Lerebours et Secretan 8.5cmF3.4
【Alpha7/Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
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thema:ペッツバール genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2015/02/20 Fri

Lerebours et Secretan 8.5cmF3.4
【Alpha7/Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
thema:ペッツバール genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2015/02/19 Thu

一半和一半

Lereboures et Secretin 85mmF3.4
ルルブールは、シュヴァリエなどと並んで世界最古の写真用レンズのメーカーです。
写真術が発明される19世紀初頭には望遠鏡や顕微鏡などの光学機器を製造していて、ニエプスがその研究を進めていた時にはシュヴァリエから望遠鏡用の単玉レンズを購入していますし、パリに出掛けたときにはルルブールとも接点ができたようです。
ニエプスとの共同研究からダゲレオタイプに発展させたと言われるダゲールもシュヴァリエ、ルルブールと交流しており、最初のジルーのカメラにはシュヴァリエのレンズが付けられましたが、かなり早い段階でルルブールも写真用レンズを製造していたのは間違いありません。

シュヴァリエやルルブールのレンズを使うことは、写真術の発明に思いをいたすことになると考えます。
両者のレンズはそう多くが市場に出てくるわけではなく、ようやく入手したルルブールには大いに期待をしていました。
しかし、もともとが写真撮影用のレンズではなかったのか、見た目の美しさとは逆にまともに写らないレンズとして失望させられます。
特に、その後に入手したダルロー、ゴーダン、デュブローニとフランスの後続メーカーの写りが素晴らしかっただけにルルブールの復権を図る必要があります。

ずっとネットオークションをチェックし続けたところ、ついに今年の初めになってルルブールのペッツバールの小型のものが出品されました。
このようなレンズは、年に1~2回でるかどうかではないかと思われます。
同じようにこのレンズを落札しようとする人と一騎打ちに熱くなってしまい、かなり高額の落札となりました。
しかし、ここでトラブルが発生しました。
オンラインでの支払いがどうしたわけかできず、送金も手間だったことから、泣く泣く落札をキャンセルすることになったのです。
フランスの出品者でしたが、たいへん申し訳ないことをしてしまいました。

こういう場合一騎打ちだった相手に権利が移りますので、その人が購入したものと思っていました。
ところが、それから3か月経った先週のことですが、同じレンズがまた出品されてきました。
質問欄に何やらフランス語での質問と回答が出ていたので、翻訳サイトで訳してみると、「以前にも同じレンズを出品していたのにまた出品とはどういうことか?」「日本人が落札したのだが、支払いをキャンセルされた」のようなことが書かれていました。
わたしのせいで、日本人全体のイメージを落としてしまったようです。

さて、それを払拭するにはわたしが再度落札して即座に支払いのうえで信頼してもらうしかないと思いました。
支払いシステムは問題なくなったことを確認しています。
そして、今回は競り合う相手が現れず、前回の半額以下で落札してしまいました。
すかさず、前回は申し訳なかったと連絡して、同時に支払いも完了させました。
返信には、どうもありがとう、でも前回の半額で買えてよかったね、と賛辞か皮肉か分からない言葉があって、前回以上に申し訳ない気持ちになりました。
月曜に発送したと書き込みがあり、レンズはまだ届いていませんが、このレンズでルルブールの復権を果たすことができるでしょうか。
とても楽しみにしているところです。

さて、今日が墨田~浅草の作例の最後になります。
まだ先週の雪が残る寒い浅草で、浴衣姿の女性がいたので、これは外国人だろうと思い、写真を撮らせてもらおうと声をかけました。
ふたりが中国語を話していたので、こちらも中国語で台湾から来たのですか大陸ですかと聞くと、ひとりがいえ韓国ですと答えるのでわたしは返事に窮してしまいました。
えっ、でもいま中国語で話していましたよねと中国語で確認すると、そうですと中国語でやはり答えが返ってきます。

どういうことなのか聞いてみたかったのですが、どうも先を急いでいるようでしたし、あの格好で立ち話していたら風邪をひかせてしまいます。
2枚だけ撮影して、礼を言って別れました。
当てずっぽうを言えば、中国語でわたしに返事した女性は韓国人で、もうひとりは中国人だったということかも知れません。
今となってはそれを確認するすべはないのですが。
レンズのことを考えて、日の丸構図で撮ったのですが、それでもふたりの顔の中心から離れる側はボケかかってしまっています。
このレンズはひとり撮影用ということですね。
いずれにしても、新しいルルブールが無事到着することを首を長くして待つしかありません。
【Alpha7/Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/03/16 Sun

非常奇怪

Lereboures et Secretin 85mmF3.4
話題としては鮮度を失ってしまったかも知れませんが、Jリークの試合中に差別的な横断幕が用いられたとして次の主催試合を無観客とするという採決が浦和に下りました。
サッカーがニュースのトップを飾るなどということは、日本代表がワールドカップ出場を決めて時にあったかどうかというくらいで、1クラブチームのことで各局がニュースの最初に報道したということからも重い事実なのだと分かります。

有力選手を外国から補強するサッカーでは、常に人種差別の問題が付きまとっていました。
とくにヨーロッパでは対戦相手の黒人選手(ときどきアジア人選手)が存在するとその標的になることはしばしばです。
もともと有色人種に対する差別が残っているところに、とても優れた相手の黒人選手が活躍しているということがサポーターの攻撃対象になりやすかったということでしょう。
選手やクラブからの要請もあって、FIFAでは人種差別に対する厳しいルール作りを直ちに作成したという経緯がありました。

