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明年見!

M8/McGillar 35mmF2.3
不平不満をぶつけてしまったせいでしょう。
今年最後の修練会会場で、C氏はやおらM8をつかむと、設定を少しずつ変更したうえで、わたしに戻してくれました。
C氏が常用する設定に直してくれたそうで、これで不満はすべて解消ということもないでしょうが、いくつかの問題はクリアされたようです。

おもえば、わたしにとって今年は、そのC氏をはじめとして非常に多くの方と知り合い、その皆さんからたくさんのご指導をいただいた幸せな一年になりました。
お名前をあげることができず、申し訳ありませんが、この場でお礼を申し上げたいと思います。
たいへんお世話になりました。

というわけで、明日から冬休みです(そう、明日からというのは、明日の午前中は仕事して、午後に仕事納めした後、休みに入るということです)。
1月5日まで休みをいただくことにします。
年明けに、元気でお会いしましょう。

今日、修練会に向かう途中新宿を歩いていて、有名な人形劇場が模様替えしているところに通りかかりました。
2008年最後は新宿サザンテラスの有名なイルミネーションをと思っていたのですが、最後ということであれば、来年を刷新するという意味でこちらの方がずっといいですね。

それでは皆様、好いお年を。
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
CyujohimeKogaku McGillar 35mmF2.3 | trackback(0) | comment(13) | 2008/12/28 Sun

白色的悪夢

M8/Cine-Velostigmat 2inchF1.5
鎌倉散歩は昨日で終わりにするつもりでしたが、R-D1のサブ機も初めて使用しましたので、その結果を2、3枚載せておくことにします。
このカメラ、定価がなんと70万円近くもしてとても手が出ない高嶺の花でしたが、上位機種の登場で中古価格が下がったうえに、ここのところの円高でチャンスが巡ってきました。
悪魔のささやきもあって、ロサンゼルスのショップにオーダーを入れてしまいました。

本来は、最初に書いたとおりR-D1のサブ機が欲しかったのです。
ライカM3やM6を常用していたときは、CLやCLEがサブ機として活躍してくれました。
実際にはM3とM6の2台を持って旅しても、M3をCLに取り換えても大差ないのですが、メイン機とサブ機の主従関係で、旅していてなんとなくおさまりがいいような気がしていました。
そもそもがライカ1台で十分なはずですが、やっと来れた旅先では、心理的にどうしても保険が必要になるのです。

ほぼフィルム撤退状態の今では、Mマウントのデジタル機が必要でした。
しかし、待てど暮らせどコンパクトMマウントなんて出てきそうもなく、ついにライカM8に手をつけることになってしまいました。
もちろん、満を持しての白ボディです。

M8は、発売当初から多くの方が入手して、その不平不満の文章はさんざんに読みかじっています。
その不満は、わたしにとっても同じで、そんな文句をいまさら書いてもいたしかたないので、ここは、R-D1のサブ機だから、と黙して語らないことにします。
鎌倉でのテストは、正直散々な結果でしたが、少し修練を積んだ上で、年末年始の旅で第2回目のテストに臨みたいと思います。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wollensak Cine-Velostigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(10) | 2008/12/27 Sat

布娃娃動了

R-D1/Canon 35mmF2.8
鎌倉の後半戦は、キヤノンの35/2.8に戻しています。
たとえば、狭い小町通りなどでは、タンパールはほんとうに厄介です。
通りと平行にはどうにかこうにかという感じですが、垂直方向では距離が足りず歯が立ちません。
歩いている人にはピントが合わせられないし、フレーミングの余裕はまったくありません。
しかし、ksmt さんは、こんな場所でも 100mm レンズを振り回しているのですから、さすがと言わざるを得ません。

35mm ですと画角が広くなる分、視野も広がるようです。
足もとのぬいぐるみが動いたのに気付くことができました。

近距離だと周辺の流れも目立たず、ディテールのくっきりした締まった描写が得られるようです。
発色も素晴らしいのですが、下辺のレンガが歪曲しているように見えます。
良いレンズではあるが、1950年ころに設計されたオールドレンズの限界を示しているようでもあります。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Canon 35mmF2.8 | trackback(0) | comment(4) | 2008/12/26 Fri

超一般般

R-D1/Thambar 90mmF2.2
鎌倉の紅葉は遅く、12月が盛期。
場所によっては、年越してからも見ることができるといいます。
その辺の事情は ksmt さんが精通していて、今回の散歩コースも、当然、そういったことを計算に入れつつ歩きました。

タンパールで紅葉は魅力も倍増ではと安易に考えましたが、逆光下では滲みでもみじらしい形状が崩れてしまい、これはおもわしい結果とはなりませんでした。
ここで採用するのは、人物や建物の一部、大木などが折り重なって、十分演出的な一枚になります。
やはり葉の形態の美しさは楽しめませんが、写真の彼女が撮影している姿から、ああ、紅葉を撮影しているところだなと想像できるでしょう。

タンパールとしては、何かごく普通な写真のように思えるでしょう。
実は、もっと幻想的な雰囲気にしようと露出をオーバー目にして撮ってもみましたが、それだとやはり紅葉の赤が飛んでしまうのです。
なかなか思い通りにいかないものです。

そういえば、今日までの5枚はすべて、円覚寺からです。
その後、散策路を通って寺社仏閣をいくつも見て回ったのですが、どうも撮影そっちのけで話がはずんでしまい、枚数がぐっと減ってしまっています。
小春日和に散歩を楽しむ老人のノリに近かったかもしれません。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Thambar 9cmF2.2 | trackback(0) | comment(6) | 2008/12/25 Thu

