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打倒俄羅斯

M8/Ultrastigmat 50mmF1.9
エリスマン邸の並びにあるベーリック・ホールには名前の通りホールがあって、しばしば催しが行われるようです。
わたしが訪れた時は、フィンランドにゆかりがある女性が講師になって、クリスマスに飾る花の装飾のようなものを作る教室が開かれています。
何組かの小学生くらいの子どもとお母さんが対象のようで、楽しげな空気がホール全体に広がっていました。

ここでは、フィンランドがテーマ国になっていて、ドレスやクリスマスディナーの調度などが展示されています。
針葉樹が配されていたり青白い照明が使われていたり、暗示にかかりやすいわたしは、いかにも北欧のクリスマスが演出されているように感じました。

フィンランドといえば、サンタクロースの故郷だったように思いますが、そういうイメージは本国にはないからなのかサンタが特に登場するということもありません。
今日はちょうど聖夜ですし、あるいはサンタさんもあちこち出張で忙しかったのでしょう。

ニュースによるとロシアのメドベージェフ大統領が当地のテレビ番組に出演して、日本に北方領土を返す気はないと明言したようです。
わたし自身が政治音痴ですし、いつも書いているように当ブログでは政治ネタを回避しているのでそちら方面に向かわないよう無難な線で続けますが、ロシアに接する国はいずれも不幸を背負っているわけです。

ロシアはきっと日露戦争の恨みを永遠に忘れないのでしょうし、いまでは嫌われ者同士で仲良くなったように見える中国ですら比較的最近までソ連との間に領土などたくさんの問題を抱えていました。
チェチェンは言うに及ばず、バルト三国、アフガニスタン、北オセチア、中央アジア…、ソ連に組み込まれていた国は独立に際して多かれ少なかれ紛争やら軍事介入やらに巻き込まれています。
ウクライナでは親米路線の大統領が当選するや暗殺されかかったり、ライフラインをストップさせたり、こんな露骨なことが行われていいのかと驚かされたのは記憶に新しいところです。
いずれにしても経済援助では、見返りに北方領土が返還されるとはとても思えず、相当強引な外交を展開するか、血を流すかしなければ状況は変わらないのではないでしょうか。

フィンランドも長くロシアの圧政下で苦しみ、独立を果たしたのはなんと1918年のことです。
その歴史はあまりに複雑で、ここで紹介しようと思って関連書を見ましたが、書き起こすには膨大すぎ断念しました。
その独立に少なからず影響を与えたと言われるのが、シベリウスの作曲した「フィンランディア」(1899年)です。
重々しい出だしはロシアの圧政を暗示し、やがてフィンランド的な旋律が朗々流れるとそれは勝利の歌となるというもので、愛国的過ぎるという理由でロシア政府が演奏禁止にするなどして民衆がひとつになることを恐れたようです。
いくら演奏禁止にしても、水面下ではフィンランドの国民の間で聴かれるようになって、結果的に応援歌のような役割を担っていったと考えられます。

映画ダイハード2でも、フィンランディアの音楽が重要な役割を果たしています。
空港テロのストーリーですが、ちょっと笑えるテロリストが乗って逃げようとした航空機を爆破するラストのシーンの後、フィンランディアの有名な旋律が流れます。
じつは、ダイハード2を監督したのはフィンランド人のレニー・ハーリンで、テロリスト=帝政ロシア、主人公の勝利=フィンランドの独立をそのまま表現したのではと考えられます。
かなり露骨な音楽の使い方ですね。

シベリウスでは交響曲第2番ニ長調も、フィンランディアに通じるところのある曲です。
圧政からの解放という雰囲気ではないですが、やはり第4楽章は勝利の賛歌が高らかに鳴り響きます。
実は、わたしはクラシックを生で聴いたのがこの曲が初めてでした(実際は前プロ、中プロも聴いているはずですが…)。
そして、この第4楽章にしびれてクラシック音楽を聴き始めるようになった思い出深い曲なのでした。
【Ultrastigmat 5cmF1.9 F4】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gundlach Ultrastigmat 50mmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/12/24 Fri

