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三片鏡頭

M8/Trixar 50mmF3.5
レンズの銘版に"Anastigmat TRIXAR"と刻印されているので、トリクサーと表記してきましたが、トリクサーは英語的な発音表記かなと気付きました。
トリサーなどの方が自然のような気がしますが、ドイツ語もイタリア語も分からないので、もっと近い表記があるような気もします。
ただ、Xenonはクセノンですし、Elmaxもエルマックスと書くので、トリクサーでもいいのかなとも考えられます。

むしろ、鳥臭ーっとか、草取りという言葉を連想させる方が気になります。
イタリアの希少レンズからイメージされる言葉としては、これはちょっといただけません。
そこで、沈胴のスナップ向きレンズとして、撮り草という言葉を考えてみました。
バルナックタイプのカメラに付けて毎日カバンにしのばせ、今日は日和がいいからちょっと道草してちょこっとスナップ撮影していこうか、そんな気にさせるレンズという意味です。
今回の鎌倉散策も、用事の合間に短時間撮影して楽しんだのも、まさに撮り草と言えます。

銭洗い弁財天でお昼になったので、どこかで食事して鎌倉を発たないといけなくなりました。
しかし、このあたりには観光客用のような店しかなく、ひとりで軽くランチという店があったかどうか。
そう考えたら、コンビニでパンでも買って横須賀線の中で食べればいいやという気持ちになって、それならもう1個所寄ろうと、佐助神社にも足を延ばしてみました。
撮り草ですね。

わたしの持っている中では圧倒的にコントラストの高い方のレンズで、明暗がはっきりしているところではシャドーがつぶれると思っていたのですが、案外、好い表現をしてくれます。
ライカM8としては珍しく見た目通りの写りのように思いました。
解像力は並みかそれ以下程度ですが、シャープでコントラストがいいと解像度も上がって見えてしまうことに気付きました。
これらは、手許にあるトリプレットの名玉エルマー90mmF4と共通の特徴かも知れません。

マウント改造待ちのフーゴ・マイヤー・トリオプラン5cmF3.5、改造済みのカール・ツァイス・トリオター5cmF3.5とありますので、それぞれ鶏尾婦羅、撮りお宅と名付けて比較撮影したいと思います。
これら戦前の3枚玉が戦後のそれにどれだけ対抗できるか楽しみです。
なにしろトリプレットの50mmレンズはたいへん少ないので、イタリアレンズを3本持っているより、トリプレット標準レンズ3本を持っている方が珍しがられると期待しています。
【M8/Trixar 50mmF3.5 F3.5】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
A.F.I.O.M.,Pordeone Anastigmat Trixar 50mmF3.5 | trackback(1) | comment(0) | 2012/05/28 Mon

Quatro Belle Donne

M8/Trixar 50mmF3.5
このトリクサー50mmF3.5がやって来て、我が家のイタリア製レンズは3本となりました。
最初の1本は、オグマー9cmF4です。
だいぶ以前のことですが、メーカーのよく分からない不人気望遠レンズ、たぶんエルマーコピーだろうくらいのノリで価格設定されたレンズを見つけて、初のイタリアレンズゲットと喜び勇んで購入したのを記憶しています。
実際、外観はブラックペイントのエルマー9cmにそっくりでした。
ついでに写りも。

それからだいぶ経った昨年、今度はヴェストリヒトオークションに出ていたエプタミタール5cmF2を落札しました。
こちらは思わぬ金額までアップしたのですが、ライヴオークションに熱くなってしまい、強引に競り勝ったかたちになりました。
後悔したのは請求書が届いてからで、ここまで出そうと思っていた価格の倍近くになっていました。
eBayの感覚に慣れてしまうとヴェストリヒトは射倖心をあおる要素が強いというのでしょうか、とにかく気を付けるべき仕組みと感じます。

ズミタールコピーと言われるエプタミタールですが、性能的には追い付いていない感が強いものの、中央のシャープネスは勝っているようにも見え、周辺のくずれはひどく、かなり個性的な写りのたいへんに面白いレンズでした。
値段も高かったわけですし、この特徴を強調するような写真をどしどし撮りたいものです。

