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騎自行車的警官

M8/Coral 4.5cmF1.5
梅窩に着いたとき、すぐに地図に気付いてこの規模なら楽勝で歩いて回れると思ったのは、この散策のつまづきだったかも知れません。
この地では、猫も杓子もみんな自転車に乗っています(最近は、猫はマラソンすると言わないといけないようですが…)。
外来者向けにもちゃんとレンタサイクルがあったようなのですが、歩くことしか頭になく、みすみす見過ごしていました。

3日前の作例は、海辺を走る三輪自転車で、一見するとインドのリキシャかなにか商売している人と思われるかも知れませんが、これは個人宅に多く見られる普通に家族も載せられる自転車です。
2日前の作例は、一般的な自転車です。
かなり高齢なおはあさんが、ややふらふらしつつも悠然とこいでいるのが印象に残りました。
昨日の作例は、西洋の青年がマウンテンバイクを出すところです。
モーター付きも所有していましたが、鍛錬の意味もあるのか自転車の方に跨って去っていきました。
バイクは厚い真夏用なのかなと思われます。

さて、今日の作例は警ら中のお巡りさんたちですが、彼らもまた自転車が大切な足になっていることが分かります。
香港映画では、香港の警察は所長を筆頭にみんな間抜けでいくじなしということに相場が決まっていますが、拳銃のホルスターが見えている彼らもそうなのでしょうか。

梅窩そのものの鄙びた良さというものを伝えることはできませんでしたが、個人的には短時間の滞在を堪能できたと思っています。
突然のフライト変更でできた数時間で、偶然やって来たところですが、こういうちょっとした散策はなかなかにわくわく感を伴うものです。

帰路は来る時のバスの運転手に教わったとおりで、無事、香港空港へ戻ることができました。
空港でのランチは、航空会社からもらったクーポンが仕えるのでタダだと喜んでいたのですが、よく見るとなんと上限が80香港ドルと日本円で900円くらいに設定されていました。
空港内が大混雑でどこも空いていなかったため、ピザ屋さんに入ったところ、いちばん安いピザでも1200円くらいしてソフトドリンクも頼むと800円くらいの持ち出しになってしまいました。

そもそもラウンジのチケットももらっていたので、ここで軽食をとればタダでした。
ラウンジを利用できてもフライトはビジネスクラスではなく、後から強引に取ってもらったものだったので、狭いエコノミーの中間の座席です。
むかし、この航空会社のオーバーブッキングで高いノーマルチケットを買わされた報復だと意気込んだものの、結局今回も軽くあしらわれた感が大きいです。
やはり日系の、しかもナショナルフラッグと呼ばれるキャリアがいちばんです。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(1) | comment(0) | 2012/05/06 Sun

梅窩的西洋人

M8/Coral 4.5cmF1.5
梅窩、好いですね。
歩いていて楽しくなる散歩道です。
すれ違う人、すれ違う人が、みな、「ハロー」とか「ハーイ」とかあいさつしてくれるのです。
たまに、ぶっきらぼうな人もいますが、70歳くらいのお婆ちゃんに「ハ~イ」と先に声をかけて、同じトーンで「ハ~イ」と返事があった時は、梅窩の好感度が一気にアップしてしまいました。

20歳代から40歳代くらいの若い白人を多く見かけました。
彼らは、仕事で本国から香港にやって来たものの、街中のごみごみした雰囲気や喧騒に耐えられず、緑の多いこの地に写って来たんではないかと想像されます。
仕事はばりばりとやるけれど、オフの時間はまわりに影響されることなくリラックスして過ごしたいんだというセリフが聞こえてきそうです。

梅窩からはフェリーが香港のセントラルまで出ているので、生活するのはそれほど不便ではなさそうです。
ただ、わたしが記憶していた水上家屋があるのは、梅窩ではなく同じランタウ島の大墺というところだったようで、これが見れなかったのがちょっと残念です。
気付いていれば梅窩からバスの便があるので、東南アジアの海辺にあるような水上家屋を見ることはできたようです。

梅窩には、これと言った歴史的な何かがあるということでもなさそうです。
たまたま外れに作例のような古い塔がありましたが、打ち捨てられたような状態で、何の解説も見当たりません。
海からかなり離れた陸側なので灯台ではなさそうで、無骨なつくりはなにか防衛的な目的を予想させます。

この地の作例は4枚の予定ですが、レンズは、すべてコーラルを絞って使っています。
といってもこれまで3枚はF2で、画像的には少々の改善が見られるものの、この程度であれば開放でもそう変わらないと思います。
むしろ大胆にF4とかF5.6まで絞ってレンズの変化を楽しむべきでした。
明日は、最後なので、そのF4の作例をアップします。
名前のように海辺で珊瑚でも撮れればよかったのですが、いくら南の島でも、香港の離島ではそこまできれいな海は望めません。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(1) | comment(5) | 2012/05/05 Sat

座巴士去郊外

M8/Coral 4.5cmF1.5
香港空港からダウンタウンの九龍半島や香港島へは簡単にアクセスできます。
もともとは、そうやってどこか町を散策するつもりでした。
しかし、バスターミナルへ出ると梅窩と行き先表示のバスが停まっています。
梅窩は、空港のあるランタウ島の鄙びた田舎町、かつちょっとしたリゾートのようなところと以前聞いたことがあります。

フライトまで4時間はありますが、梅窩まで行って散策して戻ってこれるでしょうか。
運転手にフライトが変更になったので梅窩まで行ってみたいんだがどうだろうかと訪ねてみると、それなら乗れと手招きします。
何だかヒッチハイクかタクシーに乗るかのようですが、親切な運転手は時刻表をくれ、帰りのバスの時間と注意点を教えてくれます。
梅窩へのバスは基本的に比較的近くの地下鉄駅が始発で、1日2~3本だけ空港始発があるが帰りは地下鉄駅経由になるからでした。

