負一楼的相片

M8/Polar 100mmF4
横浜駅まで徒歩10分少々ですが、ゆっくりとかつての面影を追い求めるように1時間かけて歩きました。
このルートはわたしがよく来ていた頃からすでに古いものはほとんどなかった訳ですから、求めていたようなものはほとんど見つかりません。
ただ、建物こそ新しいですが、もうこの地で何代か続いているのだろうなあと思わせる店がわずかにあったりして、まったく無駄だったとも思いません。

先日も書きましたが、横浜駅の近くにも海寄りにはなかなか懐しいような家並みがありますし、そういうところは探せばまだありそうな気がします。
図書館で住宅地図を繰れば、あの周辺が面白そうだとかあたりがつけられるのではと考えています。
しかし、わたしの場合いちおう人物を採り入れたスナップと言うことになっているので、子どもが外であまり遊んでくれない現在では古い家並みだけでは辛いと思いますが。

横浜駅で待ち合わせて、ライカやレンズに造詣の深い友人とお茶をしてこれら話に花を咲かせました。
長らく会っていなかったので、堰を切ったように話はあふれ、大いに盛り上がります。
ところがレンズのことで言えば、お互いの共通意見が高くなってもうなかなか手が出なくなった、でした。
お互いぽつぽつとレンズを増やしていますが、本命は遠く手の届かない存在になりつつあると実感しています。

アメリカやヨーロッパの専門店やeBayなどのオークションなどは、国際相場というか、マニアックな相場が形成されてしまっています。
もはや貧乏なわれわれのつけ入る隙はほとんどありません。
意外だったのは、友人はしっかり国内の中古カメラ店などの委託販売を地道に見て回り、魅力的なアイテムを安く入手していました。
さすがです。

このとき、あえて話題にはしなかったのですが、もはや個人がオールドレンズを買って所有するには限界が見えてきたと思っています。
交換レンズと言うくらいなのですから、レンズの友同志でレンズを交換すればよいのではないでしょうか。
交換してしまうのは問題があるでしょうから、貸し借りすればいいと思います。
いちばんまずいのは、貴重なレンズを死蔵することで、消耗するわけではない優秀レンズは使ってあげてこそその恩に報いいることができると考えます。
そういった広い交流はできないものでしょうか。


さて、Polarの最後の作例は、友を待つ横浜駅のものです。
地下なので太陽の影響なくフレアのない写りを期待したのですが、それは裏切られました。
横浜駅の中央口改札付近はかなり薄暗いのですが、照明を取り込んでしまうようで、やはり内面反射によるフレアは避けられませんでした。

そこで、2メートルほど離れた位置で携帯メールに熱中する女性を、近距離撮影してみました。
コントラストが低いというメリットがあるはずですが、やはり低過ぎるのは問題で、並のコントラストがあれば携帯の文字が読めたのではないかと思います。
ボケはさすがにこの距離では無難な崩れ方になっています。

ところが、携帯の灯りを拡大で見ると、ものすごいコマが出ているのに失望させられました。
フレアさえとれれば、案外性能の良いレンズなのではとチェックしましたが、思うようにはいかないようです。
見た目はかっこいいレンズなのですが。
【Polar 100mmF4 F4】
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Reichert Polar 100mmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2011/12/14 Wed

奥地利的的北極星

M8/Polar 100mmF4
昨日に続いて平沼橋付近での撮影です。
やはり昨日同様、コントラストが低く厳しい写りになっています。
しかし、この作例を見ればすぐ分かりますが、ほぼ順光の条件でもこんなになってしまうのです。
試しに完全な日影で撮ってみたところ、普通に写っていましたので性能以前の問題があるようでした…。

C.Reichert Austria Polar 100mmF4と刻印されたこのレンズは、もともとはライカマウントではありません。
一体何のレンズでしょうか、来歴不明です。
検索するとReichertという顕微鏡等の光学メーカーは現存していて、恐らくそのメーカーが少なくとも戦前に製造したものではないかと想像できます。
エステライヒではなくオーストリアと刻印されているので輸出用かも知れませんが、ウィーンなどの都市名ではなく国名だけの表記と言うのも不思議です。

金色に輝くブラス製のレンズヘッドで、絞りは付属していますが、ヘリコイドやシャッターは付いていません。
確かeBayだったと思いますが、このレンズが写真付きで売りに出されているのを見たとき、これは簡単にライカマウントにできると購入に踏み切りました。
初めて聞く正体不明のレンズですから高ければ無視ですが、50ドル程度でしたので試す価値はあると判断できます。

レンジファインダー・キヤノンのレンズは高性能のものが多いですが、どういうわけかくもりやすいレンズもまた多くあります。
そんな1本が100mmF3.5で、もともと望遠レンズは不人気な上に製造数が多く、さらにくもっているとなると5千円以下で入手可能です。
そんなくもりキヤノンを買ってきて、くだんのPolarに抱き合わせる作戦です。

