扇与樽

M8/Summiux 50mmF1.4
1週間、浅草の写真だということで続けてきましたが、なんだか浅草っぽい写真というのがなかったことに気付きました。
初日の五重塔は浅草の象徴のひとつでしょうが、そうではなく、もっと庶民的で下町っぽい風情のような、伝統的雰囲気にあふれた観光地らしい華やぎをご紹介したかったのです。
それで、撮影した数十枚を見渡してやっと出てきたのがこの1枚でした。

ここは、C氏おすすめのレンズテストに格好の扇屋さんですが、そのすぐ近くにも紬のような着物で接客する美女軍団で知られる団子屋さん等、いくつかそれっぽいカットはあるのですが、この写真を見てアッと思い、採用を即決したのでした。

そう、わずかですが、樽型の歪曲収差が見られるのです。
ズミルクスはもとより、ライカのレンズで歪曲というのはあまり聞いたことがありません。
何かのいたずらでしょうか。
気になります。

レンズについては、折々に適当なことを書いてしまいましたが、全体に言えばやはり優れたレンズと評価したいと思っています。
線の緻密さや、やわらかさと繊細さの女性的な表現は、他に替えがたいズミルクスならではの表現となっています。
本来マイナス評価のハイライトのわずかな滲みも、わたしにとっては、レンズの個性であり、美しい表現に一役買ってくれるズミルクスのもうひとつの性格と思えます。
時折見せるひどい二線ボケと、まだ判断つかない今日見つけた歪曲を除けば、特に欠点は感じられず、レンズの風格や操作性を考えれば、使う喜びを与えてくれる名レンズだと実感できた浅草散歩でした。
【M8/Summilux50mmF1.4 F1.4】
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Leitz Summilux 50mmF1.4 | trackback(0) | comment(4) | 2009/02/08 Sun

珍鏡頭

M8/Summiux 50mmF1.4
思わぬ偶然からK氏とばったり出くわし、3人合流というかたちで散歩は続きます。
C氏はレンジファインダー用レンズ及びシネレンズ関連の、K氏は一眼レフ用レンズ及び歴史的レンズの我が国を代表する研究家です。
ふたりが並んだ瞬間、撮影行為はほぼ終焉を迎え、互いの研究成果を讃え合うかのごとき会話が続きます。
わたしごときでは歯がたちません。
ひとりこっそり撮影にいそしむことになります。

2月あたまの4時ごろ、光の具合がなんともよく、カメラ散歩のゴールデンタイムです。
露出を決めるべくシャッタースピードを調整して、ふたりの会話を聞くともなく、何かないか前方をうかがいながら歩いて行きます。
前方から美人がふたり斜めから入る日差しをいい感じで受けながら歩いています。
しかし、タイミング合わずで、せめて横からと撮りましたが、時すでに遅しで、感じを伝えられるような写真にはなりませんでした。

さて、そのちょっと先、クラシックカメラの品揃えでちょっと知られる名店があります。
せっかくだからと揃って入るやK氏、いきなりレンズを目ざとく見つけ出し悩んだ挙句(これはK氏の照れ隠しのための悩んだフリだったのかも)、ご購入とあいなったのでした。
そのレンズとは、Schneider Xenon 90/1.4 なんだかヘンなレンズをM42に改造している超珍品のようです。
まさか、わたしたちが Cine-Xenon 50/2 をもてはやしているのに触発された訳ではないでしょうが、いきなりの速攻 Xenon には恐れ入りました。

ところがこの2つのクセノンは、まったく正反対のような写りをするからびっくりです。
その作例は、恐らくK氏のサイトに紹介されるはずですので、乞うご期待です。
Cine-Xenon からは想像もつかない、ぶっ飛びの描写でした。
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Leitz Summilux 50mmF1.4 | trackback(0) | comment(10) | 2009/02/07 Sat

