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豊田両千GT

Makro-Plasmat 5cmF2.7
いにしえの自動車も撮らなくてはと、久し振りにペッツバールではないレンズも持参することにしました。
50mm前後のレンズを持って行こうとなると、どれにするか延々と悩まなくてはいけないところですが、これがあっさりマクロ・プラズマートに決定してしまいました。
前週に馬車道を散策した帰りに、knpmさんに誘われて、渋谷区のレンズ店に足を延ばしたのですが、以前お願いしていたフーゴ・マイヤー・オリジナルのマクロ・プラズマート用のフィルターを用意してもらっていたからです。

マクロ・プラズマートはよく知られるようにキノコ形状の沈胴型で、ベンツから降りてきたスーパーマリオが踏んづけてしまったと大騒ぎするようなレンズなのですが、フィルター径も特殊なようで、ノギスで実測すると22mmとあまり聞かないサイズです。
それまでは一回り大きいフィルターをテープで貼ったりしていましたが、見た目も重要なこのレンズにはフィットするフィルターを付けさせてやらねばとずっと考えていました。

そんな折、今年オープンした渋谷区のそのお店で無駄話をしていた時に、フーゴ・マイヤー純正のフィルターがいくつもあると
教えてもらい、マクロ・プラズマートに合うものもあることが分かりました。
イエロー・フィルターで、もちろんそれでもよかったのですが、この店主はとても気の利く人で、時間をもらえればカラー用にUVフィルターに取り換えることもできますよと言ってくれて、それならと待つこと1ヶ月、馬車道から直行してみるとついに即戦力フィルターを入手することができたのでした。

本当はキノ・プラズマート用も欲しかったのですが、これはとっくに売り切れだそうで、他にも違うサイズのものが何枚もありましたが、わたしの持っているレンズに合うものは無いでしょう。
それらには、しっかり"Hugo Meyer Gorlitz"の文字が刻印されていましたが、なぜかマクロプラズマート用は"Made in Germany P.O.R"となっているだけです。
フィルターが小さすぎで文字が入りきらないからかも知れませんが、それならHugo Meyerだけにしてもらいたかった…。
それとP.O.R.の意味が分かりません。

そんなわがままはともかく意気揚々とマクロ・プラズマートを付けて赤レンガ前をうろうろしていると、現地待ち合わせのknpmさんが現れたのですが、なんと首から下がっていたライカに付いていたレンズがまたマクロ・プラズマートではないですか。
わたしがフィルターを入手したので、マクロ・プラズマートにで来ると読んで合わせたのかと思ったのですが、まったくの偶然とのこと。
ふたりが撮影しようと待ち合わせて、ふたりともマクロ・プラズマートを持って来る確立と言うのは全世界を基準にしても相当に低いのではないでしょうか。
というか、恐らくそのようなできごとは世界レンズ史上最初で最後の珍事かも知れません。

馬車道とか赤レンガ倉庫からはみなとみらい線直通で渋谷方面にはとても行きやすいということを先週知ってしまったわたしたちは、この日もまたそのお店に行ってしまったのですが、そこでもうひとつの偶然を告げられ唖然とすることになります。
偶然、マクロ・プラズマート2本揃っての撮影になったんですと話をしていると、店主が、実はわたしもここに来る前に銀座でマクロ・プラズマートを持っている人を見かけたんですというではないですか。
ということは、この店主は1日に3本のマクロ・プラズマートを見たということになります。
11月8日は世界マクロ・プラズマート・デイだったのでしょうか。
しかし、話を聞いていたknpmさんは、笑いながらこう言うのでした。
銀座で見たというマクロ・プラズマートを持った人物と言うのは、わたしのことではないですか?
【Alpha7/Makro Plasmat .5cmF2.7 F2.7】
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thema:ペッツバール genre:写真
Meyer Makro-Plasmat 5cmF2.7 | trackback(0) | comment(0) | 2014/11/12 Wed

自動焦点的

M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7
Ektar 52mmF1.5 の作例が一気にアップされた kinoplasmat さんの www.oldlens.com で、今度はタンバールがアップされています。
タンバールでしたら前から一項を設けられていましたが、これまではライカM8での撮影で、今回はニコンで撮影しています。
しかもオートフォーカスの撮影だと言います。
タンバールをオートフォーカスとかどんな撮影か詳しい説明もありますので、ご関心の向きはぜひご覧ください。

