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準備馬上好

Darlot 10cmF3.5
少し前にも書きましたが、明日から1週間ほどの夏休みをとることになっていて、拙ブログもしばらくの休暇をいただきます。
そういうわけで今日がサマーブレーク前の浅草シリーズの最終回ということになります。
最後に大逆転でブラジルの美女が登場と期待されたのでしたら、大いに裏切ってしまい申し訳ありません。
いつもとそう変わらない路地のスナップということになります。

少しアンダー目にすることで落ち着いた雰囲気にしたのとフレア軽減を狙っていますが、実際にそうはなっていると思います。
しかし、その代償として顔や腕が不自然に赤黒くなってしまったようです。
ペッツバールタイプのレンズでの発色表現は意外にセンシティヴですが、光がよりあたっている靴や足が割合と素直に発色しているのに対して、それより暗い部分である顔や腕の色が転んでしまったようです。
ペッツバールに限らず、貼り合わせメニスカスのアクロマットレンズ然りで、黎明期のレンズは発色が安定する露出レンジが狭いと思えてなりません。

加えて、ペッツバールの撮影では光線の捉え方により気使いしないといけません。
昨日の作例と今日の作例を見比べて、同じレンズで撮っているとは思えないほどの差が出てしまいます。
以上のことを考えれば、ペッツバールはレンジファインダーよりも一眼レフの撮影に適していると言えます。
条件や状況を頭に入れて、光と露出をコントロールしたうえで、撮影結果をのちのち楽しむというのは上級者のペッツバールの楽しみ方ですね。

さて、何度か予告したように、明日から夏休みで中国を1週間ほど歩いてくる予定です。
慌ただしくパッキングしながら合間に、このブログを書いているような状況ですが、ふと見た現地の天気予報はあまり思わしくないもので、予報が当たるとすれば雨に降られながらの旅になってしまいそうです。
それでも、今回はいつも以上に撮影に力を入れてきたいと思っています。
理由のひとつは、MSオプティカルにて最高性能のペッツバールと評価をいただいたレンズをksmtさんにX-E1でも使えるように改造してもらって、使うのが楽しみでならないからです。

もうひとつは、前回、意外なまでに面白い結果をもたらしてくれたフィルムの撮影を再検証したいということがあります。
1本科かせいぜい2本しか撮らないのがこれまでの常でしたが、今回は購入した4本すべて持って行って使い切って来たいと意欲満々です。
フィルムで使うレンズも少し迷いましたが、山崎光学写真レンズ研究所で修理完了した1本をフル活用のつもりでいます。
合わせたライカの広角レンズも1本持参して比較的な意味で多用したいと考えています。

旅は、その準備段階が実に愉しいものだということはこのブログにも何度か書いたことがありますが、その様子を描いたことはなかったと思います。
いま初めて、カメラ関係も含めたパッキングをしながら、わくわくしながらそんな場面に少し触れてみました。
もう明日の朝は4時半には起きないといけないのに、もう1時過ぎになってしまいました。
早起きの目覚ましは、これも修理が上がったばかりのメモヴォックスに託します。
修理が不安だったら寝過すのが怖いので、普通に携帯のタイマーをセットしますが、今回の旅に関連してはレンズ、フイルム、腕時計と先週の土曜日に集結させたモノたちの活躍の場なのです。
パッキングは一足早く終わっていましたが、ようやくブログの方もこれで完了です。
それでは、また休み明けにお会いいたしましょう。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2013/09/06 Fri

地震打雷和龍捲風

Darlot 10cmF3.5
昨日の朝のこと、会社で仕事しているときに大きな地震に見舞われました。
震度4と報じられましたが、老朽化したビルの比較的上階にいたのでより強い揺れだったように感じられます。
恐らく2年半前の震災より以前であれば地震を余裕でやり過ごせたと思います。
正直に言えば、震災後であっても地震による被害が出ることはないだろうという根拠なき自信を持っているところがありました。
ところが、数日前に特集された大地震に関するテレビ番組を見たことで、それまで知らなかった地震のメカニズムの知識ができたことが、わたしの考えを一変させたようです。
最悪のシナリオが思い浮かび、そうならないよう頭の中で歯を食いしばって祈る自分の姿に気付いたからです。

その日とその前の日には北関東で竜巻が発生して大きな被害をもたらしました。
竜巻なんて自然現象は北米のみで起こるもので、、何年か前まではせいぜい大きなつむじ風が舞って運動会のテントを飛ばして生徒が軽い怪我をしたというニュースが日本にはあるだけだと思っていました。
台風も大きな恐怖ですが、多くのニュース映像で見限り竜巻には視覚に与えるインパクトはより強烈で、現場にいれば台風より恐怖を感じさせられることは間違いありません。

そして、昨夜のこと、神奈川県を中心にたいへんな豪雨に見舞われました。
わたしの自宅周辺は特にひどかったようで、ほとんど一晩中豪雨と雷が続いていました。
深夜に近くで何度も落雷があったようで、そのたびに起こされてまともに寝ることもできませんでしたが、雷と豪雨で寝られなかったなんて初めての体験です。
雨量も9月の観測史上最高を記録し、出勤の道は川となり、電車の到着は50分も遅れました。
もっとも前日の名古屋方面の方が、降雨被害はより深刻だったようですね。

こうも自然災害が連日続くとそこにばかり目が行きがちになりますが、ある意味それ以上に深刻な問題があることをより注視しないといけません。
原発汚染水の流出の問題です。
まさか、汚染水処理を東電に任せっぱなしで国が管理していなかったのは驚きでしたが、急遽決まった汚染水処理のための国費の追加が国民を守るとか海への流出を何としても防ぐためではなく、五輪招致を意識しての決定だと報道されているのを見たときは驚きを通り越して笑うしかなくなりました。
オリンピック招致に熱心に取り組んでいる皆さんには申し訳ないですが、東京は敗れてその理由としてこんな危険な国でオリンピックは開けない、それよりもまずはやることがあるだろうと国際世論を突き付けてほしいと願います。

