秋天請夏天暇

R-D1/Canon50mmF1.2
土曜日より、夏休みで少しふらふらさせて頂くことになりました。
ミルクやヨーグルトには注意したいと思います。
この間抜けな日の丸鍋が、告知になんだかぴったりで気に入ってしまいました。

という訳で、この日記も1週間ほど休みを頂戴します。

最近、かなり無理してR-D1向けレンズを5本ほど調達いたしました。
といっても、それほど凄いレンズがあるわけではないですが。
再開後、ぼちぼち紹介させていただきますので、引き続きまして、ご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Canon 50mmF1.2 | trackback(0) | comment(7) | 2008/09/26 Fri

騎自行車拍照

R-D1/Canon50mmF1.2
大岡越前ゆかりの寺として有名な浄見寺のとなりに、19世紀半ばの古民家を移築した民族資料館があります。
自宅からぴったり8キロありますが、車でさーっと行ってしまうのは味気ないですし、歩くと1時間半もかかってしまいます。
往復3時間は辛いです。
こういうところこそ自転車が活躍します。

のんびりした空気のところにのんびり行くのがいいですし、ちょっと遠くに茅葺屋根が見えてきてゆっくりと近づいていくアプローチ法がまたいい。
風を感じながらまわりの風景をきょろきょろ見やり、完全にガキンチョに戻った気分で活動範囲を広げていっています。

ところで、明るいレンズでの愉しみのひとつが、前にいろいろなものを配した無限遠です。
望遠レンズの圧縮効果とはまったく違った奥行があって、それぞれを立体感で再現していくので、独特の雰囲気になります。
ジオラマを超広角で撮ったような雰囲気ですね。

50mm だとそうとうに引かないと建物を撮るのは厳しくなります。
しかし、これが自転車だとアプローチしながらその位置に自然に停まることができます。
自転車で中長距離を走ることをツーリングといいますが、比較的短い距離で風景を楽しむ要素を増やした場合はポタリングというのだそうです。
さきほどジオラマ的風景のように言いましたが、これはポタリング的風景と名付けたいですね。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Canon 50mmF1.2 | trackback(0) | comment(2) | 2008/09/25 Thu

没有関心花児

R-D1/Canon50mmF1.2
お彼岸にはヒガンバナを見に、日向薬師まで。
少し前から、気合を入れていたのですが、午後に用事ができてしまい、結局自転車をこぎこぎ近場をぐるっと1周するにとどまりました。

目久尻川のいつもの場所には、ヒガンバナはありましたが、まだまだ咲き始めというところです。
これなら日向薬師も、見ごろは来週以降となりそうです。

NDフィルターを使用していますが、少しオーバーになってしまいました。
画質に影響が考えられるNDフィルターはできうる限り避けなくてはいけないのですが、解決案は低感度のフィルムを使うか速いシャッターが切れるM8でも買うしかありません。
そうであれば、NDフィルターで妥協せざるを得ません。
志が低いぞと怒られそうですが。

このレンズは二線ボケの傾向はありますが、あまりうるさくなるようなことがありません。
前後ともきれいなボケなので、3~5メートルで撮るケースが多くなります。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Canon 50mmF1.2 | trackback(0) | comment(4) | 2008/09/24 Wed

像室内楽的展覧会

R-D1/Wray Cine-Unilite 35mm F2
生まれて2回目の写真展の見学に行ってきました。
写真展というと、実に敷居が高いですし、そもそもがわたしには写真の良さとか撮影者の意図のようなものは分からないからと敬遠していたのです。

しかし、肩肘張らずとものんびり見れて、温かく迎え入れてくれるような写真展というのもあるのですね。
むかし、ブダペストの宮殿の狭い一室で聴いた、愛好家の演奏によるモーツァルトの弦楽四重奏曲の演奏会の楽しい高揚感を思い出しました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wray Cine-Unilite 35mmF2 | trackback(0) | comment(2) | 2008/09/23 Tue

佳能的弁法

R-D1/Canon50mmF1.2
3.5、2.8、2.2、2、1.9、1.8、1.5、1.4、1.2、0.95…。
何の数字の並びか分かるでしょうか。
ノン・ライツ・ファンにはやさしい問題だったかもしれません。
言わずと知れたレンジファインダー・キヤノンの50mm標準レンズのラインアップです。
F値順に並べましたが、実際には F1.5 などはかなり早く登場していたりして、必ずしもこの順番で発売されたわけではありません。
しかし、明るさを追求していって徐々に大口径化していくさまは、陸上競技や水泳などのタイムが少しずつ縮まっていくさまを思い起こさせます。

3.5、2.8、2、1.5、1.4、1.2、1。
これはライカ。
F2 がズマール、ズミタール、ズミクロン(数世代あり)と重なるので、F値の種類は劣ります。
普通であれば、これだけのバリエーションは十分過ぎるはずです。

3.5、2.8、2、1.5。
コンタックスです。
これはシンプルです。
本来は、このラインアップで不満はありません。

やはり、キヤノンの並びは突出しています。
なぜにここまでする必要があるのか。
現在の開発競争や新製品だと買っても1年経つと古びて感じてしまうということを予言しているかのようです。
当時は、どのように評価されていたのでしょう。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Canon 50mmF1.2 | trackback(0) | comment(6) | 2008/09/22 Mon