怎麼在這裡

M8/Summiux 50mmF1.4
C氏との浅草散歩は伝法院通りまで戻ってきました。
ここで、恐るべき偶然がわれわれふたりに襲いかかります。
襲いかかるというとかなり大げさですが、わたしにはそう表現してやぶさかではないほどの衝撃がありました。
なんとK氏とばったり出くわしたのです。
魅力的な呑み屋さんの前だったので、ここで一杯やっていたのかとも思いましたが、聞けばレンズ比較のために撮影に来ていて、ちょうどここでレンズ交換しているところだったと言います。

浅草を庭のようにしているC氏は別として、わたしとK氏はこの地までめったに来ることはありません。
レンズの泥沼にずっぽりと浸かったような人間は、このように非科学の力によってひとところに引き寄せられてしまうということでしょうか。

K氏のこの日の成果は、こちらをご覧ください。
知られざる英国のレンズ群を味わうことができます。
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Leitz Summilux 50mmF1.4 | trackback(0) | comment(2) | 2009/02/06 Fri

食管的入口到出口

M8/Summiux 50mmF1.4
ちょっと前に"失楽園"ブームというのがあったと思います。
時の流れは速いもので、これがもう12年も前のことなのですね。
こちらは「食道園」。
不倫カップルがひそやかに食事を伴にするのにぴったりな浅草の路地裏に存在しました。

話変わって、レンズのことですが、サルトリウスの「ライカレンズの見分け方」によれば、わたしが使っていたズミルクスは初代タイプではなく、光学系が変更された第2バージョンだということが分かりました。
5群7枚であることは変わらないのですが、5群目が貼り合わせになったこと、2群目が貼り合わせから空気間隔を取り入れたことなど、マイナーチェンジとは言えない大きな設計変更が見られます。
先代のズマリット、先々代のクセノンが硝材はともかく、構成は初代ズミルクスとほとんど同型ですので、ライツ設計陣としては性能アップが命題だったのだと思われます。
調べてみても、フレアの減少など進歩はあったものの、劇的な変化とまでは至らなかったようです。

わたしの個人的な観測では、二線傾向は残りますが、ボケはかなり素直になっているように思いますし、されはすっきりした前ボケに顕著のように感じます。
また、なにより快適だったのは、人差指と親指で軽ーくフォーカシングできること。
改造レンズを多く使っていると、こんなことで妙に感心してしまうことになります。
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Leitz Summilux 50mmF1.4 | trackback(0) | comment(6) | 2009/02/05 Thu

浅草的還暗一面

M8/Summiux 50mmF1.4
花やしきをさらに北へ向かうと、比較的規模の大きいアーケード通りに出ます。
ひさご通りの表示がありました。
このあたりは浅草寺周囲に比べて人足はぐっと減りますが、いかにもという老舗が軒を並べ、浅草通の人が繰り出すエリアのようでした。

ひさご通りを抜けると、ローカル向けの庶民的商店街に様相を一変しました。
もう戻ってもいいのですが、Cさんによると、このあたりも古い住宅や料亭、長屋などが残っていて、かつてのよすがを知る味わいある地域とのこと。
じゃあもうちょっとだけ進んでみましょうと、"裏浅草"を少し北進してみました。

なるほど古めかしい日本家屋やファサードのたいへん立派な銭湯、どっしりした長屋などがぽつりぽつりと点在していました。
散策としてはおもしろいですが、件数が少ないため町並みを形成しているとは言いづらく、写真を撮るのはなかなか難しい感じです。

もう少し歩いたところで、引き返すことにしました。
そこからもっと行くと、もう1種類の銭湯街があるのだそうです。
うーん、カメラをぶらさげてそんな所までは…。
そういえば、途中の本屋に並んだ雑誌が、そういう系統ばかりだったことを思い出しました。
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Leitz Summilux 50mmF1.4 | trackback(0) | comment(0) | 2009/02/04 Wed