ついでに言えば、マドリードの招致委員からスペイン国民の91%がマドリードでのオリンピック開催を支持していると自信満々で述べていました。
昨年カタルーニャ人のダヴィドが来日した折に話す機会がありましたが、カタルーニャが独立の動きを強めたのは経済危機がささやかれる頃からバルセロナ等カタルーニャの金を中央のマドリードで吸い上げて自由にさせないため、ついに中央政府が信じられないという機運が高まったというのが大きな理由だと言っていましたが、そんなカタルーニャ人もオリンピックには能天気に賛成するというのでしょうか。
より深刻なバスクの問題もあって、91%の国民が支持するなんて馬鹿も休み休みだし、スペイン人自身が笑っているんじゃないでしょうか。

自国開催のためなら平気で人をあざむくオリンピック周辺の世界ですが、日本の柔道界同様に改革が費用なのではないでしょうか。
サッカーの方もひどいことになっていて、FIFAの改革をしようとしていますが、現体制の利権の壁を崩せずにいるそうです。
なんだか自然災害の話と全然関係なくなってしまいましたが。

さて、今日の作例は、ダルローの開放の実力をご覧いただきましょう。
これだけシャープでコントラストがあれば、わたしはこれ以上何も望みません。
それと、浅草では、サンバダンサーがいなくてもモデルになってくれる人がいくらでもいます。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2013/09/05 Thu

巴西美女

Darlot 10cmF3.5
レンズにフィルムに腕時計と2時間半ほどで重要な3つの用事をこなしました。
ふだん行き当たりばったりの行動をするわたしにとっては、これだけ密度の濃い3連続はあまり例のないことで、前夜寝る前に行動パターンを繰り返し頭に叩き込んで、どうにか間違えずにすべてをクリアできたのです。
子どものお使いではありませんが、自分を褒めてやりたい、そんな気分です。
あとは迷わずに家に戻るだけですが、せっかく浅草まで来たのですからこの辺で撮影していくことにいたしましょう。

実は、この日都内のどこかで何かやっていないかとチェックしたのですが、サンバカーニバルがあることが分かりました。
しかも場所は浅草なのでこれは好都合です。
しかし、浅草に着いた時がびっくりで、銀座線の改札を出て出口の階段を上がろうとしても、出口が詰まっているらしくて前に進んでいかないのです。
ようやく地上に出ましたが、その混雑ぶりはもはや推して知るべしです。
立錐の余地すらないとはこのことで、水道の蛇口をほんの少し開けたような心細い人の流れが歩道に沿ってゆっくり進んでいるのに抗えず、自分の意図は関係なくとぼとぼ歩いて行くことしかでません。

浅草サンバカーニバルは40万人の来場者があるなどと書いてありましたが、むこういう主催者発表というのは相当にサバを読んでいるものと思っていました。
いや、それはわたしの浅知恵というものですね。
歩きながらわたしはささっと数えてみたのですが、確かに40万人の人がサンバを見ていました。
定員40万人の浅草では、400001人目のわたしのための場所は用意されていませんでした…。
そうまでは言わないとしても、わたしは人混みや行列が大嫌いな人間で、加えて気温36度とあってはあの中に紛れ込むだけの気力はどこからも湧いてきません。

それでどうにかまずは時計を取りに行かねばと美宝堂に行ったのですが、その店の前をいま踊りを終えたサンバの参加者が続々と通り過ぎていきます。
転写のSさん曰く、踊りが終わっても着替える場所に戻るルートも決まっていてそれが毎年ここを通るんです、サンバの人たちを撮る穴場になっていて、知っている人はみんなけっこうここで撮影してますよとのこと。
なるほど見ているとブラジル人と思しきダンサーに声をかけてポートレイト風に撮っている人が数人いました。
ksmtさんもサンバカーニバルに来ていたようで、その悪戦苦闘ぶりが写真とともにwww.ksmt.comに出ていましたが、人物写真なら来年はここで撮るべしと教えてあげなくてはいけません。

昨日の作例は、そんな中での1枚ですが、わたしは小心者で声をかけて撮るという勇気がないので、せいぜいこんなものしか撮ることができません。
というのは、夏休み最後の土曜にあたる日の日は、浅草中どこを歩いてもかなりの人出なので、人波を縫ってサンバの美女のみをスナップ的に撮るというのは困難なのです。
28mmくらいの広角でぐっと寄れば、話はまた別なのですが。

これだけでは悔しいので、もう一度サンバ会場に戻って最後尾から強引に撮ったのが今日の作例です。
恐らくは3芬ほどここで頑張って10枚ほど撮りましたが、これが唯一まともな写真で、X-E1は液晶が固定されているので、あてずっぽうに腕を伸ばしてシャッターを切ったものはことごとくサンバとは違うものばかりが写っていました。
これも広角であればもうちょっとどうにかなったはずですが、それでも結果は豆粒でしょうから、今日の作例程度で満足するしかありません。
来年またチャンスがあるとすれば、その時こそは勇気を振り絞って声掛けして、ペッツバールでポートレイトを撮りたいと思います。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(2) | 2013/09/04 Wed

我的解読

Darlot 10cmF3.3
わたしは、レンズを購入する際、あるいはレンズを買ってから真っ先にするのが、そのレンズの購入年代の特定です。
単にレンズの素性がわずかとは言え明らかになるのが嬉しいですし、購入前の年代特定によってそのレンズがどうやら怪しいと気付いて購入を見送ることができたということもあります。
先日も、ローデンシュトゥックのペッツパールが売りに出ていてこれは珍しいと購入しようかと考えたのですが、製造番号が明示されていたので確認すると1905年くらいの製造ということになってしまい、これは怪しすぎると購入断念したことがありました。

もちろんすべてのメーカーで製造番号が管理されているわけではありません。
その場合は、レンズ構成が確立した年や、付けられていただろうカメラの製造年代、コーティングの有無などの条件から製造年を絞り込んでいきます。
厳密な特定はできなくても、例えば1920年代の製造など10年単位のところまで追い込んでいくことができれば、そのレンズのことがわずかに身近に感じられるようになるでしょう。

