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Voigtlander20.5cmF3.8
【Alpha7/Gaudin 10cmF3.5 F3.5】
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thema:ペッツバール genre:写真
Gaudin 10cmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2015/02/18 Wed

ゴーダンの謎、未だ解決せず

Gaudin 10cmF3.5
先々週の熱海にはジャマン・エ・ダルローのコーン・サントラリザチュール型のペッツバールを持って行って、声掛けして撮影するごとに150年ほど前の古いレンズですと自慢していました。
多くの方にはそんな古いレンズで写るんですかなどと関心を示していただきましたが、一方で、ああ、そうですかと、まったく興味無さ気な冷淡な反応のこともあります。
おじさんの自慢話に付き合う必要性はあまりないので、それはまったくもって正直なリアクションです。
しかし、何を勘違いしたのか、150年で無関心なら自分の持っている最古のレンズで驚かしてやれとばかり、今回は170年前のレンズを持参してみました。

そのレンズは久し振りのゴーダンですが、焦点距離が短い関係で普段使用しているヘリコイドがそのまま使えません。
繰り出しの小さい薄型のヘリコイドを使用しなければいけないのですが、どうしたことかそのヘリコイドが見つからないためにこのレンズが使用できないでいました。
繰り出しの大きな厚型ヘリコイドにも装着可能で、無限の出ない近距離用レンズとしては使用可能でしたのでいつものポートレイトくらいならどうにかなるだろうと久し振りにカメラバッグに放り込んだのです。
撮影しつつ、170年前と自慢しなくてはいけません。

ニエプスの世界最古と言われる写真は1825年なので190年前ですが、ダゲールのダゲレオタイプの発表が1839年で176年前、ペッツバールレンズの完成が1840年で175年前、ジルーカメラに続く世界で2番目の写真機と言われるゴーダンカメラが1841年製造開始で174年前、そんなところからわたしのゴーダンめレンズは170年ほど前の製造ではと類推されています。
ただし、ゴーダンのカメラがどれだけの期間製造されていたかはよく分かりません。
製造開始は記録が残るものの製造終了のそれがないというのは、ありがちなことです。
ウォーターハウス絞りの機構がないことから、発明された1858年以前のレンズであることは間違いないと思いますが、ゴーダンのカメラが10年以上の長期間作られていたとすれば、1840年代の製造でないということになるので、それでは困ってしまいます。

もうひとつの問題は、これも何度かここに書いていることですが、フォクトレンダー以外のメーカーがいつ頃からペッツバールタイプのレンズを製造したかということです。
ペッツバールレンズを設計したペッツバール博士と製造していたフォクトレンダーは仲たがいして、フォクトレンダーはウィーンからドイツのブラウンシュヴァイクに拠点を写したのが1849年です。
ペッツバールの特許がオーストリアでしか申請されていなかったので、それが及ばないドイツに移ったということなので、他メーカーも1849年からペッツバールタイプのレンズを製造し始めたと考えるのが自然です。
実際、アメリカのハリスン社がレンズ製造を開始するのは1849年からです。

しかし、ダゴスティーニ氏の本によれば、最古の写真用レンズメーカーのひとつであるルルブールの項で、同社の製造番号の無いペッツバールタイプのレンズを1845年以降の製造と紹介しています。
Lerebours et Secretanという刻印があり、両者がパートナーシップを結んだのが1845年だという理由のようですが、ダゴスティーニ氏はペッツバールタイプのレンズがフォクトレンダー以外で製造されたのは1849年以降であるという説は採っていないことが分かります。
1849年より前に製造されたという根拠を示していないので(少なくともわたしが読んだ範囲では)、鵜呑みにしてはいけないのかも知れませんが、わたしのゴーダンはコバにルルブールである旨書き込みがあり、スクレタン云々の部分はないので、1845年以降という縛りはなく1840年代の製造だという可能性を残しますが、先の疑問は解決されないままです。

