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祝他們

M8/Topcor 5cmF1.5
楊さんとの散策は、回を重ねるごとに楽しくなりますが、それにともなって時間が短くも感じられます。
あっという間にお開きの時間になってしまいました。

楊さんは、友達の友達の結婚式の撮影に行かなくてはならないと言うことだったのですが、突然、おまえも付いて来いと言いだしました。
いや、さすがにそれはと断ると、時間があるのであれば、オレのアシスタントということで行けば大丈夫だと言うのです。
中国人の結婚式にも興味あるだろうから、自分のカメラで撮っていてもかまわないしと尚も押されて、しぶしぶ同意することにしました。

気掛かりは、シドニーで買ったセント・ジョージ・バンク・ドラゴンズの赤白ボーダーのジャージを着ていたことです。
しかし、早めに会場に着いて新郎の家族らと話しているうち、心配していたとおりのことが起きてしまいました。
あなたも、ぜひゲストで参加してほしいと言われてしまったのです。
そもそもわたしの中国語力を過小評価している楊さんはわたしが気付いていないと思っているのかも知れませんが、わたしのことをアシスタントだと紹介せず、中国文化に興味を持つ日本人でぜひ見てみたいと言うので連れて来たと説明しているのが分かりました。
いちおうご家族には固辞しますが、やはりゲスト出席ということになってしまいました。
汗臭いジャージ姿で。

会場は、香格里拉酒店という高層ホテルの最上階で、土曜夜のシャングリラホテルの結婚式の費用は相当なものだったと思われます。
給仕するのは日本のように学生バイトなどではなく、男女とも揃いも揃って長身のエリート社員だということです。
シャングリラは外資系で給料がいいので、中国の大学生にとって人気の就職先になっているので、頭が良くて容姿端麗でないと勤めることができないということでしょう。
モデルのような美人がすっと現れてワインを注いでくれたりして、ついつい目が行ってしまいます。

料理も定番の、紅焼魚翅湯(フカヒレスープ)、龍蝦(ロブスター)など高級食材目白押しですが、みなさんが鲍魚だと興奮したアワビがちっちゃなトコブシだったのは、輸入元の日本の震災の影響かも知れません。
ところで、中国には何度も行っていますが、フカヒレは初めて食べました。

中国では、大きなレストランを借り切って数百人規模の結婚式が平然と行われたりしています。
メンツを大切にする中国人は、規模の大きさこそが新郎新婦の幸せの大きさと比例するのだとばかり、相方の家で無理をしてしまうようです。
しかし、深圳で暮らしているような富裕階級ではむしろ、そのような悪習を断じて、親戚と本当の友人のみを呼んでこじんまりとした、思い出深いものにするよう考えているということが分かりました。
無駄に大きな式にするのではなく、規模を抑えた分豪華にして、参加者にも満足してもらおうと言う発想です。

結婚式と書いて来ましたが、中国では結納のような儀式は行わず、日本で言う披露宴そのものでした。
そのものと言うより、恐らくこのようなホテルでは日本式の披露宴をコピーしていると思われました。
司会者の存在、ケーキ入刀やシャンパンタワー、親のあいさつ、新郎新婦の返しのあいさつ、その他日本にいるのと全然変わりません。
ただ、上司のあいさつとか、友達が歌をうたったりという要らない演出はカットされていました。
そういえば思い出しましたが、新婦があいさつする盛り上がり場面では、長淵剛の乾杯のインストルメンタル版が流れたのにはびっくりしました。

日本で言うところの、宴もたけなわというタイミングで新郎新婦が各テーブルをまわって乾杯し、ひとりひとりにお礼をしてまわります。
わたしのことは途中で聞いたのでしょうかやって来るなり、英語で来ていただいてありがとう、今後ともよろしくなどと言いだしたので、やはりふたりはインテリだと理解しました。
いつもならいきなりの英語でビビるところですが、つい先日までオーストラリアの英語武者修行(?)が聞いて、突然のことにも何とか英語であいさつを返すことができホッとしました。

隣だった新郎の遠縁のおじいさんの白酒のお付き合いをしたことも手伝って、わたしもすっかり幸せな気持ちでいることができました。
幸福のおすそ分けをいただけたことは、おふたりやご家族のみならず、楊さんにも感謝しないといけません。
ふたりにあらためて乾杯です。


さて、その乾杯が効いたのか今朝、もうひとつの歓喜がもたらされました。
FCバルセロナがチャンピオンズリーグを制し、4度目の欧州王者の座を勝ち取ったのです。
ラインズマンがオフサイドを見逃す失点こそありましたが、完璧な内容で、ファンを楽しませながらの完勝でした。
喜びと同時に少し複雑な気持ちもどこかに感じられます。
優勝決定のホイッスルは、長かったバルサの2010/11シーズンの終了の笛でもあったからです。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F1.5】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/29 Sun

決勝前夜

M8/Topcor 5cmF1.5
旅とも写真とも関係ない話になってしまいますが、今から数時間後に、UEFAチャンピオンズリーグの決勝が行われます。
イングランドのマンチェスター・ユナイテッドとスペインのFCバルセロナの対戦です。
ちょうど一昨年と同じカードになったわけですが、両チームの監督は変わっていませんし、メンバーも多くが当時のまま残っています。
2-0で完勝したバルサでしたが、マンUも必死でリベンジに来るでしょうから、よりクロスゲームが期待できるはずです。

ここへ来てバルサには故障者がほとんどいなくなり、いっけん不安要素がなくなったように見えます。
しかし、グァルデイオラ時代になってから常に緊密日程でハイレベルの戦いを続けて結果を出し続けてきたバルサが、前々週にリーガの優勝を決めてしまったことから、レギュラーメンバーが短期間試合を離れて休養したことがかえって心配に感じられます。
シーズン最後半でディフェンダーの欠場者が多く、メンバー固定できなかったことも縦のスピードのあるマンU相手ではやはり心配要素ですし、得点源のヴィジャがことごとくゴールを外していたシーンも目に焼き付いています。

そして、最近になってさらなる不安の種が出て来ました。
決勝会場のウェンブリーがあるロンドンまでバルセロナから空路で移動しますが、アイスランドで火山の噴火があって予定を繰り上げてロンドンまで移動したようです。
予定を変更したことは、管理されたスケジュールの中で練習と試合をこなしていく選手にとっては、問題の端緒となりうることです。
しかし、それ以上に不安を感じるのは、昨年も同様のシチュエーションがあったことが悪夢のようにちらつくからなのです。

