史蒂夫的回憶

M8/Hexar 10.5cmF4.5
アメリカのどこかの町の住宅地の中に見えるかも知れませんし、沖縄のどこか町中といえばもっとそれっぽく感じるかも知れません。
しかし、ここも厚木基地の中です。
基地の中にマクドナルドなんていかにもありそうですが、テナントとしてでなく、独立した建物でどーんと営業しているのを見ると、少しは驚かざるを得ません。

営業しているのは日米どちらのマクドナルドか、アメリカだとすると食材は空輸しているのか、スタッフも向こうからか、価格はアメリカと一緒か等々素朴な疑問が首をもたげてきて自分の目で確かめたくなります。
しかし、アメリカのIDを持っていないと入れませんと書いてあります。
ということは、やはりアメリカのマクドナルド厚木基地店ということでしょうか、それなら、こんな時にこそ日本人に開放すれば貿易赤字の解消に貢献するのではないかなどくだらないことを考えてしまいます。

マックに入れなくてもどうでもよいですが、本当はスーパーで買い物をしたかったのです。
狙いは、税金がかからないために安いビールと日本では売られていないスナック菓子で、持ち帰り用にエコバッグまで持参していました。
当然ながら、ここも立ち入り禁止でした。
たぶんダメとは思ってましたが、年に何度かのフレンドシップデイなので、日本人の皆さんにもたくさん買ってもらってスーパーの赤字補てんとか考えるのではと期待していなくもありませんでしたが。

もう10年以上前の話ですが、知り合いの日本人女性が米海軍所属で厚木に赴任してきた男性と知り合って、交際していたのですが、翌年除隊されたことをきっかけに結婚し、日本に住み始めたのです。
彼、スティーヴは日本語がさっぱりで、交際範囲が狭く、最大の愉しみは野球観戦だったようです。
今のようにテレビで簡単に大リーグの試合が見れる環境ではありませんでしたので、もっぱら地元の横浜ベイスターズを応援していました。

奥さんからスティーヴがスタジアムに行きたいと言っているので、悪いけど連れて行ってもらえないかしらと、ちょろっと英語がしゃべれて体格的にスティーヴに見劣りしないわたしにお鉢がまわってきました。
なんだかおもしろそうで承諾しましたが、わたしは野球は分からないうえに、アメリカ人のしゃべる英語はもっと分かりません。
試合中、ヘイ、あのピッチャーは何という選手で決め球はなんだい、とか聞かれても分からないし英語で説明もできそうにないので、本当にこんなんで役に立つのか、好奇心だけで案内してしまいました。

心配は杞憂でした。
これがアメリカ式野球観戦なのか、かなり大雑把に見ている様子です。
横浜が得点すれば、ガッツポーズでイエイッと叫んだり、ハイタッチしたり、得点されれば××と伏せなければならないスラングで嘆いたり(聞き取れないので多分です)、テンションばかり高くて、分析するとか相手がどうだとか全然関係なさそうです。

ハイテンションだったのは彼の性格もあったでしょうが、何より彼の持参してきた大量のビールが効いていました。
ミケロブというアメリカのビールで、小瓶でしたが、王冠がスクリューになっていてせん抜きが無くても手で回せば開けられるという、当時のわたしがまったく知らずに驚かされた代物でした。
さらに驚いたのはその値段で、確か当時のレートで1本80円とかそんなものではなかったかと思います。
すでに厚木基地に自由に出入りできなくなっていた彼は、同僚にミケロブを頼んで買って来させたらしいのですが、2ダースも調達して来てしまい、ふたりで飲むにはあまりに多すぎでした。

クーラーボックスいっぱいにきんきんに冷やして持参されたミケロブは、真夏のデイゲームには威力満点です。
わたしは2本も飲むとすっかり眠くなってしまい、野球が退屈だったこともあって船をこぎ出す始末でした。
試合の結果はまったく覚えてませんし、大量にもってきたのにふたりで4本くらいしか飲まなかったビールの残りがどうなったかも不明です。

