれ少なかれ含まれているようです。
わたしは、大学卒業時の欧州旅行でそれに開眼したためなのか、旅先ではときに学生のような行動をとってしまうことがしばしばあります。
土地ばかりでなく、時間をも旅しているような不思議な感覚です。


さて、いつものように夜の羽田空港を出発して深夜の香港に降り立ち、そのまま列車とタクシーを乗り継ぎ深圳へ抜けます。
深夜2時過ぎの到着です。
5時間後には、深圳空港からのフライトで貴陽へ向けて飛び立ちます。
これでは仮眠することも寝過ごす危険がありますが、眠気を吹き飛ばす過ごし方が待っています。

2時半から4時半という絶妙のタイミングで、サッカー・チャンピオンズリーグ準決勝、FCバルセロナ対インテルの生放送があるのです。
まさに本拠カンプノウで2-0の勝利で決勝進出を見届けつつ、5時にタクシーで空港に向かえばスケジュールはバッチリです。

しかし、敵地の3失点はあまりに痛かった。
がちがちのディフェンスは思うように崩れずわすが1得点あげただけで、連覇の夢は途絶えてしまいました。
火山の影響で敗北というあまりに不本意な終末です。

かなり落ち込んだ状態で旅は始まったのですが、旅先のできごとがそんなことを忘れさせていきます。
現地でつかまえたバイタクがまずガソリンスタンドに行くというので様子を眺めていると、そこには不思議な光景がありました。

わたしはバイクを運転したことがないので分からないのですが、まさか日本では給油にジョーロやヤカンは使わないでしょう。
水やりして花の成長が早まるなどの異常を来したり、酒と間違えて呑んでしまって胸焼けしたりでもすれば、ガソリンスタンドが訴えられてしまうでしょう。

ところで、バイクの荷台にくくりつけられているのが、小さなわたしのバックパックです。
実は、バックパックひとつの旅というのは、初めての経験です。
荷物はここにくくりつけなくちゃというので言われるがままでしたが、バックパックはやはり背負ってこそのものと気付いてほどいてもらいました。
あらためて背負ってからバイクにまたがると背中の感触はなかなかのもので、卒業旅行でどうしてバックパックを使わなかったのか、損した気持にもなってくるのでした。
【M8/Anastigmat 2inchF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2010/05/06 Thu
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