卓別林的背面

M8/Ultrastigmat 50mmF1.9
本郷界隈にはあちこちに古建築が点在していますが、ここがハイライトと思います。
木造三階建ての学生下宿、本郷館です。
散策会の興奮もここに極まれりというところでしょうか、メンバーで建物を取り囲んでしまっています。

本郷館は、1905年に建築され、関東大震災や東京大空襲にも動じず105年の下宿屋の歴史を持ち、またそれは続いています。
残念ながら内部の見学は禁止されていて、それでも侵入しようとする人が後を絶たないことからかなり神経質になっているようです。
気をつけたいものです。


さて、今回使用した Ultrastigmat 5cmF1.9 について、言及したいと思います。
昨年8月、鉄っちゃんと大連・瀋陽を旅したときにデビューさせたレンズで、その際調べうる限りのことは、愚論を挟みつつも紹介したつもりです。
情報は、少なく書くこともほとんどなかったのですが。

1年近くを経ても状況は変わっていません。
ただ、今回、散策会にも参加したH氏が、レンズの歴史的価値と描写のすばらしさに惚れ込んで、ついにウルトラスティグマット5cmF1.9のレンズヘッドを入手されたとのことでした。
わたしのレンズを見てもらうと、まったく同じレンズという判定でしたし、彼の撮影したプリントを見てもわたしのものと瓜二つの写りと判断できました。
知りうる限りでは、世界中で2本だけ、ウルトラスティグマット5cmF1.9が同じライカマウントとして使用されていることになります。

情報は、もうひとつだけ入手できました。
このレンズが付いていたカメラについてです。
もちろんスティルカメラではなく、シネ用の Bell & Howell 2709 というカメラでした。
16mmてはなく35mmシネです。

1911年に世に出たカメラですが、その後1950年頃まで使われていたといいます。
特に、1930年頃までのアメリカの有名な作品のほとんどがこれで撮影されたということです。

ズームレンズのない時代でしたので、焦点距離のバリエーションが豊富だったスピードバンクロも、このカメラに付けて使用されたようです。
しかし、スピードバンクロの登場は1931年ですので、ウルトラスティグマットが設計された1916年から31年まではこのレンズで撮影された可能性は高いと思われます。

この時代のアメリカ映画にはどんなものがあるのでしょう。
時は、まだサイレント映画の時代だったようです。
映画のことはさっぱりなので検索してみると、映画の父と呼ばれたグリフィスがいます。
代表作の「イントレランス」(1916年)、「散り行く花」(1919年)は、ウルトラスティグマットで撮られた可能性があるかも知れません。

さらに20年代に入ると、チャップリン、クララ・ボウ、クラーク・ゲーブルといった有名人が活躍します。
なるほど、そういう時代だったのですね。
もうひとつ想像を膨らませれば、そんなスーパースター達をまさに撮影したそのレンズが、巡り巡ってわたしの手許にやって来たのかも知れません。
こんな勝手な空想も許されるのが、オールドレンズを使う楽しみのひとつだったりします。

【Ultrastigmat 5cmF1.9 F4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gundlach Ultrastigmat 50mmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/07/17 Sat

長城加来卡加英国鏡頭

M8/Ultrastigmat 50mmF1.9
散策会のランチは外れがありません。
ローライ中心の中判カメラの集まりは、美食家の集まりでもあって必ず美味しいお店が選ばれます。
土地勘のないところでも鋭い嗅覚がはたらくようで、やはり美味しい店が選択されることになります。

本郷では日本の最高学府で教鞭を取られる親族を持つTさんがいて、近隣の名店リストが完成しています。
毛色が変わっているということでしょうか、ベトナム料理のランチになりました。
コーヒー付きのランチが600円とたいへんリーズナブルで、美味しい越南料理を堪能しました。
学生に人気のある店のようでしたが、さいわい土曜日で席が空いていたので、ゆっくりと仲間内のレンズ話ができました。

そんなレンズ話のネタにもなると持参したのが作例のカメラです。
中国製の6×6一眼レフカメラ「長城」と言っても知っている方はほとんど皆無でしょう。
6×6一眼レフと言えば、最高級機のハッセルブラッドが思い浮かぶのが普通と思いますが、長城の方はミラーシャッターにプラスチックパーツの多い普及機です。
見た目、使用感とも安っぽさの感覚はぬぐえません。