スティーブと奥さんとは、その後も何度か会いましたし、日本語がさっぱりの彼がなんと横浜で就職したりもして今後の展開が楽しみになったりしました。
しかし、彼は根っからのアメリカンで、日本の水は合わなかったのかも知れません。
奥さんとともにアメリカに戻ってしまいました。
2~3度手紙のやり取りをしましたが、まだeメールの前の時代だったので、音信は途絶えてしまい彼らがどうしているのか分かりません。

今回、厚木基地を訪れて、もしかしたらひょっこりスティーブが現れるのではなどと考えたりもしましたが、さすがにそんなことはありません。
敷地内に大きなマクドナルドがあって、立派な住宅も建っているので、何千、何万という人が日々暮らしているのでしょう、彼を記憶している人もきっといないでしょう。
ならば、せめてミケロブを久しぶりに飲んで彼を思い出すよすがにしたかったのですが、スーパーの門番の男性は申し訳なさそうに規則なので言って、わたしの入店を認めてくれませんでした。
【M8/Hexar 10.5cmF4.5 F4.5】
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Rokuoh-sha Hexar 10.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/08/26 Fri

摇滚演奏会

M8/Hexar 10.5cmF4.5
野外特設ステージに次々と入れ替わり歌うアメリカ人のミュージシャン。
まるでウッドストック・フェスティバルのようです。
もちろんミュージシャンは無名ですし、オーディエンスも100人足らず。
しかし、その分、両者の距離は近く、温かなステージが繰り広げられます。
たまにはこういう音楽もいいものだなあと、時おりカバー曲も織り交ぜて楽しませてくれるコンサートにずっと聴き入ってしまいました。

コンサートと言えば、若いころはけっこうな頻度で足を運んでいたのに、最近はまったくご無沙汰しています。
考えてみると、いちばん最近行ったのは、昨年夏にksmtさんと撮影行したときの横浜山手の無料コンサートです。
ちゃんと自腹を払って聴いたコンサートが、いつの誰だったかまったく記憶によみがえりません。
6年くらい前にオーチャードホールで第九を聴いたのを思い出しましたが、それ以来なんにも聴いていないとすると、我ながらさみしい音楽事情と言えます。

では、日常的にも音楽に疎遠かといえば、いちおうそんなことはないと答えることにします。
ひとなみにiPodを購入して、主に通勤の車内や自宅でリラックスしたいときなどに聴いています。
音源が無くては困るので、PCからダウンロードなどの技ができないものですから、例のネットで借りてー自宅に届きーというやつの会員になって、毎週のようにCDをレンタルしています。
これは、店舗に出掛ける必要もなく、ヒマの無い人には便利なシステムですね。

それで何を聴いているかと言えばかなり雑多です。
もともとは、学生時代に聴いていた80年代のヒット曲を集めたオムニバスを片っ端からiPodに入れて、おお懐かし懐かしと喜んでいましたが、こういう聴き方はすぐ飽きてしまうようで、高校時代に愛聴したプログレの名盤を数枚、それから大学になってクラシックばかり聴くようになったので、やはりよく聴いたモーツァルトとかロマン派のアルバム、しかしダイナミックスの広いクラシックは電車内で聴くには不向きで、ジャズ好きの友だちに教わったピアノトリオを何枚か…、という具合です。

こんなのを雑多煮的に聴いていましたが、さらに幅を広げるべく、先日knpmさんとksmtさんにお会いした時にふたりのお薦めCDをうかがって早速レンタルしました。
knpmさんがジェネシスで、なんとこの方はピーター・ゲイブリエル在籍時のジェネシスのファンクラブに入っていて会員番号がひと桁だったという剛の者です。
ksmtさんはジャズをやっていたので推薦盤もジャズですが、あまり難しいのは勘弁をと頼むとエラ・フィッツジェラルドのライブイン○○(どこだったか思い出せない…)とのことでしたが、あいにくライブラリーになく彼女のベスト盤を借りました。

