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大きくて小さいフォーマット

Voigtlander 12cmF3.6
旅の話から少し外れますが、先日、大判に初挑戦したので、今日はそのことを書き残しておきたいと思います。
ペッツバールで遊び出してからすぐに思ったのが、レンズ本来のフォーマットのカメラでの撮影でした。
像面湾曲がペッツバール最大の収差なので、それが現れる周辺部分を使わないフォーマットの撮影ではレンズの特徴が分からないと考えるのは当然のことです。
最初に入手したダルマイヤーのペッツバールの焦点距離が12cm弱で、この5inch前後のものはその後も何本か入手しましたが、これらは4×5用のレンズだということでしたので、ピッタリのカメラがありました。
スピードグラフィックです。

スピードグラフィック(以下スピグラと略す)は製造期間が長くバリエーションが多いのでどのタイプと言わなくてはいけませんが、旅先でその辺が調べられないことをご容赦ください。
ペッツバールを使用するうえで重要だったのはカメラ本体にフォーカルプレーンシャッターの付いたタイプでした。
使いたいレンズは何本も持っていますが、その都度シャッターを付けるよりレンズボードに付ける手間だけでシャッターはカメラにあればずっと楽に撮影できます。
製造数の多いスピグラを探すのは簡単ですので、せっかくだからと米軍仕様のオリーブ色で三脚やストロボガンその他がケースにセットになったものを購入しました。
送料だけで1万円かかってしまいましたが、さらにシャッターが壊れていて修理に出さなくてはならず、中国の順平さんのところに持って行ったので時間がかかったもののようやく修理完了し、半ばあきらめていた連動距離計はやはり直せないとのことでした。

三脚付と書きましたが、わたしがやりたいのは大口径のペッツバールでカメラにシャッターも付いているのですから手持ち撮影です。
Ksmtさんは、8×10をものともせず、三脚にレンズキャップで1秒シャッターを切る豪快な撮影法を駆使していて、なるほど大判では大仰なほど好いのかと気付かせてくれました。
しかし、報道カメラマンがストロボも使いながら手持ちで撮っていたスピグラでは同様の撮影法で頑張ってみたいと考えました。
あいにくカメラが修理から帰って来た時には旅が始まっていて、フィルムや現像システムの準備かできなかったのですが、すでに初心者の域を抜けて順調に撮影活動していたksmtさんがそれらを用意してくれました。
ちょうどknpmさんも時間がとれるというので、3人で古典レンズを楽しむ会的な撮影に繰り出しました。

knpmさんは最近入手したという幻のゴーダンのペッツバールをペンタックス6×7で、ksmtさんはジャマンのコーン型ペッツバールをディアドルフ8×10で、わたしはフォクトレンダーのペッツバールをスピグラ4×5でと、このメンバーで初めて全員がフィルム撮影するという記念すべき日になりました。
3人とも人物撮影ですので、バラバラに行動するより一緒に撮影する方が効率的です。
大判や中判はかなりの手間がかかりますし、撮影後に同一被写体をそれぞれのレンズやフォーマットで比較する楽しみもあります。
こんな奇妙なカメラ集団がいたので、人が集まったり、撮影の仕方を理解してもらえずで苦労しましたが、さすがに被写体選びは楽勝で、みなさん喜んで協力してもらえ、フィルムがアッと言う間になくなってしまいました。

スピグラの撮影法ですが、自分への備忘録も兼ねて以下に書き出しておきます。
レンズやフィルムはセット済みの状態です。
① シャッターを開けてピントグラス越しに肉眼でピント合わせ
② ピントが決まったと思ったら念のためルーペで確認
③ カメラを動かさないままでシャッターを巻き上げ
④ フィルムホルダーをカメラにセット
⑤ ホルダーの引き蓋を抜く
⑥ ピントグラスのフード部分を畳む
⑦ 縦位置で撮る場合カメラを寝かせる
⑧ ボディのファインダーで最終フレーミング
⑨ (被写体に声をかけてから)シャッターを切る
ただでさえ物覚えの悪いわたしはこの行程をやりきる自信がなかったのでそれなりに練習していました。
おかげで1枚を除いて何かを飛ばしてしまうような失敗はなかったのですが…。