Polarが到着したので、焦点距離を見てみますと、くもりキヤノンより1センチ程度長いくらいです。
ちょうど何かエクステンションリングを合わせてちょうどよくなるので願ったりかなったりでした。
手元にある39mm径のリングをとっかえひっかえ合わせていくとちょぅどよいものがあり、テープでとめた時点で距離計連動のライカマウントレンズが完成しました。

合計1万円ほどで中将姫光学製ライカマウントレンズができたわけですが、もちろん、それだけ出せば露国製のもっと高性能のレンズが手に入れることができます。
ライカ純正だってヘクトールやエルマーの135mmクラスは1万円以下で入手可能です。
そういった比較をしてしまうと元も子もなくなりますので、こんなへんてこりんなのは自分以外持っていないと言うレンズになったことを良しとします。

ただ、金色に美しいレンズですので、テープ止めも可哀そうだと思い、中国を訪れた際きちんと加工してもらい、アルミのスペーサーを加えた姿に生まれ変わりました。
これで工賃は3千円ほどですので、約13000円で世界にただひとつのライカマウントレンズの完成形が手元に来たことになります。

さて、土曜日の帰宅後、このレンズをマウント側から覗いてみると、中国で付け加えられたスペーサーの内側が黒い金属ながらずいぶんと光沢が輝いているのに気付きました。
どうやらこれが内面反射してフレアを作り出しているようです。
これは、ひとつ内面反射防止策を打つことで、かなり改善が期待できそうです。
次回、このレンズを使う時には、まったく違った写りをお見せできると思っています。
【Polar 100mmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Reichert Polar 100mmF4 | trackback(0) | comment(2) | 2011/12/13 Tue

横浜伝統麺条

M8/Polar 100mmF4
この土日、南関東はたいへんな好天に恵まれました。
冬場の好天気は、撮影には最高だと思いますが、残念ながら両日とも用事がありカメラ散策とはいきません。
それでももったいないので、2日ともカメラを持って1~2時間早く家を出て、ちょろちょろっと撮ったりしましたので、むそのあたりの作例をあげていこうと思います。

土曜は、友人と横浜駅で待ち合わせたので、その周辺のどこかを散策するつもりでした。
駅の近くはあまり撮影場所を思いつきません。
以前、ローライクラブの皆さんに教わった子安方面を海沿いに歩いたところはかなり魅力的ですが、ちょっと時間がかかり過ぎ、今回は断念です。
かなり以前に平沼橋のラーメン屋さんに通ったことを思い出し、いまはなくなつているとは思うものの、なかなかに下町的な雰囲気があったので、そのよすがを求めて歩いてみることにしました。

そのラーメン屋さんは、花びしという名前で、相鉄線・平沼橋駅のすぐそばの橋脚のところに小さな店を構えていました。
3~4人が座るといっぱいになってしまうようなカウンターがあるだけの小さな店で、かなり高齢ながら気風のいい親父さんがひとりで切り盛りしていました。
メニューは、ラーメン1種類しかありません。
大盛りとかそういうのもなく、足りなければ、もう1杯頼むしかありません。

ところが味は絶品です。
横浜ラーメンと言う系統があるそうで、それは今のいわゆる家系とは違うわりとあっさり味のラーメンです。
恐らく戦後すぐとか、かなり早いタイミングで登場した伝統的な横浜の味で、典型的な正油味のスープにメンマと鳴門が置かれ縮れ面で食べるそれは、むかしからある王道のラーメンと言えます。

昼どきは、座席数が座席数だけに行列ができてしまいますので、時間を外してよく通ったものです。
残念ながらその当時から、親父さんは目が衰えていたようで、会計でお札を出すと、これ千円それとも一万円? ちょっと目が悪くなってしまってよく見えなくってと言っていたのをよく覚えています。

やはり、駅を降りて懐しいラーメン屋さん付近を歩きましたが、その店はなくなっていて古い建物はすべて普通の住宅に建て替わっていました。
無理もありません。
わたしが通ったのは20年前の話です。
そのとき70歳だったか80歳だったかは分かりませんが、未だラーメンを作り続けているということは考えられないことです。

ただ、その思い出の地に20年振りに来れたことは、わたしにとってそれなりに意味のあることです。
わたしは、花びしでラーメンの味というものを教わり、その後はこってり味ラーメンのとりこになって近くの六角家に通うようになり、今では自宅からすぐの真鍋家というラーメン屋さんに週末通う習慣が続いています。

店のあたりはすっかり普通の住宅地になっていましたが、すぐそばに当時の面影を残す家が残っていて思わずそこに佇んでしまいました。
そこで思い出した唯一のことが、ラーメンを食べて会計したとき、ありがとう! と独特のアクセントで言いながら、わたしの手におしつけるようにお釣りをよこす一連の仕種です。
現場に足を運ぶことは、ほとんど意味をなさないことが多いようですが、まれに、このように記憶中枢を刺檄することがあるのです。
わざわざ来てみた甲斐がありました。
【Polar 100mmF4 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Reichert Polar 100mmF4 | trackback(0) | comment(0) | 2011/12/12 Mon
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