打那个鐘是你

R-D1/Thambar 90mmF2.2
中学校受験の願掛けでしょうか。
嬉しそうに何度も鐘を鳴らす少女がいて、恰好の被写体です。
ちょうど後ろにスペースがあったのですすっと後退し、90mm レンズを意識した距離を保ちます。
ちょっと柱が邪魔になりましたが、少女の表情もよく、本日の最高傑作になった予感します。

しかし…。
これはタンパールらしさが発揮された写真でしょうか。
コントラストの低下はしようがないとして、昨日に比べて線が太くなり、シャープさや繊細さがどこにも見られません。
のっぺりとソフト、そんな印象です。

本来、タンパールらしい描写とはこういうものなのかもしれません。
むしろ昨日の作例の方が邪道というか、本来の味を失っているのではないかとも思えます。
本来という言い方をするなら、タンパール使いにとっては、このレンズはポートレイトのためのもので、野外でスナップするなんてとんでもない間違いだとお叱りを受けるのかもしれないなどとも考えます。

結局、こういう特殊レンズでは、結果が考え方を凌ぐということでしょう。
個人の好みの問題も大きく作用します。
かつてのライツが現代のわれわれに残した命題だと考えることにいたしましょう。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Thambar 9cmF2.2 | trackback(0) | comment(8) | 2008/12/24 Wed

忸歪的皮帯

R-D1/Thambar 90mmF2.2
場所は円覚寺から変わらずですが、レンズをタンバールに取り換えました。
前回の深大寺では距離を保つのが難しく大苦戦でしたが、広い円覚寺ではフットワークをつかって自分の距離でヒットアンドウェーでいけそうと判断したからです。

しかし、そんなに甘くないのがタンパールです。
まず大前提として、R-D1には 90mm のフレーム枠がないのですが、前回ようやく身につけた 50mm の内側の空想枠が思い出せなくなってしまいました。
そして、もうひとつが、わたしはタンパールを使う場合、太陽光などの光やハイライトが入れてメリハリを付けたいと思っていますが、冬の低い太陽はなかなか思うような光となってスナップに取り入れられないものです。

作例は、何かを強調するためにトリミングしたかのようなヘンな寄り方に見えますが、残念ながらそういうテーマとは無縁のものです。
ただ、光が当たらない部分はソフトに過ぎませんが、光線を受けた部分はよい感じに滲んで変化をつけてくれるのが面白いところです。
それと、コントラストの高い中で、案外と暗部の描写が優れていると液晶を見ながら感心したのを思い出し、採用したという次第です。
通常、これだけ暗部を再現すると茅葺屋根は白く飛んでしまうものですが、まだまだ余裕を感じます。

タンパールを使っていると、こんな意外な発見がけっこうあるようです。
ポートレートレンズと思われがちなこのレンズが、ライカファンに根強い人気を持つ理由は、こういうところにもあるのではないでしょうか。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Thambar 9cmF2.2 | trackback(0) | comment(8) | 2008/12/23 Tue

只一个人走

R-D1/Canon 35mmF2.8
もう一枚、円覚寺からです。
さすがに12月ということで、観光客は日曜にしては少なかったのですが、それでも北鎌倉駅前の円覚寺には団体も含めて押し掛けている人は多かったです。
それがたまたまこの一瞬だけ人の姿が途切れ、僧侶が悠然と闊歩する不思議な絵になりました。
歩き方として堂に入っていると思いますし、一瞬手前の足が出かかっている姿というのが気に入っています。
冬の午前の低い日差しも、少しだけ厳しさのようなものを表現しているように見えます。

レンズは、キヤノン後期の35mmF2.8です。
かの伊藤宏氏設計で4群6枚のダブルガウス、すぐれたレンズであることがうかがえます。
しかし、このレンズ、あまり使われている話を聞きません。
キヤノンの35mmは名作揃いで、F2がその代表格ですが、使って楽しめるF1,5があり、癖玉好きにはF1.8も存在しています。
高速がこれだけ揃っているとF2.8はスペック的に地味ですし、典型的ダブルガウスというのも面白みにかけると考えがちです。

困るのがその描写で、特徴をつかむのがなかなか難しいのです。
すっきりしたクリアな表現や、ハイライトがやや心もとない微妙なフレアっぽさ、ばんばん起こる二線ボケは、ダブルガウスの特徴をしっかり持ち合わせていることをうかがわせます。
一方で、このレンズの持ち味は、と考えるとなかなか見出すことができません。
周辺が荒れることがしばしばあったのと、適度なシャープさと適度なしっとり加減の中庸さ、ということに指を折った時点でぴたっと止まってしまいます。

すぐれたレンズではある。
だが、もうこのくらいのレンズは世に出ていて、新しいファンの心をつかむまでには至らなかった。
こんな感想を率直に持ちました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Canon 35mmF2.8 | trackback(0) | comment(8) | 2008/12/22 Mon

空気很暖和

R-D1/Canon 35mmF2.8
もうあと十日で今年も終わろうかという年の瀬、久し振りに ksmt さんと散策してきました。
行き先は、鎌倉。
お互いにホームグランドになりつつあります。
天気は好く、いろいろと話すこともあって、開放的な気分で一日を過ごすことができました。

まずは、北鎌倉の円覚寺です。
いつもは、ksmt さんがプランをつくって進んでいきますが、今回は、計画性を排除してやや適当に歩いて行きました。
これはわたしの旅のスタイルに近く、気軽さが特徴です。
ですが、そこは狭い鎌倉。
以前に歩いた道を手繰ることは、どうしても避けられません。
一年の無事の報告と感謝を伝えに行くのですから、それはそれでかまわないことですが。
また、未開の地域を歩いてひなびた寺院を訪ねても、人気がなく、写真も単調になるので結果的にいつもおなじようなところになるのだと ksmt さんは教えてくれました。