さて、今日の作例はそのゴーダンのものですが、くだんのヘリコイドでは最長撮影距離にしてこの位置になってしまうことが分かり、今回の唯一の作例になってしまいました。
帰り道で、ksmtさんに薄いヘリコイドを譲ってもらったので、次回はガンガン使用する予定です。
これだけ寄っているとさすがに女性の写真ではアップがためらわれるところですが、若い芸妓さんが瀬戸物のような美しい肌をしていたので、臆することなく使用させていただきました。
もちろん見ての通り、美しいのはお肌だけではありません。
昨年の愛千代さんに続いて、熱海芸妓界のニューアイドルです。
先日の韓国からの女の子の肌も素晴らしかったですが、このふたりで日韓お肌対決をしたら凄いことになるのではないでしょうか。
【Alpha7/Gaudin 10cmF3.5 F3.5】
thema:ペッツバール genre:写真
Gaudin 10cmF3.5 | trackback(0) | comment(2) | 2015/02/16 Mon

中国敵聖歌

Gaudin 10cmF3.6
昨日のケラレの謎はまったく簡単に解決してしまいました。
アダプターのレイクォールのホームページを覗いてみると、NEX用のアダプターはα7ではケラレるので新しくα7用に内部の口を広げたアダプターを製作しなおしたと記載されていました。
これまでの作例のケラレはレンズに起因するものではなく、アダプターの内面反射処理用の黒枠部分によるものと判明です。
そんなアダプターを買ってしまうとはと嘆いたのも早とちりで、ホームページにはさらに、従来のNEXアダプターを持っている人にはα7用に実費改造するというサービスもやってくれると書かれていました。

α7用のアダプターに注文が集中しているようで、納期が1週間以上かかると書いてあったので、NEX用からの改造なんて1ヶ月とかかかってしまうのではと電話で問い合わせると、これも1週間で直しますとの快投を回答をもらいました。
さすが、レンズアダプターの名門は、商売優先ではなくレンズユーザーのことを考えてくれるオールドレンズファンの強い味方と言えそうです。
これだけ中国製の安価なアダプターが溢れている中でも愛用者が多いのは、品質の高さもさることながらサービスにも力を入れているからだということが再確認できました。

もちろんわたしもα7仕様にすぐにも直してもらうつもりです。
しかし、先週は旧アダプターを携えて奈良を旅してきたりもしましたので、しばらくはケラレ画像のままの作例が続きます。
ケラレ部分はトリミングするなり処理すべきかも知れませんが、わたしのブログでは無修正主義を貫いているので、使用したアダプターの記録という意味でそのままアップさせていただきます。


さて、多祝蔡屋囲もひととおり歩いてそろそろ皇思楊村へ移動しなければなりません。
そう考えて、バス停の方へ歩いていると、通りに響き渡る讃美歌の合唱が聞こえてきました。
何というタイトル化忘れましたが、讃美歌としては割と有名な曲で、それが中国語で朗々と歌われているのが新鮮で思わず立ち止まって聴き入ってしまいました。
そこはこく普通の中国式アパートのような建物でしたが、キリスト教会に転用されているようでした。
関心があるのかと思われたようで、中にいた職員に手を引かれて事務所の中に入って行ってしまいました。

いえ、参加希望ではなく、わたしは日本からの旅行者でキリスト教徒ではなく仏教徒です、中国でキリスト教の活動を初めて見たのでちょっと立ち止まっていただけですと正直に言います。
すると相手はがっかりするどころか、ぜひ紹介させてくださいと嬉しそうに村での宗教活動について説明し、仏教とキリスト教の違いは仏陀は人間ですがイエスは神様なのですと話を続けました。
キリストは神の子ですが、人間だと習いましたがと答えると、先方は当惑してしまいます。
恐らく、中国で仏教徒といえばキリスト教について何も知らず、上述のような説明をすると鵜呑みにしてしまってわたしのような反論をする人がいないのではないかと想像しました。