確かイタリアだっと思いますが、相手黒人選手に対する差別的なサポーターのチャント(本来は応援歌のようなものです)があったときに、選手がプレイを続ける意思が無いという行動に出て試合が中止になったということがあり、無観客試合になったかは不明ですが、少なくとも差別行為をしたサポーターはスタジアムに生涯入場できないというペナルティを科されています。
また、一昨年のヨーロッパ選手権ではすべての試合前にキャプテンが人種差別の撲滅を宣言していたのが印象に残っています。

浦和で問題になった差別とは、「Japanese Only」という横断幕が客席へのゲートに掲示されたことだとされています。
たしかにこれは日本人以外を差別するということで言えば差別なのでしょうが、差別対象が広すぎて具体性がないですし、イタリアなどの人種差別ということとはあまりに違いがあって首を捻らざるを得ません。
ニュースもトップで扱う割にはよく分かるような説明はなく、過去にも問題があったので重大性を鑑みて無観客試合にしたという理解しにくい報道がなされていました。

知識不足わたしで考え付くことはひとつしかありません。
ヘイトスピーチとの関連です。
横断幕を掲げたのはヘイトスピーチの活動家でその一環としてのジャパニーズオンリーだったか、もしかしたら、もっとえげつない横断幕もあったのにそれは報道では伏せられて、無難な日本人だけというフレーズだけを流したということなのではとも想像してしまいます。
それなら、より攻撃的な人種差別と言えるからです。

スペインのリーグで今季バルセロナに初めて土を付けたアスレチック・ビルバオは、バスク人のみしか入団を許されないバスクを象徴するクラブとしてよく知られています(今では、バスク在住であればバスク人でなくても入団できるように緩和されているようです)。
このチームが外国人選手の補強をせずに100年の歴史の中で一度も2部落ちを経験していないクラブとして内外の尊敬を集めていますが(バルセロナとレアル・マドリードとビルバオの3クラブだけがスペインで2部落ちしたことが無い)、バスク人オンリーだからと言って人種差別クラブだと言われるのを聞いたことがありません。
日本人だろうがバスク人だろうが言っていることは同じなのですから、背景が違うということだとしか考えられません。

極端に言えば、Jリーグ側が政治問題に発展することを避けるためにこのようなかたちで決着させたか、ヘイトスピーチを政治利用したい組織が問題を伏せたかしたと考えてみたくもなるというものです。
常にホームで大観衆が集まる浦和は無観客試合で経済的に大きなダメージを受けますし、大切な試合を観戦しに行けないサポーターもやりきれない気持ちのはずです。
ニュースでのサポーターの反応は、あんな横断幕を許した以上仕方ないという、これもわたしには理解を超えたものでした。
まるでデリケートな問題なので、浦和球団側がテレビのインタビューに対する回答を用意していたように。
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Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/03/15 Sat

演奏家的肖像

Lereboures et Secretin 85mmF3.4
東武線に乗って浅草に移動してきました。
先週の三味線、3日前の琴と演奏者の作例がありましたが、今日は演奏中ではないので分かりにくいのですが、サクソフォンを持った女性の作例です。
背中に看板を背負ったちんどん屋さんなのですが、ビラ配りとの合間にきちんとした音楽を奏でる彼女たちも、広告業というよりは音楽家と言っていいのかなと思いました。

ここのところずっとペッツバールを主体に撮影しているので、ポートレイトを撮りたいと考え、ときどき町中でお願いしては撮影させてもらったりしています。
ただ、ポートレイトを撮らせてもらう相手は限られています。
外国にいるときは自分が外国人だという立場からお願いしやすいのですが、国内ではただでさえ小心者で優柔不断でなかなか声がかけられません。
まずごく普通の人には声掛け不可能で、晴れ着の人など通常とは違う服装をしているという事実がなくては写真を撮らせてくださいと言うのが、怪しいナンパか勧誘と見なされてしまうでしょう。

ペッツ友のksmtさんは、ここのところポートレイトばかり撮っていて、撮影依頼には苦労していないのかと思ったのですが、話をうかがえばやはり苦労されているようでした。
サイトには多くの着物女性が登場しますが、その多くが台湾や中国など外国人だと聞き、外国人に対する方が声がかけやすいんですよねと納得しあったものです。
レベルは別として、ksmtさんもわたしも英語と中国語で撮影依頼できますが、自国語でなく第2外国語、第3外国語を使うことで、気恥ずかしさが大幅に緩和されるということらしいです。

もうひとつ、ペッツバールのことを紹介していつ頃どの国で製造されたかなど、レンズについて説明することは忘れません。
モデルになってもらう方に対して興味を持っていただきたいという気持ちからですが、自分が撮りたいからではなく、このレンズのテストのために仕方なく依頼しているのですと言う照れ隠しに利用している感、無きにしもあらずです。

さて、そこで最初に書いた演奏者のことになります。
町中やイベントなど、楽器を奏でている人は意外と多くいるものです。
撮影依頼を演奏者の方々にも広げてみようかなと考えてみました。
ペッツバールで撮る音楽家シリーズ企画です。
演奏中の撮影ができればとても面白いですが、なかなかそうもいかないでしょうから、ここでもペッツバールの紹介をしながら、そのペッツバールで音楽家の写真を撮っているのですとお願いしてようかと考えています。