バスの乗客はわたしひとりでしたが、しばらく走るとその地下鉄駅に着き、多くの人が乗り込んで来ました。
ほとんどの人が、いかにもこれから行楽に向かうというスタイルの人たちばかりです。
バスの中は、遠足のようになってしまいました。

梅窩バスターミナルに到着すると運転手は、何番のバスに乗って地下鉄駅まで行き、バスを乗り換えて空港まで戻るんだよと念押ししながらわたしに手を振ってくれました。
初老の人でしたが英語はよくできるし、とても親切で、香港でも町中のバスとはずいぶんと違うなあと感心しました。

ターミナルにツーリストインフォメーションでもあればありがたいのですが、そこまで人が来るところではなさそうです。
ただ、ビューポイントが記された案内地図があって、道も簡単そうなのでそれにしたがって歩けば迷子になることはなさそうです。
地図には歩行時間も書かれていたので、ざっと1時間歩けば1周できてしまうことが分かりました。
ゆっくり見て回っても2時間あればよいでしょう。
後で分かったのですが、同じ地図はところどころに設置されているので実に便利でした。

さて、歩きはじめこそ海鮮レストランやカフェが並んでいますが、市場をやり過ぎると、ちょっとした住宅がぽつんぽつんとあるような道が続くだけになります。
トレッキングロードのように書かれていますが、むしろハイキングコースといった方が伝わると思います。
まだ3月だったこのころは、日本でいうちょうどいまくらいのゴールデンウィークの気候で、歩き続ければ汗ばみますが、海からのさわやかな風が時おり吹く、絶好のハイキング日和です。

作例の場所は、コースの三叉路で、左に行けばコースですが、直進すると小さな村に出るようです。
樹にすてきな案内表示が出ているので間違うことはありません。
香港というと、2階建てバスが狭い通りを看板すれすれに通るゴミゴミしたディープな土地を連想する方がほとんどだと思いますが、こんな鄙びた土地もあるんです。
そうでもなければ、あんな狭い土地でストレスもたまって、頭がいかれちゃいますよね。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/05/04 Fri

没有座位

M8/Coral 4.5cmF1.5
横浜のネタが週中で切れてしまいましたので、今日から日曜までは少しだけ過去に遡ったお話しにしようと思います。
何かなかったかと探すと、ちょうどよいものがみつかりました。

3月に往路成田から上海経由南潯、復路深圳から香港経由成田へ戻った時のことです。
帰国時に朝の香港空港へ着きチェックインすると、航空会社職員からボランティアをお願いできないかと言われま
した。
一瞬、何のことか分からず聞き返すと、どうやらわたしの便がオーバーブッキングで、後の便に振り替えさせてもらいたいと言っているようです。

これは、後で分かったことですが、5人分がオーバーブッキングで、利用したのがアメリカの航空会社で成田で乗り継いでアメリカ方面へ飛ぶ人は後の便という訳にはいかないでしょうから、最終目的地が成田という人に変更依頼していたようです。
わたしはその便でないといけない理由はありませんでしたし、その日の便には必ず振り替えると確約してくれたので、なるべくなら羽田到着の便で戻りたいと図々しいお願いをしつつ応ずることにしました。

30分後に戻れということで適当に時間をつぶしてカウンターを再訪すると、香港航空の成田便ならすぐに用意できるとの返事です。
いや、それは困る、ぜひとも羽田の便に変えてくれと再度お願いすると、分かったどうにかしたいと思うので、また、15分後に来てくれと言われます。

その15分後には、またもや香港航空しか申し訳ないが空きがないと言われますが、隣のカウンターでやはり変更を受けていた若い夫婦が日航成田便に振り替えられているところでした。
悪いとは思いましたが、彼らは日航なのにわたしは香港航空なのかと問い質すと、すまない日航は2席しか空きが無かったのでと詫びられます。

普通であればここでわたしも折れるところです。
ところが、実を言うとこの航空会社で、以前同用にオーバーブッキングで搭乗できず、わけも分からぬまま他社のチケットをノーマルで買って帰国したという悔しい過去があったので、なんとしても妥協しないつもりでした。
あとのふたりは、香港航空でOKしたようで、残すはわたしひとりだったようで、相手もいつの間にか3人がかりでわたしを説得にかかってきます。

語学力のないわたしですが、どういうことか、こういう状況で忘れていた単語やフレーズがぽんぽんと言葉をついて出て、あくまで紳士的に午後でもいいので羽田行きにしてもらわないと困るというようなことを説明し続けました。
結局、6時間後の日航羽田便をどうにか確保した、それまでの時間食事券とラウンジチケット、並びに航空クーポン500ドル分をお使いくださいませと相手に言わしめ、何年も前の自費ノーマルチケットのリベンジを果たすことができました。

言われるままに6時間をラウンジで過ごすのはあまりに退屈です。
香港の町中にでも繰り出すとしましょう。
さて、どこへ行ったらいいのか、よく分からずに空港のバスターミナルをふらふらと歩いてみました。
すると面白い偶然が待っていたのでした。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/05/03 Thu

機場分店

M8/Coral 4.5cmF1.5
深圳の仲好し小好しシリーズの5回目にして最終回です。
場所は深圳駅から1キロ圏内、本来なら商業地としてすごいリッチのはずですが、裏通りということがあってなんともゆるい空気が流れた気軽な通りです。
向かいに床屋さんと雑貨屋さん、通りの上ではいいおっさんが骨董もどきのガラクタを並べて、平気な顔して商売しています。
しかし、そんなものを気にする人は誰もいないようで、みんな一瞥すらくれずに通り過ぎていきます。