そんなことがきっかけで、讃美歌を終えた人々が集まりなぜか日本からのお客さんと呼ばれ、ここにはそんな人も来るのかと地元のキリスト教徒を驚かせたりしたようでした。
さらには来賓の澳門基督教徒聯合会の役員さんから説教をいただく幸運にも恵まれましたが、この話は難しすぎて1~2割しか理解できません。
子どもたちからは初めて見る外国人に、まるでキリスト光臨の様な驚きの目を向けられ、いつものような君たちの写真を撮らせてねという行動ができなくなってしまいました。
残念ながらこの教会では撮影ができず、今日の作例はその並びで撮った惣菜を買いに来たバイクの親子ですが、わたしの頭も一瞬にして聖から俗に切り替わっていたことを示す1枚です。
【Alpha7/Gaudin 10cmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gaudin 10cmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2013/12/06 Fri

同工異曲

Gaudin 10cmF3.6
先月購入した新しいカメラ、ソニーα7ですが、わたしが手に入れたのはボディのみです。
たぶん同時にレンズも発売されたと思うのですが、関心がなくてどんなレンズがあるのかもわかっていません。
いちおうはオールドレンズをデジタルでもというブログなのでお許しいただきたいと思います。
50年後にはそれらもオールドレンズになっているはずですので、それまで当ブログが継続していれば取り上げることとさせていただきます。

替って購入したのがNEXマウント-ライカマウント変換アダプターです。
わたしの所有するレンズのほぼすべてがライカマウントなので、これがないとせっかく買ったカメラで撮影できないからです。
中国サードパーティ製の安物でよかったのですが、訳あって高級な国産レイクォールを入手しました。
しかし、ここでひとつ大きな問題が浮上してきました。

α7が発売される前、デモ機が一部一般公開されたとき、ライカのレンズを付けると周辺がケラレるものがあるという話が広まりました。
どのレンズがケラレるという情
報が見つけられなかったので、わたしはたぶんコシナの12mmや15mmといった超広角レンズを付けた場合なのだろうと判断しました。
NEXとライカをつなぐアダプターは1cmほども高さがあるので、超広角ではケラレの可能性はかなり高いだろうと想像できるからですし、21mmや28mmでも危ないかも知れません。

しかし、わたしは35mm以上が使えれば、それ以上の広角でケラレるデメリットより35mmフルサイズ弟子たるを使えるメリットの方がはるかに大きいと思う人間です。
念のためアダプター購入時に35mmレンズを持参して試させてもらったところ、わすがに周辺光量落ちがあるようにも見えましたが、この程度ならまったく問題にならいないとそのままアダプターを買ってしまいました。
ちなみに焦点距離が同じレンズでも、後方主点位置はレンズによって異なるので、他のレンズでもケラレないという保証はないということは要注意です。

これまで、
Vallantin 7cmF3.5
Hektor 2.8cmF6.3
Klein-Bild Plasmat 7cmF2.7
Gaudin 10cmF3.5
と広角1本、長焦点系3本を使って作例を出しています。
それらを見るとレンズに関わらず、撮影距離にも関わらず、みな同程度にケラレているように見えます。
どうしたことでしょうか、とても不思議です。
純正レンズを無視した報いなのではと真剣に悩んでいます。

さて、作例は、先日のおっぱいをあげている母子の写真と同工異曲で恐縮ですが、今回はおしっこさせているおばあちゃんと孫です。
こういうシーンは中国ではよく見る日常光景なのですが、いい具合に逆光が効いていたので、思わず撮影し思わず採用してしまいました。
勢いよく飛び出している感じに、この子の健康が表現されているようで、これはこれでいいんじゃないかと思いました。
【Alpha7/Gaudin 10cmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gaudin 10cmF3.5 | trackback(0) | comment(9) | 2013/12/05 Thu