わたしは実物を見せてもらいましたが、こんなものがあるのかと驚きました。
オートフォーカスは百発百中のようで、かなり軽快に撮影されていたのが印象に残っています。
90mmクラスのレンズのスナップをわたしも時々やりますが、F2やF2.8くらいの明るさではある程度慎重にピント合わせしないといけないので、あんなスピードでは撮って歩けません。
しかも、丁寧にピントを合わせたはずなのに、何枚かに1枚はボケボケになり、まあまあかなというものでもピントが甘いというケースが多いことを考えるとまったく勝負にならないと言えます。

オートフォーカスの種明かしをわたしがしてしまえのは恐縮ですが、AFテレコンバーターを使用されています。
5枚5群のテレコンですので、3群4枚のタンバールよりも多いレンズを介して撮影することになるわけです。
これでタンバールで撮影したと言っていいものか、誰もが疑問に思うところでしょう。
8群9枚のタンバールなんてない、したがってこれはタンバールでないというファンが多いことは容易に想像つきます。
ライカではフィルターも付けないという信念の方は多く、それは正統派の意見としてわたしも否定するつもりはありません。

わたしはと言えば、レンズにだわっているはずなのに、M8メインということもあって必ずフィルターは付けますし、ライカ・フレックスを使っていた時代はテレコンをけっこう使っていました。
テレコンは、もともとマスターレンズが活きるように設計されていますし、レンズ描写を多様性を見るための手段としてのアイディアを頭から否定することはしたくないと思います。
まずは、結果を見て判断すれば良いのではというスタンスです。

まず、今回の作品群を見て思うのは、タンバールが完全にスナップレンズとして活躍しているということです。
次に肝心のテレコンの影響についてですが、やはりそれほど感じられないように思いますが、いかがでしょうか。
厳密に見ると描写に変化があるかも知れず、そういう検証をせずに論じていいのかという問題はありますが、PCモニターで見る限り違いは分かりずらく、これだったらスナップの質を考えて十分にトライした意義があったと判定できます。

タンバールにしてはあまりソフトでないようなと思われる方は多そうで、実際、わたしのものと比べるとだいぶ描写が違っていて、少し絞ったのではと思われるくらいです。
前ボケはかなり滲んでいかにもタンバールですが、合焦部分はソフト感があまりないのです。
M8での写りも同様なのでこれは、テレコン云々とは関係なさそうです。

タンバールでは戦前ライツレンズの個体差ということがよく言われますが、これだけ違うというのは、わたしの個人的な意見としてオーバーホールの再組み立てでオリジナルの写りを失っているのではと思うのですがどんなものでしょう。
こんな仮説が万一正しいとして調子に乗って書くと、超ソフトなタンバールではkinoplasmatさんのシステムでオートフォーカスが働かないなんてことがあるのではと想像しました。
また、例の専用フィルターを使うとどうなるのかも、気になるところです。
今日の作例は、シャープなはずのマクロプラズマートがなぜだかタンバール並みにソフトに写っているのが、見事な符丁になっています。


※ 今日は木曜なので中途半端になりますが、明日から夏休みで、10日ほど拙ブログもお休みをいただきます。
ご容赦ください。

【M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7 F2.7】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Meyer Makro-Plasmat 5cmF2.7 | trackback(0) | comment(0) | 2012/09/20 Thu

他的厨房

M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7
smmmさんは、携帯でよく写真を撮っているところをみますし、デジタルでムービーも撮っている人です。
しかし、作品づくりにはモノクロ・フィルムだけで勝負をしています。
わたしは、撮るのも見るのもスナップだけですが、彼の撮るピクトリズムには魅力を感じていました。
作品は数枚我が家に贈ってもらい、ボロ家の壁を少しだけ芸術的な空間にしてくれています。

初めて訪問したsmmmさんの家で暗室を見せてくれとお願いしました。
お風呂場ではなく、キッチンをそれにあてていて、その窓という窓は使用時に雨戸のような板ですべて覆うことが可能になっています。
そこにどーんと置かれた引き伸ばし機はダースト製です。
以前はライツのバロイを愛用していたのですが、バロイは35mm専用のため中判でも対応できるようダーストに切り替えたそうです。
引き伸ばし機のことはよく分かりませんが、恵比寿のフォトシャトンで整備しているライツのフォコマートをぜひ導入いただきたいなと思います。