なかでもインパクトがあったのが作例のふたり組みでした。
中国では(たぶん韓国でも)仲の好い女性ふたりが腕を組んで歩くのはよく見ますが、その態勢のまま双方が携帯でしゃべっているというのは、えっ、と思わせるものがあります。
あまりに仲が良くて、一方が携帯で話をするとそれを聞いていられなくなってもう一方も別の人に電話をかけて話をするという暗黙の決まりがあるとか、ふたりはちょっとした喧嘩をしてしまったので目を合わせての会話がはずかしくて携帯でやり取りしているのかとか、いろいろと想像が膨らみました。

どうでもよいですが、二人三脚にならって二携帯三腕と名付けてみましたが、いかがでしょう。
どちらにしても、ふたりの末永き友情を願って止みません。

さて、この翌日、香港から帰国の途についたのですが、その香港空港になんとライカの直営店ができていたのでびっくりしました。
ライカを扱っている電気店とかカメラ店ではなく、ライカ専門の店です。
品数豊富とは言えませんが、ライカのカタログアイテムはすべて網羅しているようです。
香港の町中にライカ直営店がある聞いたことがないので、あるいは空港にありながら旅行者向けというよりも、香港市民がライカを買う時にわざわざ空港まで出向いて購入しているのかも知れません。

プライスリストがあったので、いただいてきました。
それによれば、ライカM9がHKD61500、M9PがHKD67100となっています。
今のレートで1香港ドル11円くらいですが、正確な計算をして日本より安ければ、香港空港で購入という日本人がけっこうでてくるかも知れませんね。
ちなみにダウンタウンでのように値引きとかあるのかは未確認です。

もう間もなくM10が発表になるとの噂が絶えませんが、いざ発売という時に新製品でも安く買えるのが香港空港ということになるのかも知れません。
香港なら修理もかなり安そうですので、壊れたときは、わざわざ香港行きの往復券を買っても日本より安く直してもらえるということがありそうです。
ベトナム戦争期は、香港が世界一ライカの安い町だったと聞いたことがありますが、また、そうなってくれればそれに越したことはありません。
大きく期待しているところです。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/04/08 Sun

法語与俄語

M8/Coral 4.5cmF1.5
わたしは学生時代、第2外国語にフランス語を選択していました。
もちろんまったくモノにならず、講義もフランス語を学ぶというより、映画や音楽などフランス文化に親しむためのサロンのような雰囲気でした。
何を思ったのか、3年の時には第3外国語でロシア語まで履修しました。
これはさらにひどく、会話をするどころかABCすら全部を書けないほどでした。

それからだいぶ経って、いい年齢になってから中国語の勉強を始めます。
途中、留学生とのマンツーマン指導を受けたりもしましたが、これも未だにしゃべれているとはほど遠い状態です。
結局、英語も含めて語学の才はなかったということでしょう。
外国語の会話はセンスが問われるとはよく言いますが、まさにそのセンスがまったくありませんでした。

さて、その仏露中の3ヶ国語には、大きな共通点があります。
発音が難しいということです。
いずれも日本語にない発音がいっぱいあり、口の形と舌の形を自在に操れないと相手に通じないということが普通です。
聞き取ることも同様に困難で、簡単な会話を成立させるまでにも相当の訓練を要するでしょう。
その点では、恐らく韓国語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語などはずっと楽なのではと思われます(もちろんこれらが簡単だと言っているのではなく相対的な問題です)。

具体的なよい例があります。
はい、"Rの"発音です。
フランス語では、巻き舌でルとカの中間のような不思議な音を出し、ロシア語では舌を高速振動させてドゥルルルルという音をだします。
中国語ではピンインという発音記号で"er"と表記しますが、これが超巻き舌で音になっていないようなアールという音を出すのです。

これがまったくできません。
いや、外国人ばかりではなく、中国人でも上海や広東など南方の人はこれの美しい発音が苦手で、自ら発音できないと言ったりするのです。
アールの発音はもっぱら北京などの北方の人が得意とするもので、上海語、広東語にはそんな発音がないので、彼らはその発音がうまくできないらしい。
逆にアールの発音が得意な北部の人々は、ほとんどの名詞の後にアールをくっ付けて発音するのです。
これが、ますます真似できず恐ろしいくらい。

で、なにが今日書きたかったかと言えば、いま、わたしは毎日プーアール茶を飲んでいるのです。
プーアールのアールも恐ろしいアールなので、これが発音できないのです。
それでも中国に行ったときに譲っていただいて、持ち帰って飲んでいます。
旨いから? いえ、まずいのですが、減量できるからなのです。

減量といっても2ヶ月ちょっと経って、ようやく2キロちょっと減っただけです。
ただ、食事量は変わらずで減ったのですからたいしたものです。
親指の先くらいの量の茶で、湯飲み8~12杯くらい飲めますが、それだけで体重が少しずつ減っていって、そればズボンのベルトの位置などでも実感できます。
減り方は明らかに鈍化してきていますので、今後、リバウンドなどあるのか不安ですが、しばらくは、この人体実験を続けるつもりです。
その模様は、変化があり次第こちらでお伝えしたいと思います。


さて、作例ですが、仲好し小好しシリーズの4回目、将棋指しです。
朝から晩までずっと対局しているようですが、どうして飽きないのでしょう。
きっと将棋には飽きているのでしょうが、仲間とこうやって語らいながら勝ったり負けたりが楽しのではないでしょうか。
それはいいと思うのですが、こんなバスがバンバカ通るような通りの脇にずっといるのは体によくありません。
黒酢やプーアール茶など健康食品にこだわりをもつ中国人が、空気の汚染について無頓着なのはわたしにとっての長年の疑問です。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(1) | comment(0) | 2012/04/07 Sat

