説明書過来了

M8/Perar 28mmF4
引き続きペラールの作例を今日、明日と出していきたいと思います。
広州を歩いた前日、夕食前に深圳市内のホテル近辺を散歩した時のものです。
もともとどんよりした天気だった上に、薄暮前の太陽光線の影響を受けにくい状況でしたので、よりこのレンズ本来の写りが分かるものになっていると思います。

ペラールのほぼ完成版ができた際、宮崎さんからはいちはやくプロトタイプというかたちで送られてきました。
シリアル番号は、そのプロトタイプを示す"000"と刻印されています。
同封されていた説明書を失くしてしまったため、それ以上書けることがありませんでした。
ところが、その窮状を不憫に感じられた方から救いの手が差し延べられました。
暖かいメッセージとともに説明書の写しを送っていただいたのです

以前に交流があることはあったのですが、基本的には面識のない方です。
ご自身でもペラールを入手されていて、わたしの作例のまずさを見て、あれでは可哀そうだせめて説明書を送ってあげようと思い立たれたのではないかと思われます。
この方のブログでは、最近気に入られているマクロスイターの写真が多く出てきますが、お気に入りの町のとりわけ好きなところを優しい眼差しで切り取っているのが伝わってきます。
もっともっと写真の数を増やしていただきたいブログです。
善意でお送りいただいたペラール説明書ですが、善意ではなくわたしをレンズ仲間なのだからという気持ちでお送りいただいたのではと写真を拝見しながら考えました。

では、さっそく送っていただいた説明書を読み、レンズの特徴などの情報を一部ご紹介させていただくことにしましょう。
まず、構成はトリプレットなのですが、昨年トリプレットの35mmを出して以来、28mmで同構成は可能かずっと研究し続けた成果だと書かれています。
そういえば、以前電話で話をしたときに、28mmもできたと聞いて世界初ですねと言ったところ、実はニコンのコンパクトカメラで先例があって、それを意識しながらも手法を変え工夫を採り入れて独自のものにしたと語っておられました。

開放からコントラストも解像力もたいへん高いのですが、周辺部は像面湾曲の影響がわずかに出て解像度が下がるとあります。
広角では普通のことですが、面白いのはさらにその外側では画像が良好に戻るとされていることです。
F5.6から周辺部の劣化も改善されて、画面全体が均質になるようで、小さなレンズながら実力の高いことを知らしめてくれます。
歪曲のなさでは周辺部でも0.3%以内に収まって、これはマクロレンズ並だということです。

やはり、これまでのわたしの作例はどう考えても説明と合致しなさすぎますね。
公園で二胡を演奏する親父さんをとらえた今日の作例は、どうにかその片鱗を見せてくれているでしょうか。
座っている人を撮るにはいつもの腰だめではダメで、さらに位置を落とした膝だめでこの角度が得られます。
これだけ接近しても怪しまれない膝だめ、実に心地よいです。
【M8/Perar 28mmF4 F4】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Cooke Speed Panchro 35mmF2 | trackback(1) | comment(4) | 2012/03/03 Sat

冬天奏鳴曲⑥兎子

R-D1/Speed Panchro 35mmF2
昨日ご紹介した城山日出峰ですが、息も絶え絶え急坂を登り切りました。
間近で見た火口部はクレーターのようでしたが、今では草木が茂っていて、かつて火を噴いたという面影はありません。
それでも、突き出た断崖越しに見る海の風景は圧倒的で、多くの人が訪れて賑わっていました。

そんな中で、崖のはずれにうさぎのカップルが佇んでいるのはわたしだけだったようです。
景色を楽しみにやってきているのですから、気づく方がどうかしているというべきですが。
胸ポケットに機内でビールとともに配られたピーナツがあったので、ためしに手招きすると飛びついてきてぽりぽり噛り付きました。