一切都縦~⑥帽子

R-D1/Sun Telephoto 135mmF3.5
中華街まで歩いて昼食をとることになりました。
実は、わたしは中華街が苦手で、あの人通りの多さには目が廻りますし、中華街といいつつも中国とは異質の雰囲気でましてや日本とも異なる不思議な世界は、アミューズメント・パークに迷い込んだような居心地の悪さを感じます。
そして何より、中華街でこれは旨いと思った体験がありません。
美味しい店はたくさんあるのでしょうし、高いメニューをオーダーすればよいのかもしれません。
しかし、不味いと思うことはほとんどないものの、今まで食べたものはことごとく並クラスというか、わざわざ中華街まで食べにくるほどのものではないものばかりでした。

客でごった返している店が安くて美味しいというセオリーがありますが、現地人や中国人でいっぱいというのならまだしも、観光客や年に数回くる程度の人では雑誌やテレビで紹介されていたという理由で混んでいるだけでしょうから、まったくあてになりません。
今回も、行き当たりばったりに台湾料理の店に入り、台湾でも中国でも食べたことがない「?」な料理ばかりのランチを食べては、無念のため息をつきました。
どなたか、好いお店をご存じてしたら、ぜひご教示いただきたいものです。

さて、中途半端にしか使えなかった 28mm ですが、雑踏の中でようやくそれっぽい1枚で締めくくることができました。
わたしは、トポゴン・タイプのような超広角の対称型レンズの発色がどうも好きになれないのですが、アンギュロールはだいぶ健闘していると思います。
同タイプのレンズと比べて、シャープネスが適度で、その分だいぶ柔らかく、ボケも自然に感じます。
発色についてはあるアドバイスを受けていたのですが、残念、まったく生かすことができませんでした。

結局のところ、中華街はどこが旨いのか、女の子に大うけのこのおじさんは何者か、なぜに今回はすべて写真が縦位置になってしまったのか…。
この3つの疑問が解決されないまま、横浜散歩は終了することになります。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Angulor 28mmF3.3 | trackback(0) | comment(4) | 2008/09/21 Sun

一切都縦~⑤日巴

R-D1/Sun Telephoto 135mmF3.5
コンタックス=ライカ・アダプターという、アダプターリングがあります。
かつて、イギリスではクック&パーキンソンというメーカーが、日本ではオリオン精機というメーカーが一部のマニア向けに細々と製造していたようで、当時はいざ知らず、現在このアダプターが市場に出てきても10万円以上してしまうと思います。
このアダプターで使用可能なコンタックスレンズは、通常数万円以下ですので、その倍以上の額が必要なアクセサリーということになります。

そんな理不尽は許せんと考えたか、これは商売になると考えたかは分かりませんが、今ではそれらアダプターのコピーが出現していて、中国とかヴェネズエラとかで製造されたものは、2万円程度で手にいれることができます。
もちろん精度は問題ありません。
これなら、なんとかレンズより安いといえそうで、製造者、販売者、使用者それにレンズ自体にとっても、すべてを幸せにする魔法のリングと言っていいでしょう。

わたしも当然即購入しています。
5万円代でも日本製が売られていましたが、少し高いいや欲しいなどと逡巡していたところでしたので、朗報になりました。
あとはレンズを揃えていくだけです。
安いイエナ製のゾナーから無難に買い始めればいいのですが、ここは欲張ってコンタックスⅠ型用のブラック&ニッケルのレンズを買ってしまいました。
見た目のかっこ良さはもちろんですが、レンズが設計された当時のよりオリジナルに近い描写を求めたことも大きな理由です。

さて、コンタックスにある程度の知識をお持ちの方でしたら、もう気付かれたことと思います。
今回入手した、1931年製ニッケル・ゾナー 5cmF2 は、ライカの距離計には正確に連動しません。
ライカ系の基準になっている焦点距離、51.6mm より若干長いというのがその理由だそうです。
不勉強なわたしは、今日、コンタックス研究第一人者H氏とレンズ知識において右に出るものなしのC氏に指摘されて、初めて知ったという無知ぶりでした。

堂々デビューのはずのニッケル・ゾナーの出番がなく、ベルティオ・アンギュロールを苦心惨憺使用したのは、以上のような経緯からです。

肌の発色が温かで美しく、レンガがすごく渋く濃く出ているのに、それらは生かされることなく、両者が連携することもありません。
それに、空を美しく輝かせる紫外線長には、時間が早すぎてもいるようです。
自信を失わせるには十分すぎる1枚になりました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Angulor 28mmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2008/09/20 Sat

一切都縦~④中秋

R-D1/Sun Telephoto 135mmF3.5
ロープワークという言葉がありますが、一般にはロープを結ぶ技術のことだと思います。
言うまでもなく船の世界、とりわけ帆船のクルーにとっては基礎中の基礎ということになるでしょう。
日本丸にもノットのいろいろが標本のようになって展示されていました。

ロープで絵や図などを描くのもロープワークの一種なのでしょうか。
甲板をキャンバスにした一筆書きですね。
面白い作業を拝見しました。
同時に、今日が中秋の名月だということも思い出させていただきました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Angulor 28mmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2008/09/19 Fri

