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Taro et Moreau

R-D1/Alfinar 38mmF3.5
CP+を堪能したよく翌週にまた横浜へ出掛けて来ました。
横浜美術館で開催されているロバート・キャパとゲルダ・タローの写真展を見るためです。
キャパはもちろんあのキャパですが、タローの方は誰だったっけとなってしまうかも知れません。
キャパの伝記などに出てくる彼の恋人だった女性と言えば、ああ、そういえば読んだ記憶がと思い出すかも知れません。
ちなみに、タローという姓はキャパと同様本名ではなく、当時交流のあった岡本太郎から取ったものだと言われています。

キャパの写真が悪いはずはもちろん無いのですが、そのほとんどが1985年にプリントされたものだったため、戦前のフィルムなどは保存状態が悪いのも当然のことだったのでしょう、残念ながら多くに汚れやキズ、不鮮明などのマイナス要素が目立ちました。
一方、タローの方はオリジナルヴィンテージプリントが展示されているようで、一部にダメージの残るプリントはあったものの年代を考えれば十分に美しいプリントを鑑賞できます。

会期がまだ1ヶ月以上あるので、ぜひ会場に足を運んでご自身の目で見ていただきたいと思います。
わたしは、かなりの感動をもって1点1点じっくり見て歩いたため、写真を見終わるまでに2時間半かかってしまいました。
わたしの前の人はどんどん進み、わたしの後に人がつかえる状況で、後続の鑑賞者の方には迷惑をおかけしましたが、何より自分自身がたいへん疲れました。

ところで、キャパ・タロー展を見終わった後、会場はそのまま横浜美術館の常設展を見ることもできるようになっていたため駆け足で見学します。
ここで思わぬ懐かしい再会を果たしました。
ギュスターヴ・モローの絵です。
横浜美術館が開館した何十年も前、モローの絵が展示されていると聞いて学生時代にいちはやく見に行ったのです。

もとより絵画のなにが分かるという訳でもなかったのですが、独特な内省的な空気に当時は共鳴する何かを感じていました。
社会人になってから最初の海外旅行でパリに立ち寄ったのはモロー美術館に行くためでしたが、とても興奮して半日以上あれこれ見ていたのを思い出しました。
しかし、その後はモローを見る機会はまったくなく、そうこうするうちにまったく忘れていたところで、久し振りに横浜でかつて見たのと恐らくは同じ絵を見ることになったわけです。

さすがに懐かしいという気持ちが強く起こったものの、キャパとタローをたっぷり見たあとで感動するということはありませんでした。
ヒューマンなものにより心を動かされるようになり、モローの絵に非現実を感じたからかなと思いました。
齢をとったということなのでしょう。
【R-D1/Alfinar 38mmF3.5 F3.5】
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thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2013/02/12 Tue

我的撮影展Ⅴ

M8/Alfinar 38mmF3.5
写真展最後の1枚は、自分自身をも裏切るようなものになりました。

①プラズマート型 ドイツ 浙江省
②エルノスター変形型 スイス 広西チュワン族自治区
③プレ・エルノスター型 アメリカ 遼寧省
④ダブル・トリプレット型 フランス 江西省
⑤ペッツパール型 イギリス 湖北省

これまでの5枚は、レンズタイプ(構成)、製造国、撮影地がすべて異なります。
①②③撮影時点でこのことに気付き、④と⑤はその流れに沿うようなレンズと撮影地を選択しました。
そして、今回採用されなかった、ダブルガウス型・日本製のレンズで、四川省にて撮った写真を採用すれば完結するはずでした。

ですが、これはシネレンズではありません。
シネレンズ以外でも、特別改造などのスペシャルレンズも例外的に認めることになっていましたが、一般的なノンライツレンズのため、これにも該当しません。
涙を呑むしかありませんでした。

10月第4週、写真展はもう直前ですが、もう一度中国に行くことになって、レンズの検討にとりかかりました。
該当するものなんて、もうほとんどありません。
選ばれた Old Delft Alfinar 38mmF3.5 は、テッサー型のオランダ製、撮影地広東省、これしかありません。

11月6日のブログにあげた惠州での写真も候補でしたが、寄りの甘さと、少女と壁の関係が意味不明に感じられてボツとしました。
本命は、コスプレカフェで撮ろうと暖めていたアイディアもあります。
カフェの服務員の女の子たち全員に協力してもらって、それは実行されました。

