陸奥一人旅~⑪那

R-D1/Fujinon3,5cm F2

楽しみにしていた会津若松市内のそばやですが、むかし何度か入った当時の店主の姿が見えません。
隠退してしまったのか、たまたま不在だったか、娘さんと思しき女性に声をかけようとします。
しかし、10年ぶりに来たことなどは伝えたものの、店主の件については尋ねることが出来ませんでした。
カウンターにあったほこりをかぶったメガネに、当時を思い出そうと試みるのが精一杯でした。
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Fujinon 3.5cmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2008/04/30 Wed

陸奥一人旅~⑩藍

R-D1/Fujinon3,5cm F2

会津若松では、まず七日町の末廣に行きます。
クラシックカメラ博物館でも知られていますが、この末廣は、栄川、花春と並んで会津3大酒造と称されています。
やはり訪れたカメラ博物館は無人で、この蔵限定販売の酒を販売する売店は大いに賑わっていました。

ここでは、室内楽の演奏会なども時折り開かれていたはずで、古民家、音楽、カメラが融合した個人的に崇拝したくなる空間です。
ブルーのゴーストも格調高く見えています。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Fujinon 3.5cmF2 | trackback(0) | comment(3) | 2008/04/29 Tue

陸奥一人旅~⑨鐘

R-D1/Fujinon3,5cm F2

喜多方には「朝ラー」という言葉があるそうです。
名物のラーメンを朝から食べることだといいますが、休日のブランチではなくて、通勤通学前の文字通りの朝食ということらしいです。
朝からこってりはイヤでしょうから、喜多方のラーメンがあっさりしたものだということが想像つきます。
わたしは、豚骨とか鶏がらスープとか濃厚な味に親しんでしまっているので、喜多方の味が物足りません。
ここ福島県で麺を食べるのなら、どうしても手打ちの冷たいそばを食べに行くということになります。

杉山集落も、日本の町並みというとよく取り上げられる有名どころですが、なるほど蔵が何軒も並んだ歴史的価値は認めるものの、美しさということでいえばやはりどこか物足りません。
そんなことを考えつつ、ふと上方を見上げると電柱に鐘が釣り下がっているのが目に付きました。
火が起きたときに、誰かが電柱をよじ登って鐘をがんがん鳴らすのでしょうか。
火の見櫓ならぬ火の見電柱?
だとすればこの鐘が実用されないことを祈りたいと思う次第です。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Fujinon 3.5cmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2008/04/28 Mon

陸奥一人旅~⑧磚

R-D1/Fujinon3,5cm F2

喜多方には新旧2500の蔵があるそうです。
自他共に認める蔵の町ですが、北部の三津谷地区にあるレンガの蔵はたいへんユニークなものです。
後悔されている1軒の案内を見ますと、農作業蔵、三階蔵、味噌蔵の3つのレンガ蔵があり、それぞれ明治43年、昭和7年、大正6年の建造とあります。
一見するとどれも同じような建造ですが、実は同時期に建てられたのではなく、1軒ずつ間を置いています。
建造して費用がかさむが、蔵を利して実入りがあり、また次をと建てましていったのでしょうか。

今回は、久々に使用したフジノン3.5cmF2をなるべく開放で撮っています。
晴れている時はどうしてもオーバー傾向で、レンガの重厚な色が出ていないのは割り引いて考えないといけないですが、立体感や距離感のようなものが今ひとつに感じられます。
反面、ボケの美しさは発揮されていて、水彩画タッチの三階蔵と山並みが気に入っています。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Fujinon 3.5cmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2008/04/27 Sun

陸奥一人旅~⑦救

R-D1/Fujinon3,5cm F2

先週に引き続いて、また金曜日に福島出張が入ったので、会津をレンタカーで疾走してきました。
2週連続でわざわざ出掛ける理由は、福島のそばをいただくことで、前回は大内と前沢で、今回は白川、高田、若松で舌鼓を連打してきました。
もうひとつは、温泉です。
前回は、湯の花温泉に浸かってきましたが、今回は時間配分に失敗して東山温泉の足湯のみにとどまったのが残念です。