しかし、おもしろい点もあります。
マウント部分が39mm径なので、いちおうライカのレンズを取り付けることができます。
もとのフランジバックが短いため、ライカレンズを付けても超近接撮影にしか使用できません。
そこで工夫が必要になって来ます。

135mmヘクトールのレンズヘッドを付けてビゾフレックスに使用するためのアダプターがあります。
これはエッジが出っ張っていて削り取る必要こそありましたが、ヘクトールを付けると無限が出ました。
90mmレンズでは無限まで到達しないのですが、39mmねじのエクステンションチューブなら何種類も持っています。
適当に組み合わせすれば9cmエルマーでも無限は問題ありません。

これで要領を得ました。
手許にある19世紀のブラスレンズを試してみることにしましょう。
Dallmeyer Rapid Rectilinear は焦点距離がはっきりしませんが100mm前後のようです。
これも適当な延長チューブを噛ませてあげると、無限から1.5メートルほどまでピントが来るようになりました。
まずは、この組み合わせでテスト撮影することにしてみましょう。

なんでまた、こんなことをやろうと考えたのか…。
ライカマウントに改造すべく購入した古いレンズが何本かありますが、距離計連動の問題、改造してもF値の暗い地味なスペックの望遠レンズは使う機会もない等、お蔵入りしているのが現状です。

いずれ売却してしまえばいいのですが、散策会がもともとローライクラブのメンバー主体ということで6×6カメラが主流になっているので、自分なりにオールドレンズを活かした6×6を使ってみたいと考えていました。
そんな矢先、中国で長城の出物があって、何か面白いことができるかも知れないと直感したことが始まりでした。

中判でも、レンズ交換可能なカメラならマウント改造で、多くのレンズが使用できます。
しかし、高価なカメラを新規購入したり、レンズの改造を外部委託したりする余裕はもはやありません。
今回紹介してみたのも、既存のアダプターとテープだけで、特別なコストをかけずに完結できたからに他なりません。

ライカマウントの方で、人生を投げ出すようなレンズの揃え方をしてしまいました。
中判では、はやりのエコでスローなスタイルを貫こうと思います。
この方面には、身近に師匠と呼べるような人がいるのも心強いです。
【Ultrastigmat 5cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gundlach Ultrastigmat 50mmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/07/16 Fri

対西班牙隊忠言④

M8/Ultrastigmat 50mmF1.9
本郷菊坂のメインストリートは、ここ、きくさかどおりのようです。
名前がひらがな表記なのはいいですが、菊花のマークは、警視庁を連想させてあまり趣味の良いものとは思えません。
この作例では殺風景な通りに見えますが、古い老舗のようなお店も並んでいて、歩いていて楽しさを感じる通りです。

このあたりに習熟している大判のT氏から、途中にある肉屋さんのコロッケが美味しいと聞き、昼前でしたが1個いただいてみました。
空腹だったということもあるでしょうが、これが絶品でした。
揚げたてのサクサク感と中の肉とジャガイモのほくほく感で、幸せ気分になります。

作例をパッと見ると、日中から街灯を点けているように見えないでしょうか。
実際、ここに立ったとき、わたしも渋いランプ風の灯りが点いていると思ったのですが、よく見れば違っています。
ランプの傘が、太陽光を反射しているだけだったのですね。
おもしろい演出に感じられました。


さて、今夜もしつこく、素人のスペイン代表放言シリーズを始めることにしましょう。

ワールドカップ決勝を前にして話題になったことのひとつに、スペインはバルセロナ・スタイルのサッカーを展開しているが、それをたたきこんだのが、かつてオランダでトータルフットボールを掲げていたクライフだということでした。
クライフは、現役時代にアヤックスからバルセロナに移籍して下位に低迷していたチームを優勝に導きましたし、引退後は監督としてバルセロナに戻りドリームチームをつくって4連覇を果たしています。