ほんとうに脈略なく聴いていましたが、とんでもなく暑い通勤の中でせめて頭の中だけでも涼しくなる音楽はないものかと乏しい知識で考え出したのが、北欧の音楽でした。
といってもそれほど詳しくないですが、シベリウスやグリークの管弦楽曲はいかにも北欧的な冷たさやさっぱり感があって、心爽やかに聴いています。
体感温度も下がったような気すらします。
似て非なるものがロシアの音楽で、地理的なところや旋律などは共通点があるような気がするのですが、いくつか聴いたロシア音楽すべてが爽やかさとは無縁でした。
こういったところはなかなかに面白いです。

基地とはまつたく関係のない話になってしまいました。
ただ、この時聴いたライブで、もっと音楽を身近に聴かなくてはと思ったのは事実です。
iPodにはまだ余裕がありますので、グレゴリオ聖歌やバッハ、アフリカやラテン音楽も採り入れたいと考えています。
それから、近いうちに演奏会かライブステージか聴きに行かなくてはいけません。
【M8/Hexar 10.5cmF4.5 F4.5】
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Rokuoh-sha Hexar 10.5cmF4.5 | trackback(1) | comment(0) | 2011/08/25 Thu

基地的位置

M8/Hektor 7.3cmF1.9
基地問題と言えば真っ先に沖縄ですが、神奈川県にも主要な施設が3つあります。
横須賀基地と厚木基地、それとキャンプ座間です。
前二者は海軍の施設で、座間は陸軍だそうです。
横須賀基地は軍港で厚木基地は飛行場ですから、横須賀に空母が着くと艦載機が一斉に爆音をとどろかせて厚木にやって来るようです。

わたしの家は、厚木基地の敷地からわずか5キロのところにあります。
上空はいわば米軍機と同じ敷地にある自衛隊機の通り道で、騒音に悩まされた日もありました。
中東、アフガニスタン、中国、そして北朝鮮、戦争や内戦が勃発したり政治的な緊張が高まると、特に離発着回数は増えたように思います。
逆に戦闘機クラスが何機も轟音とともに行きかった時は、もうすぐ何かの作戦が実行されるのではと、世界情勢に不安を感じたりしました。

ずっと昔のニュースで、中国各地にある何十機ものミサイルが日本に向いていると報じられたり、北朝鮮がノドンやらテポドンの開発どうこうなどと騒がれたりするのを見ると、厚木基地が標的になっているのではないかと考えざるを得ません。
中国奥地から長距離で飛んでくるヤツとか、命中精度がいかにも低そうなノドンなんてのは、的が外れて家の方に落っこちて来るのではなどと真面目に心配したりもしました。

それだけ近い厚木基地ですが、駐車場がないので車や自転車での来場お断りとなっていました。
車なら10分ちょっと、自転車でも頑張れば30分くらいで着けるはずですが、素直に公共交通機関を使って向かいました。
自宅から小田急長後駅まで20分、長後から大和経由で相模大塚まで15分、相模大塚駅から基地のゲートまで歩いて15分、結局、ぐるっと大回りするかっこうなので小一時間かかってしまいます。
近くて遠い厚木基地です。

さて、本日の作例は、子どもに人気のフェイスペイントの場面です。
ほんとは、ペイントを施している日本人と思われる美女の写真の方を採用したかったのですが、やはり常識的な1枚に逃げます。
子どもたちの行列ができていたのですが、その場所はステージのすぐ脇というかなり強引な位置だったのがなんとも不可解です。

大食い大会のときはあまり影響もなかったかも知れませんが、続いて行われたバンド演奏では轟音の鳴り響く中で平気なのかなと心配になりました。
ところが、子どもたちは何食わぬ顔で、ペイントされるのを楽しんでいます。
これでは、地元住民が航空機の騒音にクレームを出しても理解されないのも当然かと思われたりもしました。
【M8/Hexar 10.5cmF4.5 F4.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Rokuoh-sha Hexar 10.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/08/24 Wed

