像狂風

R-D1/MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3

最後も海浜公園からですが、どうしたことか画面全体で流れまくっています。
ピントは女性に合わせたはずなのですが…。
久しぶりに持ち出した宮崎さんのレンズに、UVフィルターを付けたことが原因でしょうか。
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3 | trackback(0) | comment(4) | 2008/03/19 Wed

四川之旅~⑯独占

R-D1/Wray Cine-Unilite 35mm F2

夕刻の村はとても静かで、ゆったりと散策しながら、この旅ではめずらしく心安らぐ時間を過ごすことができました。
広場にはゴム跳びする女の子たちがいて、それを遠くから見守るように大人たちがおしゃべりしたりしています。
山から戻った牛飼いと牛が、石畳に一定のリズムを刻んで通り過ぎます。
村には不似合いな柳を見て、山頂に泉があってそこから水をひいているんだよという昼間聞いた話を思い出します。
どこをとっても懐かしさと暖かさに溢れています。

桃坪羌寨を訪れる旅人は決して多くはないと思いますが、それにしてもテレビ局のスタッフを除くと、午後に到着して外来の人にまったく会うことはありませんでした。
宿泊までするのはさらに少ないはずですが、先客2名がいたので、よく見れば松潘からバスがいっしょだった上海からの母子旅行者だったので、互いにびっくりしつつ再会を喜び合います。

宿は、民家の部屋に泊めていただくかたちの民泊施設です。
石造りの立派な建物は、少なくとも200年は経っているそうですが、内装は清潔に保たれていて快適に過ごすことができました。
ここは食事が自慢の宿のようで、近所の人が食事に来ていたりもして、賑やかな宴でした。
自家製の香腸(ソーセージ)が出色で、これだけでご飯がお代わりできるほどです。
ひとり1泊80元は最初高いなあと思いましたが、これまた自家製の青稞酒は何杯飲んでもただでしたので、ほろ酔いかげんに宿代のことは忘れてしまいます。

翌朝はやく、くだんの上海母子といっしょに出発することになりました。
朝いちばんのサプライズは、宿の主人と知り合いだというワゴン・バスの運転手が、ルートをはずれて宿の前まで来てくれたこと。
しっかり先客も乗っています。
家族一同の見送りの中、みんなで大きく手を振り合いながら、このミニチュアのようなすてきな村を後にしました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3 | trackback(0) | comment(0) | 2007/10/02 Tue

四川之旅~⑮跳舞

R-D1/MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3

村歩きを再開すると、民族衣装の少女がひとり一心に踊っています。
これはどうしたことだろうと近づくと「ダメ!」という具合に怒られてしまいました。
どうやらこれはテレビの撮影だったようです。
安徽省のテレビ局だそうで、驚いたのはディレクター氏とカメラマン氏のたった2名で撮影していたことです。
撮影隊も、こんな田舎に何故日本人が、とかなり驚いていたようでしたが。

結局撮り直しになってしまったので、またいちから踊りが始まりました。
離れて撮影するのは構わないとのことで、何枚か失礼させていただきます。

ここ、桃坪羌寨も羌族という少数民族が1000年以上の歴史を経て形成した村です。
羌族はチベット族と多くの共通する文化を持つ民族で、宗教、言語、衣装、食生活等はわたしにはとんと区別がつきません。
"羌族"とチベット族を表す"蔵族"は、発音も似ていて、どちらかの民族かも分からないことすらありました。
四川省北部には、この2つの民族が混在していていましたが、小さな村単位になると、ここは羌族の村、あそこは蔵族の村、というようにはっきりと分かれているのでした。

羌族は、規模においては蔵族よりもずっと小さなものです。
それでもわれわれには分からない独自の文化が根付いていて、例えばこの踊りなどは民族独自のものに、この村でのアレンジが加わっていて、それが長い年月を経て伝承されてきたものだそうです。

彼女は、この踊りのコンテストで優勝したそうで、村内外のイベントで活躍するミス桃坪羌寨のような存在です。
静かにカメラだけがまわる中で、自然の雄大さに劣らない、堂々とした民族の誇りを踊っていました。
また、写真ではそうは見えないかもしれませんが、かなりの美人です。
すっかりファンになってしまいました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3 | trackback(0) | comment(2) | 2007/10/01 Mon

四川之旅~⑬烟管

R-D1/MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3

人物の写真は難しいですね。
なるべく普段通りの自然な姿が撮りたい。
いちばんいい表情を撮りたい。
そんなことを、どこか頭の片隅に思いながら、村を歩いていきます。
写真になんか撮られたくない。
撮られるんだったら、精一杯いい顔をしたい。
被写体になる方では、そんなふうに考えているわけです。

やはりカメラを向けると、気がついた時点で表情に変化があらわれます。
最悪の場合拒否されますし、最良のケースでも一見自然に見えて表情には緊張感が覆います。
一般的には、人はレンズを見据えて、笑顔をつくったり、哲学者のような真剣な顔になったりします。