昨年のチャンピオンズリーグ準決勝、バルサ対インテルの第1戦は敵地ミラノの開催でしたが、当時好調だったバルサはインテルならアウェイでも悪くて引き分けあわよくば大勝するのではとの思惑がありました。
ところが、アイスランドで火山噴火がありヨーロッパの空路が閉鎖されてしまい、過密日程にあったバルサは直前の10時間半のバス移動を強いられます。
結果もまさかの1-3の2点差負けで、ホームの第2戦はがちがちに守られた結果1-0で勝利したものの、ホームでの敗退の屈辱を味わわされたのでした。

などと書きましたが、わたしには理由なきバルサ快勝の予感があります。
2年前より得点力が増したこともあって、いつも通りにボールポゼッションをキープできれば結果も再現することになるでしょう。
勝者は、12月におこなわれるFIFAクラブへの出場権を獲得することになります。
横浜で開催された2006年には目の前で敗れ、優勝した2009年はUAE開催でしたので、ぜひ今年は世界一になる瞬間をこの目に捉えたいものです。


さて、今日の作例は、店番に退屈する少女です。
あまりに退屈で、店前にあった邪魔な鉄柱を脚力でねじ曲げてしまいました。
この黄金の足さえあれば、将来の足球中国女子代表のストライカーとして活躍するのではないでしょうか。
いや、体の柔らかさは将来のプリマドンナか。
私にとっては、素敵な表情とポーズのアンバランスさが何より魅力的でした。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(2) | 2011/05/28 Sat

布列松的影響

M8/Topcor 5cmF1.5
アンリ・カルティエ=ブレッソン写真集成という大書があります。
400ページを超える写真集で、11000円もしました。
もう7年も前に買った本ですが、いまだ全頁通して見たことがありません。
写真があまりに多すぎてとても見きれないからで、いつも途中までとか、途中省略とかしてしまいますが、それでも1枚1枚の写真のすばらしさに新鮮な感銘を受けます。

深圳で撮影をともにした楊さんも、カルティエ=ブレッソンの作品を愛していて、同じ写真集の中国版を所有しています。
彼もわたしも、多かれ少なかれカルティエ=ブレッソンに影響を受けながら撮影しているのかも知れません。
もちろん、写真のレベルについては比較すべくもありませんが。

帰国してから久しぶりに写真集成のページを開いてみましたが、人物スナップでありながら圧倒的なスケール感を感じます。
同じライカを使って、人物を狙っていながら、カルティエ=ブレッソンに迫るような写真は撮れないものでしょうか。
とても撮れるような気がしません。

もし、カルティエ=ブレッソンと同じシチュエーションにいたらどうでしょうか。
やはり、彼と同じようには撮ることはできないでしょう。
それでも、いくつかのチャンスでは、彼にせまれる写真をものすることができるかも知れません。
何しろ器材ではひけをとりません。

そう考えると、カメラを持つこと、外へ出ることは当然のことですが、それが撮れるかもしれない場所まで出向いて行くのが、カルティエ=ブレッソンになるための道です。
楊さんと深圳を歩いて、目を見開いてスナップして行ったことは、それを体現したことであるかのように思われます。
カルティエ=ブレッソンのスペインやコートジボワール、中国などの写真に彼が新鮮な目で見て撮影していったことが伝わる写真が多数ありますので、同じような偶然が生まれることを期待したいです。

と、大上段にかまえて作例写真は、スケールのぐっと劣る今までどおりのものになってしまいます。
泣き叫ぶ少女をなだめるというよりは一喝しながら母親が手を引っ張って歩いて行きました。
わたしには聞き取れませんでしたが、少女はお菓子を買ってくれと駄々をこねていただけだそうです。
子どもをあまやかすケースが多い中国ですが、毅然と接するお母さんもまた中国的でした。

昨日の作例では、スローなシャッターが災いしましたが、今日は効果的に利用することができました。
足の振れ具合がいい感じだと思います。
足と言えば、よく見るとさすがに母娘だけあって、ふたりの脚のかたちがそっくりです。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/27 Fri

用六十分之一拍照

M8/Topcor 5cmF1.5
昨日も書いたとおり、町中で寝ている人をたくさん見かけました。
数時間の散歩で20人くらいがあちらこちらで気持ち良さそうに午睡しています。
こんなに暑いのになぜだろうかと考えましたが、確かに歩いていると暑いですが、じっとしていればそれほどでもなく風通しのよいところではけっこう爽やかだったりします。
動いていると暑いけど、横になってれば気持ちいいから寝てしまおうとみな考えたということでしょう。

それを体現しているのが作例の彼女でした。
木陰ですが、とても寝やすいとは思えない状況下で爆睡しています。
大理石の椅子に深く腰掛けて、鉄パイプのような背もたれに肘枕しています。
もう一方の手にはお昼かなにか食べ物でしょうか、ビニール袋をぶら下げています。
椅子に直接置いてしまうと、持っていかれてしまうと心配するほど熟睡するつもりだったということが分かります。

よく見れば、足のかたちが何とも悩ましいです。
脚をきれいに揃えればよさそうなものですが、左右の足が不思議な位置関係にずれ込んでいます。
寝始めからこんな姿勢だったのか、じょじょにこのように足が動いて行ったのか教えてもらいたいと思いました。

オーギュスト・ロダンのカタログを探せばこんなブロンズの小品が見つかりそうな気がします。
そんなことを言っては芸術への冒涜になってしまうでしょうか。
いずれにしても、この日目撃した、眠る人、の中の最高傑作でした。

しかし、作例写真の方は、最高傑作とはいきませんでした。
今回はF5.6のみで撮影を続けたのですが、ふだんずっとF1.5とかF2とかの開放ばかりで撮り続けていたので勝手の違いに順応できていませんでした。
日中の撮影ではほとんど1000~8000分の1秒しか使わないので、手ブレの心配はまったくなくカメラの扱いがやや雑になっていたようです。

作例の場所は完全に日かげで、顔がぎりぎり判別できるくらいに露出を上げたため、シャッターは1/60でした。
1/60で手ブレしていてはいけないのですが、町中スナップでは相手に気付かれないようにカメラをさっと構えて秒殺(というか数千分の一秒殺)して、撮影したことを悟られないようにカメラを低い位置に戻します。
しっかりホールドすることなく、レリーズ時にカメラを上下させては1/60でも微妙にブレてしまうのですね。
絞ったときはシャッタースピードを十分に考えた上で撮影しないといけません。
いや、そもそも女の子は寝ているのですから、じっくり撮っても影響なかったのでした。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/26 Thu