熱狗大食賽

M8/Hexar 10.5cmF4.5
お昼を食べてから家を出たので、厚木基地到着は2時前くらいです。
ゲートに到着すると身分証のチェックがあります。
日本で身分証と言えば、免許証か保険証ですがいずれもここではダメだそうで、パスポートか住基ネットのカードを用意するよう案内に出ていました。
わたしはパスポート持参で行きましたが、スタンプこそ押されないもののパスポートチェックというのは、アメリカまでやって来た気分いっぱいです。

おそらくアメリカンフットボールの競技場と思われる広いフィールドが会場となっていて、早くもけっこうな人手でいい雰囲気です。
屋台がいくつも出ていて、さっそくビールを買いました。
ビールは2ドルまたは200円となっていて、昨今のレートを考えれば米ドルに両替してから来ればよかったと少し後悔します。
缶ビールですが、バドワイザー、バドワイザーライト、ミラードラフト、ミラーライトがクーラーで冷やされていてミラードラフトを選択しました。
合わせて食べ物も勧められましたが、お昼を食べたばかりなのでと断ります。
夕方までいるつもりなので、後ほど何かトライしてみようとは思っています。

この間のやり取りはすべて英語です。
屋台でものを売っているのはアメリカ人の兵隊さんか関係者と思われます。
日本人に開放する日なので片言の日本語で話してきますが、わたしは英語で返事を返します。
来月、スペインへの旅を計画しているので、スペイン語はさっぱりですが、せめて簡単な英会話の練習をするつもりだからです。
さすがにビールの購入程度ではたいした練習にはなりませんでしたが。

ビールを飲みながらステージを目指します。
会場到着時から司会者がひっきりなしにしゃべっているところに人が群がっていて、これから何かイベントが始まる気配だったのです。
少し見ていると、日本人とアメリカ人が交互に紹介され、いずれも自分の実力を誇示するかのようにステージの袖から登場して来ます。

テーブルには、ホットドッグと水が大量に並んでいます。
ホットドッグの大食いコンテストでした。
なるほど、アメリカのイベントと言えばこれがありましたし、ビールにも合うおやつになるので、あとでわたしもこれを食べようと思います。

コンテストは10分間でホットドッグをいくつ食べられるかを競うもののようです。
司会者がしゃべりまくり、出場者にインタビューしたりでなかなか始まりません。
恐らく1時間枠がある中で、実際の協議は10分間ですから、思いっ切り引っ張らないと時間を持て余してしまうのでしょう、日米共通の演出なのですね。

さんざん待たされてようやくスタートしました。
ホットドッグの早食いなんて初めてですが、当然、ガバッと喰らいついてむしゃむしゃと食べていくのかと思っていたのですが、そんなんではチャンピオンにはなれないようで、彼らは一様にこんな食べ方をします。
まず中のソーセージを引っぱり出して一気に食べ、残ったパンを水に浸して呑みこんでいく…、という具合です。
なるほどパンはぱさぱさするので、水分を含ませた方が効率は良さそうです。
でも、水分をとってしまうとお腹がすぐにふくれてしまうような気もするのですが、そんなことはないのでしょうか。

作例は、かなり終了近くになった時のものです。
傍目にもペースが落ちてきていて、出場者から覇気が失せて目がうつろな人まで出ている状況に思えました。
倒れる人も出なかったようなので、大会は成功裏に終了したのでしょう。
ただ、わたしも含めて見学した何人かは、今日はホットドッグは食いたくねえ、と思ったはずです。
最初は旨そうに見えたのですが…。

さて、優勝はどの人だったでしょう。
正解は、不明です。
実は、司会者のしゃべっている英語がまったく聞き取れなかったのでした。
【M8/Hexar 10.5cmF4.5 F4.5】
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Rokuoh-sha Hexar 10.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2011/08/23 Tue

莫奈的影響

M8/Hexar 10.5cmF4.5
おととい、昨日と同じ場所からになります。
地図を見ると、ここの橋は富士見橋とありました。
新たに埋め立てられた土地に作られた橋なので、任意にネーミングされたのだと思いますが、きっとこの橋からの富士山が素晴らしかったのではと想像できます。
もちろん、今では高層ビルが邪魔して富士山は見えませんが。

