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タニさんやるじゃん

Hektor 7.3cmF1.9
今日は帰国の日で、航空機のスケジュールのため6時半にホテルを出ます。
前日の朝食がおいしかったのですが、残念ながら7時スタートなので今朝は食べることができません。
仕方ないので空港のラウンジの朝食で済まそうと思っていたのですが、チェックアウトのとき、マネージャーのタニさんがさりげなく包みを差し出しながら、朝食用意できなくて申し訳ないと詫びます。
中身はお弁当で、どうやらスタッフが少し早めに起きてわたしたちのために準備してくれたようです。
なんだか最後にきて胸が熱くなってしまいました。

古民家の宿というか、古い商館を改装した6部屋しかない小さなホテルでしたが、ここを選択してよかったと実感できました。
歩くとぎしぎし床が軋む木造の古い建物ですが、内装を極力古いままにして、風呂桶も木で作るなどこだわりが感じられました。
小さな食事つきクルーズやスタッフと食べる夕食、マッサージまで無料で、昨日の作例のバルコニーからの眺めと合わせて、飽きさせない工夫に満ちています。
たまたま出会った日本人のカップルが、このホテルに泊まってることをうらやましがり、予約がなかなか取れない人気ホテルだと教えてくれたのも納得でした。

前夜、旅行代理店で予約したタクシーで空港を目指しますが、支払い済みのバウチャーを見つめながら、6時半にちゃんと来てくれるのかが気になります。
タクシーを待っていた通りの少し先がにぎやかだったので、早朝からどうしたのだろうと見に行くと、なんとお葬式が行われていました。
仏式だったようでお坊さんの乗った車があり、葬送曲を演奏する楽隊の車、いかにも町の重鎮というべき方々の車、棺と号泣する親族を乗せた車などが次々と通っていきました。
そして最後は、少なからず故人と関係あった人たちでしょう、いかにもベトナムらしいことにかなりの数のバイクが花を手に手に最後尾からついて行くのでした。
そういえば、2日前ホイアンに向かうときに、道々、墓地があり、土葬なのでしょう、いわゆる土饅頭になっているのを見たことを思い出しました。
昨日のやじろべえさんのように、後世まで人が訪れるようなら故人としても幸せでしょう。

そんなことを考えていたら、タクシーは時間ぴったりにやってきました。
時間厳守かどうかは個人差があるのでしょうが、ベトナム人はしっかり時間を守るという印象が強まります。
空港までは40分ほどの道のりですが、少し早めに出ていて余裕があったので、車が海岸に出た時、昨日も見たのですが、あまりに遠くて写真では点になってしまったそれを再度撮るために停車してもらいました。
それとは一寸法師…、ではなくそう見えなくもないこの地方独特のお椀のような形の船に乗った漁師さんです。
早朝から海水浴する中国人ツーリストが邪魔でしたが、浜辺を歩く人をあえて入れて船を一寸法師に見せようとしてみました。

タクシーはダナン空港へ予定通りに着き、タニさんの用意してくれたサンドイッチにぱくつきました。
チェックイン、出国審査と済ましてラウンジに向かいましたが、なぜか空いていません。
どうしたんだろうと思っていると、しばらくして女性職員が現れて施錠を解き、ようやくラウンジ内に落ち着くことができました。
もしかしたら、さきほどのお葬式に出ていて遅れてしまったとか…。
地方空港にしては大きなラウンジでしたが、入り口の開閉から、軽食と飲み物の準備、利用者のラウンジ招待状のチェックまで若い女性ひとりでこなしているのが驚きでした。
東南アジアらしくなさを見せつけてくれていた今回の旅のベトナムでしたが、最後に来て、やっぱりここは東南アジアだと再認識させてもらった朝のできごとでした。
【Alpha7II/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2016/06/26 Sun

オクトーバーフェストin June

Hektor 7.3cmF1.9
明日からベトナムを旅します。
それで今日はお出かけせずに、同行する友人の仕事をちょっとだけお手伝いしたり、荷づくりしたりして早朝の出発に備えます。
去年の世界一周のときはかなりの苦痛を伴ったりしていたのであまり感じられなかった旅前夜のワクワク感が、小学生の遠足や運動会の前夜のようによみがえってきました。
わたしの場合、こういう感覚はいくつになってもなくならないようです。

仕事がはねた友人を誘って、前日たまたま通りかかってみつけた、オクトーバーフェスト奈良へ繰り出しました。
土曜の夕方で会場は大盛況、空いている席を見つけるのに10分以上歩き回りました。
ここのビールは、ドイツから空輸するとかなんとかとにかく高いです。
1杯の値段で居酒屋の生ビールが2杯、ベトナムのビールなら20杯飲めます。
前夜祭という前提がなければためらいますが、明日から20分の1の値段だと思えば今日の贅沢は許されるでしょう。

南ドイツの農婦風衣装の女の子たちがウエイトレスのように何人かいます。
そんなフロイラインたちはお願いすると写真を撮らせてくれるので、今日の作例はその中からと考えていたのですが、ビール片手に何気なく撮ったこの1枚の方が、表情の面白さ、美しき瞳の輝きでずっとよかったので、これを採用しました。
すぐ後ろを歩いていたお兄さんもなぜか後ろを向いてくれたのもラッキーでした。

この間何本も大口径レンズを使ってきましたが、それらはすべてガウスかゾナー、あるいはそれらの変形です。
ヘクトール7.3cmF1.9のような大口径を、すべて2枚貼り合わせとはいえ、トリブレットで達成しているというのは類例がないのではないかと思います。
しかし、それでビオターやゾナーと同等の性能が出ているかと言えば、まったく太刀打ちできないレベルなのが面白いところです。
当時のツァイスであれば、製品化はあり得なかったレンズです。

