亜州的歌姫

M8/Tele-Tessar k 18cmF6.3
韓国語では「~ます」「~です」の意味で語尾に「スミダ(スムニダ)と言うそうです。
だからというわけではないと思いますが、すみだストリート・ジャズ・フェスティバルでは韓国からのミュージシャンも参加していました。
真っ赤なドレスに誘われてステージ脇で聴いたのは、ソウル在住のジャズシンガー、パク・ラオンさんです。
ジャズボーカルの何が分かるわけではありませんが、かなり情熱がこもって聴こえセクシーな印象を受けました。
白昼よりも、夜、小さなライブハウスで聴きたい音楽のように思えます。

韓国と言えば、いろいろと摩擦が起こっているわけですが、彼女もそれをかなり気にしているようでした。
曲間のトークで、わたしたち音楽にかかわるものはそれを乗り越えていかなければいけないというようなことを述べていましたが、それはまったくそのとおりだと思います。
音楽や芸術、文化は政治とは別次元、もっといえば、政治なんかよりも上の次元に位置するものだと言っていいかも知れません。

立ち入りを禁じられた尖閣に勝手に上陸して香港活動家の真似をするかのように国旗を振りまわして得意になっている地方議員がいたり、国際司法裁判所への提訴など一顧の値すらないと言いながらその提訴について撤回する決議案を採択したりと滑稽と矛盾に満ちているようです。
国際問題、とりわけ領土問題などは、感情的になればなるほど解決から遠ざかるだけだと分かりそうなものですが…。

さて、テレ・テッサーと聞いて誰もが思い出す女性ヴォーカリストと言えば、テレテッサー・テン、ではなかった、テレサ・テンですね。
そんなことを書くためではなく、たまたま、テレサ・テンの曲が聴きたくなって先日CDを借りて、何回かなつかしく聴きました。

"つぐない""愛人""時の流れに身をまかせ"といったヒット曲は、わたしが高校生のときで、ほとんど聴いたことはありませんでしたが、そうとう流行ったからでしょうか、聴くとすぐにあの曲かと思い出されました。
テレサ・テンのディスコグラフィを見るとこれらの曲を歌って日本での人気が絶頂だった1980年代半ば以前に、1970年代の彼女の初期の活動があるようです。
さすがに80年代の曲の方が、少なくとも日本語がうまくなっています。

実は、数ヶ月前に車を運転しているときにFMから流れてきた曲が、何とも哀愁たっぷりで切ない感じの歌詞もよかったので、聞き逃したタイトルを確認すべくCDを借りたのです。
ほとんど忘れてしまっていますが、旅立ちがどうこうという内容だったような記憶があったので"空港"という曲ではないかとヤマをかけていたのですが、聴くとまったく違う曲で、第2候補の"夜のフェリーポート"も外れで、結局車の中で聴いた曲は入っていませんでした。

シングルカットされたのは30曲もあるようですが、これは全部聴いてみるしかないでしょう。
ムード歌謡というのでしょうか、アレンジがあまりに型に嵌まっていて聞き苦しいくらいにも感じますが、彼女の歌自体には不思議と魅力があります。
古くて野暮ったい写りだけど、暖かさや柔らかさが魅力のテレ・テッサーと、やはり通ずるところがあったと思いました。
【M8/Tele-Tessar K 18cmF6.3 F6.3】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zeiss Tele-Tessar K 18cmF6.3 | trackback(0) | comment(0) | 2012/08/23 Thu

足球爵士

M8/Tele-Tessar k 18cmF6.3
すみだ・ストリート・ジャズ・フェスティバルという催しですが、町がジャズ一色に染まるということではありません。
国内はもとより世界中からジャズファンが集結するフェスティバルというのが理想形なのでしょうが、それよりも住民が参加できるイベントというのを目指しているということなのではないかと思います。

ジャズは好きだけど子どもがいてとか、ジャズには興味もないけど近場で面白そうなことをやっているからとか、そんな地元の人が集まれるような受け皿をつくるというのはいいアイディアです。
すみだという名前を冠するからには、マニアックな音楽祭をやっているだけではダメで、地域住民に理解を得られるような工夫が必要ということでしょう。

ジャズに関わる主催者にだって、ジャズをもっと広めたいという強い気持ちがあるでしょうから、何気なく聴きに来た人がジャズに関心を持つようになったり、親に手を引かれてやって来た子どもがステージを見て音楽を理解できないまでも、かっこいいと思って楽器を始めたりなどすそ野を広げることに貢献する可能性は大です。
ぜひ、この姿勢は通すべきでしょう。

作例は、フリースタイルフットボールという、ボールリフティングの妙技を見せるものですが、これはサーカスとかマジックと通ずるものがありますので、子どもから大人までみんな楽しめる競技でした。
ただ、動画ならばその楽しさは伝わりますが、1枚の写真ではいかんともしがたいものがあります。
彼らは、世界第2位になった名人に率いられたチームなので、なおのことそう感じました。