一切都縦~③跳蚤

R-D1/SOM Berthiot Angulor 28mm F3.3
軟弱なことに 135mm レンズが辛くなって広角に交換します。
実は前週、GIOさん(本来ジオさん、ないしはGEOさんと表記すべくですが、GIOという名前は欧米で見かけるので、愛称としてご本人の許可なくしてこの表記を使用します)から夕方の空などすごい発色をするレンズとしての評価を聞いていたベルティオを持参していました。
しかし、135mm から 28mm への極端な落差のせいか、もしくは、しばらく使用していないこの画角が馴染まないのか、どうも違和感ばかり強くてしっくりきません。
広い画角ゆえ、いらないものまで取り込んでしまうのが気にかかります。
ちいさな液晶のためか、狙ったものがばかに小さくなってしまうような錯覚がつきまといます。
いずれも慣れればフィットするのではと高をくくっていましたが、なかなか自分の目とはなってくれません。

その違和感がふたつとも露呈しているのが、この作例でしょう。
よく女性的と例えられる帆船と、それと同様に横を向いて座る女性の対照のようなイメージだったのですが、そんな意図は伝わらないものになっています。
ライカではもっともポピュラーな焦点距離のはずですが、とても難しく感じました。
ksmt さんも、どうやって撮っていいか分からない画角、というようなことをおっしゃっていたのが思い出されます。

どうでもよいことですが、このひざを抱えた女性の座り方はたいへん美しいと思います。
アンニュイ感漂うフリーマーケットの雰囲気も良かったので、再訪してもう少しよい感じに写したいですね。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Angulor 28mmF3.3 | trackback(0) | comment(8) | 2008/09/18 Thu

一切都縦~②敬礼

R-D1/Sun Telephoto 135mmF3.5
昨年末くらいでしたか、サン工機の 9cmF4 というレンズを入手しました。
そのとき、一般的なサン工機 9cmF4 とはいくつかの違いがあることを発見し、シリアル番号が XXX001 だったことからプロトタイプに違いないと興奮しました。

それから約半年、同じカメラ屋のカタログに今度は Telephoto 13.5cmF3.5 というレンズが出ていました。
前回同様格安です。
さっそくオーダーして届いたレンズを見ましたが、今回はさすがにシリアル番号も平凡で、どうも普通に製造されていたものだろうと思われました。
そういえば、"LEICA COPIES"にも出ていたはずだと眺めてみると、あるにはありますが、記載は F3.5 ではなく F3.8 となっています。
調べてみると、もともと F3.8 で製造されていたが、一部 F3.5 も存在するらしいとする資料もありました。
いずれにしても、希少性のあるレンズではあるようです。
というより、サン工機のレンズを2本も持っていることがすでに珍しいのではないかと自慢したくなります。
と言いつつ、もう1本持っているのですが…。
しかし世にはさらにすごい人がいるもので、幻の Sun Sophia 5cmF2 を所有されている方がいらっしゃるようです(このレンズの詳細は年内発売予定のライカマウントレンズ関連の書籍に掲載されるらしいとの極秘情報入手!)。

せっかくの珍レンズですが、なかなかうまく使えません。
13.5cm はフルサイズ換算で 200mm くらいですが、まずR-D1ではフレームがありません。
90mm でたいぶ慣れたつもりになっていましたが、やはり勝手は違いました。

日本丸のボランティア・クルーに2名の美女が並んでいるのを発見しましたが、ピンポケと中途半端な距離で、撮影時の感動が甦りません。
あと望遠にしばしば見られる鏡筒内の内面反射でしょうか、コントラストの低下が気になります。
この後乗船して、船内を見学して歩くのですが、こうなるともう 13.5cm の出番はありません。
機会をつくって、積極的にこの焦点距離を使えるようにしなくてはいけません。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Sun Opt.Telephoto 13.5cmF3.5 | trackback(0) | comment(2) | 2008/09/17 Wed

一切都縦~①陽傘

R-D1/Sun Telephoto 135mmF3.5
自分で声をかけておきながら、ほとんど ksmt さんに案内されるかっこうで、久々に横浜を歩いてきました。
好天とはいえなかったのですが、スタートの桜木町駅からすごい人出でちょっと驚きました。
秋の始まり、という感じなのでしょうね。

晴れてはいないし、ましてや雨なんか降っていないのに、傘を差しているご夫人を後から失礼しました。
高価そうに見える傘でしたが、思い切り高くかかげて、なかなかポーズがきまっています。
何気なく撮ってしまいましたが、背景を含めて昭和初期の風情でしたので、たまにはR-D1のモノクロモードなんかを使ってみてもよかったかなと考えたりしています。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Sun Opt.Telephoto 13.5cmF3.5 | trackback(0) | comment(2) | 2008/09/16 Tue

眼鏡接触

R-D1/Summicron-C 40mm F2
この日曜日、地元の神社で例大祭がありました。
当日は都合が悪かったのですが、前日に神社前を通りかかると、準備が進められている様子です。

自転車だったのでなるべく出っ張らないレンズがいいですし、帰りは暗くなるのがわかっていたので明るいレンズが欲しい。
という訳で、今回は沈胴のズマールではなく、パンケーキのズミクロンC 40mmF2 を付けていました。
しかし、この両者、画角やら硝材やら製造年代はまったく違いますが、構成は同じ4群6枚のダブルガウスです。
コントラストとトーン、色抜けとボケが見事にバランスしていて、ズマールを端緒とするならこのズミクロンCはダブルガウスの完成形のような気がします。
4群6枚のダブルガウスではライカには強豪もいます。
ノクティルックス 50mmF1.2 とズミクロン 50mmF2(3代目) です。
ただし、前者には非球面が使用され、後者では貼り合わせレンズがメニスカスでなく直線で貼り合わせになっていて、ズマールやズマロンなどに比べるとだいぶ異質な印象です。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Summicron-C 40mmF2 | trackback(0) | comment(3) | 2008/09/15 Mon