もうひとつは、特徴あるカメラやレンズで撮影している人のポートレイトを撮って、こだわりの機材について語ってもらうということもやりたいと思っています。
撮影して歩いていると、ときどきですがあまり見かけないクラシックカメラで撮影する人、ライカに珍しいレンズを付けている人とすれ違うことがありました。
同じような趣味の人だとひと目で分かるのになかなか声をかける機会がありませんでした。
そういう方ともペッツバールを介して交流が持てるかも知れません。
いずれにしても、何か新しいアクションを起こしていかないと、レンズが好きというだけではブログを毎日更新していくのが辛くなってきました。
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/03/14 Fri

古民家水族館

Lereboures et Secretin 85mmF3.4
香梅園の入り口脇の電柱に、立花大正民家園は向うと矢印の付いた表示が出ていました。
2キロ近く離れているようですが、途中、ランチを食べて、腹ごなしに歩いて行くのにちょうどよいくらいです。
もともと香梅園での撮影以外これといった予定もたてていなかったので、意見一致で出向いてみました。

川崎にある日本民家園はたいへん規模の大きな全国の古建築が楽しめる施設ですが、こちらの民家園はもとから存在していた1棟がそのまま保存されているだけです。
とはいえ、墨田区周辺の古民家はほぼすべて取り壊されている中で、ここだけが墨田区に寄贈されて建てられた当時の状態を保持しつつ見学できるというのはすばらしいことだと思いました。
香梅園を訪れた方は、ぜひ、立花大正民家園の方にも足を延ばしていただきたいものです。

桃の節句が近い時期でしたので、古い雛人形が飾られていたのですが、それを撮ろうと庭に回り込んだところで、社会科の課外授業に来たのか女の子が現れて、わたしたち以上の熱心さで古い家のことを調べていたのが印象に残りました。
管理されている方も、ここぞとばかり張り切って説明されていましたが、将来、彼女たちが民俗学者になって、当時の生活や今では廃れてしまった道具などを再現してくれるようなことを期待してしまいます。

そういえば、わたしたちも詳しく説明いただいた中で、この引き戸の窓ガラスは建築当時そのままのものだと言われていたのを思い出しました。
少し歪んだ窓ガラスは日本では珍しいもので、1917年に建設されているのでほぼ100年前のガラスだということになります。

そういう話になると俄然盛り上がってしまうのが、オールドレンズ愛好家の宿命で、1917年に製造されたレンズに置き換えて考えたくなってしまうのです。
1895年のプラナーから1902年のテッサーまで、世紀の変わり目の前後には近代的レンズの創世記の感があるのですが、1917年のレンズで思い出せるものが無く、若干遅れますが、1919年のエルノスターと1920年のオピックが、ほぼ同世代のレンズということになるでしょうか。

エルノスターよりも2歳年長のガラスかと思うと頬ずりしたくなってしまいますが、このガラスは触れることが禁じられています。
この家の持ち主である小山家では、ガラスを守るために子供をそばで絶対に遊ばせないように徹底していたくいだということです。
ガラスが基調だったということはもちろんですが、建物内部に古いこの家の写真が掲示されていて、もしかしたらここのご主人はレンズが好きで、ガラスにも敬意を払ったのかも知れないと想像を膨らませました。

しかし、それより半世紀も古い今回のルルブールでは、その窓ガラスをうまく捉えることができません。
ガラス上にクラゲのような白い熱帯魚のようなハイライトの跡をいくつも残してしまいました。
コマ収差と非点収差の合作でしょうか、窓ガラスの歪みがそれらに変化をつけて、水槽の中を泳ぐ魚を見るようで何とも奇妙というほかありません。
【Alpha7/Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/03/13 Thu

胶巻200円

Lereboures et Secretin 85mmF3.4
昨日、酒と旅のことを書いていて思ったのが、写真も酒に似ているということでした。
わたしがヨーロッパを旅して歩いていた頃はまだデジタルカメラというものが無く、フィルムで撮影していたのですが、ボトルに入ったワインを愉しみに日本に持ち帰って開栓するのと、パトローネに入ったフィルムを帰国後DPEに出して愉しみに持ち帰るというのがよく似ていると考えたのです。
わたしは旅先であまりお土産を買う方ではないので、唯一のお土産だったお酒と現地を写してきたフィルムは同じようにとても大切なものでした。

もうひとつお酒(特にワイン)とフイルムの共通点は、飲んだり見たりしなければ内容は分からないということです。
試飲したときはまあまあという程度だったのに。帰国後に飲むととても旨く感じられたり、我ながらよく撮れたはずとプリントを見てがっかりなどということが、あるいはその真逆が普通に起こります。
だからこそ、お酒もフィルムも愉しみがそこに凝縮しているように思えてくるのです。

デジタルになってその愉しみは失われてしまいました。
と思ったのですが、撮影結果を後になって楽しむということであれば、デジタルだって帰国するまでずっと結果を確認せずに我慢し続ければ同じことです。
結局のところ、フィルムで撮るという儀式的性格にわたしは洗脳されていたに過ぎなかったのかも知れません。
デジタルの手間いらずと経済性は、フィルムの魅力を凌駕してしまっています。
もつともそれはわたしの場合であって、フィルムの方が画像が美しいので金銭には置き換えられないと考える方もいますし、フイルムカメラの手間こそが愉しみという方もいるので、それは人それぞれということになります。

ところで、1週間ヨーロッパに旅行するときは14本のフイルムを持って行ったものです。
1日2本72枚撮影するためだったのです。
この2本というのは経験上妥当な数字として落ち着いたもので、例えばヨーロッパの田舎町を朝から晩まで歩いたり憩ったりするとだいたいそのくらい撮っていたので、わたしの撮影定数としました。
もっとも、すべてAE任せで撮って露出の失敗が多かったので、ブラケット露出などの概念を知っていれば、2本では済みません。