どういう経緯でうさぎはここへやって来たのでしょうか。
城山日出峰は本当に崖で、人はもちろん鳥以外の動物が住む環境にはありません。
人は、絶景の世界にあって、不思議について思い巡らすのを好むものなのでしょう。
あるいは、この峰を守る神聖な動物なのかもしれないなどと思い始めていました。

ですが、ピーナツを食べ終わるが早いか、クレーのうさぎが白いのにしがみついて種族保存の営みを開始しだしました。
神聖視一転、やはり彼らはフツーのうさぎでした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Cooke Speed Panchro 35mmF2 | trackback(0) | comment(6) | 2008/11/29 Sat

冬天奏鳴曲⑤王冠

R-D1/Speed Panchro 35mmF2
城邑民俗村からほど近くに城山日出峰があります。
あまりにスケールがでかくて、全体像を写し取れませんでしたが、ここは海に突き出た、かつての火山の火口部です。
20分も登るとその火口部が見られますが、むしろ海側から眺めた姿の方がうつくしいでしょう。
世界自然遺産に登録されている旨、表示もありました。

天気の移り変わりの激しさから、神秘的かつダイナミックな風景が描出されています。
雲に覆われて真っ暗だったところ、急に雲の隙間から日がオーロラのようにさして来ます。
まるでベックリンの死の島を彷彿させる、現実とも夢ともつかない世界でした。

ここでのみ、深川精密工房にて製造された Speed Panchro 35mmF2 を使用しています。
今回、譲り受けるチャンスを得たのですが、自らの不甲斐なさでお返しすることになった幻のレンズと言えるものです。
さすが、工房主が自信を持って勧めるレンズで、周辺光量が若干落ちることを除けば、光をよく再現できる解像度のすぐれた名レンズです。

深川精密工房といえば、写真工業誌の最新号に工房主自らが筆を執った紹介記事が掲載されています。
氏が工房を立ち上げるきっかけになったレンズとの出合いや、アイディアが生まれていく経緯が熱い文章とともに語られています。
紹介されたレンズのラインアップが興味深いものばかりですが、氏が仲間も大切にして愉しみを共有しようという姿勢も伝わって、人を思いやる気持ちあってこそあれだけの素晴らしい人物スナップが撮れるのだなと思いいたらせる内容です。

毎週のように改造レンズを生み出す氏のことですから、1年後には続編を読みたいものと思いますが、残念ながらそれは叶わないようです。
写真工業が工房の紹介記事の掲載号をもって休刊してしまうからです。
写真機やレンズに対して真摯に取り組む数少ない良心としての雑誌だっただけに、残念との声を多く聞きます。
わたしなどは、〇〇カメラ誌と××カメラ誌はほとんど内容が変わらないので、このふたつが合併してしまって、写真工業はこの編集方針を貫いて続けてほしいなどと思うのですが、現行カメラが家電化してしまった今ではそれは叶わないことなのでしょう。
むしろ、ここまで頑張ってこられた写真工業にねぎらいの言葉をかけるべきでしょうね。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Cooke Speed Panchro 35mmF2 | trackback(0) | comment(2) | 2008/11/28 Fri

茅草苫的屋頂

R-D1/Cooke Speed Panchro 35mm F2

称名寺の参道左側に光明院という子院があります。
こちらの門も茅葺きでたいへん美しいものです。
入口の立派な赤門をくぐると、右側には大宝院という子院があり、参道周りにはお食事処にみやげ屋や何故かバーまで。
参道の石畳も、横浜の市電が使っていたものを譲り受けたというエピソードがあるそうですし、桜並木が整然として、まるで江戸時代の街並みのようです。

門前のお地蔵さんとのショットも良かったのですが、ここは背景が豪快に流れた1枚を採ることにします。
ここでも開放のためフレアが激しいですが、F4くらいで撮っておけばよかったかなと後悔しています。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Cooke Speed Panchro 35mmF2 | trackback(0) | comment(5) | 2008/02/20 Wed