上面的不是自行車

M8/Summiux 50mmF1.4
今回お借りしたズミルクス 50/1.4 は初期タイプのクローム仕上げです。
外観はたいへんすばらしく、クローム固定鏡胴ズミクロンの美しさが、そのままひとまわり太くなって、M3などのクロームのボディに付けるとがっしり感がみなぎります。
わたしのM8もクロームなので、ひとまわり大柄なボディにあって、フィット感がありますし、やはりクローム同士のマッチングが良好なパートナーシップという雰囲気にあふれます。
普段使用している改造レンズでは味わえない、純正レンズの良さを実感しました。

しかし、このズミルクス、35mm のそれに比べると人気の面ではいま一つのようです。
何しろズミクロン 50/2 が圧倒的な人気で、神格化されているノクティルクス 50/1 の中間でどっちつかずの存在に押しやられています。
価格もそのズミクロンの倍近くしてしまうので、手が届きにくいし、F値を求めるならズマリット 50/1.5 なら値段もこなれています。

ズミルクス 50/1.4。
これは意外と穴場的存在かもしれません。


さて、C氏に案内いただきながら歩く浅草ですが、壁にユニークな絵が並んだところに出ました。
光線の状態が良く、ここで自転車で来る人をスナップするとレンズテストにはぴったりと教えていただきました。
そう言いつつC氏は絵を背景にすかさず自転車をスナップしています。
わたしも、真似して次なる自転車を待ちますが、なかなかやってきません。
タイミングを逃してしまったという、反応速度の遅いわたしにはよく出るパターンのようです。

あきらめかけていたところ、いきなり上をジェットコースターがやってきました。
ええっとびっくりして、わたしもささっと撮りました。
C氏の説明の趣旨とは違う写真ですが、構えながら撮影できないという間抜け状態からは脱却できてホッとします。
これも後で調べると、花やしきだったんですね。
意表をつくような場所に存在していることに、また驚かされました。
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Leitz Summilux 50mmF1.4 | trackback(0) | comment(10) | 2009/02/03 Tue

対木柵合理

M8/Summiux 50mmF1.4
大きな書店に行くと、文庫や新書サイズの東京の地図が10種類くらいも並んでいます。
1万分の1から10万分の1くらいでしょうか。
詳細なものほど記載は細かく、公園や施設はもとより、コンビニ、ホカ弁屋さんなんかも表記されているのに驚きます。
どれも似たり寄ったりで、しかし少しずつ違っていたりでかなり悩みましたが、とにかく1冊買ってきました。
地元神奈川周辺はだいぶ歩きつくした印象があるので、今度は地図を眺めながら、旅気分で東京を歩いてみようと思い立ったからです。

この日曜日、C氏が浅草で自作レンズのテスト撮影をするということでしたので、便乗して同行する許しを得ました。
借り物のズミルクスをわたしも使ってみましょう。
お借りしたレンズは、さすがに遠方まで持ち出すのは心配ですが、近所で適当に撮影というのもモチベーション的にはいまひとつなので、不案内な浅草あたりで使用できるというのはありがたいチャンスです。

さて、浅草を熟知したC氏と歩くのですから、先日購入した地図を片手に散歩するのとはだいぶ趣が違います。
地図散歩を例えるなら遠景スナップ、C氏の徹底した案内を聞きながら歩く今回の浅草はマクロ撮影というところでしょう。
くだんの地図は、持参せずとも、帰宅後コース確認などにさっそく役に立ちました。

浅草といえば、雷門でしょうが、これは撮り忘れました。
別に観光案内ではないので、どうでもよろしい。
もうひとつの定番は、浅草寺。
北西側から見ると光の具合がとてもよいというC氏の説明があったので、自分としてはかなり思い切ってオーバー目に撮ってみました。
おお、これはR-D1を使い始めて、すっかりAEに慣れてしまった眼には新鮮な、ライカを始めたころの発色と雰囲気です。
ハイライトは滲みますし、金色部分も白く飛んでしまいますが、このふわーっとした雰囲気はいいものです。
ライカファン、ズミルクスファンの方には怒られそうですが、こんな感じで散歩はスタートしました。
【M8/Summilux50mmF1.4 F1.4】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Leitz Summilux 50mmF1.4 | trackback(0) | comment(0) | 2009/02/02 Mon
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