この富士見橋周りは、撮影ポイントに富んでいます。
おとといのあなご船、昨日の公園の他にも、すぐわきを貨物線が走っていてひなびた雰囲気があるところ、柿の木がぽつんと立っているところ、船宿が軒を連ねるところなどなど。
散策会一行も、このあたりだけで30分以上粘っていました。

わたしが気になったのは橋に接してあった小屋です。
小屋というよりは、屋根のある空間というべきもので、上から滑車とチェーンが吊り下がっています。
船を吊って修理するには華奢過ぎで、何のためのものかさっぱり分かりません。
かつて、ここから獲物を吊り上げて、橋にスタンバイしたトラックに詰め込んで、料亭などに猛ダッシュして新鮮なあなごを出していたのではなどと想像してみました。

作例は、かなりわざとらしいものですが、この露出オーバーな表現がわたしの好みです。
水面の白さが、モネの有名な睡蓮で表現されていた池の水面を彷彿とさせて、絵画的な味わいを感じるからです。
やはりここでも、望遠の圧縮効果が、平凡な構図を雰囲気豊かなものにしてくれているような錯覚があります。

ずっと50mmレンズばかり愛用してきて、ここのところ75mmの良さも堪能し始めたところでしたが、一気に100mm前後のレンズの良さを体感しつつあります。
【M8/Hexar 10.5cmF4.5 F4.5】
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Rokuoh-sha Hexar 10.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(0) | 2009/11/25 Wed

公園的故事

M8/Hexar 10.5cmF4.5
今回、案内役だったKさんを除くと、散策会のメンバーは新子安周辺は初めてだったようです。
しかし、横浜にもこんなところがあったんだ、と皆さんすっかり気に入られたのが分かりました。
もちろんわたしも、ここは好い、と愉快な気分です。
最初の入江川周辺エリアでメンバー全員散策を忘れて、すっかり長居してしまいます。

それぞれが思い思いに撮影に没頭しますが、わたしは子どもがいれば撮るのがお約束です。
橋のすぐそばに可愛らしい姉弟がいて、付けていたのが望遠ということもあって、遠めからナチュラルな雰囲気を撮らせてもらいます。

弟の方は、髪型が自己主張(親の主張と言うべきか)していますし、お姉さんは、肩出しルックにドットパターンのジーンズがおしゃれ度高しです。
明るくて、町内会みんなで見守っている雰囲気もある、天気が象徴するような心穏やかになる光景でした。

しかし、こんな土地にも辛い記憶というものがあったそうです。
今から50年前、ラジオ体操に向かう女の子が、まさにこの場所でトラックにはねられ亡くなったというのです。
その現場のあまりのむごたらしさに住民は一致団結して市役所に陳情に走り、その迫力に押された行政は2度とこんな事故が起こらないようにと、道路の半分をフェンスで仕切って公園にしてしまったといいます。

その後、女の子の供養のためお地蔵さんを祀りました。
わたしが、あれこんなところにお地蔵さんがと近づくと、上述の出来事が記されていて、この公園部分の由来を知ったのです。

女の子は尊い命を犠牲にしましたが、そのためここの子どもたちは、今いる姉弟のように安心して遊ぶことができるようになったという訳です。
写真も撮らせてもらった後でこの故事を読み、思わずお地蔵さんに手を合わせました。
【M8/Hexar 10.5cmF4.5 F4.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Rokuoh-sha Hexar 10.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(4) | 2009/11/24 Tue

康吉鳗的故事

M8/Hexar 10.5cmF4.5
勤労感謝の日は、連休前の悪い予報が外れてすっかりいい天気になりました。
日中の気温は16度くらいと絶好の散歩日和です。
その名もずばり"散策会"という月例の行事があるとお誘いいただき、図々しくも仲間に入れていただいて小春日和の1日を楽しんできました。