今日の作例は、その中のいちばんよく撮れた1枚です。
マニラから留学に来ていると言う女の子で、名前を聞き忘れましたがロリータという文字の入ったネックレスをしていたのでロリータちゃんと呼ぶことにいたしましょう。
これはどうにか見られますが、とにかくピントが外れていたので、③以下の行程でカメラを動かしてしまうようです。
三脚がイヤなら一脚で軽量のものが出ているのでどうかとのアドバイスをもらったので、次回は一脚使用を検討します。
新しい挑戦は6打数0安打1エラー出塁という程度の結果で、現像してもらっているのに申し訳なかったのですが、逆にこの結果が闘志に火を付けました。
また旅から戻ったら再挑戦したいですし、いずれは旅にスピグラを持って行けたらとも考えています。
デジタルがどれだけ高性能になっても、未だ古い大判を愛好する人の気持ちが少しだけ理解できたような気になれた1日でした。
【Sped Graphic/Voigtlander 12.5cmF3.6 F3.6】
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thema:ペッツバール genre:写真
Voigtlander 12.5cmF3.6 | trackback(0) | comment(10) | 2015/05/13 Wed

皮包来了

Voigtlander 12.5cmF3.6
先々週のことでしたが、嬉しい一報が届いて鎌倉まで行ってきました。
以前、書いたことがある、トートバッグ型の革製カメラバッグをオーダーしていたのですが、それがついに完成したとの知らせを受けて、鎌倉の店まで取りに行ったのです。
気が急いてしまって開店の1時間以上も前に着いてしまい、仕方なく時間つぶしのために散策したところ、昨日の作例のインド女性を撮影する幸運に恵まれたのですが、帰宅ししてよく見るとピンボケしていて幸運とは言えない状況に転じてしまいました。

それはともかく、バッグは期待通りの素晴らしいできでたいへん気に入ったのですが、これも帰宅してからよく考えると問題があることに気付いて少し頭を痛めています。
問題はずばり、モノが良すぎて、今までのようなタフな使い方はできないということです。
例えば想定していた中国の農村の少数民族の村に泊めてもらうとなると、1発で取り返しがつかないくらい汚れてしまうだろうし、またそれを恐れつつ持って行ったのでは機動力が削がれてしまうだろうなと考えると、そういうハードな旅に持ち出すことはできないと思わざるを得ません。
それどころか、わたしは汗っかきなので、夏の近場の短時間撮影でも革に大量の汗でシミを作ってしまうでしょうから、国内においても季節限定にしないといけない…。

問題はもうひとつあって、重厚な作りに機能を持たせるという無理をお願いしたため、恐れていたとおりかなりの重量になってしまったということです。
現在使用しているf64のトートタイプのカメラバッグが、やがて近いうちに寿命を迎えるだろうと悩んだ末のオーダーだったのですが、そのf64はバリスティックナイロンの軽量カバンなので、革バッグの重みは肩に堪えそうです。

それならもうひとつ計量バッグを買ってタフな旅や夏場、荷物が多そうなときなどはそちらを使い、それ以外では革バッグに活躍してもらうというのは、わざわざいろいろなことを想定してオーダーした意味がなくなります。
どこかで踏ん切りをつけて、美しい革バッグと言えどもタフに使いこなし、荷物の工夫で重量を落として、同時に肩を鍛えることで重みを感じないような筋力アップ&体質改善も諮るのが正しい考え方でしょう。

さて、もう当分バッグはいらないだろう、少なくとも2~3年は買わないはずと考えていたのですが、その考えはわずか1週間で断ち切られることになりました。
トランクを買ってしまったのです。
紙製のかなり高価なやつが年に1度のセールと言うので、半額以下になっていたので…。

なぜにトランクかといえば、これから冬に向けて、しながわ宿場祭りとか与野大正時代祭りといった歴史祭りのようなイベントが各地で開催されますが、そこで古い衣装を着た人たちを撮影させてもらうのに、だったらこちらも古い恰好をした方が愉しいんじゃないかと考えたからです。
古いかっこうとカバンは関係ないのではと言われそうですが、そういうスタイルになるからには肩から現代のバッグを提げていてはいけません。

実は肝心の服の方がまだで、江戸時代の祭りが多いので着物を探そうと思っていたのですが、サイズが合うのが見つからず、19世紀ヨーロッパの写真師のスタイルの方が良いが鎖国時代にそんな格好の人はいなかっただろうからなどと悩んでいました。
いずれのスタイルにしてもバッグは現代という訳にはいかず、トランクなら双方に合うだろうからと考えて、このまま動かないと服も用意できないだろうからと思い切ってトランク購入してしまったという次第です。