それでは、写りもダメかと言えば、たしかにピントに鮮鋭度がなくコントラストが低いですし、球面収差や非点収差、コマなどレンズ設計上の問題が画面全体を覆いつくしてっしまっています。
現在では認められない低性能レンズですが、被写界深度の深さ、ハイライトの微妙な滲み、暖色系の発色がつくる絵はヘクトール独特のもので、好きな人には堪らない描写です。
ヘクトール73cmF1.9は、1931年から約7200本が製造された、現存数の少ないレンズですが、市場ではそこそこ見かけることができます。
恐らく、買ってみたもののあまりに写らないと手放す人がかなりいるということなのでしょう。
それでも大切に使い続けているのは、この描写に惚れ込んだ、高性能なレンズだけが好いとは限らないと気づいた人々に違いありません。
【Alpha7II/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(4) | 2016/06/18 Sat

南米を目指すというので

Hektor 7.3cmF1.9
先日、奈良に行ってきたばかりですが、立て続けにまた奈良に来ています。
来週、ベトナムを旅行することになって、関西空港からのフライトになるので、また、奈良で宿泊業を営む友人のところで図々しくお世話になることになったからです。
ちょうど奈良で音楽祭や神社の例祭などがあるようなので、すべて見てやろうと早めに奈良に向けて出発しました。

いつもなら、神奈川県の大和から日本の大和へ向かうバスに乗るところですが、今日はまず名古屋に寄ります。
名古屋在住の友人が仕事を辞めて南米を旅するというので、似たようなことをした先輩としてエールを送るためです。
首をかしげてしまったのは、いつもの東京発大阪行きのバスより、距離の短い東京発名古屋行きのバスの方がなぜか高く設定されていたことでした。
座席稼働率を上げるために月や曜日ごとに料金を細かく設定すると、こういうことが起きてしまうようですね。
同じJRのバスで、大阪便の方が3列シートで高級仕様なのですが…。

大雨の影響でバスが遅れましたが、名古屋の友人はにこやかに迎えてくれました。
あさって出発してペルー、ボリビア、コロンビア、アルゼンチンと回る2ヶ月の旅だと言います。
中部のボリビアから北部のコロンビア、南部のアルゼンチンの順番に旅するのは、わたしがコロンビアの治安はだいぶよくなったとか、物価が安くてねえちゃんは奇麗だとか余計なことをささやいて旅程変更させてしまったからのようです。
申し訳ないことをしてしまったなあと思います。

最近流行ってるという親子丼を食べて、名古屋らしい喫茶店でコーヒーをすするともう時間です。
わずか1時間半の滞在で名古屋を後にしました。
名古屋へは名鉄が乗り入れていて直行こそありませんが奈良行きには便利そうです。
しかし、ここでもわたしは安い高速バスで奈良を目指すのでした。

名古屋到着が遅れたことで、駅周辺でスナップする時間を失いましたが、奈良着は時間通りで奈良公園でも撮影に寄ろうかなと考えていました。
ところが幸運なことに、バスが横付けされた目と鼻の先で音楽イベントが開催されていて、本日の作例とすることができました。
持ち込みのビニールシートや折畳み椅子に掛ける人を含めて、聴衆の背中から音楽を楽しんでいる様子が伝わってくる光景でした。
【Alpha7II/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2016/06/13 Mon

多祝新城

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皇思楊村にやって来たのは、前回11月に訪れたときに知り合いになった女の子たちからまた来てと誘われたからです。
それ以外の理由はありません。
ただ、ここだけに来たのでは新鮮味がありませんので、前回行こうとして果たせなかった田坑村に寄ってから、意気揚々と皇思楊村に凱旋(?)したのでした。

ところどころ撮影しながら歩いていると、見つかりました、美蓉の暮らす雑貨屋です。
店番していたお母さんがわたしに気付いて大声で娘を呼び、出てきた美蓉もまたはす向かいに住む友だちの勝意を大声をあげながら呼びに行きました。
美蓉の家族も揃って出てきて雑貨店内に全員集合になりましたが、3ヶ月前とみな変わらず元気とあいさつをかわして、美蓉と勝意にうながされ散策に出掛けます。

彼女たちの通う中学校のそばに企業の研修施設があって、公園のようになっているので行きましょうと誘ってくれました。
皇思楊村の小学校は彼女たちの家のまん前にありますが、中学校は地区の中心の多祝まで歩かなくてはなりません。
ところがそこまで案外近くてゆっくり歩いて30分かからずに着いてしまいました。
30分かからずに中学へ登下校できれば、中国の田舎としては悪くないのではと思います。

公園は残念ながら立入禁止で、フェンス越しに眺めるばかりでした。
以前に来た時は花園のようになっていて色とりどりの花々がきれいだったとのことですが、城のような、というか日本でいえば地方のモーテルのような建て物の方が気になります。
これは、セキュリティ関連の会社となっていましたが、そんなところならもっと地味な建築物が似合いそうなものなのにどうしたことなのか気になりました。

がっかりのわたしたちでしたが、彼女たちが確かこっちに古い家があったからと奥へ奥へと案内してくれます。
前回会った時にわたしが古い家を見て歩いていると言ったことを気に留めてくれていたようです。
なるほど、建築的には魅力的とは言えませんが、いい感じに枯れたような古民家が並んでいる一帯にでてきました。
さらに歩いていって振り返ると、先ほどの企業施設の俗悪な建物が古民家の背景にこれ見よがしにそびえています。
一瞬のうちに思ったのが、あっ、これが中国だ、でした。
ごく一握りの富裕層が貧困層をあざ笑うように見下ろしている象徴に見えてなりません。
もちろん、ふたりにはそんなことおくびにも出しませんでしたが。

今日の作例は、まるで広角を使ったような、滲んでいることでいえばズミルックス35mmで撮ったような空間にみえますが、これもヘクトールの開放です。
やや望遠の7.3cmをF1.9で撮っているのになんでこんな表現になるのか、距離感のまるでない不思議世界です。
こう来ると次はポートレイトをと考えたくなりますが、残念ですがヘクトールは交換して明日から別のレンズになります。
【X-E1/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2013/03/07 Thu