椰子樹下睡覚

M8/Topcor 5cmF1.5
深圳の気温はすでに30度近くだったのではないかと思われます。
ひんやりしていたブルーマウンテンズと比べると、じりじりとした暑さでした。
シドニーだってかなり乾燥していましたから、深圳は余計に暑苦しく感じられたかも知れません。

いややはり楊さんにとってもかなり暑い1日だったようです。
4~5時間の散策でしたが、昼食も含めて3回も休憩しています。
ランチは、やはり広東料理店でローストしたアヒル肉を中心に食べましたが、これはかなり旨かったです。
日本のレストランでは、この系統は鶏肉くらいしか無く、たまにカモ肉がありますが、中国ではガチョウやらアヒルやらもあって、むしろそちらの方が美味しいようです。

さらにコーヒー好きの楊さんは通りかかったマックカフェでアイスコーヒーを飲みます。
この店は、1980年代後半にオープンした中国のマクドナルド1号店として有名で、ガイドブックにもそう紹介されたりしていました。
その旨楊さんに説明すると、へぇっと感心して、相席だった地元の中学生をつかまえてそう説明し、何だか悦に入っています。
茶目っ気のある楊さんは、平気でいろいろな人に話しかけるので、その会話が中国語学習に少し役立ったりもします。

それにしてもこの日は、街中で寝ている人をよく見ました。
寝ている人々の姿を撮っているだけでも、ブログを1週間は続けられるほどです。
深圳は空気が悪く、暑いこともあってけっして快適とは思えないのですが、忙しい町にあってみなさんお疲れなのでしょう。

作例は、赤い上着を頭からかぶって寝ている女性です。
近づいてみると寝息を立てて熟睡しているのは20歳代前半と見える若い女の子でした。
肘かけに少し不自然な姿勢で手を置いていて、あまり寝心地は良くなさそうに見えるのですが…。

ただ、後方のビルのミラーガラスに写ったヤシの木やゆがんだビルが、彼女の見ている夢を象徴しているようです。
南の島でバカンスに寛いでいるか、大きなオフィスビルで女社長として辣腕をふるっているかのきっとどちらかでしょう。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/25 Wed

過重裝載

M8/Topcor 5cmF1.5
前月楊さんと撮影した時は、M8をモノクロモードにしてJPEG撮影しました。
楊さんがM4-PとM6でモノクロ撮影しているのに倣ったものです。
モノクロだと言うことだけを真似ても、彼我の差はあまりに大きいですが、彼の撮影スタイルを学ぼうという気持ちがあるからには、こんなことだけでも共通点を作ろうと思わざるを得なくなります。

それでも開放ばかりで撮るところは私流を貫いています。
今回は、カラーに戻したうえで開放へのこだわりは捨て、すべてF5.6で撮ることにしました。
もちろんこれも楊さんがF5.6とF8のみで撮影していることに倣ったということです。
ただし、F5.6はこのレンズを愛好するトプガバーチョさんからのアドバイスを実践してみたかったということがあります。

オーストラリアの後半ですでにF5.6を何枚か試しましたが、なるほど風景などでは実に締まったいい絵になるのだなあと感心しました。
しかし、トプコールのF5.6が、例えばガウスタイプのF5,6やゾナータイプのF5.6とどういう違いがあるのかてんで分かりません。
それどころか、現代のレンズ、コンパクトカメラのレンズとの違いもなかなか見えてこない状態です。

持ちかえってPCで等倍サイズで見て分かったのが、恐ろしいまでの解像力の上昇でした。
開放でもかなり解像力は高い方のレンズですが、絞ったことでここまで上がるのかというくらいシャープになります。
特に輪郭線がきりっとしますので、こういうところがエッジの切れ味なのかなと思わせます。

スナップではこういうことは案外重要なのではないかと思います。
作例写真では、自転車が未だ安定速度でないために微妙に左右に振れていて、それをこらえようとする漕ぎ手の顔が歪んでいるさまが、浮き上がっています。
もし、いつものように開放であれば、ここまで表情がはっきり出せるとは思えないですし、とっさの中で顔ではなくこの人の右手くらいでピント合わせして、表情は少しボケてしまったかも知れません。

いずれにしても、動きがあるものを開放で撮ると、合焦面が一点になってしまい、それのみが狙いの時は好いですが、ここがもう少しはっきり出したかったというケースはしばしば出てきてしまいます。
楊さんとの散策では、開放のこだわりと絞った楊さん流スナップの双方を試すべきなのだと思っています。

さて、楊さんとの散策は、モノクロ、F5.6と続きましたが、いよいよ次回はM6&モノクロフィルムに挑戦するつもりでいます。
一昨年、四川の旅にミノルタCLEでモノクロ撮影したのは記憶していますが、あくまでM8のサブというか合間に撮影した程度でした。
M6は何年ぶりで使うのかも思いだせないほどで、シャッターが正確な速度を出すのか少し不安です。
それでも、かつて長らく一筋に愛用していたM6を久々に使えるのが、楽しみで楽しみで仕方ありません。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/24 Tue

25001336

M8/Topcor 5cmF1.5
シドニーからは直帰せずに、香港にストップオーバーしました。
いつものように深圳まで移動して、2日間滞在します。
すっかり友人となった撮影師の楊さんが待っていてくれて、初日の夜は海鮮料理をご馳走してくれました。
そして、2日目はいっしょにスナップに繰り出すことになりました。

しかし、その海鮮レストランで白酒をオーダーしたからたまりません。
実は、楊さんもわたしもそれほど呑める方ではないので、ちびちびやっていればそれでよかったのですが、まったく呑めない順平さんの奥さんがけっこういけるくちで、これが間違いに向かう要因でした。

4人で食事しながら話をするわけですが、その話が大きく盛り上がったり逆に途切れたりすると、誰からともなく干杯と声がかかります。
すると順平さんを除く3人は互いに小さなグラスをかちんと合わせて一気に飲み干さなければいけません。
干杯とは文字通り、杯を干す行為であって、中途半端に残すことは許されないのです。
中国でのマナー本などには、逃げ道として「随意」というと干杯しなくていいことになっていますが、ビジネスではなく仲間の集まりでそんなことするのも無粋です。