ただ、ダーストの効果は絶大のようで、二眼レフの使用頻度が増えて、ハッセルブラッド+ブラナーも購入したと言います。
ハッセルなんてとても手の出るものではないというイメージだったので触ったことすらなかったのですが、バシャ、バシャと響くシャッター音を聞くだけで女性を間近で撮りたくなる、そんなカメラですね。
逆に、スナップ向きではなさそう。

デジタルがこれだけ進むと天下のハッセルの価格もだいぶ下がっているのだそうです。
その分、フィルムや印画紙等の価格が高騰してしまっているわけです。
それでも、いろいろな器材が比較的入手容易になって来たいまが、彼のように自分にあった器材を求めていろいろと試しながら作品を制作していくタイプの写真家には幸福な時代なのかも知れません。

さて、作例ですが、昨日は微妙なスポットライトがあたる小路が、お鷹の道という魅力的な名前を持っていたのでタイミングをはかって撮ったものでした。
ところが、お鷹とは何者かを調べても、なぜか出ていません。
隣接して「おたカフェ」という喫茶がありますが、まさかこのおたカフェの方が先にあって、そこからお鷹という意味あり気な道の名前を付けたということではないでしょうね。

そのおたカフェで休憩したのですが、ここにammmさんが家を出てすぐに親しく会話していた中村さんの名前を冠したいちごドリンクがあってびっくりです。
地産地消で近くの農家でとれた野菜や果物を活用したメニューを提供しているおたカフェ、侮れません。
そのカフェの前では、口笛の日本チャンピオンが国分寺出身ということで、名演奏を披露していて、すばらしい偶然を楽しませてもらいました。

お鷹の道をほんの数分歩くと、真姿の池湧水群に行きつきますが、今日の作例がさの湧水のひとつです。
たいへんな名水らしく水汲みに来る人がちらほら見られます。
お母さんが水汲みしている間に子どもを水遊びさせていたのですが、女の子はすってんころりんしてしまい、大声で泣きだしてしまいました。
飛騨のどこかの町のような古民家と水流のある風景にぴったりのシーンですね。

昨日もまた中国の反日活動に業を煮やして、掟破りの政治的な内容になってしまいました。
あんなくだらないことを書いても、なんらプラスにならないばかりか、後で読んで自己嫌悪に陥るばかりです。
人間に余裕がない表れなのだろうなと思い猛烈に反省しています。
【M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7 F2.7】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Meyer Makro-Plasmat 5cmF2.7 | trackback(0) | comment(2) | 2012/09/19 Wed

日中韓的問題

M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7
今日、9月18日は81年前に柳条湖事件があった中国人にとって忘れなれない日なので、反日活動はピークを迎えるだろうと伝えられました。
平日にそんなに人が集まるのかなあと、わたしは懐疑的だったのですが、果たして110の都市で反日デモが挙行されたことが報道されています。

110都市というのはすごいなと率直に思います。
日本の領事館やデパート、工場があればそこへ向けてデモを進めることができますが、日本に関するものがないような町ではどうしたのでしょう。
それとも、110個所すべてに日本に関する施設があったのでしょうか。
日本は、そこまで中国に進出しているのだとしたら、それはそれですごいことだと思ってしまいます。

柳条湖事件は、瀋陽郊外で起こった満州事変の発端となる鉄道爆破事件と聞いたので、それなら一昨年に瀋陽に行ったときにその現場を見てきました。
と、思っていたのですが、これはよくよく調べると、まったくの勘違いと分かりました。
わたしが見たのは奉天事件が起きた地で、この2つは日本軍が関係する瀋陽の事件という共通点があるものの、年代もその性格が真反対ということからも混同してはいけないことでした。

中国から日本へのツアーが軒並みキャンセルになっていると報道されていましたが、中国の状況では日本から中国へ行く旅行者も渡航を取り止めているケースが多いのではないかと思います。
そんな折、韓国を訪れる人が激減しているという記事を読みました。
国家のトップの一線を超えた言動はもちろん原因のひとつですが、それを支持するようなスポーツ・芸能業界、さらには市民の行動の方が、彼らを信頼していたことに歯止めをかけたようです。

韓国企業は、家電、半導体、液晶、自動車等々、あらゆる分野で日本の技術者を破格の条件で引き抜いて技術供与させて各事業に急成長をもたらせたようです。
それは国家ぐるみとも報道され、カムフラージュするかのようにポップミュージックや映画・ドラマを大量輸出して若年層や主婦層などを親韓国に取り込みました。
しかし、どうも、そういう姿勢が北朝鮮による拉致と喜び組やらの美女を前面に出すやり方とそっくりに見えてきたということもあるのではないでしょうか。

