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比利時啤酒的味道

M8/Cinor 5cmF2
山手西洋館巡りも最後のブラフ18番館に辿り着きました。
昨日の外交官の家と同じイタリア山庭園にありますが、オーボエとピアノのコンサートが4時までだったので、もうすっかり日が翳ってきています。
その分来館者もぐっと減って、落ち着いた雰囲気になって来ました。

世界のクリスマスのテーマ国はベルギーです。
わたしにとってベルギーは、フランスとドイツに挟まれた小国というイメージですし、かなり以前に通過するように入国したことがあるのみです。
記憶では、ブリュッセルの空港に降り立ってそのまま中央駅に行き、列車でリエージュに行きました。
短時間見て、オランダのマーストリヒトへ移動し、やはり短時間見学してドイツのアーヘンに泊まりました。
このリエージュ、マーストリヒト、アーヘンは互いに隣接していて、それぞれに歴史的に重要な町です。
短時間に移動できることからこのような旅程を組んだのですが、結局、ベルギーには半日程度しか滞在しなかったことになります。

ただ、この時は、リエージュの見学のほか、ブリュッセルでは小便小僧を冷やかしに行き、移動の列車と昼食時にベルギービールをいろいろ飲んだのをよく覚えています。
ベルギーの上面発酵ビールであるトラピストビールの類は日本では高価で、有名なシメイも500円以上しますが、ベルギーのスーパーでは3分の1以下で入手できたのでありがたかったのですが、おかげてリエージュの街中を歩いている時は酔っ払ってふらふらしていたのではないかと思われます。

ベルギーで有名なのは、リエージュではなく、名前のよく似たブルージュですが、残念ながら訪れていません。
また、ベルギーというとすぐに思い出せるワッフルもチョコレートも現地では食さず、ビールばかり飲んでいたことになります。
他にベルギーで知られるものって何かあるかとか、知っているベルギー人と言ってもなかなか思いつきません。

ベルギー人で、検索すると、こんな人が上がって来ました。
画家のヴァン・ダイク、ルーベンス、ファン・エイク、デルヴォー、マグリット、作曲家のフランクとヴュータン、小説家のシムノンなどはわたしでも知っています。
フランドル学派の画家はオランダ人と、その他フランクやシムノンなどはフランス人と混同していました。
名前の響きや活躍した場などで、出身国がぼかされてしまうのはよくあることですが、ベルギーにとってはPR不足か気の毒なことです。
よく皮肉に言われるのはオーストリアのことで、ドイツ出身のベートーヴェンを自国のオーストリア人と、オーストリア出身のヒトラーをドイツ出身と思わせるのに成功しています。

さらに見ていくと、えっ、あの人はベルギー人だったの、という意外な有名人もいます。
筆頭は、オードリー・ヘプバーン、サキソフォーンを発明したサックス、プロレスのカール・ゴッチなんて名前があがっています。
ノンフィクション界からも、名探偵ポワロやフランダースの犬のネロもあがっています。
ベルギーは意外な有名人の宝庫と言えるかも知れません。

さて、ブラフ18番館ではコンサートではありませんでしたが、ピアノの演奏が静かに行われていました。
フランクの宗教曲であればよりよかったかも知れませんが、モーツァルトのアヴェ・ベルム・コルプスやカヴァレリウ・ルスティカーナなどのアレンジ曲でもじゅうぶんに胸に響くものを感じます。
他に聴いている人もまばらでしたが、部屋に暖かさが広がっていくような空気です。

やはりここでも撮影はためらわれ、すっかり暗くなって来たので帰路に着くことにしました。
しかし、玄関を出てアプローチを歩いていると、遠くピアノの音が聞こえてきます。
まだ、演奏は続いていたのでした。
音に導かれて建物の壁沿いに進んでいくと、まさに窓の先でピアノを弾く姿が認められました。
ここからなら構わないでしょう。
ここで最後の1枚を撮影して、今度こそ家路を目指しました。
【M8/Cinor 50mmF2 F2】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Cinor 50mmF2 | trackback(0) | comment(1) | 2010/12/26 Sun

我的尾道

M8/Cinor 50mmF2
出張最終日はいちばんつらい仕事が待っているはずでした。
前夜、いい歳した大人が数人で、明日は頑張りましょう、おう!、と声を掛け合うなんて初めての経験です。
何とか6時くらいまでに仕事を片付けないと、終電ならぬ終飛行に遅れて、尾道にもう1泊になってしまいます。

