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秘密会合

M8/Super-Six 2inchF1.9
日曜日、ちょっとしたきっかけで知り合ったライカファンだという男性と会って、ずっと話をして来ました。
男性は、わたしなどよりずっと先輩で、いったん定年退職された後も、知識を買われて嘱託のようなかたちで仕事を続けておられる方です。
長い単身赴任を解除されて家族のもとにもどったときに、がんばったご褒美に長年の夢だったライカを手に入れました。
しかし、そこでライカウィルスに感染し、以降、次々とボディからレンズからアクセサリーからと買い続けられているそうです。

ライカの話はもとより、仕事での海外出張のことやプライベートの旅行などなど、話は盛り上がって、喫茶店内で延々と4時間も話し込んでしまいました。
いい歳してしようがないなあとお互い感じたことと思います。
まわりの人の目も同様だったかも知れませんが、となりのテーブルだった20代半ばくらいの女性ふたり組は、関心ありげにこちらを見たりしているのに気付きました。

話が面白かったからとかではなく、わたしがM8に改造レンズを付けたごついライカをテーブルに置けば、男性の方は角のみがスレて真鍮がわずかだけ見えているいい感じのブラックペイントⅢcにぴっかぴかのニッケルエルマーのセットを対峙させてきたのが、これがライカなんだ、戦前の真っ黒なのもデジタルも両方ともか、へええ~という感じで、関心を寄せてきたようでした。
たぶん自身もデジタルカメラは使っていて、ライカなる高級カメラがあることは聞いたことがあるが、まさにあのおっさん達が見せびらかしているのがそれか~、などと思っていたのではと想像します。

今回、その男性とはほとんど初対面でしたので、お互い自慢のカメラを名刺代わりにもって来たというところです。
わたしは自慢というよりも、レンズ趣味でふだんM8でいろんなレンズを撮っているが、何も純正ばかりでなく、ノンライツがあるし、今回のような改造レンズもあるんですというのを示したわけです。
そして男性は、やっと入手した程度のすばらしいブラックペイント&ニッケルメッキのセットで、コレクターとしてはこういうものを集めたいし、実用もしていますよというのを教えたかったんだろうと思います。

じっさいそのブラック&ニッケルがめちゃくちゃかっこういいんですね。
また、その男性の温和な表情とシルバーヘアにぴったりと似会ってもいます。
帰宅してから、さっそくわたしもブラックのⅢcを出そうかと思いましたが、そっくり同じでは芸が無いので、次回使用予定のM6ブラックペイントを出して来て、付けるレンズをどうするか考えました。
すぐに、これだろうと思ったのがニッケルのズマールでした。
固定鏡胴は持っていないので沈胴の方です。

男性のⅢcにはかないませんが、これはこれでたいへん風情があってかっこういいんです。
バルナックよりずっと大きいM6ですが、ふだんM8にグリップを付けたのを持っているとふた回りくらい小さく感じられてコンパクト感がますます気に入ります。
M6のLHSAバージョンのブラックペイントはむめり感がパルナックのそれに少し似ていて、見た目、触感ともしびれて来ます。
今度は、たっぷりこのセットで撮影したいのですが、そうするとブログに出す写真がなくて困ってしまうんですね。
スキャナー必要かしら。


さて、90歳を超えるおばあちゃんに声をかけられたりして愉しんだ北千住ですが、時間が遅すぎたため少し撮影して日没サスペンデッドになってしまいました。
再訪したいよい町ですが、一点だけ注文があります。
着いた時も迷ったように、駅がたいへん分かりにくいのです。
情けないことに、帰る時も迷ってぐるぐる歩き回ってしまいました。
【M8/Super-Six 2inchF1.9 F1.9】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Super-Six Anastigmat 2inchF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2011/06/08 Wed

千住的回憶

M8/Super-Six 2inchF1.9
昨日も言及した通り、わたしにとっての北千住は、東京都というよりも埼玉県か千葉県くらいの遠方に感じられます。
まったくこの地名に馴染みがありませんでしたし、同時に、南千住という地名があることは知ってましたが、東千住、西千住があるかは存じ上げません。
ただ、千住という地名が千人も人の住む地という由来のような気がして、昔から人口密度の高い町だったのではなどと無意識に思っていた程度のものです。