使用したレンズは、コンタックスマウントのテレ・テッサーK18cmF6.3で、ライカ・コンタックス・アダプターでM8に付けています。
先週のダラックに続いての望遠ですが、やはりダラック同様に後ピンで苦戦を強いられました。
距離計で合わせるとかなりの後ピンでそれから距離計がざっと1/20くらい近距離側にずれた位置で撮影するとなんとなく合った感じになります。

さすがに180mmレンズではこんなむいい加減な距離合わせでは、一枚でぴったりという訳にはいきません。
特におとといのような近距離では、ピントが合っていないのが目立ちます。
ただ、おとといのように運好く合ってしまうこともありますし、今日のような場合では、ボールか顔のどちらかにあっていればまあいいでしょうとシャッターを切ってどうやらボールにピントが来たというやり方もできるので、デジタルの場合はどうにかなるものです。

ノンコートの1930年代のレンズなので、このような半逆光はあまりに厳しい条件でした。
コントラストの低さは想定通りですが、ボケが二線のようなざわついたものになるのが意外です。
構成はテッサーと同様の3群4枚のはずですので、ボケの傾向も同じなのでしょうか。
このテレ・テッサーの後、ベルリン・オリンピック向けに同じ180mmのオリンピア・ゾナーが作られていますが、180mmではけっこう近くから撮ってご覧のような大きさですから、広い競技場では豆粒になってしまうでしょう。
当時のオリンピックでは、どこからどのくらいの距離で撮影していたのかなあと、少しだけ気になりました。
【M8/Tele-Tessar K 18cmF6.3 F6.3】
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Zeiss Tele-Tessar K 18cmF6.3 | trackback(0) | comment(0) | 2012/08/22 Wed

太陽傘跳舞

M8/Tele-Tessar k 18cmF6.3
すみだ、と聞いて申し訳ないのですが、思いつくものがありません。
スカイツリーができたのが墨田区内のようだというのが分かりました。
春のうららの隅田川があったと思いつきましたが、どうも字が違うようです。

ジャズ・フェスティバルの最寄駅も錦糸町と聞いても違和感があります。
錦糸町って千葉県ではなかったっけ?
わたしにとって、山手線より東側は外国のようなもので、地名や土地勘がまったくなくなってしまうようです。
錦糸町にジャズを聴きに行くのは、ニューオリンズにジャズを聴きに行くのとそう大差ないできごとです。
ところが新宿から総武線に乗ると25分ほどで呆気なく着いてしまいました。
秋葉原のちょっと先という感じで案外近かったのですね。

駅を出るとすみだストリート・ジャズ・フェスティバルのテントが設置されていて、日程や会場、出演者のことなどが書かれた冊子を配布しています。
説明によれば会場は30以上もあるとのことで、どこに聴きにいったらよいのか分からないと困った顔をすると、近くの錦糸公園がメイン会場なのでまずはそちらへどうぞと教えてもらいます。

なるほど公園内にはメインステージと離れてもうひとつ緑のステージがあって、いずれも本格的なジャズが演奏されています。
ただ、これら野外ステージはいずれも太陽を遮るものが無くて、ほとんどの人が周辺の木陰に腰を下ろしたり寝そべったりして聴いています。
この緩い雰囲気はジャズのイメージとは違うかも知れませんが、こういうのもひとつの野外音楽の楽しみ方でしょう。

もちろん、熱心なファンは暑さと戦いながら演奏者の息使いが届かんという位置で聴いています。
より現実的なファンには、作例のように日傘の下で聴いたりというのもありのようです。
後ろで見ているとその傘がリズムに合わせて揺れていたりします。
夏の無料野外ライブならではの光景ですね。
【M8/Tele-Tessar K 18cmF6.3 F6.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zeiss Tele-Tessar K 18cmF6.3 | trackback(0) | comment(0) | 2012/08/21 Tue

今週也去聴音楽

M8/Tele-Tessar k 18cmF6.3
今朝は予定通りの4時起きで、FCバルセロナ戦をテレビ観戦、今シーズンの開幕に臨みました。
内容ある大勝でしたのでまったく文句はありませんし、何より嬉しいニュースがありました。
昨年、横浜で左足を骨折したビジャが、途中出場で8ヶ月ぶりに公式戦に登場し、その左足で美しいゴールを決めたのです。

ピッチに入った瞬間にサポーターがスタンディングオベーションで再起を讃えたこと、何としてもゴールを取らせようとイニエスタが出したほとんどバックパスのような超マイナスのクロス、ゴール後ビジャがユニフォームを脱ぐとTシャツには彼の家族の写真とともに君たちがいなければ不可能だったとの文字がプリントされていたこと。
そのすべてが感動的でした。

また、この試合では、メッシ(Messi)、ビジャ(Villa)、ペドロ(Pedro)のMVP3トップ揃い踏みでゴールを決めたことが何より嬉しいことです。
なにしろ昨季は、メッシに得点が集中しすぎて、サイドからの攻撃に問題があったように見えました。
今季はどこからでも得点できるかたちである2010/11シーズンの形が再来することでしょう。
今年は38試合中、いくつのカードを見ることができるか、早起きでわたしも参戦します。