烤羊肉

M8/Coral 4.5cmF1.5
かつて深曙Vを歩いていると、日本でもありそうでありえないというようなものを時々目にしたものです。
友だちになった香港人が家に招いてくれ、夕食をご馳走するから今から買い物に行くというので着いていくと、市場へ入っていきました。
見たこともないような食材がいっぱい並んでいて、さすが中国だと感心しつつ肉売り場を歩いていると、なんと犬が1匹完全に解体された姿で横たわっています。
首かごろんとテーブルに置かれて、その虚ろな瞳はこちらを見据えているようでした。
こちらでは犬を食べることは知っていましたが、まさかこんな生なましい姿で販売されているとは。
衝撃の深曙Vデビューでした。

こんなこともありました。
町中にCD屋さんが数軒並んでいて、そのうちの1軒でお土産にと何枚か選んでいました。
すると、突然店員にCDを取りあげられ外へ突き飛ばされます。
どうしたのかと思っていると店のシャッターが一斉に下ろされてしまいました。
遠くに巡回する景観の姿が見えました。
この店は違法コピーのCDを売る店だったのです。

目撃したということではこんなことがありました。
繁華街を歩いていたら、目の前を走っていたタクシーに高級外車が追突しました。
激しいものではなく、お互いのバンパーが少しへこんでいる程度です。
すると、運転手が飛び出して相手の運転手に掴みかかり本気で殴りかかりました。
なんと、追突した方の運転手がされた方のタクシーの運転手を殴っているのです。
単にその男がヤクザだっただけかも知れませんが、その時は、中国の交通事故はどちらが悪いではなく、どちらが高い車に乗っている金持ちかで裁定されてしまうのかとびっくりしたものです。

こんなことを思い出すままに書いていては枚挙に暇がありません。
最近では驚くようなことは、少なくとも深圳の街中ではなかったのですが、今回、面白い店にええっと面喰わされました。
小さな本屋ができていて、1冊12元と貼り紙がありました。
150円ですからさすがの中国でもかなりの安さです。
あまり欲しくなるような本はありませんでしたが、ふと手にした中国の古い家具が網羅されたグラフィックな本が気に入りました。

12元払おうとすると20元だと言われます。
よく分かりませんが、20元の本もあるのかと言われるままに支払ってあらためて貼り紙を見て、あっと気付きま
した。
1冊12元ではなく、12元/斤と書かれているではないですか。
斤とは中国の重さの単位で500グラムのことです。
この本屋は、本の量り売りをしていたのですね。
市場で肉を買うのといっしょです。
そんないい加減なことでいいのかと思いましたが、この店、安さが受けているようで、かなりの人でごったがえしていましたので、これでよいということなのでしょう。


さて、今日の作例は、仲好し小好しシリーズの3回目、羊肉を絶妙のコンビネーションで焼く兄弟(?)です。
ヨーロッパ人に見えなくもないですが、彼もれっきとした中国人です。
後のポスターのターバンの男もそう。
はるか西方から来た新疆人です。

新疆人は、確かトルクメニスタンと同じ民族だったはずで、ということはトルコ人とも同民族です。
ヨーロッパ人に見える人がいるのは当然なのです。
彼らはイスラム教徒で生活もまったく違いますから、漢民族とは、宗教、文化、生活、言語、顔つき、体つきとみんな違うわけです。

よほどの相互理解がなければ衝突が起こるのは当然のことでしょう。
ウルムチでは暴動が頻発していますし、深圳から近い広州では工場で働いていた新疆人が差別待遇を受けたことが原因で死者を出すほどの大抗争にまで発展するということがありました。
民族間の対立はどこまでも深く、修複不能になったように見えます。

とはいえ、中国人はみな新疆の焼羊肉が大好きなようで、この店に客が途切れることはありませんでした。
今のところ、新疆人と漢民族を結び付ける唯一の接点が、この羊なのかも知れません。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2012/04/06 Fri

用黄瓜美容

M8/Coral 4.5cmF1.5
深圳到着の翌日、友人からお昼をご馳走になり、夜は別の知り合いが台湾料理をご馳走してくれることになりました。
夕食までの数時間、ひとり時間ができたので、カメラを持って散策することにしました。
移動の飛行機の中で南潯で撮った写真の液晶画像を見ていたところ、コーラル45mmF1.5で撮ったものはことごとく周辺がダメで、画面中心で撮った作例をもっと出さないといけないと思ったからです。

数時間という長さが微妙でした。
遠くへ繰り出すには短か過ぎ、近場ではもてあましそうで、行き先をどうするか悩みます。
せっかくですから行ったことのないところまで出てみようと考え、やって来るバスに飛び乗って気に入ったところで下車してみることにしました。
ちょうど来たバスは農業卸売市場のようなところ行きとなっていたので、途中降りたくなるところがなければ終点まで行けばいいだろうと乗り込みます。

バスは福田区の繁華街をずっと通っていったので、あまり降りたくなるような場面は無く、やはり農業市場へ行ってみようと考えました。
ずいぶんと乗っているうちにほぼ満席だった人はどんどんと減っていき、市場のようなものが見えたところでわたし
以外全員下車してしまいます。
ここで降りた方がよかったかなという予感は正解でした。
次はバス停ではなく、ガソリンスタンドにそのまま入っていきます。

運転手が、なんでまだ乗ってるんだ、前のバス停が終点だったのにと、キョトンとするわたしに告げました。
終点過ぎて、給油しているのにまだ乗ったままというのは、実に間抜けですが、終点だというアナウンスがなかったのでどうにもできません。
路線バスももう少し親切であって欲しいものです。

15分も歩いて市場へ戻りますが、農業卸売市場という名前から大きな青空市場を想像していたのに、体育館のような巨大建物の中にぎっしり店が並んだ中国ではよく見るタイプの市場でした。
ただでさえ薄暗く、午後ということで中は閑散としていて撮るものがほとんどありません。
通り全部が漢方薬の店というところもあったりで、朝がた来ればけっこう楽しめるかも知れません。