決意も固いそんな日の朝ですら、次はいつ来れるか分からない尾道に別れを惜しむべく早朝の散歩をしてしまいました。
時間は前日と同じですが、今日はホテルをチェックアウトしなければならず、10分は短縮せざるを得ません。
それでも天気に恵まれて、眠い目をこすりながら朝の陽ざしの尾道を歩き始めました。

時間の関係もあって、ルートは昨日とは逆回りにした程度になりました。
ただ、昨日寄ったところははしょれるので、少しだけ先まで歩くことができました。

途中コンビニでおにぎりを調達したのですが、これを食べるのに絶好の場所を見つけました。
志賀直哉がかつて暮らした旧居があって、いまでは一般公開されているのですが、さすがに早朝は門を閉ざしています。
しかし、、軒先までオープンになっているので、日差しが直射する縁側に腰掛けて、坂に広がる町並みやそれが切れるところから始まる海、さらには対岸に浮かぶ向島までの眺望を楽しみながらの朝食は最高の贅沢に感じられます。
志賀直哉だって、かつて同じ景色を眺めながら食事したかも知れません。
遠い過去の文豪との接点は、何もその作品の中だけとは限らないと自慢したくなってきます。

作例の民家は、その志賀旧居のすぐ下にある美しい古民家です。
朝食の美味しさの記憶と、左手の路地で見た屋根の上でのんびり日向ぼっこする子猫の動きの記憶があいまって、尾道の中でも実にお気に入りの地点となりました。

なおも歩くと、坂道写真館なんて魅力的なギャラリー(?)があったり、有名な三重の塔とは別の、天寧寺のもうひとつの三重の塔が民家の間ににょきっと建っていて驚かされたり、愉しみはつきませんでした。
しかし、いかんせん時間が足りません。
きつい仕事へ向けて戻る時がやってきました。


こうしてどうにか無事出張から戻ってみると、ひとつのことに気付きます。
つらい出張というだけのことであれば、負の記憶だけが残って、ひいては尾道自体の印象が悪くなっていただろうと思われます。
しかし、こうして尾道やわずかな時間でも鞆を歩いたことが、彼の地のイメージを向上させています。

そうしてわずかに撮って来たしょぼい写真を眺めただけで、そんに記憶がよみがえることでしょう。
その時は、つらかった仕事の記憶も、仕事をがんばったと美化されて頭の中に浮かび上がるに違いありません。
早起きが三文の得というのは、わたしにとってはそういうことになりそうです。
【M8/Cinor 50mmF2 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Cinor 50mmF2 | trackback(0) | comment(2) | 2010/04/04 Sun

架橋的問題

M8/Cinor 50mmF2
わずか10分。
夢のような時間はあっという間に過ぎ去りました。
これだけの滞在で書くのはおこがましいですが、において避けて通れない架橋の問題に少しだけ触れることをお許しください。

架橋の問題というのは、簡単にいえばの町中の生活道路が対面通行できないほど狭く、拡幅や山側に道路新設ができないことから海に長い橋を通そうというものです。
しかし、その橋は江戸時代から存在する常夜灯と波止の沖を通ることから、歴史的景観を破壊するものだと反対が出て、ついには工事差し止めの訴訟が起こる事態になったという問題です。

今回、車でその細い道を通り、なるほど街中のほとんどの区間ですれ違いができないことが分かりました。
しかし、ところどころ退避できる空間もあり、交通量次第ではそれほど問題にならないのではとの感想も持ちました。
日本の道路事情で言えば、恐らくこのくらいの道路というのは全国中に存在しているでしょう。

朝夕は住民だけでもそこそこの交通量はあると思われるものの、恐らくは通勤通学ということでいえば同じ方向に進むのでしょうから大きな障害になっていないと思われます。
やはりわたしたちのような外来者が邪魔になっているのだと考えなくてはなりません。

だとすれば、こういうケースでは許可車以外進入禁止にするのがもっとも簡単で効果的な方法ではないでしょうか。
町の入り口付近に大駐車場を設置すれば、狭いですから歩いてもたかがしれています。
レンタサイクルを設置してもいいでしょうし、可能であればパーク・アンド・ライドを導入して、マイクロバスを運行させられれば理想的です。

一方、を歩いて気付いたことがあります。
歴史的景観とか世界遺産を目指すという言葉から、整然とした古い町並みと海辺には常夜灯がぽつんとした風景を想像していたのですが、実際にはちょっと違っていました。
前々日の写真のように、浜辺には小舟がびっしりと並んでいます。
これは、いかにも雑然と言う印象を残すものなのです。