19世紀のペッツバールの時代のレンズも製造年特定が難しいメーカーがほとんどです。
フォクトレンダーやダルマイヤーなどの製造番号表があるメーカーはむしろ例外で、初期のペッツパールにはメーカー名の刻印があっても製造番号が記されていないというケースも多々あります。
今回使用したダルローもそのパターンで製造番号の刻印がありません。
もっともダルローには製造番号表が存在しないので、調べるすべは存在しないのですが。

以前に書いたのですが、このダルローには年代確定のヒントが2つあります。
ひとつは絞り用のスリットがないことで、このことからウォーターハウスが絞りを発明する1858年以前の製造か、絞りを必要としないプロジェクターかマジックランタン用のレンズと想定できます。
もうひとつはより決定的で、ダルローの初期のレンズには"Jamin Darlot"と刻印されていたのが、"Jamin"が外されたのが1861年以降のこととされていることが分かっています。

今回、もうひとつの手掛かりとして、フランスの歴史的レンズを網羅した本をあたってみました。
多くのダルローのレンズが掲載されている中で、わたしのレンズと同じ刻印のものが2つありました。
そのふたつの製造年は1864年と65年となっています。
1866年になると刻印のパターンはまったく違うものになっています。
これだけで断定しうるものか分かりませんが、わたしのダルローの製造年が1864~5年である可能性が高まりました。

この本にはダルローのペッツパールタイプのレンズが10本掲載されていますが、そのうち絞り用のスリットがあるのは1863年製造の1本だけです。
他の風景用レンズにはスリットがあるものやロータリー型の絞りが付いたものもあります。
これらのことから都合のよいように解釈すれば、ウォーターハウスが絞りを発明した1858年以降もダルローではそれを採用していなかったか、あるいは野外で使う風景用には絞りの必要性を感じていたが、スタジオ撮影に使う人物用のペッツパールに絞りは不要と考えていた、ということになります。

以上を整理しますと、わたしのペッツパールは刻印から1864~5年製造であり、当時のダルローでは人物用ペッツパールに絞りは不要と考えていたので後から穿たれたものを除いて絞りスリットはなく、わたしのダルローも人物撮影用と推定される、というのが都合の好すぎる解釈とは言え、現時点での結論ということにしておきたいと思います。


さて、昨年の同じまつりで神輿を担ぐ白髭の老人にとても目を奪われたことをよく覚えていました。
またその老人に会えることを楽しみにしていたのですが、一生懸命探したものの去年の老人を見つけることができませんでした。
きっとわたしのいたのと反対側で活躍されていたのでしょう。
作例は、あっ、いた、と撮影したもののよく見れば昨年とは違う方だったのですが、この方も数ある神輿の中で遠くからでも雄姿が目立っていて絵になっていました。
ソクラテスのようなフィロソフィーな表情が素晴らしいです。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2013/07/16 Tue

夏天又来

Darlot 10cmF3.3
追浜観光大使というタスキを掛けているので撮影地は追浜です。
この日曜日、昨年に引き続きksmtさんとおっぱままつりを見に出かけてきましたので、今週はそのときの写真の作例をあげさせていただく予定です。
真夏の端緒ともいえるこの時期に開催するおっぱままつりは、撮影するものが激減する夏場の貴重な行事であって、長い夏を乗り切るための体力試しの場としての位置付けにもなっています。

ksmtさん同行となれば、持参するレンズはもちろんペッツパールです。
先週まで使っていたゴーダンとその前まで使い続けていたダルローの2本で、土曜日にチェックをおこない両者の焦点距離がまったく違わないことを確認していました。
余裕があれば2本の比較テストをやりたいとは考えましたが、申し訳ありませんが、テストは行いませんでした。
30度を超える暑さの中では行動力に制限が出ますし、今年も人出がすごくてかばんからレンズを取り出して交換というのがなかなかできません。

おっぱままつりの会場は公園などの施設ではなく、駅前から延びる歩行者天国にした道路と商店街だけです。
縦にとても長く、横には距離がありません。
10cmという焦点距離の人物用レンズではボケの活用という意味も含めて、縦方向に撮るのが理想的と言えました。
ただ、いま使用予定の7枚を並べてみると、狭い方の横方向の写真ばかりで、テストは行わないレンズを活かす写真も撮らないわたしの怠けモノぶりが浮き彫りになった形です。

それ以上に苦笑してしまったのは、いちはやくおっぱままつりの写真を掲載されたksmtさんの写真を見たときでした。
いっしょに行動したので当然と言えば当然とも言えるのですが、わたしのアップ予定の7枚のうち5枚の写真に写る人物がksmtさんの写真にすでに登場しています。
その状況を見て1枚だけ入れ替えをさせていただきました。
むしろレンズの比較になるので、同じような写真が両者にある方がよかったのかも知れませんが。

今日の作例の観光大使はksmtさんのサイトでは3種のレンズで登場しています。
ところが、この3枚ともが同じ大きさにうまく収まっていて、レンズ比較に格好の3枚になっています。
かくいうわたしは、不要な犬を取り込もうとしてぐっと後ろに引いた作例になってしまい、ksmtさんの3枚とは比較不可です。
おしゃべりしながらともに行動したksmtさんは、何気なく写真を撮っているように見えてやることはちゃんとやる人なのだと再認識しました。
この犬に、一皮剥けて来い、と怒られているかのようです。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(2) | 2013/07/15 Mon

Darlot的理由

Darlot 10cmF3.3
R-D1からライカマウントデジタルの世界に入ったわたしは、人より遅れてライカM8ユーザーになりました。
後手後手を踏んでいるものの、ここまではライカのデジタルユーザーの王道を行っていたといえます。
愛用のM8が故障したとき、誰もがわたしがM9を買うだろうと思ったに違いないのですが、わたしが選択したのはフジのX-E1でした。
これはレンジファインダーカメラではありませんし、ライカマウントでもありません。
M9の代替機とはあきらかに言えるカメラではないのです。