世界唯一的鏡頭

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ヘクトールにコピーレンズがあったと言えば誰もが驚くでしょう。
ヘクトール7.3cmF1.9は、1932年のレンズとしては驚異の大口径中望遠レンズですが、残存収差があまりに厳しく、当時でもあえてコピーレンズを設計する必要性があったかといえば疑問だからです。
ロシアの初期ライカ型カメラであるフェドのレンズにはライカのコピーレンズがラインアップされていて、ヘクトール28mm、エルマー50mm、ズマール50mm、マウンテンエルマー105mmなどが知られています。
それでもヘクトール7.3cmのコピーは存在しません。

ロシアではなく、意外にもアメリカにそのコピーレンズはありました。
Bausch & Lombs E.F. Anastigmat 3inchF2 というレンズです。
7.3cmではなく3インチ、F1.9ではなくF2とスペックは近いのに同じにしないところが思わせぶりですが、存在感のある鏡胴はヘクトールとよく似ているようでデザインを微妙に変えていて、全体にはコピーで内という主張があるようにも思えます。

そんなボシュロム・アナスティグマートは、わたしの生涯でただ1本を見ただけなのですが、たいへん幸運なことにその1本こそkinoplasmatさんが所有されている1本で、先日、実物まで拝見することができました。
ホームページで見ていたとおり迫力のあるボディで、ブラックペイントがほどよく剥がれて真鍮が露出する部分も含めて外観の美しさで秀でています。
ボシュロムの3インチではレイターというF2.3のライカマウントレンズがあって、これもたいへん希少なものですが、わたしは3回ほど見かけたことがあり、外観や希少度ではずっと劣ります。

写りはレイターの方がたぶんずっと優れているかも知れません。
アナスティグマートはやはりヘクトールコピーを噂されるだけの貫録を示していました。
M8で撮られた写真では気付かなかったのですが、今回、www.oldlens.com にアップされたM9の写真では周辺部があまりにすごいことになっているのに圧倒されます。
M8では優等生レンズにすら見えていたのに、隠れていた周辺が露見するととんでもない不良生徒だったことが発覚したのです。

非点収差による同心円のボケは今日の作例でも分かるようにヘクトールにも見られますが比較的小さなもので、ボシュロム・アナスティグマートではキノプラズマート2インチF1.5並みに激しくでていてこれが大きな特徴になっています。
また、ヘクトールはボシュロムより画面全体の均質性は高く、あるいはその分ボシュロムの方が中心のシャープさや立体感などで勝るのかも知れません。

どうもコピーレンズとか、ヘクトールの方向性を狙ったレンズではなく、キノプラズマートと同様にもともとシネ用として設計されたレンズをその描写に惚れ込んだ誰かがボシュロムにライカマウント版を誂えさせたのではと言った方が説得力があるような気がします。
もちろん、これだってなんら裏付けはありませんが…。
いずれにしても、こんな夢のようなレンズを発掘して世に問うてしまう、www.oldlens.com 恐るべし、です。

さて、今日の作例はボシュロムでなくヘクトールですが、最初顔を手で覆っていた少女が、意をけっしたかのようにポーズをとってくれたところを慎重にピント合わせしたものです。
ですからこれは顔にピントが合っていると断言できるくらいなのですが、やはりいくら見てもピントが合っていないように見えてなりません。
昨日と今日の作例で分かったことは、このブラックペイントヘクトールはX-E1の撮影に向かないレンズだということです。
たぶん、ボシュロムではそういうことはないかも知れませんが。
【X-E1/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2013/03/06 Wed

馬路修好了

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食堂前で乗ったバスに10分も揺られていると見覚えある景色が見えて来ました。
ちょっと早過ぎるような気がしましたが、皇思楊村入口の看板が出ているので間違いありません。
あわてて「下!」と大声を発してバスを停め、転げ落ちるように飛びおりました。

中国の小型パスは停車ボタンがないので声をかけるのですが、「下(シアーと発音)」と大声を出すのが普通でこれは「降りる」を意味します。
「停まってー」ではなく「降りるー」と言ってバスを停めるというのが、お願いするのではなく客であるわたしが降りるのだといわんばかりで、主張社会の中国らしいなと思えるところです。
ちなみに広東語では「落」となるのだそうで、香港では、降りるでも、下りるでもなく、バスを落ちると言います。

ところで前回、バスの始発である平山から皇思楊村まで1時間近くかかったような記憶があるので、平山~田坑近くの村が約20分、田坑近くの村~皇思楊村が約10分ということは、都合半分の所要時間になります。
ほぼ全面道路工事して一部未舗装路もあったのが、工事自体はまだ継続中のところもあったもののほとんどがきれいに開通していました。
遠かった皇思楊村は、だいぶ近くになった印象です。

バスを降りるや歩きながらレンズをヘクトールに取り替えました。
このヘクトールはオールブラック鏡胴のものですが、全体に甘くソフトな写りをする個体で、そういったソフトレンズをEVF(エレクトロニック・ビュー・ファインダー)でピント合わせできるか試したかったというのが、このレンズを持ち出した理由です。
わたしは一眼レフカメラを使った経験がほとんどないので、レンズがファインダー内のピント合わせに与える影響というものがさっぱり分かりません。
1本1本特徴の違うレンズを順次使うことでコツを掴んでいければいいと思います。

歩きているとさっそく前方に白髪の女性を発見しますが、遠方からでもフォトジェニックだと分かるくらいなので警戒されないよう近づいていきます。
7~8メートルまで寄って来たでしょうか、そっとカメラを構えますが、やはり通常のEVFではピントが合っているかいなかまったく判然としません。
そこですかさずMFアシストボタンを押してファインダー中央部を拡大します。
今までですと止まっているものならこれでどうにかピントが合わせられました。
ところが7.3cmと若干望遠になっただけで、アシスト部分のブレが激しくて思ったように女性に狙いが定まりません。