人物写真に生き甲斐を感じるわたしですが、今回は、感謝の意を示して手を合わせるシーンからスタートします。
小春日和のやわらかな日差しが、しあわせな気分を十分に表してくれています。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Canon 35mmF2.8 | trackback(0) | comment(4) | 2008/12/21 Sun

Summicron 的 F4

R-D1/Summicron 50mmF2 (2nd)
最後にズミクロンをF4に絞った作例です。
適度にシャープで、目に心地よい描写ではありますが、画面全体に均質な表現は個性が消え、立体感もより感じられなくなりました。
しかし、線の細い表現は魅力を感じますし、諧調はとても出ているように思えますので、モノクロで丹念に仕上げれば美しいプリントが仕上がるかもしれません。

いつも思いますが、光線の条件によって大きく描写を変化するレンズは多くありますので、天気や季節に応じてさまざまな条件の試写を行う必要があります。
それらの前提を抜きに勝手なことを書いていますので、皮相な感想ばかりになってしまったことはお詫びいたします。
ぜひ、ご意見・ご批判等、お寄せくださいますようお願いいたします。


これで代官山散歩シリーズは終了なのですが、良いところをさっぱり紹介せず申し訳ない気持ちになります。
実際に散策すると、伝統的に海外ファッションの発信基地になっているところだけに、たいへん洗練された街並みが眼を惹きつけます。
わたしの場合、それゆえに馴染めず、あまりカメラを向けられなかったの感がありますが…。

渋谷からすぐの立地にして、静かな環境が保たれ歩くのは快適でしたし、疲れればカフェが点在していますのでゆっくりもできます。
給仕がどことなくウィーン風でしたし、近くにはエジプト大使館、デンマーク大使館が並んでいて、それぞれにお国の雰囲気を振りまいています。
ライカとかレンジファインダーを提げて歩くのに、ぴったりなところだと思いました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Summicron 50mmF2 2nd | trackback(0) | comment(4) | 2008/12/20 Sat

逆光的天才

R-D1/Summicron 50mmF2 (2nd)
昨日の中距離のシャープネスには驚きましたが、この写真でさらにレンズ観を覆させられることになりました。
冬の夕方の低い日差し。
まともに正面から見ては目も開けられません。
この状況でどんなゴーストが出るだろうか、どんなフレアがかぶさってくるのだろうか。
冗談で撮った一枚がこれです。

まったくと言っていいほど破綻はありません。
それどころか交差点のシャドーになった部分もしっかり描き切っています。
光源が並んでいますが、崩れません。
発色もそのまま。
日中シンクロしたように、人が犬が浮き上がっています。

もちろんF2開放で、12538 という純正フード使用です。

たぶんわたしの所有するレンズでこういう結果になるものは1本もないでしょう。
ひとり舞い上がっていますが、ライツのレンズではこれは当たり前なのでしょうか。
しかし、たいへん残念ですが、このレンズはすでに手元から旅立ってしまいました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Summicron 50mmF2 2nd | trackback(0) | comment(4) | 2008/12/19 Fri

不知道他是什麼

R-D1/Summicron 50mmF2 (2nd)
旧朝倉家住宅からもう一枚です。

何気ない開放の一枚ですが、この描写力には痺れました。
よく言われる、衣類のテクスチュアがはっきり分かるような描写とは、こういうものでしょうか。
非常にシャープでありながら、コントラストは適度で、現代的な写りとは違う魅力を感じます。

この50mmズミクロンは、所謂2代目の5群6枚、ダブルガウスの変形です。
初代が、本来の1群目2群目に空気レンズを置いたかたちでシャープネスを追及したのに対し、2代目では再現性の追求が行われたように思われます。
洗練度も高まった印象があります。

しかし、立体感ではどこか物足りない物を感じます。
そして、ボケは改善されず、きたなく目立ってしまうことが多いようです。

結局レンズの好き嫌いは、そのいずれをとるかということになるのでしょう。
わたしは残念ながら、ズミクロンの欠点と思われたボケや立体感に重きを置いていますので、全体の評価はその描写の素晴らしさをしてもものたりなく感じます。
大ズミクロンに対して、怖れを知らぬ言い草ですが、結局は好みの問題であって、使って楽しい優れたレンズというのは否定しません。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Summicron 50mmF2 2nd | trackback(0) | comment(0) | 2008/12/18 Thu

理由一様

R-D1/Summicron 50mmF2 (2nd)
昨夜のえらくオープンなオフィス(?)のすぐ先に、大正建築がひっそり建っていました。
渋谷区が管理する重文建築、旧朝倉家住宅です。
入場料100円で、紅葉も盛りとあってかなりの人が参観しています。

こういう人気スポットにくると、とみにデジタル一眼レフを構える人が多いことに気付かされます。
ちょうどこの夜、フィルムだと毎月のランニングコストに3万円かかるが、デジイチなら初期投資だけで済むので、団塊の世代を中心にブームになっているとうかがいました。
なるほど納得できる話です。

例えば、がむしゃらに仕事一筋で生きてきた人が引退して、さあ何かクリエイティブな趣味をと考えて、絵画や短歌に挑戦したいと思っても心得がないとすぐには思いどおりにならないですし、人を使ってきたのが自分より若い人に教わるのはしっくりこないという感覚はよく理解できるような気がします。
それが、写真ならば比較的簡単に始められますし、創造する満足度もしっかり得られます。
さらには、ホームページにブログなどなど発表の場は広がっていて、自慢の作品を世に問うことさえできるのです。
外で撮り歩けば適度な運動になりますし、同好の士も多いので仲間ができたりもします。