於御徒町~④合

R-D1/Hugo Meyer Primoplan 5cmF1.9
御徒町から上野に向って歩いていると、何度となくこの幟を目にしました。
国立西洋美術館を世界遺産に?
何のことかさっぱり分からず、帰ってから調べてようやく合点がいきました。

近代建築の巨匠であるル・コルビュジエの建築と都市計画は、フランス政府を中心に、その代表作を複数点を構成資産としてまとめて世界遺産へ登録申請しています。
活躍したフランスはもとより、生まれ故郷のスイス、さらにはドイツ、アルゼンチンに構成資産である建築物と都市計画がありますが、日本の国立西洋美術館も彼が基本設計を行っていてそのひとつに選ばれています(インドにもあって当初候補であったが漏れてしまった)。
今年の2月に世界遺産申請は行われ、来年の夏ごろにはその可否が決定する予定のようです。
という訳で、メガネの横顔の招待は、ル・コルビュジエのようです。

さて、この夜、GIOさんの話を聞き、レンズをお借りして歩いてきましたが、信号を渡って上野駅に着いたところでお別れとなってしまいました。
次回お会いできるのはいつのことか。
今度は、ぜひお住まいの関西に出向いて、楽しかった夜の第2弾の作戦を練らねばならないと、帰りの電車の中でずっと考えることになりました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Meyer Primoplan 5cmF1.9 | trackback(0) | comment(2) | 2008/09/14 Sun

於御徒町~③転

R-D1/Hugo Meyer Primoplan 5cmF1.9
ノン・ライツ・スクリューマウント・レンズの愛好家で、キノコとか毒キノコと通称されるレンズがあります。
マイヤー社のマクロ・プラズマート 3.5cmF2.7 とか 5cmF2.7 というレンズたちで、ずばりその形状が傘を広げたキノコ風ということから来ていると思われます。
もうひとつ、フーゴ・マイヤー社を代表する幻のレンズがキノ・プラズマートですので、そのキノの後に登場したキノの子の意味で、キノコと呼ばれているのかも知れません。

キノもキノコも、純正ライカ・マウントになると、たいへんな希少価値です。
運良く超格安モノが見つかれば、ライカM8と同程度の値段で買えるかもしれません。
それほどに高価です。
ですから、わたしはM8を未だ買えずにいますが、それだけの予算があったとしたらM8よりもキノコが欲しい、そう思わせるレンズです。

キノコにもう1種あることは、案外忘れがちです。
それが Primoplan 5cmF1.9 です。
これもたいへんに希少なレンズで、普通には目にする機会はありませんし、わたしは生涯実物を見ることはないだろうと思っていましたが、まさにその Primoplan 5cmF1.9 をGIOさんが、試してみてください、そう言ってお持ちくださったのです。
昨日一昨日の Septac から交換して数枚シャッターを切らしていただきます。

これだけでは、とてもレンズを語るという訳にはいきませんが、階調の豊かさは十分に感じられ独特の情感を持ったレンズであると感じられました。
このレンズ、フィルターは付きませんし、ヘリコイドが1周以上して1メートルから無限までカバーする慣れないと使いづらいレンズです。
使い手を選ぶ、GIOさんが持ってふさわしいレンズと感じ、キノコを所有することはまだまだ夢の世界なのだと実感できた、それだからこそ使わせていただいたことに感謝できた一夜になりました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Meyer Primoplan 5cmF1.9 | trackback(0) | comment(2) | 2008/09/13 Sat

於御徒町~②承

R-D1/Dallmeyer Septac 50mmF1.5
東京へは出張で、忙しい時間をやり繰りしてお会いしてくれたGIOさん(ご本人から名前の使用の許可を得ましたが、あえてこの愛称を使わせていただきます)ですが、今回、わざわざ多くの作品のプリントとレンズをお持ちいただいていたのでした。

そのうちの1本が、Dallmeyer Septac 2inF1.5 です。
どうぞ、試してみてください。
たいへん嬉しいことに、上野駅までの道のりでの試写を薦めていただきました。

わたしも、Dallmeyer Anastigmat 2inF1.5 を所有しています。
レンズ名は違いますが、少なくとも構成は Septac と同じものです。
ただし、前後玉がキズだらけでしたので、研磨とコーティングで補修いただいたものです。
止むを得ぬ再生ですし、レンズが美しくなって戻ってきたときは感動すらしましたが、オリジナルとは性格まで違ってしまっているのではとの心配があります。

Septac をお借りして、この35mm用としては最高峰のレンズを使用できる喜びと、この Anastigmat を逆評価できるかもしれないという二重の機会を与えていただきました。
光量が少ないため、このレンズ独特の繊細さは出ていませんが、コントラストを抑えて質感描写を最優先した期待どおりのレンズに感じます。
ピントがあった部分がF1.5とは思えないほどシャープで、独特の空気感の中にピタッと浮いてますし、悪条件下でもボケに破綻がなく、作画に奥行と安定を与えてくれている気がします。
そして、わずかですが、ハイライトに滲みがあります。
本来はレンズの欠点なのでしょうが、このふわっとした滲みがまた美しいく主張しています。