あれ、あれっとやっているうちに女性にバレて、ピントが合わないうちにレリーズしてしまったのが今日の作例です。
この画面で見ても、背後の壁か樹にピントが来ている後ピンなのか、女性の肩か手にピントがあるやや前ピンなのかもよく分かりません。
PCディスプレイで見てこれでは小さなEVFで分かるはずがありません。
かなりの研鑽を積まないとヘクトールで思った通りの絵を撮ることは難かしいということが、最初の1枚で理解できました。

ちょっと怖い顔で棒切れを持ったこの女性、不審者のわたしを叩こうとしているかと言えばそうではありません。
下部中央の草のかげで姿が隠れてしまっているニワトリを部屋に追い込んでいるところです。
奇声というかニワトリ語というかギアーッと叫びながら10羽近くいたニワトリたちを小屋に追い込んでいく様は見事で、本日最高の1毎になるはずでしたが、ピントは外れ、ニワトリは見えず、女性は不機嫌な顔と最悪の1枚に貶めてしまいました。
ヘクトール恐るべし、です。
【X-E1/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(2) | 2013/03/05 Tue

第三個Hektor

M8/Hektor 7.3cmF1.9
鎌倉から戻りましたが、その途上、大船駅にて。
鎌倉の写真が1枚足りないかたちになりましたので、帰途、電車待ちしながらM8の液晶を見ていた時にいい感じだったので撮ったものです。
ヘクトールの開放では厳しいですが、ほぼ同距離と思われる別方向のものでピント合わせをして、速効で1枚シャッターを切りました。

広角なら問題はありませんが、明るい標準や望遠ではたいがい距離が外れるところ、たまたまぴったりきたようです。
露出はもう少しオーバーの方がよさそうなものですが、見た目はこんなものでしたし、アンダーなおかげで顔がはっきりしないので、採用の判断材料になりました。
本来ならこういう何気ない写真をどしどし取りあげたいのですが、肖像権の問題があって、勝手に判断基準を付けてクリアしたものを掲載したりしています。

ところで、わたしは鎌倉へ行く時はかなりの確率で、このヘクトールを持参しています。
ライツのレンズで何がいちばん好きかと考えると、1日中でも愉しく悩んでいられますが、半日くらい考えて5本に候補を絞れたとすれば、このレンズは絶対その中に入っているはずです。
ただ、やたら重たいですし、高価なので、そうそうあちこち持ち歩くわけにはいきませんので、近場に行くとなると持ち出したくなってくるのです。

この日使用したのは、通常のブラックペイントとクロームメッキの個体ですが、最愛のヘクトールはブラックペイントにニッケルメッキのもので、ガラスの状態も良く意外にシャープかつクリアな描写をしてくれます。
その古風な外観と、シャープかつクリアであってもやはり現在のレンズには作り得ない独特の描写の双方が鎌倉的と感じられるのも持ち出す理由です。
ひとりで撮影していて休憩するときは、おもむろにヘクトールを取り出して、鏡胴を眺めながらクロスで拭ったりするのも古都にいる安心感をともなう至福の時間です。

そういえば、ヘクトール研究の第一人者knpmさんと、ライカを持っていないのにヘクトールは所有しているksmtさんと、ヘクトールを持ち寄って比較検討するというきかくがるのですが、未だ実現していません。
お会いするたびに、次回はヘクトールの比較をやりましょうと言って盛り上がるだけでも、なかなかに愉しいことなのです。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(6) | 2011/09/04 Sun

他的鏡頭

M8/Hektor 7.3cmF1.9
ぼたもち寺のすぐ隣に八雲神社がありました。
ここでも復興祈願して、また少し先と表示されている安養院を目指しました。
この辺まで来るのは初めてです。
しかし、まだ5時前というのに安養院は閉まっていました。

夕刻になったのと、こちら側は観光客の流れがもともとないことから、これ以上先へ行くのはあきらめることにします。
材木座に向かって、まだまだ寺院が並んでいるのですが…。
といっても、また日があって撮影可能ですので、最後に、大定番の鶴岡八幡宮に行って締めくくりにすることにしました。

八幡さまで手を合わせると、この日は合計7箇所の寺院と神社で被災地の復興をお祈りしてきたことになります。
こんなことは何の役にも立たないかも知れないでしょうし、そんな労力があるならもっと役立つことをしなさいとお叱りを受けそうですが、まず写真を撮らなければいけないという状況があって、では鎌倉へ行くかと場所を決めて、それから鎌倉なら行く先々のお寺さんで復興祈願すればいいのではという順序で決めて実行してきたことですので、どうかご容赦ください。

すでに日は傾きかけていましたが、参拝者はまだまだかなりのものでした。
鎌倉へはレジャーで来たのかも知れませんが、こんな大災厄があって、誰もが神様に祈らなくてはという気持ちだったのではと察します。
個人的なお願いもあったでしょうが、やはり誰もが被災した方々のことを祈ったことでしょう。

さて、何かないかと散策していると、三脚上の不思議なカメラが目に留まりました。
近づくとボディは紅茶か何かの缶でできていて、手作り感がいっぱいです。
針穴写真です。
中判用のポラロイドパックを使っているようで、タイマーできっかり露光して気合いの入った、かつ何かわくわくするような撮影を楽しんでいるようです。

邪魔しては悪いと思いつつ声をかけました。
わたしはこういう手づくりの作業が楽しくてたまらないんです、という雰囲気を全身に湛えたような青年が面倒がらずに受け答えしてくれました。
それに、ポラロイドですので、その場で作品も見せてもらえます。
実に雰囲気のある絵が浮かび上がっていて、たくさんいるはずの参拝客は1分以上の露光で跡形もなくなっているのが、またあれっという感じで面白く思えます。