結局、あまり美味しいとは思えない高粱でつくった白酒を気持ち悪くなる一歩手前くらいまで呑み続けて解散になりました。
順平さんの奥さんのみ涼しい顔ですが、あわれ男性陣はみなふらふらしています。

翌朝、予定通り楊さんはホテルまで車で迎えに来てくれましたが、様子がヘンです。
哀れ、愛車の前方に擦った跡が激しくあって、道中何かがあったようです。
失礼かなと思い気付かぬフリをしていましたが、昨日の酒が影響していたのだとしたら、まことに申し訳ないとしか言いようがありません。

そのせいかは分かりませんが、楊さんの家付近の広東料理店で飲茶の朝食をいただいてから車は自宅の駐車場に戻し、そこから歩いて撮影を開始しました。
楊さんは、夜から撮影の仕事があるということで、夕方までの撮影ということにします。
わたしも明日の早朝に帰国の途につくので、スケジュール的にはありがたいところです。

さて、今日の作例は、深圳でいま進出甚だしいドリンク屋スタンドというのか、冷たい飲み物を売るお店です。
といっても果物を絞ってジュースを出すというのはほとんどなくて、香料たっぷりのマンゴー味シェイクとかキウイ&オレンジシャーベットとか、信用してよいのか分からないようなものばかりです。
ちょうどつい先日の中国紙の報道でも、フルーツ名を使っているのに1%も果汁が入っていないものばかりで、体には良くないと警告を発したと伝わっています。

そういえば、鉱泉水と呼ばれるペットボトルのミネラルウォーターも、中には水道水やひどいのには河の水をろ過した水を使っている偽物が後を絶たないとは中国ではよく聞く話です。
ドリンクスタンドがダメ、ミネラルウォーターがダメでは、いったい何を飲めばいいのでしょう。
やはり白酒?

この店は、まだ開店前なのかシャッターが半分上がりきってないですが、そこに印字された数字が不気味です。
電話番号と思われますが、ほとんどが3つずつ、しかもかなりきれいに整然とプリントされています。
いったいどういう意味でしょうか。
今度、楊さんに会ったら、どういうことか教えてもらいたいと思っています。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/23 Mon

南方的星星

M8/Topcor 5cmF1.5
オーストラリアの旅、最終回です。
ブルーマウンテンズ2日目に少し奮発したホテルに移動し、せっかくですから若干豪勢な食事を楽しもうと思ったのですが、シーズンオフの平日ということでホテルでは食事ができないと言われました。
町まで出てディナーしてくれと、申し訳なさそうに付け足します。

ほとんどの宿泊客が車で来ているようなのでそれでも問題ないのですが、のこのこ徒歩でやって来たわたしは、夜道を20分歩いてカトゥーンバの町まで出ないといけません。
そのカトゥーンバの町もホテルと同じような事情でドアを閉じている店が目立ちます。
金土日のみディナーをやると書かれたレストランがあって、そのへんの事情がよく分かります。
開いているのは、タイ料理屋2軒と中華料理2軒、それにケパブ屋2軒とすべて2軒ずつなのが不思議でした。

これまで食べていないオーストラリアの料理をと考えていたので、これらは見送ることにして、非常にシックなつくりが昼間から気になっていたカフェに入ってみることにしました。
外から見た限りでは、他の店にほとんど客がいなかったのに対して、このカフェだけは満席に近い客がいたので、料理も期待できそうだったからです。

残念ながらカフェということで、オーストラリア料理といえるほどのメニューはありませんでした。
しかし、ウェイターに相談すると、この辺ではよく食べられているカボチャのスープがあるというのでお願いし、料理はビーフのハンバーガーと悩んで、バラマンディ・バーガーというのにしてみました。
店にはワインやビールなどのアルコール類は一切なかったので、アップルジュースをたのんで、最後の晩餐にします。

バラマンディといっても一般の人には何のことか分からないと思いますが、これは魚の名前です。
わたしはひと頃ルアーフィッシングに凝ったことがあって、オーストラリアのバラマンディはいつか挑戦してみたいターゲットだったのです。
バラマンディは、スズキによく似た魚で、日本の四万十川河口近くなどに生息する幻の魚、アカメが近縁のようです。
ファイティングスピリットがあり、ルアーでヒットさせると、フックをはずそうと猛ダッシュしたりジャンプするなどして釣り人を魅了するといいます。
体長も大きいものでは1メートルを超える、淡水魚としては大型の魚です。
釣りをやめてだいぶ経ってから、いただくことになったのは我ながら不思議な感覚ですが、白身で意外に淡泊な味は、フィレオフィッシュをずっと美味しくしたハンバーガーでした。

いえ、食べ物のことを紹介したかったのではなく、そのとき接してたスタッフの皆さんがあまりに暖かく親切で、すっかり感動してしまいました。
長く離れていた旧友が久しぶりに帰って来た、というように歓待してくれます。
やはり日本の惨状とわたしの受けたであろう心の傷をたいへんに気遣いながら、地震のことやその後のがんばりについて話を聞こうとします。
わたしも、つたない言葉で必死になって説明します。
ぼろぼろの英語でも、相手に熱心に聞く意思があれば、じゅうぶんに伝わるもののようです。

ずいぶん仕事の邪魔をしてしまったので、明日のランチにまた来ることを約束して宿に戻りました。
約束通りたずねると、待っていたといってリザーブしていた昨日より良い席に案内してくれました。
満席に近い客がいるにも関わらずです。

ランチなので昨日美味しかったカボチャのスープとパンケーキをたのみましたが、このパンケーキもたいへん美味です。
聞くと少し離れた場所に農場を持っていてすべてオーガニックで栽培した野菜や穀物、果物などで作ったものしか出さないのだそうで、美味しいだけでなく安全な食品だと自慢しました。
そうだ、もしよければその農場を見に来ないかと誘ってもくれます。
午後、早めにシドニーに戻るつもりでしたが、予定変更して農場まで連れて行ってもらいました。

農場までは高速道路を1時間も走ったところにありました。
途中、農機具や干し草を買ったりしますし、道中は途中からずっと左右が牧場の道で、夕日に緑が美しくまるで小旅行のようです。
ようやく着いた農場ですが、規模はかなり大きく、敷地内でカフェとパン工場まで持っていました。
オーガニックで育てた小麦から作る焼きたてのパンやピザの美味しさが評判で、田舎の国道にぽつんとあるカフェながら多くの人で賑わっていました。