途中、裕福子女のためと思われる小学校があって、みんなおしゃれなタータンチェックの制服を着ています。
制服に劣らない、気取ったふたり組の女の子を撮ったのが、仲好し小好しシリーズ1回目の昨日の作例です。
大きな期待のもとにぶらり途中下車のバスの旅に出たものの、結局、いつもの東門に行っていちばん繁華な通りで撮ったのがシリーズ2回目です。

寅さんのようにトランクというか、ちゃぶ台というかを手に何かを売っている行商の青年です。
どうやらキュウリをスライスする調理器具を売っているかに見えたのに、やおらキュウリを顔にくっ付けてキュウリパックがお肌にサイコーなどと口上を垂れているようです。

そこへ腕を組んだ女性ふたり組が通りかかり、一瞬、青年の方を見ましたが、まったく興味をしめさずにそのまま素通りしていきました。
青年がキュウリスライス器で億万長者になるには、まだまだ長い道のりが必要のようです。
以前、別の行商を撮影したときに撮るなと怒鳴られたことがあったので、人影から隠し撮りしました。
距離をおいて観察しながら、金持ちになる以前に、彼の愛用トランクが大量のスライスキュウリで青臭くなりゃしないかと心配になってきました。
ともあれ、農業市場で見なかった野菜を、ここ東門で見ることができたので好しといたしましょう。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/04/05 Thu

到機場的路程

M8/Coral 4.5cmF1.5
今日から移動した深圳のスナップを数枚お届けすることにします。
ふたり組みを撮影したものが何枚かあったので、それらだけを続けることで、仲好し小好しシリーズとしたいと思います。

そのまえに、南潯から上海経由で深圳へ移動したのですが、そのときとんだ思い違いをして痛いロスをしたということを記載しておきます。

1日だけだったので南潯だけ見れれば十分だったのですが、欲をかいて近くのもうひとつの古鎮、烏鎮に立ち寄ろうと計画していました。
烏鎮へは以前に滞在したことがあるので、1時間も散策できればよしと考えたのです。
南潯から烏鎮まではバスで40分と予定通りに移動できたのですが、烏鎮で聞いたところ、中国新幹線の停車する駅までタクシーなら45分ほどと踏んでいたのですが、1時間半かかると言われます。

直線距離だと地図上30キロもないのですが、やはり水郷のエリアだけあってかなり迂回するようなのです。
さらに、これから夕方渋滞も予想されるのでもっとかかるかも知れないと不吉なことをいいます。
それより上海空港へ直接行っても高速を走るので1時間半で行くから、そうすべきだと勧められました。
ただ、新幹線駅がある嘉興まで250元なのに、空港までは800元だと言います。
いずれもかなり高い気がするので交渉し、それぞれ200元、600元まで値下げに成功します。
それでも600元も出す気持ちになれず、運転手の誘いを断って駅まで行ってもらうことにしました。

2時間かかるのであれば、とても烏鎮を散策する余裕はなく、いまにも出発しないといけません。
なんのためにここまで来たのか。
そもそも南潯からならタクシーは不要で、バスと地下鉄で30元ほどで空港へ着けたのです。

タクシーは中国語で私家車と呼ばれる白タクでしたが、これがとんだ喰わせモノでした。
運転手はいかにも金を持ってそうな恰幅のいい男だったのですが、いざ車のところへ行くと中国語で面的と呼ばれる軽ワゴンです。
高級外車とまでは言いませんが、せめて乗用車で快適に移動したかったのに、ずっと巨大エンジン音に悩まされ続けることになります。

出発早々、運転手が550元まで下げるから空港まで行かないかと誘ってきます。
返事を渋っていると道路まで渋滞とまではいかないものの交通量がかなりあって不安をあおられました。
500元まで下げてくれたら空港まで頼むと言ったのですが、550元から1元も負けないと言い張ります。
高速の入り口が見えて、どうする、空港へ行くか、駅に行って間に合わないと、航空券が紙クズだぞと脅されますが、それでもわたしは駅へと言いました。
したが、高速入口を過ぎて最初の信号で停まり、なかなか青にならないのに根負けしてしまい、ついに、すまん、やはり空港へ行ってくれと言ってしまいました。
運転手はしたり顔でUターンしています…。

深圳に住む杭州出身の知人によれば、恐らくわたしの乗った距離なら300元程度でよかったはずとのこと。
550元はベンツとかに乗った場合ねと笑われてしまいました。
すっかり運転手にやられたということですね。
そもそも深圳まで280元という超格安の航空券を買っていたのに、空港までの交通費がその倍になってしまうとは。
くやしいですが、外国人が百戦錬磨の中国人に完全アウェーでかなうはずがありません。

ただ、運転手が完勝だったかといえばそうでもなく、か弱き外国人を騙した罰を受けてはいるのです。
高速走行中うとうとしていると、突然ドカンと激しい衝撃があり、事故かと飛び起こされました。
そのまま走っているので、どうしたのか訪ねると、落下物があってそれにどんと乗り上げたとのことでしたが、装甲への影響が感じられないのでそのまま運転しているとのこと。

空港に着いて、前輪を見ると、ホイールが微妙に歪んでいて、タイヤの空気もわずかに減っているようで、高速を走るにはかなり不安な状況になっていました。
わたしはチェックインしないといけないのでと、運転手に金をわたしてそそくさと空港建物の中へ逃げ去ります。
その後、車をどうしたのか、彼が無事に帰れたのかは知る由もありません。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2012/04/04 Wed

我們愛安静的地方

M8/Coral 4.5cmF1.5
朝、南潯に到着したとき、最初になすべきことはスーツケースを預けることでした。
入場券を買わされたので、預かってくれとお願いしますが、ここはあっさり断られます。
となると、喫茶店か軽食の店に入って、少し飲食し、町の情報を入手しつつ、スーツケースを預かってもらうのがベストです。
ところが、わたしは南潯の裏側から入場していたため、今までの江南古鎮ではイヤになるほど見かけた店がまったくありません。