わたしも、本日の最後で面白いものを見せてもらえたという満足に浸れて、幸せ気分で帰路に着くことができました。
ヘクトール7.3cmF1.9は2枚貼り合わせが3群並んだ3群6枚のトリプレットですが、彼の使用レンズは、焦点距離は約35mmで、F値は聞き忘れ、レンズ構成は0群0枚ということになります。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2011/04/03 Sun

徳国鏡頭書

M8/Hektor 7.3cmF1.9
ふとしたきっかけで1冊の本を手に入れました。
Hartmut Thiele著 "Deutsche Photooptik von A-Z"
ドイツの写真用レンズABC順、のような意味かと思います。
全編ドイツ語の本で、読物ではなく資料と言った方がよいようです。

ツァイスの電話帳と呼ばれる、ツァイスのレンズをシリアル番号順に並べた"Produktionsbuch Photooptik Carl Zeiss" のシリーズも、同じ著者(というより編者、ないしは資料作成者)のようです。
どのように元資料を集めたのか、すごい労力だったのではと想像します。
また、資料を1冊にまとめるという発想も後の研究者やレンズファンにはありがたいことです。

ドイツ・フォトブックの方は到着したばかりでざっと見ただけですが、やはり資料的な価値は高そうです。
メーカー順、レンズ名順のふた通りでドイツのレンズが一覧になっていますし、主要メーカーのシリアル番号表、設計者名とそのレンズの一覧、レンズ特許の一覧、さらにはレンズシャッターの一覧まで、かなりのところを網羅しています。

メーカー順レンズの一覧で言うと、メーカー名、レンズ名、F値、焦点距離、フィルムフォーマット、何群何枚か、製造数(?)、製造開始年、備考が記されています。
ところどころプランクになっているのも目立ちますが、かなり根気強く調べたであろうことが想像されます。

自分の所有しているレンズのそれらデータを確認するのもいいですが、暇を見つけてここに出ている面白そうなレンズをチェックして、その実物を探したいなどとよからぬことを考えてしまいます。
Bopa Auromar 50mmF2.5
Schulze und Billerb. Euryplan 90mmF2.2
等々、パラパラっとめくっただけで聞いたこともないような、魅力的スペックのレンズが見つかります。
またしても、「無きを数えて 足れりと思う 時やなからん」です。

さて、作例ですが、早くもソリゴールに飽きてしまい、ヘクトールに交換して散策続行して、着いたのが常栄寺です。
別名は「旗持ち寺」武将に仕えて傍らで旗を持っていた故事に関係するのでしょうか。
調べると、まったく間違っていました。
下記のような故事が由来だそうです。

文永8(1271)年、日蓮は、幕府に捕らえられ龍ノ口の刑場に引き立てられようとしています。
この地に住んだ桟敷の尼が、供養として胡麻のぼた餅を差し出しました。
すると、その後、奇跡が起こり、日蓮は刑場に連れて行かれるものの死罪を免れた…。

今では、毎年9月に常栄寺でぼたもち供養が行われているそうです。

たいへん失礼しました。
はたもち寺ではなく、ぼたもち寺でした。
35mmから73mmに切り替えたことによる、わたしのフレーミングミスでした。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2011/04/02 Sat

來卡大選挙(下)

M8/Hektor 7.3cmF1.9
また釣り写真になってしまいましたが、遠くから見ていてユーモラスだったので、江の島の最終回に使わせていただきました。
江の島の石鯛釣りはそれなりに有名で、むかしはキロ級がけっこうあがっていました。
最近の状況は知りませんが、この連載の初日の通りの釣具屋を除いた限り、魚拓のほとんどが黒鯛で石鯛は見つけられませんでした。
絶滅したということはないのでしょうが、今や江の島の石鯛は幻の魚となっているのかも知れません。

石鯛からそうそう魚信があるわけもなく、疲れて横になってアタリを待つ姿は珍しいことではないですが、何もふたり揃って同じポーズをとらなくてもいいようなものです。
推測するに、これは石鯛釣りの師匠と弟子なのかも知れません。
師匠は、弟子に石鯛を釣られては面目丸つぶれなので、なかなか技を教えようとしません。

テクニックは一朝一夕に身につくものではない、わたしから盗んでみろと言い放ちました。
従順な弟子は、未だ見ぬ石鯛を釣るには師匠の釣りを一から十までそっくり真似ることだと決断します。
師匠が竿を右45度の方向に向ければ弟子も同じ角度で、師匠が横になれば弟子も同じポーズで竿先を見つめ続けます。
そう、師匠が魚を釣らないのですから、弟子が釣るなど許されません。
ただし、わたしには左右どちらが師匠でどちらが弟子かは、知る由もありませんが。

さてさて、ライカ国総選挙の最終報告を行いましょう。
残すは望遠区だけですが、ここでは下記の通りL党が奇跡の踏ん張りを見せたのでした。

・望遠区(候補者36名・定員2名)
1位当選=タンバール90mmF2.2(L党)
2位当選=ヘクトール73mmF1.9(L党)
次点=エルマー90mmF4三枚構成(M党)

L党のワンツーフィニッシュで、どうにか2議席を確保しました。
ライカで望遠なんて不要との無関心の空気が根強く、結果として投票率が低くなったことで、ファンに愛されるこの2本が当選したということのようです。
また、シャープ過ぎるレンズで撮られるより、ソフトなタンバールやヘクトールで撮られた方が見栄えよく写ると言う政治理念が中高年女性層に受けて順当に票を伸ばしたとの見方もあるようです。
タンバールやヘクトールが勝利するなんて、この苦にもまだまだ捨てたものではありません。
次点だったトリプレット・エルマーですが、これは軽量というライカ国では珍しい路線をとりつつも独特のシャープな写りが旅好きライカファンに受けたものの、最初から旅に望遠なんていらないじゃんという反論を跳ね返すまでには至りませんでした。