紅色内衣

Gaudin 10cmF3.6
平政村の次に向かった古村落の紹介がすっかり遅くなってしまいました。
いったん恵東に戻ってから小型のバスに乗り換え、多祝に向かったのです。
多祝には皇思楊という有名な古村落があって、ここに住む美蓉という女の子と友達になったこともあって、何度も出掛けています。
皇思楊からそれほど遠くないはずのところに、もう一つ多祝蔡屋囲というもうひとつの古村落があることを知ったので美蓉にも会いに行きつつその古村落を目指したのです。

多祝蔡屋囲のことは美蓉に聞いてみたのですが、聞いたこともないと言うので場所だけでも確認しておいてほしいとお願いしていました。
それもあって彼女のところを訪れてから連れて行ってもらおうかと考えていたのですが、たぶんそんなことはすっかり忘れているだろうと考えて直行してみることにしました。
美蓉は今年中学3年生で受験を控えているので、外国人が古い家を見て歩くのにそうそう付き合わせるわけにもいかないということもあります。

バスは終点の多祝に着きましたが、どう探せばいいでしょう。
地元政府の建物があったので事務員のような人に聞いてみましたが、ここの部署では分からない、あっちの事務室で聞いてくれと言われたものの、そちらは鍵がかかっていて人の気配もありません。
まことに共産主義的な対応に腹が立ちますが、言動は慎まないと出国時にスーツケースに白い粉でも仕込まれたらたいへんです。

平政村の帰り道で好いバイタクに巡り合ったこともあって、ここでもバイタクに聞いてみることにしました。
多祝蔡屋囲と書いたメモを見せるとあっさり5元だと言われ、そのまま後部座席にまたがると1キロも走らないうちに到着してしまいました。
歩いて10分というところでしょう。
バイタクに最低料金制度があるのかはよく知りませんが、今までの経験でも最低運賃はやはり5元だったのですがもっと長い距離を乗っていたことを考えると、地元の人なら3元くらいだったのかなあと思います。

そうして着いた多祝蔡屋囲ですが、建築物の面白味や村の規模では平政村と五十歩百歩というところですが、地元の人が普通に住んでいる村としての活気が漲っていて、散歩して楽しいということでははるかに凌ぐものがありました。
子どもたちが戸外で遊び、大人はそこここで井戸端会議していて、少なくともわたしにとっての被写体には事欠きません。
ただ、古建築は、平政村にあった四角楼のような立派なものがなく、単独で撮るには厳しいものがあったので、ちょっとした工夫が必要でした。

今日の作例は古い家並みが並んだ村ではなかなかの風景なのですが、いかんせんまともに撮ってはただ古い建物が並ぶばかりの冴えない場面になってしまいます。
そこで前面にピントを合わせて家並みをぼかすことで雰囲気のみを伝える作戦に出たのですが、まあまあ奏功したのではないかと自負しています。
ただ、ピントは老人ではなく、赤パンの方にいってしまっているのが、なんともわたしらしい失敗になってしまっているようです。
【Alpha7/Gaudin 10cmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gaudin 10cmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2013/12/04 Wed

小芥子鏡頭

Gaudin 10cmF3.5
いま、女性の間でこけしがブームなのだそうです。
いやこれは不純な話ではなく、お土産用の大量生産品でない職人が1本1本手作りしたこけしにはひとつひとつに個性があって、素朴な表情と木の温もりに癒されるというのがその理由だということです。
仕事を終えて帰宅してから、こけしを手に取って語りかけるなどして愛でる若い女性の姿のリポートも見ました。
1本手に入れるとまた別のタイプのこけしが欲しくなり、コレクションは100本以上にもなってしまったと紹介されています。

この話、こけしをレンズに置き換えるとわたしの姿にそのまま当てはまります。
特にペッツバールを集め出してからは、こけし愛好女性よろしくレンズを愛でています。
ペッツバールのずんどうでフード部分がふた回りくらい広がった鏡胴はこけしの形態そのもので、真鍮のやわらかな質感は金属にあって木の温もりにもこけし愛と通ずつところがあると言えます。
さすがに語り掛けるということはありませんが、今度、こういう旅をしてそのときにはこのレンズを持っていきたいなどと考えるのは、同様の行為といえるかなと思います。