ちょうど今年から発行されている米韓FTAが、関税撤廃によって韓国財閥系企業を後押ししているのに対し、農民や中小企業の生活を脅かしていることも、労働党幹部が甘い汁を吸って、庶民は日々の生活もままならない状況にもオーバーラップします。
韓国への渡航者が激減しているということは、韓国をいちばん受け入れていた中高年の女性層が、韓国は北朝鮮と同根だと考え始めているということであれば、韓国大統領の一連の言動は取り返しのつかないことになるのかも知れません。

政治にはノータッチだと常日頃言っているのに、状況に流されるわたしは、そのことであいつはノンポリシーなのだと知らしめてしまったかも知れません。
ついでに言えば、いつまでも煮え切らない態度の日本政府には愛想を尽かしていますし、中東やアフガニスタンにあれだけ介入しながら、日中の問題はあなたがたでどうにかせよと放言するアメリカにもうんざりしています。
誰もが思っていることでしょうが、米基地は尖閣に設置してオスプレイも配備すればさまざまな事案が一気に解決するのではないでしょうか。
国の所有をやめて東京都に売れば、同時に普天間の県外移設も実現するので、すべての人の望みを同時にかなえることができます。
【M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7 F2.7】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Meyer Makro-Plasmat 5cmF2.7 | trackback(0) | comment(0) | 2012/09/18 Tue

蜜蜂的声音

M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7
この土曜日に友人のsmmmさんが、ランチをご馳走してくれるというのでのこのこと出掛けて来ました。
場所は、西国分寺と聞きましたが、藤沢の自宅からですと小田急で登戸まで出て、南武線乗り換えで府中本町、また武蔵野線に乗り換えで1時間半近くかかります。
初めて乗車する武蔵野線は行き先が南船橋となっていて、いったいこの路線はどういうルートで船橋に向かうのか不思議な路線でした。

smmmさんの家は、閑静な住宅地の中にある一軒家で、近所には農地が多く野菜の無人販売もあって、新鮮で美味な季節の味覚が手軽に手に入ることから、今回のランチの招待が企画されたようです。
ブルーベリーとバルサミコのソースのステーキと夏野菜とクリームチーズの冷製パスタに腕をふるってくれました。
スピーカーからはエディト・ピアフが情熱を歌い、smmmさんの撮影したフレームのなかの女性たちに囲まれる中でアンニュイな気分の蒸し暑い昼下がりです。

料理は美味しくいただけましたが、量がわたしには多過ぎです。
腹ごなしに近くを散策することにしました。
すっかりsmmmさんに関心させられたのが、こちらに来て数年だというのに地元に融け込んていることです。
近所の人としっかりコミュニケーションをとっているのはもちろん、大地主の農家のおばあちゃんと親しげに立ち話したり、芥川賞作家を子息に持つ古道具屋を紹介してくれようとしたり(残念ながら不在)、この町に根付いています。

駅から北西方面に向かいましたが、今度は線路を渡って南東に進路をとります。
市の名前の由来になった武蔵国分寺跡があり、周辺は自然をよく残した公園になっています。
わたしたちは、ここ八幡神社から入りましたが、こちら側はひとりの老人の姿があっただけで、まったく人気なく公園自体が不人気なのかと誤解することになりました。

このあと進んで行くにつれ多くの人で賑わっているのを知るのですが、しばらくカメラを構える機会もないくら訪れる人がいません。
暗譜が大部分で、その暗部もほとんどつぶれかけた我ながら意味不明な作例ですが、この黒のしまりがいいのですとうそぶいておきます。

代わってあちこちで見かけたのがスズメバチ注意の看板です。
まったく見かけないので看板倒れかと思ったのですが、仁王門のところにミツバチに注意の貼り紙があって、その紙の下の地面にミツバチの巣があります。
うわっと気付いたときには足もとに10匹ほどが乱舞していて、スズメバチの看板の記憶ともあいまって生きた心地がしません。
ここでは無事でしたが、この先でふたりして全身を刺される悲劇に襲われます。
ただ、この時襲って来たのはスズメバチではなく、ミツバチでもなく、ヤブ蚊だったのは不幸中の幸いでありました。
【M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7 F2.7】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Meyer Makro-Plasmat 5cmF2.7 | trackback(0) | comment(2) | 2012/09/17 Mon