勢いをかって、これまた激安のトップハット(シルクハット)も買ってしまいました。
これによって方向性はヨーロッパの写真師風に決まりました。
弊ブログでも書いてしまったことでますます自分への縛りになりましたので、当時の写真やイラストを参考に上着、シャツ、チョッキ、コートなどを揃えていくことにします。
今月末にはさっそくイベントがあるので、それがリミットです。
もしかしたら、それがきっかけで趣味はレンズからコスプレに変わっているのではないかと、少々不安になって来ました。
【Alpha7/Voigtlander 12.5cmF3.6 F3.6】
thema:ペッツバール genre:写真
Voigtlander 12.5cmF3.6 | trackback(0) | comment(0) | 2014/09/09 Tue

意大利的汽車

Voigtlander 12.5cmF3.6
α7というミラーレス一眼レフをわたしの最初のフルサイズ・デジタル・カメラとして期待をもって購入してから早くも10か月が経ちました。
バッテリーの持ちとか、ISO感度その他がいつの間にか変わってしまっているなどの細かい問題がないわけではありませんが、概ね好いカメラであると満足しています。
むしろカメラに不満が大きければ、再度ライカMを検討することも考えないではなかったのですが、もはや超高価なカメラは不要と見切りをつけることができました。
それについては、むしろペッツバールばかりを使うようになって、距離計カメラの意味がなくなったということの方が大きいですが。

満足していると書きましたが、α7でひとつ不安に感じていることがあります。
ピント合わせです。
ライカの二重像合致式の距離合わせにずっと慣れ親しんでいたので、一眼レフ式のファインダー内でピント合わせがうまくできません。
それを示すための今日の作例ではありませんが、これまでにもピンボケ作例は何度も出ているので状況は理解いただけるでしょう。

もともと乱視なのでピント合わせは得意ではないのですが、そのくせ大口径とか長焦点のレンズを開放で使うというのが倭をかけてまずいとは承知しています。
しかし、レンズの開放描写の愉しみが写真を撮っている理由なので絞るより、カメラのMFアシスト機能に頼ることになります。
時間が比較的あってこの機能が使えるときは、だいたいピントを外すことはないと思います。
スナップ的なシチュエーションだったり、これなら外さないだろうと過信してMFアシストを使わなかったときに、ピンボケがしばしば出現してしまいます。

それ以外にも、ピントを外すケースはいくつかあります。
今日の作例でもそうですが、シャツのFIATの文字のようにコントラスト差があるところがくっきり見えるので、ピントがあっていると錯覚してしまい、気付かずにそのまま撮影してしまうケースがそのひとつ。
もうひとつはマレーシアでかなりソフトなコーラのペッツバールを使ってピントに苦労した後に、今回のようにシャープなフォクトレンダーのペッツバールを使用すると、シャープネスとコントラストの良さからやはりピントが合っているという錯覚を作り出してしまいます。

基本的にポートレイトを撮るときは、対象の顔だけを見て、目の白黒のコントラストに騙されずに冷静にピント合わせをするということを習慣付けないといつまでたってもMFアシストから卒業できないでしょう。
先に書いたことと矛盾になってしまいますが、このままでは何年か待ってライカMかM9の中古格安モノを手に入れて一眼レフから足を洗う時が来るのかも知れません。
そうなるとペッツバールからの決別も意味しますので、それだけは絶対に避けたいですが。

さて、撮影させてもらってたいへん申し訳なくなってしまった今日の作例ですが、鎌倉のイベントでアンケートに協力と引き換えに撮った女性です。
フィアットのイベントだったので、イタリア人ですかと聞いたところ、よく言われるんですが実はインド人なんですとネイティブの日本語で答えてくれました。
レンズに興味を持ってくれたのでペッツバールの話をしたところ、カメラもライカなんですねと突っ込まれてしまいます。
SONYのSOの上にライカロゴのステッカーを貼っていたのですが、そのことに気付かれたのはベトナムのアメリカ人以来2回目です。
このライカシールは、別に樹ほどのライカ回帰するとは関係なく、単に"Leica NY"となることからライカ・ニューヨークと呼ぶためだけのものですが、受けはいまひとつです。
【Alpha7/Voigtlander 12.5cmF3.6 F3.6】
thema:ペッツバール genre:写真
Voigtlander 12.5cmF3.6 | trackback(0) | comment(0) | 2014/09/08 Mon