さっそく到着したメンバーでピザをいただきましたが、これは今まで食べたことのない美味しさです。
生地というかパンの部分が甘みがあって食感と歯ごたえが好く、自然の恵みとか平凡な言葉しか思い浮かびませんが、この旅最高のご馳走でした。
彼らも、これを食べさせたくて連れて来たんだよと笑っています。

よければ農場や工場ではたらく従業員たちに紹介したいというので、彼らがみんなで食事している中へあいさつに行きました。
わたしが昨日今日と話したわたし自身のことや、日本の地震のことを交えて紹介してくれました。
それは、かなり長いものだったのですが、20人くらいいたでしょうか、みんな親身になって熱心に聞いてくれます。

その後、わたしに対して何かしゃべれと声がかかりました。
もちろんこれまでの感謝の気持ちでいっぱいでしたし、震災に対する外国の人たちからの支援に対するお礼ということもあったので、何か言わないといけないと思いました。
しかし、突然のことですし、しかも英語で何を言えばいいのでしょう。
窮鼠猫を噛むではありませんが、みんなが食い入るように見つめる中で、まるで演説するような環境で、にわか日本代表のような感謝とこれからの決意を述べました。
それは5分くらいのものだったと思いますが、30分以上に感じられるわたしにとってたいへん辛い時間でしたが、みんなが暖かく声をかけてくれて救われました。

農場と農作物を見せてほしいということをお願いしていたのですが、それどころではなくなって、農場を案内する頃にはすっかり夜になっていました。
遅くなってしまったため、電車で帰るつもりがあのホステルまで2時間かけて送ってもらうことにまでなってしまいました。

やはり農場は真っ暗で、このへんに何があると説明してもらってもまったく見えません。
そんな説明をしても無駄だと気付いたのか、話はいつの間にか、オレも若いころには旅したなあとかそんな話になりました。
そこで突然思い出したことがありました。
むかし読んだ本の中で、オーストラリアをワーキングホリデーで働きながら旅して、いつも夜は野宿だったが南十字星がずっと見守ってくれていたというような話でした。

それ以来南半球を旅する機会があったら、南十字星を見てみたいと思っていたと言うと、みんなで南十字星探しが始まりました。
知名度の割には地味な存在のようで、なかなか見つかりませんでしたが、青年があれがそうだとわたしのすぐ横に立ち指差した先を見るよううながしました。
ちょっと分かりにくかったのですが、彼の指先に顔を近づけてよく見直すと、その先には確かに十字架のかたちが明るく輝いているのをはっきり見ることができました。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/22 Sun

床与早餐

M8/Topcor 5cmF1.5
5月は、南半球オーストラリアは秋だということも忘れていました。
シドニーでは、日が出るとそこそこ暑くてTシャツでいてちょうどいい初夏のような気候だったので、秋だということに気付かなかったのです。
ブルーマウンテンズに着いて、紅葉しているのを見てびっくりしてしまいました。

たしかに夜はかなりひんやりしますし、曇っていると涼しいのですが、やはり日が出ると半袖で十分です。
作例のように、楽しそうに戸外でランチをとる姿がそこここで見られました。
わたしも対抗してアウトドアで食事します。
といっても、ホステルの無料パンに、スーパーで買ったチーズとハムを挟んでつくったサンドイッチです。

それでも、ワインでもあれば雰囲気は一気に増しますが、かわりの豪州式の濃厚な牛乳がサンドイッチにぴったりしでした。
ワインは、初日の夜、カトゥーンバの町で地元産のシラーズを薦められ購入し、テイクアウトの夕食のケパブとともに愉しみました。
これは旨かったですし、翌日はメルローを堪能しました。

オーストラリアではせめてワインをの目的も達成できましたが、がっくりだったのはワインショップでトラベル用ワインオープナーを見つけて買ったのに、3000円以下のワインにはコルクが使われておらず、1度も使う機会がなかったことです。
しかし、3本飲んだワインはすべて1000円前後でしたが、ビジネスクラスの機内でいただいたオー・ポルドーのカベルネ・ソーヴィニオンにひけをとらないほどすべて美味です。
おかげで、帰りのエコノミーで飲んだものは、甘くてぶどうジュースに感じられました。

宿についても言及しておきます。
カトゥーンバでは2泊したのですが、ブルーマウンテンズロッジというカントリースタイルのホテルを見つけました。
料金も5000円ほどと安かったのですが、シャワーはシェアしないといけませんでした。
そこで、翌日は部屋にシャワーのあるホテルに移りたいとロッジのオーナーに言うと、いいところがあるとブティックホテルを紹介してくれました。

このホテルは、オーストラリア滞在中、唯一しっかりしたホテルでしたが、リゾート地のウィークデイ利用と言うこともあって、7000円ほどとこのクラスとしてはかなり割安でした。
このあたりに点在したホテルは、モーテルタイプとブティックホテル(日本で言えばペンションとリゾートホテルの中間的存在)があり、後者では30000円くらいまでするところもありました。
もっともそういう宿は、絶好のロケーションで部屋からブルーマウンテンズの山々を一望できることを売りにしています。

わたしのホテルも眺望こそありませんが、手入れの行きとどいた庭園があって、積もった枯葉が秋色の空間を作り出していました。
今までの宿ではM8のバッテリーを充電するために冷蔵庫のコンセントを抜かないといけないような状況でしたが、ここにはドライヤーが常備されていて、熱いシャワーにふかふかタオルと当たり前のことをやっと利用することができます。

周囲にB&Bがあるせいか、このホテルでも朝食が付いていました。
ただし、コンチネンタル・ブレックファーストで、わたしには十分でしたが、少しものたりないかも知れません。
困ったのは平日のため夕食を出さないことで、夜は町はずれの宿からカトゥーンバの街中まで20分歩いて食事にいかないといけません。
実はそのおかげで、旅の最後にすばらしい出合いをすることになるのですが、それについてはオーストラリアの旅最終回の明日書くことにします。

このホテルには宿帳があって、世界各国からの旅行者が名前と出身国、感想を書き込んでいました。
ぱっとめくってみると、オーストラリア、イギリス、ドイツ、オランダ、アメリカ、ブラジル、アルゼンチン、シンガポール、タイと世界各国からの書き込みが見られます。
Very Nice, Great, Cozy, Good sleeping, Wonderful...とみなさん、いろいろな言葉で宿を称賛しています。