Makro-Plasmat的故事

M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7
深圳のシリーズ最後の1枚は、大鵬の裏手に見つけた小さな祠を写した風景写真風のものにしてみます。
特にアンダーを意識したわけではありませんが、やはりトーンがよく出ているように思えます。
古い手焼きのプリントにすら見えてしまいました。
こうなると俄然、モノクロ・フィルムを試したくなります。

マクロ・プラズマートは、2年半前に3.5cmのものを短時間お借りしたことがあり、その美しい作例も紹介しました。
このレンズは驚くほどの描写力を持つレンズで、立体感の凄まじさと独特のトーンが傑出していて、いつ見ても痺れさせられます。
3.5cmマクロ・プラズマートは、あまりに希少でまずは入手することの不可能なレンズと言われていましたので、せめて5cmの方を手に入れないかと当時画策したものです。

5cmなら見つかるかもと考えたのは大甘で、キノコのかたちをしたライカ・マウントのレンズはすでに大暴騰していて、これも諦めざるを得ませんでした。
そこで考えたのが、Cマウントの5cmマクロ・プラズマートを見つけてマウント改造する作戦でした。
誰もが同様のことを考えるからでしょうし、すでにCマウント・レンズのブームが始まっていて、これすら30万とか出さないと手に入れられない状況です。

さらに次善策は、長焦点のマクロ・プラズマートです。
75mmとか105mmとかになると、だいぶ安くなって来ます。
ところが、これらの長玉ですら20万円は必要なようで、これにマウント改造費用を考えるとおいそれと手を出せる世界ではないことが分かりました。

そんな苦しい日々を過ごしていると、ノンライツレンズ、わけてもフーゴ・マイヤー系に滅法詳しいGさんから、105mmのライカマウントであれば、意外と出てくるかも知れないので探してみてはどうかと声をかけてもらったのです。
これが本当にありがたいアドバイスで、もちろん簡単に出てくる訳ではありませんが、案外と安く出てくるのではとあちこち検索するのが習慣になっていました。

それからわずか3ヶ月経たずして、まさかのマクロ・プラズマート発見です。
しかも105mmではなく5cmが見つかってしまいました。
今年5月にあった金環日食は、東京では173年振りの出来事だったそうですが、東京から月と太陽が一直線に並ぶその現象は、マクロ・プラズマートを探すわたしと、それを売る店と、それを買う予算が一直線に並んだ、まさに何百年に一度起きるか起きないかの偶然がもたらされた幸運だと例えたくなります。

やって来たマクロ・プラズマート5cmは、ファースト・インプレッションで2年半前の3.5cm同様のトーンを表出させて、当時の感動を思い出させてくれました。
ところが、なぜか立体感では、3.5cmにかなり劣るという印象です。
5cmの方が立体感がより強調されるのではとの期待が裏切られたかたちです。

とはいえ、レンズはまだ来たばかりです。
モノクロ・フィルムの挑戦もそうですが、もっと使いながらマクロ・プラズマートというレンズを極めていきたいと考えています。
これこそ一生を捧げるに値するレンズではないかと思うからです。
【M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7 F2.7】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Meyer Makro-Plasmat 5cmF2.7 | trackback(0) | comment(2) | 2012/07/09 Mon

世界之莱卡鏡頭

M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7
写真工業別冊で「世界のライカレンズ」という雑誌というかムックというのか、そんな本が立て続けに出版されたことがあります。
Part4が、2008年12月刊行ですから比較的最近の話しです。
いわゆるノンライツ・ライカスクリューマウント・レンズを見開きページに1本、10数名の執筆者が解説していて、さすがに4冊も出版されてかなりのレンズが網羅されてきました。

まだまだ継続してあらゆるノンライツ・レンズを取りあげて欲しかったのですが、母体の方の写真工業の方が長い歴史を閉じてしまったことで、世界のライカレンズのPart5の可能性もなくなってしまいました。
関係者の方にお会いしたときに、ぜひ発刊してほしいとお願いしてみましたが、残念ながらその見込みは無いのですとの返事で、やはり出版側の事情は覆せないものがあるようでした。