航空公司的幇助

Voigtlander 12.5cmF3.6
スーパーよさこいでの最後の1枚です。
作例を見て、日本人のようで、どこかそうではなさそうと直感されるようならかなり鋭いと思います。
彼女もハノイからの留学生でした。
昨日の作例の女の子たちを撮ってしばらくして、よさこいリハーサル&休憩中の若者たちがいて、何やら中国語で話しているように聞こえたので、声を掛けたところそれは中国語ではなくベトナム語だったという展開です。
わたしが、ほとんど唯一知っているベトナム語でのこんにちはと言うとそれが受けて、いろいろと話を聞くことができました。

彼女たちは、ハノイ1000年よさこい連というハノイの大学生からなるチームです。
もともとハノイで催された日越友好の行事をもとに結成されたと言いますが、あっと思い出したのは、年末年始にハノイを訪れたときたまたま通りかかった幼稚園で、交流ある日本の幼稚園とのイベントのリハーサルで桜を飾ったり日本の踊りを踊ったりしているのを見学させてもらったのですが、その時の日本の踊りがまさによさこいでした。
恐らくはハノイ1000年よさこい連の指導の下に、幼稚園の先生たちもよさこいをマスターしたに違いありません。

それにしてもハノイの大学生が大挙して来日と言うのが不思議だったのですが、ベトナム航空が全面的にバックアップしていると教えてもらいました。
もともとメンバーは日本文化に興味があって参加している若者たちだと聞いたので、これをきっかけに両国の懸け橋になってくれることを期待しないではいられません。

作例の女性はグエンさんという留学生で、彼女もこのグループへの参加から日本留学へと至ったようですが、先行して日本の大学に通う彼女が同世代の仲間たちの今回の来日に際して、すべての手続きをこなしたと言うので、すでに交流のために力を尽くす人ができてきているということなのです。
昨日の作例のふたりもこの後やはり合流して、よさこにの舞台に立ちましたが、早々に引きあげたわたしはその姿を生で見ることができなかったものの、YouTubeによってその雄姿を観ることができました。

彼らの滞在は短いものだったかも知れませんが、日本の大学生と交流したり、あるいは日本の文化に直接触れることで、今後の彼らの人生を動かすだけのものを得られたのではないかと思わずにいられません。
そういえば、今度またベトナムに行ってみたいと考えていると話したところ、その時はぜひ連絡くださいとメールアドレスをもらったりもしました。
日本文化に興味ある彼らですから、今後も交流することができればよいと思います。
それに来年もまた来てくれるでしょうから、次回はわたしがより積極的に交流するようにしなければいけません。

唯一心配なのが、撮影した場所がニュースで殺虫剤を噴霧していた、デング熱感染者発生エリア付近だったことです。
みんなその藪の芝あたりに腰掛けてお弁当を食べていたのですが、何事もなかったことを祈ります。
デング熱患者が多く出ているだろうベトナムに住んでいて観戦したことがなかったのに、日本でデング熱感染では逆輸出のようで冗談にもならないではないですか。
【Alpha7/Voigtlander 12.5cmF3.6 F3.6】
thema:ペッツバール genre:写真
Voigtlander 12.5cmF3.6 | trackback(0) | comment(0) | 2014/09/07 Sun

回家種田

Voigtlander 12.5cmF3.6
まさか、またベトナムに行ったのでは?
今日の作例を見て、そう心配してくれる人がいるかも知れません。
しかし、安心してください。
確かに紅白のアオザイを着たふたりは確かにベトナム人ですが、この写真もよさこい会場の代々木公園で撮ったものです。
よさこいにはこの日のためにはるばるハノイから参加した連があったのです。
間もなく自分たちの踊りが始まるという緊張感の中で、撮影に応じてもらいました。

ところでベトナムといえば、昨年、初めてハノイを旅した時に知り合った女子大生がいました。
フオンという名のハノイの大学で英語を勉強している女の子で、その時4年生で8月の卒業と就職活動を控えていました。
そういう不安から来る現実逃避があったからか、単に初めてできた外国人の知り合いだからか、フオンは熱心に毎日メールをくれ、厳しい就職活動のことを書き綴り、わたしや日本のことを質問攻めにしました。
どこまで本当かは分かりませんが、それによれば彼女が少数民族なために学校の成績や就職で一般のベトナム人と差別されていると訴えることがときどきありました。