千住と聞くと地名よりもヴァイオリニストの千住真理子さんを思い出します。
わたしが学生のころ、デビューしたての若手美人ヴァイオリン奏者としてたいへんな人気でした。
最近、キノプラズマートと開放の収差に関心を持たれているホロゴンさんが、ご自身のブログに何度か千住真理子さんのことを取りあげて、演奏会を訪れその演奏のすばらしさを語っていらっしゃっています。

じつはわたしも学生のころ1度だけその千住真理子さんが東京のプロオケの定期演奏会だかで、チャイコフスキーの協奏曲を弾いたのを聴いたことがあります(もしかしたらシベリウスだつたかも)。
当時、まだ20歳代だったと思いますが、たいへん失礼を承知で言えば、少しひどい演奏だったと正直に思いました。
ミスが多かったのと、当時からストラディヴァリを貸与されているのが自慢だったにも関わらず、ボーイングが貧弱で楽器が鳴っていないという印象でした。
期待していっただけにがっかりしたような気もしますが、まだ若いんだからこれからどんどんうまくなるだろうし、何しろ美人だったので応援しよう、いつかまた聴きに行こうと思っているうちに20年以上経ってしまい、すっかり忘れてしまいました。

それが、ホロゴンさんがベタ褒めするような演奏家に成長したということですから、びっくりしました。
ヴァイオリンのような楽器でも神童という人はいっぱい出ていますが、千住さんもそういう範疇で評価されたものの、むしろ歳を重ねることで演奏が円熟したのではと想像します。
管弦楽団と音量を競うような協奏曲もいいですが、もっと自然に楽器を鳴らして狭い空間を充満させるような室内楽の大家になってもらえればなあと思います。
久しぶりに聴きに行かなくては。

クラシックは長らく聴いていなかったのですが、昨年、iPodを購入したのを機に、復活するようにモーツァルトやベートーヴェンを聴くようになりました。
千住さんが円熟の演奏をするようになったのとは次元が違いますが、わたしの耳も少しは歳をとって変化しているようで、かつて何度も聴いた曲が違って聴こえてくるのに驚いています。
生の演奏会では、もっと違って聴けるのではとの思いがあるので、ぜひともクラシックコンサートに足を運びたいのです。
【M8/Super-Six 2inchF1.9 F1.9】
Dallmeyer Super-Six Anastigmat 2inchF1.9 | trackback(0) | comment(2) | 2011/06/07 Tue

有鯉魚旗的房子

M8/Super-Six 2inchF1.9
昨日、足利の散策は終了したと高らかに宣言しました。
ですから、これは足利ではありません。
実際、足利市駅から東武急行に乗ってのんびり戻るつもりでしたが、直通の急行は無いようで、みすみす1000円無駄とは分かっていましたが、行きと同様特急で戻って来ました。

あっけなく北千住に着いてしまい、なんだかこのまま帰るのもなんだし、飯でも食べて帰りましょうという展開になります。
それにまだ時間があるので、ここ北千住で少し散策してみましょうということにもなりました。
道すがら、食事する場所も見つけられればと言う感覚です。

わたしは初めてでしたが、ksmtさんは何度か北千住を歩いたことがあって、なかなか下町情緒があっていいところと言われています、のような微妙な勧め方をしておられました。
奈良・京都をひんぱんに訪れて目の肥えているksmtさんより、わたしの方がずっとハードルが低いので問題ありません。
時間の関係で一筋の商店街を中心に往復した程度でしたが、実際わたしは、けっこう愉しむことができました。
日中の足利がかなり暑かったのに対して、夕方の風通し好い北千住では心地よく散歩できたのも好印象につながりました。

神奈川県でも横浜以西に住む人間は、北千住あたりはかなりの遠方に感じられます。
新宿駅より先や東京駅より先は、少し遠い感じがして、池袋より先や上野駅より先は、けっこう先という感覚なのです。
むしろ熱海、伊東、東伊豆の方が感覚的には近くなのです。
なかなか北千住が目的地というのは、考えにくいことなのでした。

さて、歩き始めて早々に、この路地が面白そうと舵を90度左に切ると、いきなり旅館が見えてきて、その手前にギャラリーでの写真展の案内が出ています。
その古い建物自体がギャラリーなのかと思いましたが、そうではないらしく、それほど人通りが多そうに見えない場所での案内に不思議な感じがしました。