フィルムが足りなくなっても現地調達は可能でしたから、その撮影ペースを守れば良さそうなものです。
しかし、現地のフィルムは高く、行先も田舎の方が多かったので、最終日に撮りたいものに出合ったのにフィルムが尽きていたというのを避けたくて、いつもややセーブして撮っていたというのが実際のところです。
だいたい1本か2本は未使用フィルムを持ち帰ることになりましたが、それなら十分に想定の範囲と言っていいでしょう。
最終的に500枚近い写真は取捨選択の上アルバムに保管して、写真毎にメモを書いたりしたものです。
思うに、それって今やっているこのブログそのものですね。
当時から進歩が無い。

当時の使用カメラは、確かキヤノンのオートボーイという名前だったと思いますが、当時のAFコンパクトのはしりのようなカメラで性能は知れていましたから、フィルムも量販店で10本2400円くらいだったか、フジのイタリア逆輸入もので済ませていたように記憶しています。
現像とプリントは近所の安い洗濯屋さんですから、写真のできは言うまでもありません。
友人たちにはぜひ見せてと言われましたが、どうも写真の評判は良いとは言えませんでした。
このことも、いまのブログの写真レベルはその頃から変わらず、周囲の評価も同様だということなんですね。
【Alpha7/Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(2) | 2014/03/12 Wed

勧君更盡一杯酒

Lereboures et Secretin 85mmF3.4
わたしはお酒にとても疎い人間ですが、それでも飲むことは嫌いではありません。
知り合いには酒好きが多く、影響されて飲んでいるのが実情です。
その知り合いたちのお酒の嗜好がさまざまなところが面白いなあといつも思います。
ひたすらビールしか飲まない先輩がいると思えば、ワインに人生を捧げるような友人がいます。
東北の仕事で知り合った人たちはやはり日本酒こそ酒だと言って譲りませんでしたが、東京で1か月の研修を受けたとき鹿児島からの参加者とは毎日芋焼酎のお湯割りで鍛えられました。

見るからに凝り性の知り合いは、何かの機会に飲みに行って、スコッチ通だと分かりました。
シングル・モルトの話を延々とするので感化されやすいわたしは、翌日にはさっそくディスカウントの酒屋でスペイサイドとハイランドの安いのを1本ずつ買って飲み比べしたことを思い出します。
次に会った機会に、シングルモルトはストレートを常温で飲まないとダメだよねえといい加減なことを言ったところ、水割りの方が香りが引き立つんですよ、最高のカクテルってなんだか知ってますが、シングルモルトの水割りなんですと、ちくりとたしなめられましたっけ。
マレーシア航空機消息不明のニュースを見て、インドネシアからの帰り道に機内販売でハイランドのシングルモルトを買っていたことを思い出して、いま、それをちびちび舐めながらPCに向かっています。

思い出しついでて言うと、わたしは若い頃旅をすると現地の味覚を帰国後にも味わえるようにと、土地のお酒を必ず買うようにしていました。
いまでは世界中のお酒がいながらにして入手可能ですが、当時は、旅の自分土産としてはいちばんだったのだろうと思うのです。

最初の旅でウィーンに着いたときモーツァルト・リキュールというのを見つけて興奮しましたし、ハンガリーでは日本で買うと高いトカイワインとウニクムという薬草のお酒を持ち帰りました。
カタルーニャの旅の帰り道はパリからのフライトだったので、無い知恵を絞ってトゥールーズに近いカオールまで出てこの地の有名なワインを手に入れました。
南仏でも足を延ばしてシャトーヌフ・デュ・パープのシャトーを訪問したりしています。
イタリアではモンプルチーノですが、むしろ気に入ったのは現地の人に勧められたグラッバでした。
白ワイン好きの友人が結婚したときわたしはヨーロッパに行ったのですが、帰りをフランクフルト経由で1泊してラインガウまで日帰りしてトロッケンベーレンアウスレーゼからQBAまで何本かずつを木製ケースに詰めてもらって空輸してもらったところ、涙を流して喜んでもらいました。

現地のスーパーで済ましたこともありますが、多くのケースで醸造所を廻ったりとか、葡萄畑が見えるような位置のレストランでワインを譲ってもらったりとか、なるべくそのお酒が育ったのと同じ空気を吸えるような環境で購入しています。
そうしたからと言って味が良くなるわけではないのですが、旅を瓶に詰めて持ち帰ったという気持ちになれるのがよいのです。
瓶の中の液体に、その土地だけではなく、旅の全行程が溶け込んでいるように思えてくるのです。
帰国してすぐはまだ夢見心地ですが、時間が経つにつれて気分が薄れていき、1か月もすると遠い過去の出来事のように思えてきます。
そのとき、現地で買ってきた酒があったということを思い出し、夜な夜なその封を切るのです。
飲むほどに旅の感情を甦らせ、夢の中で旅を続けることだってできるかも知れないのです。
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2014/03/11 Tue

位置正中

Lereboures et Secretin 85mmF3.4
今週は、2月22日にknpmさん、ksmtさんと散策したときの作例を上げさせていただこうと思います。
昨日までの続きのような写真ですが、今日からは場所が東京都内に変わっています。
時間にいたっては先週までの熱海より1週間遡ってしまいます。
作例に変化がないこと、撮影順の紹介になっていないことをお詫びしないといけません。

