
回春院から少し北上して半僧坊にも寄ってみることにしました。
地図上では分からなかったのですが、さすがに天園ハイキングコースの途上にある僧院で、とんでもない上り坂地獄が待っていました。
到着時には、バケツの水を頭からかぶったような大汗に見舞われます。
このままタダでは戻れないと、スナップでも撮るべく待ち構えていましたが、さすがにここまで来る人はあまりいません。
では、わたし同様くたびれきって建長寺方面に戻った人の背中を狙うキューピッドを写します。
いえ、キューピッドではなく、天狗でした。
なぜ槍を構えているのでしょうか。
槍に貫かれると恋が成就するなどという伝説の表記は特に見当たらなかったです。
ところで、Angenieux 50mmF0.95 との出合いは、6年ほど前のことです。
その前年、Kinopik のシネレンズをライカマウントに改造してもらい、すっかり宮崎さんの改造術に心酔していたわたしは、50mmレンズならばどうにかなるだろうと、この超巨大レンズを某サイトから注文していました。
レンズを見た宮崎さんは相当に困ったようです。
レンズが巨大すぎて、ライカ用のヘリコイドが付かないのです。
これでは連動にしようがありません。
しかし、カムリングでレンズを繰り出すというアイディアを思いつき、その工作のため専用工具とカムリングの外注オーダーまでしてMマウント化してしまったのです。
宮崎さんにそこまでさせた理由はこの超個性的高速レンズを使ってもらいたいという、後に自作レンズまで世に出すことになる、彼の設計者魂によるところが大きいと思います。
しかし外的な要因として、このレンズのサイズ、前玉はぎりぎりライカの距離計窓にかからず、後球もぎりぎりライカマウントのサイズに収まる大きさだったということがあります。
わたしをライカマウントにしてくださいというレンズの訴えを聞き取ったかのように、技術者魂も揺さぶられて製作に向われたように感じます。
引き取り手もないままドイツのカメラ屋の倉庫で埃をかぶっていたフランスレンズがはるばる遠い日本で日の目を見るようになったのは、あまりに無邪気な発注者と、それを実現させた発想と技術、それにレンズ自身がぎりぎり規格に納まっていたという複数の偶然が重なったということによります。
または、キューピッドの矢がこのレンズを結び付けてくれたと言ってもいいです。
テーマ:ライカ・マウント・レンズ - ジャンル:写真
- 2008/07/25(金) 23:59:31|
- Angenieux TypeM1 50mmF0.95
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