ざっとこんな具合…、と思ったら、よく考えるとわたしがこんなブログを続けている理由がほとんど当てはまっていることに気付きました。
老後の楽しみを早めにスタートしていたということだったのですね。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Summicron 50mmF2 2nd | trackback(0) | comment(4) | 2008/12/17 Wed

開背的礼服

R-D1/Summicron 50mmF2 (2nd)
少々時間が経過してしまいましたが、先々週の土曜日、いつもの愉快な仲間達とカメラ散歩に出かけました。
場所は、代官山。
初めて歩きましたが、おそろしく現代的なところと意外なまでに伝統的なところが隣り合わせになっていて、なかなか面白みを感じる町でした。
そこはもちろん仲間達の適切な案内あってのことですが、歩いて楽し、撮って楽し、しゃべってまた楽しは、この月例の集まりにすっかり定着しています。

この散歩はノンライツRF友の会のメンバーが主要構成員になっていますので、いろいろなノンライツレンズが結集します。
そんな中で、前回のタンパールに続いて、今回もズミクロンを持ち込むわたしは、早くも掟破りを続けて次回の持参レンズ次第では破門の憂き目を見るかもしれません。
ノンライツの集まりでライツのレンズを持ち出す捻くれた発想もそうですが、ここのところずっとぼんやりしたレンズばかり使っていたので、シャープで均質な写りのレンズが無性に使いたくなったということもあります。
いずれにしても、ライツ派からもノンライツ派からも正道とはみなされない、勝手気ままな道に足を踏み入れている危うさを感じます。


さて、この日いちばんに代官山を感じたのがこの建物です。
背中が大胆に開いたドレスというのがありますが、けっして見せてはいけないものをオープンにしている訳ではないにも関わらず、その大胆さが見る者をどきどきさせる神秘性を感じます。
ショップかクリニックかの受付だったか忘れましたが、とにかく、ここには相応の女性が座っていなくてはいけないという空間を強制的に作り出してしまっているのではないでしょうか。

白いものが多用されていますので、彼女は黒い服を強要されているようにも感じます。
常に足を組んでいるようにとも。
何もかも現実離れしているようで、わたしの視点も浮ついているようです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Summicron 50mmF2 2nd | trackback(0) | comment(8) | 2008/12/16 Tue

妹妹鍋店

R-D1/Cinematograph 2inchF1.9
小洲から深圳に無事戻ってきました。
あくる日繁華街を歩いていてスナップしたものです。

「野妹火鍋歓迎您」
火鍋屋さんは中国中で人気ですが、野妹の意味がよく分かりません。
直訳すると、野性的な女の子ということになりそうですが、ちらしを配る彼女がターザンみたいな恰好で歓迎してくれるのでしょうか。
それはともかく、急に冷え込んだ日本でも重慶火鍋屋があればけっこう繁盛すると思うのですが。

今回の小洲は評判いまいちのようでしたので、Y型さんと玄人チアリーさんに迎合するかたちで、一枚追加いたします。
このレンズの非点収差が、人間までもぐるぐるの渦に巻き込むのが怖いです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Cinematograph 2"F1.9 | trackback(0) | comment(6) | 2008/12/15 Mon

小洲簡介⑪撮影師

R-D1/Cinematograph 2inchF1.9
これも F2.8 での撮影です。
基本的にはすべて開放で撮っていますが、理由あって絞った場合は必ず言及するようにします。
つい先日、すっかり忘れて、しかもピントがなんだかヘンなものを出してしまったので、反省の上、忘れないよう冒頭に絞ったむね書かせていただきました。
それにしても、ひと絞りで、ピントのあった部分はもちろん、ボケまでもが大きく改善されるのには驚かされます。

さて、小洲散策もそろそろ帰りの時間を意識しだした頃、ちょっとした偶然の出合いがありました。
古建築の中からたまたま出てきた女性が、わたしを一瞥するやすぐ外国人だろうと気付いて、英語で話しかけてきたのです。
建物の中がアトリエになっていて、バートナーが絵を描いているので、よければ休んで行ってくれとのこと。

建物は二部屋続きになっていて、手前は作品を飾るギャラリー兼真空管アンプで音楽を鳴らすリスニングルーム兼お茶でもてなす客庁で、奥が立ち込める油絵具の匂いがアーティスティックなスタジオでした。
パートナーであるオーナーの林さんは、香港生まれ、ロサンゼルス在住、制作はここ小洲というインターナショナルな男性です。
微笑みを絶やさない、優しい目で突然の来訪者を包むようにもてなしてくれました。
拝見した作品は、インパクトのある色遣いとどこか優しさを共存させたような抽象画で、元来、わたしに理解できるものではありませんが、それでも画面いっぱいに林さんのおだやかな人柄が反映しているような落着きを感じられました。
カメラも大好きで、何十台も持っているとのこと。

女性の方は、差し出された名刺に「芸術コンサルタント」「画像コンサルタント」と書かれていて、自身も写真の個展を開くという謂わば写真のプロです。
名前は、シャーリー(わたしの師と一字違いだ)、すぐその場で友達になりました。
時間がひっ迫していたわたしを的確に案内してくれ、次回泊まるのならここにとカフェ経営の友人を紹介し、わたしの写真のモデルも引き受けてくれました。
友人の謝クンと連携して、広州までのバスまで導いてくれたのは助かりました。