白天也開放

R-D1/Cooke Speed Panchro 35mm F2

先月に続いて横浜の富岡に用事があり、週末、散歩を兼ねて出掛けてきました。
今回は、かなり無理をして京急の金沢文庫から杉田まで歩くことにしました。
時間の読みが甘くて、最初の称名寺以外は廻ることができませんでした。とほほ…。

その称名寺が、なかなか好かったです。
敷地が広く半日くらいゆっくりできそうなところでした。
歴史的建築物も愉しめます。

まずは山門です。
先週の竜福寺の山門と比較すると、規模が同じくらいでながら竜福寺の下半分がなるほど片瀬江ノ島駅にもある龍宮城のデザインに見えます。
その部分に称名寺では二体の仁王が待ち構えていますが、これは関東一の大きさだそうで、この位置からは上半身のみ見えていて、恐ろしい顔を拝むことはできません。
右端の男性はボランティアのガイドさんで、山門だけでかなり熱心に解説されていました。
土日だけガイドされるそうで、時間に余裕があれば、ぜひともじっくり話を聞きながら廻ることをお勧めしたいです。

はっと思い出したかのように持ってきたCooke Speed Panchro 35mmF2の開放描写です。
ノンコートのためでしょう全体にフレアが出て、眠たい表現になってしまいます。
コントラストが強い中ではシャドーの描写も今ひとつで、他でも実力発揮できていない写真連発でした。
四隅の光量落ちはシネ用転用のため致し方ないところです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Cooke Speed Panchro 35mmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2008/02/19 Tue

杭州之旅~⑫神々的黄昏

R-D1/Cooke Speed Panchro 35mm F2

もう10分もしたら戻らないと、白タクとの約束の時間に遅れてしまう…、そんな時間になんともユニークな木彫りの店を見つけました。
モチーフは、神様やら名僧やら偉大な人たちばかり。達磨大師はかろうじて聞き取れましたが、他はさっぱりわかりません。

木彫りと言いましたが、よく見るとこれがすべて竹でできています。
竹の自然の形象を活かして仕上げますので、根付部分などが髪だったりして、ありがたみも感ぜられます。
なにが良いかって、神々の表情です。みんな柔和のいいお顔で、一目見て気に入りました。思わず衝動買い。

今回の旅を見守ってくれていた神様が、最後の最後のところでわたしが来るのを待っていてくれたのだと解釈しました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Cooke Speed Panchro 35mmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2006/10/20 Fri

杭州之旅~⑪又一坐水上房子

R-D1/Cooke Speed Panchro 35mm F2

ああ、あそこだ。一夜を過ごした建物はすぐ分かりました。
先月のコタキナバルと同様、水上ヴィラ(?)だったようです。驚きました。
この位置から見ると屋根瓦の並び方が美しかったです。

この宿はインターネット上で見つけ予約を入れましたが、どうも無許可営業だったらしく、8時前後に30分ほど宿から出ないでなど、やや規制があったりしました。
それでも家族の皆さんそろっての温かいおもてなしや、82歳のお婆ちゃんのやさしさ、大学生の次女に卒業したらいっしょに商売をやりましょうと誘われたことなど、よい思い出を残してくれました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Cooke Speed Panchro 35mmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2006/10/19 Thu

杭州之旅~⑩早晨6点鐘

R-D1/Cooke Speed Panchro 35mm F2

こんなところに来ると、なぜだか早起きになります。
6時前ですが、民泊先の家族はもう起きていて「早晨好!」とあいさつをかわし、近所を散歩に向かいます。
朝のひんやりした空気が心地いいです。
メインストリートを歩き始めるや、路上で魚を焼くおばさんが目に入ります。
その向かいにはお土産やさんが、こんな時間から店を開けています。
背後から商売に向かうという風情のおやじさんが、煙もうもうたる中を闊歩してきます。
田舎の古鎮の静かだけど賑やかな朝の風景です。
Cooke Speed Panchro 35mmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2006/10/18 Wed
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