竿灯在関東

M8/Kino-Hypar 5.5cmF3
今から111年前の1900年という世紀の変わり目に、恐るべき超広角レンズが誕生しました。
ゲルツのハイパーゴンです(Hypergon。ハイペルゴンやヒューペルゴンとも呼ばれることがあるが、「写真レンズの歴史」の表記に準じることにします)
レンズ構成は2群2枚ですが、外観は小さなガラス玉のように見えます。
構成図を見ても、厚さが2ミリほどしかない薄い球状のメニスカスが対称に並んだ玉そのものと言える不思議なレンズ構成です。

鏡胴はその玉が半分埋まってしまったクレーターのようなもので、前面にたくさんの文字が書かれていて気難しいレンズという印象を深めます。
なによりこのレンズの外観的な特徴となっているのが、アームで脱着できる歯車が付いていることです。
プロアーなどを利用してこの歯車を風の力で回すのです。
何のためかと言えば、画面中央と周辺の光量差があまりに大きいので、中央部の歯車を回転させて光量を減らすことで画面全体を均一にしようというアイディアです。

と書いても何のことか分からないかも知れません。
よく超広角レンズで周辺が黒く光量不足になっている写真がありますが、光量が足りているところの光を減らして、全体を同じ程度の暗さにすれば超広角独特の周辺減光を消し去ることができます。
そのままでは暗いので、全体の露光時間を増やせば、あたかも普通のレンズで撮ったような画面全体が一定の露光を得た写真になるということです。

そのハイパーゴンの製造本数は不明ですが、まず薄いレンズを加工する技術は相当のものでかなり高価だったようですから、あまり製造されなかったものと想像できます。
わたしは一度だけ中古カメラ店のウェブサイトで見たことがありますが、歯車が消失しているにも関わらず50万円ほどの価格が付けられていました。
希少性故に高価なのでしょうが、それでもその時のレンズはすぐに売れてしまいました。
日本にもハイパーゴンを所有されている方はいらして、作例を自身のウェブサイトなどに立ち上げておられるようです。
ですから幻のレンズとか国宝級いうほどではないかも知れませんが、かなりの希少レンズであることは間違いありません。

その希少レンズをついに冩楽彩のおふたりが入手されました。
先日、初の撮影をされたようで、まだプリントは上がっていないようですが、たいへん興味深いことにレンズの外観や撮影シーン、歯車を回す様子などが動画を含めて紹介されています。
ここまで紹介されたのは世界初の快挙でしょう。
ハイパーゴンの外観はまるで機械部品かスピーカーのウーハーか何かのようで、とてもレンズには見えません。

こんなレンズですので、露光時間の計算は難しく、超広角ということで指やその他のものがうっかり写しこまれることもよくあり、最初の撮影が失敗に終わっている可能性は低くありません。
しかし、こういうほとんど前人未到のマニュアル無き手探りの撮影では失敗は当たり前ですし、トライアンドエラーで撮影法を習得するのが当然の道筋です。
暖かい眼で、結果を心待ちにしたいと思います。

ハイパーゴン入手のニュースを聞いて、日曜の青山に持ち出したのは、同じゲルツのキノハイパーでした。
名前もよく似ていますが、こちらはトリプレット構成の平凡なレンズです。
Hypergonに対してKino-Hyparとスペルも少し違っています。
どこにでもあるレンズというほどではありませんが、当然、希少度では月とスッポンの差があります。
それでも、ハイパーゴン入手の知らせを聞けば、自分でもそれにまつわる何かを持参して、遠方からの祝砲を上げたくなるというものです。

ところが、2度あることは3度ある、の例えどおり、またしても美味しい中央部を空間にして画面の下と上に被写体をもってくるこのレンズにはあり得ない構図をとってしまっています。
せっかく人出が少なかったために撮りやすかった竿灯ですが、竿灯は流れ持ち手はもわもわになっています。
祝砲を上げるどころか、まるで竿灯と持ち手が、主人公のイチョウ並木の添え物のようなお粗末な作例となってしまいました。
【M8/Kino-Hypar 5,5cmF3 F3】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Goerz Kino-Hypar 5,5cmF3 | trackback(2) | comment(2) | 2011/10/26 Wed