しかし、こんな悪だくみはわたしには向かないということのようです。
その場の液晶では気付かなかった、手ブレが出展を不可能にしました。
女の子たちにはお詫びしないといけません。

替わって浮上したのが今回採用した写真ということなのですが、高貴なテーマを掲げた写真展にあって場違いだったことは否めません。
自らに課したテーマに溺れて失敗した典型ですが、ブログという写真と文章を組み合わせた見せ方のスタイルを続けてきた落とし穴であったとも自己分析しています。
【M8/Alfinar 38mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(4) | 2009/11/17 Tue

妹妹又可愛

M8/Alfinar 38mmF3.5
大芬油画村からバスを乗り継いで、深圳の商業の中心、東門まで急ぎ到着します。
アニーとアップルのコンビと仕事前に会う約束をしていました。
遅れて待ち合わせ場所に着いたわたしよりさらに遅れてやって来たのは、ふたりでなく3人でした。

潮州からやって来た、ティンティンだと自己紹介します。
たまたまコスプレ・カフェというのを知って、様子を見に来たところアップルと意気投合して、いっしょに働くことにしたそうです。
見た目で想像できますが、元気いっぱいの女の子で、ノリは日本人の同世代と変わらないのではないでしょうか、とてもついていけません。

日本食を食べたいという話だったのでそのつもりでいましたが、ティンティンたちはなぜか食事は済ましてしまっていて、仕方なしに近くの遊園地に繰り出しました。
小さな遊園地でしたが、わたしの存在はかなり浮いていたと思います。
いや、ハイテンション3人組の彼女たちも浮いていたので、なんとも言えない場違いカルテットを形成していたと言えそうです。
それでも、次回来訪の新たな楽しみができたことを素直に喜びたいと思います。
【M8/Alfinar 38mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(4) | 2009/11/09 Mon

異空間小妹

M8/Alfinar 38mmF3.5
鎮隆鎮へ来たのは言うまでもなく、6月に世話になった家を再訪することにあります。
持参した手土産は羽田空港で買ったもので、大量にいただいたライチに比べあまりに貧弱でしたが、突然の訪問を熱烈歓迎で迎えてくれました。
かわりない夫妻とまたぞろ長くおしゃべりでき、少し回り道になったもののここへ来て良かったと実感します。

ここは何にもないところだけど、そう恐縮しながらしゃべるご主人ですが、春節には盛り上がるのでまた来てくださいと熱心に勧めてもらいました。
春節は難しいかも知れませんが、できれば、またあのライチの季節に再再訪したいものです。
深圳から1時間少々で来れる村に、歓迎してくれる人がいるというだけで心にゆとりを感じます。

村を去る直前に可愛らしい少女に出合えたのも、帰りの足取りを軽くさせます。
もしかしたらひとりっ子なのか壁に向ってさびしそうに遊んでいたので、そっと近寄ってこちらを向いた瞬間にぱっと撮影しました。
唐突なので一瞬怪訝そうな顔をしましたが、こちらが笑いかけると、まだ不可思議そうな表情を残しながらもつられて笑ってくれました。

客家の村にあって不釣り合いな西洋的顔立ちで、もしかすると東北か西方の血が入っているのかも知れません。
いかにも遊んでほしい的な甘えた眼を感じましたが、残念ながらバスの時間まで15分しかなく、後ろ髪を引かれつつサヨナラしました。

それにしても、この差は何だろうと気になります。
先に歩いた龍華ではあまり人に出合うことはなく、会話もほとんど皆無でした。
鎮隆では、紹介した他にもこっそりカメラを向けたら気付かれて、ピースサインで写真に収まってくれた女子高生ふたり組やサービス満点のレストランのおばさんなんかもいたりしました。
旅人に接する優しさのようなものがあって、また来たいという気分になるのです。

たまたまということかも知れませんし、あるいはやはりフィーリングが合う村というものがあるのでしょぅか。
帰りのバスの車窓の外はすでに真っ暗ですが、そんなことを考えながら長かった今日1日を振り返るのでした。


追伸。
本日より、いよいよ写真展が始まりました。
どうなることかと心配だったのですが、多くの方に見に来ていただき、盛況のうちに初日を終えることができました。
どうもありがとうございました。
このあと1週間ほどやっておりますので、銀座、日本橋、築地方面へお出かけの御用がありましたら、ついでにお寄りいただければ幸いに思います。
http://www.hit-on.co.jp/index.html
【M8/Alfinar 38mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(2) | 2009/11/06 Fri