ただ、これだけの条件では、わたしのレンズの研磨とコーティングの影響度は分かりませんでした。
撮影結果に悪影響を残すキズから再生する研磨ということでは、ご理解いただけるでしょうが、コーティングまでしたことはやはり賛否分かれることになりそうです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Septac 2inF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2008/09/12 Fri

於御徒町~①起

R-D1/Dallmeyer Septac 50mmF1.5
わたしは、ほんの10年前までコンパクトカメラしか使ったことのない、カメラとはほとんど馴染みのない生活を送っていました。
それが、旅先でもう少し好い写真が撮れないかということで、ライカCLの存在を知り、実物を見てちっともコンパクトでもライトでもないとがっかりして、それではとⅢfを購入しました。
そしてライカのレンズは高いからと、なんだかいろいろとレンズを買っているうちに、そのライカレンズよりも高い訳の分からないレンズまで手を出すようになってしまいます。
それまで、書籍やインターネットで情報を得るばかりで、身のまわりに同好の士などいませんし、ショップなどは小心者には敷居が高くて、ひたすら孤独にきままなカメラ生活を送ってきています。

それが、たまったレンズのリスト化を目的にブログを開始したところ、状況が一変します。
ksmt さんを皮切りに、チャーリーさんと新宿西口写真修錬会の皆さん、kinoplasmat さんと多くのレンズ愛好家(研究家?)知遇を得ることができました。
それぞれにポリシーは違いますが、レンズへの思い入れという点では皆さん相通ずるものがあって、共鳴する部分があるのだと確信します。
孤独な戦いを続けてきたわたしにとっては、これ以上無い喜びです。

そして、今回あらたにお会いすることができた方がいます。
それが、GIOさんです(ご本人の許可を得ていないので名前を伏せさせていただきます)。
出張で東京に来るということで、時間を工面していただき、話をうかがうことができました。
予想通りの素晴らしい体験です。
わざわざお持ちくださった、GIOさん秘蔵レンズの作例で、感謝の気持ちに代えさせていただこうと思います。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Septac 2inF1.5 | trackback(0) | comment(10) | 2008/09/11 Thu

家搬家

R-D1/Kinoptik 40mm F2
少年時代の思い出あふれる新林公園ですが、当時は公園として整備されていませんでした。
ここの神秘の池に向う道には深い防空壕が並んでいて、未だに軍人が住んでいるとか、いやあれは幽霊だとかいろいろな噂があったりして、子供が近寄りがたい雰囲気がありました。
市ではこの防空壕を塞ぎ、完全に整備することで、明るい公園として甦らせたのです。

公園整備の最大の目玉は、この旧小池邸の移設です。
緑いっぱいの中での茅葺屋根寄せ棟作りの古民家は存在感いっぱいで、公園、古民家双方にとって喜ばしい出会いです。
いちど訪れて縁側に腰掛けるなどゆっくりしていただきたいものです。

おもしろいのは、旧小池邸が市内渡内から引っ越してきた様子が写真集になって閲覧できるようになっています。
大きさからして、このまま移動させたのではないだろうとは思いましたが、なんとこれが、柱1本にいたるまで完全に解体して、ばらばらの状態で移動してここで忠実に再組み立てされています。
その様子を比較写真で追いかけることができるのが、実に興味深いです。
ドレスデンとかワルシャワとか、大戦の空襲でばらばらに破壊された建造物が、市民の手によって再建されて町が戦前と同じに戻ったという話はよく知られていますが、そんなことを思い出させる古民家引越しの記録です。

レンズはこの日1本だけ持っていった、Kinoptik 40mmF2 です。
例によって 35mm シネレンズの改造モノですが、実はこのレンズがわたしにとっての最初の改造レンズです。
つまり、MSオプティカル宮崎さんとの出会いを取り持ったレンズということです。
レンズを送った直後に宮崎さんから届いた手紙が手許にあって、少々興奮気味の筆致で、このレンズをズミクロンと比較していかにすごいかを書き連ねていらっしゃるのを読み返しました。
あるいは、このレンズがダメレンズで、改造する価値はありませんと手紙が着ていれば、今こんなに古いレンズなんかにうつつを抜かしていることはなかったかもしれません。
ありがたいような、迷惑のような、わたしにとってこのキノプティックは小悪魔のような存在です。
フードは必ず付けることと書かれていましたが、こんな派手なゴーストが非常に小悪魔的に思えます。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Kinoptik 40mmF2 | trackback(0) | comment(10) | 2008/09/10 Wed

小龍蝦与胡蝶

R-D1/Kinoptik 40mm F2
途中かなりはしょりますが、自転車は快調にとばし、新林公園までやってきました。

ここは、かつて公園になる前、神秘の池があって、子供の頃よく来た懐かしの地です。
池にはザリガニが信じられないくらい生息していたようで、数時間釣り糸を垂れていると、それこそ100尾くらいは釣れてしまいました。
大き目のサキイカをタコ糸に結わえて沈めると、ザリガニが一度に3尾4尾と掴んでくるという超入れ食い状態です。
それで自慢げに100尾家に持って帰って、こんなにたくさんどうするのと怒られ、また池に放しに来たことなど思い出します。

何十年振りかという感じで着いたわけですが、果たしてそこにはまだ池があって、子供たちがザリガニ釣りもしていました。
しかし、釣果は得られていないようです。
ここで、子供たちに向ってむかしはここで100尾くらい簡単に釣れたんだよ、なんてやったら戦前の話か大ぼら吹きと思われてしまうでしょう。