ここ岩瀬湯本温泉でも、入湯はしませんでした。
かつて、づけ義春が「来てよかった。いままでで最高の所だ」と絶賛してスケッチまで残した湯本も、当然ながら40年の間に様変わり激しいです。
歴史ある旅館の真ん前に不恰好な地元の方用の温泉施設を建てて、外来の客が集落の景観を楽しむのを台無しにした上にしてしまっていました。
ただ、街道筋にも関わらず、茅葺の旅館や農家が点在して、つげが訪れた時代の風情も十分に残していると言えるかもしれません。

屋根が崩れかけて、萱の一部に穴が空いてしまった古民家が1軒あります。
すでに住民はなく寂しさを漂わせているように見えましたが、するすると萱の間から猫が出てきました。
彼らはじっと動かずにこちらを見据えています。
この家を守って欲しいと訴えているように感じられました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Fujinon 3.5cmF2 | trackback(0) | comment(2) | 2008/04/26 Sat

陸奥一人旅~⑤断

R-D1/Angenieux50mmF0.95

前沢から、ちょっと会津方面に戻って、冬季閉鎖されている那須へ抜ける道を5分も走れば湯の花温泉に着きます。
立派な旅館も見えますが、今日は200円だけ払って誰もいない共同浴場でリラックスしました。
体がほくほくと温まります。
さらにもう少し、閉鎖されている直前まで車を進めると、水引集落に着きます。
ここにも写真のような美しい曲家が点在していて、散歩の目を楽しませてくれます。
家のこと等伺いたかったのですが、人影もなく、さびしく帰路につかねばならないのが残念でした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Angenieux TypeM1 50mmF0.95 | trackback(0) | comment(0) | 2008/04/25 Fri

陸奥一人旅~④狐

R-D1/Angenieux50mmF0.95

会津はかなりエリアが広いところで、大内から1時間以上車を走らせて、ようやくたどり着いたのがここ舘岩の前沢集落です。
茅葺の古民家が何件か立ち並ぶ美しい景観もさることながら、曲家とよばれるこの地域独特のL字型の建物が目を引きます。
地域の中心からわずかに離れていたために、美しさが保たれた典型と言えるでしょう。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Angenieux TypeM1 50mmF0.95 | trackback(0) | comment(0) | 2008/04/24 Thu

陸奥一人旅~③景

R-D1/Angenieux50mmF0.95

大内から目と鼻の先に、塔のへつりがあります。
ここも必ず訪れる景勝地です。
結構な高さの崖が連なるなかで、下のほうが侵食の影響かえぐれたようになっていて、観光客はそこを歩いていくことができます。
事故でもあったのか、残念ながら私が訪れたときはほとんど閉鎖されていて、渓流間近の迫力は楽しめませんでした。
開放のAngenieuxならば、渦を巻きながらのより迫力ある絵が楽しめたはずですが。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Angenieux TypeM1 50mmF0.95 | trackback(0) | comment(2) | 2008/04/23 Wed

陸奥一人旅~②誤

R-D1/Angenieux50mmF0.95

前回10年ほど前に大内を訪れたとき、茅葺の宿に1泊しました。
静かな環境といかにも田舎らしい暖かなもてなしが忘れられないでいました。
それに、そばの美味しい宿で、今回はそのそばを味わうのが滞在の目的です。
しかしです。
同じような民居が並ぶ大内では、10年前にどこに泊まったかなんて思い出すのは簡単なことではありません。
ようゆく見つけ出したその宿は何と休みで、がっかりしてその隣でそばを啜ることになりました。
また、しかしです。
気のいい女将さんと無駄話をしていると、デジャヴの感覚が襲ってきました。
うっ、この部屋知っている、おばあさんにあったことがあるような気がする、そして何よりそばが抜群に旨いのです。
隣こそが、以前に泊まった宿だと信じきっていたので、なかなか切り替えができませんでしたが、何のことはない、今いるこここそがその宿だったのでした。
これに気付くや女将さんと大笑い。
そばを食べ終わっても、コーヒーも飲んで行きっしゃいと、ますます無駄話に花を咲かすことになりました。
ちょうど翌日のBS-2の番組で福島県の特集があるそうで、先立って阿藤快が宿泊していったので、明日時間があったらテレビ見てくんなっしょ、などと教えてもらいます。
この女将さんだったか覚えていませんでしたが、あの時の接客と同じだ、と妙に感心してしまいました。