なぜこんなことになつたかと言えば、わたしは発売前からずっと噂に上っていたライカMを発売と同時に買うつもりでいました。
といっても国内正規品は厳しいので、アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストリア、香港の価格情報をチェックしていちばん安いところで買おうと計画していたのです。
そこにきてライカM8が故障して代わりになるカメラが必要になったことと、わしにとって最大の悪夢たる急激な円安へのシフトが同時に起こりました。
いつ発売かもはっきりしないライカMが円安で25%値上がりした状況でしたので、残念ながらこれはもう諦めることになってしまいました。

そこで手に入れたX-E1ですが、このカメラを使う最大の問題は、受像素子が小さくフルサイズでないということです。
R-D1がAPS-C、M8がAPS-Hと大きくなってきて、M9のフルサイズに行きたかったのに、X-E1ではAPS-Cに逆戻りです。
レンズが好きでやっているブログなので、性能を知る重要なポイントである周辺が写らないカメラを使うことは本意ではありません。

R-D1を使っていたころは、シネレンズをライカマウント改造したものの中にフルサイズでは周辺まイメージサークルが足らないのにAPS-Cではぎりぎりカバーするというレンズが何本かあったので、それなりに意味があると割り切っていました。
しかし、その後のマイクロフォーサーズカメラの登場でシネレンズはこちらの方がマッチングがよく、APS-Cの価値が急激に薄れていくのを実感しました。
本来の目的外、サイズ違いのシネレンズに対する興味も急激にしぼんでもいきました。

こう書くと言い訳がましいですが、そんな中で使うこのダルローなどのペッツバールタイプのレンズは、もともと35mmフルサイズよりひとまわり大きなイメージサークルを有しているので、35mmでもAPSでも周辺には差がないと気付きました。
もちろん中心から離れれば離れるほど画質はわずかずつでも劣化しますからそんなに単純な話ではありませんが、それでも標準レンズなどイメージサークルがぎりきりのレンズよりもダルローを使う方が罪悪感(?)ははるかに小さく感じます。

もちろん、ここのところダルローを多用している理由はそれだけではありません。
100mmという画角が好きになり出したとか、19世紀のレンズの描写力に驚きそれを味わうためとか、金ぴかの真鍮鏡胴がかっこいいとか理由はたくさんあります。
でも、よくよく考えてみると、先ほど書いたようにフルサイズでないカメラを使う贖罪レンズとしてのダルローという意味がいちばん大きいかなと思います。
あと、ksmtさんがここのところペッツパールばかりを多用してるのに影響されているという面もありますね。

作例は、薬師池公園の中ほどにあった古民家です。
前に茶屋があって味噌おでんだかを売っていたのですが、タッチの差で店仕舞いしてしまっていました。
ここでも玉川学園から迷ったことが悔やまれました。
古民家はもともと町田市内の裕福な農家の家を移築したようで、たいへん立派なつくりをしています。
わたしの前の若い男女がしきりに感心しながら見学して歩いていたのが印象に残りました。

本来ならそちらの作例を採用したいところですが、彼らとの距離が近すぎて100mmでは背景の古民家らしさを生かすことができませんでした。
一方、作例の女性はせっかくみんなところまで来て、古い家になんか興味を示しません。
人それぞれだなあと思いつつもおかげさまで、ずっと後ろに下がることで人物を取り込んだ古民家の写真を撮ることができました。
すると突然、彼女は携帯を取り出して電話を始めたのですが、声量の大きい彼女の話はずいぶん遠ざかったわたしにもはっきり聞こえる大陸の中国語でした。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(1) | 2013/06/15 Sat

小龍蝦的公園

Darlot 10cmF3.3
昨日までの浅草から場所を転じて、今日からは町田での作例になります。
レンズのマウント改造をksmtさんにお願いしていたのですが、来週には使ってみたいと考えksmtさんからお渡ししましょうとご連絡をいただきました。
できれば、土日でksmtさんに同行して撮影したうえで引き取ることができればよかったのですが、ksmtさんの出張が重なってしまい、その帰り道に長津田駅で手渡していただくことになりました。

レンズを受け取るだけに行く価値はわたしにはじゅうぶんにありますが、元来が貧乏性なもので、せっかく長津田まで行くのであれば近くを散策&撮影できないかと考えました。
長津田と言えば近くにあるこどもの国がよく知られていますが、いい大人がひとりカメラを提げて行くようなところではたぶんないでしょう。
緑区には2~3箇所散策に好適な場所が見つかりましたが、アクセスはいまひとつよくないようです。
あまり時間がとれなさそうなことは分かっていたので、もうちょっと短時間で行けるところをと考えて思い出したのが、町田の薬師池公園でした。

町田なら長津田へは1本ですし、地図を見ると玉川学園から2キロほどのようでしたので、駅から歩いて行ってみることにしました。
ゆっくり時速4キロで歩いても30分で着くので、わたしの足なら20分だろうと考えたのは誤りでした。
玉川学園付近は丘陵地帯なのでしょう、地図では分からなかったアップダウンがかなりありました。
地図を表示させたタブレットを持って行って最短の道を進んだはずだったのですが、途中大きく回り道をしてしまい、買い物帰りの若い主婦に道を尋ねるという体たらくです。

いまになって思えば、交差点まで戻ってくれたうえで、先の信号を左に曲がってなどと大きなジェスチャーで指示してくれたシーンを撮影できれば、ベストショットになっていたでしょう。
ウチはすぐそこですし、主人は遊びに行ってしまって留守なので、よかったらあがってお茶でも召し上がっていきませんかと誘われたらどうしていただろうなどとあり得ない妄想をしながらさらに歩いて、ようやくトータル50分かかっての到着でした。
新興住宅地の中を延々歩いてもあまり楽しくありませんし、これだったら素直に町田からバスに乗ればよかったですね。