歓迎我家里

M8/Alfinar 38mmF3.5
崇林世居は2回目でしたが、前回は表面をなぞっただけの印象が残っていましたので、もう1歩だけディープに入り込みたいと考えていました。
入口間近、見覚えある親子がいて、井戸水を汲んだり、洗濯物を取り込んだりしているのを見ていると、何とはなしに話を交わすようになり、念願の建物内へ招じられることになりました。

男性陣は工事現場へ出掛けていて不在ですが、留守を守る彼女たちは遊んでいる訳ではありません。
やはり近くの工場から仕事をもらって内職に勤しんでいるのでした。

ですが、よく見ればテーブルは麻雀卓で、前回は卓を囲んでいたのを見ましたので、夕刻には賭博場へと変貌するのでしょう。
重慶からやってきた彼女たちは、ものすごく真面目に見えましたが、慣れない土地で息抜きは必要です。
いや、夕刻の麻雀に向けて、力を養うための内職なのかも知れません。

オレンジ服の女の子は10歳くらいでしょうか。
こんな環境で育っていますので、実にしっかりしています。
こまめに弟たちの面倒を見たり、おばあちゃんを助けたりと気の着くこと比類のなさがあります。

しかし、どこか陰りを感じるし、見ていてもまったく笑顔を見せません。
写真を撮った時もそうでしたし、みんなに日本の飴玉をどうぞと手渡した時もそうでしたが、表情を緩ませることはありませんでした。

他の家族は気にすることのない外国人の立ち入りでしたが、彼女にとっては見られたくないものを無理に見ようとするよそ者の侵入だったのかも知れません。
【M8/Alfinar 38mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(2) | 2009/11/05 Thu

客家村再訪

M8/Alfinar 38mmF3.5
古鎮から龍華のメインストリートに戻るのに苦労しました。
ここまで連れてきてくれたバイクタクシーには、あらかじめ戻るときは電話するから迎えに来てくれと告げていました。
しかし、電話口では、いま忙しくてとそっ気ない態度で、どうにもなりません。
それではと村の入り口に立って、ヒッチハイクの要領で車やバイクが通るたびに手を横に伸ばしましたが、なかなか止まってくれないものです。

ようやく30分も待ったところで、人の良さそうなおじさんのパイクがピタッと停車してくれました。
事情を説明すると、やさしい微笑みでどうぞ後ろにと指し示します。
こういう時の微笑みというのが良いのですね。
いなかの人の好さ丸出しで、旅人の不安な気持ちをすべて蒸発させてしまうかのような優しさです。
降ろしてもらう時も、なにがしかを支払おうとポケットの方に手をやると、いいからいいからと、手を振って走り去ってしまいました。

こういうところは、村社会とか農作業における相互扶助ということと関係あるのでしょうか。
わたしは体験ありませんが、日本でも地方に行けばこんなことは当たり前のように起っていることでしょう。

来たときと逆方向のバスに乗って、惠州のバスターミナルに戻りました。
ここで深圳行きのバスに乗り換えれば戻れる訳ですが、路線バスに乗り込み、第2の場所を目指しました。
今年6月に訪れている崇林世居という客家の古建築のある村です。

囲屋と呼ばれる建物の中に入ろうとしたその入口。
客が選別したリンゴだかを、果物売りが天びん計りで重さを量っています。
6月に行った時も同じような位置から写真を撮っていました。
もちろん主題は違いますが、見比べれば、この門にできた染みは同じ模様を描いています。
【M8/Alfinar 38mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(2) | 2009/11/04 Wed

不要説死了

M8/Speed Panchro 75mmF2
レンズを取り換えると、もういちど違う道筋で村を歩いてみました。
いまさっき通った小路も逆方向から歩くとずいぶん印象が変わりますし、見落としていたものを再発見したりします。
太陽の位置が微妙に変わって同じ位置の写真を違う場所に見せますし、昼寝中だった犬が起きてきてオレを撮ってくれとせがむかも知れません。

この時はラッキーなことに古建築が広がっているところを見つけ出すことができました。
おとといの労働する少女の建物の背後にそれはあったのですが、少女の働きぶりに感心する余り見落としていた訳です。

清代の建築はとても立派な反面、壁かあまりに重厚で中の生活感が伝わってこないきらいがあります。
依然として人通りもないので、なにか廃墟か映画のセットの中にでもいるような気分です。