引いて撮影しようとしたksmtさんが、2階に鯉のぼりのような飾りを見つけて、ますますはてなの深みにはまってしまいそうでした。
ここは、ぜひとも通りがかりの人物を取り込んで、早いとこ面倒くさい疑問との格闘から開放されたいと思います。
前方から首尾よく地元と見えるおじいさんが歩いて来ました。

通り過ぎるだけでもありがたかったのですが、ありがたいことにそのギャラリー案内に見入ってくれました。
わたしたち同様に不思議を感じたのか、警戒するように距離を置いて見ているのが実に好い感じです。
まるで、われわれの気持ちを背中で代弁してくれているようでした。
【M8/Super-Six 2inchF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Super-Six Anastigmat 2inchF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2011/06/06 Mon

魔術鏡頭

M8/Super-Six 2inchF1.9
気付いてみれば、今日で足利シリーズは最終回です。
ウィーンでのオークションや渋谷での中古カメラ市での話題など、少し刺激的なニュースがあったのでそんなことばかり書いてしまい、足利のことにまつたく触れていませんでした。

足利はつまらなかったのかと言えばけっしてそんなことはありません。
北関東で言えば、佐原や栃木に次ぐ、結城や下館などに比肩する古い家並みが残った町として、わたしにとっては十分に魅力的でした。
じゃあまた行きたいのかと問われれば、毎月とか隔月とは言わないまでも半年か1年に1度くらいのペースでなら散策したいと胸を張って答えたいと思っています。

ただ、できれば、次回行くとしたら、お祭りとか、桜、紅葉など季節のことがらに合わせて再訪したいですね。
人通りがけっして多いとは言えないので、外来の人が多いような時でないと、わたしのように人物を撮ったり、とりこんだりして撮ったりするスナップには辛いものがありますので。
先述のようなこと以外にも、ここのところばたばたしてしまい、足利のことを軽く調べて紹介すると言うようないつもの手法が取れなかったのは残念で、その意味でも年内には再び訪れたいなと考えています。

さて、同行のksmtさんはしばしば鎌倉を訪れては、よいシチュエーションの中でいつも着物女性が現れてシーンの中に取り込んで撮るという特技(?)を持っておられます。
あるいは、着物女性を引き込む謎のパワーを持っているのかも知れません。
足利では、ほとんどそんな可能性は無いと思っていたのですが、ここでもksmtさんの妙技がいかんなく発揮されてしまったのでした。

足利をほとんどひと回りしてしまい、そろそろ帰ろうかというところで、作例のようなシチュエーションにばったり出くわしてしまうのです。
足利学校近くのメインの通りでそれなりに人通りはありましたが、カメラを持っているのはわれわれふたりだけという場面で、それを意識下に置いているかの如き、のれんを持ち上げつつの所作にしびれてしまいました。
これぞ日本女性ならではの美である、と勝手に思い込まざるを得ない素敵な瞬間です。

着物の柄が少しモダンというか変わった印象を受けるかも知れません。
その感覚はまさに正しく、ここ足利は、先にあげた結城と同様、かつて紬で栄えた町だったのです。
独特の意匠をもった紬の着物は、近くで見るほどに織りの特徴がすばらしく、きっと着心地というか風合いというかも最高の感触を持っていると感じさせるに十分です。

この時間が止まったかのような瞬間に、無意識のうちに何枚も何枚も撮影し、やがて彼女たちには気付かれないように小さくお礼を言って、足利を後にすることになります。
スーパーシックスは、絞ると抜群にシャープになって被写体が浮かび上がるかのようですが、それでもどこかにフレアっぽさが残る不思議なレンズです。
のれんのシャープな描出と人物の甘い表現が同居しているところに、このレンズの魔力が潜んでいるといえるのでしょう。

セプタックに似たしっとりレンズの最高傑作ですが、昨日も書いたとおりの軍用レンズなのです。
いったい英国空軍はこのレンズで何を撮ろうとしたのか不思議でなりません。
【M8/Super-Six 2inchF1.9 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Super-Six Anastigmat 2inchF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2011/06/05 Sun