わたしが、バルセロナのファンになり、世界のサッカーを見るようになったのが、クライフ擁するバルセロナが欧州チャンピオンとして来日してトヨタカップを戦ったときです。
それ以前のバルセロナのスタイルは知りません。
もともと攻撃的なサッカーをするスペインのクラブチームたちですが、それでもやはりクライフが来てからサッカーは大きく変わったのでしょう。
バルセロナをずっと見続けている市民ですら、それを否定しないと言います。

そんなクライフにとって、今回のワールドカップ決勝は特別な思いがあったはずです。
クライフは、かつて何度かオランダ代表の監督に招聘される直前までいったことがあったようですが、結局は一度も監督をしませんでした。
サッカー協会との確執とか、いろいろな噂があるようですが、熱望しているはずの監督を受けなかった理由は謎のままです。

思い入れあるスペインではあっても、優勝してほしかったのはオランダの方のはずです。
ワールドカップ毎に自国の試合に厳しいコメントをするクライフが、今回も手厳しい記者会見をしたようです。
試合前のコメントでは「デルボスケ監督のチームは成長しており、決勝で最高潮に達する。わたしはオランダ人だが、スペインのサッカーを支持する」と言っています。

試合後のコメントはさらに刺激的なもので、少し長いですが引用することにします。
「決勝は、美しいプレーを消すことが唯一の対抗手段と考えるチームと、優勝候補との一戦となってしまった。オランダのスタイルは醜く低俗だった。スペインを動揺させるために、スペースを完全につぶして厳しい当たりを見せただけで、これといった見どころのない内容に終始した。スペインは最初の20分間は素晴らしかったものの、相手の汚いプレーがあまりにも多かったために、自分たちのサッカーをさせてもらえなかった。この状況が続いたことにより、試合終盤までスコアが動かなかった」。

確かに醜いラフプレーは一度ならずありましたが、激しいあたりを見る限りでは、まるで親善試合のようなお互いの怪我を恐れたようなプレーに終始した準決勝のドイツより見ごたえがあったとわたしは思います。
自国オランダに対しては、理想のサッカーをして欲しいという思いが伝わるコメントと解することはできそうです。

じつは、わたしはかなり以前から日本代表の監督にクライフを招くべきだと主張してきました。
今でこそ、スペインの選手は日本人と変わらない体格なので手本とすべきとよく言われますが、ボールを触らせずにパスを回すクライフ流のサッカーは、あたりに弱く細かい技術を持つ日本に適しているからということからでした。

ところが、日本は独自のスタイルを確立することなく、ディフェンシブで面白みのない結果のみを追い求めるサッカーを貫き、ノーマークだった外国メディアからは賛辞(お世辞?)をもらいましたが、それこそ醜く低俗だつたと言わざるを得ません。

クライフが監督を受けるはずはないですが、もしそうなれば、バルセロナが確立したようなスタイルを日本にもたらしたのではとの期待が高くあります。
そのときは、恐らく予選リーグで惨敗していたかも知れませんが、美しく意図のあるサッカーを随所に見せて、今回言われた以上の感動や評価を内外から受けたのではないでしょうか。
汚なく勝ち残るか、美しく散るかです。

それでも、前者がいいという意見が勝るかも知れませんが、ワールドカップの出場国のすべてがそんなサッカーに
なってしまったら、わざわざ深夜に起き出して見るような大会ではなくなっているでしょう。
結果がすべてと、判で押したように日本人は言いますが、わたしにとっては、サッカーは結果ではなく内容です。
【Ultrastigmat 5cmF1.9 F5.6】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gundlach Ultrastigmat 50mmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/07/15 Thu

対西班牙隊忠言③

M8/Ultrastigmat 50mmF1.9
菊坂のあたりは家が密集していましたが、それ故でしょうか、軒先やベランダに花を飾ってあるシーンをよく目にしました。
ライカの最短撮影距離の問題もあって、わたしは花の撮影には興味が向きませんが、生活の中にある花はいいものだと思います。

それと、「空は見れど」での花を背景と対比させる美しい写真をずっと見てきましたので、これはそうとう影響を受けています。
物まねになってしまいますが、わたしも早朝から名所に出掛けて、花と背景と空気を写し撮って来たいと考えています。