気付かれる前に、迅速に撮影するセンスが必要と言うことになります。
隠し撮りとかではなく、ここぞという時に1枚をものにするということです。
そして、相手に対しては、すぐにお礼をいいます。
先方にその意思がありそうであれば、そのまま話しかけたりします。
外国人であることも手伝って、いろいろと話が盛り上がることもありますし、そうなれば、離している間も何枚か撮影できます。

こういう村歩きスナップでは50mmレンズがいいなと感じます。
広角では距離を感じてしまうことが多いですし、フレーミングがおろそかになる分狙った人物を浮き立たせる必要を実感したりもするからです。
50mmは個性的なレンズが多いので、人物の個性ともマッチしたとき、より面白い仕上がりになる期待もあります。

中国を何度か歩いているうちに、こんなスタイルがいつのまにか確立していました。
いまだスタイルだけで、成功する確率のほうは甚だ怪しいものなのですが。

写真は、前日に続いておばあさんのスナップになってしまいました。
この2枚でどちらを採用するか悩んだのですが、村の雰囲気がそのまま伝わる前日のものを残したにも関わらず、このおばあちゃんの表情が捨てがたく、連夜の同工異曲になってしまいました。

彼女の至福の一服は、わたしにとっての至福の一枚でした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3 | trackback(0) | comment(2) | 2007/09/29 Sat

四川之旅~⑫坡道

R-D1/MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3

四川省の省都、成都から真北へ向かい、甘粛省に接するあたりまでのエリアを阿埧州と呼びます。
この美しい自然に囲まれた地方の中でも、圧倒的な存在感を放っているのが九寨溝です。
当地を旅する人の誰もが、九寨溝を旅のハイライトに、最大の目的地にします。
しかしわたしにとっては、より楽しみだったのがここ蘿蔔寨であり、この後訪れる桃坪羌寨なのでした。

それが何故なのか、明確な理由がある訳ではありません。
わたしが、かつて見た中で最も感銘を受けた風景は、スペインはカタルーニャ地方のピレネー山麓に小さなロマネスク教会が佇むタウールという村です。
5月に行った、広東省連州郊外の千年瑶寨も山の中に開かれた村がすばらしく、たいへん印象に残っています。
どうやら、自然があるだけでなく、その自然に調和した人工物が存在して、人々の生活があるというのが、自分にとっての理想の風景のようです。

なかなか、理想の風景を写真にとらえるのは難しいものです。
この写真では周囲の自然環境はまったく写っていませんが、村の雰囲気とそこに暮らす人の生活が感じられて気に入っています。

ややきつめの上り坂、そこを上っていく老婆のゆったりした歩み、味わいある民族衣装と使い込まれた道具、楽しげに坂を駆け下りる子ども、面白い模様を描く石の道と村の歴史を語りだすような家の壁…。
あらゆるものが、雄弁かつ寡黙です。
写真のうまい下手とは関係ありません。
いいタイミングでこの場に通りかかったことを感謝したいです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3 | trackback(0) | comment(0) | 2007/09/28 Fri

四川之旅~⑨離別

R-D1/MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3

九寨溝からここ松潘まで、偶然知り合った青年が旅のパートナーとして一緒でした。
香港からひとり旅をしてやって来た彼"Mars"は、英名の"火星"からくるイメージとは程遠い、ごく普通の外観をした好青年です。
最初、九寨空港でバスがない、どうしようと話し合ったうちのひとりで、彼は他のふたり組とタクシーに乗り込んで行きました。
翌日、今度は九寨溝内でのバスの中、後部の青年から声をかけられました。
その瞬間はお互いに気付いていません。
そして、一瞬間を置いてから、同時に「あー、昨日の」と思い出し、いろいろと話をするうちにすぐさま意気投合して、しばらく行動をともにしたのでした。
同じ目的地に行ったのですから、再会は必然と言えば必然と言えそうですが、1万人単位の観光客が訪れる大きな観光地でバスの座席が前後に並び合っていたのですから、これはなんたる偶然と感心することしきりでした。

旅好き同士で気があったことが大きかったですし、彼は英語と普通話をよくしたので、コミュニケーションが楽でした。
わたしの中国語普通話は、今なお初心者レベルでしたので、錆び付いているとはいえ英語で会話できると言うことは、ずっと言葉の通じないもどかしさから開放してくれるものです。
それに彼は旅の嗅覚がよく発達しているようで、ホテルできいて無いと言われていた九寨溝から黄龍のバスを見つけてきてくれましたし、安くて旨いレストラン情報の収集も、タクシーの価格交渉もわたしより余程首尾よくこなしてくれたのでした。

この間ずっと気のおけない存在として一緒に歩いてきた"Mars"も、新疆へ出てシルクロードを旅する予定と言うことで、今夜でお別れです。

松潘の街をへとへとになるまで歩きまわりました。
城壁に上がって美しい街並みを眺めていたときは、ずっと雨がちだった空に陽がさして、わずかの間より美しい風景を演出してもくれました。

この夜、食事は本格的四川料理を食べました。
彼は、正統派香港人らしく辛いモノが苦手でしたが、必死にチャレンジしている姿が印象的です。
続いて食後に近くでお茶を飲んだのですが、ここではハンガリーから来ている女性とも盛り上がり、深夜まで情報交換から互いのお国自慢と話は尽きることがありませんでした。