わたしはこれがダメだとはちっとも思いません。
釣が好きで、子どものころから港を見なれたわたしには、船が並んでいるのはむしろ好きな風景です。
ましてや住民の方には見なれたごく普通の風景と言えるでしょう。
仮にこの風景の中に新たに橋ができたとしても、それほど違和感は感じないと思うはずです。

そんなことから、架橋に賛成する住民は景観が悪くなるのを止むなしと考えているというよりは、橋ができても変化はほとんどないと考えているのではと思えるフシがあります。
実際のところはどか分かりませんが、景観がよそ者が騒ぐほどの変化もなく、生活道路が増設されるとなれば賛成するのは当然のことです。

しかし、それでもよそ者としてのわたしは、橋は造ってほしくないと考える派です。
人間の手の加わっていない自然と生活の中で長い年月の間に形成された建造物がフィットしてこそ美しい景観になるのであって、そこにあたらしく人工のものを付け加えるのは、避けえるのであれば避けてもらいたいと単純に思います。
ただ、それでも闇雲に反対するのではなく、住民ひとりひとりが納得する形での解決を望みます。
彼らの祖先に対する感謝と敬意は忘れては、子孫が町に誇りをもって守っていってくれないだろうと思うからです。
【M8/Cinor 50mmF2 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Cinor 50mmF2 | trackback(0) | comment(2) | 2010/04/03 Sat

左拐就到

M8/Cinor 50mmF2
渡し船乗り場の駐車場から、小走りで常夜灯方面を目指しました。
10分後には車まで戻っていなくてはいけないので、ほんとうに行って戻って来るだけになります。
それでも、ここに来れただけで感謝しなくてはいけないでしょうが。

常夜灯へは海沿いに進めると思っていたのですが、そうはいかないようです。
途中、若干の遠回りで街中の路地を入っていかなければなりませんでした。
路地の十字路を左に曲がったところで思わず息を呑むことになります。
両サイドが古民家のみ並んだ、100年以上変わらない美しい町並みです。

いくら10分だけでも写真を撮る時間はあります。
ここで出張バッグからカメラを取り出し、何枚かばしばし撮影しました。
露出を少しずつ変えてみましたが、そうすることによって雰囲気が変わるのは当然のことです。
しかし、この風景は想像以上に露出変化に機敏に反応したような気がします。

それは、まるで魅力的な女性が表情の微妙な変化で雰囲気を大きく変えるのに似ているような気がしました。
作例は、一段オーバーで撮った適正露出と思われる見た目に近いものですが、日差しが当たらない路地が柔らかなボケと滲みをともなって抒情空間に感じられます。

路地の向かい側から手前に向かってが、いちばん美しい町並みの情景のようで、のホームページなどはその写真が使われています。
同じでは面白くないので、ちょうど右端の建物から出てきた若旦那(お客さん?)が、雰囲気のある方でしたので、こちらを主題にした方を採用しました。

平日だというのに、観光客がそこそこ歩いていて、ただでさえ狭い通りはにぎわいがあります。
それがイヤと感じたなら朝早く来るしかないようです。
突然の来訪者たるわたしにはまつたく気になりませんでしたが。
【M8/Cinor 50mmF2 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Cinor 50mmF2 | trackback(0) | comment(2) | 2010/04/02 Fri

看不見的常夜灯

M8/Cinor 50mmF2
気温が低いばかりか、風は冷たく、確かにこの日はかなり寒かったことは間違いありません。
同行した同僚が、寒いんで先に車に戻るから、少しひとりで見てきたらと声をかけくくれました。
これは、あきらかにわたしを気遣ってということでしょう。
出張バッグを肩に下げたまま歩くわたしを見て、中にカメラがあって撮影したがっているのを察したのではと思われます。

待たせては申し訳ないので、では速攻で行ってきますと常夜灯の方へ小走りで向かいました。
狭い鞆の浦ですが、せいぜい10分くらいで戻らないと悪いと思えば、さっさと撮影しながら常夜灯を見て、そのまま戻るしかありません。

港へ出ると、すぐにその常夜灯が視界に飛び込みました。
なるほど美しい姿です。
ひどい逆光でしたが、かまわず撮影して液晶で確認します。
思った通りフレアで真っ白けでしたので、左手でハレ切りするとだいぶ改善されました。
それが、この作例です。

現代のコーティング・レンズで撮れば、美しい仕上がりになるのかも知れませんが、致し方ありません。
いえ、むしろこの状況でゴーストが出ていないのは、年代を考慮すれば逆光に強いレンズなのかも知れません。
もうちょっとコントラストが出てくれればよかったのですが、これでは常夜灯がシルエットになって浮かび上がった実際に見えた状態とも違います。