少し歩くと洗濯物が干してあるので家は無人ではないことが分かります。
風にそよぐTシャツには美少女がプリントされていました。
仕方ないので彼女にモデルになってもらい、龍華での撮影を終えることにしました。
【M8/Alfinar 38mmF3.5 F3.5】
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(4) | 2009/11/03 Tue

文物径~⑪聚星楼

R-D1/Old Delft Alfinar 38mm F3.5

聚星楼という塔が見えてきました。
再建されたものではないかと思いますが、解説には600年の歴史とあって驚かされます。
香港にもこんな塔があるのは案外知られていないでしょう。
KCRの天水圍の真ん前でアクセスは最高なのにです。
そして、これは屏山文物径の終点でもあります。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2008/06/16 Mon

文物径~⑨往屏山

R-D1/Old Delft Alfinar 38mm F3.5

3月に香港粉嶺地区の龍躍頭文物径を訪れ、なかなかの感銘を受けました。
香港天水圍地区には、屏山文物径があり、大いに期待して出掛けてみました。
文物径とは文物のみちという意味で、つまり歴史的な建造物や景観を辿りながら散策するルートを香港政府が整備して、むかしに思いを馳せながら散策でもしてみてくださいと薦めています。
観光客よりも、香港市民が週末、健康推進にそぞろ歩く、そんな散歩道です。

清代の建築が散在しますが、自然と一体化したような龍躍頭文物径と比べると感動度合いには劣りました。
しかし、屏山へは元朗から可愛らしい軽便鉄道を使うので、遠足気分で出掛けられ、距離も適度で、屏山文物径も捨てがたい魅力があります。
短パンの兄さん、買い物籠のおばさん、孫と楽しげに散歩する老夫婦、など現地生活との密着度は両者とも違い無しです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2008/06/14 Sat

開平走法~⑧模糊

R-D1/Old Delft Alfinar 38mm F3.5

大雨の影響かレンズが一時的に曇ったのか、数枚がソフトな写真になってしまいました。
失敗ということですが、19世紀のブラスレンズで撮ったような雰囲気があって、たまにはこういうのも好いと思ってしまいます(あくまでたまにはです)。

このあたりは林に囲まれていて、柔らかな鳥のさえずりから、各種カエルの鳴き声や、金属的なキンキンという音を発する虫(?)の音まで、何か落ち着かないというか、心の動揺を煽るような雰囲気でした。
気温はさほどでもありませんでしたが、湿度の高さがねっとりとまつわりつくような重たい空気です。
この写真を見てそんなことを思い出しました。
このあたり、けっして住みよい土地ではないのです。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(2) | 2008/06/09 Mon

開平走法~⑦囲屋

R-D1/Old Delft Alfinar 38mm F3.5

古鎮巡りをするといつも思うのが、屋根の連なりを見えないかということです。
高い民家に頼んで屋上に登らしてもらったり、裏山をせっせと上がっていったり、ズボンを破りつつも塀によじ登ってみたり、毎度努力はかかせません。
今回は、調楼からやすやすと屋根の連なりを鳥瞰できて大満足です。

いかにも、林を切り開いて集落を形成した感じが南国的で好いですね。
華南地域には、囲屋という壁で囲った中に多くの住居を建てるスタイルをよく見ますが、ここでは自然の囲屋になっているのが魅力的です。

より高い所へ行け、が古鎮での行動の基本です。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(4) | 2008/06/08 Sun

開平走法~⑥麻雀

R-D1/Old Delft Alfinar 38mm F3.5

開平は、2007年6月に広東省で最初の(そして最後の?)世界文化遺産に登録されました。
香港から西北西に約300キロ離れた田舎町で、恐らく日本ではほとんど知られていないと思います。
それでも中国で外国人が訪れる価値のある50の地方のひとつにも選ばれています。
これは香港から比較的近いという外国からのアクセスの良さの影響もありそうです。

わたしはシンセンから高速バスに乗り約3時間で開平のバスターミナルに到着、通常なら路線バスに乗り換えるところですが、雨のためタクシーと交渉し、1時間50元で貸しきりました。
6時間利用して300元は、日本円で4500円。
少し高いかなと思いましたが、雨だと交渉上不利ですし、結果的に運転手は"使えるヤツ"だったので、あんまり高い安いと考えないことにしました。