少なくとも現行のレンズに対してこんなことをする人はいないでしょうし、ペッツバールよりもあとの35mm用レンズに対しても同じような感情は湧かないような気がします。
小型レンズの親指と人差し指でつまんでせいぜい中指をサポートに添えるようにして持てるようなサイズのものと、手のひら全体に包み込むように持つようなものとでは、持ちうる感情もおのずと違ってくるのかも知れません。
これに気付いたカメラ女子たちが現行のレンズを捨ててペッツバールに興味を持ち始める日が、近い将来やって来ることでしょう。
帰宅後愛でるだけではなく、お気に入りのポートレイトスナップを撮ろうとペッツバール付ミラーレスを手にした女性が、週末の町中を行きかっているような日が。

よさこいを見物に行ったこの日は、まだペッツバールで撮影していたのはksmtさんとわたしだけでしたが、その共通点がそうさせたのか、ksmtさんがこの日のよさこいの写真でホームページにアップされた写真の中に、わたしの今日の作例の女性とおとといの作例の女性が登場していて驚かされました。
同じ日の作例とはいえ、ksmtさんとわたしとでは違う場所で撮影していましたし、わたしの撮った写真はほとんどがピンボケでその中でもマシなものを選択の余地なくピックアップしたのですが、ksmtさんは恐らく数多く撮影された中から熟慮の末選んだ写真のうち2枚に同じ踊り手を写したものだったのですから。
ペッツバールが自ら選ぶ被写体があるとか、ペッツバールが結び付ける何かがあるのではと信じたくなりました。

さて、熱気あふれるお祭りを見ていると案外とすぐに疲れてしまうもので、少々早めにお疲れさん会に向かうことにしました。
会といっても予約しているとかそんなことではなく、前にこの辺に店があったのでという記憶をたよりにアジア料理のレストランを見つけ出してなだれ込み、疲れと酷暑から一気に解放されます。
最後にちょっと失態だったなあと思ったのが、お昼にカレーを食べていたのをすっかり忘れて、お得コースの中から選択したのがタイのグリーンカレーだったこと、それと、撮影中ドリンクが調達できなくて喉カラカラで、これまたお得キャンペーンで大ジョッキが安いと言うので安易に頼んでがぶ飲みしてしまったことでした。

干からびた全身に水分と同時に流れ込んだアルコールが駆け巡るスピードは速く、いつにもまして早々に酔っぱらってしまいました。
そのときknpmさんが最近入手されたという希少レンズを見せてくれたのですが、わたしはかなりぞんざいに扱ってしまったような気がして今気が引けているところです。
前に書いたことを翻すようですが、ペッツバールではないから愛情を持てなかったということではありません。
あくまで酔っていたために、慎重に触れなければならないという集中力が欠如していたのだとお詫びしたいと思います。
【X-E1/Gaudin 10cmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gaudin 10cmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2013/08/31 Sat

刺客登場

Gaudin 10cmF3.5
7月のことだと思いますが、深圳を訪れた際にいつものようにカメラ修理屋の順平さんのところに顔を出した時のことです。
持っていたペッツバール型レンズのゴーダンレンズを自慢げに見せたところ、ほおッと感心した後に、よければ絞りを作ってあげましょうかと言います。
ペッツバールの時代の絞りはウォーターハウス絞りと言って、鏡胴のスリットに丸穴の空いた金属板を差し込むことで絞り込むことができるというシンプルな仕組みです。
穴の大きさの違う何枚かの板を使えば任意の絞り値で撮影できるので、瞬時に絞り値が変更できる現在の虹彩絞りより時間では劣りますが、機能としては劣るものではありません。