樹上的女孩子

M8/Kino-Hypar 5.5cmF3
昨日、日曜日は、久々のksmtさんとの散歩でした。
予報がかなり悪かったのですが、スペイン以来のわたしの晴れ男振りが継続していて、雨が降るどころか晴れ間ものぞかせるまでに回復しました。
気温がかなり上がって半袖シャツでちょうどいいくらいです。
表参道に集合して、食事とコーヒーブレイクを挟んで4時間ほど青山から赤坂へと歩きました。

このエリアは、わたしにはもっとも不似合いな場所と言えますが、ksmtさんは勤務地が近くにあった関係で自分の庭のようにすいすいと歩いていました。
町は、ちょうど青山祭というイベントの最中で、東北復興への思いという参加者の気持ちともあいまって、実によい空気が流れています。

歩いていてまず話題になったのが、最近、まったくレンズが買えなくなってしまったということです。
つい先日、ksmtさんから珍しいレンズがeBayに出ていると教えてもらいました。
レイ・シネユニライト50mmF1.9です。
35mmF1.9を所有していますが、50mmを見るのは初めてで、かなりめずらしいレンズとは言えると思います。
ただ、レイのレンズは人気があるはずもなく、うまくいけば200ドルくらいで買えるのではと期待が膨らみました。

しかし、空けてびっくり、落札価格は2550ドルというとんでもない額にまで上がったため、わたしは全然話にもならず入札参加することもできませんでした。
シネユニライトなんて、数年前であれば誰も知らない無名レンズだったはずですが、どうしてこんな価格がつくのか理解不能です。
このレンズにこれだけの価格がつくとなると、もはやわたしが出る幕はなく、今後、一切レンズが買えなくなってしまうのではと落ち込みました。

ksmtさんがこの日持参したのは焦点距離の異なる2本のエルノスターでした。
エルノスターは一眼レフへのマウント改造が難しいレンズということもあって、希少性、性能などと比較してけっして高くないレンズでした。
これも入手困難で、当初は5cmF2という希少焦点距離をを探していましたがまったく見つからず、比較的ポピュラーな85mmF1.8ですら手に入らない状況です。

今や円高の進行はすさまじく、先日も戦後最高値を記録したところで、海外からレンズを探し出すにはまたとない時期です。
しかし、それ以上にレンズ相場の値上がりは激しく、相場観をものともしない新興諸国の参入もあって、メリットを享受できる機会はありません。
レンズを増やすことはあきらめて、撮影により力を入れなさいと神の声を聞くかのごときです。

さて、作例ですが、その神の声を無視するかのように、レンズの特性に反する1枚になってしまっています。
もともとCマウントのため周辺部が激しく流れるレンズなので、中心に被写体を置かなくてはいけないのに、かなりの高さまで木登りする少女の位置を強調しようとするあまり、周辺部にある顔が激しくブレたようになってしまいました。
今回の青山コースはこの失敗パターンが連続することになります。
聞く耳を持たないとはこういうことなのだと複数の写真が証明してしまいました。
【M8/Kino-Hypar 5,5cmF3 F3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Goerz Kino-Hypar 5,5cmF3 | trackback(0) | comment(0) | 2011/10/24 Mon

没有関心

M8/Kino-Hyper 5,5cmF3
また日曜の晩がやって来ました。
これは、当ブログの技術指導者であり(?)、機材提供もいただいている深川精密工房がブログアップ時に使う常套文句です。
故淀川長治氏の番組か何かからパクッているのかも知れませんが、毎週日曜の夜に更新されるので、愉しかった土日もあっという間に終わってしまった惜別を表現しているようです。
このブログのファンには、土日最後の愉しみでもある訳ですが。

わたしの方は毎日更新ですが、土日の写真を月曜から日曜まで連続させるパターンなので、やはり土日の終了と同時に、1週間の終了も意味します。

さて、川崎市民ミュージアムでは、友の会の重鎮であるT氏が作品を出展しているグループ展も鑑賞しました。
T氏の作品は、ライカによるモノクロで、オーケストラのゲネプロと思われるシーンをとらえたものです。
同じくオーケストラの演奏シーンをモチーフにした作品を展示された方が他にもいらっしゃって、各奏者や指揮者のもっとも美しい一瞬や演奏が始まる前の緊張などを写し取っていました。
T氏は、奏者や楽器がテーマになっていても、鳴っている音楽の方を表現しようとしているように感じられました。