前日に続いてアンジェニューのF0.95ですが、開放にしては深度が深いし、周辺がしっかりしすぎているように思います。
フランジバックがぎりぎりだったため、かなり強引に改造してもらっていて、ヘリコイドに連動して絞りも動かしがちという欠点が出てしまったようです。
それでもアウトオブフォーカス部分はしっかり滲んでいて、さすが個性は生きています。

日曜日、言われたとおりテレビを見ると、おおっ女将さんがあの言葉どおりに画面に大写しになっているではないですか。
懐かしいような、嬉しい気分です。
でも訪れたのは、阿藤快ではなく、宍戸開でした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Angenieux TypeM1 50mmF0.95 | trackback(1) | comment(9) | 2008/04/22 Tue

陸奥一人旅~①騒

R-D1/Angenieux50mmF0.95

金曜日、福島県への出張があり、こっそり1泊して、南会津方面をレンタカーで駆け足で巡ってきました。
ちょうどアンジェニューのF0.95超高速レンズが、マウント改造してくれた宮崎さんによる修理から戻ってきました。
出張ついでのひとり旅ですが、相棒は、このレンズということになります。

さてさて、何たが映画のセットのようですが、今や誰でも知っている大内宿からスタートです。
わたしがいちばん最近福島県を訪れたのが、恐らくは10年近く前のここ大内宿でしたので、この大繁盛振りには驚きを隠せません。
土曜日の午前中でしたが、すでに観光バスが10台くらいは停まっていて、次々と観光客を吐き出していきます。
写真では分かりにくいですが、通りに面したほぼすべての古民家が軒先で食べ物や土産品を販売していて、観光客は茅葺の景色を楽しみつつも、土産物を物色して歩くという観光のかたちが形成されています。
古民家の維持にはたいへんな費用がかかるということなので、観光客が落とすお金が還流する仕組みは素晴らしいことなのでしょう。
しかしです。
集落の風情や静けさを求めて訪れた人たちは拍子抜けしてしまうことでしょう。
○×江戸村など、テーマパークに迷い込んだ錯覚さえ感じるかも知れません。

そこには、ツーリズムとローカルの生活の関わる難しい問題が横たわっているようです。
いまのところ、現状を嫌うならば、雪深い真冬や平日に行くか、当地に宿泊することで朝夕の静けさを堪能するしかなさそうです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Angenieux TypeM1 50mmF0.95 | trackback(0) | comment(4) | 2008/04/21 Mon

鑽石的戒指

R-D1/Darlot Rectigraphe 60mmF6

せっかくのソフトレンズですので、ダルローでポートレートも撮ってみました。
やはりソフトレンズでも女性を撮る場合は、露出オーバーにしないといけないようですね。
単調な柱の連続から、人の動きがあるのが液晶では好い感じに見えたのですが、やはりうるさいだけです。
ソフトレンズは一眼レフの場合、ファインダー内でピントが分かりにくいと教えていただきましたが、液晶上でもそれは同様で、案外これぞという結果は訪れてくれないようです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot Rectigraphe 60mmF6 | trackback(0) | comment(6) | 2008/04/20 Sun

澳門指南~⑬銀行

R-D1/Foca Oplar 28mmF4.5

鉄道のない澳門では、庶民の足ということバスになります。
狭くて路線数の限られる澳門ですから、1泊以上滞在するならバスくらい乗りこなせるようになりたいものです。
なに、ツーリストインフォメーションに行けばタダでバスルートマップがもらえますので、少し慣れれば、案外自在に乗りこなせるものです。
料金は、わたしが利用した区間はすべてMOP2.5(パセタと一般にいいます)で、およそ30円。
安いものです。