恐らくアメリカであれば間違いなく当選した実力者のアポテリートは結果に納得できず、次回選挙では広角区での出馬を決心したと伝えられています。
また、テリート400mm、テリート500mmなど美女軍団ならぬビゾ軍団は、ほとんど得票を得られなかったことから政界からの引退を示唆する発言が飛び出しています。

総選挙後、希土類に強いことで知られる黄色いズミクロン50mmF2は、外務大臣に就任し、早速レアアースの
輸出再開に向けた外相級会談のテーブルに就きました。
また、官房長官に再任したズミクロン35mmF2ですが、盟友ツァイスの工場を接収したロシアとの変換交渉に入ったと伝えられています。
しかし、未だまったく成果があがっていないことは、皆さんのよく知る通りです。

(本記事はフィクションです。登場するレンズの順位は筆者の無責任な予想と願望に基づくもので、実際の選挙がおこなわれることはありません)
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/11/21 Sun

來卡大選挙(中)

M8/Hektor 7.3cmF1.9
江の島と言えば釣りです。
わたしも中学校のころ、友人と誘いだってよく来たものです。
とくに夏場はフカセ釣りの石鯛が、秋には落ちの黒鯛が楽しみで大きいのはダメでしたが、ガキンチョとしてはまずまずの釣果をあげたと自負しています。

当時は足下から10メートル以内の範囲にポイントがあって、手の届きそうな範囲で釣りを楽しんでいました。
しかし、今の釣りはだいぶ違うようです。
沖めがけて遠投して、わたしの視力ではウキの動きが見えない先の魚を狙っています。
タックルも魚のサイズに比べてヘビーデューティ仕様ですね。

毎日毎日多くの釣り人が狭い範囲で釣りをするのですから、手近の魚はどんどん釣られていくかスレてしまいます。
沖に活路を見出すしかないことは十分に理解できます。
しかし、そんな姿を小バカにするように、沖合を謎の人物が横断していったのは、いったい何だったのでしょうか。


さて、ライカ国選挙の極秘リポートを続けます。
ライカレンズの人気投票予想を勝手にアレンジしてそう呼んでいるだけですが、お付き合いのほど。

1954年に結党された比較的新しいM党ですが、L党の中枢が参加しての結党のため当時から評価は高く、直後には第一党の地位を手に入れました。
一方のL党は1923年結成のA党に端を発する老舗政党で、現在でも熱心なファンに強く支持されています。

と言っても、やはり勢力地図は1960年代初頭には書き変わってしまっていますので、今回の選挙でもM党が圧勝すると言う下馬評は揺るぎません。
むしろL党がひとつも議席を取れないのではないかとの憶測もあります。
選挙区ごとの結果を見てみましょう。

・超広角区(候補者8名・定員1名)
1位当選=スーパーアンギュロン21mmF3.4(M党)
次点=ホロゴン15mmF8(M党)

L党からはただひとりスーパーアンギュロン21mmF4だけが立候補していましたが、事実上M党内での決選でした。
スーパーアンギュロン21mmF3.4とエルマリート21mmF2.8兄弟の3つ巴の戦いでしたが、エルマリートが球面と非球面で票が割れたのに対し、着実に票を伸ばしたアンギュロンが意外なほどの得票で悲願の当選を果たしました。
兄弟の骨肉の争いの間隙を縫って、最高価レンズのホロゴンが次点になったのは、この幻に近いレンズに敬意を表した投票が多かったからでしょうか。

・広角区(候補者19名・定員4名)
1位当選=ズミルックス35mmF1.4初代(M党)
2位当選=ズミクロン35mmF2初代(M党)
3位当選=エルマリート28mmF2.8初代(M党)
4位当選=ズミクロン35mmF2二代目(M党)
次点=ズマロン35mmF3.5(L党)

恐れていたことが起きてしまいました。
L党のエースと言われた実力派のズマロンが僅差で敗れて持参に沈みました。
広角区で議席を奪えなかったL党のショックは量りきれないものがあります。
従来は初代ズミクロンの天下だった広角区ですが、ここ何年かの甘いレンズブームの追い風を受けて、ズミルックスが初のトップ当選を飾っています。
二位の初代ズミクロンは根強い人気がありますが、少し高齢のためか二線ボケが現れ出したこと、コンディションの悪い玉が多くなってきて新しい支持層を得られなかったことで1位の座を明け渡したのではと分析されています。
3位にエルマリートが入ったことは評価に値するが、どうもLもMも気に入っている無党派層の支持が高かったようで、結果的にズマロンの当選を阻んだのではと言うのは評論家の言。
4位の二代目ズミクロンはM党にあっては労働者層に支持されている庶民派レンズで、初代ズミクロンに敵対する勢力がこちらを押している姿が目立ちました。
悲運のズマロンは引退するのではとささやかれもしましたが、モノクロファンからの指示も高く、引退説を完全否定しています。

・標準区(候補者20名・定員3名)
1位当選=ズミクロン50mmF2初代(M党)
2位当選=ノクチルックス50mmF1(M党)
3位当選=ズミルックス50mmF1.4初代(M党)
次点=エルマー50mmF3.5(L党)