時間はなかったものの、わたしたちのオールドレンズ&シネレンズによる活動はしっかり紹介し、次回会うときはじっくり写真談義でもしましょうと約束して別れました。
小洲の地図もこの時にもらい、まだまだ歩いていないエリアが広がっていることも教わりました。

次回の楽しみを残して、小洲からのバスにひとり乗り込みました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Cinematograph 2"F1.9 | trackback(0) | comment(10) | 2008/12/14 Sun

小洲簡介⑩紅T恤

R-D1/Cinematograph 2inchF1.9
まず、いきなりですが、お詫びです。
前日のものは、F2.8(と記憶しています)に絞ったものだと書き忘れました。
周辺がかなりすっきりしていたはずです。

さて、こちらは開放にもどって、いかにもこのレンズらしい写りになったものです。

母娘が洗濯物を取り込んでいます。
重たい布団などは娘が、高い軒に吊るされたシャツは母が取り込みます。
棒を使って次々と洗濯物を下ろしている手つきは見事でした。
いえ、感心している場合ではありません。
ちょうど最後の一枚が目立つ赤シャツで、あわててカメラを構えました。
親孝行の娘の顔もちらっと入って、村の日常生活の一部が記録されました。

背景の流れはこの部分だけ嵐のようです。
おだやかな暮らしとは相容れない、激しさが同居することになってしまいました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Cinematograph 2"F1.9 | trackback(0) | comment(6) | 2008/12/13 Sat

小洲簡介⑨美大生

R-D1/Cinematograph 2inchF1.9
書き忘れていましたが、ここ小洲は芸術家の村でもあります。
美術大学や関連施設が狭い村のはずれにあるようなのです。
実は、散歩をしている間も、中国のいなかでは珍しい妙に洗練された芸術家といった若者と何度かすれ違っていました。
それに付属校もあるらしく、もっと若い制服姿の高校生たちとも。

川辺で見かけたた彼女はその美大生で、スケッチしているところをスナップさせてもらいました。
近くの町から通っているそうで、こうやってスケッチしていることが何より楽しいと目を輝かせていたのが印象的でした。
覗き見させてもらった絵も、力強い描線で古い家が描かれていて、レンズの描写がどうこういうのが馬鹿らしくなるほどの、表現の自由度を認識しました。


さて、説明が遅れましたが、済州のときに予告しましたように、Cine-Velostigmat とともに入手したのが、この Cinematograph です。
両者とも、ドイツの孤高のマウント設計者 Wolfgang R 氏が手がけた改造レンズです。
Cine-Velostigmat がズマールのヘリコイド部分を転用しているのに対し、こちらはズミタール使用。
距離計との連動に不安を感じさせません。
ただ、クロームのヘリコイド部とブラックペイントのレンズヘッド部のマッチングには不満ありです。

10月に佐原に出かけたとき、たいへんな幸運から、Dallmeyer Kinematograph 2inchF1.9 というレンズをお借りすることができました。
このレンズはわたしの念願で、1日使わせていただいたことで、この入手困難なレンズ所有欲から解放されました。
しかし、しばらくするとこのレンズを欲しいという気持ちは前にも増して強まってしまい、そんな折に Dallmeyer Cinematogaph 2inchF1.9 が売りに出されているのを知り、ついに購入してしまったという次第です。

Kinematograph と Cinematograph。
一字違いですが、レンズの外観や描写を見ると同じ構成のレンズと見て間違いなさそうです。
Wolfgang R 氏は、Kinematograph はドイツ語で、Cinematograph は英語であることから、前者をドイツを中心とした輸出用、後者を英国国内向けに名称使い分けしたのではと語っていました。
3inch や 4inch も含めて、Cinematograph 銘のものは見たことがないので、もっと複雑な事情下で、この個体のみに Cinematograph が与えられたのかもしれないなどと想像してもいいかもしれません。
なんにしても、個性にあふれた不思議レンズです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Cinematograph 2"F1.9 | trackback(0) | comment(6) | 2008/12/12 Fri

小洲簡介⑧像佐原

R-D1/Cinematograph 2inchF1.9
村のおばあちゃんが集まって話こんでいる下に舟が…。
佐原に出かけた時もそっくりな光景を見ましたが、内容はだいぶ違っています。
おばあちゃんたちは客を見つけようと目をぎらつかせてはいませんし、舟も大勢を乗せてとばすためではなく漁に使われるのでしょう、船外機などという無粋なものは載せていません。

おばあちゃんたちは皆シャイで、わたしに気付いた次のカットでは、ぷいと横を向いてしまっています。
いや、シャイというよりは、わたしのようなばしばし人物にレンズを向けるならず者カメラマンに慣れているということなのかもしれません。
近くを通りかかったとき笑顔でしたので、お化粧していないから顔は撮らないでね、という意味合いと思われました。
そう解釈したので、去り際にはぺこりと頭を下げて、手を振って立ち去ります。
わたしが楽しみながらスナップしてのんびり歩いている気分が伝わったかどうか。

レンズは、再び Cinematograph 2inchF1.9 に戻しました。
非点収差のチャートともいうべき樹木が、激しく渦巻いています。
一方で、小川はまったくの無表情とも見える対照性が面白いです。
コントラストの高くないこのレンズは、石や木でいっぱいの画面で、その力を存分に発揮してくれます。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Cinematograph 2"F1.9 | trackback(0) | comment(7) | 2008/12/11 Thu

小洲簡介⑦蹲下聊

R-D1/Cine-Unilite 35mmF2
地図がなくふらふらしていましたので、道に迷わないように常に小川の位置を意識します。
狭い村なので迷子になってもなんでもありませんが、ぐるっと回ってまた同じ人に会ったりすると恥ずかしかったりします。