石の道の段差を気にしながらスーツケースを転がし、これはちょっと厳しいかなと思ったころ、その長い通りで唯一の茶店がわたしを待っていました。
古民家そのままの家にテーブルを4卓置いただけのちっぽけな店です。
奥で掃除しているのが見えますが、まだ時間が早いため営業はしてないようでした。
それでもおばさんはわたしの気配を感じたのか顔を上げると、笑顔で招じ入れてくれます。

骨董のような椅子に座るとお茶の説明をしてくれます。
店の名前は三椀茶といい、長く土地で飲まれている甘いお茶、しょっぱいお茶、苦いお茶の三種類とお茶菓子があるだけです。
よければ、店の名前になっている三椀のお茶を全部試してみてと言われ、オーダーしてみました。
豆のお菓子付きで200円です。

お茶といっても最後の苦いお茶が緑茶ですが、他はお茶というよりスープに近い飲み物で、まだうっすら寒かった朝には快適な飲みものでした。
南潯の情報を聞こうと思っていると地図を出して来て、これを持って行ってくださいと言います。
簡単な解説の付いたこの地図は、着いたばかりの旅人には最良のガイドです。
と思っていたところ宿はどうするのかたずねられ、今夜、上海経由で深曙Vに向かうと答えると残念そうに、そこでは宿もやっていて、次に来る機会があればぜひ泊まっていってと部屋を見せてくれます。
およそ200年前に建った古民家に古い家具調度の魅力的な部屋で、ぜひ、また訪れたいと思わせるだけのゲストハウスでした。

わたしからお願いするまでもなく、おばさんの方から荷物は預かってるからゆっくり散策してきてごらんとわたしを送り出してくれたおばさんは、案外と商売っ気のない素朴で人の好い女性だと思わせる人です。
数時間して戻ったときも満面の笑顔でお帰りと迎えてくれました。

その三椀茶では2つのことが、わたしを待ちうけていました。
朝、おばさんと話していて、元宵節のときにもちつきをしたというので、日本では元旦にするけど、日本人はみんなもちが大好きだというようなやり取りがあったのですが、わたしももちが好きなのだろうともちを買って来て、料理してくれていたのです。

昨日、書いたとおり最後に麺を食べて戻って来たので、もう食べる余力はなかったのですが、でてきた料理に驚いて思わず、懸命に食べてしまいました。
それは、日本の雑煮そのままだったのです。
見た目は野菜のいっぱい入った雑煮でしたが、食べてみると味もまったく雑煮そのものです。
雑煮ほど日本的な食べ物はないと思っていたのですが、これも中国から伝来したのでしょうか。
こんなところで食べることができた旨い雑煮に、喜び半分、がっかり半分でした。

もうひとつ待っていたのが、蘇州からやって来たという女の子です。
中国人にしてはたいへん珍しく南潯のこの静かなところが気に入り、おばさんの人柄の好さにも惹かれてお茶を飲んでまったりしているところに、おばさんからもうすぐ日本人が戻って来るよと言われずっと待っていたようです。
以前に外国人に中国語を教えていたということで、どんな日本人なのか興味があったと笑っています。
記念にと写真を撮って送ってあげたのですが、ふたりはまるで親子のように見えます。
しかし、このレンズの端に彼女たちを置いたのはとんだ大失敗でした。

裏側の入り口に近く、駐車場のあるメインの入り口から遥か離れているため観光客がほとんど来ない場所ですが、その分静かですし、古民家の連なる町並みの美しさはどの古鎮にも劣りません。
いただいたお茶はおいしく、伝統の料理も出すなどしてもっと人通りの多い場所で店を出せば、かなり繁盛するのではと聞きましたが、おばさんの答えはノーでした。
この静かな雰囲気が好きだし、ゆったりした生活も気に入っている、なにより訪れた人とのこんな交流が何より楽しいと世界中から届いたお礼の手紙を見せてくれます。

誰もが拝金主義だという中国で、ごくまれにこんな人と会うととても救われた気持ちになります。
胃も心も満ち足りて南潯を後にすることができました。
かの地の観光客が激増して、静かな三椀茶のまわりが開発されたりすることがないよう、ただただ祈るばかりです。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(1) | comment(0) | 2012/04/03 Tue

紫煙

M8/Perar 28mmF4
案内書によれば、南潯には750年の歴史があるそうです。
何をもって750年というのかよく分かりませんが、あるいは古文書などにその名が登場するのかも知れません。
現代中国では史実の改ざんなどは日常茶飯なのでしょうが、南潯については、たぶん根拠あっての750年だと信じることにします。
古い建築が並ぶ町並みはたいへん美しいのですが、もちろん750年前の家が並んでいる訳ではなく、多くが100年前後経った清代の建築がほとんどです。

古い町並みは河というか水路に沿って延々と連なっています。
おそらく端から端までゆっくり歩くと2~30分はかかるくらい長く、のんびり散策できれば往復の1時間を豊かな気持ちに過ごすことができます。
ただ、観光客とそれ目当てのお店の喧騒を考えれば、早朝か夕方遅い時間帯に限定されてしまうことになりそうですが。

単に古い町並みがあるだけではなく、7つの重要なスポットが点在しているので、途中、より道して見学するようにも勧めています。
60万冊の本を集めた蔵書楼、大きな蓮の池が美しい別荘、孫文に中国一の奇人と言わしめた実業家の屋敷、西洋建築と中国建築折衷の不思議な洋館等々。
19世紀にはヨーロッパで賞を取るほど評価されていた絹が名産だった南潯の豪商の屋敷を見学すれば、当時の優雅な生活ぶりが垣間見えてくることでしょう。