少数民族差別といえばまずは中国のことが思い浮かびますが、イラクのイスラム国関連でもマイノリティ駆逐が米軍の空爆の建前で、そのアメリカでは先住民差別の問題が根深くあり、日本にだってついこの間北海道道議がアイヌはいないという暴言を吐いたり、世界中でなくなることがないことを考えると、ヒトスジシマカのように駆除しなくてはいけない問題なのでしょう。
いや、これは誰が言っていたか、人間に例えば食べ物に好き嫌いがあり、好きなタイプの異性が存在する限り、厳密に差別をしないということはあり得ない、ただ、差別はしていませんと装うことしかできないというのが正しいようにも思えます。

そういう意識があるからでしょうか、数多く企業をあたらないとダメだとか、英語が得意なんだから進出して間もなくあまり知られていない外国企業を狙えとか、自分は日本に親しい友人がいるので日本の習慣など詳しいと言って日本企業を片っ端からあたれとか、あまり役立ちそうもないアドバイスにはほとんど無反応で、いじけてしまっているようにも見えました。
そのくせ、仕事が見つからなかったらどうしようと書かれたメールは何度も受け取りましたが、わたしにはあせりというよりは、もはや悲壮感が漂っているような気がして、同じような気の利かないアドバイスを繰り返すばかりです。

それでも経済発展著しいベトナムのことですから、不本意ながらもどうにか職を得ることができたと、そのうちにメールが来るだろうと思っていました。
それが何の予告もなく1か月近くも音信がなくなってさすがに心配になったころ、1通のメールが届きました。
いま実家に戻っていて、農家である家の仕事を手伝っているが、農作業はたいへん厳しい、いまはもう就職活動はしていない、と。

ベトナムの地方の少数民族である彼女の実家は農家で、両親はハノイと言う都会で一生懸命勉強して好い仕事を得てほしいと、希望を娘に託したのではないかと容易に想像てきます。
娘を大学にやるために借金したりとか、生活の質を落としたとか、無理に働いて体を壊したとか、そんな姿を考えずにはいられません。
娘が無事就職を果たせばそれも報われたのでしょうが、結局、4年経って戻って来てしまったとなると、切ない気持ちにならずにいられるでしょうか。

だからといって、わたしに何ができるわけではありません。
少し前に調布のイベントで会ったベトナムの女の子たちが、日本の研修制度で来日して働いていると聞いたので、こちらである程度面倒を見るから同じように日本の会社で働いてみないかとも誘ってみましたが、これについても無反応でした。
ハノイに住んでいた時はWiFiがあってそれこそ毎日メールしてきましたが、PCはあっても田舎にはそういう環境がないはずでどのように連絡してきているのかも気がかりです。
どうにかしてあげたいのですが、もう、どうにもできなくなってしまいました。
【Alpha7/Voigtlander 12.5cmF3.6 F3.6】
thema:ペッツバール genre:写真
Voigtlander 12.5cmF3.6 | trackback(0) | comment(0) | 2014/09/06 Sat

高知練習

Voigtlander 12.5cmF3.6
高知のよさこい祭りの東京開催版であるスーパーよさこいは、大型台風によって開催がぎりぎりまで決定できなかった高知同様の悪天候に悩まされました。
予報は悪くなかったのですが、わたしたちが来場してしばらくするとかなり大粒の雨が落ちてきます。
傘は持ってきていましたが、knpmさんとふたり屋根のあるところに緊急避難しましょうということになりました。
ちょうど高知市観光協会のブースがあって、よさこいはさすが本場高知から来た連が去年は圧倒的にすごかったという話をしたり、カメラに関心があるというミス高知にペッツバールの自慢をしたりして時間をつぶします。

その後も降ったり止んだりの状態で、傘を差しながら、踊りを見ながら、写真を撮りながらという面倒がいやで、早めに代々木公園を切り上げることにしました。
結果的には、この悪天候のおかげで蚊に刺されることがなかったということかも知れず、1日好天だったらいまごろ病院のベッドの上でもんどりうっていた可能性があります。
ただ、今年は高知の連を見ることができなかったのはとても残念でした。