広的箭

M8/Super-Six 2inchF1.9
また、ウィーンのオークションのことに触れれば、今回、多くの軍用ライカが出品されていたのが特徴的でした。
バルナック型のライカでは、'HEER'、'Marine'、'Luftwaffen-Eigentum'の陸海空軍モノ、それにグレイのバルカナイト張りがあれば、グレイペイント数台まであって、第2次世界大戦のドイツ軍のライカは揃い踏みの様相です。
後にセルフタイマーが付けたされてしまっているグレイペイントⅢcこそ1920ユーロと「格安」でしたが、他は、みな3000ユーロ以上ですし、モーター付きのグレイペイントは2万ユーロ超えを果たしています。
グレイペイントのモーターだけというのも出品されていて、それもほぼ同価格と何だか訳の分からない高値になってしまっています。

それで驚いているのではまだ甘かったようです。
最後の2台は例のスリークラウン紋章で有名なスウェーデン軍のもので、31200ユーロと36000ユーロ。
はあとため息つくばかりです。

M型ライカも見てしまいましょう。
M3オリーブ、ケース交換レンズ付きのアウトレットが12000ユーロなんて、安く感じてしまいます。
KE-7Aも14400ユーロと高いですが、やはり軍モノはより古い第2次大戦用のパルナックにかなわないかななどと思います。
いやそれは誤解でした。
アメリカ空軍向けのM2グレイペイント、DRズミクロン付きはぶっ飛びの120000ユーロです。
何ということでしょうか…。

軍用カメラが好まれるのは、軍事オタクだからということばかりではないでしょう。
軍用モデルにはフィルム巻き上げ機構にベアリングが追加されたり、より強固な作りだったり、民生品とは異なる仕様であることがあります。
それに軍用であることを示す刻印が非常にクールだと言うこともあります。
何より戦争という歴史の中に置かれたカメラだと言うことが、オーナーの心を付き動かすということなのでしょう。

わたしは、同じライカでも軍用だったというだけで価格が全然違うのであれば、それには固執しない考えです。
例えばKE-7Aに付いているエルカン2inchF2は、このカメラを入手しなければまずは使うことのできない、ライカ唯一のエルノスター型の標準レンズですので、これは欲しいなとは思いますが、Ⅲc軍用グレイペイントの価格が通常のⅢcの10倍と言えば、まあそれは欲しくないわけではないけどそこまで高いのなら要らないと考えます。

だから軍用のカメラやレンズなんて持っていません、のはずでしたが、実は1本だけレンズを持っているのです。
それが、今回使用したスーパーシックス2inchF1.9です。
わたしのこのレンズには、イギリス空軍の紋章である通称ブロードアローが刻印してあります。

もちろんオリジナル・ライカマウントではなく、MSオプティカルの改造によって距離計連動でライカに使用できるようになっています。
オリジナルでは、ウィットネス用のスーパーシックスがありますが、とてもとても高価で手が出ません。
レンズヘッドを見つけて改造してもらうほかないとずつと考えていましたが、それすら高価で手がでなかったのです。

ネットオークション上にこのレンズが出たのですが、スーパーシックスな上にブロードアロー付きでは、相場よりずっと高くなるんだろうなとはなから諦めつつ推移を見守っていました。
すると意外にも、通常の相場よりだいぶ安いままわたしが落札してしまったのです。
何用だか分からない怪しいレンズとして、きっと敬遠されてしまったのでしょう。
かくして、長らく念願だったスーパーシックスでようやく撮影することができたというわけです。
これは特に念願でもなかった唯一の軍用レンズというかたちで。

さて、作例ですが、今までの開放からF4に絞って撮影していますが、劇的にシャープさが強調されつつもハイライトの滲みが残るなかなかに魅力的な表現です。
この立派なお寺は、鑁阿寺と言いますが、ちょっと読める字ではないですね。
格闘技家の名前のようですが、「ばんなじ」と読むのだそうです。
広い境内は堀で囲われていて、まるでお城のようです。
もとは足利家の館だったそうですから、軍事的な気配は残ったままなのかも知れません。
【M8/Super-Six 2inchF1.9 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Super-Six Anastigmat 2inchF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2011/06/04 Sat