花菖蒲がたいへん美しいと聞いていたのですが、池には睡蓮の葉があるだけで花の気配が見られません。
しかし、薬師池の知名度に比べて池が小さすぎるので、これは場所を間違えたのでしょう。
池にはザリガニ釣りの人がわんさか集まっていて、なんともすごい光景でした。
狭い池でこれだけの人がひとりあたりザリガニ2~3尾釣ったら、ここのザリガニは絶滅してしまうのではという心配してしまいます。
さいわいなかなか釣れませんが、確かにザリガニはところどころで見えていて、毎日こんな状態でスレてしまったようでした。

全然釣れないので子どもたちはすぐに飽きてしまいますが、おとなは逆に熱くなってしまうようです。
いいところを見せたいとの思いなのか、子どもそっちのけで釣りしているのはおとなばかりでした。
池の端に追いやられた子どもは、なかなか釣れない自然の厳しさと、おとなの世界の厳しさのふたつを同時に学んだことでしょう。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2013/06/14 Fri

浅草名物

Darlot 10cmF3.3
食事したばかりだつたので翌日いただいたのですが、浅草では初めてお饅頭を買いました。
以前、有名などら焼きがあると教えてもらって散策ついでに買ったことがありましたが、あまりに高くて自分で食べのはもったいなく、超有名どら焼きだよと人にあげてしまいました。
美味しかったのかなあ。

こちらの饅頭は今回同行いただいたnrbtさんがご自身で買うというのを、わたしも便乗で購入したという次第です。
nrbtさんは、まあまあ美味しいですがすごく美味しいとまでは期待しないでくださいというような感じの表現をされていました。
普通のよりはちょっと美味しいけど、極上とまではいかないし、たまたま浅草に来たので寄って買っていくけど、わざわざ買うためにやって来るほどのものではないというニュアンスだったように思います。

わたしは翌日にやや固くなってしまったのを食べたのですが、まさにまあまあ美味しいという感想でした。
もちろん、蒸篭で蒸したてを売ってくれる店なので、その場で食べていれば味は違っていたこと間違いありません。
それでも、せいぜいなかなかいけるなという程度の感想にとどまるのではないでしょうか。
感動できるくらいうまいとか、饅頭では日本でいちにを争うと断言できるなどということはないでしょう。
そんなにうまければ長蛇の列ができて、わたしの胃袋まで来る前に売り切れているでしょうから。

この饅頭を頬張りながら思ったのは、ちょっと美味しいということが、実はとても重要なのではということでした。
ちょっとうまい、ちょっと幸せ、今日はちょっと好いことがあった…、日常よりはわずかによいことかが時々あるということが人生には大切なのだろうなとようやく最近になって気付くようになったのです。
たとえば中国へ行くといつも料理がうまく感じるのですが、ものすごくうまいと思っているのではなく、日本で食べる中華料理とは違う現地らしい料理がちょっと美味しいと感じられるし、田舎を散策していると現地ならではの素朴な生活にちょっといいなあと思ってしまう、そんな感覚をいま気に入っているし、今回は饅頭にそれを見出したと思っているのです。

卒業旅行で初めてヨーロッパを旅した時は、何を見ても激しく感動していたことを思い出すのですが、感性が錆びついてしまっている今では旅で大感動なんてことはまずはあり得ません。
食事だって、大金はたいて超高級レストランに行けば料理に感動するということもあるかも知れないですが、それよりもリーズナブルな店で、これはなかなかうまいと思えることの方が大切だと考えます。

今回の散策がまさにそうだったように思われます。
北千住から堀切では、けっしてすごいと感動するシーンはなかったかも知れませんが、ああ、いいですねえ、おお、面白いですねえ、を連発しましたし、浅草のスカイツリー男(?)のやり取りには小さな何かを吹き込むような面白味を感じました。
また、カメラ市ではツァイスのSLフィルターを千円ほどで変えて小さな幸せ。
そしてこの日はトータルでもnbrtさんとknpmさんの撮影スタイルを間近で見たり、酒呑んで大盛り上がりするのではなくて、ちょっした多くの話を聞けたりする満足がありました。
まさに、浅草のお饅頭のような1日を満喫させていただいたのでした。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2013/06/13 Thu

人的大空樹

Darlot 10cmF3.3
不思議の3次元空間だった堀切は、超現実世界への入り口でもありました。
堀切駅から電車に乗ると、終着駅は浅草だったのです。
目的のカメラ市は澁谷ですが、まだまだ日が高いので、浅草で遅めのランチをとって散策を続けました。

先に超現実と書いたのは、浅草の人の多さからです。
円安のニュースを報じる際に外国人旅行者が増えていると浅草で取材しているのを見ましたが、実際に訪れてみると確かに外国人の多さに驚かされます。
すれ違う人すれ違う人多くが外国人で、日本人かと思っていた前方の人が韓国語とか広東語で会話しているのを聞いてやはり外国人だったかと気付かされたり、浅草にいるとじぶんたちは日本人としてここにいていいのかと肩身が狭く感じるくらいです。

この状況はスナップのネタに事欠かなくてたいへんありがたいです。
浅草を歩く人はみんな幸せそうな顔をしていますし、初めて日本人に来た外国人ならそれに小さな発見をした時の驚きのような表情も加わります。
そういう顔をみているだけでこちらも好い気分になってこようというものです。

堀切近辺での写真は1枚きりだったのに浅草の写真が続くのは、ダルローのペッツパールが100mmと眺めで堀切のスケールとは合致しなかったということがあります。
こじんまりした感じでは、引くよりもぐっと寄って撮る広角向きのような気がするからです。
本当のことを言えば、堀切でカメラのバッテリーが切れて、スペア電池は忘れていたのにどうしたことか充電器を持ってきていたので、浅草で昼食時にちゃっかり充電させてもらっていたからです。
X-E1は、M8よりバッテリーのもちがはるかによくて便利なのですが、そのせいかこんなうっかりミスをしてしまいます。

さて、作例ですが、すごい背の高い人です。
浅草で背高のっぽといえば少し前まではスカイツリーが人気でしたが、開業から1年が経ってすっかりブームは過ぎ去ってしまい、今では誰もあんなところに登ろうともしません。
かわって大人気なのがこの人ということのようです。