さて、先週の山手洋館コンサートがあまりによかったので、また聴きに行きたいと思っていたところ、早速週末にちょうどよい催しがありました。
すみだストリート・ジャズ・フェスティバルです。
ジャズはほとんど聴いたことがありませんが、ストリートというくらいですから入場無料でしょう。
露天の演奏なら撮影もしやすそうですし、こういう機会こそジャズに親しむチャンスです。

土曜に予定していましたが、朝から雷が鳴る天気で行くのをあきらめ、日曜の予定をすべて土曜に済ましたうえで、日曜にすみだを目指しました。
日曜は、好天に恵まれたのはよかったのですがものすごい暑さで、聴衆もきつかったですが、何よりミュージシャンには厳しいステージだったと思われます。

クラシックではどうにもならない野外の暑さでしたが、熱いジャズにとっては関係ないのでしょうか。
暑さに影響されるパフォーマンスというのは見かけなかったように思いますし、むしろ暑さをエネルギーにしたようなパワフルな演奏があちらこちらで聴かれました。
会場の盛り上がりに感じたのは、日本人ってこんなに音楽が好きだったんだ、こんなにJAZZが好きだったんだという素朴な感想です。
楽しんだけどとても疲れる、すみだストリート・ジャズ・フェスティバルは、そんな催しですね。
【M8/Tele-Tessar K 18cmF6.3 F6.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zeiss Tele-Tessar K 18cmF6.3 | trackback(0) | comment(0) | 2012/08/20 Mon

殺猪

M8/Tele-Tessar K 18cmF6.3
龍クンたちと魚鍋を食べに行って、上海万博の開会式を見た明くる朝、雨音で目が覚めました。
木造りの家の2階にいると音は激しく、しのつく雨という言葉を連想させます。

気温が下がりましたが、まだ寒いというほどではありません。
中庭に出ると気合い一発、昨日と同様に頭と体を洗いました。
これなら雨だって気になりません。

ほどなくして雨は上がりました。
そういえば、昨日の朝は霧が濃かったのですが、この土地では毎朝このような天気が続くのかも知れません。

家の前でちょっとした騒動がありました。
なにかと思って見に行くと、連れ出したブタが逃げようと飼い主を振り切ったところのようです。
しばらくすると大人たちに取り囲まれて、とうとうブタも観念しかけたようでした。
そのあとに小さな子どもが近づいて、ブタの前に立ちはだかりました。
遠くから見ると「ブタさん、もう逃げちゃあダメだよ」と諭しているように見えました。

それからまたしばらくして、近くでブタが悲鳴を上げているのが聞こえました。
石ちゃんが、殺猪だと教えてくれます。
今度は恐る恐る見に行くと、先ほどのブタがふたりに体を押さえつけられて、命乞いするように高い声を張り上げ続けています。

そして刃物を持った老人がゆっくり近づきました。
ブタはこれから行われることを熟知しているかのように、さらに大きな声を上げます。
それは誰が聞いても泣き声です。
しかしほどなく老人の刃物は柔らかなブタの首を切りつけはじめ、やがて刃が見えなくなるまで深くブタの首を貫いていくと叫びは頂点を超え、しばらくして力のないものになり、断末魔という言葉を強く実感させてから静かになっていきました。
家畜だったブタが、大きな肉の塊に変容した瞬間でした。

初めて見る殺猪は、やはり直視するのが辛い出来事でしたが、村人とともに目をそむけることなく直視したことで、自分の内面には小さな変化があったことを感じます。
食事に出されれば美味しくいただくが、その材料作りは可哀そうで見たくないとやっては、村で生活をともにしたとは言いきれません。

直後の朝食と夕食にもブタの料理が出ましたが、昨日まで感じなかった感謝の気持ちで食事できました。
いま宮崎の多くの家畜が口蹄疫に感染して殺処分されていると報道されています。
もったいないとかいうよりも、何か非常に大切なものを失うような気持がして残念で仕方ありません。


さて、この作例のみコンタックス用の望遠レンズ、テレ・テッサー18cmF6.3で撮影しています。
ライカ・コンタックス用アダプターを使用していますが、こんな望遠でも距離計連動します。
しかも、これがたいへん珍しい初期型のブラック&ニッケル鏡胴ときています。

じつは、このお祭りの中でドラゴンボートレースが実施されるという情報があり、石ちゃんに確認したところ確かにあるようだとの回答を得ていたので、それこそテレテッサーのデビューにふさわしいと重いのを我慢して持参していたのです。
しかし、着いてみれば姉妹節という女性のお祭りで、ボートレースなど実施されるはずもなかったのでした。

そういうわけで、ほとんど唯一試したテレテッサーですが、コントラストはともかく、案外シャープさと柔らかさが同居した好ましい写りで、無理してもうちょっと撮れば良かったと思いますが、それこそ後の祭りでした。
ただ、ピントが甘くなるのとフレーミングがより甘いのは、このレンズの難しいところです。
【M8/Tele-Tessar K 18cmF6.3 F6.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Zeiss Tele-Tessar K 18cmF6.3 | trackback(0) | comment(0) | 2010/05/18 Tue
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