今日の作例は、散策会主宰のT氏らと歩いていた時に、偶然生まれたものです。
このアジサイを撮影するにあたって背景をどうするかという話になったとき、T氏はこのポスターの女性をボケさせて背景にするのが面白いのではと言われました。

なるほど、ポスターそのものが普通に描写されてはつまらないですが、アジサイと対比させることで面白い効果が出るような気が直感的にしました。
当然文字は外したかったのですが、電柱が邪魔してどうやっても「する」の2文字が写り込んでしまいます。

そのむね再度T氏に説明して、アドバイスをもらおうとすると思わぬ回答が返って来ました。
「するはスルーしてください」
ああ、聞くんじゃなかったです。


さて、しつこいですが、ワールドカップのスペインにちょっと苦言シリーズ開始です。

1998年のワールドカップ・フランス大会で地元フランスが優勝を決めたとき、アフリカ系の選手を多く擁するフランス代表に対して批判が集まるどころか、人種差別を超えたところでチームワークを発揮した点が高い評価を生むことになりました。
スペインには、外国起源の選手はいなかったように思います。
問題としては、カタルーニャやバスクなど独立志向が多少なりともある選手も混じってひとつのスペインとしてチームの和を保っていることでした。

このワールドカップでは、ひとつのスペインは疑う余地なく実現されていたように見えます。
しかし、バルセロナとレアル・マドリードの確執はまったくなかったのでしょうか。
代表チームはバルセロナのスタイルを踏襲していると表現されましたが、マドリードの選手はそれを素直に受け入れたのでしょうか。

そんなことは問題にもならなかったのでしょう。
だからこそ、ひとつに結晶したチームはスペイン初のワールドカップを手にしたのだと思います。
ですが、試合が終了してから、なにかまずいものを見てしまったような気がします。

表彰式の中で優勝トロフィーであるワールドカップは、キャプテンのカシージャスに手渡されました。
彼は、その栄冠を受け取った誰もがしてきたようにカップに口づけします。
そして、続いてそれを手渡したのは、同じマドリードのセルヒオ・ラモスでした。
年長者でチームの軸であったプジョルやシャビが次に受け取ってもよさそうなものですが、まだまだ若いラモスが2番目の栄冠を手にしたかたちです。

その後画面が切り替わったので、どのような順序でカップが受け継がれたのかは分かりません。
次に記憶しているシーンでは、ワールドカップを囲んでメンバー全員で記念撮影しているところがあります。
ここでは、バルセロナの選手ばかりでカップを取り囲んでいます。

いずれも偶然そのようになっただけかも知れません。
とは言っても、テレビに大写しにされてみると、妙に強調されて、確執はあった! と思わせるに十分なインパクトでした。

凱旋パレードは、当然、首都マドリードで行われました。
市民はどのように受け取ったのでしょう。
リーガと呼ばれるリーグ戦に重きが置かれるスペインでは、みんな複雑な気持ちを内包しての祝福だったに違いありません。
スペイン代表チームの今後に遺恨を残すことがなければよいがと、ニュースの画面を見ながら真剣に考えてしまいました。
【Ultrastigmat 5cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gundlach Ultrastigmat 50mmF1.9 | trackback(0) | comment(1) | 2010/07/14 Wed

対西班牙隊忠言②

M8/Ultrastigmat 50mmF1.9
本郷三丁目駅を出発した散策は、菊坂近辺をくまなく歩いて行きました。
作例は、凡庸な住宅地の風景のようですが、この周辺は風情があふれていました。
何しろ古い建物が散在していますし、建物は新築されていても、どことなく戦前の空気が残っているように感じられます。

路地を入ると、樋口一葉の旧居も現存しています。
何代も引き継がれたような床屋さんがあって場所をたずねると、接客しながらも地元の自慢をようこそ見に来てくれたと言わんばかりに説明してくれました。