その後向かったのは、よさこいを見終わって時間があれば行ってみましょうかと話していた同じ渋谷区にあるカメラ店でした。
わたしは別の友人から誘われていたものの機会なく初訪問でしたが、knpmさんはできて間もないこの店にすでに3回目だというのでさすがだと思うと同時に、この店の実力をうかがい知ることになりました。
knpmさんは興味あるレンズがあればどこへでも行ってしまう猛者だとわたしは思っていますが、忙しいだけにそこには期待できないと悟ると足を向けたりもしないはずです。
そして、実際に行ってみると期待通りで、knpmさんはもちろん、金欠で今月の買い物は控えようと思っていた私にもリーズナブルな掘り出し物がいかがかとばかりに待ち構えてくれていました。

それは状態があまりよろしくないペッツバールで中途半端な焦点距離で大判愛好家も手を出しかねる代物でしたが、わしにとっては以前から探し求めていたメーカーだったので、一も二もなく買い求めることにしました。
それ以外にもたいへん興味深いレンズが3本ほどありましたが、もはや手が出ないのでそれらは諦めざるを得ません。
少し残念だし、若き顔見知りの店主にも申し訳なかったのですが、そこは細く長いお付き合いをと言うことで容赦してもらいたいと思います。

それにしてもこの店長はその若さにも関わらずとても勉強熱心な青年で、かなりマニアックな領域までいろいろなことを知っています。
それに店にあるレンズはその特徴をよく掴んだ作例を撮っていて、レンズの素性を話していれば説得力があるところ、黙ってその作例を見せても、そのレンズがどういうものなのかを理解させられるという特技を持っているようです。
閉店後にちょっと飲みにでもと言ってレンズ話しでもしていれば、一晩中話を聞いていられるんじゃないかと思えるそんな店主さんです。

もうひとつは品揃えのすばらしさで、オーソドックスなレンズもあることはあるのですが、半分以上は知る人ぞ知るというレンズばかりなのではないかというものが並んでいます。
申し訳なかったのですが、ついついあれ見せてこれ見せてとお願いしながら全然買わずで、わたしは良いお客とは言えない存在でした。
いまこれだけの円安で、レンズ価格も高騰してしまっているご時世にどうやってこれだけのレンズを集めたのか、その謎にもいつかメスを入れなければなりません。

レンズ話を続けていると、この日所用で参加できなかったksmtさんから連絡が入り、新宿で落ち合って食事でもしましょうということになりました。
なぜ新宿かといえば中古カメラ市をやっていたからですが、直前に欲しかったレンズを手に入れ、たっぷりと希少レンズを見てきたわたしの目には、終了日の近づいたカメラ市は残念ながら魅力的なところはありません。
以前に何本もレンズを買っている外国から出店している社長をつかまえて質問攻めにしてしまい、申し訳なく思っています。
ドイツ語ではライカ・ズミクロンと発音しますが、オーストリアのドイツ語ではスミクロンというと聞いてああやっぱりと納得して終了です。

そして、購入したばかりのボロいペッツバールはksmtさんの手に渡すことができ、このレンズはやはり素晴らしいものだと判明しました。
この日のあいにくの雨は、デング熱から守ってくれただけでなく、思わぬ贈り物をももたらしてくれたと感謝しなくてはなりませんでした。
【Alpha7/Voigtlander 12.5cmF3.6 F3.6】
thema:ペッツバール genre:写真
Voigtlander 12.5cmF3.6 | trackback(0) | comment(0) | 2014/09/05 Fri

法国快10年

Voigtlander 12.5cmF3.6
代々木公園に行った8月23日はスーパーよさこいの見物に出掛けていました。
スーパーよさこいは本場のよさこい祭りに次ぐ大きなよさこいで、主催者発表では踊り子6000人、観衆80万人というので、
政令指定都市の人が狭いところにどっと集まったような集中具合です。
これだけの人々が、その時まだデング熱報道がなかった無防備状態で、ヒトスジシマカが待ち構える公園付近に集まったのですから、残念ですが確率の問題としてこの中からデング熱に感染してしまった方もいるのは仕方ありません。

最初のデング熱国内感染者の報道があってからしばらく経ちますが、依然、ニュースではこの病気の詳細が語られないのが気になります。
NHKのニュースでは、すでにフランスでは10年も前にデング熱ウイルスキャリアの蚊の生息が確認されていて、その生息範囲も年々拡大されていることが確認されていると説明していました。
フランスでその状態なら、日本も時間の問題だったということを示しているようにも捉えられます。