有名なポイントは熟知していますし、6時間あるとこことあそこは見れるが、あっちまで見る時間がないなどアドバイスは適切でしたし、路上見られる古い建造物などはその都度停車して、写真を撮るよう促してくれます。
ただ、そのすべてに従っていたら、とても時間が足りません。
それほど古い建物があちらこちらに点在しています。
また、わたしが調楼などを見ている間の1時間以上、運転手は駐車場でずっと待っていますが、この時にバイクタクシーにでも乗って逃げてしまうことだって可能です。
そう彼はわたしがそうしないだろうと信用していますし、わたしも彼のアドバイスに全面的に従って行動するという、中国ではまったく珍しい相互信頼のオペレーションが成立していたのでした。

しかし、後々考えるとただ1度だけその信頼が崩れる場面があったのです。
それはいっしょに食べた昼食時のことです。
注文を決める際に、店の主人が小さな鳥の料理がここの名物だと薦めてきたのです。
もしやスズメではと思い断りましたが、運転手もこれが滅茶苦茶旨いからぜひとも食べるべきと背中を押してきます。
すでに信頼関係が出来上がっていた後のことですから、そんなに言うならと注文してみました。
果たして小さな鳥とはスズメの姿焼きで、正直うへーっという感じですが、ふたりに薦められて食べない訳にはいきません。
骨をばりばり砕くようにひとつふたつと平らげていきましたが、けっして不味いというほどではないものの、かと言ってすごく美味という料理ではありません。
全部食べるのは辛かったので、運転手に食べるよう差し出すと、なんとわたしは要らない、と強く拒否したのでした。

運転手の拒否した理由は定かではありません。
ですが、この夜、わたしは腹痛と下痢に苦しむことになります。
もちろん、スズメと腹痛との因果関係は立証のしようもありませんが、下痢は1週間経った今でも続いていることを告白しなくてはならないでしょう。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(0) | 2008/06/07 Sat

開平走法~⑤艦橋

R-D1/Voigtlandernultron 50mmF2(Prominent)

開平一帯には調(本当は石ヘンです)楼と呼ばれる不思議な建築が多くあります。
写真のような比較的のっぺりとした縦長の建物の東部が戦艦の艦橋のような形態になった建築物が調楼です。
実は、わたしはこの建物のおどろおどろしさがきらいで、いかにも広東のいなかの農村には似つかわしくないものに思えて、それが今まで開平を避けてきた理由だったのでした。

しかし、今回調べてみると、見た目そのままの盗賊の監視という目的はもちろんあるものの、度重なる洪水の被害を最小限に止める必然性や、この地に多く出現した華僑が定住先のアメリカ、カナダ、メキシコの建築の様式を取り入れて洋中折衷になったことなど、地域の特性に根ざして発展した建築様式であることが分かり、先入観で忌避してきたことを反省しなくてはなりませんでした。
ただ、それでも決して美しいとは言えない外観には、竜頭蛇尾というか、いかにも途中で建築費が底をついて、建物部分の意匠が疎かになったという印象をぬぐえません。

馬降龍という村に移動してきました。
龍を降りる馬とは、なかなか味わいある名前です。
前述の調楼が7つと西洋式のビラが8つ、緑の中に点在する人気ある古鎮です。
入村料をとられますが、大雨の中でも、大型観光バスから自家用車、バイクタクシーまであらゆる乗り物がこの村の駐車場で目にできます。
古鎮ファンがこんなにいたとは…。驚きでした。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(2) | 2008/06/06 Fri

開平走法~③蘭画

R-D1/Old Delft Alfinar 38mm F3.5

いまひとつと評した立園ですが、豪華すぎない趣味の良さがところどころに光る内装や家具、調度品を見て歩くのはなかなか楽しいものでした。
バスルームも、よく見れば床や壁は他の部屋と同様で、もともと外で水浴びしていたのが、湯沸し装置のようなものの発明で、階上でも入浴ができるようになったのかなと想像が膨らみます。

ところで、オールドデルフト・アルフィナーですが、こういうシチュエーションで力を発揮するレンズと評価しています。
こういうものをリアリティーいっぱいに撮ってもしようがないですし、といってやはりモノ単体としての質感や光の捉え方、空気感は表現して欲しいです。
そんな要望を満たしてくれると同時に、願わくば、フェルメール風にというわがままにも、答えてもらえるような気がするのです。
光と影の室内で、時間は澱みなく流れているのに、動きがぴたりと止まっている、何か他と違う表現をするレンズなのではないかとエコ贔屓してしまいます。
thema:ライカ・マウント・レンズ genre:写真
Old Delft Alfinar 38mmF3.5 | trackback(0) | comment(2) | 2008/06/04 Wed
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