そこは、古い建物と緑に囲まれた一角で、本当に当時のままのような建物に寄り添うように、古井戸が残っているのも素敵な演出のようです。
五千円札ですっかりなじみになった一葉が、玄関の引き戸を開けてすっと出てくるのではとの錯覚をしてしまう、真夏の朝の散策でした。

作例では、「国際インキ」の看板が妙に目立っています。
インクではなくインキと表記されることで察せられますが、インキは英語ではなくオランダ語から派生しているようです。
蘭学が日本に伝わった時にいっしょに入って来たものと言われます。

一方、インクという表現も日本で定着していますが、これには以下のような説があるようです。
すなわち、蘭学とともに輸入されたインキは、書物の印刷などと関連したもので、印刷用の液体をインキと呼びます。
その後、筆記具とともに英語として輸入されたのがインクです。

本郷は、日本の学問の総本山でしょうから、筆記具という可能性もゼロではないでしょうが、ここは印刷工場も見かけたこともありますし素直に印刷用インクなのだと受け入れることにしましょう。
そう書けば、このしょぼい作例からも、どことなく輪転機の音やインキの臭いが感じられないでしょうか。


話は飛びますが、蘭学と言えば今回もあと一歩でワールドカップを手にできなかったオランダが気になります。
バルセロナがクライフ人脈の流れでオランダ人を多く在籍させていて、ファン・ボメル、ファン・プロンクホルストなどは少し前まで主力選手として活躍していましたし、アシスタント・コーチだったデ・プールもバルセロナの一員でした。
さらに、2大スーパースターだったロッベンとスナイデルは、ともに昨シーズンまでレアル・マドリードに所属していました。

しかし、現在はオランダの選手はスペインにはレアル・マドリードのファン・デル・ファールトひとりしか存在しません。
マドリードで言えば、ロッベン、スナイデルは怪我がちであまり活躍できなかったことから追い出され、バルサは世代交代時にオランダ人脈こそ悪であると一切を断ち切ってしまったのでした。
ワールドカップ決勝には、オランダ人のスペインへの報復の意味もあったはずだったのですが…。

それもあってか、選手個々の闘志ではオランダが勝っていたと思います。
逆に準決勝のドイツは、あまりに気合いが抜けた戦いでした。
あきらかにドイツ、オランダの中間のような戦い方が良かったはずで、チリ、パラグアイとの苦戦を考えてもブラジル、アルゼンチンと戦わずに済んだことも含めて、スペインはかなりラッキーに勝ち進んだような気がします。
【Ultrastigmat 5cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gundlach Ultrastigmat 50mmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/07/13 Tue

対西班牙隊忠言

M8/Ultrastigmat 50mmF1.9
7月10日土曜日、恒例のT氏主宰の散策会に出掛けてきました。
本郷界隈の散策です。
梅雨の合間の暑い日でしたが、途中、かき氷休憩も挟んでのんびりした休日を過ごしました。

そういうわけで、今週は散策の様子を順を追って記載する予定です。
しかし、今日はその前に書いておかなければいけないことがありました。
散策とも写真とも関係ないことなのですが。

散策会の翌晩、というよりも今朝と言った方がよいでしょうか。
ワールドカップ南アフリカ大会はスペインの優勝をもって幕を下ろしました。
長くて短い1ヶ月でしたが、これでようやく寝不足の日々から解放されます。

中国で購入したスペイン代表のユニフォームをずっとパジャマ代わりにしてきたわたしには、最良の結果だったわけですが、どうも腑に落ちない部分もあります。

そもそもが、クラブチームファンにとって代表チームのサッカーは魅力ではひとつ劣るところがあります。
ブラジル、アルゼンチン、オランダなどは、代表選手が各国のリーグに分散していますので、豪華メンバーが集結するワールドカップでは見ごたえがあります。
しかし、スペイン、イングランド、イタリア、ドイツでは、ほとんどの選手が自国のリーグでプレイしていますので、それらクラブチームより魅力的な代表チームを作るのは難しくなります。

今回のスペインは、その典型です。
準決勝・決勝の先発メンバー11人を見ると、7人がバルセロナ(ビジャは今期から加入ですが)、3人がレアル・マドリード、1人がビジャ・レアルです。
つまり、キーパー、両サイドバック、フォワードの選手を入れ替えると、そのままバルセロナになります。