南フランスに拡大している生息確認地域を知ると、アフリカから貿易の船などでやって来た蚊なのだろうかと想像しますが、もともとデング熱の発生源は東南アジアと南米で、アフリカには遅れて広がって行ったと言われています。
そういえばデング熱騒ぎの初期の報道で、代々木公園ではタイやアセアン地域のイベントがあったので、その資材運搬時に荷物に観戦した蚊が紛れていたのではと憶測を流していましたが、むしろ訪れた人の中にウィルスキャリアがいて日本の蚊に刺され、その蚊が日本人も次々と刺したりしたと考える方が自然ではないでしょうか。
しかし、国内のデング熱感染者がこれだけ多いということは、感染源がひとりとは考えにくいでしょうから、持ち込まれた絵北物にキャリアボウフラが何十匹と含まれていたと考えるのが自然でしょうか。

いや、原因にしろ対策にしろ素人が余計な憶測をするのは慎むべきかも知れません。
件のフランスのケースでは、パスツール研究所の研究員がデータをもとに解説していましたが、日本にも国立感染症研究所があるのですから、ここからのみ情報を発信すべきです。
もう当然ホームページなどには、最新情報がトピックスとして出ていると思うのですが、わたしの検索が甘いようで見つかりませんでした。

見つけられなかったことで、知り合いの医師に聞いたり、デング熱の記載あるサイトなどで調べてみました。
まず、これは報道されていることですが、今のところ保険照覧されているデング熱の治療薬は存在せず、発症して入院したとしても病院でできるのは対症療法だけだということです。
デング熱は高熱やいろいろの症状が続きますが、1週間でほぼ完治するので、よほど体力の落ちている高齢者や乳幼児以外それほど危険がないとされていて、ニュースでも、だから必要以上に心配しないでと呼びかけるようなところが感じられます。

確かにその部分はそのとおりなのかも知れませんが、デング熱に罹った人はわずかの確率でデング出血熱に転じる可能性があります。
デング出血熱は生命の危険のある病気で、東南アジアで死者が出ているほとんどがこのケースのようです。
デング熱患者が快方に向かう直前に血漿が血管から漏出するなどの症状が出るのに始まり、各部から出血すると言います。
致死率は1~せいぜい数%なのだそうですが、デング出血熱に罹った100人に数人は亡くなっていると考えると恐ろしいことです。
治療薬がないのですから、デング熱にはならないために戸外では絶対に蚊に刺されないよう努める必要ありです。

医学界では、蚊除けのスプレーが最大の効果があると推奨しているそうです。
ただ、これも明治神宮で用意したスプレーを吹き付けるニュースの映像を見ますが、あのかけ方では不十分でニュースで流すことであんなものでいいのだとの誤解を与える逆効果が心配になります。
露出している手足にしっかり吹き付けるのはもちろんですが、衣服にもしっかり吹き付けること、忘れがちなのは日焼け止めクリーム等を使った場合その上から吹き付けることで、後者の場合順序が逆だと効果がなくなるので要注意です。
スプレーの効果は5時間ほど望めるので、これより短い外出には確実な効果があるとのことです。

以上はわたし自身が確認したことで、自分の蚊対策として実践するつもりですが、これが100%正しいと言えるのかと問われれば自信はありません。
ですから、先に書いたように、国立感染症研究所が真っ先にニュースリリースして国民に正しい知識を身に付けてもらうよう対応すべきです。
保健所などには毎日問い合わせが殺到しているようですが、情報提供により必要以上の心配から解放してもらえます。
災害が起こりそうな時の避難命令の発動タイミングの問題や、小保方さんの問題などで、公的機関が公に物を言うのに尻込みしてしまつているのでしょうか。
【Alpha7/Voigtlander 12.5cmF3.6 F3.6】
thema:ペッツバール genre:写真
Voigtlander 12.5cmF3.6 | trackback(0) | comment(0) | 2014/09/04 Thu

他叫邁克爾

Voigtlander 12.5cmF3.6
ここのところよく散策に出掛けていたところが大変なことになってしまいました。
代々木公園です。
先々週の土曜は、よさこいを見に行っていましたし、来週はベトナムフェスティバルがあるというので覗きに行ってみるつもりでした。
週の途中からになりますが、今日からは代々木公園付近でよさこい見物の合間に撮った作例をアップすることにします。