たすきに「すみだ」と書かれているとおり、墨田区の香取神社内にある香梅園で開かれた梅祭りを3人で見学に行きました。
香取神社の梅祭り見学はほぼ恒例行事となっていて、去年も、あるいは一昨年も、同じメンバーで訪れています。
墨田区の観光大使のお嬢さんの撮影ができるので、ブログ更新にはもってこいですし、その他にも野点や琴、尺八の演奏があったり、甘酒の販売があったりでぼんやりしていても楽しめるのがよいです。
梅園というと広大な敷地に目一杯梅の木が植わっているところが多いですが、香梅園は小さな庭園風でそれ自体に味がありますし、何百本をさっと見て廻るより、1本1本を愛でるように観賞する方が梅の楽しみ方として本流なのではという気もします。

毎年同時期に行われる香梅園の梅祭りですが、じつは今回初めて満開の梅にあたりました。
去年も花が見られましたが、5分咲きとかそんなものではなかったかと思いますし、それより前はつぼみだけで花はどこにあるんだという梅祭りもありました。
今年は2週続けて大雪が降ったり、その後も寒い日が続いているのでとても寒い冬のように思いがちですが、1~2月のある時期はけっこう暖かい日が続いたりして、梅の開花を例年より早めていたのですね。
梅祭りの日程はほぼ毎年同じ時期だと思うのですが、開花時期がこうも不安定だともう少し柔軟にスケジュール決定してもいいのかも知れません。
梅の咲いていない梅祭りでは、来場者が呆然としてしまうでしょう。

それをカバーするのが親善大使の存在なのかと気付きました。
梅はまだですが、わたしたちの笑顔を楽しんでいってくださいね、ということかと。
そのせいか、各地のミス○○に比べて、すみだ親善大使はよりフレンドリーです。
撮影時にお願いしますと声をかけると、しっかりこちらを向いて笑顔をくれるのは他と変わりませんが、撮影直後にありがとうと言うと、きちんとお辞儀しながらありがとうございますと返してくれます。
タダで写真を撮らせてもらって、ちょっと後ろめたい気持ちがないではないのですが、そんな対応をしてもらえると救われた気分になるものです。

恒例の撮影となっているので、逆にレンズはあまり持ち出さないものをと考えてルルブールのペッツバールを引っ張り出してきました。
ど真ん中以外が流れまくるので、中央に被写体を置かないといけないのですが、わたしにはなかなかそれができないので苦手レンズなのです。
今回も、意識しながらなかなか顔をど真ん中に持って来ることができず苦労しました。
ようやく撮れた今日の作例ですが、日に当たっている梅が花火のようになっているところが気に入っています。
右袖の滲み具合はそれ以上に好いですね。
【Alpha7/Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
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Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(2) | 2014/03/10 Mon

皮包的誘惑

Lerebours et Secretin 8.5cmF3.4
鎌倉散歩の最後には、いつものレザー&シルバー・クラフトの店に立ち寄りました。
以前にも書きましたが、X-E1のためのレザーストラップをオーダーしていて、それが完成したので取りに行ったのです。
ストラップのことを書いた時に、実は思わぬ展開になっていて、もうレザーストラップは不要ともいえる状況になり、まずはそのことを報告しなくてはいけなかったのですが、PCが壊れた影響で後回しになってしまっています。
このことは、近いうちにこの場に書かせてください。

あと同時に頼んでいたものもあったのです。
ひとつは、シルバーのソフトレリーズボタンで、以前にM8用に中将姫をデザインしたものを作っていただいていましたが、今度は別のデザインで依頼していました。
それはイチゴのかたちのレリーズボタンで、もちろんソナーわはじめとしたわたしが愛するF1.5レンズたちに因んでのものです。
デザインするだけの能力はありませんので、ただただイチゴのかたちでとお任せしていたところ、まさにイチゴそのものというボタンに仕上げていただきました。
中将姫の時のように凝ったものではないので、シルバーながら価格も安く済んでいます。

もうひとつ頼んでいたものが実はありまして、それはX-E1用のカメラケースなのですが、三脚穴で固定する革のケースは先に購入済みで、今回のものはケースというかカメラ全体を包むものをオーダーしていました。
レンズ次第で大きさが変ってしまうためぴったりフィットのケースは作れないので、レンズに対応してフレキシブルに包める巾着にし、ふたまわりくらい大きなM8も収納できるようなサイズにしてもらっていました。
この巾着が実にすばらしい出来で、すっかり気に入ってしまったのです。

カメラとレンズ保護のためのものなので、厚い革でとお願いしていたので初めて鹿皮のアイテムとなったのですが、その触感やカメラを守ってくれそうか適度な重厚感が痺れるくらいによかったのです。
あまりに好いので、手にすると安っぽさが隠し切れないX-E1には合わないのでは、これはM型ライカ専用にした方がいいのではないかと思えるほどです。
鹿皮ということはセーム革とも通ずるでしょうから、内側を使ってカメラを吹いたりするのにもよさそうです。

さて、そこで困ったことになってしまいました。
あまりに気に入ってしまい、同じ素材でカメラバッグを作ってもいたいという考えが頭をもたげ始めたからです。
巾着でもかなり高価だったのに、現行のカメラバッグと同程度のものを作れば大出費となってしまいます。
それに、この重厚な素材でバッグにすればかなりの重量になることが想像できますし、革素材では雨に弱く夏場には汗で汚れがつくという心配があります。

と思いつつも、そんなバッグで散歩したらより楽しくなるだろうな、などと考えると居ても立っても居られません。
先般買ったばかりのウルトラブックは今のバッグですとかなりぎりぎりで入る感じで、これが自然に収納できるようなバッグが欲しいと考えていたことも思い出されました。
バッグもすでに5年ほど使っていて、そろそろ買い換えたとしてもバチはあたらないでしょう。