M型のライカでズミルックスなども使用されているとのことでしたが、メインのレンズは何とマウンテン・エルマーだとお聞きして、あらためて作品を見直してしまいました。
このレンズが精巧に楽器のディテールを描き出すのではなく、弦の振動やそれが空気を震わせている感覚を表現できるのではと改めて考えました。

プリントの技術のことは一切分かりませんし、相変わらず稚拙な感想ですが、実際に手焼きされた作品は絵画と同様の訴える力を持っているという印象を強くしました。
ここのところずっとデジタルで機械プリントすらしませんし、写真展にもずっと足を運ぶことすらしてませんでした。
撮ることと見ることは等価に感じられます。
晴撮雨鑑、雨や暑い日は鑑賞に行きたいと強く思いました。


作例は、親友TO氏のスナップです。
肩から首からいろいろカメラを提げているのもすごいですが、こちらを向いているレンズがばかにでかくて高価そうなのが威圧的です。
最近、受注生産で販売され、まだ国内には数本しか存在しない超高級レンズなのだとか。
レンズを見せていただいたのはたいへんありがたいことですが、あまり興味を感じませんでした。
それが、レンズなんかより写真の方が大切なんだ、と気付かされたからだとしたら素晴らしいことなのですが。
【M8/Kino-Hypar 5,5cmF3 F3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Goerz Kino-Hypar 5,5cmF3 | trackback(0) | comment(4) | 2009/07/05 Sun

希望的肖像

M8/Kino-Hyper 5,5cmF3
急にシャープなで全体に均質な画になっていますが、絞りがF6.3あたりに動いていました。
フィルターを触ったりしていたのが原因のようです。
いつも馬鹿のひとつ覚えで開放ばかりですので、こんなミスならお許しいただけるでしょうか。
ちなみに、推定1930年代レンズは、絞りが所謂大陸系列になっていまして、F3、3.5、4.5、6.3、9、12.5、18、25と並んでいます。

八景島をあとに、電車を乗り継いで川崎市民ミュージアムにやって来ました。
この日のノンライツRF友の会の後半戦は、恐らく初の試みである写真鑑賞です。
しかし、1時間余りの間にふたつの展示を見るという鑑賞と言う優雅な言葉とは程遠いものでしたが。

ハービー山口さんは、ほとんど写真家を知らないわたしにとって、本を何冊か読みテレビでも見たことのあった、そして何よりライカでスナップを撮っているということで、数少ない馴染みある写真家です。
主に、最近の作品、日本の著名人を撮った作品、激動の89年東欧での作品、以前のローライ二眼レフの作品、日本を飛び出しロンドンで活躍したころの作品というように分かれていました。
だんだんと時代を遡るような展示順だったかも知れません。

稚拙な感想ですが、わたしにはこの5つの展示が、それぞれに一貫したテーマを根底に持っているように感じられます。
そうであれば、作品はカメラとレンズを通して、その時の撮影者の気持ちがストレートに表現されている純粋さがあると言えます。

最近の作品での多くが、F1.4とかF2といった大口径レンズを開放かその近くで、被写体を浮かび上がらせて撮影しているようでした。
これは、もちろんわたしにとってたいへん親しみの持てるスタイルです。

もうひとつは、被写体からすばらしく好い表情を引き出しているということです。
そして、彼らはみな女性も男性も美しい。
並みのルックスだったり少々不細工でも、好い表情が人を美しく変えるとか、ハービー山口さんが撮影すれば美しくなれるということではありません。
もともと美しい人々を、絶妙の表情で撮って、最高の作品に仕上げているのです。

映画に置き換えれば、優れた映画監督はどんな不細工な大根役者でも、オレが撮れば見違えるように素晴らしくなるからといって配役することはないでしょう。
少なくとも、自分が評価する外見と演技力をもった役者を選ぶはずです。
そして、映画監督としての力と役者の力が響き合うことで、より高いレベルの映画ができるのだと思います。
これと同じことが、ハービー山口さんの写真美学として存在するのではと感じたわけです。

短時間の見学では、乏しい感想しか生まれませんでした。
会期は8月16日まで続くそうですので、日を改めて、またじっくり見に行くつもりです。
【M8/Kino-Hypar 5,5cmF3 F6.3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Goerz Kino-Hypar 5,5cmF3 | trackback(0) | comment(2) | 2009/07/04 Sat

哭什麼?