代々木公園は、原宿が最寄り駅で、明治神宮と背中合わせに存在し、さらには代々木体育館と隣接しているという立地条件から多様な人が訪れています。
最初に見つかったデング熱患者はダンスの練習をしに、代々木公園に来ていたと伝えられていました。
なるほど土日に代々木公園に行くと若者たちが熱心にダンスの練習をしている姿はよく見ます。
それと楽器の練習をしている人もとても多い。
普通にギターやサックスは当たり前で、ヴァイオリン、ケーナ、オカリナ、ハープ、スティールドラムとあまりなじみのない楽器を生で聴くことができるのですが、遠くで不思議な音が鳴っているとその方向へ歩き出し、どんな楽器だろうかと想像するだけでも楽しいことです。

ドッグランという犬を運動させるスペースがあります。
犬の運動ならわざわざここまで来なくてもと思うのですが、人のいるところではリードを掴んでいなければならず、ドッグランのように犬が自由に走り回れる場所の方が、彼らのより幸せそうな姿が見られて好いということなのでしょう。
敷地内には初対面同士の犬が鉢合わせになりますが、よく訓練されているので吠えたりということはないのですが、やはり犬がぎこちなく振る舞ったり、いきなり仲良くなったり、人間のような彼らの行動を何気なく見ていても意外に楽しんですね。

もちろんペットではなく自分自身が運動をするために来ている人は大勢います。
公園はとても広くて景色の移り変わりやや若干のアップダウンなど変化に富んでいますし、近くの道路を走ろうと思うと危険度が増しますし、信号待ちでいちいち止まったり車の排ガスを吸ったりする必要も無く、ジョギングには最適な場所でしょう。
外国人で走っている人が多く、どこ出身かは分からないにも関わらず、ニューヨーカーだと勝手に決めつけたくなります。
作例のように、目の不自由な方が伴走者とともに走っている姿を見るのも珍しくありません。
実際には、伴走者が不足しているとも聞きますが、ハンデのある人もない人もともに楽しめる公園だということを象徴する姿だと思います。

他にも多種多様な人が来園しているのですが、もうひとつだけ例をあげるならわたしも含めた撮影に来ている人たちがいます。
ミラーレスが似合うカメラ女子やモデル撮影をやっているグループは公園の定番商品のようなものです。
わたしのようにペッツバールで撮影と言う人はまあいないでしょうが、クラシックカメラの出現率はかなり高いです。
ライカやハッセルブラッド、中判蛇腹に二眼レフはしばしば見かけます。
しかも意外に若い人が使っています。
わたしもその一群かなとも思いますが、手に入れた古いカメラの練習を兼ねて撮影に来ている人が多いのではないでしょうか。
練習だけならどこでもできますが、公園には花や緑があって、さらには今まで書いた多種多様な人々がいて被写体に事欠きません。
絶好の練習場です。

わたしは公園で撮影なんてと少し馬鹿にするようなところからスタートしていますが、少しずつ代々木公園のバリエーション豊かな魅力に取りつかれて、月に1回くらいのペースで来たいと思っていました。
ところが、今回のような事態になってしまい、とても心配しています。
公園を管轄するのが東京都なので対応は都の保健所などがあたっているようですが、対応が緩いようにみえてなりません。
デング熱が発症しても高熱が続くものの1週間程度で集結するのでそれほど心配はいらないと、これはパニックにならないよう先手を打ったコメントだったはずですが、それがひとり歩きして、デング熱は大したことがないとの東京都の見解に変じてしまったかのように思われます。

そのくせ報道は中途半端で、東南アジアでは死者も出ているケースがけつして少なくないことは報じていませんし、蚊を媒介とする伝染病対策に先進的なシンガポールの対応などを紹介するなどのニュースも見ません。
もちろん、必要以上に恐れることはないのですが、その必要というラインが見えてこないのは、すぐにも指針を示さない厚労省に問題があるのではと難癖のひとつも付けたくなるというものです。
乳幼児や妊婦の場合どうなるのかとか、疑いがある症状が出た場合どの医療機関にかかるべきとか、研究データはいくらでもありそうなものなのに、情報があまりに少なすぎだと思います。
代々木公園を安心して利用できるように、何が必要かを情報発信するのに自分の力を発揮する絶好の機会だと、新しい厚労大臣が考えることはないのでしょうか。
【Alpha7/Voigtlander 12.5cmF3.6 F3.6】
thema:ペッツバール genre:写真
Voigtlander 12.5cmF3.6 | trackback(0) | comment(0) | 2014/09/03 Wed
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