そんな中大きな虫取り網を持った方から聞いたのですが、ここ新林公園には、中国産の日本ではたいへん珍しい蝶がいるといいます。
公園の山に、恐らくは誰かが放したところ、ここの気候とか植生が蝶の故郷と似ていたために繁殖して、今では非常によく見られるようになったというのです。
名前を聞いたのですが、忘れてしまいました。
検索すると、恐らくはアカボシゴマダラという品種のようです。
謎の蝶として珍しいのは勿論ですが、赤い斑点の美しさに見せられて、遠く県外からも採取に来る方がいらっしゃるそうです。

かつて、ザリガニでいっぱいの神秘の池まわりは、今では、謎の蝶の生息で知る人ぞ知る公園となっているようです。
(本日初めてお会いしたわたしの尊敬するG氏が蝶に造詣が深いことをたまたま知り、急遽この公園の蝶の話を思い出して書かせていただいたものです。あらためて偶然にもネタを提供いただいたG氏にお礼申し上げる次第です)
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Kinoptik 40mmF2 | trackback(0) | comment(4) | 2008/09/09 Tue

好好好!

R-D1/Kinoptik 40mm F2
「何にも言えねえ」「あなたとは違うんです」。
早くも今年の流行語大賞の候補の有力株が登場してきていますが、わたしにとっての大賞は、「よし、ようし、よーしっ!」ですね。
北京オリンピックの決勝、最終回ツーアウトのシーン。
打者がサードゴロを打ったと同時に「よし」。
サードが打球を処理したそのとき「ようし」。
サードからの送球がファーストミットにすっぽり吸い込まれた瞬間、1オクターブ上がって「よーしっ!」。

前監督の宇津木さんが解説をしたテレビ中継だが、ニュースでさんざん流されたのを聞いて、この3つの「よし」が耳に焼き付いてしまいました。
オリンピック中継の解説はそのスポーツの協会関係者やらOBやらが受け持つので、解説そのものはともかく、しゃべりは素人のそれになってしまうのは、以前から言われ続けていたことです。
あまりにも身内なので客観性がなかったり、感情をむき出すというのが、場合によっては視聴者に反感をもたれます。
わたしは今回のオリンピックはまったく中継を見なかったので知りませんが、どうも宇津木さんも思いいれたっぷりの解説が、一部の不興を買っていたようです。

さて、ここは引地川親水公園の傍らにあるソフトボール場です。
さすがに1部リーグとかではないですが、かなりレベルの高いゲームの真っ只中です。
ソフトボールは、プレイヤーがたいへん声を出すスポーツのようです。
恐らく声を出すことで集中力を高めたり、選手間の一体感を作り出す効果があるようです。
けっして無駄に叫んでいる訳ではありません。

ちょっと聞いているとその掛け声に一定のリズムが有るように感じました。
そして、ふと思い出したのが、前述した宇津木さんの3つの「よし」です。
これは、感情がむき出しになったというのではなく、ソフトボールの持つ独特のリズムと歓喜が一体化して自然に出てきたものではないかと気付きました。
ちょっと観戦しただけでいい加減な感想ですが、このリズムの中でアウトを築いていき、崩れると流れが変わり失点していく。
ソフトボールは非常にリズムを大切にするスポーツなのではないでしょうか。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Kinoptik 40mmF2 | trackback(0) | comment(4) | 2008/09/08 Mon

長的脚、短的縄

R-D1/Kinoptik 40mm F2
どうせ1回で終わるだろう、との期待を裏切るかたちで、今週も自転車武者修行の旅に出てきたのでした。
といっても、自宅から江ノ島海岸に出て、辻堂で用事を済まし、また自宅へ戻るという市内循環コースです。
武者修行と言いつつ、この程度のレベルということをお許しいただきたいです。

今回も南下コースなので、基本的に行きは順調になります。
あっという間に、引地川親水公園に着きました。
この日もかなり暑かったので、早めの給水休憩をとります。
まだ、午前中ということもあって、園内はどちらかというと高齢の方が多かったのですが、姿勢の美しい少女が小型犬と散歩なんていうと、自然と目を惹かれてしまいます。

柔らかなキノプティークにぴったりの情景です。
座っているわたしの目の前を通った所のショットが最高なのですが、公園ではなく彼女そのものが主題になってしまっているのでそれは敬遠します。

それにしてもこの公園、広さといい、適度な管理といい非常に好いところです。
住宅地から少し離れているのに、朝からけっこう人出があって、市民の憩いの場として定着している様子が理解できます。
こういう税金の使われ方なら、歓迎したいと思いました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Kinoptik 40mmF2 | trackback(0) | comment(2) | 2008/09/07 Sun

概括与反省

R-D1/Wray Unilite 50mm F2
初めての自転車散歩は事故にも合わず、楽しむことができました。
やはり歩いてとか車でのそれと比べて、なかなか新鮮な喜びに満ちています。

写真撮影エリアでは、15キロほどの速度で走り続けましたが、この速度感が好いのです。
傍らにあるものが車よりずっとよく見え、見たくもないものはすっとパスできるという感覚です。
わたしは歩きがかなり速く、ひとりの散歩では恐らく7キロくらい出しているようなのですが、自転車ではそのちょうど2倍くらいです。
その倍という差が、なにかフィットしているんじゃないかと睨んでいます。