香港のような二階建てバスはありませんし、多くがこの小巴(ミニバス)なため、けっこうなスピードで駆け抜けていきます。
この少女のように大きなポーズで意思表示しないと通過してしまうのは当たり前ですが、眼が悪いと路線番号が読めずに判読後に手を上げても時すでに遅しということがしばしばです。

いや、ここで写真を撮ったのはそんなことを説明するためではありませんでした。
中央に聳えるのが、悪の枢軸にお金の洗浄で加担した有名銀行なのでした。
Y字路の真ん中にあって、デルタ地帯にあったのですが、これは銀行名と関係あるのでしょうか。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Foca Oplar 2.8cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2008/04/19 Sat

澳門指南~⑫舞踊

R-D1/Dallmeyer Anastigmat 50mmF1.5

宿からほど近い寺廟の広場で、かわいらしいダンスを見る幸運に恵まれました。
話しかけることができず、どういう由来かは分かりませんが、ポルトガルの地方の村祭りの踊りでしょうか。
笑顔と緊張相半ばという表情ですが、三々五々集まったきた観衆との手拍子との一体感もあって、実に楽しい雰囲気でした。

それぞれの衣装が美しいですが、左の少女のスカートは回転させると傘のように広がり、逆方向に回転するとすぼまるユニークなものです。
また澳門を訪れる機会があれば、ぜひとも見てみたい珠玉の時間でした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2008/04/18 Fri

澳門指南~⑪素足

R-D1/Dallmeyer Anastigmat 50mmF1.5

西洋と中華世界が混在する広場です。
テンガロンハットにチョッキ、はだしに革靴のおやじさんが異彩を放ちます。
名物のタイルはもちろんのこと、黄色の壁やオレンジの瓦屋根がよい味にあふれています。
Dallmeyer Anastigmat 5cmF1.5を絞って使うという愚をあらためておもいおこさせます。
いまさら遅いですが、開放で、だいぶ違った結果になったはずです。

無名の公園にて。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(8) | 2008/04/17 Thu

澳門指南~⑩太高

R-D1/Foca Oplar 28mmF4.5

澳門旅遊塔とは、日本語でマカオタワー。
何だか無闇に高い塔で、これだけでは特に興味を惹くこともないでしょう。
しかし、ここには塔の最上階から飛び降りる、世界一高いバンジージャンプというのがあって、何とはなしに見に行ってしまいます。
気が向いたら挑戦しようかなどと冗談を言っていたところ、思わぬことにホッとすることになりました。
なんとバンジージャンプの料金が15000円ほど。
1回223メートルだかからぴょんと飛び降りて中国の美味しい夕食10回分がパー。
これでは勿体ないと、即中止決定です。

そして人の飛び降りを見物しようと、エレベーターでそのフロアに上がると決定の正しさを思い知らされます。
何という高さ、恐怖。
わたしには15000円もらっても、とても飛び降りる勇気はありません。
というよりは、ガラス張りの建物の中でもへっぴり腰状態で、タワーに上がっただけで後悔する始末です。

一方で勇敢な若者もいるもので、もうひとつのアトラクションであるタワーまわり1周に挑む青年がガラスの向こうを通ります。
いくらベルトで吊っていたって、手摺りもない中、これは怖すぎます。言い忘れましたが、外は強風です。
顔が引きつって笑っているように見えるかもしれませんが、スキンヘッドのインストラクターガイドに向って「余裕っすね」などと言いながら笑っているのではないかと思われます。
それが証拠に、このあとインストの求めに応じて、片足バランス立ち等の大技を次々繰り広げました。

話は一気に飛躍しますが、最近、若者の不条理な殺人事件が続きましたが、これだけの根性がある人間なら飛び降りでも人殺しでも何でもやってしまうかな、などと筋違いな納得をして、逃げるように地上に舞い戻ったのでした。