そして今回のトリクサーということになりますが、このレンズはわたしの珍説が万一正しければフランスレンズということになりますが、の可能性も薄いでしょうからここは暫定イタリアレンズということにします。
イタリアのライカマウントレンズを3本も持っているとなると、かなりのイタリア好きだなと思われるでしょうが答えはノーです。
わたしは、特に理由はありませんがイタリア嫌いです。
イタリアが大好きという日本人は多いので、じゃあ、わたしは嫌いということにしましょうくらいの感覚ですが、そういえば少なくともイタリアの守備的なサッカーは大嫌いなので、これがイタリアに対する悪いイメージに直結しているようです。

その反動でしょう、わたしはスペインが大好きになってしまいました。
3回行ったことがありますが、行ったのはすべてカタルーニャだけという偏りようですが、この極端さがますますイタリア嫌いに拍車をかけているようです。
ただ、旅行するのであれば、イタリアもスペインもどちらも酔い国だと思います。
どちらもロマネスク、ゴシックの中世の町が多く残りますし、食べ物やワインがすこぶる旨い、女性が美しいというのもあります。

物価もとても安いというのがありましたが、わたしが知っているのはユーロ導入前のむかしのことなので現在はずいぶん上がってしまったとも聞きます。
昨年行ったスペインは、あらゆるものが1.5倍くらいに値上がりしたかのような印象でした。
そういえば、両国とも欧州経済危機ではギリシャに次いで危険と言われてますね。
3国は、典型的な地中海文化が根付いて人間性もそっくりなのかも知れません。

さて、散策は源氏山を越えて下りに入ったところで、道の真ん中で寝そべる猫に出合いました。
おお、よしよしとじゃらしていると、何とも幸福そうな顔をするので撮影してみようと考えました。
すると美少女4人組が通りかかり、わたしがそちらを目で追っかけたせいか、猫までもなんだなんだとそちらを見やっています。

猫に別れを告げると、すぐに有名な銭洗弁財天に出ます。
外国人親子が見よう見まねで自国のお金を洗っているのがユニークでした。
話しているのを聞くと、最初、イタリア語に聞こえたので、このレンズはあなたたちの国で作られたものだと話しかけようかと思ったのですが、どうもよく聞くとポルトガル語のようで、たぶんブラジル人なのでしょう。
そこでふと考えたのは、彼らがもしここへ来てみんなが何をやっているか分からず、わたしに問いかけてきたとします。
わたしは語学力がないので、咄嗟にどう答えたらいいか少し考え、お金を洗浄しているのだから、こう答えればいいのかとすかさず回答します。
They are on money laundering!
【M8/Trixar 50mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
A.F.I.O.M.,Pordeone Anastigmat Trixar 50mmF3.5 | trackback(1) | comment(0) | 2012/05/27 Sun

他過来

M8/Trixar 50mmF3.5
最初にも書いたとおり、円覚寺には午前の早い時間からかなりの人出でした。
わたしは、もっぱら人物撮影ばかりなので状況的に問題ないといえば問題ないのですが、どうも賑やかすぎて落ち着いて散策できません。
団体のみなさん、グループのみなさんで騒々しい人が散見されます。

想像するに、仲良しグループでこんどどこかへ行こう、近場で鎌倉にしよう、というノリで関心はないけど来ちゃいましたという人たちがちょっとだけ傍若無人になったというところでしょうか。
閑静な寺院に来れば静かになるものですが、そういうことには無頓着な人はいるものですし、円覚寺の広い境内は人を開放的にしたり、大きな公園にでもいるかのような錯覚を起こさせるからかも知れません。

これでは、明月院や建長寺に向かっても同様の光景が待っているだけでしょう。
いつものコースを捨てて、山の方に向かいました。
源氏山公園のわきを通って佐助方面へ抜けるルートです。
真夏にはとても歩く気が起きないハイキングコースなので、さわやかな風に誘われてあえてこの道を選びました。

山道を歩く理由はもうひとつあります。
プーアル茶を飲みだして体重が少しずつ落ちていったことは何度か書いたと思いますが、3ヶ月ほどかかって3キロ減量しています。
これなら半年後には5キロ、1年後には10キロ減っているのではないかと期待も高まったのですが、やはり、そんなに甘くはありませんでした。
お茶を飲むだけでは、このあたりが限界だったようで、3キロちょうど減ったところでぴたりと体重は動かなくなったのです。

この時点で十分以上の効果ですが、せっかくなので少しは体を動かしてプラスアルファを期待したわけです。
ちょっと歩いて何になるとも思いませんが、しないよりはいいでしょう。
問題は、急に運動をやらかすとお腹がへって食べ物の摂取量も増加、かえって逆効果とはよく聞く話しなので、適度に歩くのがいちばんなのではと考えました。