その状態で、わたしはカメラをウェストバッグから取り出し、首から提げていました。
わたしのはマウンテンバイクですので、ロードバイクに比べれば前傾姿勢は弱いですが、それでも、かなりぶらぶらしてしまい、走りやすいとはいえない状況です。
危険でもあるので、やはりバッグの中に入れておくべきか、斜めにかけてカメラを体にくっ付いているようにすべきか、はたまたハーネスでもつけて密着度を高めるか、これは今後の研究課題です。

それから、今回は夏の終わりということもあって海を目指しましたが、少し考えさせることがあります。
自宅がほとんど県の真ん中ですので、海に向えば、ずっとフラットだと見えても、トータルではやはり行きは下り帰りはそれと同じだけ登りということになります。
帰りの疲れている時に登りよりも、行きに多少疲れても帰りは下った方が幾分かラクでしょう。
であれば、海方面を目指すより、北上して山方面に行くほうが、今の体力を考えればベターです。
今後の行き先やコース選定には、検討を加えたいところです。

あとは、故障やらパンクやらの対応とか、どうやって脚力を付けていくかとか、走行距離はどこまで伸ばせるかとかいろいろ考えるところはあります。
ひとりで自転車に乗っていると、視覚的に楽しめる部分はともかく、けっこう退屈したりしてそんなときは自然と考え事タイムになるものです。
上述したことやら、次回持ち出すレンズはどれにするかとか、その他諸々でけっこう頭を休める時間がなかったりしますし、むしろそれが楽しいとも言えるでしょう。

さて、オリンピックで大いに盛り上がったソフトボールでしたが、決勝戦の試合後、敵味方がいっしょになって、オリンピックの正式種目から外されることになったソフトボールをもう一度と連呼していた映像がなかなか感動的でした。
大磯の交差点でソフトボール部と思しき女の子たちを見たとき、そんなことを思い出しながら、ソフトボールが復活したときは目の前の彼女たちが、連続金メダル目指してプレーしているかもと考えつつ撮影しました。
しかし、彼女たちの表情を見ると、うわー自転車乗りながら写真撮ってる、危ない人かもしれないよー、とこちらを見ていたようです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wray Unilite 50mmF2 | trackback(0) | comment(4) | 2008/09/06 Sat

去好好、回可怕

R-D1/Wray Unilite 50mm F2
大磯には、東海道五十三次に登場する歴史ある町にふさわしい老舗がいくつかあるそうです。
島崎藤村や吉田茂に愛されていたとの記載があった"新杵"はそのひとつです。
饅頭をみやげに買い求めました。

まだまだ日は高かったですが、用事もあって、その後帰路につきました。
国道1号を大磯から平塚へ、平塚から寒川へは129号から神川橋を渡り、用田へと飛ばします。
いや、実は、この帰りこそ難行でした。
スタミナが落ちたのか、こげどもこげども進んでいかないスローペースに苛立ちます。
フラットに見える道も、やはり海から北へ向えば、目に見えない程度には登りとなっているのでしょう。
足がぱんぱんになりました。
行きが25~30キロで快調だったのが、帰りは15キロを切るまでになりました。
そしてついに、携帯でおしゃべりしながらの女の子のママチャリに追い抜かれるまでになり、自分の限界を完膚なきまでに思い知れされたのでした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wray Unilite 50mmF2 | trackback(0) | comment(4) | 2008/09/05 Fri

感覚他吸的空気

R-D1/Wray Unilite 50mm F2
大磯駅からほど近い住宅地の一角に、島崎藤村の旧宅があって、保存公開されています。
木曽の馬籠出身の藤村は、温暖な気候が気に入ったのでしょう、この家を愛し、終の棲家にしたのでした。
晩年の2年余りをこの家に暮らし、没したということです。
戦時中のことです。
ふたまわりも歳の差のあった夫人も、この地で生涯を終え、姪御さんは離れに暮らしています。
ツバキを愛し、庭に植えて楽しんだそうです。
晩年の作品を読んでみようかなと思わせる立ち寄りになりました。

実は、以上の話はすべて写真中央の学芸員さん(?)からうかがったものです。
ぽつんと現れた突然の訪問者の質問に熱心に答えていただき、少し文学を身近に感じたような気分に浸れました。
645の中判が趣味だそうで、今度うかがうときはカメラの話でも盛り上がれそうです。

ユニライトについて、追記します。
ksmt さんから指摘をいただきましたが、元キヤノンの辻定彦氏の「レンズ設計のすべて」にこのレンズとクセノタールの両者が論じられており、わたしはそれをすっかり忘れていました。
同著の第8章が「ガウス省略型」とほぼまるまるユニライトとクセノタール(とその変形)にあてられています。
少なくともユニライトが、レンズ史上で占める地位はけっして無視されるものではないのだということが分かります。
ユニライトは1944年に、クセノタールは1953年に開発されていますが、3群目のメニスカスを厚くした前者が大口径向き、薄くした後者をより広角向きと評しています。
この時点では対照的に比較しているようで、9年も先に開発されて大口径に適しているというユニライトの優位性を感じます。
しかし、読み進むと以下の記述が見られます。
「Gauss タイプの特徴を残しながら、画角特性を良くするためにはメニスカス接合レンズ(つまり3群目-筆者註)を薄くしていくとよいが、さらに接合もなくす方がより薄くでき、このような薄いメニスカスレンズは色収差を含めて補正可能となるため、優れた性能の標準レンズや広角レンズを設計できる」。
ガウスをもとに、枚数を減らしてもガウスに匹敵する大口径と性能を維持したのがユニライトで、明るさは犠牲となるもののガウス以上の性能をめざせたのがクセノタールということになるのでしょうか。
さらに構成図を見ると、クセノタールはガウス型の前群とトポゴン型の後群から構成されていると見ることもできますが、収差特性的にはガウス型とトポゴン型の折衷と見るほうが妥当とも記載があります。
もうひとつ引用すれば、これはよく知られていることですが、クセノタールの後に正レンズか接合レンズを追加して大口径化も可能で、その代表がニッコール 35mmF1.8 であると断じています。