では、なぜそういうところの写真を撮らないんだと言われてしまいそうです。
そんな写真は、いちおう撮ることは撮っています。
わたしは言うまでもなく写真家ではありませんし、レンズ愛好家ではあってもテスト撮影のためにわざわざ中国へ飛んでいるわけでもありません。
あくまで旅行者であって、とくに古鎮を訪れたときは村歩きを第一の愉しみにしながら、ところどころでぱちぱちと撮影しているというに過ぎないと思っています。

そんなものですから、そのまま名所の写真ばかりアップしても、観光案内のようになってしまうだけです。
だったら、好き勝手にやっているブログなので自分の好きな人物スナップのような写真を、出来不出来に関わらず並べていった方が個人的にはずっと楽しい作業ができます。
それでも、観光名所の写真くらい見せてくれてもいいではないかと言われれば、他の方の旅行ガイドのようなすぐれたホームページやブログを見ればいいと思います。
本来であれば、写真で見てしまうよりも、出掛けて行って、自分の目で見るのがいちばんなのは言うまでもないですし…。


さて、作例は、橋の欄干に腰かけてたばこをくゆらす老人です。
河幅はせまく小さな橋なのですが、大きく弧を描いているため、わたることで必然的に高台に立つことができ、眺望を堪能することができます。
景観を楽しみながらの至福の一本というところでしょうが、高台に来たがために通りを歩いていれば目立つことのなかった裏手の工場のような建物が視界に入ってしまうのは痛し痒しというところでしょう。

たぶん、毎日こうして決まった時間に決まった場所に来ているのだと思いますが、、たしは、まさにこういう日常風景が観光名所よりも好きなのです。
少なくとも写真としては。

ペラールは相変わらず、少しくもったヘクトールのような表現ですし、どうしたことかフォーカスリングが取れてしまい、それを留めていたフォーカスレバー兼用のスクリューがどこかなくなってしまいました。
普通に撮ろうとすればするほど、慣れ親しもうとすればするほど、わたしを置き去りにしようとする自由奔放なレンズに悪戦苦闘が続きます。
【M8/Perar 28mmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2012/03/31 Sat

珊瑚鏡頭

M8/Coral 4.5cmF1.5
昨日、レンズ名をコラールと書きましたが、コーラルが正しかったようです。
お詫びの上、訂正いたします。

そのコーラル4.5cmF1.5は、5群7枚構成、ガウス変形型です。
1群目が2枚貼り合わせ、本来貼り合わせの2群目に空気間隔を入れています。
絞りから後は一般的なダブルガウスと変わりません。
このかたちは、ズミタールや初代ズミクロンと似ています。
4群6枚のオーソドックスなガウス型から解像力を上げて球面収差を取り除く段階の形態と言えなくもありません。

同じ7枚でも、F1.5、F1,4の大口径化のためには後群に追加するかたちが多くとられています。
ライツのクセノン、ズマリット、ズミルックスがそうですし、国産のこのクラスのレンズにも多くあります。
一眼レフ時代になってからのF1,4レンズはほとんどこのかたちになっています。
本来であればコーラルもこーなるはずだったと思うのですが、ビハインド・シャッターの制約からかそーなることはありませんでした。

結局、中心部のみがシャープなレンズとなってしまい、今の個性派レンズファンにはアピールするところがあるかも知れませんが、当時の性能についてやかましかった専門誌などからは散々酷評されたのではと想像してしまいます。
このレンズで面白いのは、開放だとかなり全体にフレアっぽく周辺の画像も荒れるため、中央付近に被写体を配置してピントを合わせると、妙にシャープで解像力も高そうに見えてしまうということがあります。

シャープといえば確かになかなかシャープですが、拡大すると解像力は平凡というか新し目のレンズとしては悪いと言えるかも知れません。
それに、今回は全部開放ですが、F4に絞っても中央部のシャープネスやコントラストが上がっても、周辺は相変わらずでとても風景などを撮るレンズではありません。
日の丸構図で撮るポートレイトレンズがいちばん無難です。
解像力が高すぎないので、しわや肌荒れも目立たないでしょうし。

もうひとつの手としては、暗いところで活用するということになります。
今日の作例は、古民家の前で遊んでいた女の子がいたのでそっと近づいて撮っていると気付かれ、家の中に引っ込んでしまいました。
かまわず家の中に向けてもシャッターを切ると、嫌がっているのかなと思っていた女の子が、けっこう嬉しそうに笑っていたりします。
もう逃げ場はないというようにタンスに背中をくっ付けた仕草がおかしく、家の前で遊んでいた姿よりもユニークなカットになりました。

ところで、冒頭コーラルの間違いだったと書きましたが、突然、思いついたことがあります。
レンズの名前についてですが、このコーラルのネーミングの理由が分かったのです。
もちろん推測ですが、コーラルはサンゴと言う意味だったと思います。
コーラルの最初のレンズはアイレス二眼レフに付いた75mmF3.5だったようですが、このF値とサンゴを引っかけたのではないでしょうか。

そんなダジャレかよと怒られそうですが、例えば、マミヤ・セコールは世田谷光学が製造していて、世田谷のセと光学のコを取ってセコールにしたのは有名です。
昨日、経営者の三橋氏はアイディアマンだったと書きました。
3.5からサンゴ、コラールと発想するというのはけっこう説得力があると考えるのですが、いかがでしょうか。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(4) | comment(4) | 2012/03/28 Wed

鴨緑的弟弟

M8/Coral 4.5cmF1.5
ヤルーフレックスというカメラをご存じでしょうか。
ズノーカメラなどと並んで、中古カメラの市場で最も高額に取引される35mm二眼レフのことで、50台ほどが試作されただけだったため、まずは実物を見ることはない珍品カメラです。
設計・製造したのはヤルー光学ですが、ふざけたネーミングだと思っていたらそうではなく、出資者が韓国人だったため鴨緑江の韓国語読みからとった名前なのだそうです。
中国語でも鴨緑の発音はヤーリュウなので、よく似ていますね。