そんなウォーターハウス絞りの板を、F4、F5.6、F8、F11と4枚セットで作ってくれるというありがたい話でした。
しかし、言うまでもなくわたしはペッツバールを絞って使おうとは考えていません。
そもそも、ウォーターハウス絞りが発明されたのが1858年と言われていて、ゴーダンレンズは1840年代前半の製造ですので絞り用のスリットがありません。
スリットも開けてあげるよと言ってくれましたが、丁寧にお断りしました。
わたしのペッツバールの中ではダルマイヤーのみにスリットが開いていますので、これ用に絞り板を作ってもらえば、絞り値による描写の変化が分かりますので、そういう興味から絞り板を作ってもらおうかとは考えています。

実は、今日書きたかったことはこのことではなく、このとき順平さんが紹介してくれた中国人のレンズファンのことでした。
なかなか恰幅のいい男性でしたが、見かけどおりに裕福な人らしく、メインで使っているニコンのデジタルカメラプラス多くのレンズシステムをキャリーバッグ型のカメラケースに入れてアメリカやヨーロッパ、日本などを旅行して撮影を楽しんでいるとのことでした。
驚くべきは、最近特に嵌まっていることで、19世紀の真鍮レンズを集めて、いずれもニコン用に改造して撮影に使っているということです。
ペッツバールレンズを入手したが、絞りが付いていなかったので順平さんに絞りを作ってもらい、F8で撮ったところ素晴らしい写りでペッツバールにほれ込んだと嬉しそうに語ります。

わたしも早速X-E1に付けたゴーダンで撮影し、液晶を拡大したりしてみてもらいましたが、その写りには不満だと言わんばかりに表情を曇らせていました。
理由を聞くと、こんな古い時代のレンズは絞らなければ良好な結果は得られないからだと言うのですが、わたしがこのレンズには絞りのスリットがないと鏡胴を見せたうえで、ウォーターハウス以前のレンズだからだと説明しようとしましたが、絞り用のスリットを開けてもらえばいいのにと言ってこちらの説明には興味がなさそうでしたので、話はそれきりになりました。

前月雲南に行ったとき、ゴーダンレンズのコバに手書きのサインなどがあったことからたいへん古いレンズだったことが証明されたという説明をして中国人たちにたいへん受けたので、それも自慢するつもりだったのですが、馬の耳に念仏になりそうでやめました。
こう書くと、この中国人が成金のイヤなヤツのように誤解されそうですが、実際の性格は1度あっただけなので分からないものの、会話から感じられる雰囲気では成功者にも拘わらず腰が低く誠実そうなタイプの人です。
ただ、自分がこうと決めたことは絶対に曲げたくないという、意志の強さも持ち合わせているという人なのかも知れません。
そういえば、風景写真が得意ということで、何月に中国に来たらどこそこへ行くと素晴らしいといろいろな撮影場所をアドバイスもしてくれました。
きっと、いつか彼がわたしのブログの写真なんかみたら何だこりゃと怒り出してしまうかも知れませんね。

さて、困ったことというのは、いま、中国でも最新のカメラとレンズのシステムに飽き足らず、独特の描写を楽しもうという人々が急速に増えているという話を聞いたことです。
この方は19世紀の金ぴかの真鍮レンズを集めているとのことですが、金好きの中国人ということと関係あるのか、同じように集めている人はけっこういるよということを聞きました。
先日、欲しかったペッツバールレンズを購入できなかったことや購入したものがかなり高価だったということを書きましたが、その理由の説明がついたような気がします。
先に火がついていた希少レンズなどと同様、ペッツバール等の歴史的レンズも中国人たちと少ないパイを求めて闘わなくてはいけない状況なのでしょう。
このときの滞在では、古いレンズを愛好する人と知り合えた嬉しさよりも、その古いレンズは自分のもとに来ることはほとんどなくなって彼らがどんどんと入手してしまうんだろうないう絶望感の方が強く残るものになってしまったというわけです。

今日の作例は、よさこいの会場からですが、ペッツバールなどとは違い絞らなくても高性能の最新レンズで、つまりはIphoneで撮影していた女性を撮影するという、一種の劇中劇(?)です。
しなやかな動作が目を引く女性でしたが、よさこいの踊りよりも彼女の方がずっとすごいダンスをみせてくれそうな雰囲気でした。
ひとりで歩いていたので、わたしにもうちょっと語学力があれば、ぜひよさこいの感想を聞いてみたいところでした。
【X-E1/Gaudin 10cmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gaudin 10cmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2013/08/30 Fri