性能を突きつめ、かつ発展の可能性も残した複合的性格を持つのがクセノタールで、大口径化は果たせたもののそこまでが限界だったユニライトである、とは極論になりますか。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wray Unilite 50mmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2008/09/04 Thu

大門前

R-D1/Wray Unilite 50mm F2
恐らく、料亭か高級旅館のような施設だと思います。
長い緑のアプローチを越えると、さらに門があり、そこから先は庶民にはうかがい知れない世界が横たわっているのでしょう。
大磯海岸の別荘地域からイメージされる、そのままの空間を感じることができます。
南向きの空からの光も決して眩しすぎることはなく、緑のフィルターを透過して、柔らかな光線が目に優しいのです。

フレアっぽい写真では気付きにくかったのですが、このユニライトは、案外解像力の高いレンズだということに驚かされます。
等倍で見比べると顕著ですが、合焦している部分の葉などはかなり解像しています。

マウント改造を成功させた宮崎さんのカルテでも、それは裏付けられました。
球面収差は過剰補正ですが、F2.8 までふくらみが全くなく、これが開放でフレアが出るが解像力の高いレンズであると意外に高い評価をくだされていました。
昨日のキングスレークの身贔屓説は撤回しなくてはいけません。
いろいろと条件が変わっていくことで、判明してくることがあることをここでも知らされました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wray Unilite 50mmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2008/09/03 Wed

夏天別墅

R-D1/Wray Unilite 50mm F2
鴫立庵で俳諧世界を垣間見、近辺を自転車で徘徊すると、狭い路地に別荘のような邸宅が並んでいるのに気付きます。
インフォメーションでもらった地図にも、「旧○×邸」という表記が10軒ほど並んでいて、付近がお屋敷が連なっていたことを連想させます。
しかし、高い塀囲いと緑に遮られて、詳しい様子が分かりません。
京の嵯峨野的な雰囲気が味わえますので、歩いていて楽しめることは確かです。
俳諧世界に浸っていたので、ここで1句捻れれば最高ですが、捻れど絞れどわたしから名句が口をつくことはありません。
ここは趣味を広げたいところです。

レンズの紹介が遅れました。
今回、自転車ということで、Wray Unilite 50mmF2 1本、NDフィルターにすべて開放で撮り歩きました。
Unilite は、「写真レンズの歴史」の中で、ルドルフ・キングスレークが一項を割いているレンズです。
1944年に、Wray の C.G.Wynne が設計した4群5枚のダブルガウスの変形です。
3群目の貼り合わせを廃し、ベンディングを深めて凹のカーブの深いメニスカスにすることで、凸レンズ1枚を減らしています。

キングスレークも言及していますが、同じ構成で Xenotar というレンズが後に登場しています。
Unilite は F2 ですが、Xenotar では F2.8 にスペックダウンしているように思えます。
にも関わらず、この構成のレンズの名称はクセノタール型で、クセノタールは中判以上の名玉として高評価を得ていますが、ユニライトは何だか鉛筆の名前のようでマイナーな存在です。

忘れられかけたユニライト復権のためにキングスレークが取り上げているのか、単に英国贔屓の彼がレンズ史を少し曲げてまでクセノタールの先駆者的に取り上げたのか、今のところ良く分かりません。
少なくとも、今回使った印象では、後者のような気がしないでもないかと考えてしまいます。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wray Unilite 50mmF2 | trackback(0) | comment(17) | 2008/09/02 Tue

鴫立庵

R-D1/Wray Unilite 50mm F2
平塚の休憩から、大磯駅前への移動は文字通りあっという間です。
車とも、ましてや徒歩とも違う時間感覚、距離感覚が、なんとなくつかめてきた気がします。
駅前には、ツーリスト・インフォメーションがあります。
ここでもらった、「大磯 歴史と味の散歩道」は、自転車の探訪にぴったりの地図と簡説がたいへんありがたいものです。
もともとが「散歩道」で徒歩向けですが、徒歩には距離が長めで、自転車には短すぎるルートは、わたしのレベルにぴったりでした。
観光地図では、かなりデフォルメされたものが多いのですが、この地図は道1本1本が忠実に書き込まれていて、これも歩きではなく自転車にとって「何本目を右折して、蕎麦屋のわきを左に」などと頭に入れやすく、その意味でもわたしにフィットするツールでした。

さて、最初に着いたのが茅葺屋根の「鴫立庵」です。
西行法師まで歴史が遡れるのだそうで、京都の落柿舎、滋賀の無名庵と並んで3大俳諧道場と言われているそうです。
なるほど俳句が刻まれた石碑が、いくつも並んでいます。

庵のすぐ脇を小川が流れていますが、前日の大雨で水流が物凄く、そのせいでしょう、国道1号線の傍らにあって、あまり車の騒音も気にならない、独特の静けさが印象的です。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Wray Unilite 50mmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2008/09/01 Mon
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