さすがにこの水量では洗濯は無理ですが、川沿いには生活の匂いがいっぱいです。
護岸の石積みがいいですし、壁のシミに味があります。
窓枠のブルーはなかなかのセンスですが、いすがあるのにうんこ座りする女性は不思議です。
のんびり歩いているとそんなことがらがどんどん視野に入ってきて、ますます歩みを遅めてしまいます。
こんなのが最近の散歩のスタイルになってしまいました。

Cine-Unilite 35mmF2 の描写をもう一枚だけ。
開放の無限遠も、なかなかいい雰囲気です。
繊細さとやわらかさが同居していて、前ボケが油彩風になるのがイギリス流という気がします。
さすがにシネレンズで 35mm は、周辺まで完璧とは言えませんが、R-D1 だからかずいぶんと健闘しています。
いつもながらに、もう少し使っていればとのちのち後悔させるレンズと言えます。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wray Cine-Unilite 35mmF2 | trackback(0) | comment(1) | 2008/12/10 Wed

小洲簡介⑥為什麼

R-D1/Cine-Unilite 35mmF2
小洲を代表する古建築として有名な家屋です。
名称がありますが、中国語のフォントが出ないため表記できないことをお詫びします。
牡蛎の貝殻の家という意味の名称になります。
その名のとおり、近くの海で採れた牡蛎のカラをびっしりと貼り付けてあります。
これは古代からの知恵だそうで、雨を避け家が丈夫になるばかりか、夏涼しく冬温かくなり、虫よけにもなるアイディアだそうです。
この建物が建った清代はみなこのような家だったそうですが、現在は3軒しか残っていないそうです。貴重な文化遺産として保護されていますし、小洲最大の見所になっています。

さて、レンズは去年の四川旅行以来久しぶりに使う Wray の Cine-Unilite 35/2 です。
今回、たまたま Wray のレンズを簡単に説明したパンフレットを入手したのですが、そこでは Cine-Unilite は F2 ではなく F1.9 になっています。
解説では、このレンズのスピードと平面性から、テレビ用のカメラにぴったりである、と説明しています。
また、この Cine-Unilite F1.9 シリーズには、25mm, 35mm, 50mm, 75mm, 100mm が用意されているとありました。
ここで使用した、35mmF2 とWrayflex 用の 50mmF2 以外未だ見たことがありません。

Wray は、Dallmeyer や Cooke と比べて同じ英国ながら低く評価されているメーカーのようです。
K氏からは、あろうことか Wray で働いていた老人からも前二社より劣ると言われたと教えてもらっています。
Wray の復権のためにも、Cine-Unilite 50mmF1.9 を入手したいものです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wray Cine-Unilite 35mmF2 | trackback(0) | comment(2) | 2008/12/09 Tue

小洲簡介⑤縫紉機

R-D1/Cinematograph 2inchF1.9
これは露天で営業する縫製屋さんのようです。
足踏み式のミシンは、日本ではもう骨董品になってしまったかもしれませんが、中国ではまだまだ活躍中です。

わたしは、深圳で利用したことがあります。
ほつれた革のかばんを補修してもらったり、袖の短かったシャツを半袖に直してもらったり、ボタンをそっくり付け替えてもらったり。
さすがに技術は年季が入っていて、できばえに不満はありません。
そして何より安いです。
いずれも10元から20元程度。
300円未満で、その場でばんばん直してくれるので、何かあれば、わざわざ日本から持って出掛けたものです。

ただ、露天ミシン屋さんも、気付けば高齢化が気になります。
あまり商売として儲かるはずもないですし、古臭いタイプの仕事ですから後継者が出てくるとは思えません。
何しろ中国ですから衣料は安かろう悪かろうが多過ぎ、わざわざ直して着ようという人も多くはないはずです。
中国らしい路上の風物詩としていつまでも残ってほしいのですが…。


さて、周辺の流れがうるさいところに、木漏れ日が重なって特殊エフェクトをかけたようになってしまいました。
しかし、今思えば、この時期のこの村の雰囲気の中を歩いたことを想起させる写真になったとも言えそうです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Cinematograph 2"F1.9 | trackback(0) | comment(13) | 2008/12/08 Mon

小洲簡介④在店頭

R-D1/Cinematograph 2inchF1.9
小洲には、古い建築があちこちに見られますが、残念ながら他の有名な古鎮とは違って、町並み全体が古色ゆかしいという訳ではありません。
ただ、逆に街を保存しなくてはという気負いがないため、村のそこここに日常の生活を息づいています。

中国にも世界遺産の街がいくつかあって、訪れたことがあります。
そこは中国人のことですから、世界遺産という概念をまったく気にせず生活しているように見えますが、一方で観光収入に直結するということで、やはりらしい生活風景というものはなかなか見られないように思います。
たとえば、中国江南の水郷の村は世界遺産ではありませんが、次期候補ともいうべき存在で、観光客が訪れる昼間はよそゆきの顔が、ひっそりかんとする夕方から朝にかけては普段着の生活と、こういうところを楽しむにはどうしても一泊する必要を感じます。

それが緩い程度に歴史的な村である小洲は、いつ、どこへ行っても昔ながらのひとびとの暮らしがあることを実感できるのです。
客が来なければ、いえ来たとしても、店頭で髪を結びあってしまうそんな光景は、のんびり眺めていたわたしにとってずっと飽きることがありません。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Cinematograph 2"F1.9 | trackback(0) | comment(4) | 2008/12/07 Sun