道はずっと木陰で、山を吹きわたる風はすこぶるさわやか、歩く人はさほど多くなく、すれ違う人とは笑顔であいさつと、減量云々以上に楽しい散策になりました。
作例は、その途中のひとコマですが、円覚寺で開高健のお墓を偶然見つける興奮が覚めきらないうちに、向かいから開高先生が歩いてくるではないですか。
休日の鎌倉、困ったら人の行かない方へ行け、が、わたしの合言葉になりました。
【M8/Trixar 50mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
A.F.I.O.M.,Pordeone Anastigmat Trixar 50mmF3.5 | trackback(1) | comment(0) | 2012/05/26 Sat

那個公司做的

M8/Trixar 50mmF3.5
トリクサーというレンズ、イタリアのレンジファインダー機、ヴェガやヴェガⅡaといったカメラに付いていたようです。
メーカーは、AFIOM,Pordenoneとなっていますが、聞いたことのない名前です。
どうもポルデノーネは地名のようで、調べるとヴェネツィアから80キロほど北東にある人口5万人の地方小都市でした。
北イタリアの町なのでそれなりに工業の下地はあったのかも知れませんが、未知の町で作られたカメラとすればかなり意外な気がします。

ただ、より知られているKRISTALLとの関連性が指摘されていて、同設計と思われるカメラがあったり、なんとクリスタールの方でもヴェガ2aというそっくりな、というか字が違うだけで同名のカメラを出していて、それに付けられていたレンズもトリクサーというので話しはややこしくなります。
クリスタールの方はベルーノ(Belluno)という町の会社で、地図を見るとポルデノーネから北西に50キロくらい進んだところにあるようです。
やはり両者は比較的近くにあったので、何かしらの関連性はうかがわせます。

「LEICA COPIES」という本に概略が出ていて、クリスタールの方がSteinarやKrinarというオリジナルと思われる50mmF3.5レンズの他に、ベルティオの50mmF2.8やクセノン50mmF2が付けられていたのに対して、ヴェガの方はこのトリクサーのみと書かれています。
クリスタールのヴェガ2a(1952年)が200~300台、ヴェガⅡa(1952年)が1000~1300台、ヴェガ(1951年)が600~700台製造されたと書かれているので、多く見積もれば2300本のトリクサーが製造されたことになります。

ただヴェガのシリーズはまったくライカと互換マウントのカメラなので、ライカユーザーでレンズはいらないという人がいたかも知れませんし、ヴェガは距離計が付いていないのではなから広角を付けて目測で撮る目的という人も多かったと想像されるので、実際トリクサーの製造はもっと少なかったかのではないでしょうか。
問題は、トリクサーがAFIOMの製造かということです。
鏡胴は製造したのかも知れませんが、この写りを考えると少なくともエレメントはどこか光学メーカーから供給を受けたのだろうと考えるのが自然です。

どこが製造したのでしょうか。
その答えを得るのは、現時点でむずかしそうですが、丹念に検索していけばあるいは分かるのかも知れません。
申し訳ありませんが、今日はわたしの出鱈目な空想でお茶を濁らせてください。

先に書いたとおり関係が深そうなクリスタールにベルティオの50mmF2.8があるのが引っ掛かります。
F2はクセノンなので、F2.8もシュナイダーのクセナーの供給を受ければいいものをなぜベルティオなのか。
想像ですが、最初にベルティオにF3.5の供給を依頼して、その際に名称は自分たちのオリジナルのものを付けさせてもらうことにした。
ところが、クリスタールは意外な人気で、1950年代に入ってF3,5より明るいレンズが欲しいという要望からベルティオにF2.8も加えさせてくれと依頼しますが、F3.5の評判が良かったベルティオは強気に出て条件のハードルを上げて、名前もベルティオと入れるよう要求した、というものです。

以上はいい加減なものですが、ベルティオのライカマウントの50mmF3.5は本当にトリプレットのようで、これを所有しているkinoplasmatさんのサイトを見ると、シャープネスやコントラストがトリクサーによく似ているように見えます。
また、トリクサーのブルーのコーティングがやはりベルティオのそれとよく似ています。
そもそも50mmクラスのレンズでトリプレットというのをあまり聞きません。
トリクサー=ベルティオ説は、もとは咄嗟の思いつきでしたが、あながちまったくのあてずっぽうという訳でもないのですがいかがでしょうか。
【M8/Trixar 50mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
A.F.I.O.M.,Pordeone Anastigmat Trixar 50mmF3.5 | trackback(1) | comment(0) | 2012/05/25 Fri