日本人の書き込みが見られなかったので、わたしはペンをとって次のような感謝の言葉を書くことにしました。

この地を訪れた日本人を代表して感謝申し上げます。世界中の皆さんからの援助と励ましの言葉をいただき、ありがとうございました。
次はわたしたちが皆さんをもてなす番です。
ぜひ、日本にいらしてください。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/21 Sat

澳大利亜的少数民族

M8/Topcor 5cmF1.5
わたしは、中国では少数民族を訪ね、生活を垣間見せてもらうことをライフワークのようにしています。
オーストラリアでは、アボリジニと呼ばれる先住民族が知られていますので、彼らと接することは今回の旅の目的のひとつにしていました。
しかし、事前になんらリサーチもしていなかったため、現地に入ってから自分の考えがいかに適当であったかを思い知らされることになります。

愚かにも、オーストラリアにはアボリジニ族という民族がいるのかと思っていましたが、そうではありませんでした。
アボリジニとは、原住民と言う意味の単語なのだそうです。
しかも、少し差別的なニュアンスを含んだ。

ホステルでそう教わったわたしは、先住民族と言う言い方に切り替えなくてはなりませんでしたが、何と言えばいいのか分かりません。
Original people? Native people?
結局、答は分からず、帰国後すぐに調べて Indigenous people というのだとやっと知ることができました。

そのオーストラリア先住民は、ひとつの民族だけではなく、700以上の民族があることが知られているようです。
先祖は、恐らく5万年以上も前に上陸したとされ、隔絶した大陸の中で、独自の文化をはぐくんでいきます。
ブーメランやアボリジナル・アートと呼ばれる素朴な美術は、その端的なもので、日本でもよく知られるところです。

1788年、イギリス人がオーストラリアを侵略し植民地化します。
免疫を持たない先住民は、外国人と接したことによりさまざまな病原菌に感染して亡くなってしまいます。
また、初期移民の多くが、イギリスの流刑囚だったため、ハンティングのようにして先住民を殺戮してしまうようなことが実際にあったようです。

白人による先住民の殺戮はさらに続きますが、あまりに生々しくここに記すのは避けることにします。
一例として、タスマニア島にいた4万人の先住民は絶滅したそうです(某団体による調査捕鯨船への暴力行為はこれらの再現?)。
オーストラリアの先住民すべてが絶滅する危機もどうにか乗り越え、現在では35万人(オーストラリアの人口の約2%)にまで回復しています。
ただ、いまだ差別は存在し、格差の問題も解決していないようです。


作例写真は、スリーシスターズの近くで、観光客相手に民族楽器を演奏することで収入を得ている青年です。
あいさつして近づいて行くと、どうぞ隣にかけてと、いろいろな話をしてくれました。
近くの集落に住んでいて、毎日のようにやって来ては、低く深く響く楽器を吹いて観光客を楽しませています。
名前はコーラー。
写真では、怖い顔を自演していますが、こんな白塗りでも明るくおだやかな表情が、彼のやさしい人となりをよく表していました。

前述のように先住民のことを知ったのは帰国後のことだったので、彼とは日常的なことしか話はしませんでした。
今思えば、白人に対してどう考えているかとか、オーストラリアは本来どうあるべきだとか、本来聞くべきことはいっぱいあったかも知れません。

ですが、あの場でそんなことを聞いても所詮は興味本位でしかないと言わざるを得ません。
日本人のわたしは、先住民の価値観を共有できるとは認められないでしょうから。
それは、お互いをよく知ってからできる会話と言うことになります。
ほとんどただひとり見かけた先住民の彼とは、もう少し早く知り合えられればよかったのですが。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/20 Fri

三姐妹

M8/Topcor 5cmF1.5
グレートバリアリーフとエアーズロック。
わたしがオーストラリアと聞いて思いだせるのはその程度のものです。
しかし、わたしが滞在したブルーマウンテンズもそれらに匹敵するような重要なエリアであることは帰国した後知りました。
昨日、軽々しくオーストラリアの軽井沢のように表現してしまいましたが、とんでもない認識不足だったようです。

ホステルでもらったちらしにも、いかにすばらしいか記載されていましたが、語学力不足で一部しか理解できず、到着してから買ったトレッキングガイドは、面倒くさくて地図以外読むことすらしませんでした。
唯一、当地の英文フリーペーパーに、ただ一部分だけ日本語で書かれた記事が印象に残りました。

太古の時代、オーストラリアの先住民族同士がいさかいを始め、それは戦争にまで発展しました。
一方の民族には美人で名高い3姉妹がいます。
戦局が悪くなってきて、3姉妹の略奪を恐れた聖職者が魔法で彼女たちを岩に変えて身を隠します。
しかし、こともあろうにその聖職者が戦死してしまい、誰も彼女たちを元に戻すことができなくなってしまいました…。

このような伝説だったと思います。
その3姉妹とは作例写真の3つ並んだ岩です。
人物写真ばかり毎日出しているこのブログで人が写っていないと思われたかも知れませんが、この3つの岩こそ美人姉妹なのです。
ついでに言えば、左側の岩の左側にくぼんだところがあって橋で渡れるようになっているのですが、そこに人がいるのが見てとれます。

滞在中、毎日会いに来た3姉妹でしたが、この朝見た光景は強い日差しを浴びて、背景には雲が渓谷沿いに低く白い絨毯をつくってたいへん美しいものでした。
前日とこの日は、トレッキングしてひとり周囲を歩いてみましたが、緑と清流に包まれて全身でも自然を味わい、この地を訪れたことを感謝せずにはいられません。

さて、ブルーマウンテンズについても説明しないといけません。
コーヒーとは関係ないことは前に書きました。
ここでは、本来現地で入手した資料等を独自訳してご紹介したいところですが、手抜きでオーストラリア政府観光局の紹介分を一部抜粋させていただくことにします。

ブルーマウンテンズの特徴は、植物が自生し動物が生息する、世界でも抜きん出た多様な生態系があることが挙げられます。
そこには地球上に現存するユーカリ種の90種もが自生しています。
ごつごつした台地と深い谷を覆うユーカリの大森林から細かい油分の粒子が大気中に放たれ、これが明るい陽射しに作用して、青い霞が生まれます。
そうして山が青く見えることから、ブルーマウンテンズと言う名前で呼ばれることになりました。