そのPart3にマクロ・プラズマート5cmF2.7がフォトライフプランナーの日比野さんによって紹介されています。
距離計連動で最短撮影距離1メートルのレンズになぜマクロという名前が付いているのか諸説あるようですが、それを解くヒントになるかも知れない内容の文章が書かれていてハッとさせられます。
それは、マイクロ・ニッコールでは沈胴して接写装置を間にセットすることで近接撮影できると説明していることで、ではマクロ・プラズマートはと読み進むと、どうした訳かこのレンズは固定で沈胴式ではないと書かれているのです。
もちろん、専用の接写装置についても、あったかどうかは不明と書かれています。

本には、レンズの外観写真も掲載されていて、他のマクロ・プラズマートと変わらないようなので、沈胴部分が経年で固まるなどして固定鏡胴のように思えたのではないかと推測されます。
そこが少し残念なのですが、沈胴と分かっていれば、もしかしたら次のように書かれていたかも知れません(ご本人に無断で勝手に書くことをご容赦ください)。

未確認であるが、マクロ・プラズマート専用の接写装置は存在していたとわたしはみる。
通常撮影でこれだけシャープであり、近接でもその威力を発揮できるレンズに思えるからだ。
むしろ、マイクロ・ニッコールは、このレンズに範をとってレンズと装置を開発したのではなかろうか。
レンズ構成も、ダブルガウスから3群目を分離させたマクロ・プラズマートに対し、思い切ってその1枚を抜いてしまったところに関連性が感じられると言えば穿ち過ぎだろうか…。

ちょっと空想が過ぎてしまいましたが、細かくシャープで立体感ある描写が得られたとも書かれていて、大いに共感できるので、このようなかたちで採り上げさせていただきました。
レンズデータや構成図が出ていて、このようなマイナーレンズも採用したうえで、それぞれ執筆者が思い入れを込めた解説をする同書を(必ずしもすべてがそうではないとの批判もあり)、他の出版社でも引き継いでいただけないものでしょうか。
限定2000本のライカマウントレンズがちゃんと売り切れるんですから、少し高くなっても確実にそのくらいは売れると思うのですが。
【M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7 F2.7】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Meyer Makro-Plasmat 5cmF2.7 | trackback(1) | comment(0) | 2012/07/08 Sun

30年代的風景

M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7
昨日、シリアル番号のことを書いてから2本のサンプルが見つけたので書き留めておきます。
2本とも過去のヴェストリヒトのもので、1本は珍品(ただでさえ珍品のマクロ・プラズマートの中のさらに珍品!)かも知れません。
取り急ぎ、昨日の一覧に追加のうえ再掲します。

①580224 Nickel
②580659 Nickel
③580727 Nickel
④580736 Chrome
⑤580858 Nickel Leica I
⑥580862 Nickel
⑦582635
⑧582637 Chrome
⑨582738
⑩58277X
⑪583079 Chrome
⑫583083 Chrome

④と⑫が追加されましたが、⑫はこれまででいちばん新しい個体ということになります。
といっても⑪とは4つしか変わりませんが。

注目すべきは④の方で、昨日580XXXのロットグループはすべてニッケルだろうと推定したばかりなのに、この中で唯一のクロームの個体になります。
さらに、他は判明している限り最小絞りがF22なのにも関わらず、このレンズのみF16までなのです。
このふたつの事実から、このレンズはイレギュラーな製造であることが想像されます。

そういえば、同時期のライツのレンズが未だ大陸系列の絞りを使っていたのに、マクロ・プラズマートはすでに倍数系列が採用されていたのが意外な発見です。
もっと古いキノ・プラズマートでも、やはり倍数系列の絞りが使われていたことも報告しておきます。


さて、今日の作例ですが、客家の女性が清掃をおこなっているところを捉えました。
右側の方の女性がたじろいだようなポーズなのは、わたしとしてはこっそり狙っていたのに、わきにいたおばあちゃんが、この兄さんがあんたがたを撮ろうとしているよと大声で知らせてしまったのです。
余計なことを…と思ったものの、たじろぎポーズがユーモラスでかえって気に入りました。

それと、この作例がマクロ・プラズマートのトーンの豊かさをいちばん表しているように見えます。
光の具合がちょうど好くて、空が飛ばず建物がつぶれずだったということなのかも知れませんが、濃淡の描き訳が美しいです。
1930年代のレンズで1930年代と変わらぬ町並みを撮っていますが、これがデジタルだと古写真のようには見えないでしょうか。
【M8/Makro-Plasmat 5cmF2.7 F2.7】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Meyer Makro-Plasmat 5cmF2.7 | trackback(0) | comment(0) | 2012/07/07 Sat
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