二張慮鏡

M8/Super-Six 2inchF1.9
今夜、渋谷で行われている世界の中古カメラ市の初日に出掛けて来ました。
同じくレンズ愛好家のknptさん、ksmtさんも参戦して、カメラ市のレンズを買いあさり、その後の食事で戦果をお披露目しながら盛り上がりましょう、的なところもある楽しい集まりです。
それぞれ仕事を終えてからカメラ市を物色しましたが、ksmtさんは遅れて7時半に到着しましたので残念ながら独自に探し物する時間なしでした。

3人でどれだけの収穫があったのでしょう。
遅くやって来たksmtさんは、わたしが勝手に案内してレンズを買っていただきました。
ほんとうはわたし自身が欲しかった真鍮鏡胴のレンズですが、焦点距離が150mmと長くて、ライカで使用するのは難しそうでしたので、ぜひksmtさんに入手していただきたかったのです。
ksmtさんは少し悩んだようですが、思惑通り購入いただきました。
近くksmt.comで紹介してくれるはずですので楽しみにしましょう。
ただ、これはわずか数千円てした。

knptさんですが、ksmtさんより長い時間会場にいましたので購入点数は少し多いです。
しかし、買ったのはフィルターやアダプターだけで、これも一万数千円の出費だったようです。
では、わたしは何を買ったのかですが、まったく何も、だったところ、knptさんにオールドレンズに使えそうな古いフィルターがあるのを教えてもらい、2枚購入して来ました。
@1000だったので購入額2千円ということになります。

多くのカメラ店が出店している中古カメラ市ですので、魅力的なレンズが無かったわけではありません。
しかし、今はインターネットを開けば、どこでどんなレンズがいくらで買えるか分かる時代です。
入手困難レンズや相場よりかなり安いレンズでもない限り、なかなか購入にまでは至るということはありません。
レンズとの出合いは打算とは無縁な直感的なものである、その場でピンと来るものさえあれば、店員とのやり取りを楽しみつつ買えばいい、というのが本来の姿かも知れませんが、なかなかそうもいかない現実があります。

打算抜きで欲しいと思えるようなアイテムがなかったということが何より大きかったのですが、レンズで言えば大口径レンズがほとんど見られず、これは早々にほとんど売れてしまったのだろうなあと想像されました。
knptさんがお店の方にうかがったところでは、先日のオークションでライカが1億5千万円で落札されたという話同様、ここ中古カメラ市会場でも某超大国からの刺客が複数表れ、開店と同時にめぼしいものを競うようにして根こそぎ持ち去ってしまったのだそうです。
ファンにとっては辛いところですが、かつて日本のディーラーも海外のカメラショーなどで同様にして日本に持ち帰っている過去が繰り返されているに過ぎないということでしょう。

2か月ぶりに会ったknptさんと2週間ぶりのksmtさんは、レンズ蒐集を始めてからようやくできた気の置けない仲間だとわたしは考えています。
近くの焼鳥屋さんへ移って、レンズの話で大いに盛り上がりました。
knptさんは、ご自身のホームページは一時休止されていますが、活動自体をやめてしまったわけではありません。
そればかりか、新しく入手されていたレンズの作例をiPadを使って見せてくれたり、knptさんらしいアイディアを温めていて今回買ったアダプターはそれを実現するための手立てだと教えてもらいました。
近いうちに実現すると期待できますので、機会があれば、ぜひそのユニークなアイディアを紹介したいと思います。

ksmtさんは、わたしがお貸しした3本の映画用レンズとNEX-3で、レンズとカメラの性能を最大に活かした撮影を考えていただいています。
そして、もうひとつksmtさんの所有するレンズの製造された19世紀前半の銀板写真を撮影したいと考えています。
いわゆるダゲレオタイプですが、これにはたいへん危険な薬液も使われるので使用機材以前にさまざまな壁があるようですが、出来上がった写真のすばらしさを考えるとぜひ実現していただきたいものです。

マグロは常に泳いでいないと呼吸ができなくなって死んでしまうのだと言いますが、わたしたちもそれと似たようなものですね。

さて、今日の作例は、年季の入った看板です。
汚れは取れそうなものなのにそのままになっていること、看板を支えている支柱は看板そのものよりずっと後にできたように見えることから、あえて動態保存(?)されているのだと察せられました。
わたしたちのレンズ趣味と通ずるところがあると思った次第です。