少し絞ればだいぷ変わったのかもしれないですが、テストとしなかったのは我ながら失敗でした。
普通の感覚ならボツにするところですが、この後普通に撮った常夜灯の写真があまりに平凡だったので、冒険的に出してみます。
この写真あたりから、周辺の光量落ちが顕著になります。
【M8/Cinor 50mmF2 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Cinor 50mmF2 | trackback(0) | comment(0) | 2010/04/01 Thu

法国的鏡頭

M8/Cinor 50mmF2
撮影時間の短い出張ですので、大きなカメラはできれば持って行きたくありません。
パルナック・ライカに沈胴レンズを付けてポケットに忍ばせてというのが理想的のような気がします。
しかし、いつものようにライカM8で、これはポケットに入りませんので、出張用のカバンを肩から提げて隠すようにしまいます。

レンズは、SOM Berthiot Cinor 50mmF2 です。
詳細はつまびらかではありませんが、Cinor というのは、名前から分かるようにシネ・レンズに与えられたネーミングのようです。
所謂Cマウントの状態で売られていましたが、黒い鏡胴は一連のボレックス用レンズとの共通性を感じます。

ライカ・マウントへの改造はいつものとおりMSオプティカルに依頼しました。
16mmシネ・サイズの細身の鏡胴ということと、あるいは戦前の製造と思われるクラシックな外観から、特別にズマールのヘリコイドに移植してもらいました。

50mmF2 の古いレンズということで、オーソドックスなゾナーかダブルガウス型の構成が予想されます。
しかし、宮崎さんからの回答は4群6枚ですが、ガウスではなく意外にも、クセノタール型となっています。
つまり、後群が1枚1枚の2群ではなく、1枚2枚張り合わせとなっています。

一旦は納得ですが、疑問が頭をもたげます。
クセノタールは戦後の設計のはずです。
その前身とも言えるレイのユニライトも、キングスレークの「写真レンズの歴史」を調べると1944年の設計となっていました。
戦前のレンズに見えるこのシノールがクセノタール型というのは、どうも合点がいきません。

もしかしたらと気付いて、あらためてキングスレークをあたるとやはりそうです。
1931年にルドルフが設計したF2.7のミニチュア・プラズマットがまさに同様のデザインでした。
キングスレークは、ミニチュア・プラズマットを複合型に位置付けて、前群は通常のガウス型で、後群はプラズマットの後ろ半分を用いていると書いています。

年代が合致するのか不明ですし、F2.7とF2という大きな違いはありますが、何らかの関係がある可能性は皆無ではないでしょう。
ミニチュア・プラズマットは35mmカメラ用としては、成功したとは言えず、希少なレンズのひとつと言えます(kino plasmat さんのホームページに紹介があります)。
あるいは、日の目を見たとは言えないミニチュア・プラズマットを再設計したのがこのシノールではないかと、関連付けたくなるのですが、この辺は根拠がまったく無く、わたしの想像ないしは希望の範疇を出ません。

ksmt さんも、ミニチュア・プラズマットを追い求めて、ついに同型のキヤノンのレンズを見出したということを書かれていました。
こんなことからも、数少ないミニチュア・プラズマットの系列というものに位置付けたいのですが、回答が得られるわけではありません。

なお、キングスレークのミニチュア・プラズマットの記載は、次のように続きます。
「このレンズは特に良いところもなかったので、すぐに製造打ち切りになった。
性能の良かったレンズはこれより前の1926年に出たF2.9マクロプラズマットで…」
けっして性能の悪いレンズではないと思うのですが。

締めくくりに以下の記述があって、系列に仲間がひとり加わったことを喜びたいと思います。
「ミニチュア・プラズマットは4個の部品が絞りを中心にし+-:+-の順に並んでいる。
この配列をベルテレが復活させて、コンタックス・カメラ用の35mmF2.7を設計した。
このレンズをビオゴンと名付けた…」
【M8/Cinor 50mmF2 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Cinor 50mmF2 | trackback(0) | comment(2) | 2010/03/31 Wed

突然去那里

M8/Cinor 50mmF2
朝の尾道散策の写真を1週間続けることになるはずだったのですが、思わぬ幸運が待っていました。
遅くまでかかるはずだった仕事が、翌日持ち越しになったことで時間がぽっかり空いてしまいました。
夜の接待まで3時間近くとれたため、どうしようかとなります。
そこで、頼んで連れてきてもらったのが鞆の浦です。