そんなことで、せっかくバッグをオーダーするとすれば、どのようなものが好いのか、完璧を目指して構想を練ったりしているところです。
いくらくらいかかるか聞くと、いま使っているバッグの3倍くらいになってしまいますが、完璧なバッグができれば一生モノになるので、それはそれでけっして滅茶苦茶に高いものではないとの言い訳も思いつく始末です。
そういえば以前、knplさんがカメラバッグをオーダーされた話をご本人から聞き、その素材はカメラバッグとしてはあまりに意表を突くものだったために感心し、それが今回のバッグを作りたいという気持ちに直結しているような気もします。

はい、まだオーダーはしておりませんので、ご安心ください。
でも自分なりにどういうものにしたいか固めているところだったりもしますので、そういうところが自分でも怖いなと思っています。
今日の作例は、その店のシンボルともいえるわんチャンですが、その首に巻かれたベルトもこの店のお手製です。
当然ながら実によくできていて、これらアイテムをみてしまうと、どうしてもオーダーがとなってくるものなのです。
レザーのすばらしさに痺れましたが、世界でただひとつのしかも自分のアイディアが活かせて、カメラライフにしっくりするバッグが作れるとなると、のめり込んでしまう人はこの世界では少なくないと言えると思います。
【X-E1/Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2013/05/05 Sun

世界遺産簡介

Lerebours et Secretin 8.5cmF3.4
散歩では北鎌倉から歩いて鶴岡八幡宮を経て、小町通りでお香を購入しました。
次はどうしようと考えますが、円覚寺、長寿寺と拝観料を支払っていましたので、ノータイムで海蔵寺に向かいました。
海蔵寺は長寿寺よりもさらに小さなお寺さんですが、花の寺として知られていて、季節ごとの花々と鎌倉らしい静かな雰囲気を味わうことができます。

静かといっても訪れる人がとても少ないという訳ではありません。
規模が小さいので団体さんが来ないということと、大声で話をしてはいけないという空気をみなさん感じとるからなのでしょう。
広い京都にはこのくらいの寺社は少なくないかも知れませんが、鎌倉ではとても貴重です。
これはみんなで守るべきものでしょう。

鎌倉市は未だ世界遺産になることに未練があるようです。
その理由がはっきり分からないので、世界遺産に登録されることの意味について調べてみようと思い立ちました。
ところが、調べるまでもなく、世界遺産のメリットと検索すると、ほぼ知りたいことのすべてが分かる論文が簡単に見つかります。
正確には論文ではなく講演なのですが、実際にユネスコから依頼を受けて登録される前後の実地調査をおこなったW大学教授の話は実に的確で分かりやすく、これを読むと鎌倉の世界遺産登録に係わった人がどう感じるか聞いてみたくなってきました。

まず、世界遺産に登録されることで大きく3つのメリットがあるとおっしゃっています。
ひとつは、国内あるいは地方でしか認識されていなかった遺産が、世界基準となることでむやみに改築されたり開発されたりということを防ぐことができるということ、つぎに、あまり知られていない遺産が、世界の人々に知ってもらえるようになるということ、最後に、特に開発途上国では観光開発によって大きな径座的な効果が得られることがあげられています。

逆にデメリットとしてメリットが行き過ぎて起こる問題があると語られています。
ひとつは、外部からの開発が入り込んできて地元には経済的メリットが還元されないこと、我も我もと開発が進むことで本来その遺産が持つ姿がゆがめられてしまうこと、キャパシティ以上の人が訪れることで遺産が踏みにじられあるいは目が届かないことで破壊や盗難が防げなくなることがあげられています。

世界遺産は次のようなきっかけがあったそうです。
1960年代のエジプトで大型のダムを建設する計画が持ち上がり、近くの遺跡がダムの底に沈むことになってしまいました。
遺跡を救済するため、ユネスコが移築のための技術と費用を世界中から集め、その経験をもとに基金を設立したということです。
世界遺産が自国だけでは守り切れない遺産を世界で助けようという発想からのスタートだったことが分かります。

また、日本が世界遺産条約を批准するにあたっては、分外保護法や自然に関する国内法があるのになぜ同様の条約に批准する必要があるのかという議論が起こるなどして、最終的に批准に至るまでに20年近くかかっているそうです。
世界遺産は、国内法が整備されていない国や国内法があっても実際には政府や役人の一存でどうにでもなってしまうような国にこそ適用されるべきだということを意味していそうです。

以上のことを考えると、鎌倉はもとより先進国では世界遺産は不要だと思うのですが、いかがなものでしょう。
日本で世界遺産になってもメリットよりデメリットの方が心配で、わが国には世界遺産がいくつあるとか、わたしの町は世界遺産だぞどうだと自慢したい人にしか意味がないように思えてなりません。

ところで、この講演はそういうことを言っているネガティヴなものでは全然なく、世界遺産になったことで乱開発されてしまう実態やユネスコが登録後のケアをしていない問題点などをあげたうえで、大学などの研究機関がネットワークをつくることで、本来守られるべき状況にしていこうという活動を紹介しているポジティヴかつすばらしい内容です。
先にも書いたように、ぜひ鎌倉を世界遺産にと考えてきた方々に読んでいただいと思います。
そして、今までの活動のエネルギーの一部でも、現在問題を抱えている世界遺産を守るための活動に転じていただけないものかと願います。
【X-E1/Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2013/05/04 Sat