なんとここでも番狂わせが起こってしまいました。
L党党首のエルマーがまさかの敗北で、何十年も守った議席を明け渡してしまったのです。
ここでもM党の圧勝でしたが、製造量が多く値段がこなれていて幅広い層に支持されています。
そして、ライカ国の剛腕ことノクチルックスが、無調整でピント合わせできるのか、なぜにそこまでに高価なのかなどの疑問の声をはねのけて堂々の2位当選しています。
3位のズミルックスもノクチルックス同様の近年の大口径ブームの追い風にうまく乗った格好になりましたが、初代クローム鏡胴の美しさが評価されたものでしょうし、逆ローレットやブラックペイントの隠れファンの票まで取り込んだことが躍進を後押ししました。
無念のエルマーですが、やはりこの結果は腑に落ちません。
旧、ニッケル、ショート、ミリタリー、赤など多くのファミリーを持つ、息の長い実力派なのですが、あえて敗因を探るとすれば、ロシア製のフェイクエルマーが台頭して、初心者や俄かファンが違いを理解できなかったことが上げられるかも知れません。
党首の座を後進に譲るのでしょうか、早くもズマレックスがその座を狙っているとL党幹部が非公式の発言を行っているのが気になります。

さて、残すは望遠区だけになりました。
L党の巻き返しはあるのか?
結果は見え見えの茶番ですが、続きはまたあした!
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(1) | 2010/11/20 Sat

來卡大選挙(上)

M8/Hektor 7.3cmF1.9
おとなりの鎌倉では、オバマ大統領来訪と言うことで、ものものしい警備だったとニュースで見ましたが、ここ江の島は静かなものです。
七五三会場では見られなかった、晴れ着の子どもをやっと神社のはずれで見つけることができました。
さすがに、家族・親戚多数同席では、遠巻きから撮るくらいしかできませんでしたが。

露出を何段かオーバーさせて撮るソフト写真では、こんなに距離があっても晴れ着の華やかさがはっきり見て取れるのがいいですね。
まわりの礼服もすっかり引き立て役になっています。

平和な話題から一転、国家機密の漏えいがわが国では問題となっていますが、わたしも某国の秘密を掴んでしまったので、ここに極秘紹介したいと思います。

その某国は、名称は仮にライカ国と呼びますが、世界不況のあおりを受けて自国通貨がみるみる高騰し、基幹産業である写真映像機器の輸出が停滞していました。
無策を批判された政府はつぎつぎと手を打ちますが、効果はなく、ついに財界からの圧力もあって劇的な国会解散となりました。

上院のカメラ院と下院のレンズ院の同日選挙が実施されることになったのです。
カメラ院のことは今回触れないことにしまして、大激戦になったレンズ院の開票結果をお伝えします。
この同日選挙は、ライカの所有者にのみ参政権が与えられますが、自分の所有しているとか使ったことがあると言うレンズに関係なくどのレンズに投票しても構いません。
2大政党から立候補したのは、L党のすべてのスクリューマウントレンズとM党のすべてのMマウントレンズです。
今回、少数政党のR党は候補者の擁立を見送ったのは残念でした。

候補者名簿は、サルトリウス「ライカレンズの見分け方」に記載されました。
L党は35人、M党は62人が名前を連ねています。
つまり最新のレンズは選挙権が発生せず、やはり立候補には至りませんでした。

大きな問題が露見しました。
政党の二重登録です。
選挙管理委員会が以下の候補者がL党、M党双方の名簿に記載されている点を指摘したのでした。
重複記載候補者は協議の結果、より活動実績があると見られる政党に属するとして、下記の通り分別されることになりました。

L党
・スーパーアンギュロン21mmF4
・ズマロン35mmF3.5
・エルマー50mmF3.5
・ズマリット50mmF1.5
・エルマー90mmF4(4枚構成)
・ヘクトール135mmF4.5
M党
・ズミクロン35mmF2
・エルマー50mmF2.8
・ズミクロン50mmF2
・ズミルックス50mmF1.4
・エルマー90mmF4(3枚構成)
・エルマリート90mmF2.8
・ズミクロン90mmF2
・エルマー135mmF4

その結果、最終候補者は、L党27人、M党56人で投票日を迎えることになりました。

・超広角区(候補者8名・定員1名)
・広角区(候補者19名・定員4名)
・標準区(候補者20名・定員3名)
・望遠区(候補者36名・定員2名)

選挙区は、上記の4つに分かれています。
人気の高い広角区の定員が多く設定されていて、不人気の望遠区の定員があまりに少なく感じます。
いわゆる1票の格差が取り沙汰されて、違憲ではないかと提訴する人がいますが、係争中のこの問題にも触れないことにします。

当日開票された激戦の当選結果は如何に?
残念ですが、紙面が付きたので、続きは明日と言うことにいたします。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/11/19 Fri

謙虚的島民

M8/Hektor 7.3cmF1.9
旧聞になってしまいますが、先週のほぼ1週間、渋谷で Japan Leica Club の写真展"MY HOME LEICA"が開催されていました。
昨日も言及した kinoplasmat さんも所属する Japan Leica Club のグループ展ですので、しっかり最終日のアポイントメントまでとって楽しみにしていたのですが、急遽仕事が入ってしまい約束が果たせませんでした。

たいへん申し訳なかったので、前日思い立って職場を中座し短時間、写真展の見学に行ってきました。
15分ほど流すように見ただけなので、偉そうなことを言ってはいけないとは承知していますが、これがたいへん素晴らしく充実した写真展でした。
往復1時間かけて、15分見に行ったことを後悔するどころか、その場で kinoplasmat さんに良かったということを伝えられなかったことこそが残念に感じられました。

Japan Leica Club という名称は、ライカ愛好家のアカデミックな集団を連想しがちですが、むしろライカを所有している方々がそれぞれのやりたい方向に進んでいくというスタイルのようです。
そんな中で、サイトの中でレンズの個性を追求していた kinoplasmat さんは、自分のやりたいことを表現し尽くしたような独自の作風の写真ばかりを並べていたのに打ちのめされました。
美しくも繊細な独自のスタイルを確立されていたのですね。

レンズもダルマイヤーやロスなど愛用のものを中心にされていたと思いましたが、アストロのシネ用反射望遠レンズの作品も1枚あったのに驚かされました。
ライカではなくマイクロ3/4でしたが、恐らくはこのレンズによるスティル作品の世界初公開ではないかと思います。