恐怖でフレーミングもままならなかった、オプラー28mmの描写ですが、さすがにこの条件下ではレンズの高性能は伝わりにくいと思います。
ここは、宮崎さんの評価を聞いてみることで、それに代えることにします。
「トポゴンタイプ。まったく収差がありません。フレアーなく、コントラスト、解像力が限りなく高い。中間からスミはF8でピークになります。F4.5と暗いが、最高の性能です」。
宮崎さんのここまでの高評価は珍しいです。
フォカ・バヨネット・マウントからの改造はたいへんだったとも漏らしてましたが。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Foca Oplar 2.8cmF4.5 | trackback(0) | comment(4) | 2008/04/16 Wed

澳門指南~⑨大哥

R-D1/Dallmeyer Anastigmat 50mmF1.5

香港に遅れること2年、1999年に澳門の主権はポルトガルから中国へ移されました。
香港返還のときは、一気に中共に自由や財産を奪われるとの危機感から、多くの香港人が英国、カナダやアメリカなどへ飛散して行ったと報道されました。
一方の澳門でも同様のことがあったとは思うのですが、むしろ報道されたのは、中共に牛耳られる前に利権を発揮しようとした、所謂黒社会同士が抗争を頻発させる事態になったということでした。
澳門は危ないということになって旅行者が避けたため、ますますカジノの上がりもなくなって、抗争はエスカレートという悪循環だったようです。
この直前に澳門に滞在したことがありますが、ホテルの狭いロビーに30人くらいの一目でそれと分かる大陸から商売に来た女性が客待ちしていて、親しくなったホテルのオーナーの息子に助けられながら部屋に戻ったりしたものでした。

今や平和そのものとなった澳門ですが、1本裏通りに入ったりすると、強面でだみ声の兄さんが店頭で電話などしてしたりします。
お粥屋さんは迷惑しているのではなどと心配してしまいますが、こんな写真を撮る自分の身を心配すべきだったかもしれません。

露出を気にしている余裕無しで、思いっきりオーバーになりましたが、フレアの効果でこの世の人ではないように写ったのが結果オーライでした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(4) | 2008/04/15 Tue

澳門指南~⑧間隙

R-D1/Dallmeyer Anastigmat 50mmF1.5

大三巴とは、日本のガイドブックに聖ポール天主堂跡と表記される澳門の象徴的建造物です。
ファサード部分が威容を誇りながら、そこから後は火災で焼け落ちてしまって何もなく、それがかえって宗教の力強さを象徴しているかのような遺跡です。
そのすぐ向かいの丘に大炮台(日本名はモンテの砦)という対象的な遺跡があって、文字通りの大砲が今でも記念に並んでいます。

そのふたつを繋ぐ小道に公園があって、市民の憩いの場になっているようでした。
老人が愛鳥の美声を聞かせようと木に鳥かごを吊るせば、どこからやって来たのでしょう、物見遊山の少女達が可愛いとばかり不思議ポーズで写真を撮ります。
よく見れば、カメラの少女がかなりの美少女で、こちらも何だかあわてて写真を撮ります。
戦争と弾圧の象徴のはざまの緩衝地帯は、平和ボケの人たちのぼんやり過ごすのにぴったりの空間だったようです。

標準レンズを広角的に使うのも愉しいものです。
隅にほんのわずかのぐるぐるが発生しています。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(6) | 2008/04/14 Mon

澳門指南~⑦悲劇

R-D1/Dallmeyer Anastigmat 50mmF1.5

今年の4月11日は、清明節という日本のお彼岸にあたる日で、中国では休日でした。
土日と続けて3連休というわけで、行き帰りのフェリーは混雑、ホテルは激高、行く先々で人の波、の三重苦とのお付き合いです。
スリに気を付けつつ、するすると街中で人をかきわけつつ散策を楽しみます。
時に蛋達と呼ばれる名物エッグタルトをほお張り、時にパパイヤやマンゴーのジュースをすすり、そしてたまにカメラを取り出したりしながら。

この時は、木瓜牛奶(パパイヤミルクシェイク)のカップを脇にはさみつつ、ぎこちなく撮ったものです。
いかにも南欧風のカップルが記念撮影しているように見えましたが、よく見るとどこかヘンです。
カメラの液晶は違う方向を捕らえていますし、女性の口がへの字に曲がっています。
このふたりに何があったのでしょうか?