何か芸を見せてお金を取るというのではありませんでした。
仮面にかつらとこの衣装で2メートルを超す身長ですから、見た目はちょっと怖いです。
それに言葉も発しないのでますます恐怖を感じさせ、近づいてきたら思わずひるんでしまうでしょう。
ただ、フレンドリーではないのですが、人間と友達になりたい妖怪にたとえられそうな、親切さや不器用な優しさが彼のキャラクターのように思われました。

小さな子どもさんは最初は大いにびびって泣き出すのではと思わせるのですが、少しの間のスキンシップのような触れ合いでなぜか恐怖心を消失させてしまうようでした。
子どもの純粋さが、彼は怖い人ではないと察知するからでしょうか。
最後は手を振ってまたねというように子どもたちも去っていきました。
先ほども言ったように特に芸を見せるわけではなく、何かの宣伝でもないようなので、この人が何をやろうとしているのかはいまだ分かりません。

ただ、子どもたちをとても喜ばせるのではなく、ちょっとだけ何だか良かったかなくらいに思わせるような接し方がわたしには新鮮に見えました。
たとえば、日本という国が中国に接するとき、アフリカ諸国に接するとき、あるいはわたし自身も外国を旅していて現地の子どもに接するとき、このようなかたちがあるのではと考えさせられるパフォーマンスのように見えたのでした。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2013/06/12 Wed

希望15mm対決

Darlot 10cmF3.3
超広角レンズは今も昔もライカでは人気の画角のようです。
ライカではスーパーアンギュロンがあり、コンタックスにはビオゴンがあっていずれも21mmです。
わたしもライカを初めてすぐ、神格化されたようなこれらレンズが欲しくて仕方ありませんでした。
しかし、スーパーアンギュロンはファインダーも買えば15万、20万の世界で、15万円でようやく中古のM6を手に入れた身分ではとてもおいそれと手を出せるレンズではありません。

たぶん世の中には同じことを考えるライカファンが多かったからでしょう、当時サードパーティレンズと言われたライカマウントのレンズがいくつか発売されていました。
21mmはアベノン製があってスーパーアンギュロンの1/4くらいの値段で、そのスーパーアンギュロンより明るいF2.8を手に入れることができます。
評判もなかなかよく、こらえきれなかったわたしは早速買ってしまいました。

ところが、わたしは気に入ることはなく、何度か使ってから手放すことになります。
アベノンは期待に違わぬ良いレンズだったと思います。
レンズの性能云々ということではなく、超広角というのが好きになれずあまり使う気になれなかったのが原因でした。
21mmでは余白に余計なものがいっぱい写りこんでしまうのに対して、当時愛用のジュピター50mmF1.5は狙ったものだけを的確にとらえてくれるので、自分の意図がそのまま写真になる、となそんな風に考えたのでした。

そんなに結論を急ぐ必要はありませんでした。
じっくり使いこんで、超広角ならではの使い方を見出す可能性をみすみす放棄してしまったようなものです。
その後知り合ったホロゴンさんの、ぐっと寄って撮り撮影結果を変容させてしまうやり方には、超広角の面白さを初めて教えてもらいました。
あいにくホロゴン15mmはとんでもなく高価で手が出るものではありませんが、その後手に入れたスーパーアンギュロンやビオゴンを使って真似できないものかなどと考えさせるに十分なインパクトを受けています。

実は、今回の散策では、もうひとりの超広角の名手にごいっしょいただいていたのです。
しかもホロゴンさんと同じ15mmを使います。
ところが、レンズそのもの違いますし、その使い方、撮影スタイルなどは、ホロゴンさんとは対極に位置するといっていいくらい異なっています。
にも関わらず、今回初めてご一緒させていただき気付いたのですが、撮影の仕方などはよく似ているといえなくもないと思いました。
そして、やはりその作品には変容が存在するという共通点もあります。

わたしはおふたり個々にお会いして、それぞれの撮影を拝見する幸運に恵まれましたが、ひとつこんな提案をさせていただきました。
ぜひ一緒に撮影する機会をつくって、15mm対決をしてくださいと。
おふたりが同じモチーフを撮影した時、その作品がどれくらい違うものになるのか、これを見たいと思わないはずがありません。
そして愛用の15mmレンズについて語り合って欲しいです。
おふたりともレンズのみならず、文化や芸術、人間心理等々さまざまなことに深い造詣をお持ちです。
そんな場に居合わせることができれば、わたしもいよいよ超広角レンズファンになれるかも知れません。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(6) | 2013/06/11 Tue

蔡司的零件

Darlot 10cmF3.3
先週の土曜日、渋谷でカメラ市があるので冷やかしに行きませんかと声をかけていただきました。
カメラとかレンズとかを買いに行きませんか、ではないところが当世の事情を表していると言えそうです。
3人で乗り込んで行ったのですが、当然、収穫はなく、カメラ市は集まってレンズや写真の話などをしたりするための出汁に過ぎないというのが暗黙の了解です。

しかし、何ということでしょう。
カメラ市では欲しいものはほとんどなく、あったとしても高価で買えないと思っていたのに、思わぬ掘り出し物のツァイスがあって、わたしは衝動買いしてしまいました。
ツァイスと言っても1050円の値札が付いていた40.5mmのSLフィルター1枚だけですが、ちょうど最近手に入れていた数本のイチゴ・ゾナーを持っていたので、それらレンズがフィルターを呼び寄せてくれたような気がしました。
他のおふたりは、思ったとおり買う方の収穫ゼロだったことを申し添えておきます。

カメラ市という催しは、インターネットで自宅に居ながらにして欲しいカメラを探すことができる今の世で、どういう位置づけなのだろうかと思ってしまいます。
カメラ市に向けた目玉商品は各店舗で用意されていますが、これらは初日の最初の何分かで売り切れてしまいます。
来店した何百人もの目を通過していった、特段珍しいわけでも安いわけでもないカメラやレンズを、土曜の夕方のこのこ出掛けて行って何かが目に留まるということはほぼあり得ないという気がします。
そんな中で見つけた1枚のツァイスのフィルターは、たいへん幸運な出合いであったと言わざるを得ません。