ただひとつだけ残念なのは、トレッキングコースの先に、シーニックワールドという施設があって、このすばらしい自然をぶち壊しにしていることです。
ロープウェイや急勾配鉄道があって一面の大自然で異様をさらしています。
おまけにこの鉄道がアトラクションになっているそうで、乗客が悲鳴や歓声をあげるので視覚的のみならず聴覚的にも不快感をあおります。

自然を愛するはずのオーストラリア国民ですが、この存在はどうしたことかと問いたいと思います。
某反捕鯨団体の皆さんにも、ぜひこの姿を見てもらい、彼らにはまず時刻にあるシーニックワールドの撤去と自然の復元を達成してから、他国の文化を批判なさいなどと何とはなしに考えざるを得ませんでした。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/19 Thu

雪鉄龍DS

M8/Topcor 5cmF1.5
この美しいシルエット、シトロエンDSのようです。
未だファンの多い名車ですが、日本ではまったく目にしたことがありませんでした。
思わず駆け寄って、何枚も写真を撮ってしまいました。

そんな様子を見ていたのでしょうか、車の主がやって来ました。
車にいたずらするなとか言われるかと怯みましたが、にこにこしているのでそうではなさそうです。
案の定、いい車だろう、と話しかけて来ました。

シトロエンDSは1955年に発売されたが、わたしのは残念ながらずっと後期の1965年頃のものなんだと紹介してくれます(実際は1974年まで製造された)。
今の車では絶対に味わえない独特の走りがそこにはあると自慢も始まりました。

わたしも負けません。
いま撮影しているカメラは最近のデジタルだが、これのもとはDSより1年早い1954年にデビューしたライカM3で、このカメラだってそのフィーリングを活かしている。
レンズはさらにその1~2年後に設計されたもので、描写の味わいは独特でDSの走りにも匹敵するんではないかと思う。
メーカーの合理化によってすぐに製造中止されてしまったため、あまり市場に出てくることのない希少なものである等々。

さすがに彼は、カメラやレンズには関心が無いようでしたが、わたしが彼の話を聞いていた時そうだったように、じつに興味深げににこにこした表情を崩さず聞いていてくれました。
言葉が伝わりづらくても、畑が違っても、旧き好きものを愛するという共通点で通じ合えるものがあるのですね。

カトゥーンバは、シドニーから鉄道で2時間、ブルーマウンテンズ国立公園の観光の拠点で、同時に避暑地のようでした。
軽井沢のような存在と言えます。
芸術家や自由業の人も集まっているようです。
40歳代前半に見えた彼も、そんなひとりなのでしょう。

彼は、もう出掛けなくてはとわたしに別れを告げ、車を駆って去って行きました。
ですが、なぜか彼が乗って行ったのは前方に停めてあったゴルフの方です。
主人公のはずのシトロエンDSは、取り残されたように1台その場に置かれたままでした。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/18 Wed

垃圾回收

M8/Topcor 5cmF1.5
カトゥーンバの2日目、早起きして朝の空気を楽しもうと歩き始めると、びっくりするような光景を目にしました。
車から手が伸びて、大きなゴミ箱をつかんでゴミを呑み込んでいます。
トラックがロボットに変身する映画を連想させます。
宿を出てすぐの場面だったので、あわてて宿に戻り、カメラを取ってきました。

なんだかボケボケになってしまいましたが、ゴミ箱のゴミを回収する様子は伝わるかと思います。
運転席の真後ろから伸びたアームが上から伸びてきてゴミ箱をホールドし、そのまま持ち上げて真上のところで上下反転させて中のゴミを車の上部にある入口に落とし込んでいきます。

撮影して見とれていると、運転手が顔を出してこっちへ来いと手を振りました。
なんで写真を撮るんだと怒られるのかなと恐る恐る近づくと、おまえはこういうことに興味があるのなら詳しく教えてやろうと言っています。
こっちへ来いと助手席側に座らされました。

説明が始まり、それが逆だとすぐに分かりました。
イギリスの影響と言う共通点があるからなのでしょう、オーストラリアは日本と同じく車は左側を通行します。
なのに写真では分かりにくいですが、運転手は右ではなく左に座っています。
そして助手席と思った右側の座席も助手席ではありませんでした。
なんとこの車は、両側にハンドルが付いています。
いえ、ハンドルばかりかクラッチ、アクセル、プレーキのすべてが左右両座席に付いていました。
彼の説明では、普通に運転する時は右側の座席に座り、ゴミ回収するときは作業しやすいように左座席に移動するのだと言います。

続いてこれを見ろと座席の真ん中にあるモニターを示しました。
一見カーナビのようですが違います。
回収したゴミをモニタリングするためのテレビなのだそうです。
ゴミはリサイクルと焼却用の2種類に分別することが各家庭に義務付けられていますが、この車はリサイクルゴミ回収用で、このモニターを目視してリサイクルゴミ以外のものが混入していないか確認するのだそうです。

カトゥーンバは保養地のような人口の少ない土地で、幅の広い道路の左右に別荘のような大きな家が一定間隔で並んでいます。
それぞれの家の前の道路と歩道のあいだくらいに色違いのゴミ箱が2つ置いてあって、彼は確か黄色だったかの箱を車を器用に操作して次々とゴミを回収していきます。

いくつか質問しました(仕事中でしたので短時間でしたし、わたしの語学力の問題で誤解があるかも知れませんし、何より突っ込んだ質問ができていないことはあらかじめご了承ください)。

このようなシステムは家屋の密度が高いシドニー中心などの都会では実施していないが、郊外の町などでは多く採用されている。

運営は地方自治体が行っていて、専門の業者が(たぶん)入札して事業を請け負っている。

各家庭は、おおむね月1000円程度のシステム利用料(?)を自治体に支払っている。

各家庭の分別はしっかりしていて、ほとんどきちんとリサイクルゴミが入っている、等々。

そんなことを答えながらも淡々と仕事をこなす彼の姿はたいへん印象的でした。
とかくゴミの回収と言うとあまり表に出たがらないようなイメージでしたが、彼はプライドを持って働いていることが如実に分かります。
ゴミは生活する上でかならず出てくるもので、それを本来やらなければいけないリサイクルに確実に回すことがひいては地球にやさしいということになるのだと思いますが、それを実践しているのが我々なのだと言う自負があるということなのでしょう。

日本でも子どもの将来なりたい職業に大工が選ばれているようですが、建物と言う目に見えるものを作る大工は、リサイクルの過程に関わるゴミ回収の仕事がいずれはゴミを再生させるという目に見えないものを作る仕事と変わらないのだと言うふうにも考えられているようです。
素晴らしいことです。