小洲簡介③翰墨橋

R-D1/Cinematograph 2inchF1.9
中国の橋というと例の太鼓橋のような、円弧のそれを連想します。
実は、このような平板な橋も、しばしば見かけます。
今は何代目かになっているとは思うのですが、ここの橋事態は数百年の歴史があるそうですから、当時の橋からデザインは変わっていないのでしょう。
それにしても、スコーンと中央で割れてしまわないのか、人ごとながら不安を感じさせる橋です。

珠江三角州と呼ばれるこのエリアでは、細かい水流が四通八達しています。
しかし、雨がほとんど降らないこの時期は、水量が激減して川の流れはわずかです。
写真よりだいぶ水量が増えても、下を船が通るくらいの高さに、橋の高さは設定されているはずです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Cinematograph 2"F1.9 | trackback(0) | comment(4) | 2008/12/06 Sat

小洲簡介②薯亮妹

R-D1/Cinematograph 2inchF1.9
礼堂を右に曲がったのは、いったんメイン通りに戻るためでした。
せっかく案内してもらって着いた入り口だったので切り出せなかったのですが、もう昼過ぎで、おなかペコペコでした。

メイン通りといっても一軒の餐庁と数件のちょっとした食堂があるくらいで、村人の胃袋はこれで十二分に賄えるようです。
どこに入ろうかふらふらと歩いていると、懐かしい甘い香りが。
焼きいもです。

中国でも、焼きいもは冬の風物詩のようで、おととし北京に行ったときは、有名な北京ダックの店よりも、公園を歩きながらはふはふ言って食べた焼きいもの味の方がよほど記憶に残っています。

そういえば、幼少の頃は自転車の屋台を引いた焼きいも売りは普通に見ました。
学生のころも、まだ軽自動車改造の焼きいも屋は珍しい存在ではなかったはずです。
それが、いつ頃からか、日本の焼きいもはとんと見かけなくなり、さつまいも自体が高級品になりつつある今では、もう絶滅を危惧する存在になったかのようです。

中国では、まだまだ庶民の味のようですが、好きなモノを前に自然に笑顔がこぼれる少女の横顔は、かつての日本のいも事情をを思い出させる素敵な一枚になりました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Cinematograph 2"F1.9 | trackback(1) | comment(6) | 2008/12/05 Fri

小洲簡介①進行曲

R-D1/Cinematograph 2inchF1.9
中国広東省の省都広州市の郊外に小洲という村があります。
広東最美的郷村と称されるこの村を、今回、紹介することにいたしましょう。

広州の南側の海珠区というところに位置していますので、わたしは深圳から広州南部方面行のバスで向かいました。
いちばんいいのはすぐ近くに大学城というマンモス大学エリアがあり、そこへ直行するバスが深圳からも広州中心からもあるようです。
大学城からは路線バスですぐなので、これが早いし安いよ、とこれは現地の人に教わりました。
なるほど、これなら2時間かからずに着けそうで、次回試してみようと思います。

今回は、黄哺というところまでバスで出て、そこから乗り継ごうとしたのですが分かりにくく、結局タクシーになってしまったのでした。
そのタクシーの運転手が河南省の愉快なおじさんで、最初ぶすっとしていましたが、わたしが日本人と分かると態度が豹変して、友好的に話しかけてくれるようになりました。
努力してよい物を作り出す日本人に対して尊敬の念があるとのことで、わたしはその尊敬の対象外の人間だからと逃げても、ひとりでこんな所まで来れるのはさすが、日本人だと感心されたりしていました。

途中高速料金がタダだったり、順調に小洲村まで近づきましたが、どこに名所があるのか分かりません。
運転手さんはなんとかベストポジションで下車させてあげたいと、車を離れて聞き込みに消えてしまいました。
しばらくすると青年をともなってあらわれ彼が道案内してくれます。
ガイド料目当てかと一瞬警戒しかけますが、純粋な親切心から旅人を入口まで送り届けるや、手をふりふり去って行きました。

今回もいろいろな人の親切から無事、目的地にたどり着きました。
感謝しつつ歩き始めると、鉢巻のひとびとが行進しています。
賃上げ要求でしょうか。
いえ、後方から大声で泣く老女などちらほらあらわれ、これが葬列だと気付かされます。
いきなり重い空気に絡めとられるように、ふらふらと列に続いてしまします。

人民礼堂というコミュニスティックな建物が眼にとまり、ようやく我にかえって撮影開始です。
葬列は礼堂へ入るかと思いきや左へ曲がりました。
それではわたしは右に向かうことにしましょう。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Cinematograph 2"F1.9 | trackback(0) | comment(6) | 2008/12/04 Thu

冬天奏鳴曲⑩forY

R-D1/Cine-Velostigmat 2inchF1.5
昨夜、済州シリーズは最終になると言った舌の根も乾ききらぬうちに、もう1枚だけアップすることを了承ください。

市場へ向かう途中、地下街に降りたのですが、ここで方向を失ってしまい、途方にくれました。
地下街には、下校途中の高校生があふれていましたので、ここは年の差、国籍の壁を気にせず聞くよりほかありません。
韓国は日本以上の受験戦争で幼稚園から英語を勉強すると聞いていましたので、高校生に道をたずねるのは正しい手段に思われました。

しかし、英語で話しかければ、わーっと恥ずかしがるばかりで英語での会話なんて成立しません。
どうやら幼少時の英会話教育なんてごく一部、受験戦争も限られた学生のみ、普通の女子高生はわれわれが当時そうだったように普通に英語なんて喋れません。
しょせん授業で習っても、実践では会話にならない事情は、日本も韓国もそう変わらないということです。
話が噛み合わないで先にイライラしたのは彼女たちの方で、いきなり我々の手を引っ張って、市場まで連れて行ってくれました。