また、前回の写真展におじゃました時、声をかけてくださった方がいました。
Neoribates さんという方ですが、この写真展では中心的位置を占められていたのではと思います。
1枚の写真が持つ力という点で、圧倒的な存在感を示していました。
素晴らしいセンスで心をとらえる写真を撮っていると思っていましたが、これは皮相的な見方だったようで、被写体を瞬時に理解してそれを自分のハートを通して表現しているのだと納得しました。
被写体だけではなく、背景も自分のものにして一瞬のスナップにして行くのですから、やはりカメラやレンズは手段であって自身が表現者として完成された作品を作り出していっているのですね。

今回、ざっと拝見した中で気付いたのは、PC上で見る写真と写真展で見る写真とは別物なのです。
CDを聴いてその人の音楽を分かったつもりでいたのに、生の演奏に接することでまったく分かっていなかった、これほどまでにすごいとはと気付かされるのと一緒だと言っていいでしょう。

このおふたりのサイトやブログは習慣的に見ていましたので、その延長線上にある写真しか想像できなかったのですが、実際に目にする写真は自分の頭が想像できる写真像よりも違う次元に存在していたと気付かされたというところでしょうか。
ブログの写真はあくまでバーチャルなもので、実際にプリントされたものとは別物ということでしょう。

わたしは、このことにまったく気付いていませんでした。
去年ちょこっとだけ写真展に数点の写真を出したことがあるのですが、その写真はブログの写真と同レベルのもので、わざわざ写真展に出す必然性のあるものではなかったのです。
それを悟っていれば違う写真展にできたのかも知れません。
いや、むしろ分かってしまった以上、もう到底、写真展に出展する勇気はなくなったというのが実感です。

さて、今日の作例は、江の島最大数の住民といわれるノラネコのうちの1匹です。
顔と左耳、左足が真っ黒で、後日探せばまた見つけられそうな特徴的なネコでした。
それが不思議に魅力的なので、格子越しにしゃがみこんで撮ろうとしますが、その特徴的な顔に自信がないのか、なかなかこちらに向いてくれず、わたしもなかなかその場を立ち去れません。

そんな様子が面白かったのか、少女が現れてネコに良いコ良いコし始めました。
すると、ネコが嬉しそうな表情を一瞬こちらに向けてくれたのです。
チャンス到来でしたが、それから構えて撮ったら、一瞬遅れてしまいました。
しかし、その首を垂れているような仕草が、今日のわたしの文章につながるところありだったので採用します。
ヘクトールの味も出ていると思います。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(2) | 2010/11/18 Thu

神前接吻

M8/Hektor 7.3cmF1.9
ヘクトールを急遽入手したことは、おととい書きました。
ヘクトール7.3cmF1.9は、1931年に登場し1946年まで細々と製造され続けましたが、製造数は16年間でわずか7225本にしか過ぎません。
ライツの製品コードは、HEKONとHEGRAの2つがありますが、前者はブラック&ニッケル、後者はブラック&クロームです。

わたしが最初に購入したヘクトールはHEGRAですが、その後HEKONを入手してHEGRAは手放しました。
鏡胴はどちらも少しボロかったのですが、やはりニッケルの方が美しく感じましたし、何よりも写りに大きな差異がありました。
HEGRAは独特のパステル調の発色をしてそれはそれで魅力的でしたが、HEGRAはコントラストこそ低いクラシックな写りですが、何よりシャープさとふわっとした柔らかさが同居していて独特の奥行き感がたまりません。

ヘクトールは個体差があるとか、いや整備が悪いものが多くて差異が大きいのだとかまことしやかに語られますが、どちらも事実なのでしょう。
パルナックのⅡ型とかⅢ型の時代にヘクトールはとても扱いにくいレンズだったと思います。
5cm標準に慣れた目で7.3cmは中途半端な望遠ですし、開放ではピントがなかなか合わなくて難儀したと想像します。
購入したが使われずに雑に放置されるか、逆にプロが惚れ込んで使い倒してヘリコイドにガタが来たりとオリジナルの状態を保った個体が少なかったことは容易に推測できます。

しかし、ヘクトールの鏡胴バリエーションは2つだけではありません。
オールブラックとオールクロームの個体があることも知られています。
このへんのことは、kinoplasmatさんのサイト「滲みレンズ」に詳しいのですが、残念ながら現在休止中で内容確認することができません。
このサイトのヘクトール特集のために、ヘクトールの市場価格が高騰したという噂の記事なのですが…。

今回入手した個体は、このオールブラックのバージョンです。
シリアル番号上は、先のブラック&ニッケルのものと近いのですが、鏡胴デザインも少し違いがあります。
オールブラックの方にはマウント付近にローレットの刻みがあって、後のバージョンに似ています。
なのに、直進ヘリコイドが採用されています。

アグファのカラーシステム用と思われますが、このシステムが採用されたのは1934年なのに対して、この個体はライカのレンズ番号表のスタートする1933年より古い番号ですから1931~32年製と推定されます。
プロトタイプの個体なのか、あるいはライツがカラーシステムで使えるように改造したのかも知れず、なかなか興味深い1本になつています。

さて、今日の作例ですが、江島神社で七五三の受付をしていたので、晴れ着姿の子どもを撮れるかと待っていた時のものです。
ところが、待てど暮らせど子どもはやってきません。
代わりに来たのが西洋人カップルで、神社の荘厳さに感動したためか、いきなり抱擁を始めたかと思うとチューチューまでしてしまいました。

公衆面前ですごいと思いましたが、さすがにみなさん見て見ぬふりです。
こっそり撮影してみて分かったのですが、見て見ぬふりなんてことは全然なくて、みんなしげしげ見入っていました。
【M8/Hektor 7.3cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Hektor 7,3cmF1.9 | trackback(0) | comment(2) | 2010/11/17 Wed
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