散策会は、写真展にお越しいただいて知り合ったT氏が主宰する月1回の行事で、かれこれ10年ほど続いている"伝統的"な催しのようです。
総勢20名ほどのメンバーがいらっしゃるようですが、この日はわたしも含めて7名の参加で、撮影しながらの散策にはちょうどいい人数と感じました。

この日歩いたのは、新子安駅から横浜駅にかけての、国道15号の東側のエリアです。
そんなところを歩くと聞いた時は、工場地帯なのに撮るものなんかあるのかと少し不思議でしたが、実は東京下町にも似た雰囲気の古式と人情味にあふれたクラシックカメラがあまりに似合う土地でした。
国道15号は何度も車で通りましたが、1本内側の道にはあんな秘密が隠されていたとは!

さて作例は、望遠で撮ったために分かりにくくなってしまいましたが、入江川という恐らくは川というよりも運河のようなところに浮かぶあなご漁船を捉えたものです。
想像ですが手前にいくつも見える筒があなごを獲るための仕掛けで、漁を終えて船と仕掛けを掃除しているシーンを撮影しました。

いちばん奥に横浜駅に近い高層住宅の林立があって、その手前は一般道の橋、左側は首都高速の高架道路が走っています。
105mmの望遠でひとつに納めてしまったため、圧縮効果も手伝ってごちゃごちゃ感が出ているのが、かえって気に入っています。

漁師さんというと気の荒い人もけっこう多いですが、ここの方はカメラがあっても自然に振舞っていてくれるし、写真を嫌がるでもなしで恰好のモデルです。
この辺ののんびりした雰囲気そのままの人柄なのでしょう。

このあと、船宿の前をあいさつしいしい通り、水槽のあなごを見せていただいたりしました。
すると、メンバーのHさんが、どうぞ持って行ってとあなごを分けてもらっていたのにはたいへん驚かされました。
さすが、人徳者ですね。
この散策会のメンバーの人柄を伝えるエピソードです。
【M8/Hexar 10.5cmF4.5 F4.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Rokuoh-sha Hexar 10.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(6) | 2009/11/23 Mon

他教我的事情

M8/Hexar 10.5cmF4.5
数日前、同じヘキサーの作例とともに、イエナのショットガラスが使用されている可能性について言及しました。
すると ksmt さんから早速、寺崎晴久さんの”小西本店 六櫻社 鏡玉と暗箱”というサイトをご紹介いただきました。
これは、コニカがかつて小西本店とか六櫻社だったころの歴史を知ることのできる、たいへんなサイトです。

日本で最初にレンズを製造した六櫻社ですが、その前身となるのは小西本店が世界で飛躍的に進歩をとげた時代の名玉を輸入していたことにあります。
カールザイス、ホクトレンデル、ヲーレンサクなどのレンズたちが、小西本店によって日本にもたらされていました。
また、2つの世界大戦などを経ていますので、輸入が止まったりもします。
そういう中で、自らレンズの製造に乗り出すことになる訳です。

小西本店 六櫻社 鏡玉と暗箱”は情報と資料の宝庫で、読むほどにいろいろなことが分かり、興味が尽きません。
しかし、資料はたいへん膨大で、わたしはまだ5分の1も読めていません。
個人的には、出版物のかたちにしていただけるとたいへんありがたいと思います。

これだけのサイトを見ても、レンズの製造年代を特定する製造番号表などは、やはり無いようです。
何とか製造年代を特定して、ショットガラス使用ということを証明したいなどと考えていました。
しかし、サイトを拝読するうちに、そんなことはどうでもよくなってきました。
それより大きな視点で、世界の名玉が日本にどうもたらされ、影響を与えたかということの方がはるかに重要だからです。
それに、せっかくのレンズをもっとどしどし使うことが、わたしにとってより大切なことだと考えさせられました。
【M8/Hexar 10.5cmF4.5 F4.5】
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Rokuoh-sha Hexar 10.5cmF4.5 | trackback(0) | comment(4) | 2009/04/19 Sun
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