この日の収穫はフィルターだけではありませんでした。
午前中に集合したのは北千住駅で、なかなか訪れる機会のないこのエリアを案内してもらったのです。
駅から東南東方面にかつてあり今もその面影をそこかしこに残す長屋のエリアや、堀切駅近辺の線路と道路と水路が立体に交差する3次元のエリア、さらには金八先生の撮影でロケが行われた公園やラーメン屋等々。
レンズが長玉なのでいつもの人物を入れた撮影が思うようにできなかったので、作例もなく恐縮ですが、なにしろ歩いていて普通では味わえない興奮を得られる散策でした。

中でも堀切駅の不思議さはたいへんなインパクトでした。
電車がひっきりなしに通っていてホームも見えているのに、その堀切駅にどうやってもたどり着けないのです。
通りかかった人に駅にはどう行くのか聞くと外国人なので分からないでも調べてあげるとスマホで確認してくれたにも拘わらずそこへ歩き出すと行き止まり。
どうしたことかとぐるぐる歩いているうちに電車から降りて来たと思しき数人が来た道を辿ってようやく近づけたという次第でした。

堀切なのでてっきり菖蒲園があるのだろうと思っていると、あったのは東京未来大学という大学で、近くで金八先生のロケを撮っていたと聞いたので、この大学もロケ用にその場に設置されたものにしか見えなくなりました。
駅のわきには金八先生の舞台になったラーメン屋があったのですが、どうもそんなラーメン屋のシーンが思い出せません。
これは帰宅後気付いたのですが、わたしは金八先生って見たことがなかったのです。
金曜の8時だったらたぶん太陽にほえろを見ていたからかなと思うのですが、だとするならば次の機会には新宿矢追町を散策してみたいなといま思っているところです。

さて、今日の作例は散策ルートの一角にあった柳原千草園という恐らく湧水が出て、池や水生植物、多様な花が楽しめるよう工夫された公園です。
粋な帽子のお父さんがおもむろに現れたのですが、これが、生まれも育ちもここ北千住だといわんばかりのローカル臭いっぱいだったので思わず目で追ってしまいました。
途中立ち止まったのでキセルでも吹かすのかと、わたしもカメラをスタンバイするとドリンクを飲み始めるではないですか。
ちょっとしめーじとは違う…、と何から何まで意表を突かれっぱなしの午前中の散策でした。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(2) | 2013/06/10 Mon

用頭采光

Darlot 10cmF3.3
蒸し暑い中、100円のコーヒーを啜っていると、これはどこからどうみても本物のジャマイカンだという兄さんが闊歩していきます。
彼のポートレイトこそ今回の明治神宮~代々木公園散策の最後を飾るに相応しい。
そう思って、カメラをバッグから出そうとしますが、紙コップのコーヒーを片手に持っていてはうまくいきません。
火傷覚悟で一気飲みするか捨ててしまってあらためて買えばいいのを、依然コーヒーを啜りながら彼の後を追いました。

たぶん彼だったら頼めば喜んで撮影に応じてくれそうです。
でも、ジャマイカ人には何語で話しかければよいのだろう。
中米だからスペイン語かな、いやアメリカ文化圏だから英語が通じるだろう、いや日本語が堪能かも知れない…。
などと考えながら歩いているうちに彼を見失ってしまいました。
あれだけのドレッドロックヘアにサングラス、国旗の黄・緑・黒のトリコロールのシャツ、これ以上目立つ出で立ちはないはずなのに探せど探せど見つからず。
彼のポートレイトは幻となってしまいました。

ジャマイカのイベントをやっているので彼のようなジャマイカ人がいっぱいいてもよさそうなものですが、どうしたことかそれ以降ひとりも出会いません。
普通のTシャツを着たジャマイカ人ではと思われる青年はちらほら見ますが、それでは意味がないとは言わないものの、先ほどの青年のインパクトが強大だったのでものたりないことおびただしい。
一方で彼と同様かそれ以上のスタイルの青年がたまに見つかるのですが、おおっと心ときめかしてよくよく見ると、それはジャマイカンフリークの日本人なのです。
日本人に日本人が写真撮らせてもちょっと言いづらいです、こんな場では…。

典型的なジャマイカに固執しなければポートレイトになってくれるような被写体はいっぱいいました。
髪をジャマイカ風に結ってもらう少女、ブラックレザーボンテージのおばさん、ぐるぐるサングラスを自らかけて売る金髪のお姉さん、みなさん実に絵になります。

ここでは、ジャマイカとは関連性を見出せないすっきり美少女をとりあげることにします。
ジャマイカと関係ないばかりか、最前列にいながらこれっぽっちも音楽に関心を示さない姿勢が気に入りました。
ただ、光の状態のよくない場所だったのに、レフ版代わりの光源がよく効いていて、顔の影が消えているようです。
期せずして、この日いちばんのポートレイトになりました。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2013/05/26 Sun

鲍勃

Darlot 10cmF3.3
代々木公園には隣接して特徴的な建築の体育館があるようです。
片側二車線道路を陸橋で超えていくのですが、この道路はたぶんかつての竹の子族がダンスに興じた場所ではないかと思い出しました。
というのは、この周辺でダンスの練習をする若者のグループが何組もいたからです。
このあたりは今でもダンスの聖地として名をはせているのでしょう。

そんなことを考えながら陸橋の先を見やると何やらイベントが開催されているようで、これまた若者たちが大集合しています。
ジャマイカに関する催しだそうで、入場無料というので覗いてみることにしました。
ジャマイカ料理の屋台が出ていてグリルの香ばしい煙が立ち込めていて、お腹を刺激されます。
ところが、かなりの列ができていて、目で追うと最後尾はココと書かれた看板を手にしたお兄さんが立っていて、あそこまで並んで食べる気にもなれないとあきらめました。
phoneの発売日のように徹夜するかしないと食べられないような美味だったかも知れませんが。