そして翌朝。
わたしが起きた時、彼は早朝のバスで発ったあとで、すでに姿はありません。
"Good luck, Mars."
わたしは、ただ、彼の向かった方角へ静かに声をかけるだけでした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3 | trackback(0) | comment(4) | 2007/09/25 Tue

四川之旅~⑧熊猫

R-D1/MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3

黄龍を出発しました。
紅軍長征記念公園などという中共お得意の自画自賛施設がある他、今ひとつぱっとしない川主寺をさっとやり過ごして、松潘の街に到着です。
ここは、城壁にぐるりと囲まれた美しい古都。
しかし何より面白いのが民族構成で、漢族、チベット族、チャン族、回族が同居しています。

回族とは、イスラム教を信仰する少数民族で、新疆ウィグル自治区など西方に多く存在しますが、四川にも案外多いようでした。
写真でも、帽子を見れば牛を連れた男性が回族と分かるでしょうし、月と星の印が"興発賓館"も回族による宿と教えてくれます。

わたしが泊まった宿も回族の経営でした。
聞けばこの日からラマダンが始まったそうで、にこにこしていたものの、どことなくいらいらした雰囲気の理由に合点がいきました。
四川省は中国でもやや西の方に位置しますので、日没が少々遅いです。
7時半頃になって、イスラム寺院から鐘を乱打するような音が響いて、この日のラマダンが解除されたことを告げていました。

また、看板にある"[牛毛]牛肉"というのは、主にチベット周辺などに生息する高原性の牛科の動物ヤクの肉のことで、四川北部や雲南各地での名物です。
料理にも使われますが、辛くしたジャーキーもビールなどに合い、なかなかいけます。
いえビールよりも、当地には"青稞酒"という名物酒がありました。
これは、青稞という麦に外観のよく似た穀物を素材にしてつくりますので、ビールの親戚のようなものですが、酸味が少し利いていてシードルに似た味わいです。
ヤクでいえば、その乳で作ったバターを基にした"蘇油茶"もあります。
青稞酒も蘇油茶も市販品はありますが、楽しむべきは自家製のそれで、あたりはずれは大きいものの美味しいものにあたると、なんとかしてでも家に持って帰りたくなります。

ところで、四川省といって真っ先に連想するもののひとつがパンダです。
さすがに野生のパンダを見る機会は旅行者にはありませんが、動物園はもとより、パンダ保護センターのような施設がいくつかあって人気の目的地になっています。
確かANAのコマーシャルでも、ここの施設で生まれた赤ちゃんパンダに"猛虎道"とか名付けるのがあったような。
四川といえば定番のパンダですが、残念ながらわたしは見る機会がありませんでした。
あえていえば、写真の小さいほうの牛が、パンダにそっくりのように思えますが、あまり可愛くはないですかねえ。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3 | trackback(0) | comment(2) | 2007/09/24 Mon

四川之旅~⑥那辺

R-D1/MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3

日は改まって5日目、早朝のバスで黄龍を目指します。
空港の名前が、九寨黄龍機場と言い、世界遺産登録もいっしょに登録されているため、九寨溝と黄龍は隣接しているのかと誤解していましたが、実際には3時間近くの行程でした。
寝ていればどうってことない時間ですが、そこは中国バスの客人、寒いのに窓を全開して写真を撮るのやら、水が漏っていると大騒ぎした挙句車内で傘をさすのやらで、なかなか熟睡させてくれません。

しかしこのバス、九寨溝→黄龍→川主寺というルートの中距離路線バスなのですが、黄龍に4時間半停車します。
つまり荷物はそのままに、黄龍で4時間半の観光を可能にしてくれ、かつ先の川主寺というところまで連れて行ってくれるありがたいバスなのでした。
しかし、往復徒歩で黄龍を見て廻った乗客たちには、かなりの駆け足を強要されましたが。

黄龍は、規模やイメージにおいて九寨溝と神仙池を足して2で割ったような存在です。
そんな乱暴な表現では顰蹙を買ってしまいそうですが、実際、この3箇所で撮った写真をランダムに並べてしまうと、半分近くが場所の特定不可となってしまいそうです。

この写真もそんな1枚のようですが、実は撮影したシチュエーションをはっきり覚えています。
というのは、これを撮影していた背中の方は、昨日の神仙池とそっくりな水色の棚田の世界が広がっていて、訪れた人はみなそちら向きになって撮影しているなかで、ひとり反対側のこんな地味な樹を撮影していたからなのです。

わたしはこの樹の風景をたいへん美しいと感じながら撮影しましたが、あの場で同様に感じた人、といよりは気付いた人自体が皆無だったと思います。
神仙池で水色の棚田に免疫ができていたおかげで、見過ごされがちな風景に気付くことができ、感謝の気持ちです。
少しだけですが、ようやく足が地につき、旅慣れ始めたということかなとも思いました。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
MS Optical MS-Mode-S 50mmF1.3 | trackback(0) | comment(0) | 2007/09/22 Sat
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