M8/Kino-Hyper 5,5cmF3
明日開幕するツール・ド・フランスは、自転車好きの日本人の注目をかなり集めていることは案外知られていないようです。
ふたりの日本人が出場するからですが、実は1996年以来13年振りの参加であり、その前は戦前にひとりいるだけなので、とんでもない快挙なのです。

ケイリンがオリンピック競技に採用されるなど、日本の自転車競技の水準は世界レベルかと思っていたのですが、ロードレースに関して言えば、世界までとてつもない差があるのだそうです。
その差を克服して、今回出場を決めた新城幸也選手と別府史之選手は、世界中から尊敬を集めています。

ところでその別府選手は、神奈川県茅ケ崎市の出身。
実は、高校はわたしの後輩になります。
県下の超三流校として有名人を輩出することもなく、現在廃校になった母校ですが、高校には非常に少ない自転車部があったため、世界を目指す逸材を誕生させることができました。
自転車の楽しさが少し分かって来た面識の無い先輩として、ぜひ応援したいと思っています。


関係ない話から始まりましたが、写真は八景島のショー会場からです。

ご覧になられた方もいらっしゃるかと思いますが、アシカが愛嬌をふりまき、ペンギンがおどけ、イルカが縦横無尽に飛びまわる、楽しく愉快なショーで、怖いとかびっくりさせるといった類のものではありません。

少年よ、何がそんなに悲しいのか。
その理由を教えてくれたまえ。
【M8/Kino-Hypar 5,5cmF3 F3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Goerz Kino-Hypar 5,5cmF3 | trackback(0) | comment(4) | 2009/07/03 Fri

只三片的玻璃

M8/Kino-Hyper 5,5cmF3
暗い館内では手ブレ連発でした。
技術の問題は大いにありますが、それにもましてあまり気合いを入れて撮影するという気分ではなかったことで、手抜きカットを量産してしまったことが原因と思われます。

そんな中の何気ない1枚は、背景に解説の文章や非常階段表示が写りこんでしまい、ガラスの断面が中央を分割してしまっているという手抜き具合ながら、ブレを逃れて何となく面白い絵になりました。
いいのは少年少女たちの表情だけなんですが。

これでおしまいでは、短すぎるのでレンズのことについて言及してみたいと思います。

まず、メーカーのゲルツについてですが、1886年にベルリンに設立された光学機器メーカーとして特に有名です。
ゲルツが開発したアンシュッツ・フォールディング・プレス・カメラは、世界初のフォーカルプレーンシャッターとその最高速1/1000秒で大きな成功を収めます。
設立者カール・パウル・ゲルツは、エミール・ブッシュのもとで働きはじめ、やがて独立してゲルツ社を興したのですが、ブッシュでの影響が大きかったようで、フーフをレンズ設計者に雇い入れ、1892年に名玉ダゴールを世に出します。
ダゴールは、4年間で3万本を売るという信じられないような記録を打ち立てました。

1900年に登場したハイパーゴンもたいへんに有名なレンズです。
ボール状の薄いメニスカス2枚だけを使った超広角レンズで、周辺光量不足を補正するため中央にゴム風船で回転させる風車を付けているのがたいへんユニークです。
ところでこのハイパーゴンは、Hypergon ですが、キノ・ハイパーは、Kino-Hypar です。
スペルの微妙な違いが、レンズの性格の違いの大きさを表現しているようで、また面白いですね。

さて、1899年にはニューヨークにゲルツ・アメリカン・オプティカル・カンパニーが設立されます。
しかし、ゲルツ、コンテッサ・ネッテル、エルネマンなどのドイツ光学機器メーカーが大合併して、ツァイス・イコンという一大コンテルンに改組してしまいました。
その際、ニューヨークのゲルツ社は独立した会社として残ることになりましたが、これはダゴールの成功が大きかったものと推測されます。

ニューヨークのゲルツ社はそのダゴールといくつかのシネレンズなどを製造していました。
そのうちのひとつが、トリプレットのキノ・ハイパーで、1939年に16mmシネカメラのボレックスの高性能で廉価なレンズとして採用されます。