ところで、今ほど購入してきたフィルターをみると、1つがなにか不自然な厚みを持っているのに気付きました。
かぶせ式のフィルターで分かりにくかったのですが、2枚のフィルターが重ねてあったのです。
1枚の値段で、フィルター2枚をゲットしたことになります。
わたしにとって収穫の多い、中古カメラ市だったと言えそうです。
【M8/Super-Six 2inchF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Super-Six Anastigmat 2inchF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2011/06/03 Fri

孔子的末裔

M8/Super-Six 2inchF1.9
足利学校の受付でksmtさんがおもしろい本を見つけて購入しました。
さっそく畳に腰掛けて熱心に読んでいます。
何の本ですかと聞くと、1冊は「論語・唐詩への誘い」、もう1冊は「論語抄」で、どちらも足利学校で発行しているようです。
本というよりは冊子ですが、まるで当時学校で使われていた教科書のような趣がありますし、孔子像が祀ってあったりして論語は大切に学ばれていたのでしょうから、学校にずっと伝わる教えだと分かります。

しかも、いずれも100~200円だときいて、わたしも思わず買いに走りました。
さすがksmtさんは、歩く先々でいろいろなものを見つけてしまう名人です。
それよりも、同じ受付前を通りながら、まったく気付かなかったわたしの方がどうかしているというべきかも知れません。

ksmtさんは、きっと今頃精読されたのではと想像しますが、わたしはまだ読み始めていません。
「論語・唐詩への誘い」の方は、前半に論語の訓み下し文とその訳が記されていて、後半には唐詩の名作が何篇か原文、訓み下し、訳と並んでいます。
また近々中国を訪れる予定なので、この本を持参して当地で読むことでより深く感じ入り、あわよくば現地の人とのコミュニケーション手段にも使おうかなどと考えています。
深圳にいる普通の市井の人がどのくらい唐詩を知っているのか、そらんじたりもしているのか気になるところです。

そういえば孔子と聞いて思い出すことがあります。
一昨年のニュースだったので詳細は忘れたのですが、日本にも孔子の第50代だかの子孫がいるらしいとksmtさんに言うと、そんなにさかのぼれば中国人のほとんどが孔子の子孫と言えるのではないですかと冷静に答えたのにはびつくりしました。
子だくさんの中国ですから4人ずつ子どもを産んでいったとすればその50乗ですからねと言われてなるほどと納得しました。

わたしがおととし見たニュースは、検索するとすぐ分かりました。
孔子の子孫は200万人以上だそうです。
中国には、孔子家系編纂委員会なるものがあって、1937年以来72年振りに家系図の更新をしたところ、その当時の56万人から一気に4倍近くも増えたのだそうです。
世界の人口を60億とすると、3万人にひとりは孔子の子孫だと言うことになります。
子孫も世界に拡散しているとは思いますが、仮に全員が中国国内にいるとすると6千人にひとりが孔子の子孫です。
香港の人口が800万人ほどだったはずですので、香港には孔子の子孫が1300人もいる計算になります。

この記事は次のように結んでいます。
「家系図は全80巻、総ページ数は4万3000ページにまとめられている。
報道によると、1人5元(約66円)払って家系図に登録したという」


さて、作例写真ですが、足利には古い町並みが残されているエリアがあって、長屋のように戦前の建築が並んでいる路地を見つけました。
残念ながらその多くが主を失い、廃墟のようになってしまっています。
もしかすると先の震災の影響か、かなり崩れてしまっているところもあって痛々しい感じがしました。

それでもこの路地は美しく、何枚も何枚も撮影しました。
昨日と同じで人が写っていないと採用できないルールなので、またしても中途半端な作例になってしまったことをお詫びいたします。

このエリアでは再開発反対のような看板を見かけましたので、うっかりするとここの家屋も取り壊されてしまうかも知れません。
本来ならば、しっかりと補修して、誰かが住まっていれば好いのですが、それには費用面など乗り越えるべき高いハードルが待ち構えているのは素人目にもあきらかです。
とすれば、行政が最低限の開発をするかたちで、補修後に特徴ある商店などに入ってもらい、足利学校と並ぶ観光スポットのように転換させるしかないでしょう。
現実的にはどちらも厳しいですが、どうにか残してもらいたい、昭和の町並みです。
【M8/Super-Six 2inchF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Super-Six Anastigmat 2inchF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2011/06/02 Thu