意大利鏡頭

M8/Trixar 50mmF3.5
真鍮にブラックペイントされた小さなシネレンズを見つけました。
といっても5cmF3.5の地味なスペックの古い玉です。
かなり安い価格が付けられていましたが、誰も見向きもせず、わたしが引き取ることにしました。
このレンズが、よもや幸運を招くことになろうとは…。

いえ、このレンズ自体がすばらしかったというわけではありません。
それどころか、レンズはいま中国に行って、ライカマウント化されるのを待っているところです。
そのヘリコイドにするためのインダスターとかエルマーコピーのレンズを探すため中古カメラ屋さんを物色していて、いくつかのロシアレンズの中から見かけぬレンズが目につきました。
どちらかというとぴかぴかのレンズが並んだ中で、ひとつ薄汚れた個体がかえって眼を引いたのです。

沈胴部のメッキがかなり剥がれて、ヘリコイドの動きにもややガタツキがあります。
メーカー名はなく、"Anastigmat TRIXAR 1:3,5 F=50mm"と刻印があります。
トリクサーは確か、イタリア製ライカコピー機の標準レンズだったはずと思い出しましたが、この中に入っているということはロシアンエルマーからのフェイクでしょうか。
となりのインダスターと見比べると鏡胴がまったく違っているのがすぐに分かりました。
似たような沈胴レンズですが、イタリアのライカマウントカメラがライカをデッドコピーしたのではなくデザインにオリジナリティがあるのと同様、レンズも省略の美学ともいうべき違いが見て取れます。

そういえば、レンズコーティングもかなり違って見えますし、構成を確認するまではできませんでしたが、テッサータイプではなくトリプレットのように見えるような気がしました。
価格はインダスター達と同程度なのが気掛かりでしたが、このレンズがトリクサーという名称なのでトリプレットだろうと連想でき、見た目が3枚玉っぽいことが決定打になり本物と判断のうえ購入します。
もちろん、当初の目的だった黒いシネレンズのためのインダスターもいっしょに。

あらためて自宅でインダスター、エルマーと比較の上でレンズ構成をチェックしましたが、やはり貼り合わせなしのトリプレットで間違いないようです。
思わぬ幸運に、小躍りしてしまいました。

いつものとおりM8での試写なので周辺の具合は分かりませんが、すばらしくシャープなことに驚かされます。
コントラストも良好ですし、日差しのとても強い日ながらハイライトが滲むこともありません。
第一印象としては、十分にエルマーに比肩するレンズと感じました。
カメラのデザイン、レンズのデザイン、さらにはレンズ構成と、ライカとの違いを出すことに躍起になったイタリア人魂むき出しのレンズと思ったのですが、皮肉なことに写りはエルマーそっくりの高性能だった、ということにしましょう。
【M8/Trixar 50mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
A.F.I.O.M.,Pordeone Anastigmat Trixar 50mmF3.5 | trackback(1) | comment(2) | 2012/05/24 Thu

第一次見面

M8/Trixar 50mmF3.5
先週の土曜はうまく横須賀線方面に予定を入れて、合間に鎌倉を散策して来ました。
混雑を避けるために、午前中から午後いちばんくらいまでを歩いたのですが、わたしの読みはまったくもって甘いものだったと気付かされます。
予報もよかったせいか、朝からすごい人出でした。

鎌倉駅は鎌倉方向の最先端に改札口があるので、いつもわたしは大船駅から先頭車両に乗るのですが、わたしたちだって北鎌倉で降りるのよという戦意むき出しのおばさん、おばあさんまでそこには群がっていて、ちょっとした朝のラッシュのようになっているではありませんか。
鎌倉駅下りホームにはICカードをタッチするマシンが1台しかないので、もたもたしているとなかなかホームから外に出れないので、こういう状況になるのでしょう。
到着前からやれやれです。

1箇所だけと言えば、北鎌倉駅から徒歩30秒の円覚寺も、入場料というか拝観料というのかチケットを買うところもひとつしかないので、うっかりすると列になってしまうかも知れません。
休みくらいゆっくりしたいのに、なぜかあせって石段を上がり入口に立つと、うわっ団体客がひしめいていました。
ただ、さいわいにも団体なのでひとりひとりチケットを買うことなく、代表1名が窓口にいるだけです。
しめたとそのすぐ後ろに並んだのですが、窓口の女性はかなりの絶対慎重主義と見えて、チケットを1枚1枚丁寧に数えてその確認までして、お金を受け取ればそれまた1円も間違えんぞとばかりに机に並べていきました。