ビールの屋台もあってこの暑さにはぴったりでしたが、ジャマイカン・ブルーマウンテン1杯100円に呼び寄せられてしばし悩まされます。
誰が言ったか知りませんが、昼間飲むビールはよく効きます。
わたしはすぐ顔が真っ赤になるので、夜ならまだしも白昼堂々赤ら顔でカメラをもってうろうろしてはあまりに不審すぎると自制することにしました。

ほどなくしてステージでライブが始まりました。
ボブ・マーリーの写真が中央にあるのを見ればきっとレゲエライブだろうと想像するところですが、温覚はゴスペルでした。
レゲエは、夕方以降のメインステージで演奏されるのでしょう。
わたしはゴスペルのことはよく分かりません。
まず歌詞が聞き取れないですし、音楽もメロディではなく歌詞に抑揚をつけているだけに聞こえてしまいます。
黒人霊歌というと悲しみの感情も歌われていそうなのに、ニコニコと楽しそうに最後までずっとフォルテッシモ…。

何かきっかけがあれば、ある日突然ゴスペルが好きになるかも知れませんが、いまはまだその時期ではないようです。
ブルースは分からないながらもそれなりに好きで、マディ・ウォーターズとかジャズで聴くことがありますし。
今回のコンサートも、ステージ上ではなく残響の長い教会の中で聴いたらすぐに気に入っていたかも知れません。
でも、歌唱そのものはたいへんすばらしかったと思っています。

ペッツパールのことになりますが、無限に近い15メートルくらい胃炎の距離でピントが見づらいということに初めて気づきました。
ファインダーを覗いていて、ソロ歌手にも、合唱隊にも、後ろのボブにもすべてピントが来ているように見えてしまうのです。
前回の西ドイツ製ゾナー85mmF2なら、フォーカスリングを少しずつ動かしながらそれぞれにピントが合っては次第にずれていくさまがもっと明確だったでしょう。

どうもこのペッツパールではピントが合っているような合ってあっていないような、まあいいや合っているでしょうとなってしまい、結果合っていなかったというケースが多く出てしまいました。
レンジファインダーなら、ぎりぎり無限手前で二重像を一致させて撮影できるだろうと思うのですが、一眼レフだと一定のレンズに対して無限近くは難しいのでしょうか。

これが大判になってくるとピントはよりシビアになるのでしょう。
実は、昨日の健康診断で視力が0.5と診断されてがっくりとうなだれているところです。
1枚1枚を慎重にピント合わせして大切に撮影する大判は憧れでしたが、わたしには身体的に一歩遠い存在になってしまったようです。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2013/05/25 Sat

紫色的玫瑰花

Darlot 10cmF3.3
とても広いからしょうか、代々木公園にはバラ園がもう1か所ありました。
こちらの方が入り口に近いせいか、ひっきりなしに人が訪れ写真を撮っている姿が見られました。
しかも、その多くが外国人です。

円安が始まって以来外国人観光客がうなぎ上りに増加して、浅草やらどこやらの観光地の土産物屋さんなどがうるおっているとニュースで盛んに取り上げられています。
円安は、製造業に大きな恩恵をもたらしとても好いことだとマスコミがアベノミクスを持ち上げるばかりですが、生活必需品の価格が上がるとか、わたしたちのように外国から直接モノを買っている人間には大きな痛手になっているなどのネガティヴな報道はほとんど軽く扱われています。
こんなんでいいいのかと思いますが、いくら国家権力の前では骨抜き状態の日本のマスコミでも、中国や北朝鮮よりはずっとマシなのですから受け入れるよりほかないのでしょう。

外国観光客は世界遺産や有名観光地を見てその国を評価するように思っていましたが、立て続けに来日したスペイン人のダヴィドや香港人のアニーが日本を歩くのに同行したり、感想を聞いたりするうちに、彼らの評価が観光地の感動度合いではなく、街並みの親しみやすさだったり、食べ物の相対的な美味しさだったり、人々のちょっとした接し方だったり、日常生活のレベルでとても好いとか気に入っていると感じることが、国全体の評価になっているのだということに気付きました。

例えばイギリスが好きな人は、若い時呼んだシャーロック・ホームズやエルキュール・ポアロがきっかけかも知れませんが、より好きになる理由は大英博物館がルーブル美術館より優れているからだとか、ストーンヘンジが高松塚古墳よりロマンに満ちているからということではなく、普通の田園風景とそこに暮らす人の生活がのんびりして美しく感じたとか、町中でも人々の接し方がしっくりとするとか、そんなところにあるのではないかと思われます。
少なくとも外国人には母国という比較対象があるのですから、目線の先でこれは我々にはないことだけれど実に好いと感じられるということが大切だということですね。

明治神宮を訪れていた外国人を見ていても、花嫁衣装に伝統を守ろうとする日本の若い女性の姿を感じたでしょうし、本殿の細部の意匠にディテールにこだわる日本的美意識を発見したでしょうし、着物女性の仕草に日本女性の立居振舞の美しさを見出したと思います。
クールジャパンのPRやら1件でも世界遺産を増やそうという活動も、外国人観光客を増やすために大切なのかも知れませんが、我々の周りには十分に魅力的なものがふんだんにあって外国人の目はしっかりそれらを捉えているのだから、彼らを信じてどうぞ日本の日常を自由に見てくださいというキャンペーンでもやってみてはどうかと思います。

さて、昨日のモデルさんはわたしのペッツパールに遠くから気付いて笑みを送ってくれましたが、今日の女性はこんな至近なのに金色の真鍮レンズには目もくれません。
それほど、この薄紫色のベルベットのような質感が増加のようなバラがきになったようです。
出身はブラジルと見ました。
ブラジルの女性は旅好きが多いらしく、ヨーロッパやアジアでもひとり旅するブラジルのお姉さんに何度か会っているからです。
【X-E1/Darlot 10cmF3.3 F3.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Darlot 10cmF3.3 | trackback(0) | comment(0) | 2013/05/24 Fri
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