以下、勝手な空想。
モナコ公国からやってきた御曹司は、勝手知ったるバカラでひとり楽しんでいましたが、澳門式の下品な客に囲まれて集中力を失い短時間のうちに手持ちの現金を失います。
あわてて、妻からのプレゼントのパテック・フィリップを投じますが、あえなく惨敗。
遅れて澳門入りした妻は、腕時計が変わっているのに気付き瞬時にすべてを悟りますが、いつ問い詰めるかタイミングを計っています。
絶体絶命の夫は、人生最大のピンチをどうやって凌ぐのか…?

スローに進む雑踏だからこそ、瞬時に撮れた想像膨らむ1枚でした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2008/04/13 Sun

澳門指南~⑥捐献

R-D1/Foca Oplar 28mmF4.5

澳門といえばカジノでしょう。
澳門にある近代建築のほとんどがカジノを有するホテルです。
客のほとんどが大陸から一攫千金を夢見てやってくる中国人と、週末を過ごしに訪れる香港人ですので、彼らを呼び込むためにより派手な内外装が求められるようです。

残念ながら、こういう建物はもちろんカジノにもまったく興味はありません。
中に入ったりはしましたが、金に執着する顔が無数に見られるカジノの中は、どうにも嫌な気持ちにされられさっさと退散することになりました。

フォカ用の広角レンズを改造してもらった、オプラーはトポゴン型の優秀レンズで開放からとてもよく写ります。
R-D1では周辺の具合が分かりませんが、コマ収差はあれば捕らえますので、そんなレンズよりは優れていることが分かります。
これから入場する人は希望に胸を張り出てくる人はがっくり肩を落とし、というわけでこの豪華ビルとその出資者たちのカット出来上がりです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Foca Oplar 2.8cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2008/04/12 Sat

澳門指南~⑤坡道

R-D1/Dallmeyer Anastigmat 50mmF1.5

澳門の街歩きの面白さのひとつは、相対するものが共存していることの発見かななどと気付いたりします。
レトロとモダン、ヨーロッパとオリエント、カラフルと無彩色、アップダウンとフラット空間、若者の闊歩と老人のゆったり歩き、盛り上がる旅行者と沈思黙考のローカル…。

すっかり気に入って着けっ放しになっていた Dallmeyer のレンズは、それら対照を捕らえるには絶好です。
高い解像力とハイライトを滲ませる収差の同居が、独特の幻想的な雰囲気を作り出します。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(16) | 2008/04/11 Fri

澳門指南~④道歉

R-D1/Officine Galileo Ogmar 90mmF4

わたしは、政治的にはポリシーを持たないことをポリシーにしていますが、恥知らずな国家の言動にも無関心でいられるほど冷淡な訳ではありません。
人権侵害がすぐ近くで起きて世界中が問題視しているのに、国家主席の来日延期を恐れたり、経済団体の圧力で自由にモノを言えない某国首脳にも、情けない気持ちくらいは起こります。

澳門の街中でふたりのチベット僧とすれ違いました。
四川の旅でそうしたように、手を合わせて頭を下げたところ話しかけてきたので、上記のような説明をし、世界中があなた方を支持していると伝えました。
澳門や香港では、しばしば人権侵害の実態を訴える活動家の姿を目にします。
この僧たちもきっとそうした目的で澳門までやってきたのでしょう。
故郷の混乱を考えれば、胸のつまる思いです。

そして翌日なんと、澳門の最新観光地であるヴェネチアン・リゾートであのふたりを再び目撃することになります。
活動ではなく、記念撮影しています。
なんだ、観光しに来てたんじゃん。
先方もこちらに気付いて声をかけてきて、雑談したり、写真を撮り合ったりして分かれました。

その後ふと思ったのですが、彼らの中国語は完璧すぎでしたし、我々と積極的に写真を撮る意味が分かりません。
チベット僧がラサの町で破壊活動をする映像は、中国人が僧のかっこうをして暴れた所を撮影したやらせだという噂も根強くあります。
まさか、彼らが…?次回の入国審査が不安になってきました。
いやくだらない想像は不謹慎でした。
ふたりの僧にお詫びするとともに、彼らの希望が1日も早く実現することを切望いたします。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Officine Galileo Ogmar 90mmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2008/04/10 Thu