ヨーロッパで道を尋ねると、しばしばそこまで連れて行ってくれるという親切をうけることがありますが、韓国では手を引いてエスコートしてくれたのが新鮮でした。
わたしは何故だか道を尋ねられることが多く、努めて親切に回答しているつもりでしたが、これを機に手を引いて案内するアジア的ホスピタリティを実践したいと思います。

ところで、今回のタイトル"冬天奏鳴曲"は大方のご想像の通り"冬のソナタ"を中国語変換したものです。
そして、済州は韓国語で"チェジュ"と発音することもあって、密かにチェ・ジウのような女性を見かけることがないかと期待していました。
ホテルのコンシェルジュがチェ・ジウかと思っていましたが、どうやら市場前まで連れて行ってくれた親切3人組がわたしたちのチェ・ジウだったようです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wollensak Cine-Velostigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(12) | 2008/12/03 Wed

冬天奏鳴曲⑨泡菜

R-D1/Cine-Velostigmat 2inchF1.5
なにか物足りない思いが残る済州島の旅は、市場で終わることにします。
ソウルでは、スーパーに行くとパック詰めされたキムチは普通に売られています。
忙しくなった現代韓国人は、とても家庭でキムチを漬けている時間もなく、スーパーで買ったりしているのだろうと思っていました。
しかし、今回済州島ではロッテのスーパーに行ってお土産用にキムチを探しましたが、置いてありませんでした。
総菜売場に行けばありますし、そもそも韓国には至るところで市場が健在で、何も工場で大量生産されたようなキムチを買うまでもなく、より家庭の味に近いキムチを簡単に入手できるのです。

推察するに、ソウルのスーパーにパックのキムチがあるのは、旅行鞄をキムチ臭くしたくない観光客向けで、特に日本人はバカのひとつ覚えのごとく大量に買って行ってくれるので、商売として十分成り立っているということなのでしょう。

それにしても市場は庶民の台所です。
野菜、果物、魚、惣菜、名物の海苔から、その場で食べる屋台まで、なんでも揃っています。
こんな中で、食材をセレクトしながら買い進んで、持ち帰って鍋にでもしていただければ、最高の締めくくりだっただろうなと思います。
残念ながらそれはかないませんでしたが、この道半世紀という風情のおばあさんの店で食べた定番トッポギの味は帰国後もしばらく残りました。

そういう事情ももあったし、いかにもレンズの特徴が出ているということで、市場写真を持ってきました。
このレンズ本来のイメージサークルの範囲に、だいたいのものが収まっていますし、はずれたところは透明のプラスティックやビニールで滲みを出して演出に協力的です。
さまざまな色の混在は現代のレンズではかなり印象としてうるさく感じられるはずですが、このレンズでの室内撮影ではそれこそ室内アンサンブルのようにまとまって、調和感を表出しているように思えてきます。

このレンズ、Bolex16mm 用からのマウント改造品であることはお伝えしましたが、いつもの宮崎さんの手によるものでも、ましてや今やメジャー入りを果たしたF川精密工房製でもなく、ドイツからの刺客によるものなのです。
彼、Wolfgang R 氏は、同名の偉大なる作曲家モーツァルトがひとつの主題から珠玉の室内楽作品を書き上げるように、Cine-Velostigmat のレンズヘッドを見事にライカ連動に仕立て上げています。
それも、ブラックペイントの真鍮レンズに見合うニッケルズマールのヘリコイドを惜しげもなく使うという大胆さが素晴らしく、これはモーツァルトの異色の楽器組み合わせの名曲、ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏を連想させます。

実は、今回縁あって、このレンズともう一本名玉をお譲りいただいているのですが、そちらもやはりモーツァルトに例えるならニ短調の弦楽四重奏曲に似た、人生の秋を感じさせる美しい描写のレンズになっています(これは明日以降登場の予定です)。

というように自慢していたのですが、驚いたことに、F川精密工房主宰のC氏やそのお弟子さんのH氏はすでに Wolfgang R 氏と親交を持たれていることが、その後分かりました。
この世界の狭さと、自分の視野の狭さを同時に思い切り知らしめさせられたのでした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wollensak Cine-Velostigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(6) | 2008/12/02 Tue

冬天奏鳴曲⑧的中

R-D1/Cine-Velostigmat 2inchF1.5
夕方、外は寒くなるので地下街で暖をとることにしました。
ちょうどスターバックスがあったので、コーヒーでしばしの休憩です。
済州のスターバックスは、なぜだかメニューが少し違っていて店員もひとりしかいないためかなり待たされましたが、おかげで済州美人を拝見できました…。

あれっ、これでは kinoplasmat さんが指摘されたそのまま。
韓国まで行って女の子をスナップしているばかりではないですか。
言い訳すれば、済州島はむかしから、石、風、そして女が多い三多の島と言われているのだそうです。
実際、女性により多く出会いましたので、どうしても人物スナップでは女性が多めになってしまったという現実があります。

そういえば民俗村を案内してくれた女性も、村は女性ばかりだし女はみんな働き者ばかりだから、男の人はいいわよ、ここに住まない。
そう聞かれましたが、わたしたちは、ぜひ住みたいです、と回答しましたっけ。

中心ばかりがシャープで周辺のあまいレンズですから、顔を真中にもってこなければいけなかったですね。
ハンドバックがシャープで、顔は少し流れてしまいました。
また、強い光源が激しいゴーストを発生させるようです。
普通の白はそれほどでもありませんが、強めのハイライトが上品に滲むのは好感が持てます。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wollensak Cine-Velostigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(8) | 2008/12/01 Mon
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