スペイン代表は、ボールを常に支配してバスをつなぎながらスペースに人が飛び込む、バルセロナの戦術を一定踏襲しています。
確かに両者は同じ方向を向いてはいますが、内容には大きな違いがあります。
かりに違いがなかったとしても、スペイン代表にメッシのドリブル突破や、アウベスの縦のスピード突破などが加わった方が魅力が増すと感じる人が多いのは間違いないでしょう。

デルボスケ監督には、スペイン代表にバルセロナにはない魅力を全面に出して欲しかったのですが、それは見られなかったように思います。
中盤に5枚置くということなら、ユーロ2008に優勝した前後のシルバ、セスク、セナを登用していた時の方が面白かったし、両サイドにヘスス・ナバス、サンティ・カソルラの高速ドリブラーを同時起用するなどの布陣も見てみたかったものです。
あえて言えば優勝したいという執着心の強さが、今回のスペイン代表の最大の特徴だったのかも知れません。
【Ultrastigmat 5cmF1.9 F1.9】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gundlach Ultrastigmat 50mmF1.9 | trackback(0) | comment(0) | 2010/07/12 Mon

我的撮影展Ⅱ

M8/Ultrastigmat 50mmF1.9
写真展2枚目は、このブログで掲載したことがあるものを出しています。
3年半以上ブログを続ける中で、旅の内容の過酷さなどを褒められたことはありましたが、写真そのものをお褒めいただいた唯一の写真です。

出展にあたっては、写真の出来不出来よりもまずレンズありきで選んでしまったため、1枚だけでも客観的評価をいただいたものを出さなくてはいけないと考え、あえてブログとの重複を承知で出しました(たぶんにお世辞というものがあるのは承知していますが…)。
http://zunow.blog51.fc2.com/blog-entry-1134.html#comment

そういう訳で、今日は写真展3枚目の説明になります。
今年7月大連&瀋陽に旅した時のものです。
鉄道研究家の友人のお供として出掛けたので、歩き方も写真も相手に合わせる状態が続いていました。
しかし、最後の最後、帰国まで数時間前というときに再開発直前の魅力的なオールドタウンを発見し、喜々として歩き始めたところです。

庶民の暮らしの匂いが感じられるどころか、そのまま目の前で生活が繰り広げられる世界です。
接近戦すぎるため、かえって撮影しにくいくらいでした。
もちろん歩いているだけでも、楽しさがこみあげます。

そんな中、最大のシャッターチャンスが訪れました。
解体される運命の古い家屋の中にはだかの幼児がいます。
その前にスカートをはき忘れたのかパンツ姿の女の子、それにひだひだワンピースのおしゃれなお姉さん。
3人は窓の格子越しに何やらやり取りしていますが、何をしているかや彼らの関係はとんと分かりません。

お菓子をプレゼントしているところに見えますし、指きりげんまんしようとしているところにも見えます。幼少のキリストを描いた宗教画のようであり、愛煙家の幼児がタバコを買ってきてくれと小銭を渡しているブラックな絵ともとれなくありません。

幼児が真っ暗な背景からリアリティをもって浮かび上がり、女の子の足は背伸びしているという緊張感が伝わります。
それでいて、左上のカーテンや女の子の頭髪、衣類が妙に絵画的な描写をしています。

見る者の想像力を掻きたててくれる魅力を、わたしはこの写真に感じました。

今回、もっとも気に入っていた1枚でしたが、実は、とんだ手違いによって台無しにしてしまいました。
ラボでは、ブログ掲載用の縮小された画像を延ばしてしまったため、ジャミングだらけの鑑賞に堪えない仕上がりになってしまったのです。
指示及び確認ミスです。

キリストか天使だった幼児は、悪魔の子どものような怖い顔と言われただけで注目されないまま、本日の写真展閉幕を迎えたのは何とも残念なことでした。
【M8/Kino-Plasmat 3,5cmF1,5 F1,5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Gundlach Ultrastigmat 50mmF1.9 | trackback(0) | comment(4) | 2009/11/14 Sat
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