香味照片

Lerebours et Secretin 8.5cmF3.4
最近、といってもここ数か月くらいですか、わたしにとってのちょっとしたマイブームがあります。
ときどきお香を焚いて気分をリフレッシュすることです。
お香といっても効能やら嗜みといったことは一切分かりません。
ただ、お香によって室内の空気が変わることで、気分も一新できたように錯覚しているだけというレベルです。

きっかけは鎌倉でチベットアイテムを扱うショップを経営する友人から勧められたことですが、チベットの寺で修行僧が手仕事につくるお香は深みのあるありがたさの伝わるような香りに気持ちが引き立ちますが、国内のものはもっと甘い香りでリフレッシュとかまったりするとかということでいえばそちらの方が向いていると教えられ、鎌倉で買い求めました。
中国では、これもチベットでつくられているそうですが、かなり安価で長時間使用可能な心を落ち着かす草原のような香りのものと買い求めました。

これらを、ローテーションのように使い分けて、自分なりのお香を楽しんでいます。
伝統的なものですから、正しいやり方や合う合わないなどの決まりごとがあるのだと思いますが、いずれ学びたいとは思いつつもそのままです。
気に入ることになってきっかけに、夜、お香を焚いてレンズをクリーニングした後、さて、寝るかと2階の寝室に上がるとその部屋もうっすらとした香りに包まれているのに気付いたことがありました。
当たり前のことですが、煙は高いところに行くのでこういうことになるのでしょうが、1度のお香で2回愉しめると知ったのが新鮮な驚きでした。

最初にチベットのお香を手にしてから、日本のものも試そうと思ったとき、お香ってどこで売っているのかすら分からずとまどいました。
調べるとネットショップはいくつもありますが、意外と専門店は多くなく、仏具店などでも買えることが分かりました。
しかし、さらに調べると鎌倉に専門店があり、場所も小町通りの中だと言うではないですか。
なるほど行ってみると、今まで女性がこぞって入っているようでしたので着物屋さんかなと思っていた建物が、そのお香のお店だったのです。
わたしのお香ライフは鎌倉と切り離せないようです。

以前、エリック・サティやフランス4人組を家具の音楽が表現されていて、家具の写真と呼ばれるような写真を撮りたいと書いたように記憶しています。
それにならえば、もうひとつ香具師の写真ではなかった、香りの写真を撮りたいなあなどと考えたりもしてみました。
自然に立ち上り幸せな気分にさせてくれるけれどそれは片時のこと、というような写真のことですが、このルルブールのレンズであれば撮れるような気がしています。
今日の作例は、まだまだ香りの写真ではありませんが。
【X-E1/Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
thema:花・植物 genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2013/05/03 Fri

不是1/9 Plate的

Lerebours et Secretin 8.5cmF3.4
写真術の黎明期、ダゲレオタイプの時代には、写真のフォーマットもダゲレオ自身によって決められたようです。
彼が使用した6.5×8.5inch(16.5×21.5cm、以下サイズは分かりやすいセンチで表記します)がスタンダードサイズとなって、今でもフルプレートと呼ばれています。
ダゲレオタイプやのちのアンブロタイプでは撮影されたプレートが写真であって焼き増しも引き伸ばしもできませんから、ほぼそのサイズが写真の大きさということになります。

現在でいう八つ切りサイズに相当しますが、サービスサイズの縦横がそれぞれ倍の長さにした程度ですので、今ではそれほどの大きさを感じるほどのものではありません。
しかし、ダゲレオの当時ではそれほど一般的ではなかったと思われ、スタジオでんぱんに撮影された1/6プレート(7×8cm)や1/9プレート(5×6cm)に比べると滅多に見ることはありません。
恐らく一般には手に入れるのは難しく、写真関係の美術館などで観賞するべきものかと思われます。

1/2プレート(11×14cm)はたいへん高価で、ぱっとしないダゲレオタイプの風景写真がネットオークションで20万円以上で落札されたのを見たことがあります。
1/4プレート(8×11cm)になると簡単には見つかりませんが、オークションでもしばしば出てくるサイズで、わたしも以前1枚入手しました。
あまり言いたくありませんが、何でもないようなダゲレオタイプのポートレイトで、落札価格は5万円近くしました。
かなり思い切った買い物ですが、ものが届いてみると大きさなりの魅力もあることは確かです。

それでは、各フォーマットとレンズの焦点距離の関係はどのようになっているのでしょうか。
メーカーによって多少の差はあったのでしょうが、画角の限られているペッツバール・タイプのレンズでは焦点距離が使用するカメラのフォーマットを示したとも言えます。
フォクトレンダーやダルロー、その他のメーカーの古いレンズ広告をいくつか見ていくと、おおよそ次のような関係になるようです。

Full Plate(6.5x8.5) Focus 11inch
1/2 Plate(4.25x5.5) Focus 8inch
1/4 plate(3.25x4.25) Focus 6 1/2inch
1/6 Plate(2.75x3.25) Focus 5inch
1/9 Plate(2x2.25) Focus No availlable...