ここで早くもわたしはいらいらしてしまうのですが、そのおばちゃんの手の動きを見ているうちに、わたしはまったくあわてる必要なんてないんだと気付きました。
おばちゃんを見習って同じペースで行動すればいいだけだった。
何やってたんだと自らを戒めます。

さて、その反省がよかったのか、三門を抜けて左側のいつもは閉ざされた門が一般公開されていました。
花が並んでいて香りをかいだり、撮影しながら進んで行くと、山の墓地の方まで上がれるようになっています。
そこから見下ろす境内の風景は見事でした。
拝観者は多かったのですが、ここまで来る人はほとんどおらず、得した気分です。

さらに墓地には、オウムの犠牲になった坂本弁護士や田中絹代の墓などが並んでいました。
隣の東慶寺は著名人の墓が多いことで有名ですが、円覚寺も知られていないだけで、やはり多くの有名人が眠っておられます。
中でもわたしが感銘を受けたのは、作家・開高健の墓があったことです。
開高は大阪出身なので、向こうに墓があるかと思っていました。
晩年を茅ヶ崎に暮らしましたので、鎌倉にもゆかりがあったのでしょうね。

わたしにも好きな人、尊敬する人物はたくさんいますが、それらはほとんど成人してからか、せいぜい高校生くらいからの話しです。
わたしが小学校の時からずっと愛し続けたというと、王貞治と彼くらいではないかと思います。、
【M8/Trixar 50mmF3.5 F3.5】
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A.F.I.O.M.,Pordeone Anastigmat Trixar 50mmF3.5 | trackback(1) | comment(0) | 2012/05/23 Wed

金環日食

M8/Trixar 50mmF3.5
昨日の金環日食はすばらしかったですね、などと昨日の話題を書くのはブログではタブーのようです。
前日までに話題にするのは好いですし、当日なら許されます。
ところが翌日となると、話題が大きければ大きいほど遠い過去の旧聞となって、読む方々のことを考えない行為ということになってしまいまうそうです。
なかなか厳しい世界なのですね。

わたしの場合は、自分向け身内向けの日記ブログなので、かまわず日食のことを書きますと、3年前に中国に皆既日食を見に行ったときに手に入れた日食グラスをスタンバイして朝を迎えたのですが、なんと外は雨が降っていました。
厚い雲に覆われて、これはもう諦めるしかありません。
がっくりうなだれて通勤の途につきますと、駅前に何人かの人がなんともにこやかな顔で前方の空に見入っていました。

えっと、わたしも同方向を振り返ります。
小雨の中、雲がごくごくわずかに切れて、まさに太陽のリングが顔をのぞかせていました。
わずか1~2秒のことです。
その後一瞬だけ完全に雲が切れたようでかーっと眩しくなり眼を開けていられなくなりました。
また、1~2秒して眼を開けましたが、もうそこに太陽はありません。
2度と太陽は姿をあらわすことはなく、しかし、わたしの瞼の内側にはリングの残像がしっかり残りました。

これはかなりの幸運だったのではないかと思います。
勤務先に出向くと、やはり神奈川在住で日食を見られなかったと泣いているのがふたりもいましたので。
そういえば、中国の日食も雲が途中から切れて食が進んで行く様子をところどころ確認できました。
そのときも雲を通して見たので日食グラスは不要でしたし、今回も、また自宅に置いて来て未使用だったので、まったく役立たない存在です。
日食を見れずに泣いていた同僚から、6月6日に太陽の前を金星が通るという現象があるのでそれが勝負ですと聞いたので、わたしの日食グラスもそれがラストチャンスと心して頑張ってほしいと思います。

本来、今日の話題としては、スカイツリーにすべきところなのでしょうが、わたしは高所恐怖症なので関心はまったくありません。
よくぞ皆さんあんな怖いところまで登ろうとするものですね。
お前だっていつも飛行機に乗ってるじゃないかという声が聞こえてきそうですが、これに対しては、だからいつも通路側の席に座ってるんだと答えます。
【M8/Trixar 50mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
A.F.I.O.M.,Pordeone Anastigmat Trixar 50mmF3.5 | trackback(1) | comment(0) | 2012/05/22 Tue
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