仕事の邪魔したことを詫びつつお礼して車から降りると、逆に興味を持ってくれたことをありがとうと握手してくれました。
ささやかですが、日本でも紹介できないかと思った次第です。

直後、幸運にも、今度は焼却ゴミの回収を目撃することができました。
車両は若干違いましたが、観察するとやはり両サイドにハンドルが見え、同様の発送で回収していることが分かりました。
しかし、回収法はだいぶ異なっていて、こちらはふたりひと組で、運転手がリサイクル同様アーム操作でゴミ箱を持ちあげましたが、それは車両後部の台に乗せられ、あとはもうひとりがゴミ箱を反転させて回収口に落とし込んでいました。

車両後部の構造は、日本のゴミ回収車とそっくりでゴミが投入されると鉄板状のものが回転するようにして、ゴミを奥まで押し込んで行きました。
それと、車体に書かれた会社名がリサイクルのそれとは違っていましたので、焼却ゴミの方は違う会社が落札したことが分かります。

欧米では押しなべて日本より進んだゴミのリサイクルが行われているようですので、たまたま見かけたオーストラリアの郊外方式がどれだけ良いものなのかは分かりません。
わたしの説明もつたないですし、もっと突っ込んで確認すべきところもあったでしょう。
ただ、わたし自身は、オーストラリアの地へ来て本来目にするべき美しい風景や街並み以外に、このような生活に接した部分を垣間見ることができて、この地へ来た甲斐があったとようやく感じられたところです。
ほんのちょっとしたところからその国の社会の一端が見えてくることがあったりすると思いますが、ゴミ回収システムもきっとそんなひとつと言って同意してもらえるでしょうか。


【M8/Topcor 5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/17 Tue

澳大利亜的藍山

M8/Topcor 5cmF1.5
オーストラリア滞在を短くできればありがたかったのですが、残念ながら認めてもらえませんでした。
ルール上変更不可ですし、ダメだろうなと半ば期待してもいなかったので、発想を切り替えることにします。

シドニーにずっといても仕方ないので、のんびりできるリゾートのようなところへ行けないかなとは考えていました。
ホステルには、ツアーやホテルのパンフレットが壁一面にずらーっと並んでいて、シドニー付近では海と山の両方の選択肢がありそうだと分かりました。
郊外のビーチで波の音を聞きながらのんびり過ごすというのも魅力的でしたが、山を個人トレッキングしたりペンションのような宿でまったりするというのも良さそうです。
市内の散策で海は観ましたし、5月は初秋で紅葉も楽しめるというので、山の方を調べてみることにします。

何か所かあるように見えたシドニー近郊の山ですが、パンフレットをよく見るといずれもひとつの国立公園のエリアだということが分かりました。
その公園とは、ブルーマウンテンズという名前で、もしかしたらコーヒーの産地か何かではなかったかななどと寝ぼけたことも考えます(コーヒーのブルーマウンテンはジャマイカでした)。

ほんとはまたツーリストインフォメーションまで行くべきなのですが歩いて30分以上かかるので、手抜きでホステルのレセプションで聞いてみます。
青年は、ブルーマウンテンズはすばらしい、、ぜひ行くべきだと大絶賛で、アクセス方法を調べてくれます。
こういう宿ですから、パンフレットまで置いているツアーではなく、個人で行けと真っ先に言うところに信頼を感じました。

鉄道は、セントラル駅から毎時09分に1本だけでていることを調べてくれたことに礼を述べます。
ところで、そんなに薦めるあなたは何度も行ったことがあるのか聞くと、行ったことがないと言います。
オーストラリア人ってああいう自然が大好きなのではと再度聞くと、いや、オレはブラジル人なんだと笑っています。
行ったことのない外国人の推薦と言うことで信頼は揺らぎますが構いません。

むしろ心配なのは観光客が多すぎることで、さいわい明日は月曜なのできっと空いているでしょう。
それにパンフレットにワールドヘリテージと書いてありましたので、世界遺産のようなので、選ばれただけの理由があるところだと期待できます。
ただ、日本だと世界遺産ならパンフレットのいちばん目立つ所にそう書きそうなものなのに、文章を読んで初めてそれと分かる程度にしか世界遺産と書かれていないことに、感心しました。
世界遺産だから行く価値があるのではなく、これこれこういうものがあってそれで世界遺産になった、世界遺産かどうかは行くか行かないかの判断基準ではない、というのが健全な発想と言うことです。

月曜の朝、駅前のスーパーでちょっとした食材を調達しました。
前にも書きましたが、わたしが宿泊したホステルはパンが自由に食べられるのがウリだったのですが、宿泊した土日には入荷せず食べられずにいたところ、月曜朝のチェックアウト時にパンが運ばれて来たのでしっかりもらったのです。
パンだけでバターも何もなくては味気ないので、スーパーでチーズやハム、ミルクなどを買い足して、宿での朝食用に、あるいはトレッキングする場合はランチ用にするつもりです。
スーツケースはホステルに預けましたが、カメラ用のバックパックは食材と着替えでパンパンになってしまいました。

スーパーの買い物で時間調整してうまい具合に教えてもらった1時間1本の列車に乗り込みましたが、どうも様子が違います。
カトゥーンバという駅で降りろと言われていたのですが、地図を見るとそのずっと手前行きだと分かります。
結局、その終着駅で40分ほど待って次の列車がカトゥーンバまで行くと駅員に教わりましたが、最初からその電車に乗っていれば、40分を無駄にする必要はなかったのですが。
いったいレセプションのブラジル人は何を調べていたのでしょうか。

作例は、カトゥーンバの朝見かけたホームレスです。
高原と言うか、山間の土地なので、夜間はかなり冷え込むのですが、バス停で一夜を明かしたようですね。
翌々日カフェで、オーストラリアでは外国人に対してワーキングホリデーがあるように、国民もバックパックひとつで移動しながら仕事をする青年が多いと聞きました。
その彼にこの写真を見せて、彼も働きながら移動しているそんなひとりだろうかと聞くと、いいや、違うホームレスだと断言します。
どうして分かるのとたずねると、下に置かれたウィスキーがその証拠だと笑って答えてくれました。
【M8/Topcor 5cmF1.5 F1.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Tokyo Opt. Topcor 50mmF1.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/05/16 Mon
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