参加拍売

M8/Super-Six 2inchF1.9
昨日、ライカ0型プロトタイプが1億5千万円で落札されたと書きました。
じつは、このオークションにはわたしも注目していたのです。
といっても、その高額のライカではなく、別に出品されていた3つのレンズに対してでした。

最初は、天下のキノプラズマート5cmF2、しかもオリジナルのライカマウント距離計連動版です。
2500ユーロでスタートでしたので、倍の5000ユーロくらいならこのレンズとしてはかなり安いと言えるかも知れません。
しかし、結果ははるかに上昇して、10800ユーロでした。
これでは、現場にいたとしても、まったく手も上がりません。

もうひとつは、これはなんとか手に入れたかったコンタックスマウント、ブラック&ニッケルのビオター4cmF2です。
元箱とファインダーまで付いているので高くなってしまうかと思えば案の定でした。
1300ユーロで入札開始しましたが、3120ユーロと予想されたあたりの価格で落とされています。
手がまったく出ないわけではありませんが、ビオター4cmはロボットなどに普通に使われていて100ドル未満で入手可能なレンズのマウントと外装が違うだけのレンズです。
やはり、あきらめざるを得ないでしょう。

今回のわたしの大本命と言えるのが、ライツ・アナスティグマット5cmF3.5のライツによって距離計連動改造されたものです。
3群5枚の最初のライカに付けられていたレンズで、その後エルマックスと名前を変え、さらに後群の3枚貼り合わせを2枚にしたエルマーに変わっていく、いわばライカの最初のレンズです。
製造本数は281本。
オープニングプライスは、3000ユーロもします。
そんな古いだけのレンズに興味を持つ人なんているのかと思えば、当然ながらいっぱいいました。
19200ユーロ落札で、欲しいと片時でも考えたわたしが馬鹿でした。
落札された方は、わたしに1分間でいいですから試写させていただきませんでしょうか。

逆に価格が上がらなかくて驚かされたケースもあります。
その代表的一例が、ツァイス・ヘラー35mmF3,5のオリジナル・コンタックスマウントです。
900ユーロでスタートして、1140ユーロで終了しています。
ツァイスファンが聞いたら激怒する安さです。
このレンズのことは、関西のおふたりが使用されていること以外に知りませんが、このおふたりが価格のことを聞いたら悲しまれるのではないかと思われます。

ところで、なんでこのオークションのことに細かく言及するかと言えば、じつはわたしもオークションに生で参加していたのです。
ウィーンに行っていたのかといえばそうではなく、オークションの様子をライブビューしながら自らもビッドできるサイトがあって、それに参加していたにすぎないのですが。
いや、じつはじつは時間を間違えてしまい、実際のところは、そのほとんどが終了してから参加したのでした。

上述のすごい出品物はすでに終了した後からの参加でしたが、競り合いに勝利して、あるいは無理に高い価格で競り落として、1点だけ落札してしまいました。
落札したモノについては、まだようやく通知をもらった段階ですので、届くまでは内緒にしておきます。
そうやって勿体ぶっておいて、いざお話しするとなあんだとがっかりされる可能性大ですが、オークション素人ですので仕方ないんだと今のうちに言い訳しておきます。
到着したところで、報告いたしますのでどうかお待ちください。

本日の作例は、わたしがこの日いちばん美しいと感じた足利学校の白壁です。
直接日光が照らすと白く飛んでしまう壁も、日陰だと角を境にしてふたつの表情を作ってくれるのが好いのです。
石垣と瓦の色合いと高さのバランスも絶妙だと思います。

当然それだけ撮っていたのですが、無人だったところへ少年がたたっと走って来たので、画面に取り入れるべくだいぶ左に振ってシャッターを切りました。
ぎりぎりのところで頭と背中のごく一部が左端に写りこんでいます。
わたしのブログでは、基本的に人物が入らないとダメなのですが、これでしたら辛うじて採用になります。
こういうのでも、人物を取り込んだスナップといえるのかは疑問ですが、わたしにとっては、とにかく人がないしは動物が入っていることが写真の良し悪しに優先するのです。
【M8/Super-Six 2inchF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Dallmeyer Super-Six Anastigmat 2inchF1.9 | trackback(0) | comment(8) | 2011/06/01 Wed
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