澳門指南~③瓷磚

R-D1/Dallmeyer Anastigmat 50mmF1.5

香港と澳門は、少なくとも外来者にとっては、よく似た存在に思えます。
いずれもヨーロッパの植民地として近現代の歴史を有し、今ではタックスへイヴンとしてモノがあふれる消費天国です。
香港は金融で世界に名を馳せてきたわけですが、澳門は対向するようにカジノでアンダーグラウンドな世界に打って出ていたイメージがあります。
街並みでは、コロニアル様式や華南の伝統様式がずっと保存されていて、道々に石畳が見られるなど、澳門の方に軍配が上がります。
散歩が楽しくなる街です。

ふと撮ったこの1枚に澳門の細かい特徴をいくつも見ることができます。
石畳の歩道、夏場に木陰をつくる街路樹、ガス灯風の街灯、街灯にくくり付けられた花、ガードレール替りの鎖、数の上で香港<澳門<台北のバイク、スクーターはふたり乗りがけっこう目立つ…。
ざっと見てもいくつかの事柄に指を折ることができます。

しかし、そんな中で存在感を示しているのが、タイル製の道路名表示でしょう。
まさに宗主国ポルトガルを思い出させる、道路を可愛らしく見せる美しい演出です。
香港に"小心地滑"の看板があれば、澳門に中文/ポルトガル語の標識ありと言えます。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2008/04/09 Wed

澳門指南~②祈祷

R-D1/Darlot Rectigraphe 60mmF6

お昼前に澳門に着いて、荷解きするや街歩きをはじめます。
中心にある噴水を中心としたエリアは"セナド広場"と呼ばれていますが、これはポルトガル語の名前の訳で、現地人でもポルトガル語、英語を解する人以外には通じません。
中国語名"議事亭前地"と覚えないことには、バスはもちろんタクシーにすら行き先を伝えられないということになります。
その議事亭前地でも異彩を放つ、世界遺産でもある17世紀創建の教会は、ガイドブックに"聖ドミニコ教会"と記されていますが、ここも中文名の"玫瑰堂"と記憶します。
夜に管弦楽の演奏会も催された美しいネオゴシックの教会ですが、多くの観光客に混じって礼拝に訪れる若者も見られるのには心を打たれました。

先週の茅ヶ崎ですっかり気に入ったダルローを試してみました。
白やパステル調を得意とするだけに、思惑通りの仕上がりになりました。
焦点距離60mmですが、なぜかR-D1の50mmのフレームとほぼ一致するので、扱いやすいのもわたしのような不器用な人間にも向いています。
Darlot Rectigraphe 60mmF6 | trackback(0) | comment(2) | 2008/04/08 Tue

澳門指南~①嗎頭

R-D1/Dallmeyer Anastigmat 50mmF1.5

先週末は2泊3日のマカオで休暇を過ごしました。
6~7年振りのこととて、マカオの開発は凄まじいと聞いていましたので、古い町並みが消えてしまったのではないかと、楽しみな半面で不安な気持ちもあります。

深圳の蛇口港では5分の差でフェリーを逃してしまい、1時間半も時間を持て余します。
同じように退屈しきっていた向いの少年と目が合います。
わたしの手にしていたカメラが気になっているようにも見えたので、遠慮無しにシャッターを切らしてもらいます。
だらんとスーツケースにうつ伏せになっていたのが、急に左肩を上げて少し先を見やりました。
彼なりのカメラ目線なのでしょう。
なかなか決まっています。
これは勝手な想像ですが、肌の色の透き通る白さと眼の若干のくぼみが、ポルトガル人の祖先の血を感じさせます。
声をかけようかとも思いましたが、ポルトガル語で返されたり、流暢な英語で返されたりしたらどうにもならないので、残念ながらコミュニケーションはここまでです。。
いま、この写真を見て、彼のおかげで時間の経過がたいぶ早まって感じたたことを思い出しました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Anastigmat 2inchF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2008/04/07 Mon