それから2年ほどのち、今度はローライに範をとった6×6版の二眼レフの量産に入ります。
同時に名前もアイレス写真機製作所と変更しました。
創業者で経営者でもあった三橋氏は、もともと日本光学の出身のうえ、アイディアマンでもあったので、他の二眼レフカメラとの差別化のためニッコール付きのアイレスフレックス製造を思いつきます。
それは奔走の末に実現させますが、同時にニッコールを付けるカメラの精度に高い基準を持っていた日本光学が技術指導したことでカメラ自体までが差別化をはかることができ、業績も上昇していきました。

続けて35mmのレンズシャッター機も市場に投入していきます。
ちょうど発売されたばかりのM3を見た三橋氏は、そのブライトフレームのすばらしさから日本光学時代に関わった戦闘機の照準器の仕組を思い出し、独自のファインダーを開発しました。
これが高評価を受けて、この分野でも製造数をぐんぐんと伸ばしていきます。

レンズシャッター機にも高性能化が求められ、次々とガウス型のF2レンズの採用など快調に新基軸を打ち出し続けます。
アイレス35Vは大型のビハインドシャッターを採用することで、45mmF1.5を標準に、広角35mmF3.2、望遠100mmF3.5の明るい交換レンズを持つ画期的なカメラでした。
ところが、このカメラは意外にも不評だったようです。
当時のユーザーの要求すべてを具現化する正攻法のやり方が高価なカメラにしてしまったのが原因ではと推測されています。

このつまづきだけが問題だったのではないでしょうが、続けて普及機や一眼レフタイプなども発売したものの、アイレス35Vから2年後には倒産してしまいました。
アイレス写真機製作所としての操業はわずか10年ほどのことになります。
(以上は、クラシックカメラ専科№22「アイレスのすべてから多くを引用)


今回、使用したレンズ、Sコラール45mmF1.5は、まさにそのアイレス35Vの標準レンズをライカマウントに改造したものです。
レンズシャッター機にも関わらずF1.5と欲張ったためか、前玉が巨大で後玉は小さいという見るからにアンバランスな印象を与えるレンズです。

中心部は開放でも割とシャープですが、周辺部はまったくいただけません。
流れるとか乱れるというレベルではなく、ピントが合っていないと言えるほどです。
大口径レンズはどうしても設計に無理が出るので、周辺部分に非点収差やコマ収差の影響が出るのはごく普通のことです。
しかし、このレンズはそれら収差を飛び越えて、像面湾曲しているので、ピントが合わないようなのです。
ですからF4くらいに絞ってもあまり改善しません。

M8で撮ってそれですので、35mm版のフルサイズではもっと目立つはずです。
正攻法で高価にしたのがアイレス35Vの失敗の原因ではと推測されていましたが、むしろ、高価な割りにはレンズがダメで売れなかったのではと考えますがいかがでしょう。
ヤルー光学、アイレス写真機製作所という意欲的でいまだファンの多いメーカーをつぶしたのが、まさにこのレンズ、そう言ったら言い過ぎになるでしょうか。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2012/03/27 Tue

六分之五

M8/Coral 4.5cmF1.5
上海や江蘇省と浙江省の一部を合わせて江南と呼びます。
たぶん長江の南側の地帯という意味だと思いますが、その多くは長江デルタと呼ばれ水路が網の目のように張り巡らされています。
主な輸送手段が馬車の時代は、船も同様の役割を果たせたはずで、産業を持つ村は交易によって発展しました。

時がくだってモータリゼーションの時代が来ると道路インフラが整いにくい水路周辺の村は取り残されてしまいます。
大工場が立てば小規模な産業は廃れ、村々は忘れ去られました。
ところがうまくできたもので、孤立してしまったために古い町並みはもとより、独自の習慣などもよく残っており、それが、比較的最近になって江南水郷と総称されてたいへんな人気を集めています。

比較的知られた水郷の村は20近くもあって、とても地元でもなければ廻りきれたものではありません。
そのうち特に歴史的価値がある6つの村を、江南六大水郷と呼びますが、上海から比較的近いこともあって、6つだけなら何年かかければ制覇できるだろうと、数年前から訪れています。

・2006年 西塘
・2006年 烏鎮
・2008年 同里
・2011年 甪直
・2012年 南潯
と、1~2年に1個所ペースで、5/6まで到達しました。
残すは、有名な周荘だけです。

ところが、これは何度か言っているとおり、どこもなにしろ人出が多く、もっとも人気があるのが周荘なので普通に訪問する気は起きません。
例えば5月の連休は花や緑があって食べ物もおいしい最高のシーズンだそうですが、このときは入場制限までするんではないかと真面目に心配しているくらいです。
行くとすれば、真冬の平日とか、夕方到着で一泊して翌午前中には立ち去るというパターンでないと、村を見に行くというより人を見に行くということになりかねません。

今回訪れた南潯は、上海からいちばん離れていて、歴史的価値や風情などが他の古鎮より劣るとされているため、いちばん人が少なく、鄙びたところだと聞いていました。
実際、裏口側から潜入したわたしは、たいへん落ち着いた雰囲気に感動して6大水郷の中で最高だと叫んでいたくらいです。

今回も運よく、スーツケースを預かってもらえ、身軽になって静かな町並みを嬉々として歩きます。
15分も歩くと古い建物がなくなり、新市街というか典型的な中国の地方の町のようなところに行きつきました。
ここにも、閉じられた市場があったり、ちょっと古い教会があったりでなかなかの風情を愉しめます。
何より地元の人が作りだす活気が楽しく感じられます。
この時点では、他の5つとは全然違う南潯がいちばんのお気に入りになったのですが…。
【M8/Coral 4.5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Aires S Coral 4.5cmF1.5 | trackback(3) | comment(0) | 2012/03/26 Mon
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