では、次にトリプレットの歴史を見てみましょう。
イギリスのクック社に勤めるH.デニス・テーラーが1893年に最初のトリプレットを設計しました。
通常3枚の単玉だけでは収差の補正は困難と考えられていましたが、テーラーは3枚のエレメントと2つの空気間隔があれば5個の自由度が得られるので、ザイデルの5収差すべてを補正できることを発見します。
これこそテーラーが天才と言われる所以で、貼り合わせでないたった3枚のガラスで、アナスティグマット・レンズが生まれます。

しかし、当時のトリプレットは画角が狭く、いちばん明るいⅡ類でもF4.5と、キノ・ハイパーが誕生するまでには少々時間がかかったようです。
やがてテーラー・テーラー・ホブソン社のH.W.リーが1919年にF3のトリプレットを開発したとありますので、キノ・ハイパーはリーのトリプレットによるものと思われます。

ちなみにトリプレットをより明るく、より広角にという試みはその後も続き、コダックは新種ガラスを使ったF1.9や非球面プラスチックレンズのF1.2を開発したようです。
また、トリプレットを明るくする試みは、ガラス枚数を増やすことで一気に実現します。
エルノスターやゾナーなどがあまりに有名ですが、トリプレットがエルノスターに発展する前のひとときだけ開いた可憐な一輪の花のようなレンズも存在しました。
それについては、その希少なレンズを入手しましたので、近いうちにご紹介できるものと思います。
【M8/Kino-Hypar 5,5cmF3 F3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Goerz Kino-Hypar 5,5cmF3 | trackback(0) | comment(4) | 2009/07/02 Thu

午餐時間

M8/Kino-Hyper 5,5cmF3
さあ、やっとメインの八景島シーパラダイス篇が始まります。
集合場所で待ちますが、どうも様子がおかしい。
友の会総帥C氏が携帯でやり取りしながら顔を曇らせているのが伝わって来ました。
当日の参加者は7名ほどのはずでしたが、ことごとく途中参加宣言が出され、結局八景島からの参加者はT氏とわたしを含めた3人だけになってしまいました。

海の遊園地をライカを提げたいい歳した3人で歩くという、なかなか体験できない半日を過ごす興奮を味わわせていただきました。
確かに屋外をうろうろしてしまうと、ライカ3人組は目に着いたかも知れません。
ですが、ほとんどの時間を過ごした屋内水族館のエリアは薄暗いので、アンリ・カルティエ=ブレッソンばりに姿を消すことに成功していたのではと、企画したC総帥の思惑を再認識できたのでした。
われわれは、まさに、魚のごとくすいすいと撮影に泳ぎ回ります。

しかし、今回テストの Kino-Hypar 5,5cmF3 は、もともと明るいレンズではないうえに、室内で発色などにおいて力を発揮できないのかも知れません。
被写体プレもありますが、ガラス越しのねむい表現を凌ぐ面白みというものを描出できませんでした。

それに、涼しい顔して通り過ぎるこの動物が、トドだかセイウチだかも忘れてしまいました。
【M8/Kino-Hypar 5,5cmF3 F3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Goerz Kino-Hypar 5,5cmF3 | trackback(0) | comment(6) | 2009/07/01 Wed

没人遊泳

M8/Kino-Hyper 5,5cmF3
称名寺から歩くこと15分、八景島は意外に近くにありました。
ちょっと早く着いてしまったので、海辺を散策してみます。

横浜市内で唯一、海水浴ができる海岸といいますが、もちろんここは埋め立ててつくった人口の砂浜です。
潮の流れが緩慢なためか、水はどんよりしていて藻のようなものが大量に漂っています。
まだ海開きしていないので泳ぐ人はいませんが、ちょっと海に走るのがためらわれそうです。

集まった人は、潮干狩りかバーべーキューが目的のようです。
天気がいいので、午前中からけっこうな人出です。
お気に入りの水着でやって来た少女が、水の汚さに入るのをためらっている様子を撮影しました。(これはあくまで推測ですが)。

ここでは4隅の甘さが、露呈しています。
左側が流れているのに、右側はそれほどでもないのが気になるところです。
けだるい暑さと、紫外線いっぱいという空気感はよくとらえていると思います。
【M8/Kino-Hypar 5,5cmF3 F3】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Goerz Kino-Hypar 5,5cmF3 | trackback(0) | comment(10) | 2009/06/30 Tue
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