側臉茅个崎~⑤帰路

R-D1/Darlot Rectigraphe 60mmF6

日にちを読み間違えて、中途半端なかたちで、茅ヶ崎散歩の紹介を終わることになってしまいました。
今週が、歓送迎会の週だったことと、明日からまた中国方面へ出掛けなくてはならないことが重なったりと、この楽しき撮影散歩を紹介できなかったのは残念です。
またの機会をいただければ、渾身のレポートをお送りするだろう予定です。

最後は、もう1枚だけ、ダルロー。
暗くなりかけた帰り道、鉄砲通りのどこかの交差点ですが、ちょこっとヨーロッパのような雰囲気がいいですね。
これを見て、急遽中国にもこのレンズを連れて行くことに決定しました。
次回、のこの日記の更新は週明けの月曜か火曜になりそうです。
みなさま、花見に撮影などなど、好い週末をお過ごしください。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot Rectigraphe 60mmF6 | trackback(0) | comment(2) | 2008/04/03 Thu

側臉茅个崎~④眼鏡

R-D1/Nikkor-S 50mm F1.4

わたしがこの散歩のハイライトと考えていた開高健記念館ですが、うーん、反応は今ひとつだったかもしれません。
彼の身に付けた遺品や書斎よりも、虎バサミとか、ちょっと不思議な物体の方が注目度が高いようでした。

いま「ズバリ東京」という特別展示が小さくされていて、開高健の愛用したと思しき眼鏡がそっと置かれていました。
レンズは、F氏の逆転の発想が光る、Sマウント・ニッコールをライカ・マウントに逆コンバートしたもので、本家との違いが軽量スマートなことから"Sニッコール改L39ライトウェイト"と名付けられています。

開放でフレアっぽいとのことでしたが、ここではそうでもなく、眼鏡がふわっと浮いたような力強い求心力ある描写に感じます。
ボケも最高に美しいです。
一時的にお借りしたレンズを掲載するのはルール違反かなとも思いますが(何のルールだか?)、これには思わず1ページを使わせていただきたい気持ちになりました。
お名前を出していませんので、ご本人以外誰にも分からないでしょうから、お許しいただけるでしょう。
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Nikkor-S 50mmF1.4 | trackback(0) | comment(6) | 2008/04/02 Wed

側臉茅个崎~③星級

R-D1/Hugo Meyer Kino-Plasmat 3,5cmF1.5

お昼前に茅ヶ崎に集合したわたしたちは、ランチに少し迷います。
海のイメージから魚とかの和食が好いのですが、駅周辺にはそういう店は案外少なく、あっても評判が悪かったりします。
無国籍料理とか東南アジア、ラテンアメリカなら候補がいくつかありましたが、ここはロケーション的にもちょうどよい鉄砲通りにある友人推薦の店"ファーマーズ・テーブルたさき"に行ってみました。
名前の通り野菜ふんだんのメニューで、ご飯も玄米、それでいてボリュームはけっこうあって、老若男女いずれもに満足いただけるおしゃれな食堂という感じです。

食事は非常に良かったと思いますが、ここではちょっとした展開が待っていました。
カメラをぶら下げた5人の怪しげな集団が現れたということで、普通であれば引くのでしょうが、逆に自身もカメラをやっているということで声をかけてくれた勇気ある(?)女性がいたのです。
この女性がきれいだったということ以上に琴線に触れる質問があったのでしょう、あまりにも熱心に回答するかたちで、ずいぶんと違う雰囲気が形成されたのでした。
撮影行において、こういう変化が起こったことは、非常に好ましいことと思います。
スペシャリスト達の知識をフル動員した手ほどきを受けて、件の美女もきっと理解を深めたことと確信します。
お互いにとって好のましいことです。

そういう訳でこのお店、美味しく健康的な食事と、カメラファン同士の語らいとの双方を満足させた、類い稀な3つ星店という評価を冠することにいたします。
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Meyer Kino-Plasmat 3,5cmF1.5 | trackback(1) | comment(1) | 2008/04/01 Tue
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