不容易買的

Gaudin 10cmF3.5
昨日、ペッツバールが6本になりましたと報告しましたが、実はもう1本ペッツバールがマウント改造のスタンバイ状態になっています。
この先もペッツバールは増殖していきそうな勢いですが、今後はそうそう購入することは難しいだろうと覚悟しています。
昨日も書いたようにわたしが求めるペッツバールの焦点距離は100mm以下なのですが、19世紀に人物撮影用として製造された、このクラスのペッツバールはとても数が少ないからです。
それに、最近はこれら焦点距離の短いペッツバールにも魔の手が伸びて来たようで、見つかっても入手は難しくなりつつあります。

先週、これぞという出物が某オークション上で立て続けにあったのですが、いずれもわたし個人の想定価格を大きく上回って入札を断念せざるを得なくなりました。
最近入手できた2本も、レンズ自体がかなり珍しいので価格の装丁も困難なくらいでしたが、案の定、かなりの高額になってしまったので、以降はオークション価格が高騰した場合あっさりと手を引かなくてはならないという自己ルールを作らせたのでした。
ペッツバールは製造数が少なくて、この機会を逃したら2度と手に入れることはないだろうという、強迫観念と戦わなくてはなりません。

ペッツバールタイプのレンズそのものを見つけ出すことも簡単なことではないということも強調しておきます。
ペッツバールの時代のレンズは、少なくとも19世紀のあいだ、名称が付けられなかったということがあります。鏡胴には、メーカー名と所在地が"Darlot Paris"のように刻印されていますが、レンズ名は無くあとは製造番号があったりなかったりです。
レンズを探すには、メーカー名で検索するしかなく、そうやって探す手間はたいへんな労力です。

前述のとおり刻印には、焦点距離がありません。
説明の中で、実測した焦点距離やF値を記載しているケースがあって、こういうものには間違いも多いのですが、入札しやすいのはこのパターンです。
何が根拠なのか分からない書き方でおよそ何ミリだと記載してあるものは、リスクを覚悟しなければなりません。
全長、レンズ径の記載があれば、これもリスクはありますが、手持ちのペッツバールと比較してこれならよいかと手を付けることはできます。
推定焦点距離が150mm以上だったり、上記のような情報が一切ないために、わたしの場合は入札するまでにいかないケースがほとんどになります。

しかし、ひとたびレンズを入手すると、それは古文書のようなもので、レンズのプロファイリングをする楽しみはひとしおでしょう。
さきほど書いたように製造番号すら刻印されてないレンズが多いので、刻印の字体やレンズ形態の類似性から製造年を推定します。
またレンズのコバ部分に書き込みがある場合などは、一気に事実が明らかになった事例もあり、最近ではもっとも興奮したできごとでした。
さらには、当時使われていたカメラの資料と突き合わせて、どのカメラでどのように使われていたかも推定できるかも知れません。

ペッツバールは、写真術とカメラの発展と並行するので、入手できるダゲレオタイプやアンブロタイプでの描写にペッツバールの痕跡を求めたり、当時の欧米社会や市民生活に思いを馳せたりということも可能です。
研究し甲斐のある分野といえるでしょう。
オールドレンズに押しなべていえることですが、ペッツバールではとくにその描写以上に秘めた背景があって、雄弁な時代の証言者なのです。

本来は、入手したレンズでは撮るものこそが大切なはずですが、よさこいでは依然苦戦が続いています。
今日の作例はかなりいい線をいっていると思ったのですが、こうしてアップしてみるとやや前ピンでした。
ちょっと残念ですが、美しい女性がよさこいに陶酔する姿がとらえられたことで満足するしかありません。
【X-E1/Gaudin 10cmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gaudin 10cmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2013/08/29 Thu
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