鞆の浦は、尾道の隣の福山市にありますが、尾道駅付近から車で1時間近くかかります。
行き帰りの渋滞も考えれば現地には30分も滞在できないでしょう。
それでも、こんな機会が今後起こることはないでしょうから、頼み込んでいっしょに出掛けてみたのでした。

さすがにカメラを持って来ていることは内緒ですので、鞆の浦で橋をかけるか否かでたいへんな話題になっているのでぜひ見てみたかったのですと強引な理由を押し付けたのでした。
実は、仕事先の方で鞆の浦近く出身の方がいて、雑談の中で鞆の話が出ていたのも布石になったりしています。

最初に訪れたのが、福禅寺ですが、ここには対潮楼という座敷があって、畳に坐して眼下の海や島を眺められる名所になっています。
ここでカメラを出してはバレバレですので、素知らぬ顔でひとり先に抜け出したことが、なかなか絵になるシーンの目撃につながります。

先に来て、次はどこへいこうかねえと作戦会議を立てているのは、おばあさんとそのお孫さんでしょうか。
吹きさらしで寒い境内で、日向に腰掛けてふたり地図を食い入るように見つめます。
ふたりしてスポーティな出で立ちに、荷物満載のバックパックが存在感いっぱいです。

わたしはあくまで仕事の合間にちょっと覗きに来ているだけです。
しかし、彼らは、わたしに代わってこの土地を旅してくれているかのようです。
頑張れと声をかけたかったのですが、胸にしまいこみました。
スーツ姿でこんなところにいて、あまり話しかけるのもヘンな気がしてしまったのです。
【M8/Cinor 50mmF2 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Cinor 50mmF2 | trackback(0) | comment(10) | 2010/03/30 Tue

黒猫白猫

M8/Cinor 50mmF2
2年半振りになりますが、尾道へ行ってきました。
その2年半前は出張だったのですが、今回も悲しいことに2泊3日の出張です。
スケジュールも前回同様で、朝から日中は仕事が忙しく、夜は接待やらお付き合いやらがあるようです。
結局のところ、朝早く起きて1~2時間近隣を散策するより手はないようです。
M8に標準レンズ1本を忍ばせての出張になりました。

初日のハードな仕事と12時近くまでの接待の明くる朝、6時に起き出して仕事先へ出掛ける8時までさっそく散策してみました。
駅前のビジネスホテルを出て線路に沿って東の方向へ歩いていきます。
すぐ踏切があるので、ここを山側に渡るとすぐに古寺めぐりコースの案内があります。

地図で見ると、線路に沿ってお寺がいくつも並んでいます。
数えるとなんと24もあって驚かされます。
アップダウンの激しい細い道を行くので正確ではありませんが、ちょうど中間にある千光寺公園行きのロープウェイ乗り場まで30分、地図の右端の海龍寺までさらに30分というところでしょうか。

ぎりぎり往復できる時間ですが、それではただ行って戻って来るだけでつまらないです。
では、半分のロープウェイ乗り場辺りまで歩いて、商店街を抜けて帰ってくることにしましょう。
ビジネスホテルの朝食代600円は、わたしのランチ1食分よりずっと高いので、途中コンビニでおにぎりでも買わないといけません。

のんびり歩きだします。
今日は冷え込みが厳しく起きるのにもたつくほどでしたが、天気が上場で歩くとすぐに温まってきます。
それでいて空気がきりっと冷たく気分を引き締めてくれます。
寒い日の散歩のよいところです。

しかし、平日で朝早いのと寒さのせいでしょうか、前回のようには地元の方の姿を見かけません。
空は青く、前方に見えている向島の間の海は陽の反射できらきらしています。
あとは、散歩してる人とか、通学途中の学生とか、掃除している人、包丁がまな板にあたる音とか朝の調理の風景を連想させるもの等々そんな演出が欲しいところです。

ようやく出合ったのが、黒と白の猫でした。
逆光で1枚目は真っ白でしたが、この2枚目はハレ切りして少し見られる絵になりました。

現代レンズで光をシャットアウトしてもいい感じになるのでしょうが、わたしはオールドレンズが写しだす光や撮影時を思い出させるまぶしさが写り込むのも好きです。
フレアの白い対角線が、黒猫と白猫をすっぱり分けているのは、自然の演出です。
【M8/Cinor 50mmF2 F2】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
SOM Berthiot Cinor 50mmF2 | trackback(0) | comment(4) | 2010/03/29 Mon
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