このような表があるわけではなく、あくまでいくつかのカタログにあった表記から類推した大雑把な焦点距離の目安と考えてください。
ペッツパールはイメージサークルも大きくないようですし、例の像面湾曲のため周辺に近いほど問題が大きくなりますので、画角に制限があります。
その後のレンズでは、たとえば19世紀末のツァイスのアナスティグマットレンズの時代で、5×4となっているものはだいたい5inchくらいの焦点距離のものが多かったようです。

プレート側の長線に対する焦点距離の比をみると、フルプレートを除いてだいたい0.65くらいになります。
これをペッツパールの焦点距離係数とみなすと、各社カタログでは小さすぎるためか記載がなかった1/9プレートは、3 1/2inchくらいということになりそうです。
3.5インチは約89mmですので、ルルブール85mmの近似値といえます。
このレンズは1/9プレートカメラ用に設計されたという可能性が浮上しました。

しかし、1/9プレートは35mmフィルムの縦横倍近い大きさがあります。
35mmでも放射状の流れがどうにもならないものが、その倍のサイズでは見られたものではありません。
このレンズは、少なくともダゲレオタイプの時代に人物撮影用に製造されたレンズではないということは間違いないでしょう。
もちろん風景撮影用でもありません。
いったいどんな目的のために作られたレンズなのか、ルルブールの資料はまだ探せばみつかりそうですが、なかなか時間が取れず先に進めることができず困っている反面、ミステリアスなレンズであるという地位を長引かせることにも成功しています。

さて、今日の作例は、せっかくのミス鎌倉の横顔ショットだったのですが、ピントで失敗してしまいました。
像面湾曲が大きいことを考えて、周囲が被写体よりずっと手前になるようにすれば、それらにもピントが合うのではと思ったのですが、結局、双方にピントが合わなかったという次第です。
ただ、ハイライトの滲みが強烈で、背景が手前の柱までも回析してしまうのがすごいなと思い、採用することにしました。
【X-E1/Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2013/04/25 Thu

拍還是被拍

Lerebours et Secretin 8.5cmF3.4
鎌倉にやって来たのは、鎌倉祭りを見物しつつ模様を撮影するためでしたが、それよりも大きな理由は、同行のksmtさんに、謎のペッツパールレンズの鑑定をお願いすべく見てもらうためでした。
昼食時にやおらレンズを取り出して"Gaudin"と読めるレンズ前群コバ部分の鉛筆書きを見てもらったところ、どうやらゴーダンのようですねとその場で認定してもらいました。

ksmtさんは自身の5Dにそのレンズを合わせてファインダーを覗き、合焦位置をすぐさま見出すとシャッターを切ります。
液晶でも確認して、これはなかなかシャープなレンズのようですよと、早くも太鼓判を押してくれました。
そこで、わたしもこの機を逃すまいとお願いしました。
ぜひ、このレンズの更なる調査とEOSマウント化をしてください、と。
ksmtさんは快く受けてくださいました。
わたしの方でもそうしてくれるだろうと、図々しくもすでにEOSライカ・アダプターを購入済みで、距離計連動ではありませんのでX-E1で楽しませてもらう心づもりです。

もちろんお礼はしなくてはいけませんが、恐らくksmtさんにとっては自らの手で分解・調査できることの方が何よりの愉しみでしょうし、今回EOSマウント化してもらうというのは、完成後もしばらくお好きなように使っていただきたいとの意味があります。
ちょうどksmtさんの方でもゴーダンのペッツパールを入手されたばかりなので、2本の焦点距離違いのゴーダンを比較することでksmtさんの閃きから年代とか写りの違いとか新たな発見があるのではとの期待もかけていました。

4インチのペッツパールレンズを入手するのは簡単なことではありません。
ましてやゴーダンのレンズとかルルブールのレンズ自体がかなり入手困難の部類に入ります。
同じフランスのペッツパールでは、ダルローやエルマジーのものなどものすごい価格がついていたりもしますので、嗅覚鋭いksmtさんといえども同様なレンズを発見して撮影する機会はそうそうはないでしょうから、ksmtさんのペッツパール研究に少しは貢献できるかなとの自負心も感じることができます。

その後のレンズの文字の解読の経緯やEOSマウント化については、www.ksmt.comに詳しく書かれています。
ボロレンズは、晴れてペッツパール研究の第一人者からゴーダンのカメラ用のルルブールのレンズであるとお墨付きをいだきました。
また、最新のアップでは、このレンズでの撮影結果を見ることができます。
やはりとてもシャープな写りで、とくに人物撮影で威力を発揮するすばらしいレンズであることがよく理解できました。
この間のksmtさんの活躍には最大限の賛辞をお送りしたいと思います。

というわけで、今回の正体が明らかになったゴーダンのルルブール製レンズと、ksmtさんのゴーダン・ルルブールの写りと比較すると、昨年購入のわたしのルルブールでは、かなりの描写の違いがあって残念ながら同列で論じることはできません。
宮崎さん会心のソフトフォーカス化でも、長めの距離からになると独特の激しい放射状の非点収差は避けられません。
このレンズではイメージサークルのぎりぎりを使っていて、4インチの方ではまだだいぶ余裕があるからということなのでしょうか。

おかげで分かりにくい作例ですが、中央で巫女さんが写真を撮っているところを、こちらから撮ったものです。
以前、同じ鶴岡八幡宮で巫女さんを撮ろうとしたら、撮影は禁止されていますとけっこうきつい口調でたしなろられたことがあったので、そのときのささやかな報復行為と言えます。
鶴岡八幡宮でもホームページで行事などの紹介を行っているので、こうやって撮影してページ更新しているのでしょう。
そうであれば、行楽客が巫女さんを撮影しようとしたら、オープンにどうぞどうぞという姿勢で撮らせてあげればいいのにと思います。
わたしのような写真が苦手なものはいったい何を撮ればいいのか困っているのですから。
【Lereboures et Secretin 85mmF3.4 F3.4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Lerebours et Secretin 85mmF3.4 | trackback(0) | comment(0) | 2013/04/24 Wed
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